切ない作品一覧

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  • 運命しか信じない!
    3.9
    蘇部健一が贈る6つの「運命の恋」の物語。  蘇部健一が贈る、6つの恋の短編連作。小さな出会いの積み重ねが、やがて大きな恋愛劇へと広がっていく様をドラマチックに描き出す。短編でありながらまるで長編ストーリーを読んでいるようなダイナミックな展開に、最後まで目が離せない珠玉のラブストーリー。  壮大な物語のきっかけは、太一の家で飼っている猫・タマがミルクをこぼしたというささいな出来事から始まる。まさか、それがきっかけで莉子と俊がつきあうことになるとは、当の太一は知るよしもない・・・。誰かの出会いが、また別な誰かの出会いへと作用していく様子が、見事なストーリーテリングで描き出されていく。   「運命しか信じない!」そのタイトルの通り、出会いは全て運命で決められてるのかもしれない、そんな気持ちにさせられる恋がぎっしり詰まった1冊です。
  • 死者のための音楽
    3.9
    死にそうになるたびに、それが聞えてくるの――。母をとりこにする、美しい音楽とは。表題作「死者のための音楽」ほか、人との絆を描いた怪しくも切ない七篇を収録。怪談作家、山白朝子が描く愛の物語。
  • 告白の無いこの関係
    完結
    4.0
    旅行会社で営業として働く町田は、取引先の部長の伊庭からある関係を強要されている。伊庭は気が向いたときに町田を呼びつけ、社内だろうが昼間だろうがお構いなしに押し倒してくるのだ。ひたすら耐えていた町田だったが、最近、伊庭がふと見せる優しさに何かを期待している自分に気づいてしまう。この関係は決して対等にはなり得ないのに―。
  • 「距離感」が人を動かす 500人のトップ経営者に学んだ複眼的対人関係論
    3.0
    なぜか周りにキーマン達が集まる人の秘密! フリージャーナリストという立場でありながら、上場企業トップから省庁キャリアまで、業界随一の人脈の広さを誇る男が、相手の心を開いてつかむ極意をすべて語る。
  • 燃えあがる緑の木―第一部 「救い主」が殴られるまで―
    3.7
    1~3巻715円 (税込)
    百年近く生きたお祖母ちゃん(オーバー)の死とともに、その魂を受け継ぎ、「救い主」とみなされた新しいギー兄さんは、森に残る伝承の世界を次々と蘇らせた。だが彼の癒しの業は村人達から偽物と糾弾される。女性へと「転換」した両性具有の私は彼を支え、その一部始終を書き綴っていく……。常に現代文学の最前線を拓く作者が、故郷四国の村を舞台に魂救済の根本問題を描き尽くした長編三部作。
  • 僕の明日を照らして
    3.9
    中学2年生の隼太は、この春に名字が変わった。シングルマザーだった母が、町で人気の歯医者と結婚したのだ。すごく嬉しかった。なのに…。優ちゃんはときどきキレて隼太を殴る。母さんは気づかない。隼太が、優ちゃんの抗議をものともせず全力で隠しているからだ。この孤独な闘いから隼太が得たものはなにか。友だち、淡い初恋、そしてこの家族に、選択の時が迫る。
  • DAY DREAM BELIEVER again 1
    3.8
    1~2巻715円 (税込)
    「力の刻印」によって人外の能力を得た3人の、華麗なる銀行強盗(ロブ・ア・バンク)劇!博物館の学芸員「日下部霞」と詐欺師「依田」、ふつうの大学生「比留間」の3人は、偶然手に入れた三者三様の能力を使って銀行を襲い、大金を手にした後、船に乗り込んで逃亡するが──。「能力」のリアルさと謎が、モーニング誌連載時に話題を呼んだ、福島聡の傑作長篇『DAYDREAMBILIEVER』!ラストを中心に、約2話分の描き下ろしを加えた『again』、待望の電子化!!
  • ふうせんのはか
    3.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 それは、なんともふしぎなながめだった。弟は、両方の腕をくみ、ふうせん売りのおじさんのことを、にらみつけていた…。「こころ」をうたいつづける歌手・さだまさしが書いた初めての児童文学。
  • 風のなかの櫻香
    3.6
    奈良の由緒ある尼寺・尊宮寺の養女として迎えられた櫻香(さくらこ)は、尼僧・妙蓮たちに大切に育てられた。尼になることに疑問を抱くことなく育った櫻香だったが、中学生になると不審な事件が相次ぐ。「櫻香を出家させるな」と書かれた差出人不明の手紙、突然声をかけてきた見知らぬ女性――。不安を覚えた妙蓮は、浅見光彦に相談を持ちかける。謎に包まれた櫻香出生の秘密を浅見光彦が解く!
  • 神祭
    3.7
    土佐の山に囲まれた盆地に。ひっそり佇む嬉才野(きざいの)村。村の家々では、かつて盛大な「神祭(じんさい)」が行われていた。それは、氏神様に一年の収穫を感謝する祭りであり、遠方からの親戚縁者が集い、村が賑わう日でもあった。村に住む老女・由喜の脳裏に甦った、四十年前の「神祭」の奇妙な記憶とは……。ある盆の日、山中に忽然と消えた公務員・定一。山に隠れて、あることないことを吹聴し、村人を嘲弄し始めた。定一は神隠しにあったのか、それとも死んでしまっているのか……。嬉才野村を舞台に、神秘と幻想美あふれる土俗世界を描いた、珠玉の短編小説集。
