角川ホラー文庫作品一覧

  • うしろ
    3.6
    音大のある静かな町に建つ瀟洒なマンションには、面接を経て選ばれた住人たちが暮らしている。この建物の主はある呪術的な仕掛けを施していた。やがて狂い始める日常。なぜだか『うしろ』が気になる……。
  • うしろ ふきげんな死神。
    4.0
    ある日、校舎の屋上で七名子が出会ったのは、ふつうの人間には見えないはずの「死神」だった。宇城霊一郎と名乗るその死神は、不思議な道具と能力で、死にゆく魂を見きわめて捕獲するというのだが……。
  • うしろ 死神と白の聖女。
    3.0
    普通の人には見えない死神・宇城霊一郎の眷属となって、死神の仕事の手伝いをしていた高校生の七名子。けれど、死にゆく人の魂を狩るという行為に、七名子は強い抵抗を感じ始めていて……。ついにクライマックス!
  • うしろ 放課後の王国。
    4.0
    宇城霊一郎と名乗る死神の「眷属」になった高校生の七名子。死にゆく魂を狩るうしろと、それを阻止したい七名子の奇妙な関係に変化のきざしが……? レベルファイブ原案の新世代死神ストーリー、第2弾!
  • 美しき拷問の本
    3.5
    自分の意にそわぬ者を従わせるため、権力者たちが好んで用いた“拷問”と“処刑”という恐るべき罰。世界のあちこちで、人は知恵をしぼり、想像を絶する残酷な方法を編みだしてきたのだ。断頭台の露と消えた悲劇の王妃たち、魔女狩りの犠牲となった女たち、ドラキュラ伯等の暴君たち……。ギロチンや火あぶりなど、歴史上名高い拷問・処刑方法をも詳しく収録した、めくるめく戦慄の拷問世界!!
  • 美しき殺人鬼の本
    3.3
    猟奇殺人鬼、大量殺人鬼、人肉供食鬼、毒殺鬼や女独裁者など、自らの衝動のおもむくままに残忍な殺戮をくりひろげた殺人鬼たち。その手口のあまりのすさまじさ、むごたらしさに、あなたはきっと目を離せなくなるはず…。夜な夜な繰り広げられる血の饗宴に魅せられた殺人鬼たちの肖像を綴った、めくるめく戦慄の殺人鬼世界!
  • 美しき殺人法100
    3.2
    遥かなる昔から、人は人を殺すために、様々な手法を編み出してきた。バラの花びらや接吻を使った奇想天外の殺人法から、残虐きわまりない逆さはりつけや塗りこめまで、そのアイディアと多様さには、目を見張るばかりである。この本は、古今東西の殺人史を彩った殺人法の数々をサンプルした、怖るべき百選である。
  • うなぎ鬼
    4.0
    借金で首が回らなくなった倉見は、借金の取り立て会社に身請けされることに。ある時、社長から小さな漁師町の水産加工場へある物を運ぶよう命じられる。だが、何を運ぶのかは、決して教えてもらえない……。
  • ウラミズ
    3.7
    霊が視えてしまう真城と、視えないけれどペットボトルの水に霊を溶かす力を持つ早音。その水を二つ混ぜることで強力な霊を発生させる"ウラミズ"を作り出した二人は、その水を売ってみようと思いつくが……。
  • 恨み忘れじ
    4.4
    理性で抑えようとしても、身体のどこかが疼くような感覚とともに深まっていく「殺意」。飛行中に空と海との感覚がわからなくなる状態に陥った男を描く「バーティゴ」など、人間の執念が引き起こす6つの心理ホラー。
  • えじきしょんを呼んではいけない
    3.8
    えじきしょん――町中だろうと家の中だろうと、扉があれば中から現れ、呼び出した人間を溶かしにやってくる、ガスマスク姿の不気味な存在。ひたひたと迫ってくる理不尽な恐怖にあなたは耐えられるか!?
  • エス
    3.4
    中年男の首吊り自殺の模様を中継した不気味な動画。その真偽の解析を依頼された安藤孝則は動画の中の男が少しずつ不気味に変化していることに気付くが……!? 「リング」にまつわる新たな恐怖が始まる!
  • S霊園 怪談実話集
    4.0
    携帯メールを打っている最中、変換された奇妙な文章と、その後起きた恐ろしい出来事(「誤変換」)、「兄物」と書かれた古い箱を開けた少年を襲う恐怖(「あにもの」)など、端正な筆致でつづる怪談実話集。
  • X雨
    5.0
    一月のある快晴の朝、小学生の里緒の前に一人の少年が現れた。何故かレインコートを着ていた少年はフードをとり、潰れた右目をあらわらにすると、自分には見えるという、“X雨”のことを話しはじめた――。15年後、作家になった里緒は記憶に刻まれたこの話しを書き始めた。そして、物語の結末を完成させるため小学生時代を過ごしたあの街へ出発するのだが……。日本ホラー小説大賞短編賞受賞作家が緻密な構成と斬新な表現で切り拓いた新境地。過剰な衝動に恐怖と感動が交錯する傑作ホラー。
  • エッジ 上
    3.9
    1~2巻715~726円 (税込)
    人が消えてゆく──長野、新潟、カリフォルニアで、人々が突如“消失”する怪現象が起こった。そんな中、フリーライターの栗山冴子は、ある一家が忽然と姿を消した“一家失踪事件”の謎を追い始める。18年前に父が、やはり消失ともいえる突然の失踪で行方不明となっている冴子は、一連の事件の中に、人類が経験したことのない未曾有の世界的異変を嗅ぎとるが……!? 世界の基盤を揺るがす恐怖を描く、サスペンス・ホラーの傑作!上巻。
  • エッジ【上下 合本版】
    3.8
    人が消えてゆく――長野、新潟、カリフォルニアで、人々が突如消失。同じころ、フリーライターの栗山冴子は、ある一家が忽然と姿を消した怪事件の謎を追い始める。冴子は一連の事件の中に、人類が経験したことのない未曾有の世界異変を嗅ぎとるが……!? 人々が消失したことが示す意味とは? 世界の基盤が崩壊する絶望と恐怖に、冴子は立ち向かってゆく――2012年に、アメリカの文学賞〈シャーリー・ジャクスン賞〉を受賞したサスペンス・ホラー大作にして、鈴木光司エンターテインメント最高到達点!※本書は上・下の2冊を合わせた合本版です。
  • 人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1)
    4.4
    醜い椅子職人は、椅子の中に潜んでいる。その椅子は、若く美しい夫人の住む立派な屋敷に納品された。革一枚を隔てて味わう女体の淫靡な感触に溺れる日々を送った男は、女を愛し始め、女との接触を試みる……
  • 江戸川乱歩ベストセレクション【全8冊合本版】
    -
    「人間椅子」「芋虫」「屋根裏の散歩者」など、怪奇と幻想と猟奇に彩られた江戸川乱歩の代表作をセレクトした「江戸川乱歩ベストセレクション」が1冊に! ◆収録書籍 人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1) 芋虫 江戸川乱歩ベストセレクション(2) 屋根裏の散歩者 江戸川乱歩ベストセレクション(3) 陰獣 江戸川乱歩ベストセレクション(4) 黒蜥蜴 江戸川乱歩ベストセレクション(5) パノラマ島綺譚 江戸川乱歩ベストセレクション(6) 孤島の鬼 江戸川乱歩ベストセレクション(7) 蜘蛛男 江戸川乱歩ベストセレクション(8) ※本電子書籍は角川ホラー文庫より刊行の「江戸川乱歩ベストセレクション」(1)~(8)を1冊にまとめた合本版です。
  • エピタフ
    3.4
    幼馴染の一家にまつわる哀しい死の真相に迫る「墓碑銘」、三つの願いを叶えてくれる猿を巡る騒動を描く「ニホンザルの手」、貧しい男が新興宗教の教祖に祭上げられてゆく「憑」を収録。ホラー大賞短編賞受賞第一作!
