切ない作品一覧

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  • アウシュヴィッツのタトゥー係
    4.2
    第二次世界大戦下の「絶滅収容所」アウシュヴィッツで、生き延びるため同胞に鑑識番号を刺青し名前を奪う役目を引き受けたユダヤ人の男。彼はある日、その列に並んでいた女性に恋をした。「必ず生きて、この地獄を出よう」と心を決め、あまりに残酷な状況下で自らもあらゆる非人間性に直面しながら、その中でささやかな人間性と尊厳を守り抜くために重ねた苦闘と愛の物語。実在のタトゥー係の証言をもとに書き上げられ2018年に刊行された原書は、全世界350万部のヒット作となった。
  • アダムとイヴ 語り継がれる「中心の神話」
    4.0
    『旧約聖書』に登場する、最初の人間アダムとイヴ。二人の名前は「禁断の木の実」「楽園追放」などのキーワードとともに語られ、日本人にとっても馴染み深い。しかし彼らの物語から生まれた、文化、思想、文学・美術作品の多様さは、私たちの想像を遥かに超えるものがある。本書では、美術史的な解説・解釈にとどまらず、アダムとイヴが歴史上いかに語られ、いかに現代社会に影響を及ぼしてきたかを探っていく。
  • ペンギン殺人事件
    3.7
    ある日、祖父がフンボルトペンギンになった。この事態をすんなりと受け入れた柊也は、ペンギンになった祖父の世話をすることに。身寄りはなく、その上引きこもりの柊也。誰にも相談できないまま、一人と一羽の閉じられた世界は平穏に続いて行く。しかし、ある女性との出会いをきっかけに、日々に亀裂が入り始めて……。庭に埋めたスーツケース、いなくなった人。柊也の周りで事件は起きる。第三回大藪春彦新人賞受賞者長篇デビュー作
  • 愛ってやつを教えてくれよ【単行本版】
    4.7
    1巻902円 (税込)
    8年付き合っていた恋人に浮気をされたゲイの雪と、浮気がバレて捨てられたノンケのヒモ男・美空。そんな2人が山奥で出会い……。「なぁ、俺のことどれくらい好き?」「さっき食べたアイスくらい」愛を失った男と愛を知らない男が出会い、同居し、次第に互いを必要としていく。『愛ってやつを教えてくれよ』塩味ちるデビューコミックス!
  • あいまいな日本の私
    3.6
    「私は渡辺一夫のユマニスムの弟子として,小説家である自分の仕事が,言葉によって表現する者と,その受容者とを,個人の,また時代の痛苦からともに恢復させ,それぞれの魂の傷を癒すものとなることをねがっています.」――一九九四年ノーベル文学賞受賞記念講演ほか,全九篇の講演に語られた,深く暖かい思索の原点と現在.

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  • ボニン浄土
    4.1
    島だけが、すべてを見ていた。 1840年、気仙沼から出航した五百石船・観音丸は荒天の果てに、ある島に漂着する。そこには、青い目をした先住者たちがいた。彼らは、その地を「ボニン・アイランド」と告げた。  時を隔てた現在。すべてを失った中年男は、幼少期、祖父が大切にしていた木製の置物をふとしたことで手に入れた。それを契機に記憶が蘇る。  彼は、小笠原行きのフェリーに足を向けた。その船には、チェロケースを抱えた曰くありげな少年も同乗していた。  物語は、ゆっくりと自転を始める。 ※この作品は単行本版『ボニン浄土』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 「徴用工」問題とは何か 朝鮮人労務動員の実態と日韓対立
    3.3
    2018年秋、韓国最高裁は「徴用工」訴訟で韓国人被害者への賠償を日本企業に命じた。日本の最高裁でも、韓国の高裁でも原告敗訴だったが、なぜそれが一転したか――。本書は、日本統治下の朝鮮人労務者の実態から、今なぜ問題が浮上したかまでを描く。この問題は、歴史的事実、総動員体制、戦後処理、植民地主義、歴史認識、国際法理解、司法の性格など多岐にわたる。それらを腑分けして解説、日韓和解の糸口を探る。
  • 六国史―日本書紀に始まる古代の「正史」
    4.8
    奈良時代から平安時代にかけて編纂された歴史書「六国史」。七二〇年に完成した日本書紀から、続日本紀、日本後紀、続日本後紀、日本文徳天皇実録、日本三代実録までを指す。天地の始まりから平安中期の八八七年八月まで、国家の動向を連続して記録した「正史」であり、古代史の根本史料である。本書は、各書を解説しつつ、その真偽や魅力を紹介。また、その後の紛失、改竄、読み継がれ方など、中世から現代に至る歴史をも描く。
  • マンガ 「書」の歴史と名作手本―王羲之と顔真卿
    3.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 わかりやすいマンガと豊富な図版で、中国の歴史と書の基礎知識がすっきりわかる! 甲骨文字から王義之、顔真卿の名筆まで知っておきたいエピソードが満載!――書道史の大家が膨大な知識と資料で描く、日本人なら知っておきたい書の常識が楽しくわかる本! 甲骨文字、金文、篆書(てんしょ)、隷書(れいしょ)、楷書、草書が中国の歴史とともに生まれてくるダイナミズムと、父を失った王羲之のユニークな個性、顔真卿の剛毅なエピソード満載! 書家は書斎にこもって字ばかり書いていたのではなく、現実の政治の中で闘う人々だったことがわかる。「書」には彼らの人生に懸けた激しい思いがこもっている! ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 犬