  • 夜明けの縁をさ迷う人々
    3.8
    世界の片隅でひっそりと生きる、どこか風変わりな人々、河川敷で逆立ちの練習をする曲芸師、教授宅の留守を預かる賄い婦、エレベーターで生まれたE.B.、放浪の涙売り、能弁で官能的な足裏をもつ老嬢……。彼らの哀しくも愛おしい人生の一コマを手のひらでそっと掬いとり、そこはかとない恐怖と冴え冴えとしたフェティシズムをたたえる、珠玉のナイン・ストーリーズ。
  • 高千穂伝説殺人事件
    4.0
    美貌のヴァイオリニスト千恵子の父・本沢は、M―商事の平凡なサラリーマンだった。秘密の留守番電話に〈ブツはニュータバルからタカチホへ。運んだのはノベウン。受けとったのは市川〉という謎のテープを残して、本沢は突然失踪した。その後、父の知り合いと称する男が、高千穂で不審死を遂げた。そしてまた、新たな殺人が…。 神話と伝説の国、高千穂に隠された巨大な秘密!! 千恵子は、私立探偵浅見の助けを借り、高千穂へと向かうが。気鋭内田康夫が、綿密な取材をもとに満を持して放つ、サスペンス・ミステリー。
  • アンネ・フランクの記憶
    3.9
    少女期『アンネの日記』を読み、作家を志した小川洋子。アンネの悲劇的境遇だけではなく、言葉が心を表現することに衝撃を受けたからだ。以来、アンネを心の友にしてきた著者は万感の思いでアンネの足跡を訪ねる。フランクフルトの生家、アムステルダムの隠れ家、アウシュヴィッツへと歩き、フランク家の恩人ミープさん、親友ヨーピーさんと語り合う。少女の言葉に導かれた作家の魂の旅路である。
  • 一緒に暮らすための約束をいくつか 1巻
    完結
    4.2
    14歳と35歳、ひとつ屋根の下。女子中学生と30代男の非日常な二人暮らしが始まる…! 友人夫婦の忘れ形見である一人娘・紗那を引き取ることにした独身男・悟郎。しかし一緒に暮らすためには越えなければならない難題があった。悟郎を慕う大学の後輩・由加利も加わり、人間関係はややこしくなる一方で…!?
  • グミ・チョコレート・パイン グミ編
    4.2
    1~3巻715~836円 (税込)
    大橋賢三は高校二年生。学校にも家庭にも打ち解けられず、猛烈な自慰行為とマニアックな映画やロックの世界にひたる、さえない毎日を送っている。ある日賢三は、親友のカワボン、タクオ、山之上らと「オレたちは何かができるはずだ」と、周囲のものたちを見返すためにロックバンドの結成を決意するが……。あふれる性欲と、とめどないコンプレックスと、そして純愛のあいだで揺れる“愛と青春の旅立ち”。大槻ケンヂが熱く挑む自伝的大河小説、第一弾!
  • 海嶺(上)
    5.0
    天保3年(1832年)熱田から、千石船宝順丸が14人の乗組員を乗せ江戸に向かって出航した。しかし遠州灘で激しい嵐に遭い、船は遭難してしまう。1年2か月後、乗組員の中で生き残った、豪胆な岩松、明朗快活な久吉、心優しい音吉の3人は、奇跡的に北アメリカに漂着した。彼らを待ち受けていたのは、想像を超える数奇な運命だった……。逆境の中、諦めることなく、希望を持って生き抜く男たちを描いた感動の時代巨編、第1巻。
  • 色闇
    3.2
    貴くも怪しい色香を持つ美貌の男娼・月弥。盗賊の二代目、犬神の早太郎としてかつて江戸を騒がせていたが、闇の司法官を務めている牙神尚照に正体を見破られてしまう。捕らわれ、犯されたあげくに、密偵となることを強要された月弥は、牙神によって火盗改方・中郷主膳の許に送り込まれる。月弥は中郷に抱かれるようになり、牙神への憎しみを募らせるが――。官能の美を描く、至極の愛の物語。
  • 九代将軍は女だった! 平成になって覆された江戸の歴史
    3.8
    近年、目覚ましいものがある江戸時代の研究。新事実を展開して一般的読み物にすることを、史学者はしません。そこで本書では、平成になって発見された新事実を紹介して、新しい江戸時代像に迫りました。さてもう一つ、近年、新しい視点から史料を読み直すことも盛んです。そこからも、思いがけない江戸時代像と、幕府が隠してきた史実が多々発見できることを忘れないでください。
  • 「寅さん」が愛した汽車旅
    3.0
    寅さんの旅にはいつも鉄道があり、寅さんは小さなローカル線を愛し、温かい目で鉄道を見つめていた。私はこれまで寅さんが訪れた全国各地の町をほとんど訪れたが、寅さん亡き現在、無性に寅さんに会いたくなった。会えないとはわかっていても、寅さんの足跡、匂いを求めて私は旅を続けることにした。
  • もののけ物語
    4.0
    招き猫、古い人形たち、銅鏡。見初め魅入られ、なぜか頼られ……。気づけば妖しいモノにかこまれる加門七海のにぎやかな日常。驚異と笑いに満ちたエッセイ集。
  • きみの鳥はうたえる
    3.9
    郊外の書店で働く「僕」といっしょに住む静雄、そして佐知子の悲しい痛みにみちた夏の終わり…世界に押しつぶされないために真摯に生きる若者たちを描く青春小説の名作。読者の支持によって復活した作家・佐藤泰志の本格的な文壇デビュー作であり、芥川賞の候補となった初期の代表作。珠玉の名品「草の響き」併録。

