作品一覧

  • 宮沢賢治の真実―修羅を生きた詩人―(新潮文庫)
    4.7
    猥、嘲、凶、呪……不穏な文字が並ぶ詩と出会い、著者は賢治の本心を探り始めた。信心深く自然を愛した自身をなぜ「けだもの」と呼んだのか。醜聞にまみれ病床でも自己内省を続けた妹の姿に何を思ったのか。名作『銀河鉄道の夜』の中にどんな欲望を秘めていたのか。緻密かつ周到な取材による謎解きの果て、修羅と化した賢治の“真実”に辿りつく。執念が実った圧倒的ノンフィクション!(解説・首藤淳哉)
  • 検証・真珠湾の謎と真実 ルーズベルトは知っていたか
    3.5
    ルーズベルトは日本の真珠湾攻撃を事前に察知していたのか。戦史研究の第一人者たちが米公文書、日本側史料、当事者の証言を精査し、あの日の実像に迫る。
  • 金子みすゞ ふたたび
    5.0
    1巻715円 (税込)
    天才詩人の心の葛藤を読み解く画期的評伝 《みんなちがつて、みんないい》のフレーズで知られる「私と小鳥と鈴と」、東日本大震災で傷ついた日本人の心を癒した「こだまでせうか」……。512篇の詩を遺し、26歳で自らの命を絶った金子みすゞ。今もなお愛され続ける数々の詩の裏には、壮絶な心の葛藤があった。 かつて、ドキュメンタリー番組「こころの王国~童謡詩人・金子みすゞの世界」を手掛けた演出家が、当時謎として残された史実や、調査しきれなかった事実などを、もう一度徹底的に探り、父親の死に関する新事実などを発見。そして当時の習慣や複雑な家族構成など、童謡に詠われた背景を中心に調査することによって金子みすゞという夭折の天才詩人を読み解いていった画期的なノンフィクション。 天衣無縫に見える金子みすゞの童謡が、なぜに悲しみに包まれていて、人の心を打つのか。3冊の手帳に残された512編の童謡を、テーマ別に分けることによって、金子みすゞが表現したかったもの、それは西方浄土への憧れなのだが、見事に浮き彫りにしている。

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ユーザーレビュー

  • 宮沢賢治の真実―修羅を生きた詩人―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    以前から気になっていた本だったので、文庫版になったのがありがたくてありがたくて即座に購入。
    読むのに随分時間は掛かってしまったが。
    何しろ内容量が多いし濃い。
    現地にまで赴き、非常に細やかに宮沢賢治の詩や物語を読み解いているので、ドキュメンタリーを見ている気になった。
    (事実、著者はテレビ業界人、ドキュメンタリー風なのもそのためか)
    本当に圧倒的情報量と説得力。

    恋の詩や短歌を残しているのに恋人の影が見えてこなかった点。
    妹とし子への想い。
    ある一つの不可解な詩の謎解きから、宮沢賢治の心の奥底へ潜り込む旅が始まる。
    病弱だが頭がよく、賢治のよき理解者だったとし子のイメージが、この本を読んでが

    0
    2020年07月18日
  • 宮沢賢治の真実―修羅を生きた詩人―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「生命の伝道者としての賢治」、「農業に希望を託す賢治」…など著者はこれまで「四人の賢治像」をもっていたが、五人目の賢治と出会うことになる。

    これまで看過してきた賢治の文語詩。そこには「凶」「猥」「呪」などの禍々しい気配を発する文字が並ぶ。
    探偵のように、秘められた賢治の姿を探る。

    0
    2020年04月10日
  • 金子みすゞ ふたたび

    Posted by ブクログ

    震災後にCMでよく流れていた「こだまでしょうか?いいえ誰でも」の詩人の生涯を追っかけたものです。

    前に詩集を読んで、その感性というか世界観にとても感銘を受けてました。その詩人が若くして自殺したということで、どんな人生だったんだろうと気になってました。


    作者はNHKで過去に同じテーマで番組を作成した人で、いくつかの疑念を持たれて再度足跡を調べまとめあげたのがこの作品になります。


    あまりこういった本は読んだことがなかったんですけど、よく調べてるし、それだけでなく断片的な情報からよくまとめあげたなぁと感心しました。

    いくつかの詩はこの本を読むことで解釈が大きく変わりました。これが真実を書

    0
    2011年08月25日
  • 宮沢賢治の真実―修羅を生きた詩人―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    今野勉『宮沢賢治の真実 修羅を生きた詩人』新潮文庫。

    同じ岩手県出身の石川啄木に比べ、宮沢賢治が多くの人の研究対象になっていることは非常に不思議なことだ。確かに渋民にある石川啄木記念館よりも花巻にある宮沢賢治記念館の方が観光地化され、人気の高さを感じる。

    前置きが長くなったが、本書は宮沢賢治の残した詩や書簡、関連書籍等から宮沢賢治の精神世界にまで迫ろうとした研究書のようなノンフィクションである。いきなり宮沢賢治の難解な文語詩の解読から始まる取り付きの悪さに、もう少し軟らかい内容を期待した読者は面喰らうばかり。岩手県の産んだ偉人としての宮沢賢治を描こうとしたものではなく、宮沢賢治を丸裸にして

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    2020年05月09日
  • 検証・真珠湾の謎と真実 ルーズベルトは知っていたか

    Posted by ブクログ

    戦後長年にわたり繰り返し登場する、連合軍が真珠湾攻撃を事前に把握していたという、「真珠湾陰謀説」について、研究家が検証し論破。
    歴史修正主義者に熟読させたい一冊。

    0
    2013年11月06日

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