    4.0
    大阪でニューハーフ店「さくら」を営む桜は63歳のトランスジェンダーだ。23歳で同じくトランスジェンダーの沙希を店員として雇い、慎ましくも豊かな日々を送っていた。そんなある日、桜の昔の男・安藤勝が現れる。今さらと思いながらも、女の幸せを忘れられない桜は、安藤の儲け話に乗ることを決意。老後のためにコツコツと貯めた、なけなしの1千万円を用意するが……。鬼才が放つ、狂乱の疾走劇。第22回大藪春彦賞を受賞作。
  • ゴキブリ3億年のひみつ 台所にいる「生きた化石」
    4.0
    はいつくばって3億年。逆境に耐え抜いたゴキブリ魂。なぜゴキブリは生き残ったのだろう?――日ごろ忌み嫌われているゴキブリ。実は3億年も前から生き続けている「生きた化石」なのです。そして私たちが目にしているのは、全世界に4000種といわれる中のわずか1パーセントに過ぎません。大部分の仲間は、地球上に現れて以来、森の奥深く潜み、森の生態系にとって大切な役割を演じてきました。3億年の淘汰に耐え生き抜いた“進化の勝利者”ともいうべき彼らの生命力のひみつに迫ってみましょう。 第1章 3億年の時を超えて 第2章 恐竜とゴキブリと昆虫たち 第3章 人とゴキブリのかかわり合い 第4章 コガネムシはゴキブリだ 第5章 忍者みたいな虫・ゴキブリ 第6章 ゴキブリの食生活 第7章 旺盛な繁殖力 第8章 ゴキブリの時計と学習 第9章 殺虫剤に抵抗するゴキブリ
  • 危機迫る日本の防衛産業
    4.0
    兵器の独立なくして国家の独立はない! 国内調達の減少、関連企業の撤退、技術基盤の弱体化……これは産業問題ではない、安全保障問題だ!
  • 所轄刑事・麻生龍太郎
    3.6
    どんな小さな事件でも、続けて似たような事件が頻発すれば、その背後に歪んだ犯人の心が透けて見えて来る――。東京の下町、門前仲町の商店街の裏路地で連続した植木鉢の損壊事件。所轄高橋署の新米刑事、麻生龍太郎は相棒の今津とともに捜査を開始するが、やがて傷つく人々の姿が浮かび上がる……。(「大根の花」)みずからも秘密を抱えた敏腕刑事・麻生龍太郎が哀しき事件を追う警察ミステリー。書き下ろし短編収録。
  • 生き物が老いるということ 死と長寿の進化論
    4.1
    どうして人間以外の生き物は若返ろうとしないのだろう? イネにとって老いはまさに米を実らせる、もっとも輝きを持つステージである。人間はどうして実りに目をむけず、いつまでも青々としていようとするのか。実は老いは生物が進化の歴史の中で磨いてきた戦略なのだ。次世代へと命をつなぎながら、私たちの体は老いていくのである。人類はけっして強い生物ではないが、助け合い、そして年寄りの知恵を活かすことによって「長生き」を手に入れたのだ。老化という最強戦略の秘密に迫る。 「国私立中学入試・国語 最頻出作者」3年連続1位(日能研調べ)
  • 肝臓のはなし 基礎知識から病への対処まで
    4.0
    現代の日本人は、四~五人に一人の割合で、肝機能に異常があるとされる。「沈黙の臓器」である肝臓の異変に気づかぬまま、慢性の病で死に至る場合も多い。本書では、健康診断以外で意識しづらい肝臓について、基礎知識をイチから解説。飲酒やダイエットとの関係、健診項目の見方、主な肝臓病と最新の治療などを、医学史の流れをふまえつつ紹介する。健康な毎日のために知っておきたい、人体最大の臓器をめぐる医学講義。
  • おなかがへったらきみをたべよう
    完結
    4.5
    ある時、少女は夢を見ました。太古の昔、男の子と子マンモスが雪山で飢えに苦しんでいます。少年の手には石器ナイフ。放浪を重ねて友達となったマンモスを、少年は食べちゃうの? 食べずに死ぬの? ハラハラドキドキなのに、ほのぼの満載!! 鬼才が放つ、命と食の物語。
  • 60代からの幸福をつかむ極意 「20世紀最高の知性」ラッセルに学べ
    3.7
    少子高齢化、自然災害、パンデミックなどネガティブな世相の昨今だが、実は日本は「隠れ幸福大国」である。ただ、バラ色老後のために足りないのは「考え癖」と「行動癖」。この二つを身に付けて幸福をつかみとるための最良テキストが、哲人ラッセルの『幸福論』なのだ。同書を座右の書とする齋藤氏が、現代日本の文脈(対人関係、仕事、趣味、読書の効用、SNSやデジタル機器との付き合い方等々)にわかりやすく読み替えながら、定年後の不安感を希望へと転じるコツを伝授する。なお、ラッセルは九七歳で天寿をまっとうするまで知と平和と性愛に身を投じており、本書は高齢社会のロールモデルとして読み解いていく
  • 架カル空ノ音 上
    5.0
    1~3巻902円 (税込)
    『きみを死なせないための物語』の吟鳥子の初期の傑作が、大幅な加筆&修正を行い完全新装版として復刊!! 壮麗なる「生命(いのち)」の叙事詩が今ここに──。 奇跡的に生き延びていた種族「古鳥人類たち」と「人間」の刹那的邂逅(かいこう)──。 戦火を逃れ、山奥で一人暮らしていた軍医ジャックは、行き倒れていた少年を助ける。 その少年の背中には、美しく大きな「翼」が生えていて……。 「我らの未来はないかもしれない。それでも我らは生きてゆかねばならない。 最後の一人まで、豊かにひそやかに、翼を閉じられるように」 ──古鳥人類たちは滅びる運命か、それとも……。 完全新装版『架カル空ノ音』。 【目次】 第一話 第二話 第三話 第四話 第五話 第六話 第七話 第八話 第九話 第十話 あとがき
  • 親を頼らないで生きるヒント 家族のことで悩んでいるあなたへ
    4.7
    あなたは今,家族のことで悩んでいませんか? 増え続ける虐待,家事に忙殺されるヤングケアラー……,外からは見えにくい困難を抱えた家族の中で子どもはどのようにSOSを出せばよいのでしょうか.本書では親から離れて社会的養護のもとで育った若者たちの体験を紹介し,子どもが子どもらしく,安心して暮らせる道を考えます.

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  • 老いを愛づる 生命誌からのメッセージ
    4.4
    白髪を染めるのをやめてみた。庭の掃除もキリがないからほどほどに。大谷翔平君や藤井聡太君、海の向こうのグレタさんのような孫世代に胸をときめかせる――年を重ねるのも悪くない。  人間も生きものだから、自然の摂理に素直に暮らしてみよう。ただ気掛かりなのは、環境、感染症、戦争、成長一辺倒の風潮。そこで、老い方上手な諸先輩(フーテンの寅さんから、アフガニスタンで井戸を掘った中村哲医師まで)に学び、若い人たちにどんな「命のバトン」を手渡すか考えてみよう。  生命誌研究のレジェンドが軽妙に綴る、晩年のための人生哲学。
  • ぷくぷく
    4.0
    ひとつ屋根の下の「ふたり」、もどかしい愛。 あなたが辛い時はいつでもそばにいるよ・・・。 都内で暮らしている、恋に臆病なイズミ。引っ込み思案なのは誰にも明かせない心と体の「傷」があるから。そんな彼女をいつも見つめているユキ。ひとつ屋根の下に暮らしながら言葉を交わすことはないけれど、イズミへの思いは誰よりも強い。もどかしい関係の「ふたり」の間に、新たな男性の存在が。彼はイズミの凍った心を溶かせる相手なのか、それとも傷つけてしまう存在なのか・・・。ユキの気持ちは激しく揺れる。そして孤独な「ふたり」に起こる奇跡とは……。読み終わったあと愛おしさが溢れて止まらないハートウォーミング小説!解説は人気ブロガーで作家のみしょんさん。 ※この作品は単行本版として配信されていた『ぷくぷく』の文庫本版です。
  • 天空の鏡 警視庁殺人分析班
    3.5
    ※本書は、講談社ノベルス版『天空の鏡 警視庁捜査一課十一係』と同一の内容です。重複購入にご注意ください。 左目を奪い去る猟奇殺人犯を追え! 過去の未解決事件との不可解な共通点。 塔子を待ち構える衝撃&切なすぎる真相とは――? 大人気「警視庁殺人分析班」シリーズ最新作!! ★★★★★ 麻見和史がおくる2大シリーズ、3ヵ月連続刊行!! 11月 『天空の鏡』(「警視庁殺人分析班」シリーズ) 12月 『邪神の天秤』(「警視庁公安分析班」シリーズ第一作!) 1月  『偽神の審判』(「警視庁公安分析班」シリーズ第二作!) そして―― 「警視庁公安分析班」シリーズが2022年初頭、WOWOWにてドラマ化!! WOWOW 連続ドラマW 「邪神の天秤 公安分析班」 ★★★★★ 『天空の鏡』あらすじ 解体予定のビルで、左目を抉りとられた変死体がみつかった。遺体の状況が十年前の未解決事件と酷似していると知った如月塔子ら殺人分析班。アヌビスと名乗る当時の犯人が再び動き始めたのか? 手がかりをつかめず焦る塔子らをしりめに、次なる左目のない遺体が見つかってしまう……。
  • こうして組織は腐敗する 日本一やさしいガバナンス入門書
    4.0
    ガバナンス(組織の統治)とは、組織としての方向性を定め、メンバーを従わせるための工夫のことであり、あらゆる組織を維持していくのに不可欠である。なぜ欠かせないのか、ガバナンスが不十分だとどうなってしまうのかを、たびたび不祥事を起こして話題になってきた日本相撲協会をはじめ、仏教寺院、学校などのNPO(非営利組織)に加えて、練習中の暴言、暴力等で問題となっている全日本柔道連盟も例にとってわかりやすく説明。
  • 古事記 いのちと勇気の湧く神話
    3.8
    性と糞尿と殺戮だらけで破天荒なのに、古事記は癒しと生きる力をくれる。本書は国生みの神話や因幡の白ウサギ等の粗筋を軽妙に紹介し、古典エッセイスト独自の着眼で、わが国最古の文学に日本の原点を見出す。混迷の時代の今こそ日本人の初心にかえり、神話の底力を体感してみよう。三浦佑之氏(立正大学教授。ベストセラー『口語訳 古事記』著者)ならびに、こうの史代氏(マンガ家。話題作『ぼおるぺん古事記』著者)がW推薦!
  • 三好一族―戦国最初の「天下人」
    3.8
    阿波の守護細川氏に仕え、主家に従い畿内に進出した三好氏。全盛期の当主長慶は有能な弟たちや重臣松永久秀と覇業に邁進し、主家を凌ぐ勢力となる。やがて足利将軍家の権威に拠らない政権を樹立し、最初の「天下人」と目された。政権が短命で終わった後も、織田信長の子や羽柴秀吉の甥を養子に迎えるなど名門の存在感は保たれ、その血脈は江戸時代になっても旗本として存続する。信長に先駆けて天下に号令した一族の軌跡。
  • 新しい世界史へ 地球市民のための構想
    3.6
    グローバル化が進み,ますます一体となりつつある現代世界.従来のヨーロッパを中心とした世界史像は,もはや刷新されるべき時を迎えている.いまこの時代にふさわしい歴史叙述とはいかなるものか.歴史認識のあり方,語り方を問い直し,「世界はひとつ」をメッセージに,地球市民のための世界史を構想する.