  • 演葬会
    3.0
    「ベルベット・リンチ」はインディーズで新進気鋭のビジュアル系バンド。彼らにはある秘密があった。メンバー4人全員が、霊に関する何らかの特殊能力を持っているのだ。そのせいか、4人は音楽絡みの霊現象に悩まされてばかり。お互いの能力を生かして、なんとか切り抜けていくのだが、事件の裏にはある真実が……!?
  • 王女の渇き
    -
    自傷跡の残る左手首が発見された。老刑事・井出川は女性ばかりの会社「約束の地」に不審を覚えるが、捜査半ばで謎の言葉を残して不慮の死を遂げる。父の死の原因を探る文博は、その会社へと引き寄せられ、やがて姿を消す。世紀の変わり目に急成長を遂げたその会社は、自傷癖のある男女を集め、演劇公演を企画した。演目は、王女が男の生首を求める劇「サロメ」。その舞台にすべての悪夢が集結していく――。(『サロメ後継』を改題)
  • 岡山女 新装版
    4.5
    妾として囲われていたタミエは、ある日主人に日本刀で切り付けられ左目と美しい容貌を失った。 代償に彼女が手にしたのは、この世ならざる魑魅魍魎と死霊の影を捉える霊能力であった。 「霊感女性現る」と評判を呼び、霊媒師として生計を立て始めるタミエ。 やがて彼女の許へは、おぞましい事情を抱えた奇妙な依頼者たちが集まってくるようになり――。 明治の岡山を舞台に、隻眼の女霊媒師の怪異との邂逅を描いた幻妖怪奇小説。 解説・池澤春菜
  • 拝み屋怪談 花嫁の家
    4.1
    「嫁いだ花嫁が3年以内にかならず死ぬ」――。 忌まわしき伝承のある東北の旧家・海上家では、過去十数代にわたり花嫁が皆若くして死に絶えていた。 この家に嫁いだ女性から相談を受けた拝み屋・郷内は、 一家に伝わるおぞましい慣習と殺意に満ちた怪奇現象の数々を目の当たりにする……。 記録されることを幾度も拒んできた戦慄の体験談「母様の家」と「花嫁の家」。 多くの読者を恐怖の底へ突き落とした怪談実話がついによみがえる。
  • 拝み屋念珠怪談 緋色の女
    3.6
    数多の怪談実話を収集し、自らも恐るべき怪異と向き合ってきた、東北の拝み屋・郷内心瞳。 ある日、かつて将来について相談を受けた女性と再会し、何冊ものノートを手渡される。 過去の郷内の勧めにしたがい、三年半かけて二百話もの怪談を蒐集したというのだ。 それも、数珠繋ぎのごとく、話を聞いた怪談の体験者の紹介で、さらに他の怪談の体験者に取材するという奇怪な形式で。 ノートには、いくつもの怪異や、説明のつかない奇妙な体験がびっしりと記録されていた。 さらに怪談の記録をひもといていくと、郷内は信じられない恐るべき符合に気付く。 拝み屋郷内を戦慄せしめた、禁断の最恐怪談が今、明かされる。
  • 拝み屋念珠怪談 奈落の女
    3.8
    かつての相談客・裕木が拝み屋・郷内のもとへ持ち込んだ、200話にも及ぶ生々しい怪談実話。 突如校庭に現れた生首、遊びに誘いにくる死んだはずの子供。写真に写り込んだ、異様な巨体をもつ女……。 奇怪な記録を読み進めるうちに、郷内は複数の怪談に繰り返し登場する不気味な女の影に気づく。 一連の「念珠怪談」に隠された、ある驚愕の真相とは――。 これは読む者を奈落の底へと突き落とす「生きた怪異」、その後半の記録である。
  • 拝み屋怪談 怪談始末
    4.2
    戸の隙間から覗く女の目。著者が長年つきまとわれている謎の少女。毎年の盆に名前を呼ぶ声。決して語ってはならない封印怪談。第5回『幽』怪談実話コンテスト大賞受賞した「拝み屋怪談」シリーズの原点!
  • 拝み屋怪談 鬼神の岩戸
    3.9
    都内で起こった幽霊騒動。解決を要請された拝み屋を営む著者は、現地の地下室に騒動の原因があると判断。閉ざされていた扉を開けようとしたが、そこには残酷でおぞましい現実が広がっていて――。
  • 拝み屋怪談 禁忌を書く
    3.8
    最期まで優しい母として逝った依頼主、忌まわしき白無垢姿の花嫁、昵懇の間柄だったひと、心に怪物を抱えた女――。四人の女性の存在と彼女たちとの顛末を中心に、現役の拝み屋が体験・見聞した最新怪異譚を収録。決して触れてはいけない闇と、ときとして人の温情がもたらすあたたかな光。双方が生み出す不可思議な事象は、そのどちらも怪異が持ち得る姿である。生者と死者が灯した火が怪しく揺らめく、厳選の53編!
