講談社文芸文庫の検索結果

  • 終着駅

    終着駅

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,353円 (税込)
    敗戦直後の焼け跡・東京で、ウニ三という正体不明の男が、どぶにはまって変死。その位牌は、まるで死のバトンの如く引き受けた男たちに、つぎつぎと無造作な死を招き寄せる。絶対的価値が崩壊した後、庶民はいかに生き、いかに死んでいったのか? 独白体、落語体、書簡体など、章ごとに文体を変え、虚無と希望の交錯する時代を活写。『軍旗はためく下に』の戦争テーマを深化した、純度高い傑作。焼け跡闇市に生き、死んだ、無名の人たちへの哀歌! 吉川英治文学賞受賞作品。
  • プレオー8の夜明け 古山高麗雄作品選

    プレオー8の夜明け 古山高麗雄作品選

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,353円 (税込)
    「生きていればこんなめにもあう」。理不尽なことも呑み込まなければ「普通の人間」は生きていかれない。22歳で召集、フィリピン、ビルマ、カンボジアなどを転戦、ラオスの俘虜収容所に転属され敗戦となり戦犯容疑で拘留。著者の冷徹な眼が見た人間のありようは、苛烈な体験を核に、清澄なユーモアと哀感で描かれた。芥川賞受賞の表題作ほか「白い田圃」「蟻の自由」「七ヶ宿村」など代表作9篇。
  • 新編 石川啄木

    新編 石川啄木

    小説・文芸
    5.0
    1巻1,353円 (税込)
    10代で夭逝した天才歌人・石川啄木と、同郷の先輩で親友、言語学者として大成した著者は、啄木の才能を惜しんで、時に生活を共にし、陰に陽に物心両面で彼を支えた。後年、折にふれて綴った啄木追慕の文章は、人間啄木の素顔を活写し、『定本 石川啄木』として本に纏まった。本書は、『定本 石川啄木』に「啄木の追慕」「啄木の終焉」など5編を増補し、新たに編集したものである。
  • 評伝 長谷川時雨

    評伝 長谷川時雨

    「女流文壇の大御所」といわれた、美しき作家・長谷川時雨。明治末期、歌舞伎界初の女性作家として華々しくデビュー。至福と修羅に揺れた、流行作家・三上於菟吉との生活。昭和初年代、女性のための雑誌「女人芸術」創刊、輝ク会結成、林芙美子・円地文子・佐多稲子ら多くの女性たちを支援、育成した偉大な業績。著者は関係者を訪ね、資料を博渉し、そのドラマティックな生涯を浮彫りにする。新田次郎文学賞受賞作品。
  • 壺坂幻想

    壺坂幻想

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    盲目で死んだ祖母への鎮魂に、作家は壺坂寺に詣でた。山道を辿ると、みかん水を売って祖母を大切にした叔父の悲運、生きている母の姿など、親族の誰彼もの不幸が思い浮かんでくるのであった……。『雁の寺』『越前竹人形』『飢餓海峡』の著者が、作家生活20年にして初めて、書かずにはいられないテーマに突き当たった。水上文学晩年の陰翳に満ちた豊かな文学世界の到来を約束する、家族を巡る追想の連作短篇集。生きるとは、私とは、何か?
  • 老いた体操教師・瀧子其他 小林多喜二初期作品集 曾根博義編

    老いた体操教師・瀧子其他 小林多喜二初期作品集 曾根博義編

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    大正から昭和初め、働きつつ学ぶ青年・多喜二は、文学への熱情、人間を抑圧する社会への怒り、知り初めた恋の苦しみを、ノートに書きつけ雑誌に投稿した。虐げられる弱き者への優しい眼差しと、苦の根源への鋭い問いを秘めた、これら初期作品群こそは、29歳で権力に虐殺されたプロレタリア作家の多感な青春の碑である。86年ぶりに発掘された最初期の「老いた体操教師」、秀作「瀧子其他」を含む16篇を精選。
  • 一族再会

    一族再会

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    早く死に別れた生母を思い求めることに始まり、一族のさまざまな生き方、在り方を、時代、社会、歴史とのかかわりにおいて捉え、言葉の、高い緊張の世界に、鮮やかに凝集した、江藤淳渾身の力作。深い感動を呼びおこす名篇。
  • せみと蓮の花・昨日の恥 坪田譲治作品集

    せみと蓮の花・昨日の恥 坪田譲治作品集

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    「人間はみな死ぬる。解り切ったことである。然し誰しも直ぐ死ぬるようには考えていない。」(「せみと蓮の花」)ーー老境の童話作家が、過ぎ去った起伏の多い人生と、なつかしい人々への愛憎こもごもを、昔語りにも似た闊達自在さで描いた10篇。幼少期の思い出、肉親との葛藤、師の鈴木三重吉、小川未明のことなど、〈童心の文学〉といわれた譲治の心の陰影が、ユーモアに包まれて独得の味わいを醸し出す。
  • 森の宿

    森の宿

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    大学生時代、東京と郷里広島との往き返り、尾道を通るのはいつも眼の楽しみであった。船と海が好きだったせいもあるけれど、その頃私は志賀直哉の作品を耽読していて、汽車が尾道にかかると、「暗夜行路」に描かれている通りの風景が車窓にあらわれて来る。対岸は向島、島と本土の間が潮の流れのきつい河のような狭水路になっていて、釣舟がいる、渡しがいる……――<本文より> 愛してやまない鉄道・空・船の旅をめぐる名随筆
  • 草のいのちを 高見順短篇名作集

    草のいのちを 高見順短篇名作集

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,353円 (税込)
    自らの出生の秘密を語る「私生児」、左翼体験の暗部を飄々とした筆致で描く「嗚呼いやなことだ」など戦前4作品と、敗戦後の荒廃からの精神の甦りを高らかに謳い上げる表題作、リベラリズムの内に潜む頽廃を一知識人に戯画化する「あるリベラリスト」など戦後4作品を収める。ユーモア溢れる文体から生まれる批評精神を1冊に凝縮。
  • 神屋宗湛の残した日記

    神屋宗湛の残した日記

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    闊達自在な老耄の境地を示す井伏文学の真髄。豊臣秀吉に寵愛された、博多の豪商茶人神屋宗湛の日記から、秀吉の茶会の人間模様を浮き彫りにした表題作他「うなぎ」「質流れの島」「雷鳥」など七作品を収録。
  • ひとつの文壇史

    ひとつの文壇史

    一葉研究の第一人者であり、晩年『接木の台』『暗い流れ』など、人間の業を見つめ、味わい深い世界を描いた作家・和田芳恵の出発は、編集者であった。昭和6年、新潮社に入社、大衆雑誌「日の出」の編集に携わり、菊池寛、吉川英治、尾崎士郎、小島政二郎ら多くの作家とつき合い、小説の純化のために奔走した。「その時の目撃者として、生き証人になることを心がけ」綴った回想録は、当時の貴重な文壇人物誌となった。
  • 『徒然草』を読む

    『徒然草』を読む

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    京の町衆の家に生まれ育ち、当代きっての文人学者として、東西文学を自在に往還し続ける著者が、随筆史上、最大の古典『徒然草』を読み解く――。鎌倉時代末の乱世を出家遁世し、歌人であることを隠れ蓑に、反時代的に生きた兼好のざわめく心、色好み、もののあはれ、無常の世の処し方、有職故実の世界への思いなど、その人間性の複雑さと心の深層からの言葉を探る。兼好の筆触に迫る随筆仕立ての名著。
  • 半日半夜 杉本秀太郎エッセイ集