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  • 岩波茂雄と出版文化 近代日本の教養主義
    3.5
    岩波茂雄が起こした岩波書店の興隆は、「学歴貴族」の栄光の時代に呼応しています。近代日本のアカデミズムは外来で急ごしらえであり、「前衛」という言葉で操作可能だと見抜いていたのが、岩波茂雄であり、日本のインテリの底の浅さを見抜いています。教育社会学者の竹内洋氏は、日本のアカデミズムのありようと出版産業の構造を、問い直し、解明します。一冊で二冊分の内容を持っています。(講談社学術文庫)
  • ケータイ小説は文学か
    3.5
    なぜケータイ小説はウケたのか? ケータイ小説を文学として認め、その構造を徹底的に分析する刺激的な試み。リアルとリアリティー、二項対立の構造、作られた「本当」の気持ち、ホモソーシャル、セックスは軽いか……。小説の「読み」「書き」に起こる異変を解き明かし、現代文学の新しい境地を見出す。
  • 男は女のどこを見るべきか
    3.9
    男と女の思考のしかたは、どう違うのか? 当たり前だが、共通していることのほうが多い。だが、死ぬの生きるのという極限状態になったとき、それぞれの本質的な違いが出る。著者がこれまで十年以上にわたり行なってきた、「育て直し」の活動を通して見えてきた事実を開示していく。そして、男女の思考方法の決定的な違いを解明し、女性との良好な接し方を伝授する。男性読者必読の最新論考。
  • ハムレット ――シェイクスピア全集(1)
    4.0
    デンマーク国王が急逝。王子ハムレットが喪に服すなか、父の弟すなわち彼の叔父は早々に母を娶り、王権を引き継いでしまう。ある日、悲嘆に沈む彼の前に父王の亡霊が現れ、自分が弟に暗殺されたことを告げる。復讐を誓ったハムレットは苦悩を重ねながらも、徐々にその実現に近づくに見えたが、しかし、叔父は彼に対しさらなる姦計を仕掛けていた……。シェイクスピア戯曲の真髄を画期的な訳文で現代に甦らせた永遠の名著。訳者自身による詳細を極めた脚注を付す。
  • 内部被曝の脅威 ――原爆から劣化ウラン弾まで
    4.3
    放射性物質を体内にとりこみ、長時間にわたって身体の内側から放射線を浴びる内部被曝。ヒロシマでの被曝後、六十年にわたり研究を続けてきた医師と気鋭のジャーナリストが、そのメカニズムを解き明かし脅威の実相に迫る。劣化ウラン弾などの大量使用により新たな様相を帯びる「核の脅威」に斬り込んだ、警世の書。
  • 笑ってケツカッチン
    4.7
    にせの連絡電話にだまされて雑巾長靴持参で登校し大笑いされた中学時代。“瞬間湯沸器”の父に対抗してのハダシの家出? テレビ局につとめてみればここはふしぎな世界、そもそもケツカッチンとは何ぞや。時間に追われながらも友あり旅ありおいしいものあり、たくみにゆとりを作っての、ちょっとうらやましい人生。
  • ユーモアの鎖国
    4.0
    戦争中には、戦死にまつわる多くの「美談」がつくられた。ある日、焼跡で死んだ男の話を耳にした。その死に「いのちがけのこっけいさ」を感じた時、数々の「美談」に影がさすのを覚えた。そして自分の内の「ユーモアの鎖国」が解け始めたのだ。戦中から今日までに出会った大小の出来事の意味を読みとり、時代と人間のかかわりを骨太にとらえた、エピソードでつづる自分史。
  • 戦争倫理学
    3.5
    九・一一以後、世界は戦争に向かって地滑りを起こしているのかもしれない。こうした状況にあって、ともすると人は戦争が生み出す悲惨な現実に慣れてしまい、正気を失ってしまう。まやかしの論調にのせられないためには、戦争に関する最小限の議論を知っておく必要がある。戦争抑止の道を探る戦争倫理学の試みである本書は、同時多発テロに端を発する米国の軍事行動、ロールズの原爆投下批判、憲法九条問題などの重要論点を整理しながら、戦争について冷静に考え、実りある議論を行うための重要な手がかりを与える。
  • 辰巳屋疑獄
    3.5
    大坂の炭問屋「辰巳屋」は、正徳のころ掛屋(大名相手の金融業)も営む豪商であった。手代460人、家財200万両(現在の2000億円相当)という大企業に跡継ぎ問題が起こると、大坂じゅうの商家、江戸幕府や武士役人の世界、京の公家の世界をも巻き込む一大疑獄事件へと発展した。大岡越前守の日記に登場する史実をもとに、奉公人・元助の目を通して事件のてんまつを描く。
  • 船宿たき川捕物暦
    3.7
    江戸岡っ引きの総元締め米造、小野派一刀流道場の「青鬼」師範代青木倩一郎。白河藩のお家騒動、田沼意知の暗躍……。米造の娘お葉のかどわかしを発端に米造と倩一郎が出会い、その出会いが幕閣をも巻き込む新たな事件を呼ぶ。江戸情緒あふれる著者初の時代小説。
  • 発達障害の子どもを理解する
    3.9
    近年、発達障害と診断される子どもが急増している。その原因は、子ども自身にあるのではない。少子化など社会変化のなかで、大人の「子どもを見る目」が大きく変化したのである。それは「生きにくくさせられている子どもの増加」でもあった。本書は、発達障害をめぐる様々な混乱を取りのぞくために、最新の科学的知見をもちいて、子どもの発達を胎児期にさかのぼって検証し、発達障害児が〈子ども集団〉のなかで自ら活き活きと育つことの重要性を提案した一冊である。【目次】第一章 発達障害をめぐる混乱――発達障害はなぜ増えたのか/第二章 発達障害とは何か/第三章 発達障害の子どもの運動と知覚――「コミュニケーションの障害」を問い直す/第四章 見る・聞く・感じる世界が違う子どもたち――発達障害の発生プロセスを考える/第五章 障害があっても安心して暮らせる町/第六章 子どもは<子どもの世界>で育つ――「ひとり」を見る、「みんな」を見る/あとがき
  • なぜか気持ちが楽になる子育ての本 : うれしい!わが子の成長が見えてくる
    3.5
    子どもの小さな変化や成長を素直な心で喜べるぐらい、親御さんの気持ちが楽になってほしい。公文式教室で日々、親子と向き合う著者が語る、子育てのヒント。
  • 坂道のソラ【SS付電子限定版】【イラスト入り】
    4.5
    1巻715円 (税込)
    【限定配布されたショートストーリーが付いた電子限定版♪】恋は、夜のバスの坂道みたいに寂しいものだと思っていた――。高校生の河野一吹は、毎朝バスで乗り合わせる会社員の大柴賢司と親しくなる。悩みを抱えていた一吹を彼は優しい言葉で救ってくれる人だった。やがて互いを深く知ったふたりは自分を変えるために彼女をつくろうと約束する。しかし賢司と過ごすにつれ、一吹は自分の恋がとても近くにあることに気づいてしまい――…。 yoco先生の美麗なイラスト入り♪

