学術・語学 - 角川選書作品一覧

  • 死と生の仏教哲学 親鸞と空海を読む
    5.0
    今この世界を生き、やがて死を迎え消滅する。あらゆる生命がたどるこのプロセスを仏教はどのように考えてきたのか。死と浄土、世界と聖性をめぐる究極の問いを、親鸞『正信偈』と空海『即身成仏義』に探る。 【目次】 *変更になる場合があります 第一章 インド思想から日本仏教へ 第二章 日本仏教の二つの典型──親鸞と空海 第三章 生命の意味と他者の存在 第四章 親鸞『正信偈』をよむ──死と浄土 第五章 空海『即身成仏義』をよむ──世界の聖化 終 章
  • 新版 日露国境交渉史 北方領土返還への道
    5.0
    1巻1,672円 (税込)
    一向に決着のつかない北方領土問題に解決の目安はあるのか。幕末から今にいたる日本とロシアとの北方領土、国境確定の交渉の歴史を、客観的に明らかにするとともに、解決にむけての具体的提言を示す。
  • 仏教用語の基礎知識
    5.0
    仏教の基礎知識を幅広く平易に解説。思想や教義をはじめ、彼岸や盆などの年中行事、霊場めぐり、芸能、寺社縁起などの民俗的な事例、葬儀・墓・戒名など身近な死者供養の問題を、今日的な視点で語る。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 義経の悲劇
    5.0
    薄幸の生涯を終えた、という人物像が先行する義経。はたしてそれは本当なのか。歴史のうねりの中で翻弄され続けてきた義経の知られざる実像を、兄頼朝との対比を通して史実に沿って検証。真実の義経像に迫る。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 源義経の合戦と戦略 その伝説と実像
    5.0
    悲劇のヒーローという日本人好みの物語として、次第に形作られた義経伝説を、『平家物語』諸本や『吾妻鏡』、日記などと比較しながら解剖。武家社会と貴族社会との対比の中で、天才的戦略家の実像に迫る。
  • 角川選書解説目録2014
    無料あり
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 読書の愉しみ、知の活力、知の現在をひろがりのあるテーマでやさしく説く、これが角川選書です。歴史と国文学を中心にラインナップされてきたこれまでの方向性を強化し、新たに美術・哲学・社会学など、現在との接点をたいせつにした「知の広がり」をめざします。 ※掲載されているタイトルは2014年4月現在、書店で購入可能なものです。
  • ブッダの伝道者たち
    5.0
    ブッダ、ナーガールジュナ(龍樹)、ヴァスバンドゥ(世親)、蓮如、鈴木正三。彼らの生涯と思想、歩んだ道、説いた言葉から、仏教の智恵と生きる手順を学ぶ。形を変え、人々を導き救ってきた仏教に近づく試み。 ※本文中に〔*〕が付されている箇所には注釈があります。その箇所を選択すると、該当する注釈が表示されます。
  • 故郷はなぜ兵士を殺したか
    5.0
    市井の人々は戦死者にどのような感情を抱き、「聖戦」に組み込まれていったのか。戦争を生きのびた者は、戦死者とどのように向き合ったのか。兵士を送り出した故郷と戦争のかかわりに鋭く迫る画期的考察。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 仏教学者 中村元 求道のことばと思想
    5.0
    洋の東西を超え、仏教に人類共通の智慧を求めた碩学、中村元。アカデミズムを超えて平易な言葉で仏教を説き、多くの人に慕われた人柄と、弛まざる学究の生涯をつらぬく〈普遍思想史への夢〉を、あざやかに描きだす。
  • 豊国祭礼図を読む
    5.0
    死してすぐに豊国大明神として祀られた豊臣秀吉。その七回忌の臨時祭礼を描いた豊国祭礼図屏風には奇妙な特徴があった。秀吉没後から大坂夏の陣までの「空白」の歴史を、数種の祭礼図と文献史料から読み解く。
  • 記憶をあやつる
    4.8
    実際には経験していない記憶を作ることに成功──。記憶形成に関与する分子を発見した気鋭の分子脳科学者が、記憶研究の歴史を辿り、その実験の全貌とトラウマを抑制する「記憶の医学」に挑む脳科学の最前線を紹介!
