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Posted by ブクログ
この人は、すごい(^ ^ 日本の宝だ(^o^
いわゆる「駒子シリーズ」の一冊だが、
これまでとはちょっと毛色が変わっている。
というのも、一冊が大きく前後半に別れていて、
前半は駒子目線、後半は駒子の友人目線で進む。
そして、主観が違う前後半が、基本的には
同じ時間・場所を多く共有しているのが特徴で。
そのおかげで、一つの事件、一人の登場人物も、
主観が変わるとこんなに評価が変わるのか、
ということに驚かされる。
さらに、裏に流れる「もう一つの視点の変換」が
大きな物語のキーとなっている。詳しくは書けないが(^ ^;
ともすると「ご都合主義」と言われかねない伏線を、
心暖まるエピソードに昇華しているのは、
作者の類い希なる筆力と緻密な構成力の賜(^o^
さらに、シリーズものなので、おなじみの登場人物も
数多く登場するのがうれしいところ。
のみならず、「おなじみの筈の人物」についても、
意外な展開が用意されていて(^ ^
思わず「えぇっ、そう来るのか!?」と驚かされた。
これ、シリーズの書き始めの時点では、
どこまで想定していたんだろうか(^ ^;
最初からここまでのキャラ付け...と言うか
「裏のストーリー」を作り上げていたのなら、
それはそれで驚きだし(^ ^
後から考えて編み込んでいったのだとすると、
それはまた驚嘆すべき構成力だ(^ ^
いや〜、とにかく面白いし感動できるし(^ ^
読後、思わずシリーズ最初の「ななつのこ」を
再度読み始めてしまいましたとさ(^ ^
Posted by ブクログ
『ななつのこ』『魔法飛行』に続く〈駒子〉シリーズ第三弾。今回は中編二本の前後編によるラブ・ストーリー。
前作から少し時間が空いてからの刊行のせいもあるのか、三作目にしてさらに趣向を変えてきた。駒子と瀬尾さんの関係がどうなっていくのか?が気になりつつ、まったく別視点の物語が描かれていく。前半の手紙の部分が読みにくく、「何を読まされているんだろう?」となったのだが、他のレビューをみると多くの人が同じ感想を抱いたようだ。さらに、出来すぎた偶然が重なるのがやりすぎに思え、ミステリーとしての驚きはあるものの、今ひとつスッキリしないところはある。しかし読後感はほっこり、ラブ・ストーリーとしての完成度は高い。
単体の作品としては前作に劣るが、シリーズものとして考えると重要な通過点に思える。ぜひとも完結編を望むところだけれども、いかんせん一作目が30年前だし望み薄か……(泣)。
Posted by ブクログ
駒子シリーズの「ななつのこ」「魔法飛行」に続く第3作目。
今回はロマンス要素が高めの中編2本。とはいえ、ちゃんと謎解きが入っています。是非、前2作を読んでから手に取って欲しい。そうでないと内容の説明が難しいんです(笑)
駒子達が俯瞰的に描かれるシーンなど、加納さんの奥深さを感じました。
ミステリマニアには少し消化不良のところがあるかもしれませんが、駒子という女性の成長譚として、楽しみながら読みました。
文庫版解説は、光原百合さん。
確かに、前2作への言及やネタバレ無しでの解説は難しかったと思います(笑) 光原さんらしい、丁寧で細やか、かつユーモアと愛情溢れる解説でした。
今年、まさか光原さんの訃報に接するとは思ってもいませんでした。そのことはとても残念です。
Posted by ブクログ
駒子ちゃんシリーズ3作目。
毎回異なる趣向で驚かされるこのシリーズだが、今回、前半の話の殆どが駒子ちゃんが書いたと思しき十数通の手紙を読むのに費やされる。
これらを読むと、遡って駒子ちゃんの入学仕立てのキャンパスライフがよく分かるが、何故相手からの返信はなく出した手紙ばかりとか、いつものようにプチ謎が入っているけど手紙の中で解けているようでないようでとか、こんなに親しい駒井はるかって友達これまで出てきていたかなとか、そう言えば愛ちゃんとかふみさんはどうしたのみたいな、微妙な違和感。
勿論、瀬尾さんの手によってこの違和感の訳は明かされるのだが、手紙ばかり読まされたことには、今回はちょっと策に走り過ぎたかという感じをそこでは抱いた。
ところが後半、今度は同級生のまどかという子が語る話になり、手紙で書かれていた時期のことが繰り返されるのだが、同じ出来事に対して手紙には書かれなかったことがその行間を埋めるように語られ、明かされたタネには更に別の仕掛けがあって、読み終えた時には全体の話の印象がまたもやガラリと変わってしまう。
いくら何でもこの出会いは出来過ぎだろうと思うのだが、それも許せちゃうくらいに自分の居場所を探す女の子たちの懸命さ切なさにしみじみ浸る佳い話に。
駒子ちゃんや瀬尾さんは脇役みたいな扱いなのだが、終わってみればしっかりと印象を残すところも巧みで、今回もまた作者の思惑通りに楽しまされてしまった。
これまでも読んだ本の中に「宮沢賢治」や「銀河鉄道の夜」に触れた話が結構あったが、本作でもその存在感たるや大。
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