【感想・ネタバレ】凶宅のレビュー

あらすじ

山の中腹に建つ家に引っ越してきた、小学四年生の日々乃翔太。周りの家がどれも未完成でうち棄てられていることに厭な感覚を抱くと、暮らし始めて数日後、幼い妹が妙なことを口にする。この山に棲んでいるモノが、部屋に来たというのだ。それ以降、翔太は家の中で真っ黒な影を目撃するようになる。怪異から逃れるため、過去になにが起きたかを調べ始めた翔太は、前の住人の残した忌まわしい日記を見つけ――。“最凶”の家ホラー。

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ネタバレ

なにこの不幸を煮詰めたような話。

百々山、辰巳家...蛇棺葬と百蛇堂と関わりがある場所が出てきたし

お山を切り拓いてしまった以上、どうすることもできないからあの家に住む家族を村八分にしようなんてことをする住民が怖い。

大人が全く頼りにならなかった
幸平が頼もしいし、親族が向かえに来るまで保護者として動いてくれた幸平母もまともな大人だった。

香月希美も早い段階から山のナニかにのまれてしまったんだな...アパートから離れれば元に戻るのか戻らないのか

逃げた先で羊のハネタが出てきたから戻らないし逃げられないのかも

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2025年03月28日

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ネタバレ

怪異の正体が明らかになったり退治できたりはしないスッキリしないホラー
理不尽感強め
何の罪もないのに子どもの目の前で家族が亡くなる展開が苦手な人は避けたほうが良いと思う

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2024年08月31日

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ちょうどいい怖さだった。主人公は小学生の少年だが、頭がよく怪異に対して積極的に調査していく。友人と共闘して立ち向かうのも良い。
田舎の閉鎖的な感じや、村の言い伝えなど、これぞ民俗学ホラーという感じで好みだった。
最後の一行までぞっとさせてくれる。

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2021年08月01日

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ネタバレ

いい方向に向かってるなあ‥‥と思った途端に絶望にたたきつけられる感じがとても良かった。何も解決しないのがホラーの醍醐味だと思う。

全部読み終わった後にカバーの絵を見て「あっ…」ってなった。

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2018年05月16日

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ネタバレ

拓かれた山に建つ新居に引っ越した翔太。
ふとした時に現れる不穏な影と、妹にのみ訪れる得体のしれないモノたち。
異常な事態に置かれた翔太は究明に奔走するが…

真相が完全に明らかにならない分余計に怖ろしく感じたのかもしれない。
因縁の地から逃げた先でも絡みつく…という結末も絶望的で良かった。
しかしそれ故に消化不良感は否めない。
他のものより暴かれる比率が低いように思える。
ただ、面白かった。

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2018年03月15日

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ネタバレ

「辰巳家」と「百々山」のワードが出てきた時は思わず血が騒いだ。
児童が主人公だからか話もホラー現象もトントン、サクサク読み進む。が、読みやすさに油断してはいけない。じわじわ追い込まれていくような地域の住人の黙認という名の悪意、クライマックスのやつらの登場、容赦ない絶望感の決着という後半の恐怖の畳み掛けは一級品。最後のとどめの一言も効くなぁ。
始まった恐怖は終わらない、これぞ三津田ホラー。

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2017年12月01日

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【2024年207冊目】
新天地への引越し――普通であれば新たな生活の始まりにわくわくするものだが、翔太は言い様もない不安を抱えていた。幼少期からカンの良かった彼は、これまで何かと危機を回避してきた。もちろん偶然かもしれない、けれどそれらの時と同じ、言い様もない嫌な感覚。それは新居に近づくに強まっていって…「この家には何かがある」

「スマホを落としただけなのに」ならぬ「新居に引っ越しただけなのに」です。大体、家に纏わる怪異のお話は人間側から見るとめちゃめちゃ理不尽ですよね。家って一番逃れられないものですし。

真相がわかった時の絶望感、いい意味でめっちゃ良かったです。そういうことか〜最悪〜と思ってたら、最後の一文がもっと最悪で最早笑ってしまいました。続きあるのかなと思って調べてみたところ、「家」シリーズとされてはいますが、独立してる話のようです。余計最悪やないか。

救いが見えてきたと思いきやの展開の落差も良かったし、怪異の説明もされていたのも良きでした。楽しく読めました。

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2024年11月17日

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ネタバレ

怖かった。ホラー小説。
ちょっと現実離れしているけれど、次から次へと奇怪なことが起こり、テンポ良く、妙に引き込まれた。
結局妖怪の正体が何だったのかスッキリしなかったところはあるが、家族に妖怪が憑依し最後には自殺してしまうという展開にゾッとした。

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2024年01月28日

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怪異についてはほぼ真相はわからず。すっきり解決していない部分とラストの1文とが相まって、いい感じに気持ち悪さが残ります。

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2023年12月30日

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主人公が小学男子で広い年齢層が読めるような平易な文章だと思う。

深い嫌な感じを出さないままにラストに向かうけれど結果はかなり恐ろしかった。
特にまさかと思いながら読んだ最後の一行で絶望の淵に落とされる感じ。

やはりベースになっているのは土地とそこに宿るものというのはいつもの三津田作品の流れだけれど割と読みやすく書かれているのでうっかりしてしまった。

日本の神様はキリスト教とは違ってアニミズム的なものだと思う。だからこういうホラーを自然に受け入れられるっていうか、DNAにそういうのが組み込まれているのかな。
原始的とか迷信とも言えるけれど、それは自然の中で暮らしてきた人間の当然の考え方でもある。
太刀打ちできない自然に畏れを抱くのは当然であって、むしろ自然を敬わないような今の人間の在り方の方が恐ろしい。

私はスピリチュアルなものに傾倒しすぎるのはあまり好まないし、私の中の警報が鳴るけれど、自然に身を委ねるしかない人間の力なさはよく理解している。

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2021年01月12日

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怖いのだけど、とてもリズムよくポップなかんじで読めてしまうから楽しい。でも調子に乗ってたらちょっと痛い目にあった!最後まで面白い!

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2020年11月13日

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ネタバレ

家シリーズを読むのは魔邸に続いて2作目。
東京から奈良に引っ越してきた小学生の翔太。山を切り開いて建てられた家は新しいのに次々と住人が出て行ってしまう曰く付きの家だった。
家族の危機についてはとても勘の強い(むしろ予知のような力のある)翔太は家のあちこちに黒い影を見るようになり、妹のもとには夜になると謎の訪問者が訪れる…

翔太の行動力や頭の回転の速さ、そして悪い事が起こる前触れに関する感性が逆に影と訪問者の正体をミスリードしてしまう要因になってしまっていたのがなんとも皮肉。
事故物件に現れる影=幽霊とは限らないとは…
そして最後の一行に戦慄。


辰巳家、百巳家、百々山、蛇神様…ときて百蛇堂だー!!と興奮してしまった(笑
百巳といい谺呀治といい、三津田ワールドにおいて蛇神系は本当に強いなぁと思ったり。

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2020年04月06日

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