  • 源頼朝の真像
    4.6
    神護寺の伝源頼朝像は足利直義と決した。では、本当の頼朝の顔はどんなものか。それはどこにあるのか。多くの頼朝像の画像分析と文書解読の歴史推理のはてに、ついにたどりついた頼朝像発見のドラマを描く。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 武田氏滅亡
    4.5
    1巻2,464円 (税込)
    武田信玄の後継者である勝頼は、天正十年(1582)三月十一日、織田信長・徳川家康・北条氏政の侵攻を受けて滅亡した。戦国の雄・武田氏はなぜ、亡国へと追い込まれていったのか。勝頼個人の「暗愚」な資質に原因を求める見方は、はたして正しいのか――。武田・北条・上杉による甲相越三国和睦構想、上杉謙信没後の後継者をめぐる御館の乱、徳川家康との高天神城攻防戦という長篠敗戦後の転換点を主軸に、史料博捜と最新研究から、詳述されてこなかった勝頼の成果と蹉跌を徹底検証。戦国史研究に新たなる足跡を刻む決定版! 序 章 諏訪勝頼から武田勝頼へ 第一章 長篠合戦への道 第二章 織田・徳川の攻勢と武田勝頼 第三章 甲相越三国和睦構想と甲相同盟 第四章 御館の乱と武田勝頼 第五章 甲相同盟の決裂と武田勝頼 第六章 苦悩する武田勝頼 第七章 武田勝頼と北条氏政の死闘 第八章 斜 陽 第九章 武田氏滅亡 第十章 勝者のふるまい 終 章 残 響
  • 怪しいものたちの中世
    4.5
    日本の中世に暗躍した「怪しいもの」とは何者か。山伏、占い師、ばくち打ち、勧進聖……。神仏の威光を利用した彼らの活動は多様であり、心の平安を与える方法は多岐にわたる。一見すると詐欺のようにも思えるが、殺伐とした環境に置かれた人々に夢見る喜びを感じさせ、人間らしい感情や希望、未来について考える機会を与えていたのだ。中世の「宗教」の果たした知られざる効用を、豊富な事例から解き明かす新しい中世史。
  • 平清盛と後白河院
    4.5
    後白河院とその最大の補佐役・平清盛。しかし両者はやがて激しく対立する。清盛暗殺の謀議・鹿ケ谷事件、治承三年の政変、平氏政権樹立――。対立の背景を詳細に検証し、「武士の世」前夜の権力闘争を描きだす。
  • ギリシア神話入門 プロメテウスとオイディプスの謎を解く
    4.5
    古代ギリシア人は、神が定めた運命は不変だと考えた。だがペロポネソス戦争を経て、その思想は変わる。神話と史実を行き来し、オイディプス王、プロメテウス神話が暗示する人類の根源的な人間観に迫る。 ※本文中に〔*〕が付されている箇所には注釈があります。その箇所を選択すると、該当する注釈が表示されます。
  • 新島八重 愛と闘いの生涯
    4.5
    同志社創設者、新島襄の妻・八重。戊辰戦争に参加。日清・日露戦争で篤志看護婦を務め、「日本のナイチンゲール」と称賛された。著者発見の新史料を活かし、エピソードで綴る、新島八重伝の決定版。
  • 徳川家康と武田信玄
    4.4
    1巻1,980円 (税込)
    桶狭間合戦を契機にした自立から今川攻め、家臣離反と亡国の危機に瀕した三河一向一揆、信玄による駿河侵攻と三方原合戦の大敗――若き家康が直面した「どうする?」の決断には、つねに大国武田との攻防があった。両者はいつどのように互いの存在を意識し、なぜ手を結び、ついには手切れとなったのか。息詰まる駆け引きと命運をわけた決断の背景には、いったい何があったのか。巷間いわれる「信玄にやられ続けた家康」像は果たして正しいのか。膨大な史実を丹念に読み解き、数少ない史料の「点と点」をつなぎ合わせながら、立体的に歴史を浮かび上がらせる。2023年NHK大河ドラマ「どうする家康」時代考証担当が、これまでほとんど語られてこなかった家康・信玄の攻防を軸に、戦国史の最前線に斬り込む。 第一章 松平元康と武田信玄 第二章 今川氏攻略に向けた動き 第三章 家康と信玄、今川攻めへ 第四章 不気味な静けさ 第五章 徳川家康、生涯最大の危機