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  • 回想のすすめ 豊潤な記憶の海へ
    3.0
    不安な時代にあっても変らない資産がある。それは人間の記憶、一人ひとりの頭の中にある無尽蔵の思い出だ。年齢を重ねれば重ねるほど、思い出が増えていく。記憶という資産は減ることはない。齢を重ねた人ほど自分の頭の中に無尽蔵の資産があり、その資産をもとに無限の空想、回想の荒野のなかに身を浸すことができる。これは人生においてとても豊かな時間ではないだろうか。最近しきりに思うのだ。回想ほど贅沢なものはない。
  • コロナとワクチンの全貌(小学館新書)
    4.4
    日本人への緊急メッセージ! コロナ禍の中、ワクチン接種が進められているが、はたしてそれで全て解決するのだろうか? ワクチン接種が進んだ国でも感染者が再び急増している。日本でも接種後の死者は数百人を超え、副反応の危険を指摘する声も少なくない。 そもそも、世界から見ると日本は、人口当たりの感染者数も死亡者数も極めて少ない。ところが、対策は欧米と同じため、経済は疲弊し、失業者や自殺者が急増している。日本の対策は根本的に間違っているのではないか? ベストセラー『コロナ論』、『コロナ脳』の著者で漫画家の小林よしのり氏と、医学者で大阪市立大学名誉教授(分子病態学)の井上正康氏が、テレビや新聞では報道されない「コロナとワクチンの全貌」を語り尽くす! (底本 2021年10月発行作品)
  • ある男
    3.8
    【映画化で話題!石川慶監督 × 原作 平野啓一郎】 ★第46回日本アカデミー賞で 作品賞を含む最多の8部門の最優秀賞を受賞 【第70回読売文学賞受賞作】 『マチネの終わりに』『本心』の平野啓一郎による、傑作長編。 人間存在の根源と、この世界の真実に触れる文学作品。 「愛したはずの夫は、まったくの別人でした──」 弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。 宮崎に住んでいる里枝には、2歳の次男を脳腫瘍で失って、夫と別れた過去があった。長男を引き取って14年ぶりに故郷に戻ったあと、「大祐」と再婚して、新しく生まれた女の子と4人で幸せな家庭を築いていた。 ところがある日突然、「大祐」は、事故で命を落とす。悲しみにうちひしがれた一家に、「大祐」が全くの別人だという衝撃の事実がもたらされる……。 愛にとって過去とは何か? 人はなぜ人を愛するのか。幼少期に深い傷を負っても、人は愛にたどりつけるのか? 「ある男」の人生を探るうちに、過去を変えて生きる男たちの姿が浮かびあがる。 『ある男』特設サイト ▶︎ https://k-hirano.com/a-man
  • オルタナティブメランコリー (上)
    完結
    4.0
    冴えない会社員の世良の元カノは、今をときめく売れっ子アイドルのユリタスこと甘城ユリ。 とは言っても誰にも信じてもらえず。ある日帰宅すると、ドアの前にユリにそっくりな少女――妹のつくしが待ち構えていた。 まだ小学生の彼女は、多忙な両親と姉に構ってもらえない寂しさから、昔なじみの世良を頼ってやってきた・・・かと思いきや!? 「お姉ちゃんはまだ世良さんのこと好きですよ!復縁しましょう!!」 これは、手が届かない相手への恋の物語。
  • 時代を撃つノンフィクション100
    3.7
    ノンフィクションは,ひろく市民リテラシーを生み出すジャンルとして,戦後日本社会に貢献した.社会を見つめる眼を養い,いま自分たちはどのような時代にいるのか,状況への問いかけを発する精神を鍛えてきた.古典的名著から,二〇一〇年代の作品まで,時代を撃ち続ける一〇〇冊を選び抜いたブックガイド.