    半日半夜 杉本秀太郎エッセイ集

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    よりすぐりの随筆をよむそのここちよさは 蜂蜜の甘い滴りにも似て――冬至を控えて宿り木を採りに山に入る。赤い紐で根本を結び天井から逆さに吊るすのだ。昔、年末のパリの街かどで宿り木を求め孤独な年越をして以来、クリスマスの頃になると、こうして飾ることにしている。耳をひそめてしぐれをきき、目をこらして面影を追う日々――。洛中に生まれ育ちパリにすごした歳月の軌跡を描く重厚だが洒脱なエッセイから29篇を厳選。
  • おらんだ帽子

    おらんだ帽子

    小説・文芸
    4.5
    1巻1,353円 (税込)
    たばこのヤニから作る“おふくろ”の妙薬。奇病から髪の毛を失った母親へ、オランダで買った帽子。重なる心痛を耐え生き抜いて来た老母や肉親を描き、生きてあることの哀しみの源へ、真にあたたかな光を送る、短篇の名手・三浦哲郎の珠玉の名短篇集。
  • 私の戦旅歌

    私の戦旅歌

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,353円 (税込)
    昭和14年、騎兵として中国山西省に出動した若き兵士は、果てしない黄土高原の風景、生死を一瞬に分かつ戦の実状と兵士の死生観、帰還しなかった軍馬達への哀惜を歌に詠んだ。旅嚢の底に秘め辛々持ち帰った手帖に記された歌に回想を加えた本書には、戦争体験者の真情と詩心が溢れ返っている。
  • 愛撫 静物 庄野潤三初期作品集

    愛撫 静物 庄野潤三初期作品集

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    妻の小さな過去の秘密を執拗に問い質す夫と、夫の影の如き存在になってしまった自分を心許なく思う妻。結婚3年目の若い夫婦の心理の翳りを瑞々しく鮮烈に描いた「愛撫」。幼い子供達との牧歌的な生活のディテールを繊細な手付きで切り取りつつ、人生の光陰を一幅の絵に定着させた「静物」。実質的な文壇へのデビュー作「愛撫」から、出世作「静物」まで、庄野文学の静かなる成熟の道程を明かす秀作7篇。
  • 長春五馬路

    長春五馬路

    小説・文芸
    2.3
    1巻1,353円 (税込)
    ひたすら、淡々と、生きる、長春で。敗戦後、木川正介は、毎日五馬路に出掛ける。知り合いの朝鮮人の配下となり、大道ボロ屋を開業して生きのびている。飄々として掴みどころなく生きながら、強靭な怒りにささえられた庶民の反骨の心情は揺るがない。深い悲しみも恨みもすべて日常の底に沈めて、さりげなく悠然と生きる。想像を絶する圧倒的現実を形象化した木山文学の真骨頂。著者最後の傑作中篇小説。
  • 口福無限

    口福無限

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,353円 (税込)
    「人間共通の口福に対する貪欲がなくならない限り、食愛による発明は無限に続くだろう。そして大きく展けるだろう。」梔子や薔薇や牡丹の二杯酢<花肴>、胡麻油粥に金木犀の花びらをふりかけた<心平粥>、鶏卵の黄身の味噌漬け<満月>、海老のしっぽや魚の骨へのこだわり……。酒と美味を愛した昭和の大詩人・草野心平が、生活の折々に親しみ味わった珍味美肴の数々を詩情で掬って綴る、滋味溢れるエッセイ集。
  • 日の果てから

    日の果てから

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    1945年4月、アメリカ軍沖縄本島に上陸。凄絶な地上戦の〈地獄絵〉の中、逃げ惑う住民。刑務所も遊廓も、そこに縛られる人々も何もかも、沖縄は死の渦のなかで回転しやがて敗戦とともに浄化される。神女殿内(のろどんち)の家柄である神屋家を絡め、文化、歴史、風土を背景に太平洋戦争末期の沖縄戦を神話的世界にまで昇華させた傑作長篇。平林たい子賞受賞。
  • あめりか物語

    あめりか物語

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,353円 (税込)
    明治36年荷風24歳から明治40年28歳まで4年間のアメリカ見聞記を24篇の小説に収める。渡航中の情景を描いた「船房夜話」、癲狂院に収容された日本人出稼ぎ労働者の無惨な話「牧場の道」など。異国の風物に対峙した荷風の孤独感、鋭い感性と批評精神溢れる新鮮な感慨は、閉塞した時代に憧憬と衝撃を与えた。『ふらんす物語』と併称される初期代表作。
  • 堀辰雄覚書 サド伝

    堀辰雄覚書 サド伝

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    日本人にとってキリスト教信仰はいかに可能か、という問題意識のもと、戦時下より親交のあった堀辰雄の作品を対象に、その純粋性から宗教性へ、さらには古典的汎神論の世界へと考察を深めた最初期の評論「堀辰雄覚書」、また、リベルタンとしての歩みを進めることで、キリスト教規範と闘い、性と自由の先見的な思想を掴んだサドを赤裸に描いた「サド伝」を収録。著者の表現の根幹を知るための貴重な一書。
  • 漂民宇三郎

    漂民宇三郎

    小説・文芸
    2.3
    1巻1,353円 (税込)
    天保9年、金六、宇三郎兄弟は、松前を出帆、江戸に回航途中、西風に遭い、漂流6ヵ月、天保10年、米捕鯨船に救助され、ハワイ群島オワフ島に着く。兄と仲間3人を失った宇三郎達生残りは、ロシア領カムチャツカ、オホーツク、シトカを経て、エトロフに送られ、天保14年9月上旬、宇三郎をのぞいて、松前城下に着いた。"自選全集"版未収録の芸術院賞受賞の鏤骨の名品。
  • 晩春の旅 山の宿 現代日本のエッセイ

    晩春の旅 山の宿 現代日本のエッセイ

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,353円 (税込)
    瀬戸内の大三島、九州・日向の高千穂への旅路。爆心地近くの城島の宿で独りきいた「平和の鐘」。茜色に暮れなずむ富士山を見る御坂峠の茶屋の宿。伊豆の河津川や、栃代川、笛吹川、富士川での川釣。旅と釣がこよなく好きな作家の眼が、出会った人々、その土地土地の歴史の跡と人情の温もりをあたたかな筆づかいで活写する、懐かしい旅の回想。
  • 鞄の中身

    鞄の中身

    小説・文芸
    4.3
    1巻1,353円 (税込)
    自分の死体を鞄に詰めて持ち歩く男の話。びっしりついた茄子の実を、悉く穴に埋めてしまう女の話。得体の知れぬものを体の中に住みつかせた哀しく無気味な登場人物たち。その日常にひそむ不安・倦怠・死……「百メートルの樹木」「三人の警官」ほか初刊7篇を含め純度を高めて再編成する『鞄の中身』短篇19。読売文学賞受賞。
  • 白痴 青鬼の褌を洗う女

    白痴 青鬼の褌を洗う女

    小説・文芸
    4.6
    1巻1,353円 (税込)
    戯作者の精神を激しく新たに生き直し、俗世の贋の価値観に痛烈な風穴をあける坂口安吾の世界。「堕落論」と通底する「白痴」「青鬼の褌を洗う女」等を収録。奔放不羈な精神と鋭い透視に析出された"肉体"の共存――可能性を探る時代の補助線――感性の贅肉をとる力業。
  • 桜 愛と青春と生活