  • 拝み屋怪談 壊れた母様の家〈陰〉
    3.3
    昔、ある人が言った。呪いや祟りに期限など存在しないと。またある時、別の人がこう言った。人は自らの意思で、願いで、欲望で、神を造りあげることができるのだと――。10月半ば、拝み屋を営む著者の許に、電話で一件の相談依頼が舞い込んだ。依頼主は高鳥謙二。謙二は11年前、大きな災いにまつわる相談をしてきた女性で今は亡き、高鳥千草の元夫だった――。全てが終わったはずの忌まわしき災禍が、再び息を吹き返す……。
  • 拝み屋怪談 幽魂の蔵
    3.6
    不穏な漆黒に支配された闇の中、私は心の中で孤独な怪談語りを始めた――。古い母屋を改築した歪な蔵に現れるという“得体の知れないお化け”。お祓いと原因究明を依頼された拝み屋である著者は、「蔵の怪」をおびき寄せるため、自らが体験し見聞きした怪しい話の数々をたどることにした。刻一刻と時間が経過する中、やがて怪異の体験者にはある共通点があることに気づく。ドラマ化もされた人気怪談実話シリーズ、真の完結!
  • 拝み屋怪談 逆さ稲荷
    4.1
    如何にして拝み屋と成り得たのか。霊を霊と認識していなかった幼少期から拝み屋開業にいたるまで。人ならざるモノと付き合い続けた恐怖の半生記を、取材をもとにした怪異譚と併せて収録する、かつてない怪談実話集!
  • お葬式
    3.9
    授業中に突然鳴り出したポケベルの電子音。あわてて見た液晶画面に表示されたメッセージは『チチキトク』。病院で、豪華なカタログをかかえてやってきた葬儀社を丁重に追い返して母は言った。「うちには先祖伝来の弔い方がございます―」。(「お葬式」)。日常のなかの恐怖を、ユーモラスに描く、青春ホラー小説の誕生。
  • おそれ
    4.5
    東京郊外のニュータウン――美観やセキュリティが万全に整えられたこの街で次々と起こる異変。チェロ奏者キム・イェニョンと再会した八神は、ある人物の欲望が生んだ禍々しい計画の存在に気づく。
  • 堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー
    3.4
    あらゆるホラージャンルにおける最高級の恐怖を詰め込んだ、豪華アンソロジーがついに誕生。宮部みゆき×切ない現代ゴーストストーリー、新名智×読者が結末を見つける体験型ファンタジー。芦花公園×河童が与える3つの試練の結末。内藤了×呪われた家、三津田信三の作家怪談、小池真理子の真髄、恐怖が入り混じる幻想譚。全てが本書のために書き下ろされた完全新作! ホラー小説の醍醐味を味わうなら、まずはここから! 宮部みゆき「あなたを連れてゆく」 新名智「竜狩人に祝福を」 芦花公園「月は空洞地球は平面惑星ニビルのアヌンナキ」 内藤了「函」 三津田信三「湯の中の顔」 小池真理子「オンリー・ユー――かけがえのないあなた」
  • 幽霊花 上 『弟切草』異聞
    3.7
    大ヒットゲーム『弟切草』のゲームから3年。ゲームデザイナーの松平公平は新作ゲームの構想に悩んでいた。新ゲーム脚本の公募者、有紗に公平は惹かれていき……。人気シリーズ待望の最新刊!
  • 弟切草
    3.5
    弟切草……その花言葉は『復讐』。ゲームデザイナーの公平は、恋人奈美とのドライブで山中、事故に遭う。二人がやっとたどり着いたのは、弟切草が咲き乱れる洋館だった。「まるで俺が創ったゲームそのものだ!」愕然とする公平。そして、それは惨劇の幕開けだった……。PlayStation版話題のゲームを乱歩賞作家の原作者がオリジナル小説化。
  • 寄生木
    4.0
    新作ホラー小説の構想に悩む作家の元に、ある電話がかかってくる。小説「弟切草」の登場人物『松平直樹』と名乗るその男は、作家に「その小説を書くのは止めてください。ストーリー通りに人が殺される!〈ヒトラーの賭〉は、すでに始まっているんです!」と謎の言葉を……。しかし、ブリュッセル、ゲント、ナミュール……ベルギーの古都を舞台とした恐るべき殺人ゲームは動き出してしまった。中世フランドル絵画の傑作『神秘の子羊』に隠された謎とは!? 『弟切草』ワールド三部作、ついに完結。
  • 彼岸花
    3.8
    何者かに誘われるように晩秋の京都に出かけた、女子大生の有沙、融、菜つみは偶然、新幹線の中で知り合い、すっかり意気投合する。楽しい旅行のはずだったが、やがて3人は身の毛もよだつ恐怖に、次々と襲われる。追いかけてくる、無気味な舞妓“お篠さま”。そして、行く先々に置かれた彼岸花の意味とは……? 怪筆、長坂秀佳が書き下ろす「弟切草ワールド」待望の第2弾。
  • 死人花 『彼岸花』異聞
    3.7
    京都行きの新幹線で偶然知り合った有紗、菜つみ、融の女子大生。すっかり意気投合し、一緒に市内観光をすることになるが、行く先々で恐ろしい出来事が……。三人が知り合ったのは本当に偶然なのか?
  • 踊る少女
    3.4
    ◎妻は化け物かもしれない。おれは怖い、怖くて家ではもう眠れない! 中年男が真夜中に目撃した妻の恐るべき姿!―『躍る少女』 ◎モナリザなんて大嫌い! どうしてあの絵を見せようとするの! レオナルド・ダ・ヴィンチの名画に脅える女が隠す、驚くべき肉体の秘密―『モナリザの微笑』 ◎引っ越しても引っ越しても、また自分の隣にやってくる不気味な住民―『隣の江畑氏』など、吉村達也が描く恐怖世界を満喫できる究極のホラー短編7作収録。
  • おどろしの森
    3.6
    尼子拓真は新築一軒家を購入し幸せの絶頂だった。だが家の中でお香の匂いや女の笑い声がし出すように。なぜかそれは拓真にしか感じられず、霊能者にも異常ないと言われてしまう。この家に隠された秘密とは。
  • 鬼狩りの梓馬
    -
    時は戦国。武蔵国穏田村に、鬼から人間に転生した少年がいた。名は梓馬。梓馬は、殺伐とした世界で、生まれて初めての恋を手にするが、鬼の血はささやかな幸せを赦すことはなかった。今、鬼対人の戦いが始まる!
  • オニマル 異界犯罪捜査班 鬼と呼ばれた男
    3.9
    人間業とは思えない猟奇殺人が発生。そんな中、管轄の忌戸部署にロサンゼルス市警から総髪碧眼の美貌の警部が派遣されてきた。その名はベニー芳垣。「鬼」と呼ばれる刑事・鬼丸とともに奇怪な事件を追う!