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  • 黒猫のいない夜のディストピア
    4.3
    大学院を修了し博士研究員となった私は、所無駅付近で自分そっくりの女性と遭遇する。白銀の髪と瞳、白い服の彼女に驚いたのもつかの間、暗号の書かれた葉書が家に届き、母がその謎の女性と会っているのを目撃する。一連の不審な出来事に悩みつつ、些細な行き違いから頼りの黒猫にも連絡できずにいた私は、学部長の唐草教授から反美学研究者の灰島浩平を紹介され、彼とともに調査を始めるが……。黒猫シリーズ第二期始動
  • 遥か遠き家
    4.8
    1巻902円 (税込)
    僕に全てを与え、捧げてくれた人。90年代、アメリカ。過保護すぎる親の箱庭で、死んだように生きていた少年・アラン。旅人・ヘイデンと出会い、強烈に惹かれ合うも、彼には一か所にとどまれない放浪癖があると知る。共にいるためには、家出するしかない。それはヘイデンが、誘拐犯になるということ。それでも彼は、何もかも投げ捨て、アランを地獄から連れ出してくれる――。その轍は、逃走経路。しかし彼らにとっては――「二人だけの家」への、帰り道。
  • 暗殺の幕末維新史 桜田門外の変から大久保利通暗殺まで
    4.1
    近代日本が生まれた幕末維新期。日本史上これほど暗殺が頻発した時期はない。尊皇攘夷論の洗礼を受けた者をはじめ、彼らはなぜ暗殺に走ったのか。本書は大老井伊直弼から内務卿大久保利通に至る国家の中枢、外国人、坂本龍馬らの“志士”、市井の人々までが次々に標的となった事件の凄惨な実相と世間の反応を描く。さらに後世、一方で暗殺者を顕彰し、他方で忌避した明治国家の対応も詳述する。闇から見つめる幕末維新史。
  • DASPA 吉良大介
    3.9
    1~2巻902~935円 (税込)
    警察キャリア官僚が国家の危機に立ち向かう。 DASPA(ダスパ)――国家防衛安全保障会議。テロをはじめ国家の非常事態に的確に対応するため、内閣府に設置された各省庁からの選抜精鋭チーム。 吉良大介――警察庁警備局出身、要となるインテリジェンス班サブチェアマンに抜擢されたキャリア官僚。「日本をバージョンアップする」が口癖の長身イケメンのこの男、仕事はできるが女性に弱い。   DASPAのスタートを目前に控えた日、中目黒のマンションでひとりの白人男性が毒殺された。その目的は? 背後で蠢くものとは? 人気シリーズ『巡査長 真行寺弘道』とリンクする著者渾身の書き下ろし痛快エンターテインメント小説。
  • 江南の発展 南宋まで
    4.0
    ユーラシアを見わたせば,中国は,北は遊牧世界,南は海域世界へと開かれている.第二巻は,長江流域に諸文化が展開する先秦から,モンゴルによる大統一を迎える南宋末までの長いスパンで「海の中国」を通観.中原と対峙・統合を重ねながら,この地域が経済・文化の中心として栄えゆく姿を,社会の重層性にも着目しつつダイナミックに描く.

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  • 密やかな結晶 新装版
    4.1
    その島では多くのものが徐々に消滅していき、一緒に人々の心も衰弱していった。 鳥、香水、ラムネ、左足。記憶狩りによって、静かに消滅が進んでいく島で、わたしは小説家として言葉を紡いでいた。少しずつ空洞が増え、心が薄くなっていくことを意識しながらも、消滅を阻止する方法もなく、新しい日常に慣れていく日々。しかしある日、「小説」までもが消滅してしまった。 有機物であることの人間の哀しみを澄んだまなざしで見つめ、空無への願望を、美しく危険な情況の中で描く傑作長編。
  • 疫病vs神
    3.0
    日本人はくり返し流行する疫病を神として祀ることで、その災厄から逃れようとしてきた。都の発展は病の流行を生み、疫病退散のために祇園祀りが行われた。また、ある種の疫病は「怨霊」として人々から恐れられてきた――。そこには、一神教の世界と異なり、多神教の日本だからこその疫神を祀るという行為がある。長い歴史の中で、日本人はどのように病と闘ってきたのだろうか。 【目次】 第1章 医学はどれだけ流行病に無力だったのか 第2章 疫病神としての天照大神 第3章 疫病は仏教伝来のせいなのか 第4章 天然痘の大流行が東大寺の大仏を生んだ 第5章 祗園祭の起源は疫病退散 第6章 菅原道真を怨霊とした咳病はインフルエンザ 第7章 疫病がくり返される末法の世が鎌倉新仏教を生んだ 第8章 なぜキリスト教の宣教師は日本に疫病をもたらさなかったのか 第9章 虎狼狸という妖怪の正体はコレラ
  • 花のお江戸で粗茶一服
    4.0
    弓、剣、茶の「三道」を伝える〈坂東巴流〉の嫡男・友衛遊馬、二十歳。 家出先の京都から帰還するも、家元でさえ副業しなければ家族を養えない貧乏流派ゆえ、働き口を探してこいと言われてしまう。冴えない日々の中、曲者ぞろいの茶人武人にやりこめられながら、遊馬は自分の進むべき道をぐるぐると探しつづける。明日が見えないあなたに贈る、笑えて泣けて元気になれる物語!
  • 韓国人、韓国を叱る~日韓歴史問題の新証言者たち~(小学館新書)
    3.5
    『反日種族主義』著者らが憂国の声を上げた。  気鋭の日本人ジャ-ナリストが、文在寅政権の反日路線に異を唱える識者らを次々と取材。実名証言で浮かび上がっていたのは、知られざる韓国人の本音と実態だった。 経済学者は「このまま日本との対立を続けると韓国経済は滅びるかもしれない」と警告し、元慰安婦支援活動家は「慰安婦問題は金儲けになってしまった」と嘆き、徴用工被害者団体代表は、「金を出すべきは日本ではなく韓国政府だ」と訴える。そして著者は、元徴用工の証言に辿り着く。彼らは本当に日本からの賠償を望んでいるのか……。  数々の証言からは、歴史の闇も見えてくる。元米軍慰安婦は「なぜ日本軍慰安婦だけが」と嘆き、ベトナム戦争犯罪を追及した記者は「韓国軍は何をしたか」と問い、脱北作家は「大統領は脱北者を見捨てた」と告発する。そしてベストセラー『反日種族主義』の著者は、「塩酸をばらまくぞ」と脅され、ツバを吐きかけられるなどの圧力に遭いながら、「歴史を正すための戦いをする」と決意するのだ。  日本と韓国が対立を乗り越えるために、彼らの声を埋もれさせてはいけない。
  • アジア経済とは何か 躍進のダイナミズムと日本の活路
    4.4
    戦後アジアをリードした日本経済。しかし20世紀の終わりから長期停滞に陥っている。一方、中国を筆頭にASEANなどのアジア諸国・地域は躍進し、21世紀は「アジアの世紀」とされる。日本の家電メーカーなどの凋落と、中国はじめアジア企業の急成長に象徴される激変の本質は何か。「グローバル・バリューチェーン」「インテグラル/モジュラー型」といった鍵となる概念をわかりやすく解説し、日本の活路を示す。
  • 興行師列伝―愛と裏切りの近代芸能史―(新潮新書)
    3.7
    華やかな舞台での熱演、鳴り止まぬ大歓声……しかしその裏では、血と汗と金にまみれた争いがあった――。情熱と野望で大衆芸能の発展に貢献した、松竹・吉本・大映・東宝の創業者たち。その波瀾万丈の人生やライバルとの仁義なき戦いを、膨大な資料からドラマチックに描く。ヤクザや官との癒着、札束攻撃、二枚舌……昔も今も、芸能界はグレーゾーンだらけの弱肉強食の世界。注目の演劇研究者による、興行師たちの物語。
  • 憲法講話
    4.5
    日本国憲法に結実した人間主義・平和主義の精神は、国民が旧憲法下でのにがい体験から学びとったものであり、敗戦による荒廃から立ち上る戦後民主主義の基本原理であった。だが、今日なお、「いつか来た道」へ戻そうとする動きが執拗に続いている。日本国憲法のふくむ問題点とその意味を、旧憲法とかかわらせつつ分りやすく語る。

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  • 日本神話
    4.5
    日本神話といえばまず古事記や日本書紀を思い浮べる。しかし、記紀は政治的目的のもとに体系化されたもので、古代人の心の中に生きていた神話の世界はもっと素朴で生き生きしたものではなかったか。考古学や民俗学の成果をとり入れつつ、記紀および風土記などの諸文献を徹底的に再検討することにより、日本神話の原像を追求する。