  • 戦国大名と国衆
    4.3
    1巻1,870円 (税込)
    戦国大名の領国は、軍事侵攻で制圧した直轄支配地域と、彼らに従属した「国衆」(先方衆とも)が排他的に支配する「領」(「国」)とでモザイク状に構成されていた。この戦国期固有の領主たちはいかに誕生したのか。大勢力の狭間で翻弄されながらも、その傑出した実力で戦国大名とどのような双務的関係を結び、彼らの権力構造にいかなる影響を及ぼしていたのか。武田氏を主軸に、史料渉猟から浮かび上がる国衆の成立・展開・消滅の歴史を追い、戦国大名の領国支配と軍事編成の本質を総括・通覧する。 はじめに 第一章 戦国期の国衆と先方衆 第二章 室町期国人領主の成立と展開 第三章 国人領主から国衆へ 第四章 戦国大名領国下の国衆「領」(「国」) 第五章 国衆の武田氏従属 第六章 先方衆としての国衆と武田氏 終 章 武田氏滅亡と国衆 参考文献一覧 あとがき
  • 花びらは散る 花は散らない 無常の日本思想
    4.3
    日本人独自の死生観を湛える「はかない」「さようなら」などの言葉や、哲学・文学作品・宗教心を丹念に読解。無常に生きる意味を見出す日本人の精神の核心に迫る。日本思想史の第一人者の東京大学最終講義。
  • 禅問答入門
    4.3
    禅の思想や修行のすべてを表現し脈々と伝えられた禅問答。「意味がわからない問答」といわれるその内容をわかりやすく解き、文字による表現を嫌う禅宗が編み出した身をもって知る真理への道に迫る。
  • ゴードン・スミスの見た明治の日本 日露戦争と大和魂
    4.3
    明治期の日本に暮らしたゴードン・スミスは、戦勝祈願に石清水八幡宮を訪れる何千もの群衆に、何よりも秩序と規律を重んじて行動する日本の武士道精神を見いだす。英国人博物学者が綴った明治の貴重な記録。
  • 遣唐使 阿倍仲麻呂の夢
    4.3
    1巻1,584円 (税込)
    帝国・唐の重臣閣僚となった阿倍仲麻呂。その非凡な才は新生国家としての日本を体現する知そのものだった──。仲麻呂の生涯を貫く夢と、ただ一首だけ残された歌「天の原」の謎を、日唐交流史を背景に鮮やかに描く!
  • シュタイナー 生命の教育
    4.3
    生命は悪である――。人間の内面にひそむ破壊衝動と向き合い、芸術を通じてそれを建設的なものに育てることを訴えたシュタイナー思想の核心を、ニーチェの哲学、ノヴァーリス、ヘッセの文学と共に読み解く。
  • 戦国大名・北条氏直
    4.2
    戦国大名家きっての名門、小田原北条家の五代目にして最後の当主・氏直。小田原合戦の翌年、羽柴秀吉の旗本家臣として政治的復活を遂げたものの、直後に不慮の死去を遂げた。戦国時代の最終局面を生きたわずか30年の生涯は、「天下人」信長・秀吉・家康との関係に彩られた人生であった。知られざる氏直の生涯をたどりながら、大名同士の抗争の時代から「天下一統」が遂げられていく、戦国社会の激動の状況を鮮やかに活写する。
  • 戦国大名・伊勢宗瑞
    4.1
    「北条早雲」の名で知られる後北条氏の初代・伊勢宗瑞は、「戦国大名の魁け」「下剋上の典型」「大器晩成の典型」などと呼ばれてきた。しかし近年、新史料の発見により京都や東海、関東における政治状況についての解明が進展し、その人物像は大きく書き換えられた。北条氏研究の第一人者が、最新の研究成果をもとに、新しい政治権力となる「戦国大名」がいかにして構築されたのかを明らかにしつつ、伊勢宗瑞の全体像を描く初の本格評伝。
  • オスは生きてるムダなのか
    4.1
    メスしかいないある湖のフナ、寄生した生物の性をコントロールする細菌、体と脳の性が別々に決まる人間……。自然淘汰だけでは説明できない性の不思議に迫る!