  • オニマル 異界犯罪捜査班 鬼刑事VS殺人鬼
    3.8
    食品メーカーの副支店長の失踪、連続して起こる頭蓋骨ごと押しつぶされる凄惨な殺人事件。無関係と思われた複数の事件には災厄の連鎖が!? 鬼刑事と陰陰陽師の異形コンビの捜査は、真相に行き着くのか!?
  • オニマル 異界犯罪捜査班 結界の密室
    3.7
    令嬢は蜘蛛の形に見立てられて殺され、座敷童子が出るという旅館の部屋では男が惨殺され、結界が張られた“密室”でも殺人が起こる……人間業とは思言えない怪事件の数々に、美貌の警部ベニーが挑む!
  • オニマル 異界犯罪捜査班【全3冊 合本版】
    4.3
    人間業とは思えない猟奇殺人が発生。そんな中、管轄の忌戸部署にロサンゼルス市警から総髪碧眼の美貌の警部が派遣されてきた。その名はベニー芳垣。ベニーは早速「鬼」と呼ばれる刑事・鬼丸とコンビを組むことになる。しかし、ベニーは陰陽師でもあり、鬼丸は名前のとおり、その正体は人外の「鬼」であった。二人は本来敵対する一族。 互いの正体を知らないまま、謎の猟奇事件を追うハメになるが、真相を追う中でいつしか奇妙な絆が芽生えはじめ・・・・・・前代未聞の警察伝奇ミステリ。 ※本電子書籍は「オニマル 異界犯罪捜査班 鬼と呼ばれた男」「オニマル 異界犯罪捜査班 結界の密室」「オニマル 異界犯罪捜査班 鬼刑事VS殺人鬼」を1冊にまとめた合本版です。
  • 溺れる女
    3.0
    甘えん坊だった昔の恋人・慎之介のことが忘れられないOL・平子奈々。ある日、婚約者とウェディングドレスを試着した帰り道、偶然彼とすれ違って――!? 愛しすぎて、苦しくなる。衝撃のラブストーリー。
  • お見合い
    3.6
    大好きな史也と結婚する前に、一度だけ「お見合い」というものをしてみたい。満たされた恋で幸せな毎日を送る滝真由子にとって、それは余裕の気持ちが産み出したほんの遊び心。恋人の史也も、笑って賛成してくれた。そして真由子は、親戚からきた見合いの話に、ふざけ半分で応じることにした。だが、お見合い相手の男は真剣だった。真由子の魅力に一目惚れをした彼は、思いつめた表情でこう言った。「私はガムテープ男です。一度くっついたら離れません」
  • お見世出し
    4.1
    お見世出しとは、京都の花街で修業を積んできた少女が舞妓としてデビューする晴れ舞台のこと。お見世出しの日を夢見て稽古に励む綾乃だったが、舞の稽古の時、師匠に「幸恵」という少女と問違われる。三十年前に死んだ舞妓見習いの少女・幸恵と自分が瓜二つだと知り、綾乃は愕然とするが――。千二百年の都・京都を舞台に繰り広げられる、雅びな恐怖譚。第十一回日本ホラー小説大賞短編賞受賞の表題作に二編を加えた珠玉の短編集。
  • 檻降り騙り
    4.2
    「読みからおはりや、書く遊ばせたまえ、降りおりて、語りかたりましませ」 学校で、居酒屋で、読み聞かせボランティアで、各所で囁かれるその”おまじない”は、唱えたものに勇気を与えてくれるという。 不登校の姉が別人のように明るくなったことに戸惑う少女。他人と上手く関わることができない青年。過去の事件で記憶の欠落を抱える大学生。 彼女達、“おまじない”を唱えたものの元には「ケガレ」と呼ばれる怪異が訪れる。 「ケガレ」に乗っ取られ、ゆったりと蝕まれる現実は、蕩けるように甘美で歪で――
  • 檻の中の少女
    3.4
    孤独な画家の「僕」は、モデルの美しい少女と、心を通わせていく。ある日、画商の提案で、少女のヌードを描くことになる。その裸体の美しさに衝撃を受けた僕は、辛うじて欲望を抑える。だが、少女が母親の激しい暴力を受けた夜、二人はついに一線を越えてしまう。僕は少女との愛欲に溺れながら、絵を描き続ける。その関係が大きな悲劇を招くとも知らずに……。恋愛小説とホラー小説の融合が生んだ、奇跡の傑作。
  • オリフィス
    4.0
    人生に迷った人だけが訪れることを許される「オリフィス」という名の不思議なバー。そこには、その人の寿命の残量を示す砂時計が置かれていて――。
  • おるすばん
    3.2
    兄夫婦の家を訪ねた祐子は、久しぶりに地元の友人に再会し、「ドロボー」が律儀にチャイムを鳴らして家を訪ねてくるという都市伝説を知る。その日を境に、祐子の周囲で不穏なできごとが起こりはじめる……。
  • 終わらせ人
    3.5
    母の訃報に接しても祈子は動揺しなかった。生後まもなくの祈子を見捨て、連絡を絶っていた人だ。仕方なく遺品整理に出向いた先は圧倒されるほどの立派な洋館だった。邸内にあったパソコンを起動させる。「終わらせ人の館」。怪しげなサイトがモニタに映し出される。調べると母が悩み相談で報酬を得ていたことがわかる。新種の霊感商法だろうか。疑念は深まるが、やがて祈子は「終わらせ人」の恐ろしい秘密を知ることになる。
  • 女たちの怪談百物語
    4.0
    古い旅館、月明かりさえ届かぬ地下室。女性作家10人が集った。風が通るはずのない密室で、ろうそくの火が揺れる。誰もいない廊下から、誰かが覗く気配がする。心底恐ろしい百物語会99話を完全再現。
  • 女友達
    3.5
    29歳独身、一人暮らしで特定の恋人は無し。満たされぬ毎日を送っていた千鶴は、ふとしたきっかけから隣人・亮子と知り合った。同い年だが自分よりも容姿も収入も劣っている亮子との友情に、屈折した安らぎを見出す千鶴。ファッションや持ち物の比較、相手の幸せへの嫉妬、虚栄心を満たすための小さな嘘――女友達の間にはありがちな些細な出来事が積み重なった時、ふたりの間に生まれた惨劇とは? 女性心理の奥底を緻密に描く、長編サスペンス・ホラー。
  • おんびんたれの禍夢
    3.0
    時は明治。 岡山から上京したばかりの若き怪奇小説家・光金晴之介は、 世界探検家を自称する豪傑・春日野力人の、冒険記のゴーストライターを務めることになる。 馬来半島、泰、緬甸、印度。 亜細亜中から送られてくる力人の体験談は、 おぞましい憎しみと叫び、そして不可解な謎に満ちたものだった。 晴之介は同居人の美しい少女・楠子とともに、複雑怪奇な謎を解き明かしていくが――。 忌まわしき故郷の「キバコ」の記憶、海を越え日常を浸食する異界の住民。 そして襲い来る、言葉を失うほどの恐怖とは。 『ぼっけえ、きょうてえ』を超える、驚愕のホラーミステリ。
  • 怪奇博物館
    4.0
    大学教授、35歳の令子と、その助手を務める27歳の哲平は恋人同士。8歳も年下となると、令子には、哲平は可愛くてしょうがないという存在、一方、彼はそれがちょっと不満――とはいっても、実生活でも、哲平は彼女の助手(?)をするはめに……。ある日、発生した狼男の仕業といわれる殺人事件。でもそんなものが信じられない名コンビ、さっそく事件に首を突っ込んだ! 研究をやめて、けんかもやめて、二人が一致協力して取り組む名探偵の数々、ホラーな味つけの傑作集。
  • 怪談売りは笑う
    3.3
    ライターの藤崎俊一はある男を追っていた。その男――怪談売りは、どこからともなく現れては『怪談あります』というのぼりを立て、路上販売の格好をしているという。古本の形をした商品は、怪談そのもの。買えばそこに書かれた怪異に見舞われ、売れば見舞われなくなるので、様々な事情を抱えた者たちが夜な夜な彼のもとを訪れる。彼はいったい何者なのか、その目的とは――。人間の闇と欲望に切り込む、一話完結の人間ドラマ!