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  • 日本人の心理
    4.0
    日本人の心理には「長いものには巻かれろ」といった処世法が生きている一方で、権威を否定し自我を主張する生き方が存在している。また合理主義的な思考が広く定着しつつあるなかで、「物事は気の持ちよう」といった精神主義も根強い力を持っている。複雑な日本人の心理とあいまいな人間関係を鋭く分析した、海外にも知られた名著。

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  • シェリ
    3.6
    50歳を目前にして、美貌のかげりと老いを自覚する元高級娼婦のレア。恋人である25歳の青年シェリの突然の結婚話に驚き、表向きは祝福して別れを決心しつつも、心穏やかではいられない……。香り立つような恋愛の空気感と細やかな心理描写で綴る、「恋愛の達人」コレットの最高傑作。
  • 見えない戦争 インビジブルウォー
    3.3
    一国・大国主義(トランプ、習近平)、過激な主張外交(金正恩、文在寅)がポピュリズムに乗じて勢いを増す中、戦火を交えるわけではない「見えない戦争」が、世界のそこかしこで起きている。静かに迫り来る「有事」と、牙をむく為政者たちに対し、日本はなすすべがないのか? 日米経済摩擦、日米安保協力・基地返還、北朝鮮外交――交渉によって「不可能」を可能にした、日本外交きっての戦略家が、「見えない戦争」を生き抜くための“正確の眼”とメソッドを伝授する。
  • 老いのゆくえ
    4.2
    運転免許を返納した。転倒が増えた――。85歳という新たな区切りを超えた作家が描く「老いの日常」。優先席での年齢比べ、一向に進まない本の整理、曲げた腰を伸ばす難しさ、隙を見ては襲ってくる眠気、病気との付き合い方。いずれも70歳代のころとは何かが徐々に変わっている。この先の時間に思いを馳せながら、年齢を重ねるなかで生じる失敗や戸惑い、さらに発見や喜びも余さずつづる、老いの日々のスケッチ。
  • いぬぼの
    4.0
    ぼのぼのが・・・犬!? 犬はほえるもの、うるさいもの! みんなで走るよ、走ると元気がでるよ! シッポはおもしろいよ、うれしいとたくさん動くよ! でもどうしてだろ? 海がなつかしいのは…? もしも、ぼのぼのが犬に生まれたら―― 犬になったぼのぼのたちの、わんダフル・パラレルストーリー♪ 掲載時のカラーページ全収録!!! 掲載時のカラーページ全収録!!! ★単行本カバー下画像収録★
  • ヒロシマ・ノート
    4.4
    広島の悲劇は過去のものではない。一九六三年夏、現地を訪れた著者の見たものは、十数年後のある日突如として死の宣告をうける被爆者たちの“悲惨と威厳”に満ちた姿であり医師たちの献身であった。著者と広島とのかかわりは深まり、その報告は人々の胸を打つ。平和の思想の人間的基盤を明らかにし、現代という時代に対決する告発の書。

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  • 国家神道
    4.7
    国家神道は、近代天皇制国家がつくりだした国家宗教であり、明治維新から太平洋戦争の敗戦まで八十年間、日本人を精神的に支配しつづけた。本書は、国家神道の成立から解体までの過程を詳細にたどり、その構造と思想を分析して本質的性格を明らかにすることによって、神道が日本人にとっていかなる意味をもったかを追求する。