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  • 崩れた偽装~ベストミステリー短編集~
    3.0
    総合商社の秘書課長・悪田に突然かかってきた電話。柴崎さよ子と名乗った女は知られたくない過去を握っていた。女を殺害した悪田はとてつもない「アリバイ作り」を思いつく(「あて逃げ」)。老若男女あらゆる主人公たちが思いめぐらす殺人の「偽装工作」。それが崩れるまでの人間模様を鋭く描いた倒叙ミステリーの傑作短編集! 文庫未収録の作品「哀れな三塁手」も特別収録。
  • イプセン 人形の家
    4.0
    「あたしは、何よりもまず人間よ」ノーラは夫にそう言いおいて家を出る。ノルウェーの戯曲家イプセン(1828-1906)は、この愛と結婚についての物語のなかで、自分自身が何者なのかをまず確かめるのが人間の務めではないか、と問いかける。清新な台詞と緻密な舞台構成がノルウェー語原典からの新訳でいきいきと再現される。

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  • 倫敦奇談
    3.0
    百鬼妖魔を討ち破る! ネオ・オカルト・ノヴェル! 叩かれた左頬を押さえ、敏生は茫然と天本の顔を見つめた。手の下で、頬が火のように熱く疼いている。(天本さんが……僕のこと……ぶった……?)信じられなかった。けれど──けれど。「天本さんは……いらないんだ。……僕なんか、いらないんだっ!」「敏生っ!」追儺師・天本と半精霊・敏生。10月のイギリスで見た恐怖とは?
  • 土蜘蛛奇談(上)
    4.0
    ――細い三日月の下、その男は橋のたもとに佇んでいた。夜風にふくらんだ長い袖。白皙(はくせき)の頬にこぼれかかる、つややかな髪――。天本の姿だ。しかし、敏生(としき)の喜びは束の間だった。男は敏生に手をさしのべることもせずに消えてしまった。あたかも雲隠れしてしまった月のごとくに――。追儺師(ついなし)・天本と半精霊・敏生。夢のなかの妖しを追って、たどりついた先とは……!?
  • 押絵の奇蹟
    3.8
    明治30年代、美貌のピアニスト・井ノ口トシ子が演奏中倒れる。死を悟った彼女が綴る手紙には出生の秘密が……。(「押絵の奇跡」)江戸川乱歩に激賞された表題作の他「氷の涯」「あやかしの鼓」を収録。
  • 昭和二十年夏、女たちの戦争
    4.3
    人生で最も美しい時を戦時下で過ごした5人の女たち。作家・近藤富枝、評論家・吉沢久子、女優・赤木春恵、元JICA理事長・緒方貞子、作家、評論家・吉武輝子。彼女たちには、明日の見えない日々でさえも、その日常には青春の輝きがあった。妻でもなく、母でもなく、ただの若い女性だった彼女たちは、あの戦争をどのように生き抜いたか。大宅壮一ノンフィクション賞受賞の作家が綴った、あの戦争の証言を聞く。
  • 夜叉桜
    4.0
    江戸の町で女が次々と殺された。北定町廻(きたじょうまちまわ)り同心の木暮信次郎(こぐれしんじろう)は、被害者が挿していた簪(かんざし)が小間物問屋主人・清之介の「遠野屋」で売られていたことを知る。因縁ある二人が再び交差したとき、事件の真相とともに女たちの哀しすぎる過去が浮かび上がった。生きることの辛さ、人間の怖ろしさと同時に、人の深い愛を『バッテリー』の著者が満を持して描いたシリーズ第2作。
  • 錆びない生き方
    3.5
    プラチナの品格7ヵ条! ミリオンセラーを生んだ著者が、夫婦・親子関係のあり方から、第2の生きがい探し、自立能力の高め方まで、具体的に56の例をあげて解説する。
  • 性格の良い子が育つママとパパの習慣
    3.5
    愛し愛される子どもを育てる方法。頭がよく、才能にあふれる子どもを育てるには、「性格」を素直に! 子どものお受験事情を取材してきた著者がいきついた、健やかな性格の子どもを育てる親の習慣。
  • 陰陽師・橋本京明のとらわれない生き方
    4.0
    メディアで話題沸騰中の陰陽師・橋本京明が初めて語る、これまでの数多くの鑑定経験をふまえ、「人生」「人間関係」「親子関係」「恋愛・結婚」「お金・仕事」のテーマ別に、幸せに生きる方法を説く。
  • 欲ばりな首すじ【電子特典イラスト付】
    4.4
    大手IT企業のSE、桐沢美里。仕事ばかりで恋愛とはご無沙汰な日々のストレス発散は、夜、鏡の前で首輪をした自分をケータイで撮ること。ある日、その恥ずかしい秘密を、仕事に厳しいクールな上司・月島に知られてしまい……。社内では上司と部下、プライベートでは淫らな逢瀬を重ねていくふたり。この感情は“恋”か、それとも“服従”か――。素直になれない大人の恋を描く、ソフト緊縛ラブストーリー。
  • ゆっくり生きれば、遠くまでいける
    4.3
    「自律神経」の第一人者、メディアにひっぱりだこの著者が教える、ふだんの生活を少し「意識」して変えるだけで、人生を変える毎日のすごい習慣27。実践すればすぐに効果が出てきます!
  • 苦い蜜
    4.0
    小岩井一水と夕希子は、平凡ながら幸せな家庭を築いていた。新築一戸建の家、可愛い6歳の娘、お腹の中に宿る新しい命。そんな一家をいつも気にかけてくれるのが、隣家の未亡人・森梓だ。完璧な美貌の持ち主で優しく親切な素晴らしい隣人。だが彼女は、心の奥に暗く歪な欲望を隠していた。一水が梓からの甘美な誘惑に身をゆだねたとき、戦慄の悲劇が幕を開ける!
  • 愛蔵版 蛍火の杜へ
    完結
    4.6
    全1巻715円 (税込)
    「夏目友人帳」の原点と言える傑作読み切り「蛍火の杜へ」。2011年9月からの劇場アニメ化に合わせ発売された愛蔵版。 人でも妖怪でもない不思議な存在の少年と、人間の少女が織りなす、優しく切ない、恋の物語。愛蔵版では「蛍火の杜へ」本編&描き下ろし特別編+読み切り「体温のかけら」・「星も見えない」を収録。
  • 私の途中下車人生
    3.8
    終戦の日も時刻表通り走り続けていた汽車の記憶、月曜朝に夜行列車で帰っては出社した会社員時代、車窓から見たフィヨルドの絶景――。紀行作家・宮脇俊三が語る、味わい深い鉄道人生と旅への想いにふれる。
  • 父・宮脇俊三への旅
    3.8
    父が「一人で旅に出る」ことは、「会社に行く」のと同じようなものだった――。その死によって「紀行作家の父」に向き合った娘が、父として、また紀行作家としての宮脇俊三をしなやかに綴る、心にしみるエッセイ。
  • 君主論
    3.3
    権力とは何か、国家とは何か、リーダーは何をなすべきか。軍事や外交ほか多くの事例をもとに、非情な政治の理論を大胆に提言。「マキアヴェリズム」の語を生み、今なお有用な示唆を与える比類なき論考。
  • 僕たちはドクターじゃない
    4.4
    私の名前はドク。小さな診療所に勤める特別医学生だ。この診療所には、私以外にも三人の特別医学生が勤務している。見た目も性格も小学生レベルの紅、小児愛好家の京弥、メスを手から離さない真琴……。みんな変人だ。 しかも診療所にやってくるのは、奇妙な病状を訴える患者ばかり。毎日が、難事件に挑む探偵のような気分と言える。ああ、また今日も、不可思議な患者がやってきたようだ――。 若く誇りに満ちた医学生たちが、隠された病気を痛快に暴いていく、軽快なタッチで展開するエンターテイメント医療ドラマ!
  • 妖奇庵夜話 その探偵、人にあらず
    4.2
    美貌の青年茶道家・洗足伊織は、妖怪のDNAを持つ異質な存在。しかし明晰な頭脳と、不思議な力を持つがゆえに、警察に頼られて、妖怪がらみの事件に巻きこまれることに。茶道家探偵、鮮烈に登場。
  • きのうの空
    4.0
    見上げた空は果てしなく高かった。都会での華やかな暮らし、想い続けている人の横顔が、ふわり浮かんだ。だが、この地にしがみつき、一日一日をひたすらに積み重ねなければ、生きてゆけなかった。わたしの帰りを家族が待っていた。親やきょうだいは、ときに疎ましくときには重く、ただ間違いなく、私をささえていた。名匠が自らを注ぎこみ、磨き続けた十色の珠玉。柴田錬三郎賞受賞作。