  • 怪談稼業 侵蝕
    4.5
    徳島で建設業に従事する著者の日常と、体験者に聞き取り取材をした怪談が妖しく交差する土着的怪談実話集。怖いと感じることそれ自体を深く見つめることで、怪異の恐ろしさがぞくりとにじり出る8篇を収録。
  • 怪談狩り まだらの坂
    4.2
    警察官が遭遇した奇妙すぎる夜の交通事故を描く「物損事故」、四国の山奥の寒村を訪れた青年2人に襲いかかる怪異が不気味な「靴」、夏の日に突然町に蔓延した異臭の正体に震撼する表題作など。
  • 怪談狩り 葬儀猫
    4.0
    コロナ禍の町で、異様な格好の男を目撃した主婦の体験が不思議な「面布」。引っ越したばかりの地で、近所で立て続けに起きた不幸と、その共通点に震撼する「大黒柱」など、日常で遭遇する恐怖に加え、八甲田山雪中行軍遭難事件と千日デパート火災事故という2つの歴史的な事件にまつわる怪異の総括を収録。障りを危惧して伏せていた事実など、今だからこそ書けるエピソードも。実話怪談の先駆者が、土地に刻まれた記憶を語り継ぐ。
  • 怪談狩り 山の足音
    3.8
    実家の改築工事の最中、次々に発覚する家の奇妙な造りと、2つ目の仏壇の謎が恐ろしい「家の整理」。TV番組のため、都内の心霊スポットを訪れた撮影スタッフが遭遇した怪異と後日談に戦慄する「心霊動画」など日常に潜む恐怖に加え、怪異収集家である著者が厳選した山の怪談を収録。遭難した男性が出会った顔の印象のない男、夜の山道で何度も追い抜く同じ女性の後ろ姿――山という“異界”を堪能できる本当に怖い実話怪談集。
  • 怪談狩り 市朗百物語
    3.8
    1~3巻704~825円 (税込)
    六甲山を取材中にテレビのロケ隊が見たモノ、風俗嬢を見つめる顔、演劇部に伝わる黒い子供、遺体に肩をたたかれた納棺師の体験談……。現実世界の歪みから涌き出る、ふとした恐怖、ぬぐえない違和感を狩り集める。
  • 怪談狩り 黒いバス
    3.6
    ある日突如現れる、黒いバスのような乗り物は、生者と死者の恨みを乗せて走る――今なお継続する怪異に震えが止まらない「黒いバス」他。本書収録作をまとめて読むことで恐怖が増す、本当に怖い怪談実話集。
  • 怪談狩り あの子はだあれ?
    3.5
    山道に佇む白無垢の花嫁、22階の高層マンションから落ちていく男性、ガソリン・スタンドに現われる子どもの謎、旅館の部屋に敷き詰められた真っ赤な椿――幽霊の出てこない怪異を集めた異色の実話集。
  • 怪談狩り 禍々しい家
    3.9
    怪奇蒐集家・中山市朗が狩り集めた戦慄の建物怪談。人の気配がない角部屋から聞こえる妙に大きな生活音、引っ越し先で見つけた不気味なビデオテープ、誰もいない子ども部屋で突然鳴りだすおもちゃの音、夜の自転車置き場の地面に這うモノ……。「新耳袋」で話題騒然、今もさまざまな憶測を呼ぶ「山の牧場」の、今だから書ける、ここでしか読めない後日譚6話も収録。どの町にもある普通の建物が、異様なものを孕む空間かもしれない。文庫オリジナル。
  • 怪談狩り 黄泉からのメッセージ
    3.7
    死んでも、伝えたいことがある―― 「新耳袋」の著者・中山市朗が蒐集したあの世からのメッセージ あの世からのメッセージは、さまざまな形でこの世に出現し、私たちに語りかけてくる――。親族に不幸があるたびに夢枕に現れる生首、幼い子どもをひき逃げした犯人を探し求める刑事が見つけた金属片、夜道に佇む男の子が手にした新聞紙、「俺は16歳までに死ぬ」が口癖だった同級生の家を代々襲う数奇な運命……。日常に潜む小さな違和や怪異を丁寧にすくいあげる。「新耳袋」の著者が全国から蒐集・厳選した戦慄の怪談実話集。
  • 怪談歳時記 12か月の悪夢
    3.0
    初詣の夜に妻を見失った男。帰ってきた妻は、以前とはなにかがちがっていた。老人の語りが戦慄を呼ぶ「鬼がくる家」。女子大生の〈あたし〉は真夏の山中で、われにかえった。見知らぬ車に見おぼえのない服。失われた記憶を求めて恐るべき真相にたどり着く「迷える羊」。平凡なOLが引っ越したマンションには、得体のしれない誰かが住んでいた。女の情念と狂気を描く「九月の視線」。四季を舞台に織りなす12篇の恐怖。
  • 怪談実話 黒い百物語
    3.3
    怪談実話の名手、福澤徹三が5年間にわたって蒐集した全100話。平凡な日常に潜む怪異を静謐な文章がリアルに描きだす。1話また1話とページをめくるたびに背筋が寒くなる「読む百物語」。
  • 怪談熱
    3.0
    怪談会で聞いてはいけない話を聞いてしまった末に……背筋も凍る表題作の他、過去を隠しセレブ妻におさまった女が昔の同僚との再会を機に想像を絶する恐怖に見舞われる「再会」など9編を収めた短編集。
  • 怪談撲滅委員会 幽霊の正体見たり枯尾花
    3.5
    超ド級の怖がり・大神澪は、事情により七不思議ならぬ“二十一の怪談”がある白首第四高校に入学してしまった。友達も作らず怪談を避ける日々を過ごしていたが、突然、破天荒な不良・雲英の脅しより、「怪談撲滅委員会」――害悪な怪談の殲滅を目指す組織の一員となることに。早速、“あかいちゃんちゃんこ”が出ると噂のトイレに連れていかれ……!? 超怖がり少女と不良青年が学校の怪談を“口撃”する、前代未聞の学園ホラー!