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  • 韓国、ウソの代償 沈みゆく隣人と日本の選択
    3.6
    韓国経済崩壊か!?日韓断交か!? 間違いだらけの、すべての俗論を斬る! 対韓国輸出規制問題、日本製品不買運動、元徴用工への賠償判決、慰安婦財団の解散、レーダー照射問題、GSOMIA廃棄、WTO提訴、ホワイト国除外……。 文政権のあいつぐ「反日」政策も効果が出ないうえに、政権発足時の目玉であった、国内の格差解消と、北朝鮮との融和もうまくいかず、ついには国内の政権不支持率は過半数を超えました。 経済においては、サムスンの収益が同時期前年比で6割減ったことにも代表されるように、韓国からの外国資本の“脱出”が急加速。さらに日本企業も、これまでは、あまり政治・外交的な要素を交えずに対応してきましたが、徴用工問題に始まる諸々の動きを受け、韓国からの資本引き上げが始まりつつあります。悪化の一途を辿る韓国の経済状況に関して文大統領は「今は我慢の時であり、確実に韓国経済は立ち直る」との発言を繰り返すものの、具体的な論拠も示さない姿勢に国民感情も離反。 外交においては、条約を守らない上に、北朝鮮との仲介役ばかりをアピールする韓国に、世界からの信用も失墜しつつあります。 そんな中で行われた、日本による「ホワイト国除外」……。 迷走する韓国……。そのとき日本がとるべき方策とは?そして米・中・北朝鮮は? 常にデータを重視した数量理論を展開する経済学者であり元官僚の高橋洋一氏が、得意の理詰めの論法で説く、今後の本当のシナリオ。 ※本書は、2019年8月上旬までの情報に基づき執筆されています。
  • 魔女集会アンソロジーコミック
    3.0
    魔女の気まぐれで始まった共同生活。与える魔女に、奪う魔女。共に過ごす時間のなかで、変わっていく者たちは、変わらない魔女にどんな変化をもたらすのか。魔女と、魔女に拾われた子や使い魔が紡ぐ、珠玉のシチュエーション短編集――!! 【Cover Illustration】佐木 郁 【Comic】あおいサクラ子/あさやみのる/伊咲ウタ/おおのいも/小椋あん/郷本/高瀬飛鳥/堂宮ていじ/猫乃目瑛生/バラ子
  • 事大主義―日本・朝鮮・沖縄の「自虐と侮蔑」
    4.3
    事大主義とは、強者に追随して保身を図る態度である。国民性や民族性を示す言葉として、日本や朝鮮、沖縄で使われてきた。本書は、福沢諭吉、陸奥宗光、柳田国男、朴正熙、金日成、司馬遼太郎などの政治家や知識人を事大主義の観点で論じ、時代の変遷を描く。日本への「島国根性」という批判や、沖縄への差別意識はどこに由来するのか。韓国と北朝鮮の相剋の背景は何か。自虐と侮蔑が交錯した東アジアの歴史が浮き彫りに。
  • 日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実
    4.2
    310万人に及ぶ日本人犠牲者を出した先の大戦。実はその9割が1944年以降と推算される。本書は「兵士の目線・立ち位置」から、特に敗色濃厚になった時期以降のアジア・太平洋戦争の実態を追う。異常に高い餓死率、30万人を超えた海没死、戦場での自殺と「処置」、特攻、体力が劣悪化した補充兵、靴に鮫皮まで使用した物資欠乏……。勇猛と語られる日本兵たちが、特異な軍事思想の下、凄惨な体験を強いられた現実を描く。アジア・太平洋賞特別賞、新書大賞受賞
  • 中国の論理 歴史から解き明かす
    4.2
    同じ「漢字・儒教文化圏」に属すイメージが強いためか、私たちは中国や中国人を理解していると考えがちだ。だが「反日」なのに日本で「爆買い」、「一つの中国」「社会主義市場経済」など、中国では矛盾がそのまま現実となる。それはなぜか――。本書は、歴史をひもときつつ、目の前の現象を追うだけでは見えない中国人の思考回路をさぐり、切っても切れない隣人とつきあうためのヒントを示す。
  • 父のなくしもの
    4.6
    かつては海ほど大きく感じた父親は、どうしようもないさみしさを抱えた、ひとりのちいさな男だった。 家族、故郷、仕事、若さ、記憶、感情……手の平から少しずつ零れ落ちていくように、大切なものをなくしていく父。 その人生と、別れを描いたエッセイコミック。
  • 危険領域 所轄魂
    3.0
    大人気本格警察小説シリーズ相次ぐ変死。彼らは皆、政治家と繋がりがあった―。所轄の面々が巨悪に挑む!マンションで転落死と思われる死体が発見された。死亡した男は、大物政治家が絡む贈収賄事件の重要参考人であるという。さらには政治家の公設第一秘書、私設秘書も変死。自殺として処理するように圧力がかかる中、葛木が極秘裏に捜査を開始すると、とある黒幕が浮かび上がってきて……。真実を闇に葬られようとするとき、葛木は警察の矜持を保つことができるのか。
  • 新宿二丁目(新潮新書)
    3.7
    東西約三百m、南北約三百五十mの区画の中に、三百をはるかに越えるゲイバーと、女装系、レズビアン系バーがひしめきあう新宿二丁目。「二丁目」として海外でも有名な、世界最大の多様性を抱えるこの街は、一体なぜ、どのようにして、いつ頃からそうなったのか。自身、そこでゲイバーを経営する著者が、関係者への丹念な取材を積み重ね、知られざる歴史を浮かび上がらせる。決定的街場論。
  • 新編 日本の怪談
    3.7
    ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が見出した美しい日本の怪談集。耳無し芳一、雪女、ちんちん小袴など、ハーンの代表作を詩情豊かな新訳で収録します。ハーンによる再話文学の世界を探求する決定版!!
  • 月の珊瑚(1)
    完結
    4.3
    「空に水。水に空。月の空には砕け散った海がある」 遠い未来の地球と月を舞台に歌い上げられる極上のSFラブストーリー。当代きってのストーリーテラー、奈須きのこが描いた最も抒情詩的(リリカル)な一篇を、あの『真月譚 月姫』の佐々木少年の手により満を持してコミカライズ。
  • 硫黄島 国策に翻弄された130年
    4.0
    小笠原群島の南方に位置する硫黄島。日本帝国が膨張するなか、無人島だったこの地も一九世紀末に領有され、入植・開発が進み、三〇年ほどで千人規模の人口を有するようになった。だが、一九四五年に日米両軍の凄惨な戦いの場となり、その後は米軍、続いて海上自衛隊の管理下に置かれた。冷戦終結後の今なお島民たちは、帰島できずにいる。時の国策のしわ寄せを受けた島をアジア太平洋の近現代史に位置づけ、描きだす。
  • 沖縄問題―リアリズムの視点から
    4.7
    米軍海兵隊の普天間飛行場の移設をめぐる国と沖縄県の対立は根深い。保守と革新の単純化した構図でとらえられることの多い沖縄問題をどう考えればよいのか。本書では琉球処分、沖縄戦から米国統治、そして日本復帰という近代以降の歴史を踏まえ、特に沖縄県の行政に注目し、経済振興と米軍基地問題という二大課題への取り組みを追う。理想と現実のはざまで苦闘しつつも、リアリズムに徹する沖縄の論理を示す。
  • 統一朝鮮が日本に襲いかかる
    3.5
    韓国の反日が常軌を逸したものになっている。慰安婦、徴用工問題は、虚構ながらも恰好の日本叩きの道具と化し、国を挙げての暴走が止まらない。核を放棄しない「北」と、韓国はなぜ組むのか? 長年、半島情勢を分析してきた著者は断言する。国力、軍事力の増大を背景に韓国は北朝鮮と手を結び、日本に対して行動を起こす布石なのだ、と。反日で一致し、統一の気運が高揚している北朝鮮と韓国に、日本はどう動くべきか?
  • ヒーローの選択
    3.0
    契約件数ワースト記録を更新中の負け犬セールスマン・清水勇介は、飛び込んだ安アパートで小学校時代の旧友である小山田と再会。契約につられて部屋にあがったのも束の間、小山田がラジカセから流したラップは、清水との再会を予言していた。さらに小山田は、八四一年後に世界が終わると言い、それを防ぐ手伝いを清水に迫ってきた! めくりめく展開に一気読み必至の傑作群像ミステリー!
  • 斗南藩―「朝敵」会津藩士たちの苦難と再起
    3.7
    二十八万石を誇った会津藩は戊辰戦争に敗れ、明治二年、青森県の下北半島や三戸を中心とする地に転封を命ぜられる。実収七千石の荒野に藩士とその家族一万七千人が流れこんだため、たちまち飢餓に陥り、斃れていった。疫病の流行、住民との軋轢、新政府への不満と反乱……。凄絶な苦難をへて、ある者は教師となって青森県の教育に貢献し、また、近代的な牧場を開いて荒野を沃土に変えた。知られざるもうひとつの明治維新史。
  • 目まいのする散歩
    4.0
    近隣への散歩、ソ連での散歩……。歩を進めるうち、現在と過去がひびきあい、新たな記憶がよみがえる……。死を前にした清澄なひびきをもつ晩年の秀作。野間文芸賞受賞作。巻末に口述筆記の様子がうかがえる「丈夫な女房はありがたい」を収録する。
  • あなたの人生の意味 上
    5.0
    履歴書に書ける立派な経歴と、葬儀で偲ばれる故人の人柄。本当に大切なのは後者のはずだが――。《NYタイムズ》の名コラムニストが偉大な男女一〇人の生涯を通して「生きる意味」を問い直す。ビル・ゲイツが感嘆し、《エコノミスト》誌で年間ベストに選ばれた大人のための『君たちはどう生きるか』。解説/会田弘継
  • 周―理想化された古代王朝
    3.8
    紀元前11世紀から前256年まで続いた古代中国の王朝である周。太公望や周公旦などの建国の功臣、孔子や老子といった諸子百家、斉の桓公ら春秋の五覇などが名高い。また、封建制や共和制など、周に由来するといわれる政治システムは多く、孔子ら儒家によって理想化されて伝えられてきた。では、その実態はいかなるものだったのか。近年、陸続と発掘される金文や甲骨文などの当時の史料から、王朝の実像を再現する。
  • 魔王などがブラック企業の社長になる漫画
    完結
    4.0
    「休みをとれ、人間。我が許す。」魔王、姫、透明人間、猫…などが、パワハラ・セクハラ・サービス残業・ワンオペが蔓延するブラック企業の新社長になって、ホワイト企業に!? Twitterで15万リツイート、20万いいねを獲得して超話題の『魔王がブラック企業の社長になる漫画』含むオール描き下ろしの全9編! ベニガシラ原作の描き下ろし漫画も約40P収録! 漫画:草野ほうき/くろたま/小雨大豆/高瀬雛/田村ヒロ/ビタワン&湧井想太/ベニガシラ&蒼和伸/ベニガシラ&ゆずひ/ベニガシラ&ラクー
  • 脳は回復する―高次脳機能障害からの脱出―(新潮新書)
    3.8
    41歳で脳梗塞を発症。リハビリを重ね、日常生活に復帰した「僕」を待っていたのは「高次脳機能障害」の世界だった! 小銭が数えられない、「おっぱい」から視線が外せない、人混みを歩けない、会話が出来ない、イライラから抜け出せないの「出来ないこと」だらけに加えて、夜泣き、号泣の日々。『脳が壊れた』から2年、著者はいかにして飛躍的な回復を遂げたのか。当事者、家族、医療関係者、必読の書。
  • 池上彰の世界から見る平成史
    3.8
    平成31年を迎える2019年から新しい元号を用いることが決まり、激動の平成時代が、ほぼ30年で終わりを迎えることになった。そこで、池上彰氏に、世界の中の日本・平成時代を読み解いていただく。「知らないと恥をかく世界の大問題」シリーズの特別版でもある。 バブルの頂点から始まった平成時代は、その後、バブルの崩壊、失われた20年を迎えることになる。くしくも平成のスタートは、東西冷戦終結とも重なり、新たな対立構造、グローバル社会と歩みを同じくする。日本の大きな分岐点となった激動の平成時代を世界との関わりから読み解く。全面2色展開とし、写真や図表、イラスト図解などを多用する池上「平成」解説講義。
  • 志士の峠
    4.0
    文久三年(一八六三)、帝の行幸の先ぶれを命じられた公家・中山忠光は、勤王志士らと大和で挙兵した。五条の代官所を襲撃し新政府樹立を宣言するが、親幕派の公家や薩摩藩などにより一転、朝敵とされ討伐軍を差し向けられる。満身創痍で深き山々を駆ける志士たちの運命は!? 名手が描く、天誅組の志の輝きと四十日間の光跡。
  • シベリア抑留 最後の帰還者 家族をつないだ52通のハガキ
    4.5
    終わらなかった戦争を、家族は生き抜いた。 最後の帰還者が持ち帰った、奇跡の一次資料。 未完の悲劇、シベリア抑留。最後の帰還者の一人、佐藤健雄さんが妻とし子さんらと交わした葉書が見つかった。 ソ連は国際法違反である抑留の実態を知られぬために、文書の持ち出しを固く禁じていた。 しかし、佐藤健雄さんは妻たちと交わしたハガキを密かに持ち帰っていた! 一つの家族がつないだ奇跡の一次資料を元に、終わらなかった戦争を描く。 <目次> はじめに 第一章 佐藤家の人びと 第二章 抑留される 第三章 抑留生活の日々 第四章 命のハガキ 第五章 見えない出口 第六章 帰国、再会まで 第七章 ソ連研究の専門家として 終章 あとがき 主要参考文献
  • 総合商社――その「強さ」と、日本企業の「次」を探る
    3.8
    日本独自の業態として戦後復興期や高度成長期の日本経済を牽引、オイルショック・バブル崩壊・リーマンショックに衰微することなく、諸外国の研究により育成された同業他社にも勝利した総合商社。本書は、その「強さ」に迫り、日本企業の「次」を探るものである。総合商社が今世紀はじめに復活を遂げるにあたって行なった経営改革とビジネスモデルの変革は、多くの日本企業に“気づき”を与えるだろう。
  • 労働者階級の反乱~地べたから見た英国EU離脱~
    4.2
    2016年の英国EU離脱派の勝利。海外では「下層に広がる排外主義の現れ」とされたが、英国国内では「1945年以来のピープル(労働者階級)の革命」との声も多かった。世界で最初に産業革命、労働運動が起きたイギリスでは労働者こそが民主主義を守ってきた。ブレグジットは、グローバル主義と緊縮財政でアウトサイダーにされた彼らが投じた怒りの礫だったのだ――。英国在住の注目の著者がど真ん中から現状と歴史を伝える。
  • 正しさをゴリ押しする人
    3.6
    一見、正しいことを主張しているようでありながら、強烈な攻撃性を感じさせる人。「正義の人」と「危ない人」の境目はどこにあるのだろうか。「歪んだ正義感」を振りかざしてしまう人たちの特徴と心理を考える。 序章 「正義の人」か、「危ない人」か? 第1章 「正しさ」をめぐる攻防がややこしいのはなぜか? 第2章 なぜそこまで「自分の正しさ」を信じ込めるのか? 第3章 「正しさ」をゴリ押しする行動の背景にある心理とは? 第4章 正義感をあざ笑う時代の空気 第5章 「正しさ」をゴリ押しする「危ない人」にみられる特徴 第6章 「正義の人」が「危ない人」に変わる瞬間
  • サルの子育て ヒトの子育て
    4.5
    赤ん坊が母にしがみつく行動は霊長類が生き残るためにとても大事な行動であり、能力である。進化の隣人を通して、いま、私たちの親子関係を考えよう。サル研究40年、日本霊長類学会会長による子育て、抱っこ論。 目次 序章 ヒトはどんな生きものですか? 第1章 握る手、つまむ指 第2章 顔の前にある両目 第3章 ヒトだけがひとりで出産しなくなった理由 第4章 抱っことおんぶ 第5章 サルにもある子育ての個性 第6章 父ザルの子育て 第7章 孫の世話をするサル 終章 「ほめる」ことはサルにはできない
  • 韓国の若者を知りたい
    4.0
    焼肉やキムチ、映画や歌手は知っていても、ふつうの若者がどんな暮らしをし、どんなマインドをもっているか、知っていますか。過酷な受験競争、厳しい校則、2年以上の兵役、濃密な友だちづきあい。さらに、歴史認識と日本人をどう見ているか。隣人としてつきあっていくために、これだけは知っておきたい。