    桜 愛と青春と生活

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    六尺二十貫、ロス五輪、ボートの日本代表選手・田中英光。太宰治を敬愛すること深く、太宰の逝った翌年、文化の日、三鷹禅林寺の太宰の墓前にて自裁。巨大な体躯をもてあますような傷つきやすい魂を持ち、純粋に、戦中・戦後を生きようとして果てた著者の初期秀作「桜」、また、結婚までの青春の錯綜を描く「愛と青春と生活」。
  • 愛、理性及び勇気 現代日本のエッセイ

    愛、理性及び勇気 現代日本のエッセイ

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,353円 (税込)
    女性の自覚、人間性の重視を基に現実を見据え、女性・教育・時事ほか多岐にわたる問題に鋭い批判を展開。「婦人と自尊」「女子と高等教育」「婦人より観たる日本の政治」「女子理性の恢復」「婦人の実行的勇気」など"近代女性史"の始祖的存在ともいえる『みだれ髪』の作者与謝野晶子の、体験を踏まえ内外の見聞に立つ諸論81篇を収録するエッセイ集。
  • 極楽 大祭 皇帝 笙野頼子初期作品集

    極楽 大祭 皇帝 笙野頼子初期作品集

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    群像新人賞「極楽」を含む最初期の作品三篇。地獄絵を描くことを人生の究極の目的とした男の心象を追求した「極楽」、現実からの脱出を願う七歳の子供の話「大祭」、初期の代表作「皇帝」。著者の原点三篇を収録。(講談社文芸文庫)
  • 暗い流れ

    暗い流れ

    小説・文芸
    5.0
    1巻1,353円 (税込)
    ハレー彗星が地球に大接近し、湯河原で幸徳秋水が逮捕された明治43(1910)年、著者5歳から書き起こし、関東大震災の翌年、田舎の代用教員を辞し東京に出て地元の有力者の書生となった大正13年20歳を目前にする頃までを、北海道の原野を背景に描く自伝小説。抗し難い性の欲望に衝き動かされた青春の日々を独得の語り口で淡々と綴る傑作長篇。日本文学大賞受賞。
  • 五勺の酒・萩のもんかきや

    五勺の酒・萩のもんかきや

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,353円 (税込)
    たった5勺の酒に酔う老教師の口舌の裡に、天皇制を批判する勢力の既にして硬直し始めた在り方を、痛罵し、昭和20年代の良心としての存在を確立した名篇「五勺の酒」をはじめ、萩の街の中で、見出した戦争の傷跡を鮮烈に描き出した「萩のもんかきや」など12の名篇。中野重治の詩魂と精神の結晶とも呼ぶべき中短篇集。
  • 供述調書 佐木隆三作品集

    供述調書 佐木隆三作品集

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    ジャンケンで決めるという奇抜な発想で、企業の首切りを痛烈に諷刺した「ジャンケンポン協定」(新日本文学賞)、ダム建設に反対し一人で国家権力と闘った男がモデルの実録的小説「大将とわたし」、著者の沖縄生活が生んだ基地の街の男女の生態を描く「シャワー・ルーム」等、作家の軌跡の節々の作品に、犯罪を主題に現代の若者の精神の崩れを衝く「供述調書」を加えた代表作5篇。
  • 木枯の酒倉から・風博士

    木枯の酒倉から・風博士

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,353円 (税込)
    はたから見ると何をしているのか、と疑われるような青春。内部では、いかに壁を破れるか、と深く呻吟している青春。人生的に、文学的に必要以上の重荷を敢えて背負い、全人生的、全文学的な苦吟の果て、初期坂口安吾は誕生する。苦吟の果ての哄笑、ファルス。「木枯の酒倉から」「風博士」「黒谷村」「竹藪の家」等、初期安吾を代表する秀作を収録。
  • 木山捷平全詩集

    木山捷平全詩集

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,353円 (税込)
    心やさしく、なつかしい、暖かな世界・木山捷平詩。常に、弱きものたち、めぐまれることすくないものたちへ、心からの手をさしのべ、暖かな声援を送る、市井の人、木山捷平の第1詩集『野』、第2詩集『メクラとチンバ』、第3詩集『木山捷平詩集』と、生前未刊行の詩、短歌、俳句を、木山みさを夫人が心をこめて編んだ“人生の歌”全詩集!
  • 埴輪の馬

    埴輪の馬

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    滑稽というより、生活の事実を淡々と書きながら、思わず笑ってしまうといった味わいで、文学の師である井伏鱒二や友人たちとの交友を描く。表題作「埴輪の馬」では、埴輪様式の土器の馬を購入のため、師井伏鱒二や友人と出かける。地方都市の駅には先方のお迎えの車が、それも消防自動車が来ていて、それに乗車することの困惑。他10篇収録。
  • 哀歌

    哀歌

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,353円 (税込)
    肉体の恐怖の前には精神など全く意味を失ってしまう。臆病に生き臆病に埋もれて、自分がどんなに卑怯なのか、どんなに弱いのか、たっぷり承知している――弱者。弱者を凝視して聖書とキリストの意味を追究し、「沈黙」への展開を示唆した注目すべき短篇集。人間の深層によどむ(哀しみの歌)を表題に据え、「その前日」「四十歳の男」「大部屋」「雲仙」など12篇を収める。
  • 或る一人の女の話/刺す

    或る一人の女の話/刺す

    小説・文芸
    -
    1巻1,353円 (税込)
    他の介入を許さず気儘に生きた〈放蕩無頼〉の人生。雪の上で夥しい血を吐き、狂い死した父は、娘に〈真っとう〉に生きろと教えた。しかし娘は、父の道をなぞるように更に鮮烈に生きた。70を越した女が、この世に生れ過した不思議を恬淡と語りかける「或る一人の女の話」。「刺す」を併録。自伝的傑作2篇。
  • 淀川にちかい町から

    淀川にちかい町から

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,353円 (税込)
    清冽な抒情と透明な詩心を持つ新進女流詩人として出発。昭和61年『ミモザの林を』で野間文芸新人賞、次いで平成4年評伝『画家小出楢重の肖像』で平林たい子賞受賞。人生の機微を深く鮮やかに彫り彩る独自の散文世界を構築、『淀川にちかい町から』で芸術選奨文部大臣賞・紫式部文学賞両賞受賞。こころ暖かく、こころ鎮まる、爽やかな散文の小説世界。
  • カレンダーの余白 現代日本のエッセイ

    カレンダーの余白 現代日本のエッセイ

    小説・文芸
    -
    1巻1,375円 (税込)
    四季おりおりの自然、自己とその周囲、今と昔、生の哀しみ、日常生活の襞。生粋の都会人の冷徹な目と繊細な詩人の感性横溢する、簡潔化されたエッセイの世界。「鴉」「天気予報」「桃の節句」「夜涼身辺」「歯のこと」「小唄」「酒について」「水のあと」ほか、短篇の名手・永井龍男が、多彩な題材で軽妙に描いた、82篇の名文。
  • 遠景・雀・復活 色川武大短篇集

    遠景・雀・復活 色川武大短篇集

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,375円 (税込)
    父の末弟で、受験に何度も失敗し、自らの生を決めかね、悲しい結末を迎える若き叔父・御年。彼の書き残した父宛の手紙で構成した「遠景」をはじめとし、夢の手法をまじえて綴った「復活」ほか、生家をめぐる人々をモチーフとした作品を中心に、ギャンブル仲間であった一人の男の意外な出世と悲惨な転落を追った「虫喰仙次」など、全9篇を収録。戦後最後の無頼派作家の描く、はぐれ者たちの生と死、そして原点としての父と生家。
  • 作家は行動する

