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Posted by ブクログ
いろいろな夫婦を題材にした短編集。
っても大石圭なので、一筋縄ではいきませんが。
ともあれ、夫婦は互いを映す鏡っていうが、どの夫婦もその相手じゃなかったらもうちょっと違った人生だったかもと思うのである。いや、そのパートナーであったとしても、そこにあるぬかるみに足をつっこみさえしなければ「物語」にはならないかもしれないが、平穏な幸せが続いていたのだろう。
そういうこともひっくつるめて、<相性>というのだろう。
つか、ひっくるめられてしまう<相性>が、ものすごく恐ろしい。
「愛されすぎた夫」が一番やばいと思った。
いわば、共依存の夫婦の話なのだが、それを第三者をして語っている主人公もまた共依存の罠に落ちいているのに全く気付いていない。
そして、一番の共依存の妻は、夫をスポイルし続ける。でも、それは愛じゃないよね。
この妻も、語り手の主人公も、結局は自分を、というか自分だけを愛しているのだ。家族に虐げられている自分を悲劇のヒロインであるかのように愛でている。
語り手は、自分より強力な共依存の妻の存在をきっかけにもしかしたらそこから脱することが出来てのかもしれない。
が、歪んだ自己愛は、解決を求めない。
そう。誰もそこからの脱出を望まず、ただ愚痴を言っているだけという状況がたまらなく、醜悪でつらかった。
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