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  • 宇治拾遺ものがたり
    3.8
    こぶとりや腰折れ雀をはじめ、鬼や狐の活躍する話、美しい話、こわい話が集められた鎌倉時代の説話集から、昔も今も変わらない人の心のふしぎさを描いた小さな物語47編。

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  • パブリック・スクール イギリス的紳士・淑女のつくられかた
    4.0
    歴代首相を輩出し、王子や王女も在籍したイートンやハロウなどの名門寄宿学校。階級が根強く残るイギリス社会のなかで、一握りの上流階級の子女のための教育機関でありながら、文化や伝統の重要な一部として広く共有されてきたのはなぜか。ラテン語・スポーツ・同性愛など、独特な文化とイメージの変遷をたどる。

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  • 黒薔薇 刑事課強行犯係 神木恭子
    4.0
    大阪府警の新人刑事・神木恭子は、担当した殺人事件を、別件で関わった老人の訴えを元に解決した。だが老人宅から七体もの死体が発見される。それは府警上層部が隠匿する黒い闇の一部だった。真実を暴こうとする神木だったが、彼女自身もその闇に呑み込まれていく。警察の暗部を元刑事が描く本物の警察小説。
  • 日韓 悲劇の深層
    4.0
    「史上最悪の関係」を、どう読み解くか。祖国から「売国奴」と侮られ、「入国拒否」されている呉善花氏の個人体験と心の葛藤をとおして、日韓関係のあり方を考える。 日本人が知らない韓国の本音・日韓の歴史・文化・価値観の違い…呉善花、西尾幹二両氏が語り合い、理解を深める一冊。呉善花氏講演「『恨』と『もののあはれ』」収録。
  • 晩年様式集
    4.0
    作家自身を思わせる主人公の長江古義人は、3.11後の動揺が続くなか「晩年様式集(イン・レイト・スタイル)」と題する文章を書きだす。妻、娘、妹の「三人の女たち」からの反論。未曾有の社会的危機と自らの老いへの苦悩。少なくなる時間のなかで次世代に送る謎めいた詩。震災後の厳しい現実から希望を見出す、著者最新にして「最後の小説」。
  • いずこより
    5.0
    「出家遁世と放浪は、いまや私のもっとも深い憧れとなって、心をそそのかしてくる」(本文より) 明るくのびやかな少女期から、短い結婚生活を経て、家も子供も捨てて奔った激しい恋。やがて自立の道を求めて一途に文学に志し、いつしか出離の想いに促されるまで。自立する女の新しい生き方を自ら切り拓いてきた著者が、その波乱の半生を鋭い自己凝視で綴る自伝小説の傑作。
  • 自由民権運動 〈デモクラシー〉の夢と挫折
    4.4
    維新後、各地で生まれた民権結社。それは〈デモクラシー〉に夢を託した人びとの砦であった。新しい社会を自らの手で築く。その理想はなぜ挫折に終わったのか。旧来の秩序が解体してゆくなかで、生き残る道を模索する明治の民衆たち。苦闘の足跡が、いまの日本社会と重なって見えてくる。

