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太陽はまた昇る 公爵近衛文麿
公爵・近衛文麿は、昭和15年7月に組閣の大命をうけ、第二次近衛内閣を組織した。陸相は東条英機、外相は松岡洋右であった。この時から、近衛文麿の悲劇が始まる。三国軍事同盟の締結で大陸戦線は膠着し、日米交渉は暗礁にのりあげ、近衛はグルー大使と会見する。それは近衛個人の悲劇にとどまらず、日本の悲劇に他ならない。日本近代史における近衛の演じた役割はあまりにも大きかった……。この「太陽はまた昇る」は、戦争か平和かの岐路に立って悩む近衛を中心にして、しだいに軍閥の掌中におどらされてゆく日本の姿――第二次大戦を軸とした日本の近代史――を描いた、上下2巻の長編歴史小説である。 -
平の将門
将門は著者の最も食指を動かした人物の一人である。反逆者としての歴史の刻印を除きたい気持ちもあったが、純粋で虚飾のない原始人の血を将門にみたからだ。都にあっては貴族に愚弄され、故郷では大叔父国香に父の遺領を掠められ、将門はやり場のない怒りを周囲に爆発させる。それは天慶の乱に発展し、都人を震撼させる。富士はまだ火を噴き、武蔵野は原野そのままの時代だった。 -
高すぎた代償
失業した久世は、元上司の未亡人・治子が経営する連れ込み旅館に居候している。ひも生活の慰みにと、客室に集音機を仕込んで盗聴しているうちに、ある会社の労組絡みの無理心中事件に不審な点があることを知った。好奇心を覚えた久世は、私立探偵を名乗り、治子とともに関係者を調べ始めるが……。昭和30年代の東京を舞台にした長編ミステリー。 -
滝山コミューン一九七四
郊外の団地の小学校を舞台に、自由で民主的な教育を目指す試みがあった。しかし、ひとりの少年が抱いた違和感の正体は何なのか。「班競争」「代表児童委員会」「林間学校」、逃げ場のない息苦しさが少年を追いつめる。30年の時を経て矛盾と欺瞞の真実を問う渾身のドキュメンタリー。(講談社文庫) -
タソガレ
恩知らずな振る舞いをして、ストーカーまで呼び込む彼女の、他人には理解されにくいハンデは乗り越えられるか。心温まる愛と勇気のミステリー。……ぼくの彼女は、ぼくの顔を覚えられない。「相貌失認」という生きにくさを背負う彼女に、次々と襲いかかる事件。愛の力は、試練を乗り越えられるか? ーー社交的だったり、シャイになったり。その落差に惹かれて里美とつきあい始めた祐児。しかし、初めてのパリ旅行で、お世話になったご婦人を無視する里美に憤った祐児は、彼女から人の顔を覚えられない「相貌失認」だと打ち明けられる。人知れぬ生きにくさを背負う彼女が招く数々の苦難を、二人は乗り越えられるのか? -
闘った人びと ベトナム戦争を過ぎて
長い戦争を闘い抜いた人びとの想像を絶する体験。渾身の力作レポート。写真家の魂がベトナム戦争の真の姿に迫る! ――超大国アメリカを倒した、アジアの小国のふしぎな力とは? ベトナム戦争の真実を求めて、気鋭のフォトジャーナリストが初めてとらえた沈黙せる民の衝撃の証言。暮しの中で知恵を絞りながら長い戦争を闘い抜いた人びと、その体験を初めて肉声としてとらえた衝撃のレポート。 ◎「ベトナムの人口約五千万人のうち、ほとんどの民衆があの戦争を各々の立場で闘った。(中略)そういう一人一人の強い意思と知恵の結晶が超大国の近代兵器をしのいだのである」<本書より> -
ただいまラボ