    作家は行動する

    小説・文芸
    -
    1巻1,375円 (税込)
    「人間の行動はすべて一種のことばである」ーー文体は書きあらわされた行動の過程、人間の行動の軌跡である。ニュー・クリティシズムやサルトルの想像力論の批判的摂取を媒介に、作家の主体的行為としての文体を論じた先駆的業績であり、著者自らの若々しい世代的立場を鮮烈に示した初期批評の代表作。石原慎太郎、大江健三郎らの同世代の文学と併走しつつ、文学の新たな可能性の地平を提示する。
  • かかとを失くして 三人関係 文字移植
    値引きあり

    かかとを失くして 三人関係 文字移植

    小説・文芸
    3.6
    1巻1,386円 (税込)
    独特な作風と言語・文化への鋭く繊細な洞察から生まれる多和田ワールドの魅力が横溢する作品集。「かかとを失くして」「三人関係」「文字移植」
  • ひべるにあ島紀行

    ひべるにあ島紀行

    小説・文芸
    -
    1巻1,408円 (税込)
    冬の国(ひべるにあ)=アイルランド。スイフトの『ガリヴァー旅行記』に導かれ冬の国(ヒベルニア)=アイルランドを訪れた「わたし」。謎めいたスイフトの生涯を、一人の女性への「激しい友情」を核に読み解くタテ糸。「わたし」と妖精のような男たちとの「優しい性愛」を物語るヨコ糸。さらに、架空の国・ナパアイをガリヴァーのように旅する「わたし」が目にする、グロテスクな意匠。重層的な表現でタペストリのごとく織られた、富岡文学の達成。孤絶した魂が谺し合う交響詩! 野間文芸賞受賞作品。
  • ピアノの音

    ピアノの音

    小説・文芸
    -
    1巻1,408円 (税込)
    小高い丘の家に住まう晩年の夫婦の穏やかな生活。娘や息子たちは独立して家を去ったが、夫々家族を伴って“山の上”を訪れ、手紙や折々の到来物が心を通わせる。夜になれば、妻が弾くピアノに合わせ、私はハーモニカ……。自分の掌でなでさすった人生を書き綴る。師伊東静雄の言葉を小説作法の指針に書き続けてきた著者が、自らの家庭を素材に、明澄な文体で奏でる人生の嬉遊曲。
  • 木犀の日 古井由吉自選短篇集

    木犀の日 古井由吉自選短篇集

    小説・文芸
    3.8
    1巻1,430円 (税込)
    〈都会とは恐ろしいところだ〉。5年間地方で暮らし、都会に戻った私は毎朝のラッシュに呆然とする。奇妙に保たれた〈秩序〉、神秘を鎮めた〈個と群れ〉の対比、生の深層を描出する「先導獣の話」のほか、表題作「木犀の日」、「椋鳥」「陽気な夜まわり」「夜はいま」「眉雨」「秋の日」「風邪の日」「髭の子」「背中ばかりが暮れ残る」の10篇。内向の世代の旗頭・古井由吉の傑作自選短篇集。
  • 震える舌

    震える舌

    小説・文芸
    4.3
    1巻1,430円 (税込)
    その予感は娘の発作で始まった。極限の恐怖に誘われる衝撃の作品――平和な家庭での、いつもの風景の中に忍び込む、ある予兆。それは、幼い娘の、いつもと違う行動だった。やがて、その予感は、激しい発作として表れる。<破傷風>に罹った娘の想像を絶する病いと、疲労困憊し感染への恐怖に取りつかれる夫婦。平穏な日常から不条理な災厄に襲われた崇高な人間ドラマを、見事に描いた衝撃作。 ◎距離が伸びる時には父親として病気に向き合い、距離が縮む時、一人の人間として感染症の恐怖に怯える中で語られる心の葛藤は、医学小説のそれではなく、もちろん恐怖小説のものでもなく、強いて言うなら、極めて純粋な戦記文学を読んでいる印象です。確かに、今まで読んだ全ての小説の中で、病棟という「戦場」の真実がここまで正確に描かれた作品を知りません。<石黒達昌「解説」より>
  • 雪あかり 曽野綾子初期作品集

    雪あかり 曽野綾子初期作品集

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    新鮮清澄、才気迸る源流の光景。初期の代表作7篇収録――進駐軍の接収ホテルで働く19歳の波子の眼をとおし、敗戦直後の日本人従業員と米国軍人らとの平穏な日常が淡々と描かれた、吉行淳之介の「驟雨」と芥川賞を競い、清澄で新鮮な作風と高く評価された出世作「遠来の客たち」をはじめ、「鸚哥とクリスマス」「海の御墓」「身欠きにしん」「蒼ざめた日曜日」「冬の油虫」、表題作「雪あかり」を収録。才気溢れ、知的で軽妙な文体の、初期の作品7篇を精選。 ◎「ここに集められた作品はすべて、壁の手前の若書きの作品である。この頃以来半世紀間、私は書き続けて来た。平均して一年間に二千枚、それより多い年も少ない年もあるけれど、多分トータルで十万枚は書いたように思う。十万枚、絵でも書でも書けば、どんな凡人でも一つの世界は作るだろう。源流の光景を見て頂くのは、申しわけないが、光栄である。」<「著者から読者へ」より>
  • 寵児

    寵児

    小説・文芸
    3.8
    1巻1,430円 (税込)
    ピアノ教室の講師をする女は、離婚して娘と暮している。娘は受験を口実に伯母の家に下宿して母親から離れようとしている。体調の変化から、ある日女は妊娠を確信する。戸惑う女が男たちとの過去を振返り自立を決意した時、妊娠は想像だと診断され、深い衝撃を受ける。自立する女の孤独な日常と危うい精神の深淵を〈想像妊娠〉を背景に鮮やかに描く傑作長篇小説。女流文学賞受賞作品。
  • 才市・簑笠の人

    才市・簑笠の人

    小説・文芸
    -
    1巻1,430円 (税込)
    念仏に生き、83歳で一生を終えた、下駄職人・浅原才市。下駄作りの際に出るかんな屑に書き残した、1万首に及ぶ信仰の歌……。「わしのこころわ わやわやで/くもともとれの/きりともとれの/かぜともとれの」……無名の庶民の営為に心惹かれて、その謎めく生涯を深く追究した、伝記小説「才市」。一所不住・清貧孤独に徹した良寛の境涯に迫る「蓑笠の人」。信仰を主題の力作2篇。
  • 回転どあ・東京と大阪と

    回転どあ・東京と大阪と

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,430円 (税込)
    「いったい涼しげというのは、すっきりと線が立っている趣をいい、すっきりとは或る鋭さを含んでいるとおもう。……。げというのは力量である。」(『回転どあ』「あじさい」)――父・幸田露伴の思い出を綴った文章で世に出た著者は、東京下町・向島に生まれ育った。気性の激しさ、繊細鋭利な感性、強靱な文体で身辺を語り、日々の発見を精妙に記す。庶民生活を清新に描いた、単行本未収録エッセイ101篇。
  • つげ義春日記