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  • 百名山の人 深田久弥伝
    3.7
    名著『日本百名山』を記した作家・登山家の深田久弥の本格的評伝。深田と妻・八穂との創作の秘密、作家としての挫折、愛憎、貧困など、深田の日常をたんねんに追い、その虚像と実像、知られざる生涯を明らかに!※本作品は紙版の書籍から解説が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 中年前夜
    3.3
    私はいつまで女でいられるのか? たるんできた、くすんできた、しぼんできた…。  明日から“魔女”として生まれ変わるのか? それともオバサンとして暮らしていくのか…?  40代、いま決断の時。  女性セブン本誌にて2006年3月から2007年1月にわたって連載した人気長編小説を電子化。37歳の週刊誌編集者、39歳の専業主婦、42歳の美容整形医院事務長の3人の女性を主人公に、現代を生きる女性たちの悩みや葛藤をリアルに描いていく。セックスレス、美容整形、ホストクラブ、出会い系サイトなど、世相を反映したシリアスなテーマを散りばめながら、忍び寄る「老い」におののきつつも、うまく枯れていくことができない「中年モラトリアム世代」の女性たちの心情を綴った、衝撃の「アンチエイジング小説」。
  • 放課後デッド×アライブ
    4.0
    「あなたたちはアセンションされました。これから、命をかけたゲームをやってもらいます」クラスで忘年会をしていた高校3年生の啓太たちは、突然不気味な仮面の人物によって体育館に監禁される。ここから出られるのはたった2人。男女でペアとなって様々なゲームを勝ち抜くしかない。負けた者を待つのはロスト=死! 駆け引き、暗躍、裏切り……究極の心理戦が幕を開ける! 緊迫のノンストップ・サバイバル・ホラー。
  • ホーカス・ポーカス
    3.3
    二〇〇一年、アメリカはまたも破産に瀕し、企業の大半が外国に買収された。ベトナム戦争中にばかげたスピーチ、ホーカス・ポーカスで新兵を鼓舞していたハートキは、帰国後、勤めていた大学を首になり、日本人が経営する刑務所の教師になる。だが、そこで大脱獄事件が発生した……ハートキがたどる波瀾の人生。
  • 妻と別れたい男たち
    3.0
    本書は「離婚のススメ」や「離婚マニュアル」ではない。実際に別れるかどうかはともかく、ふと「別れたい」「ひとりになりたい」と思ってしまう男の心象にフォーカスした社会分析である。ベースとなるのは、首都圏一都三県在住の40~64歳の男性2000人以上へのモニター調査。今まさに価値観の変化に直面しつつある男たちの、赤裸々な心の風景が浮かび上がる。ベストセラー『下流社会』で若い世代の現実を浮き彫りにした著者が、中高年男性のリアルに迫る!【目次】はじめに 人はなぜ離婚するのか?/序 孤立化する男性/第1章 別れたい男、別れたいと言われる男/第2章 別れた男/第3章 夫婦の地域格差/第4章 男たちはどうつながるか?/おわりに
  • 子どもの脳の発達 臨界期・敏感期 早期教育で知能は大きく伸びるのか?
    4.2
    子どもの早期教育は何歳から始めればよいのか、あるいは無用なのか。「早期教育については、すでに多くの本が出ているが、その理論的根拠とされる乳幼児の脳の臨界期ないしは敏感期について、きちんと科学的分析を加えた本はなかった」と語る著者が、親としては何かと気になる早期教育と子どもの脳の発達の相関関係を医学的に解明する。早期教育と脳の発達の関係を科学的に解く!
  • リアル・シンデレラ
    4.1
    童話「シンデレラ」について調べていたのを機にライターの〈私〉は、長野県諏訪市に生れ育った倉島泉(くらしません)について、親族や友人に取材をしてゆくことになる。両親に溺愛(できあい)される妹の陰で理不尽なほどの扱いを受けていた少女時代、地元名家の御曹司(おんぞうし)との縁談、等々。取材するうち、リッチで幸せとは何かを、〈私〉が問われるようになるドキュメンタリータッチのファンタジー。