  • 怪談撲滅委員会 死人に口無し
    3.8
    深夜の学校で行われる葬式。“参列客”の中に迷い込んだ生徒が行列の末に棺を覗くと、そこには自分の死体が。数日後、葬式は現実になるという――。「怪談撲滅委員会」に加入した澪と雲英が次に撲滅を狙うのは、敵対する「怪談推進委員会」が作り上げた集合体怪談【深夜零時の霊柩車】。奇抜な発想と話術で怪談を論破していく雲英の一方、澪はあることに気づいて……? はちゃめちゃな“葬式”が幕を開ける!恐怖と笑い満載の学園ホラー!
  • 船玉さま 怪談を書く怪談
    3.7
    海が怖い。海は死に近いからーー。山では、「この先に行ったら、私は死ぬ」というような直感で足がすくんだこともある。海は、実際恐ろしい目にあったことがないのだけれど、怖い。ある日、友人が海に纏わる怖い話を始めた。話を聞いているうちに、生臭い匂いが立ちこめ……。(「船玉さま」より) 海沿いの温泉ホテル、聖者が魔に取り込まれる様、漁師の習わしの理由、そして生霊……視える&祓える著者でも逃げ切れなかった恐怖が満載。 「”これ本当に実体験! ?”と驚くことばかり。ぞくぞくします。」 高松亮二さんも絶賛の声! (書泉グランデ) 文庫化にあたり、メディアファクトリーから刊行された『怪談を書く怪談』を『船玉さま 怪談を書く怪談』に改題し、書下ろし「魄」を収録。解説:朝宮運河
  • #拡散忌望
    3.6
    ある高校の生徒達の噂。<ドロリンチョ@MW779>このアカウントからのツイートには要注意。晒された人は、頭の中身がどろどろに溶けて噴き出すんだって──。その噂は本当だった! 晒された者はメッセージを拡散せよ。失敗した先に待つのはおぞましいペナルティ。生徒達は呪いを回避しようとあがく。そしてたどり着いた驚くべき真相とは!? 底なしの闇に引きずり込まれる、読後感の悪さに要注意! でも最後まで読まずにいられない!!
  • 影姫
    3.5
    地方都市の私立大学に入学した真太郎は、鬱屈した日々を送っていた。極度の奥手ゆえ、憧れる放送部の玉木清実に声をかけられずにいたのだ。やがて、友人で遊び人の孝一の助けで、皆で湖への1泊旅行の機会を得る。だが、同行していた友人が、湖畔で不審な死を遂げた……。直後、清実が豹変、真太郎に淫乱に迫ってきた。なぜ? 古来から土地に巣くうという妖怪「影女」の仕業か? 異才が放つエロティック・ホラー!
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集
    3.8
    『七つのカップ 現代ホラー小説傑作集』と対をなす傑作ホラー短編8選。大都会の暗い水の不気味さを描く鈴木光司の「浮遊する水」。ある商家の崩壊を 陰惨に語る宮部みゆきの時代怪談「影牢」。美しく幻想的な恐怖を描く小池真理子の不気味な地下室が舞台の「山荘奇譚」。記憶の不確かさと蠱惑的世界を 描いた綾辻行人の「バースデー・プレゼント」など、ホラー界の実力派作家によるオールタイムベスト! 解説・朝宮運河 【収録作】鈴木光司「浮遊する水」(『仄暗い水の底から』角川ホラー文庫 坂東眞砂子「猿祈願」(『屍の聲』集英社文庫 宮部みゆき「影牢」(『あやし』 三津田信三「集まった四人」(『怪談のテープ起こし』集英社文庫 小池真理子「山荘奇譚」(『異形のものたち』角川ホラー文庫 綾辻行人「バースデー・プレゼント」(『眼球綺譚』角川文庫 加門七海「迷(まよ)い子」(『美しい家』光文社文庫 有栖川有栖「赤い月、廃駅の上に」(『赤い月、廃駅の上に』
  • かげろう日記
    3.6
    人は、いったい何のために日記を書くのだろうか? 大学時代の恋人・内藤茜を捨てた町田輝樹のもとに、差出人不明のノートが返送されてきた。表紙には茜の筆跡で『かげろう日記』。だが茜は、輝樹にふられた十ヵ月後に、不幸な事件で死んでいる。日記は生前の彼女が、やがてくる悲劇的運命も知らず、忘れられぬ輝樹への思いを綿々と書き綴ったものだった。それを読みはじめた輝樹は、日記が死の日に近づくにつれ、茜の存在を体感する恐怖に襲われていく。
  • 瑕死物件 209号室のアオイ
    3.5
    誰もが羨む、川沿いの瀟洒なマンション。 専業主婦の菜緒は、育児に無関心な夫と、 手のかかる息子に疲弊する日々。 しかし209号室に住む葵という少年が一家に「寄生」し、 日常は歪み始める。 キャリアウーマンの亜沙子、 結婚により高校生の義母となった千晶、 チョコレート依存の和葉。 女性たちの心の隙をつき、不幸に引きずり込む少年、「葵」。 彼が真に望むものとは? 恐怖と女の業、一縷の切なさが 入り交じる、衝撃のサスペンス! (単行本『209号室には知らない子供がいる』改題)
  • 家政婦トミタ
    3.2
    高級住宅街に新築を建てた明は幸せの絶頂だったが、隣家の不気味な老親子の存在が気懸りだった。共働きの夫婦は子供のために家政婦を雇う。愛想が良く優秀な彼女は歓迎されたが……。戦慄のパニックホラー!