  • カール・ロジャーズ カウンセリングの原点
    4.0
    受容・共感・一致・傾聴……現代カウンセリングにおける重要概念の数々を打ち出した男、カール・ロジャーズ。ロジャーズ研究の第一人者が彼の思想と生涯を語る決定版。主要著作・論文をまとめたブックガイドも所収。
  • 新版 古代史の基礎知識
    4.0
    歴史の流れを重視し、考古学や歴史学、日本語学や美術史学の最新の研究成果を取り入れて、古代史の理解に必要な重要事項を配置。新聞紙上をにぎわしたトピックをはじめ、いま歴史学界で話題になっている論争も積極的に取り上げて平易に解説する。庶民の日常生活のありさまから、租税・交通・役所・国号など制度史におよぶ問題群、地震と火山噴火の災害、国府・郡家などの官衙に対する発掘調査の成果までを盛り込んだ最新版。
  • 読み替えられた日本書紀
    4.0
    (目次) プロローグ 『日本書紀』一三〇〇年紀に向けて 第一章 中世日本紀の世界へ 1.『釈日本紀』と「日本紀の家」 2.『太平記』が伝える「中世日本紀」 第二章 戦乱のなかの『日本書紀』 1.伊勢神宮に伝わった「秘書」 2.応仁・文明の乱と吉田兼倶 第三章 「日本紀講」と平安貴族たち 1.「日本紀講」の現場へ 2.『源氏物語』のなかの「日本紀」 第四章 儒学者・国学者たちの『日本書紀』 1.山崎闇斎・出口延佳・新井白石――儒学系の学者たちはどう読んだか 2.本居宣長・平田篤胤・鈴木重胤――国学者たちが読む『日本書紀』 第五章 『日本書紀』の近・現代史 1.維新変革のなかの『日本書紀』 2.近代学問は『日本書紀』をどう読んだのか 第六章 天武天皇・舎人親王・太安万侶――『日本書紀』成立の現場へ 1.『古事記』『日本書紀』、ふたつの神話世界 2.「日本紀講」に埋め込まれた神話 あとがき
  • 科学化する仏教 瞑想と心身の近現代
    4.0
    近現代の仏教は、つねに最先端の科学と接点をもち、自らの可能性を問い直し続けてきた。宗教体験の心理学、禅や祈祷の科学的解明、さらには催眠術、念写、透視の研究まで。ときに対立し、ときに補い合う仏教と科学の歴史から、日本近代のいかなる姿が浮かび上がるのか。ニューサイエンス、オウム真理教事件、そしてマインドフルネスの世界的流行へ――。対立と共存のダイナミズムに貫かれた百年史を、気鋭の近代仏教研究者が描き出す。
  • 日本仏教の基本経典
    4.0
    釈迦の伝記と教えから紐解きつつ、三経義疏、般若経典群、戒律・法華信仰・浄土信仰の経典、お盆・施餓鬼の経典ほか、日本の歴史・文化・風習に大きな影響をあたえた29の重要経典を精選し、その要所を平易に現代語訳。基礎知識とともに、『源氏物語』『平家物語』といった古典文学との関わり、各宗派の教義、日常の話し言葉になった仏語の由来なども解説する。一冊で「読む」「知る」「学ぶ」ができる恰好の必備書。 はじめに 日本文化の中の経典 第一部 釈迦の生涯と教え   第一章 仏伝の文学   第二章 過去現在因果経(一) 前世から誕生・出家まで   第三章 過去現在因果経(二) 成道の前後   第四章 パーリ仏典の涅槃経 ブッダ最後の旅   第五章 大乗涅槃経 一切衆生悉有仏性 第二部 日本の仏教と文化を育んだ経典   第一章 聖徳太子の三経義疏 法華経・維摩経・勝鬘経   第二章 鎮護国家の経典 法華経・金光明経   第三章 薬師如来の経典 薬師本願経・薬師七仏経   第四章 般若経典群 大般若経・金剛般若経・仁王経・理趣経・般若心経   第五章 戒律の経典 四分律・梵網経   第六章 法華信仰の広まり 法華三部経   第七章 浄土信仰の広まり 浄土三部経   第八章 密教の経典 大日経・金剛頂経   第九章 弥勒菩薩の経典 弥勒三部経   第十章 観音菩薩の経典 観音経・千手観音大悲心陀羅尼経など   第十一章 地蔵菩薩とお盆・施餓鬼の経典 地蔵十王経・仏説盂蘭盆経など   第十二章 原始仏典の再発見 法句経ほか おわりに 岩にしみ入る蝉の声
  • 信長と家臣団の城
    4.0
    1巻1,870円 (税込)
    織豊系城郭にはそれまでの城にはない特徴がある。居城における石垣、瓦、礎石建物という三つの要素だ。そして、攻城戦においても、包囲戦という戦略で、敵の城の周囲に陣城と呼ばれる小規模ではあるが縄張り構造が極めてテクニカルな城を築き、周囲を封鎖する戦法を用いた。縄張り研究、考古学、文献史学をもとに、織豊政権の居城と陣城の分析の研究をライフワークとしてきた著者の集大成となる一冊。
  • 「異形」の古墳 朝鮮半島の前方後円墳
    4.0
    前方後円墳は日本列島独特の墳墓であるといわれてきた。築かれた地域は、ヤマト政権が支配する範囲とおおむね一致すると考えられてきたのに、なぜ、それらが朝鮮半島西南部の栄山江流域にまで広がっているのか。この地域はヤマト政権の支配下にあったのか。倭の一部だったのか……。朝鮮半島に残るすべての「異形」の前方後円墳を探訪。これまでの通説をめぐる現状と課題を見直し、永年問われ続けてきた古代史の深遠な謎に迫る。
  • 忍者の精神
    4.0
    国内外から大きな注目を集める忍者。日本全国に残る忍術書を読み解き、その精神性を解き明かす!
