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山の中腹に建つ家に引っ越してきた、小学四年生の日々乃翔太。周りの家がどれも未完成でうち棄てられていることに厭な感覚を抱くと、暮らし始めて数日後、幼い妹が妙なことを口にする。この山に棲んでいるモノが、部屋に来たというのだ。それ以降、翔太は家の中で真っ黒な影を目撃するようになる。怪異から逃れるため、過去になにが起きたかを調べ始めた翔太は、前の住人の残した忌まわしい日記を見つけ――。“最凶”の家ホラー。
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Posted by ブクログ
【2024年207冊目】
新天地への引越し――普通であれば新たな生活の始まりにわくわくするものだが、翔太は言い様もない不安を抱えていた。幼少期からカンの良かった彼は、これまで何かと危機を回避してきた。もちろん偶然かもしれない、けれどそれらの時と同じ、言い様もない嫌な感覚。それは新居に近づくに強まっていって…「この家には何かがある」
「スマホを落としただけなのに」ならぬ「新居に引っ越しただけなのに」です。大体、家に纏わる怪異のお話は人間側から見るとめちゃめちゃ理不尽ですよね。家って一番逃れられないものですし。
真相がわかった時の絶望感、いい意味でめっちゃ良かったです。そういうことか〜最悪〜と思ってたら、最後の一文がもっと最悪で最早笑ってしまいました。続きあるのかなと思って調べてみたところ、「家」シリーズとされてはいますが、独立してる話のようです。余計最悪やないか。
救いが見えてきたと思いきやの展開の落差も良かったし、怪異の説明もされていたのも良きでした。楽しく読めました。
Posted by ブクログ
主人公が小学男子で広い年齢層が読めるような平易な文章だと思う。
深い嫌な感じを出さないままにラストに向かうけれど結果はかなり恐ろしかった。
特にまさかと思いながら読んだ最後の一行で絶望の淵に落とされる感じ。
やはりベースになっているのは土地とそこに宿るものというのはいつもの三津田作品の流れだけれど割と読みやすく書かれているのでうっかりしてしまった。
日本の神様はキリスト教とは違ってアニミズム的なものだと思う。だからこういうホラーを自然に受け入れられるっていうか、DNAにそういうのが組み込まれているのかな。
原始的とか迷信とも言えるけれど、それは自然の中で暮らしてきた人間の当然の考え方でもある。
太刀打ちできない自然に畏れを抱くのは当然であって、むしろ自然を敬わないような今の人間の在り方の方が恐ろしい。
私はスピリチュアルなものに傾倒しすぎるのはあまり好まないし、私の中の警報が鳴るけれど、自然に身を委ねるしかない人間の力なさはよく理解している。
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