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  • 海の特攻「回天」
    3.7
    第二次大戦の末期、人間魚雷「回天」に搭乗し必死の出撃をした青年達がいた。若き特攻隊員が命を賭して守りたかったものは何か。手紙や証言を通して、彼らの一途な想いと覚悟の本質に迫る感動のノンフィクション。
  • モニタールーム
    3.6
    月収100万円という破格の仕事を見つけた徳井。その仕事内容とは、刑務所の地下のモニタールームで、いくつものモニターを見るという簡単なものだという。不審に思いながら、ひとつ目のモニターをのぞき込んだ徳井が見たモノとは、無数の地雷で隔絶された地帯に住む少年少女たちの姿だった! そして別のモニターには、牢獄に入った中年の女性の姿が映し出されており――!? 山田悠介が放つ最高の絶対不可能ゲーム!
  • やる気のない刺客 町医北村宗哲
    3.0
    元渡世人にして名医と評判の宗哲のもとには、患者だけでなく時に厄介な相談事が舞い込む。人宿に奉公の口を探しに来た女りゑは、将来を言い交わした男が思わぬ借金を背負ってしまったため売女奉公をしたいと言う。ところが証文を交わした夜、人宿の2階でりゑが突然、苦しみ始めた。請われて往診に出向いた宗哲は薬を処方したが、よくならないばかりか事態は思わぬ方に流れて……。円熟の腕が冴えわたる、人気シリーズ第2弾。
  • 「おじさん」的思考
    4.1
    こつこつ働き、家庭を愛し、正義を信じ、民主主義を守る……。「日本の正しいおじさん」たちが心の支えとしてきたモラルや常識が棄て去られてしまった現代、「おじさん」たちは何を指針に生きれば良いのか。最も信頼できる論客が、今こそ「正しいおじさん」の功績を讃え、思想体系を整備し、成熟した大人として生きるための思考方法を綴った、知的参考テキスト。解説は平松洋子(エッセイスト)。
  • 皇族誕生
    4.0
    明治維新でなぜ皇族は急増したのか? 戦後、11家が皇籍離脱した「宮家」は、江戸時代には4家しかなかった。500年以上も遡らなければ天皇とつながらない人々は、なぜ「皇族」になったのか。明治天皇の意図、伊藤博文の狙いとは。徳川方についた北白川宮、首相になった東久邇宮、南京事件でGHQに尋問された朝香宮など、知られざる皇族たちの素顔を浮き彫りにし、皇族制度の誕生から消滅前夜まで、日本近代史の裏側に迫る!
  • わくらば日記
    3.7
    姉さまが亡くなって、もう30年以上が過ぎました。お転婆な子供だった私は、お化け煙突の見える下町で、母さま、姉さまと3人でつましく暮らしていました。姉さまは病弱でしたが、本当に美しい人でした。そして、不思議な能力をもっていました。人や物がもつ「記憶」を読み取ることができたのです。その力は、難しい事件を解決したこともありましたが……。今は遠い昭和30年代を舞台に、人の優しさが胸を打つシリーズ第1作。
  • 殺人よ、さようなら
    4.3
    一度しかない16歳の夏、私とママは再び海辺の別荘にやってきた。3年前にあの「事件」が起こった場所だ。ママも私も事件のことは口に出さず、毎日が穏やかに過ぎてゆく。ところが1週間後、私とそっくりの服を着た少女が目の前で殺された。そして次々と届けられる奇怪なメッセージ。誰かが私の命を狙っている……? 『殺人よ、こんにちは』から3年、過去の秘密を胸に抱き、ユキがあの海辺に帰ってきた。
  • 泥棒物語
    4.0
    塚原修造、津村光男、浦田京子の“3人組”は、会社では出世の見込みのない、いわゆる落ちこぼれ組だ。塚原は平凡な妻と高一の娘がいる48歳、津村は可愛い妻とふたり暮らしの36歳、京子はしっかり者の38歳になる独身OLだ。彼らは会社の隠し金を盗み出すことに成功。その金額2億円!! ドジで人の善い男女3人。本当にこの先大丈夫? 本物の悪になりきれない奇妙な“3人組”の大騒動を描く、ユーモア・サスペンス。
  • 悪妻に捧げるレクイエム
    4.3
    女房の殺し方教えます! 互いに甘い言葉を囁きあい、あんなに愛しあったこともあるのに、今では……。ひとつのペンネームで小説を共同執筆する4人の男たち。4人が選んだ新作のテーマが、よりによって「妻を殺す方法」。常日頃、女房に泣かされ、悩まされている4人の男たちは、アイデアを練るうちに夢と現実がごっちゃになり、事態は思わぬ方向へ進み始めた。赤川次郎が放つ、新感覚ミステリーの傑作。
  • 三毛猫ホームズの心中海岸
    4.2
    大財閥の娘が、片山刑事に恋をした!? 何やらアヤしい心中事件を捜査し始めた片山刑事と晴美。死体を引き取りに来たのは、巨大財閥一族だった。一家の娘・みゆきは、どうやら片山刑事に惚れてしまったらしい。そしていつの間にか、2人は結婚することになってしまったからびっくり!! そしてついに迎えた結婚式当日。このまま片山は結婚してしまうのか──!? 大人気三毛猫ホームズシリーズ第24弾。
  • 散りしかたみに
    3.5
    歌舞伎座での公演中、毎日決まった部分で桜の花びらが散る。誰が、何のために、どうやってこの花びらを散らせているのか? 女形の瀬川小菊は、探偵の今泉文吾とともに、この小さな謎の調査に乗り出すことになった。一枚の花びらが告発する許されざる恋。そして次第に、歌舞伎界で二十年以上にわたって隠されてきた哀しい真実が明らかにされていく――。歌舞伎座を舞台に繰り広げられる、妖艶な魅力をたたえた本格ミステリー。
  • アジアンタムブルー
    4.0
    葉子を癌で失ってからというもの、僕はいつもデパートの屋上で空を見上げていた――。万引きを犯し、衆人の前で手酷く痛めつけられた中学の時の心の傷、高校の先輩女性との官能的な体験、不倫による心中で夫を亡くした女性との不思議な縁、客の心を癒すSMの女王……。主人公・山崎が巡りあった心優しき人々と、南仏ニースでの葉子との最後の日々。青春文学の名作『パイロットフィッシュ』につづく、慟哭の恋愛小説。
  • 忙しい花嫁
    3.6
    この物語のヒロイン、塚川亜由美。私立大の文学部に通う二年生、少々あわてんぼうの19歳である。彼女はクラブ活動の先輩・田村の結婚披露宴に招かれたが、どうも様子がおかしいのだ。花婿の田村は暗い顔をしているし、そのうえ彼は、「そっくりだが、花嫁は別の女だ」と謎の一言を残し、ヨーロッパへハネムーンに旅立った。その後、行方不明になった田村……。そして第一の殺人が――。サスペンスあふれる長編ユーモア推理。
  • 晴れ、ときどき殺人
    4.5
    若い頃、私は嘘の証言をして、無実の人を死に追いやった。だが最近、ごく身近な人の中に真犯人がいるとわかった……。北里財閥の当主浪子は、19歳の一人娘加奈子に衝撃的な手紙を残して急死した。通夜当日、北里財閥の社長達、婚約者の正彦、かかりつけの医師菊井親子らごく身近な人達が北里邸につめかけた。仮面の下に隠された真犯人の素顔。加奈子を巡る莫大な遺産争い。宏壮な屋敷を舞台に、恐怖の殺人劇の幕が開く!
  • 友よ
    4.4
    女子高生の紀子・栄江・真由美は、幼い頃からの親友同士。三人は家庭の事情で離ればなれになってしまったが、何か困ったことが起こったら、必ず助け合おうと約束していた。そんなある日、紀子のもとにテディベアの絵ハガキが届いた。この絵ハガキは三人の約束の合図。誰かが窮地に陥っているのだ! 紀子は友を助けるために、自ら危険に飛び込んでいく――。少女の成長を爽やかに描く、長編青春ミステリー。
  • 三毛猫ホームズの四季
    4.0
    「それで──誰が夏子姉さんを殺すの?」──中華料理店の一室で張り込み中の片山刑事の耳に飛び込んできた、聞き捨てならない言葉。隣の個室では笠倉家の姉妹三人とその夫たちが食事中だった。ただの冗談だろうと気にとめなかった片山だが、数日後、海に落ちた車の中から笠倉夏子の死体が発見された! 裕福で恵まれているはずの笠倉家で、一体何があったのか? ホームズ、片山、晴美、石津、お馴染みの登場人物が勢揃い。超人気シリーズ第18弾!
  • GO
    4.4
    広い世界を見るんだ――。僕は《在日朝鮮人》から《在日韓国人》に国籍を変え、民族学校ではなく都内の男子校に入学した。小さな円から脱け出て、『広い世界』へと飛び込む選択をしたのだ。でも、それはなかなか厳しい選択でもあったのだが。ある日、友人の誕生パーティーで一人の女の子と出会った。彼女はとても可愛かった――。感動の青春恋愛小説、第123回直木賞受賞作。
  • 涼宮ハルヒの暴走
    4.2
    夏休みに山ほど遊びイベントを設定しようとも、宿敵コンピ研が持ちかけてきた無理無茶無謀な対決に挑もうとも、ハルヒはそれが自身の暴走ゆえとはこれっぽっちも思っていないことは明白だが、いくらなんでもSOS団全員が雪山で遭難している状況を暴走と言わずしてなんと言おう。こんなときに頼りになる長門が熱で倒れちまって、SOS団発足以来、最大の危機なんじゃないのか、これ!? 非日常系学園ストーリー、絶好調の第5巻!
  • 棚から落ちて来た天使
    3.4
    人気絶頂のアイドル・細原(ほそはら)ゆかりから一方的に結婚宣言された小田桐茂(おだぎりしげる)。29歳の平凡なサラリーマンから一躍(いちやく)「時の人」となった彼は戸惑いながらも、徐々にゆかりの魅力に引き込まれていく。結婚式へ向けての準備が着々と進められていくなか、二人の周りで次々と事件が発生、ゆかりにも危険が迫る!はたして小田桐は彼女の身を守り華燭(かしょく)の典(てん)を挙げられるのか!?