    つげ義春日記

    小説・文芸
    3.9
    1巻1,430円 (税込)
    伝説の漫画家が私生活の苦闘を描いた幻の日記、待望の初文庫化。 昭和50年代、結婚し長男も誕生して一家をかまえた漫画家つげ義春は、寡作ながらも「ねじ式」「紅い花」など評価の高い作品群が次々と文庫化され、人気を博す。生活上の安定こそ得たが、新作の執筆は思うように進まず、将来への不安、育児の苦労、妻の闘病と自身の心身の不調など人生の尽きぬ悩みに向き合う日々を、私小説さながら赤裸々に、真率かつユーモア漂う筆致で描いた日記文学の名篇。解説・松田哲夫。
  • 黒い裾

    黒い裾

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    千代は喪服を著(き)るごとに美しさが冴えた。……「葬式の時だけ男と女が出会う、これも日本の女の一時代を語るものと云うのだろうか」――16歳から中年に到る主人公・千代の半生を、喪服に託し哀感を込めて綴る「黒い裾」。向嶋蝸牛庵と周りに住む人々を、明るく生き生きと弾みのある筆致で描き出し、端然とした人間の営みを伝える「糞土の墻」ほか、「勲章」「姦声」「雛」など、人生の機微を清新な文体で描く、幸田文学の味わい深い佳品8篇を収録した第一創作集。
  • 深い河・辻火 田久保英夫作品集

    深い河・辻火 田久保英夫作品集

    小説・文芸
    -
    1巻1,430円 (税込)
    朝鮮戦争中の九州の兵站基地で、置きざりにされた徴用馬の世話をする青年の苦悩に迫る、芥川賞受賞作「深い河」。親戚の恋愛騒動を契機に訪れた、夏の下町の人間模様を描く、川端康成賞受賞作「辻火」。出生地の曖昧さに気づいた初老の男の地番を探す過去への旅を追った「生魄」。ほか、初期から晩年に至る7篇を収録。ストイシズムを底に秘め、気品ある世界を創った「短篇の名手」田久保英夫の、魅力溢れる代表作集。
  • 雨の音

    雨の音

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,430円 (税込)
    初期の代表作「色ざんげ」、中期の代表作「おはん」など、数多い名作を生み続けた女性作家・宇野千代の、「ひとを愛しつくす女」を生き抜いた、激しく、美しい自伝小説の世界。名作「雨の音」、秀作「この白粉入れ」ほかを収録した、名作ばかりの中短篇集。
  • アブラハムの幕舎

    アブラハムの幕舎

    小説・文芸
    3.3
    1巻1,430円 (税込)
    主人公・田沢衿子は20代後半の独身女性。母親の言動に振りまわされ苦痛を感じているが、断ち切ることができない。ある日、彼女の15階だてのアパートで、祖母を殺した少年が投身自殺した。強者に支配される少年と自分とを重ね合せ、彼女は母親から逃れるため行動をおこす。〈イエスの方舟〉を背景にして、弱者の生き方を追究、魂の漂流をいきいきと描いた、著者の代表長篇小説。
  • 聖火

    聖火

    第一次大戦後の英国上流家庭。事故で半身不随となりながらも快活にふるまう長男が、ある朝、謎の死を遂げる。美しい妻、ハンサムな弟、謹厳な母、主治医、看護婦らが、真相を求めて語り合う。他殺か、自殺か。動機、方法は? 推理小説仕立ての戯曲は、人生と愛の真実を巡り急転する。二十世紀随一の物語作者が渾身の力を注ぎ、挑んだ問題劇。今なおイギリスで上演され続ける、普遍的名作。
  • 蒲生氏郷 武田信玄 今川義元

    蒲生氏郷 武田信玄 今川義元

    小説・文芸
    -
    1巻1,430円 (税込)
    「今があながち太平の世でも無い。それでも女房には化粧をさせたり、親父殿も晩酌の一杯ぐらいは楽んでいられて、ソーレ敵軍が押寄せて来たぞ、酷い目にあわぬ中に早く逃げろ、なぞということは無いが、永禄、元亀、天正の頃は、とても今の者が想像出来るような生優しい世では無かった――」脱線、蘊蓄、戯言あり。知の巨人が興の向くまま、平易な語り口で史料を読みとく「戦国放談」。後の司馬遼太郎へと連なる傑作評伝。
  • 鳴るは風鈴 木山捷平ユーモア小説選

    鳴るは風鈴 木山捷平ユーモア小説選

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,430円 (税込)
    〈桜桃忌〉に出られなかった事から太宰治を回想する「玉川上水」、敗戦直後郷里に疎開した頃の日常を描き飄逸味を漂わせた「耳かき抄」。表題作をはじめ「逢びき」「下駄の腰掛」「山つつじ」「川風」「柚子」「御水取」など身辺の事柄を捉えて庶民のうら哀しくも善良でしたたかな生き方を綴った諧謔とペーソス溢れる木山文学の真骨頂、私小説的作品を中心に新編集した傑作11篇。
  • 東京小説

    東京小説

    小説・文芸
    2.8
    1巻1,430円 (税込)
    予言者、野坂昭如の東京昨日今日明日。うつつか幻か、郊外の小さな公園のベンチに坐る場所柄につかわしくない粧いの女、その数奇な身の上話に耳をかたむける、これもまた身をもてあまし気味の私。時は春。東京にはさまざまな世間があるのだ。「家庭篇」から始まり告白的「私篇」、そして巨大都市・東京の行末を暗示する「山椒媼」まで饒舌かつ猛スピードで語られる14の断章。
  • アポロンの島

    アポロンの島

    小説・文芸
    3.6
    1巻1,430円 (税込)
    地中海地方の溢れる光の中をひとりバイクで旅する青年が出会う人々や風景を、明晰なことばを積み重ねてくっきりと描き出した「アポロンの島」「大きな恵み」、キリスト教についての著者の基本的な考えがうかがえる「エリコへ下る道」、戦時中の重苦しい時代に土俗的な雰囲気の中で成長する少年を自伝的に描いた「動員時代」の4つの作品群からなる短篇集。読みつがれるべき“青春の書”の1冊。
  • 定家百首 雪月花(抄)

    定家百首 雪月花(抄)

    小説・文芸
    5.0
    1巻1,430円 (税込)
    戦後、リアリズム至上の伝統歌壇に激震を起した前衛歌人の中でも歌と評論両輪の異才で光芒を放つカリスマ塚本邦雄。非在の境に虚の美を幻視する塚本は自らの詩的血脈を遡行、心灼かれた唯一の存在として宿敵・藤原定家を見出す。選び抜いた秀歌100首に逐語訳を排した散文詞と評釈を対置、言葉を刃に真剣勝負を挑む「定家百首」に加え、『雪月花』から藤原良経の項を抄録。塚本邦雄の真髄を表す2評論。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 悲しいだけ 欣求浄土

    悲しいだけ 欣求浄土

    小説・文芸
    4.7
    1巻1,430円 (税込)
    緊張した透明度の高い硬質な文体。鋭角的に切り抉られた精神の軌跡。人間の底深い生の根源を鋭く問い続ける藤枝静男の名篇「欣求浄土」「一家団欒」を含む『欣求浄土』、藤枝文学の極北と称賛された感動の名作、野間文芸賞受賞の『悲しいだけ』を併録。
  • 走れトマホーク

