講談社文芸文庫作品一覧
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4.7
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-萩原朔太郎が「日本に尚一人の詩人がある」と激賞した伊東静雄の第一詩集『わがひとに与ふる哀歌』。その詩群に魅了された著者が伝記的通説を排除し、註釈に徹した画期的詩人論。『哀歌』全篇に用心深く隠された連繋を、「私」と「半身」というふたりの擬作者に割り振り、『古今和歌集』、ヘルダーリンの詩、セガンティーニの絵に範例を求めつつ詩人の「意識の暗黒部との必死な格闘」を読み解く。
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-蘆花を終生苦しめた重圧の背後にあるもの、スコットの人類冒険史上最大の運命悲劇、江藤新平、川路聖謨、シェイクスピアの世界、──人間への旺盛な興味と探究。不遇の運命とその背後の社会・国家への鋭い考察。英文学、社会評論、翻訳、評伝、社会運動など、その枠を超え、屹立する、比類なき知性と実行力をもつ著者の、精神の動向を闊達自在に展開する「蘇峰と蘆花」「諷刺文学序説」「怒りの花束」ほか収録。ジャンルを超えて思考する豊穣強靱な精神世界!
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4.0現実と非現実の交錯を描く芥川賞受賞作。石に異常な執着を示す男の人生。長男の死、妻の狂気、次男の学生運動、夢と現実の交錯のなかで描かれる奥泉光の芥川賞受賞作。他に「浪漫的な行軍の記録」所収――太平洋戦争末期、レイテで、真名瀬は石に魅せられる。戦後も、石に対する執着は、異常にも思えるほど続くが、やがて、子供たちは死に弄ばれ、妻は狂気に向かう。現実と非現実が交錯する、芥川賞受賞作「石の来歴」。兵士たちの、いつ終わるとも知れぬ時空を超えた進軍、極限状況の中でみたものは……。帝国陸軍兵士の夢と現を描く、渾身の力作、「浪漫的な行軍の記録」所収。