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  • 銀の匙
    4.0
    1巻715円 (税込)
    なかなか開かなかった茶箪笥の抽匣(ひきだし)からみつけた銀の匙。伯母さんの無限の愛情に包まれて過ごした日々。少年時代の思い出を中勘助(1885-1965)が自伝風に綴ったこの作品には、子ども自身の感情世界が、子どもが感じ体験したままに素直に描き出されている。漱石が未曾有の秀作として絶賛した名作。改版。(解説=和辻哲郎)

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  • 八王国記[一] 月夜姫
    4.6
    西暦五二六年。いにしえより、倭国では、主要な八つの王国が覇権を争っていたが、百済と交流を深める倭王国が、葛城王国を滅ぼして勢いをつけ、自分たちの王をほかの王国をたばねる長として大王と呼ぶようになっていた。西方では、出雲王国が〈天の下造らしし大御神〉を祀って力をつけ、さらに西では、筑紫王国が新羅と同盟を結んで権勢を振るっている。そんななか、東方では、毛野王国がふたつにわかれ、武蔵王国では、邪魅から生まれた男が王に立つ……。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。

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  • 黄金の魔女が棲む森
    3.7
    神狩りの森には二人の魔女がいて、一人は醜悪な老婆、もう一人は赤い髪をした小娘という。ローマ皇帝テオドシウスに遣わされた金髪の近衛騎兵隊長レギウスは赤毛のアエスティの姫シフを捕らえ、コンスタンティノポリスに連れていこうとする。そこには、シフが追放される因縁となった異母妹でありローマ皇帝の愛妾であるベーダが待っているのだが…※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。

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  • 戦場のライラプス
    3.0
    女戦士は左手に輝く白金(プラチナ)の指環を目にした。誰の贈り物なのか? 決して抜けない指環。左手を接木されて生かされたライラプスは、大佐の命により爆弾テロ犯・ラシドを追う。猟犬として鍛えられたライラプスはラシドとの一騎打ちの末、地中海に放り出される。漂流したライラプスのたどり着いた地は…。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。

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  • 鬼哭の剣 介錯人・野晒唐十郎〈一〉
    3.3
    唐十郎は市井の試刀家である。藩邸や旗本から依頼されて、身寄りのない行き倒れや自殺者、小塚原で処刑された罪人の屍を貰い受けて、据え物斬りで刀の切れ味を試すのである。ときには切腹の介錯もさせられた。 介錯人として名を馳す唐十郎は、いつしか連続辻斬りに狙われる身となっていた。 辻斬りが持つのは将軍家拝領の名刀である。唐十郎の剣は「鬼哭の剣」と呼ばれる必殺剣。 小宮山流居合の奥伝であり、確実に敵を屠ること必定の秘剣だったが……。

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  • 妖鬼 飛蝶の剣 介錯人・野晒唐十郎〈三〉
    3.5
    刃唸りがし、鳥飼京四郎の体が躍った。 鳥飼の繰り出す左右連続の斬撃は、ひらりと舞う蝶のごとく華麗であった。 唐十郎の袖口は裂け、赤い血の線が走る――これぞ妖剣“飛蝶の剣”。 小宮山流居合の奥義・鬼哭の剣を封じられた野晒唐十郎に秘策はあるのか!?

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  • 御前会議
    4.0
    御前会議──天皇の前で開かれるため最高の権威をもつ。が、その天皇は一切の責任の外にあった。昭和十六年、四回の御前会議の結果、日本は勝算なき太平洋戦争に突入した。この会議の経緯を詳細に辿り直し、改めて御前会議のもつ奇怪な本質を抉る迫真のドキュメントが本書である。陸軍と海軍の権力抗争、開戦のために工作される非合理的な数字、参戦を疑問視しながら、しだいに口を閉ざしてゆく重臣たち。著者は言う、“恐るべき傲慢と惰性が日本を破滅させた”と。
  • 重臣たちの昭和史(上)
    4.0
    なぜ日本はあの戦争に突入したのだろう? 二・二六事件当時の世相はどんなだったか? 木戸幸一の語った新事実とは? 陸軍の暴走はどのように始まったのか? 天皇の統帥権の実態とは? 元老西園寺・木戸・近衛と原田熊雄を中心に、貴重な談話・手紙・一次資料からの豊富な引用を交えた、立体的な昭和史。当代きっての事情通・原田熊雄の女婿ならではの情報力で描き出されたこの大河歴史ドキュメントは、歴史を多面的に知りたい人にとって、まことに平易かつ便利な通史である。
  • スペインの宇宙食
    4.1
    カリスマ音楽家衝撃のデビュー作が電子化! 21世紀のカリスマ音楽家=文筆家、菊地成孔の快進撃はここから始まった。うつろな美少女の微笑、リストカット縫合の痕、中年ストリッパーのあえぎ、喧嘩に負けた男の悲鳴、全裸での恋人とのダンス、元同級生との夜のドライヴ、ダンスフロアの戦争衝動…。妄想的な時代観察者による、音楽・料理・セックス・精神分析・暴力・戦争・映画・文学・ダンス・絶望そして希望の、華麗にして饒舌なアマルガム。単行本未収録作品「やっと体力が戻ったら、もう女の子の話や食べ物の話ばかり」「宝石求む」の2編を追加。 他のなにものも、私を癒すことはなかった。しかし、この本だけが私に力をくれたのだった。――よしもとばなな