研究のために鹿の耳を刻み続ける!?実家が動物病院という学生が多い!?就活先はペット保険会社!?研究室でカビが生えたら大騒ぎ!?バイト先はもちろん動物病院!?……理系の青春はこんなに面白い!獣医学科で動物たちの生命と向き合う学生たちの笑いあり涙ありの日々を、瑞々しい文章でリアルに描いた青春小説。「シカミミ!」獣医学科の分子生物学研究室に入った太一を待っていたのは、実験用の鹿の耳を切り刻み、彼女とすれ違い続ける毎日だった……「ナツジツ!」夏休みに実家の動物病院に帰省した東は、十年ぶりに子連れで帰ってきた、元ヤンキーの姉の姿に驚愕するが……「ネガコン!」就活中の新倉は、インターン先のペット保険会社で呑気すぎる学生たちとの共同作業に苛立ちが募るばかり……「コンフル!」何でも器用にこなしてきた透は、余裕のはずの卒業論文で追加実験を命じられ、合コンで出会った子とも上手くいかず……「ブンセイ!」5年生になったミカは、大学の実験と動物病院でのバイトで、続けて初めて動物の安楽死の現場に立ち会って……理系の青春はこんなに面白い!獣医学科で動物の生命と向き合う学生たちの笑いあり涙ありの日々を、獣医師の著者が大学院時代に瑞々しい文章でリアルに描いた青春小説。 -
たった一度のポールポジション
鈴鹿に一瞬の光芒を放って逝った、トオル23歳の青春。星野一義、中嶋悟らを追いつめ、鈴木亜久里と競った天才ドライバー・高橋徹。「もし生きていれば」というなら、モータースポーツの新時代を築いていたにちがいない。あまりにも激しく生き急いだ現代の青春を、若い感性で描いた注目のノンフィクション作品。天才ドライバーの激しい青春を描いた名著! -
旅の手紙<見えないものが見えてくる>
神戸や京都、北海道、萩、スイス……。旅先でひとり綴った心の手紙を投函します。受取人はあなた。ーー旅に出たい、そう思った時から旅はすでに始まっている。旅に出ると、ふだん見えないものが、見たくなかったものが、そして見ていなかった自分が、見えてくる。神戸や京都、北海道、萩、スイスなど、内外の各地に民俗と詩情を訪ねながら、さわやかな批評眼で現代をみつめ直して綴った、あなたへの、心の手紙。 -
旅のない
コロナ禍中の日々を映す4つのストーリー。 芥川賞作家・上田岳弘、初めての短篇集。川端康成文学賞受賞作「旅のない」収録! 【収録作品】 「悪口」 恋人と過ごすホテルでのゴールデンウィーク。「じゃあ、悪口の練習しよっか?」。僕は初めて彼女と会った時のことを思い出す。 「つくつく法師」 朝の散歩は4歳の息子との日課だ。午後、僕は古いPCで、昔書いた小説を読み返す。 「ボーイズ」 10歳と6歳のボーイズは、亀甲柄と市松模様のマスクでやって来た。弟の息子たちを預かることになった夫婦の夏。 「旅のない」 「作家さんなんですよね?」。出張先での車中、会話が途切れると取引先の村上さんが聞いてきた……。 -
卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし
江戸に拡がる暖かい煮炊きの煙。人はね、当たり前のことがおもしろくないんだよ。裏返しや逆さまが好きなのさ――のぶちゃん、何かうまいもん作っておくれよ。夫との心のすれ違いに悩むのぶを、いつも扶(たす)けてくれるのは、喰い道楽で心優しい舅・忠右衛門だった。はかない「淡雪豆腐」、蓋を開けりゃ、埒もないことの方が多い「黄身返し卵」。忠右衛門の「喰い物覚え帖」は、江戸を彩る食べ物と、温かい人の心を映し出す。 ◎「読み進むほどにページを繰るのが早くならずにはいられない小説がある。この小説もそうだった」<塩田丸男「解説」より> -
たれかが呼んでる
本州最北端のふのりの採れる集落。15歳になったスズは、大農の長男のもとに嫁いだが、姑の気に入られず、やがて、実家にかえされる。スズの流転の人生は、ここからはじまる。ひたすらに愛を求めるスズは、その後、若い教師、行商人、牧場経営主、脱獄囚、牧夫と関係し、次々に子供を産んでいく。6人の男に身をまかし、10人の私生児を産んだ、スズという女の一生を温い目で描いた力作。 -
大学医学部の危機
その姿はまさにこの国の縮図だ! いまなお「白い巨塔」なのか? それとももはや「バベルの塔」か? 構造改革の時代! ――世界に冠たる日本の医療環境。平均余命は高く、薬は豊富。しかしその一方で……。倫理からかけ離れて暴走しかねない先端治療は、国民の不信を買い、際限なく膨脹する医療費は、国家財政を揺るがす。構造改革の時代に、大学医学部は、新しい秀れた人材を社会に送り出せるのか? 豊富な取材で実像をえぐり出す。 -