    走れトマホーク

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    奇妙でユーモア溢れるアメリカ旅行記「走れトマホーク」。身辺私小説仕立ての「埋まる谷間」「ソウタと犬と」。中国の怪異小説家に材を取る「聊斎私異」など多彩な題材と設定で構成されながら、一貫する微妙な諧調――漂泊者の哀しみ、えたいの知れない空白感。短篇の名手の円熟した手腕が光る読売文学賞受賞作。表題作を含む9篇を収録。
  • 贋物・父の葬式

    贋物・父の葬式

    小説・文芸
    -
    1巻1,430円 (税込)
    私小説作家にして破綻者の著者。彼の死とともに、純文学の終わりとまで言われた。その作品群は哀愁と飄逸が漂い、また、著者の苛烈な生き方が漂う。(講談社文芸文庫)
  • 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

    蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    ある時は“コケティッシュ”な女、ある時は赤い三年子の金魚。犀星の理想の“女ひと”の結晶・変幻自在の金魚と老作家の会話で構築する艶やかな超現実主義的小説「蜜のあわれ」。凄絶なガン闘病記「われはうたえどもやぶれかぶれ」、自己の終焉をみつめた遺作詩「老いたるえびのうた」等、犀星の多面的文学世界全てを溶融した鮮やかな達成。生涯最高の活動期ともいうべき晩年の名作5篇を収録。
  • 野

    野

    小説・文芸
    5.0
    1巻1,430円 (税込)
    著者の故郷を舞台にそこに住む人々とその暮らしを描く。厳しい自然と対峙する強靱な生命力のしたたかさ。優しく哀しくユーモア滲む短篇の名手・三浦哲郎の瑞々しき豊饒の世界。「金色の朝」「がたくり馬車」「沈丁花」ほか〈故郷〉の匂い染み込む作品群16篇。新境地を拓いた著者ならではの短篇集。
  • 雪の下の蟹/男たちの円居

    雪の下の蟹/男たちの円居

    小説・文芸
    5.0
    1巻1,430円 (税込)
    谷崎賞受賞作『槿』をはじめ、70年代以後の現代文学を先導する、古井由吉の、既にして大いなる才幹を予告する初期秀作群、「雪の下の蟹」「子供たちの道」「男たちの円居」を収録。
  • 斗南先生・南島譚

    斗南先生・南島譚

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,430円 (税込)
    漢学の家に育ち、幼時から深い素養を身につけ、該博細緻な知識の世界を生きて非凡な才を評価されながら夭折した中島敦。古代中国や南洋に材をとる作品のほか、苦悩の青春を綴る身辺小説など珠玉の傑作短篇集。伯父を描いた大学時代の創作「斗南先生」を始め、「過去帳」(「かめれおん日記」「狼疾記」)、「古譚」(「狐憑」「木乃伊」「山月記」「文字禍」)、「南島譚」、「環礁」を収録。
  • 鳳仙花

    鳳仙花

    小説・文芸
    3.7
    1巻1,430円 (税込)
    小田原の魚屋の息子に生まれたが、文学への夢が捨てきれず家督を弟に譲って上京するも、小説家として一本立ち出来ずに郷里に逃げ帰る。そんな前半生と売れない老残の作家の娼婦との交遊が、地べたを這うような低い視点からの一種の諧謔味をおびた川崎文学をつくりだす。本書は「鳳仙花」「乾いた河」などの代表作のほかに中山義秀との交友を描いた「忍び草」など7篇収録。
  • 1946・文学的考察

    1946・文学的考察

    ここにあるのは若気の過ちではなく、若気の夢、――軍国主義を呪い、詩を愛した日本の青年の知的な客気である。――<「あとがき三十年後」より>。1946年・敗戦翌年、<マチネ・ポエティク>のメンバー 加藤周一・中村真一郎・福永武彦の共同執筆により「世代」に連載された時評は、新しい時代の新しい文学を予告した。時代を超えた評論は日本近代文学史上必読の書となり、なお不動の地位にある。戦後日本文学はここに出発した。
  • 花に舞う・日本遊民伝 深沢七郎音楽小説選

    花に舞う・日本遊民伝 深沢七郎音楽小説選

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,463円 (税込)
    時を越え人々の日常に寄りそうもの──。 「音」に着目し選びぬいた作品九篇。 演奏家でもあった著者の音楽を扱った小説集。「南京小僧」「浪曲風ポルカ」など気高い小品や「日本遊民伝」といった骨太作品も収録。 日劇ミュージックホールでの演奏など、ギタリストとしても活動した深沢七郎。エルビス・プレスリーを愛し、ジミ・ヘンドリクスを好んで聴いた彼の小説は音楽的と評されることも多い。その中から、俗謡、洋楽曲、楽団員といった、音楽を扱った作品を精選。著者の眼差しが見えてくる一冊。
  • 甲州子守唄

    甲州子守唄

    小説・文芸
    3.8
    1巻1,463円 (税込)
    「笛吹川」の現代版 庶民の無常の世界を独特の語りで描いた世捨て人の文学 明治末から大正、昭和と三代にわたる日本近代の歩みが、笛吹川のそばに住む貧しいオカア一家を舞台に展開する一大ロマン。生糸の暴落と農村の貧窮、明治天皇の崩御、関東大震災、戦争と出征、空襲と食糧難、敗戦とヤミ商売――その間には息子・徳次郎の二十年近くのアメリカへの出稼ぎがあり、薄情者となって帰国した息子とその一家をオカアの眼差しから描く。土俗的な語りによる時代批判。
  • 転々私小説論

    転々私小説論

    小説・文芸
    -
    1巻1,463円 (税込)
    仏文学が専門の学者・評論家であり、遊びや風俗から日本文化を独自に見つめていた多田道太郎は、私小説をこよなく愛していた。孤高の域にある、その語り口は軽妙かつ深遠で、「葛西善蔵の妄想」「諧謔の宇野浩二」「飄逸の井伏鱒二」「飄飄太宰治」と題された圧巻の文学評論4篇で、新たな視点から日本の私小説の真髄に迫る。
  • 女ともだち

    女ともだち

    小説・文芸
    -
    1巻1,463円 (税込)
    二十歳前後の3人の女性たちが織りなす日常の風景――大学夜間部に通う主人公と、二人の女ともだち。私は、10代で書いた小説で賞を受け、嘘のような生活をしていたが、そこに高校の後輩・隆子が転がりこむ。若い女性たちの生々とした光と影を見事に描ききり、「海を感じる時」で衝撃的なデビューを飾った著者の豊かな感性が弾けた中篇小説。短篇「アジアンタム」も収録。
  • 天国が降ってくる

    天国が降ってくる

    小説・文芸
    4.6
    1巻1,463円 (税込)
    主人公・葦原真理男は、九州の没落した旧家の末裔。新聞社に勤める父親の転勤によりロシアに暮すが、高校受験のために単身で帰国。父の友人の若い大学助教授・中之島妙子の家に寄寓し、異国からの転校生として特異な日常が始まる。高速回転する真理男の精神は、やがて晩年の感覚を所有し、自己昇華をめざす。パロディを駆使し、自意識を追究した、島田文学の初期集大成。
  • 希望

    希望

    小説・文芸
    -
    1巻1,463円 (税込)
    1945年8月9日、長崎に投下された原爆によって、絶望が始まった。しかし、長い時間の末に、被爆者たちにも、一筋の光が見えた。もう悲劇を繰り返さないように。祈りの短篇集。 ――8月9日、長崎で被爆した人たちの苦悩が始まった。生と死の狭間を体験し、未来への絶望との闘いの日々に、彼らは、時の流れで癒されていったのであろうか。自らの足跡を確かめ、振りかえり見つめ続けた著者が、いつかその運命を希望へと繋げていく……。3月11日を経験した、すべての日本の人々に捧げる、林京子の願いと祈りを込めた、短篇集。 ※本書は、『谷間』(講談社刊 1988年1月)『希望』(講談社刊 2005年3月)を底本としました。
  • 鮎・母の日・妻 丹羽文雄短篇集