  • カタリゴト 帝都宵闇伝奇譚
    3.9
    世は大正。華族である堀井男爵が、何者かに殺された。 自称“ハードボイルド”私立探偵・平島元雪は、 「華族殺し」の犯人を突き止めるため独自調査を開始する。 未亡人となった堀井夫人の愛猫探し、噂の怪人“ムカデ伯爵”と失踪したバスガールの行方、 堀井家に現れる“黄金幽霊の首”の謎…… 無理難題を突きつけられる平島の前に、美しき年少浪曲師・真鶸亭湖月が現れる。 湖月は平島から投げかけられる事件の手がかりと、実在の説話・伝承を元に、 即興で創り出す奇想天外な物語〈カタリゴト〉を披露していくが――。 その〈謎解き〉は単なる騙りか、はたまた真相への糸口か? 帝都を舞台に繰り広げられる大正推理奇譚、ここに開幕。
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション
    3.9
    1993年4月の創刊以来、わが国のホラー・エンターテインメントとともに歩んできた無二の文庫レーベル、角川ホラー文庫。その膨大な遺産の中から、時代を超えて読み継がれる名作を厳選収録したベストセレクションが登場。大学助教授の〈私〉が病院で知り合った美しい女性、由尹。ミステリアスな雰囲気をたたえた彼女は、自分の体は呪われていると告げる。ともに暮らし始めた二人だが、やがて悲劇的な事件に見舞われて……。ミステリとホラーの巨匠・綾辻行人90年代初頭に執筆した傑作「再生」をはじめ、『リング』の鈴木光司が東京湾のクルーズ船を舞台に戦慄の一夜を描いた「夢の島クルーズ」、故・今邑彩が角川ホラー文庫のために書き下ろした不穏な物件ホラー「鳥の巣」、の第72回日本推理作家協会賞に輝いた澤村伊智の学園ホラー「学校は死の匂い」など、バラエティ豊かに、ホラージャンルの面白さと可能性を示す全8編。最高にして最恐、これが日本のホラー小説だ。ホラー評論家・ライターの朝宮運河セレクション。 収録作は以下の通り。 綾辻行人 「再生」(『亀裂』、『眼球綺譚』) 鈴木光司 「夢の島クルーズ」(『仄暗い水の底から』) 井上雅彦 「よけいなものが」(『怪奇幻想短編集 異形博覧会』) 福澤徹三 「五月の陥穽」(『怪談歳時記 12か月の悪夢』) 今邑彩 「鳥の巣」(『惨劇で祝う五つの記念日 かなわぬ想い』) 岩井志麻子「依って件の如し」(『ぼっけえ、きょうてえ』) 小池真理子  「ゾフィーの手袋」(『異形のものたち』) 澤村伊智  「学校は死の匂い」(『などらきの首』)
  • かにみそ
    3.9
    全てに無気力な私が拾った小さな蟹。何でも食べるそれは、頭が良く、人語も解する。食事を与え、蟹と喋る日常。そんなある日、私は恋人の女を殺してしまうが……。私と不思議な蟹との、奇妙で切ない泣けるホラー。
  • 屍の王
    3.0
    娘を惨殺され、失意の底に沈むエッセイスト草薙のもとに、かつての担当編集者から連絡が入る。小説を書かないか――。娘の供養にと書き始めた小説『屍の王』。しかし、かつて同名の作品が存在し、その著者が娘と妻を殺害し自殺していた事が明らかになる。自らの過去を探す道程で明かされる恐怖とは……。幻想ホラー最高峰、著者渾身の一作!
  • 華舞鬼町おばけ写真館 祖父のカメラとほかほかおにぎり
    3.9
    黄昏の薄闇に包まれた街に、ぼんやりと提灯の灯が浮かぶ。通りは煉瓦や木造の建物で明治か大正時代のレトロな雰囲気。家々からは異形の影が現れる。ここは華舞鬼町、新宿とはちがうもう一つのカブキチョウだ。大学生の那由多(なゆた)は東京神田の万世橋で、祖父の形見のカメラを盗まれてしまう。しかも、しゃべるカワウソに。二足歩行で建物の隙間に逃げ込んだカワウソを思わず追いかけた那由多、しかしビルの隙間から抜けたそこは、さっきまでいた秋葉原の街並みではなかった……。異形に襲われそうになったところを、粋な羽織を被った青年、狭間堂(はざまどう)に救われる。「ようこそ、おばけの街、『華舞鬼町』へ。華舞鬼町総元締めの狭間堂は、きみを歓迎するよ」彼は異形ではなく、人間だというが一体その正体は?
  • 「華舞鬼町おばけ写真館」シリーズ【全7巻合本版】
    -
    黄昏の薄闇に包まれた街に、ぼんやりと提灯の灯が浮かぶ。通りは煉瓦や木造の建物で明治か大正時代のレトロな雰囲気。家々からは異形の影が現れる。ここは華舞鬼町、新宿とはちがうもう一つのカブキチョウだ。大学生の那由多は東京神田の万世橋で、祖父の形見のカメラを盗まれてしまう。しかも、しゃべるカワウソに。二足歩行で建物の隙間に逃げ込んだカワウソを思わず追いかけた那由多、しかしビルの隙間から抜けたそこは、さっきまでいた神田の街並みではなかった……。異形に襲われそうになったところを、粋な羽織を被った青年、狭間堂に救われる。「ようこそ、おばけの街、『華舞鬼町』へ。華舞鬼町総元締めの狭間堂は、きみを歓迎するよ」一体、その正体は? ※本作品は『華舞鬼町おばけ写真館』シリーズ全7巻を収録しています。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。
  • 雷の季節の終わりに
    3.9
    現世から隠れて存在する異世界・穏(おん)で暮らすみなしごの少年・賢也。穏には、春夏秋冬のほかにもうひとつ、雷季と呼ばれる季節があった――。著者入魂の傑作長編ホラー・ファンタジー!
  • 川を覆う闇
    3.0
    警備会社に勤務する土岐が依頼されたある女性の捜索。女が住んでいたマンションの一室は、集積したゴミが汚泥化した、想像を絶する汚濁の部屋だった――。健康と潔癖への信仰と狂気を炙り出す傑作ホラー長編!
