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Posted by ブクログ
古書購入。
ホラーというよりSF。現代。サヴァン能力と異次元。
読んでいて、つい「夢の樹が接げたなら」を思い出してしまった。
眠り続けさせられた比室アリス。十四歳の少女。7年前、六十人以上を精神障害に叩き落し、二人しかまともな生活に戻ってこれなかったという、惨事を引き起こした化け物。
彼女が笑い、歌うとき、世界は滅び去る。
通常世界が1次元と表される時、アリスが表現する世界は9.7次元。
理解しきれない高次元の言語を押し付けられた者は、「わたし」や「世界」を見失ってしまう。
ある日、アリスは起きだして、笑い、そしてSと呼ばれる現象を引き起こす。
それは歌うこと。ただそれだけ。無限に増えつづける虹色の蝶。
完全防音の巨大ドームから手違いから外へと運び出されたアリスは、夏休み中の住宅地に解き放たれてしまう。
読みやすいけれど、わかりにくい(笑)
でも好きだな、この話。
アリスを閉じ込めておいた権藤という責任者は、かなり良い人。こういう話で、文部省の手先だったりすると、必ず嫌な人だったりするのだが。
そう。嫌な奴、っていうのが出てこなかった。だから読みやすかったのかも。
Posted by ブクログ
95年8月、東晃大学医学部の研究棟、通称「瞭命館」で60名を超す人間が同時に意識障害を起こす惨事か起こった。しかし、懸命の調査にもかかわらず、事故の原因は掴めないままそれから7年。国立脳科学研究センターに核シェルター級の施設が建造されていた。そこはアリスという少女を監視・隔離するためのものだった。世界を簡単に崩壊させる彼女のサヴァン能力とは…。
青色サヴァンの誰かもビックリな能力を、脳科学の見地から紐解く壮大なスケールで描く。
アリスの持つ『世界をフラクタル次元で一括処理する能力』の意味とは一体。
後は読んでください。
これはかなり面白い。
Posted by ブクログ
とにかく 何がなんだかわからない。
読んでいる最中も 読み終えた後も どことも知れぬ空間に裸で放り出されたような頼りなさ 心細さ のようなものに捕らえられ続けている。
それがすべて たった一人の生きているのかどうかさえも定かではない少女によって引き起こされたことなのだ。
文庫の要約の一部を__
――95年8月、東晃大学医学部の研究棟、通称「瞭命館」で60名を超す人間が
――同時に意識障害を起こす惨事が起こった。
――しかし、懸命の調査にもかかわらず、事故原因はつかめないままとなった。
――それから7年――。
比室アリス。それがその少女の名である。
脳の左半球が萎縮した少女。
その萎縮の影響で重篤な精神発達遅滞に陥った少女。
何も「観察」しない少女。
世界を「無視」した少女。
にもかかわらず、突発的に人を惹きつけて離さない異常な「笑顔」を放つ少女。
彼女は 【9.7次元を舞う無限の蝶を捕まえる】 という この世界に生きていると思い込んでいる我々には到底理解し得ない世界観を持っているのだ。
一生懸命理解しようとすればするほど 理解から遠のいていく気分に陥る。
理解できなくてもいい。言葉を使って互いに理解し合えるという幻想に囚われたまま この世界に生きていられるなら 私にはそれでいい。
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