    鮎・母の日・妻 丹羽文雄短篇集

    小説・文芸
    -
    1巻1,463円 (税込)
    幼くして生母と離別し、母への思慕と追憶は、作家・丹羽文雄の原点ともなった。処女作「秋」から出世作「鮎」、後年の「妻」に至る、丹羽文学の核となる作品群。時に肉親の熱いまなざしで、時に非情な冷徹さで眺める作家の<眼>は、人間の煩悩を鮮烈に浮かび上がらせる。執拗に描かれる生母への愛憎、老残の母への醜悪感……。思慕と愛憎と非情な<眼>による、「贅肉」「母の日」「うなずく」「悔いの色」ほか10篇。
  • うるわしきあさも 阪田寛夫短篇集

    うるわしきあさも 阪田寛夫短篇集

    小説・文芸
    5.0
    1巻1,463円 (税込)
    「サッちゃん」「ねこふんじゃった」などで、世代を超えて愛される童謡詩人・阪田寛夫は、また、片隅のささやかな人生をあえかな情感と上質のユーモアで描く稀有なる小説家でもあった。脳溢血で倒れた作曲家の叔父の滅びゆく肉体を凝視しつつ、その内で鳴り続ける最後の音楽を哀惜こめて書き留めた表題作、ほか9篇。初期作「平城山」から遺稿「鬱の髄から天井のぞく」まで、「含羞の詩人」の知られざるペーソス溢れる、デビュー作から遺稿まで50年に亘る名品を精選。
  • 墓碑銘

    墓碑銘

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,463円 (税込)
    アメリカ人の父親と日本人の母親の許に生まれた、トーマス・アンダーソンこと浜仲富夫。日米開戦を機に、日本人として生きることを強いられる。坊主頭で国民服を着て、剣道を習い、国策映画では悪役アメリカ人を演ずる。そして入営。青い眼の初年兵は、異父妹への想いを支えに、軍隊生活のつらさに耐える。だが、山西省から米兵と対峙するレイテ島に転進。極限状況の中でアイデンティティを問う、戦争文学の白眉。異色の戦争文学……日米混血の日本兵、その壮絶な自己喪失の過程を描く。
  • 時の潮

    時の潮

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,463円 (税込)
    今日、昭和が終った。天皇崩御のニュースをきいて、近くの御用邸に記帳に出かけた。昭和に生まれた私は、私の時代が終わってしまったような気がした。元新聞記者の私は、10歳年下の共同生活者・真子と葉山に暮らし、四季を楽しんでいる。しかし、さまざまに形をかえて潮だまりが出現するように、二人の間にわだかまりがないわけではない。戦時下に生まれ、戦後を生きる男と女を静かに描く、野間文芸賞受賞作。
  • 単線の駅

    単線の駅

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,463円 (税込)
    昭和50年、野間文芸賞を受賞した回想記『あの日この日』に収めることのできなかった、とっておきのエピソードをまとめた「こぼれ話」を中心に、小田原・下曾我の自宅周辺の草木の観察から、公害問題や文明観への言及、また、尾崎士郎、檀一雄、浅見淵、大岡昇平、木山捷平ら文学者の思い出など、随筆57篇を収録。身近な自然を愛し、老いの日々を淡々と生きる著者晩年の、深い人生観照にもとづく滋味深い一冊。
  • 日本の文学論

    日本の文学論

    小説・文芸
    -
    1巻1,463円 (税込)
    歌論、俳論というのは、日本の古典文学論ではあるが、それは古今集や新古今集の序文に見られ、また歌合の判詞などにも納得の行く形で表現されている。歌の心と詞、日本的美意識については、西洋の論理ですべて割り切れるものではない。明晰を越えた直観、それを著者は新たな批評の言葉として提起している。従来の日本語の批評言語を読み直すことで、日本文学の豊かさを示唆する画期的文学論。
  • 内部の人間の犯罪 秋山駿評論集

    内部の人間の犯罪 秋山駿評論集

    ビジネス・実用
    -
    1巻1,463円 (税込)
    「犯罪」とは――。都市の空虚なビル、そのコンクリートの壁の上に、簡単な1本の線で描かれる「人間」の形である。少年による「理由なき殺人」の嚆矢、小松川女高生殺人事件。犯人の少年の獄中書簡に強く心を衝たれた著者は、動機の周りを低回する世間の言説に抗し、爆発的な自己表現を求めた内部の「私」の犯罪であるとする文学の言葉を屹立させた。他、永山則夫、金嬉老など、犯罪を論じた評論17篇を精選。
  • さして重要でない一日

    さして重要でない一日

    小説・文芸
    4.5
    1巻1,463円 (税込)
    未知の空間、会社という迷路を彷徨う主人公。トラブル、時間、おしゃべり、女の子、コピー機。著者独特の上品なユーモアの漂う、なにか、もの哀しくも爽やかな空気の残像。会社員の日常を鮮やかに切り取った、野間文芸新人賞受賞作。サラリーマンの恋と噂と人間関係、奇妙で虚しくて、それでも魅力的な「星の見えない夜」も所収。
  • 一日 夢の柵

    一日 夢の柵

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,463円 (税込)
    日常の内奥にひそむ光と闇。――人々が暮らしてゆく、生々しい奇妙な現実。生きることの本質と豊穣。著者60代半ばから70代半ばにかけて書かれた短篇群、野間文芸賞受賞の12の人生の断片。「夢の柵」「影の家」「眼」「浅いつきあい」「電車の中で」「隣家」「丸の内」「記録」「一日」「危うい日」「久介の歳」「要蔵の夜」収録。
  • 群棲

    群棲

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,463円 (税込)
    向う三軒両隣ならぬ“向う二軒片隣”の四軒の家を舞台とし、現代の近郊の都市居住者の日常を鋭く鮮かに描き出す。著者の最高傑作と評され、谷崎潤一郎賞も受賞した“現代文学”の秀作。
  • 流域へ 上

    流域へ

    小説・文芸
    -
    1~2巻1,463~1,562円 (税込)
    共産党一党独裁が終焉を迎えつつあった1989年夏のソ連、在日朝鮮人の小説家・林春洙とルポライター・姜昌鎬は中央アジアを当局の招待で旅している。スターリン体制下の1937年、極東沿海州を追われ中央アジアに強制移住させられた「高麗人」たちを訪ねるのが目的である。2人は故国喪失者の哀切の日々を知る――日本語文学として、世界的視野での表現への挑戦が始まる。
  • 桃の宿

    桃の宿

    小説・文芸
    -
    1巻1,463円 (税込)
    阿川弘之「私の履歴書」を中心に、熟成した観察眼と達意の文章。今は亡き、交流のあった文士の先輩作家を語り、101歳の天寿を完うした土屋文明氏から、若くして台湾で散った向田邦子氏を思う。また、第3の新人として、共に同時代を過した吉行淳之介、遠藤周作両氏への別れを綴る名随筆集。
  • 新編 歴史小説の周囲