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  • under the bridge
    3.8
    マンハッタンで発生した立てこもり事件は、人質が救出され、解決したかに見えた。だが何故かその後の捜査を上層部に阻まれたNY市警のブラウンは、逆に事件を追う決意をする。一方、NYに潜伏中の探偵・濱崎は、人質が旧知のヤクザの情婦だったことから何か裏があると睨み……ブラウンと濱崎の運命が再び交錯するとき、NYを混乱の渦に陥れる陰謀が明らかに! 相棒ハードボイルド『over the edge』続篇。
  • 白夜を旅する人々
    4.5
    昭和の初めの東北、青森――。呉服屋〈山勢〉の長女と三女は、ある重い運命を負って生まれついた。自らの身体を流れる血の宿命に脅えたか、心労の果てに新たな再生を求めたか、やがて、次女は津軽海峡に身を投げ、長男は家を出て姿を消した。そして長女もまた……。必死に生きようとして叶わず、滅んでいった著者自身の兄姉たちの足跡を鎮魂の思いでたどる長編小説。大佛次郎賞受賞作。
  • イマジナリ・フレンド
    5.0
    イマジナリ・フレンドとは、孤独な人間だけに見える空想のともだち。悩みが解決されると消えてしまう。他人とのコミュニケーションが絶望的に苦手な大学生の山持浩之(やまじひろゆき)は、イマジナリ・フレンドのノンノンと一緒に、リアルではひとりぼっちだけれど脳内では幸せな毎日を送っていた――このままで良いのかと、小さな不安を感じながら。そんな山持を見かねたノンノンは、似たような人々が集まるカンパニーへと誘うのだが……。
  • 血と霧 1
    4.1
    血の価値を決める三属性――明度(バリュー)、彩度(クロマ)、色相(ヒュー)――による階級制度に支配された巻き貝状の都市国家ライコス。その最下層にある唯一の酒場『霧笛(むてき)』で血液専門の探索業を営むロイスのもとに、少年ルークの捜索依頼が持ち込まれた。だが両親だと偽る男女は、事件の核心部分を語ろうとしない。価値ある血を持つと思われる少年に自らの過去の因縁を重ねたロイスは調査を始めるが、それは国家を揺るがす陰謀の序章に過ぎなかった。
  • 子どもが伸びる「声かけ」の正体
    3.8
    国立大学付属小学校で、授業の進め方から掃除、給食まで、これまでには考えられなかった型破りな取り組みでテレビでも脚光を浴びているMC型教師の指導法。その根底には計算されたプロの「声かけ」があった――。
  • あやめ横丁の人々
    4.5
    婿入りの祝言(じゅうげん)の席上、妻に思い人のあることを知った大身旗本の三男坊、紀藤慎之介。逆上して間夫(まぶ)を斬り捨て、妻女を自害に至らしめた彼は、婚家のつけ狙うところとなり本所「あやめ横丁」に匿(かくま)われる。だが堀に囲まれたこの町ときたら、場所も住人もみな何やら訳ありで……。練達の筆がさえる長編時代小説。(講談社文庫)
  • 結婚帝国
    3.9
    結婚は、本当に女のわかれ道なのか……?もはや既婚/非婚のキーワードだけでは括れない「結婚」と「女」の現実を、〈オンナの味方〉二大巨頭が徹底的に語りあう!
  • 小さき花々
    4.0
    貧富の差など、理不尽な社会に引き裂かれてゆく少女たちの儚く美しい絆を描き、そこに現実に立ち向かう乙女へのメッセージを込めた短篇集。「少女の友」に連載された『花物語』の続篇。
  • ココ・シャネルの真実
    3.0
    トップブランドを一代で築き、19世紀的価値観を破壊した「皆殺しの天使」ココ・シャネル。虚実ない交ぜに語られてきたその生涯に、名物敏腕特派員が迫る。出自の謎、数々の愛人たち、ベル・エポックと事業の成功、大戦中の対独協力疑惑、そして戦後の復活……。激動の20世紀史そのものである「革命家」の歩みを、綿密な取材によってたどる、本格現代史ノンィクション!解説:鹿島茂
  • 毛沢東―日本軍と共謀した男―
    3.9
    「私は皇軍に感謝している」──。日中戦争の時期、実は毛沢東は蒋介石や国民党軍の情報を日本に売り、巨額の情報提供料をせしめていた。それどころか、中共と日本軍の停戦すら申し入れている。毛沢東の基本戦略は、日本との戦いは蒋介石の国民党に任せ、温存した力をその後の「国民党潰し」に使い、自分が皇帝になることだったのだ。中国研究の第一人者が、徹底調査した資料で物語る「中国共産党の不都合な真実」。
  • 幽霊刑事
    3.7
    俺は神崎達也。職業、刑事。美人のフィアンセを残して無念にも射殺された……はずが幽霊に!? しかも犯人の上司が密室状況で何者かに殺されて……。いったい真犯人は誰なんだ! そして俺はどうなってしまうんだ! ミステリーとラブストーリーが融合、2001年度本格ミステリー・ベスト10入りの傑作。
  • 共震
    3.9
    『震える牛』『ガラパゴス』著者の原点!  大和新聞東京本社の遊軍記者である宮沢賢一郎は、東日本大震災後、志願して仙台総局に異動する。沿岸被災地の現状を全国の読者に届けるため、「ここで生きる」というコラムを立ち上げた。そんななか、宮沢とも面識のある県職員が、東松島の仮設住宅で殺害された。被害者の早坂順也は、県職員という枠を越えて、復興のために力を尽くしてきた人物だった。早坂は亡くなる直前まで、被災地の避難所の名簿を調べていたという。  舞台は、石巻、釜石、陸前高田--。著者渾身の鎮魂と慟哭のミステリー。
  • 打撃の神髄 榎本喜八伝
    4.5
    「神の域に行かせていただきました」――イチローよりも速く1000本安打を達成し、2016年に殿堂入りした伝説の打者、榎本喜八。引退後30年も保ち続けた沈黙を破り、語った真実とは何か。王貞治のコーチとしても名高い荒川博や伝説の柔術家の教えを受けて体得した"合気打法"の核心は。歓喜と絶望の間を揺れ動く魂の記録。
  • キャロル
    4.3
    クリスマス、デパートのおもちゃ売り場の店員テレーズは、人妻キャロルと出会い、運命が変わる……サスペンスの女王ハイスミスがおくる、二人の女性の恋の物語。映画化原作ベストセラー。

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