第三の火
滝村くみ子は、青森行きのみちのく号から水戸駅に降り立ち、東海村へと向かうが……。北海道初の女性作家、『もめん随筆』を書いた女性随筆家による傑作。 -
だいたい本当の奇妙な話
私の名は進木独行。デビューから5年のホラー系の作家である。これまでに体験した奇妙な出来事を綴ってみた──異色ホラー短編集! 私の名は進木独行。五年以上前に文芸新人賞を受賞して作家デビューした。私の作品はホラー色が強いと言われる。不思議なもので、そのような作品を書いていると現実世界と作品世界がシンクロすることがある。奇妙な話を書く人には、奇妙な出来事が寄ってくるらしい。本書では、私自身がこれまで体験してきた奇妙な出来事を元にして、つらつらと話を綴っている。もちろん見聞きしたことも含まれる。──さて最初は「ざしきわらし」の話。まだ私が会社員だったころ、友人から宿の予約を譲られた。それは、ざしきわらしが棲むことで有名な岩手県二戸の宿のものだった……。 -
大仏破壊 ビンラディン、9・11へのプレリュード
世界中の人々に衝撃を与えた、タリバンによるバーミアン遺跡の大仏破壊。 そのウラには、国際テロ組織アルカイダを率いる、オサマ・ビンラディンの策略があった。 2001年3月、アフガニスタンのバーミアン大仏がタリバン政権によって爆破された。 その半年後、の9月11日、悪夢のニューヨーク同時多発テロが起きる。 テロ戦争へ突き進むビンラディンとアルカイダの策謀がうごめいていた! 『戦争広告代理店』の著者が、 綿密な取材を積み重ね、かつてない壮大なスケールで切り込む。 「9・11」の前奏曲(プレリュード)ともいうべき「大仏破壊」の真実が明らかにされる。 第36回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。 -
ダブル・トライ
7人制ラグビー×円盤投! 二刀流で東京オリンピック出場を目指す天才アスリートの 苦悩と奮闘を迫真の筆致で描く、新機軸スポーツ・エンタテインメント! 2018年、陸上日本選手権。 ある選手の活躍が、観客を魅了する。 7人制ラグビーの日本代表・神崎が円盤投の決勝に出場、日本記録に迫る成績を残したのだ。 もし円盤投で東京オリンピックへの出場を手にすれば、1964年の東京五輪以来の奇跡――。 前代未聞の「二刀流」アスリートの登場に世間は熱狂、神崎は瞬く間にスターダムを駆け上がっていく。 一方、新興スポーツ用品メーカー「ゴールドゾーン」の岩谷は神崎の才能に着目、彼のスポンサードに向けて動き出す。 長年取材し続けた著者だからこそ到達した、スポーツの「本質」がここにある。 -
誰にも出来る殺人
安アパート「人間荘」は、1階に7部屋、2階に9部屋があって、それぞれに人間離れした住人が住んでいる。12号室の住人は変わるたびに、人間荘で起きた殺人事件を、黒い表紙のノートに書き遺して……。そのノートが暴く5つの連続殺人と、その円環を閉じる最後の殺人の物語で、「新本格」の先駆けとなるような奇想に満ちた大傑作。 -
誰の上にも青空はある
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「頑張るんじゃない。楽しむんだ」……35万部の人気写真家HABUが贈る、新たな自分と出会うための写真と言葉――単調で平凡な毎日に埋もれ、夢やみずみずしい気持ちをおろそかにするのではなく、そこに自分なりの幸せを見つけるためには、どうしたらいいのだろう。美しい空の写真に、明日へのヒントとなる短い文章を添えた、ずっと大切にしたい1冊。25年にわたって「空」を撮り続けてきた写真家が贈る、心に響く写真詩集。
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