  • 【完全版】日本の幽霊事件 封印された裏歴史【電子特別版】
    3.8
    谷中霊園、日暮里駅、神田・お玉が池、神田~隅田川、東中野~中野一丁目、宮ケ瀬ダム、観音崎、群馬県&埼玉県・神流湖、秋葉原、面影橋、姿見の橋、歌舞伎町、品川橋~天王洲、葛飾区、旧三河島町界隈、淀橋、代々幡など。かつて事故や事件のあった場所に現れる幽霊たち。恨みを残して亡くなった場所、自殺の多い場所などを歩き、土地の記憶に耳を傾け、話を聞き、過去の新聞や歴史資料を集め、写真を撮る。史実と伝説のあわいを歩き、声なき声を蒐集した、怪奇ノンフィクション。「そこに『出る』理由。それは幽霊より怖い」京極夏彦(『東京の幽霊事件』単行本帯推薦文より)。怪奇探偵として知られ、幽霊物件や未解決の怪奇事件、心霊写真や心霊ビデオの調査、四谷怪談をはじめとする呪いの歴史的考察など、世間に流布する怪異譚を蒐集し、成立過程および社会史的背景をくまなく徹底的に調査し、執筆する作家・小池壮彦。『日本の幽霊事件』『東京の幽霊事件』を1冊にまとめた決定版。
  • 棺中の妻
    -
    許婚の帰りを待ちわびながら病に臥せり不帰の客となってしまった姉のかわりに、自分と駆け落ちして欲しいと迫る妹。戸惑いながら妹を妻とした許婚に、信じられない事件が起こる表題作の他、恋人にだまされ遊里に売られ夜来香と呼ばれた女や、犬に正体を暴かれる美貌の妻、はたまた意地悪な後妻と入れかわってしまった死んだ前妻などなど……。世にも奇妙な夫婦の愛と裏切りを描いた、大好評の中国の怪談シリーズ第2弾。
  • 玩具修理者
    3.8
    玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも……死んだ猫だって。壊れたものを一旦すべてバラバラにして、一瞬の掛け声とともに。ある日、私は弟を過って死なせてしまう。親に知られぬうちにどうにかしなければ。私は弟を玩具修理者の所へ持って行く……。現実なのか妄想なのか。生きているのか死んでいるのか――その狭間に奇妙な世界を紡ぎ上げ、全選考委員の圧倒的支持を得た第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作品。
  • 忌憶
    3.7
    直人の幼い記憶はいつも現実離れしていた。だが、現実の世界で不幸な目ばかりに遭遇する彼はやがて、幼いころの記憶が本当と思うようになり…。人間の記憶を独自の世界で紡ぐ3つの連作短編集。
  • 記憶屋
    3.6
    忘れたい記憶を消してくれる都市伝説の怪人、記憶屋。大学生の遼一は単なる噂だと思っていたが、ある日突然大切な人の記憶が消えてしまい、記憶屋の正体を探り始める……。切ない青春ノスタルジックホラー!
  • 「記憶屋」シリーズ【全4冊合本版】
    -
    夕暮れ時、公園の緑色のベンチに座っていると現われ、忘れたい記憶を消してくれるという怪人、「記憶屋」。 記憶を消せることは、果たして救いなのだろうか。 そして、都市伝説の怪人「記憶屋」の正体とは――? 第22回日本ホラー小説大賞〈読者賞〉受賞作で映画化もされた1作目から始まる、シリーズ全4巻。 「記憶屋」に会いたいと願った人々の切ない思いが胸に迫る。 二度読み必至の青春ノスタルジックホラー! ※本電子書籍は『記憶屋』『記憶屋II』『記憶屋III』『記憶屋0』の合本版です。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。
  • 奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおばけが怖い
    3.4
    1~3巻572~792円 (税込)
    新人ホラー作家の熊野惣介は、毒舌担当編集者・善知鳥と小説のネタ探しのため心霊スポットを巡るなかで、奇妙な音を出す霊と遭遇し――。霊の見える作家と見えない編集者が「究極のホラー小説」を目指す!
  • 「奇奇奇譚編集部」シリーズ【全3冊合本版】
    -
    霊の見える新人ホラー作家の熊野惣介(ゆやそうすけ)は、怪奇小説雑誌『奇奇奇譚』の編集者・善知鳥(うとう)とともに、新作のネタを探していた。心霊スポットを取材するなかで、姿はさまざまだが、同じ不気味な音を発する霊と立て続けに遭遇する。共通点を調べるうち、ふたりはある人物にたどり着く。霊たちはいったい何を伝えようとしているのか? 臆病作家と毒舌編集者が究極のホラー小説を目指す! ※本電子書籍は『奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおばけが怖い』『奇奇奇譚編集部 幽霊取材は命がけ』『奇奇奇譚編集部 怪鳥の丘』を1冊にまとめた合本版です。
  • 忌談
    3.9
    1~5巻528~671円 (税込)
    キャバ嬢、風俗関係者、裏街道に生きる人々……。そんな彼らが出くわした怖い話、嫌な話、おぞましい話……。思わず頁を閉じたくなるようなエピソードの数々。本書は気の弱い方にはオススメしません。
  • 忌談 全5冊合本版
    5.0
    キャバ嬢、風俗関係者、裏街道に生きる人々……。そんな彼らが出くわした怖い話、嫌な話、おぞましい話を収録した大人気シリーズ。上の階に住む同僚の部屋からもれてくる奇妙な物音を聞いたソープ嬢(「水音」)。とんでもなく怖い映像を見てしまったビデオ店店員(「裏ビデオ」)。会う度に顔の変わるキャバクラ嬢(「変貌」)。必ず「出る」から絶対プレイをしないホテルがあるというデリヘル嬢(「NGホテル」)。昔、超高額のバイトをしたことがあるという彫師(「時給四万円」)などなど。思わず頁を閉じたくなるようなエピソードの数々。本書は気の弱い方にはオススメしません。読後感最悪、夜読むと必ず後悔する、本当にあった嫌な話が一気に読める、全5冊合本版!
  • きみといたい、朽ち果てるまで
    3.7
    第23回日本ホラー小説大賞〈優秀賞〉受賞作。かつてこんなにも凄絶で美しいエンディングがあっただろうか――選考委員も絶賛した、生と死、夢と絶望が同居する混沌とした街で繰り広げられる、壊れたながらも究極に美しいボーイ・ミーツ・ガールの物語。
  • 吸血蟲
    3.4
    突然届いた弟の手紙に不吉を憶え郷里を訪れた亜希子、姉を探しに来た警察官の触沢。台風一九号により陸の孤島と化した、津谷瀬村には、50年の眠りから蘇った死霊たちが静かに広がっていた…… ※本書は二〇〇〇年四月、アスキーより刊行された『呪葬』(アスペクトノベルス)を加筆・修正のうえ文庫化したものが底本です。

最近チェックした作品からのおすすめ