    新編 歴史小説の周囲

    小説・文芸
    -
    1巻1,463円 (税込)
    遠い日、夜の砂丘で青年の目を射た流星の一条の光――遥か西域への憧れを胚胎した井上文学誕生の瞬間を描く「砂丘と私」始め、『天平の甍』『敦煌』『風濤』など歴史小説の名作を点綴、その発想の源泉と想像力を刺激してやまぬ歴史の魅力を語る。『蒼き狼』をめぐり大岡昇平と闘わせた論争への真摯な反論、80歳の作家を駆り立てた『孔子』への情熱――など、井上靖の凛とした詩魂がほとばしる歴史随筆24篇。
  • 桂春団治

    桂春団治

    小説・文芸
    3.0
    1巻1,463円 (税込)
    独創的話術と奇行で知られ一世を風靡した奇才桂春団治。〈微妙猥雑〉な上方弁を駆使し落語界を席巻、上方落語の全盛期を築いた春団治の一代記を、出生から57歳の死まで、詳細綿密な調査と多彩な資料で裏付け書下ろした傑作評伝。「桂春団治年譜」「上方落語年表」などを付すほか「紅梅亭界隈」「東松トミの半生――桂春団治外伝の一つ」を併録。毎日出版文化賞受賞。
  • 家族会議

    家族会議

    小説・文芸
    -
    1巻1,463円 (税込)
    東京の兜町で株式売買をする重住高之は、大阪の北浜の株のやり手仁礼文七の娘泰子に心惹かれている。だが、――文七はあくまで高之に熾烈な仕手戦をしかけて止まない。金の絡みと高揚する恋愛の最中、悲劇は連続して起こる。資本が人を動かし個人が脅かされる現代に人間の危機を見、「純粋小説論」を提唱実践した横光利一が、その人間崩壊を東と西の両家の息づまる対立を軸に描いた家庭小説の傑作。
  • おろおろ草紙

    おろおろ草紙

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,463円 (税込)
    天明の大飢饉に見舞われた奥州八戸藩での凄惨な人肉食を鉄砲隊足軽小十郎の日録を追いながら苛烈に描写。飢饉による死者たちの嘆き、生に執着する人々の業を直視し、人間存在の根本に迫る代表作「おろおろ草紙」。ほかに、「暁闇の海」「北の砦」「海村異聞」の歴史小説3篇を収録。著者の郷里に材を得、庶民の強靱な生きざまを鮮やかに描いた傑作小説集。
  • 詩とダダと私と

    詩とダダと私と

    小説・文芸
    -
    1巻1,463円 (税込)
    吉行文学の抑えた描写に垣間見える詩情――学生時代、萩原朔太郎に影響を受けての詩作が、その文学的出発となった作家の、生涯変わらぬ本質の現れであった。若き日に書いた詩の数々、苦悩の中で文学を志した戦中戦後の回想、昭和初期文壇で異彩を放った父エイスケの詩篇、恩師が翻訳した「ダダの歴史」をあわせて収録。吉行淳之介の全体像把握に必須のユニークな詩文集。
  • 野菜讃歌

    野菜讃歌

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,463円 (税込)
    丘の上の家に移り住んで幾十年が経ち、“禿山”だった庭には木々や草花が育ち、鳥達が訪れる。巣立った子供や身近な人々の間を手作りや到来の品が行き交い、礼状に温かく心が通い合う。「野菜が好き」と語り出す食べ物の話、父母や師友への追懐、自作の周辺等、繰り返しとみえてその実同じではあり得ない日常を、細やかな観察眼と掌で撫でさする慈しみを以て描き静かな感動を誘う随筆43篇に、中篇「私の履歴書」を併録。
  • 街角の煙草屋までの旅 吉行淳之介エッセイ選

    街角の煙草屋までの旅 吉行淳之介エッセイ選

    小説・文芸
    3.5
    1巻1,463円 (税込)
    坂の上の角の煙草屋まで行くのも旅だと考え、自分の住んでいる都会の中を動くことに、旅の意味を見出す表題作。小説作品のモチーフになった色彩体験を原風景に遡って検証する「石膏色と赤」ほか、心に残る幼年時代の思い出、交遊、文学観、なにげない日常の暮らしや社会への思いなど、犀利な感性と豊かな想像力を通して綴る「人生の達人」の珠玉のエッセイ選。吉行文学の創造の秘密が詰まった47篇。
  • 自分の羽根

    自分の羽根

    小説・文芸
    5.0
    1巻1,463円 (税込)
    小学生の娘と羽根つきをした微笑ましいエピソードに続けて、「私の羽根でないものは、打たない」、私の感情に切実にふれることだけを書いていく、と瑞々しい文学への初心を明かす表題作を始め、暮らしと文学をテーマに綴られた90篇。多摩丘陵の“山の上”に移り住んだ40歳を挟んだ数年、充実期の作家が深い洞察力と温雅なユーモアをもって醸す人生の喜び。名作『夕べの雲』と表裏をなす第一随筆集。
  • 朱を奪うもの

    朱を奪うもの

    小説・文芸
    -
    1巻1,463円 (税込)
    女性としての自立、性・喪失・生を描く現代女性必読の名作。女性としての喪失感に荒寥とした思いをする主人公。幼児から祖母の物語の世界に生きた滋子の人生の歩みは、やがて青春期にかけて、家を出て自立したいという強い思いへと変っていく。結婚さえも、人生のスプリングボードとして考え、自分らしく生きようとする女性を描いた、円地文子の代表作。谷崎賞受賞作『朱を奪うもの』3部作の第1部。
  • 江戸文学問わず語り

    江戸文学問わず語り

    小説・文芸
    4.0
    1巻1,463円 (税込)
    父方の祖母が生きた江戸の末期。文学・演劇・音曲等々……。幼い頃から様々な話をとりとめなく聞いて育った著者の心に染み込んだ鮮烈な感覚は、滝沢馬琴、河竹黙阿弥、上田秋成、近松門左衛門等を語るその語り口に彷彿とする。殊に秋成の<夢幻と現>の間を描写する文体への言及は、円地文学の根源に呼応。祖母から聞き覚えた沢山の話を鏤め、愛情込めて綴る絶品の江戸文学案内書。
  • なまみこ物語 源氏物語私見

    なまみこ物語 源氏物語私見

    小説・文芸
    4.2
    1巻1,463円 (税込)
    贋招人(にせよりまし)姉妹によるいつわりの生霊騒動等、時の権力者・藤原道長の様々な追い落とし策謀に抗する、中宮定子の誇り高き愛を描いた女流文学賞受賞作「なまみこ物語」、『源氏物語』の現代語訳の過程で生まれた創見に満ちた随想「源氏物語私見」の二作を収録。円地文子の王朝文学への深い造詣と幼い頃からの親和に、現代作家としての卓抜な構想力が融合した二大傑作。
  • 思い出す顔 戸板康二メモワール選

    思い出す顔 戸板康二メモワール選

    小説・文芸
    -
    1巻1,463円 (税込)
    昭和を代表する劇評家、推理作家、俳人の戸板康二はまた、歌舞伎、映画、雑誌など、幅広い世界で蒐集した「ちょっといい話」を絶妙な筆致で描く無類のユーモリストだった。数多の著書から60代に書かれた『回想の戦中戦後』『思い出す顔』の2作品23篇を抄録。師折口信夫も市井の無名の人も同じあたたかい目線で捉えたエスプリ溢れる文章は、読む者に幸福感を与えてやまない。時代と人への芳醇なメモワール。

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