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  • 柳生十兵衛死す(上)
    4.0
    250年の時空を超えて飛び交う二人の柳生十兵衛! 茫々と薄墨に染まる木津川の河原に一人の男があおむけに倒れていた。「こんなことが! 我らの殿をかくも見事に斬るとは!」死者は天下無敵の剣豪・柳生十兵衛であった。が、開かぬはずの方の目がかっと見開いていた!室町と慶安を舞台に250年の時空を超えて飛び交う柳生十兵衛二人・満厳と三厳。剣の奥義と能を媒介とした壮絶無比の大幻魔伝。伝奇小説の大御所が放つ畢生の大傑作といえよう。

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  • 睡魔
    3.3
    タクシー運転手の趙奉三は交通事故で瀕死の重傷を負って以来、失業中だった。何とか極貧から脱出したい趙は、悪友の李南玉に健康マット商法に誘われ研修会に参加し、いつしかのめりこんでいく……。金に目がくらんだ男女を狂わせる完璧なシステムと巧妙なマインドコントロール。著者自らの体験を基に人間の欲望の本質を暴く驚天動地の衝撃作!
  • 夏の炎
    5.0
    1巻715円 (税込)
    「おれはちがう。おれは朴正煕の屍におれの名前を刻み込んでやる。それだけだ」――在日朝鮮人の宋義哲は自らを奮い立たせるように言い放った。一九七四年夏。二三歳のテロリストは大統領を標的に、韓国、北朝鮮、日本、アメリカの政治謀略が渦巻く闇の底へと疾走していく。宋義哲の愛と魂は救われるのか? かつてない衝撃のアジア・ノワール!
  • 聖者は海に還る
    4.0
    1巻715円 (税込)
    ある中高一貫の進学校で生徒が教師を射殺して自殺した。事件の再発防止と生徒の動揺を抑えるため招聘された心の専門家・比留間。彼は教師と生徒の個を失わせることで校内に平穏をもたらす。だがその比留間の奥には、かつて眠らされた邪心が存在し……。『嫌われ松子の一生』の著者が“心の救済”の意義とそこに隠された危険性を問う衝撃作!
  • 麻酔科医
    3.3
    1巻715円 (税込)
    新人麻酔科医の成長を描いた青春医療小説! 二年間の臨床研修を終えた神山慧太は、安易な動機から麻酔科を志望し、南関東医療センターに就職する。 ところが予想をはるかに上回る激務の日々と、常に死と隣り合わせの医療現場。新人麻酔科医として苦い経験を繰り返しながら自信を深めていくのだが、ひとりの小児の死によって挫折感に打ちのめされ……。医師を続けるべきか悩む慧太。 果たして患者の側に立つ医療とは?麻酔科医の本分とは?眠っている患者の唯一の代弁者でありながら、執刀医に比べて脚光を浴びることの少ない麻酔科医にスポットを当てた異色の青春ヒューマン小説。

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  • ゴールデンタイム
    3.4
    1巻715円 (税込)
    “嫌われ松子”の死から四年。大学を卒業したものの無為の日々を送る松子の甥・川尻笙は、初めて夢を見つけようとしていた。一方、望んだ医師への道を着実に歩んでいた笙の元恋人・明日香にも人生の転機が訪れていた。松子の生を受け継ぐ二人の青春を爽やかに描く表題作他、松子が思いを寄せた風俗店店長・赤木の晩年を描く「八雲にて」を収録。
  • そのときは彼によろしく
    4.4
    1巻715円 (税込)
    とある地方都市で小さな水草ショップを営むぼくのもとに、ある夜ひとりの美しい女性が現れる。店のドアに貼ってあった求人チラシを手にして……“アルバイト募集 年齢性別不問。水辺の生き物を愛する方ならどなたでも”。この出会いが、奇跡の始まりだった。著者の愛する映画『ノッティングヒルの恋人』へのオマージュで始まるファンタジックな青春ラブストーリー、待望の電子化!同作品は2007年に映画化され、好評を博した。

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  • 沢彦(上)
    3.3
    「後世の事頼み候」平手政秀より傅育係を依頼された妙心寺派の僧・沢彦は、信長がただの“うつけ”ではないことをいち早く見抜き、その器量が未だ萌芽をもみせぬ少年期から、人として、武将としてのさまざまな智恵をさずける。信長も「師僧」と慕って信頼を寄せ、自分を高めていく決意を固める。弟子を天下人にする夢と己の野心を重ね合わせて全国制覇の青図を描く沢彦は、信長を尾張統一、桶狭間での今川軍撃破、さらに足利義昭を奉じての上洛へと導く。歴史の闇に葬られた知られざる名参謀の夢と野心を、新史料から描き出した意欲作。

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  • 封殺鬼選集1 鬼族狩り
    3.4
    1~3巻715~770円 (税込)
    「俺な、こう見えても千年生きとるんや」__新宿西口、三沢成樹が出会った若い男は、そう告げた。“鬼の血族”の家系に生まれ、身の内に、火鬼、水鬼、風鬼、隠形鬼の“四天鬼”を抱え、その処し方がわからず、悶々としていた成樹の前に現われたのは二人の鬼__。遠い平安時代に人を喰らい、不老不死の生命を得、千数百年の時を経て、現代に生きる二人の鬼こそ、成樹に声をかけてきた戸蔵聖と志島弓生だった。“鬼”の系譜をひく成樹をめぐって、今、闇の戦いが始まる!!

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  • 「食べない心」と「吐く心」 摂食障害から立ち直る女性たち
    3.8
    拒食・過食などの摂食障害から立ち直った女性のドキュメントを軸に、同病に苦しむ人々へ治癒方法を提案する。

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  • 会津執権の栄誉
    3.5
    狙いはただひとつ。伊達政宗の馘(くび)――。 四百年の長きにわたり会津を治めながら、相次ぐ当主の早世で嫡流の男系が途絶えた芦名家。 常陸の佐竹家より新たな当主として婿養子を迎えたものの、家中に軋轢が生じ、北からは伊達政宗の脅威が迫る。 芦名家の行方は家臣筆頭の金上盛備の双肩にかかっており、ついに伊達との摺上原での最終決戦を迎えた。 東北の名家の存亡を描き、直木賞候補となった出色のデビュー作。 本屋が選ぶ時代小説大賞2017受賞! ※この電子書籍は2017年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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