  • 古琉球 海洋アジアの輝ける王国
    4.0
    世界に開かれていたのは日本ではなく「琉球」だった! 13~17世紀の古琉球の時代、ボーダーレス海域でどのような歴史と文化が展開されたのか。琉球に残されたかな文字の碑文や『歴代宝案』などの外交文書、中国・朝鮮ほか、近隣諸国に残る史料などから総合的に検証。冊封体制論からはみだした古琉球の独自の事象を浮き彫りにする。同時代の日本を含むアジア世界の歴史のありかたに境界史から光をあて、その全体像に新たな視角を拓く。
  • 今川氏滅亡
    4.0
    足利氏一門の今川氏は、室町期には守護、戦国期に戦国大名と転化し、東海の大大名として君臨した。しかし永禄3年(1560)、海道一の弓取りと謳われた義元が、桶狭間で織田信長に急襲され横死。息子の氏真が跡を継ぐも、桶狭間後わずか八年余りで戦国大名としての地位を喪失する。 最盛期は駿河・遠江・三河にまで勢力を広げ、名実共に戦国の雄であったはずの今川氏が、なぜこれほどまで脆くも滅び去ったのか――。 三州錯乱をはじめとした国衆の離叛、その要因となった「家中」の強制的刷新による混乱と弱体化の動向等を丹念に検証。桶狭間敗北だけでは分からない「滅亡」の過程を明らかにするとともに、最新研究から、義元や氏真らの個人的要因に仮託されがちであった「亡国」のイメージを覆す。 NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の時代考証者による、書き下ろし新作。 第一章 戦国大名今川氏の登場  第一節 氏親以前の今川氏  第二節 「戦国大名」氏親の登場から死没  第三節 氏親に関する考察 第二章 寿桂尼と氏親  第一節 家督継承者と「家督代行者」  第二節 寿桂尼の位置づけ 第三章 義元の時代  第一節 義元の栄華  第二節 領国西方の維持 第四章 氏真の生涯  第一節 “通説”今川氏真  第二節 離叛する国衆たち  第三節 離反する国衆と残る国衆――遠江西郷氏の検討 第五章 今川領国の崩壊  第一節 氏真の実像を探る  第二節 氏真の発給文書
  • 愛着アプローチ 医学モデルを超える新しい回復法
    4.0
    医学モデルでは対処が難しい心や行動の問題が急増している。その中、愛着の安定こそが適応力を左右するという観点で問題を理解し、改善を図る愛着アプローチが注目を集める。医学的治療が困難な、慢性うつ、不安症、不登校、ひきこもり、ゲーム依存、発達の問題、非行、自傷、過食、DV等に劇的な改善をもたらす新しい回復法の原理と実践法を詳述。 [もくじ] はじめに ~医学も治せない問題に直面するとき 第一部 医学モデルの限界と愛着モデル 第二部 愛着アプローチ 第三部 両価型愛着・二分法的認知改善プログラム おわりに ~あなたは医学モデルで救われるか
  • 織田家臣団の謎
    4.0
    信長の「能力主義」はどこからきたのか? それは、父・信秀から引き継いだ体制に理由があった。有力部将の多くは従属的ではなく、代々仕える譜代家臣が少なかった。そのため、重臣には戦闘動員力を持つ国人領主をあてざるをえなかった。能力や資質よりも門閥主義を選択したが、徐々に小身の側近たちを抜擢していった。信長が、自らの家臣団をどのようにして最強の軍団へと成長させていったのか、豊富な史料を使って検証する。 【目次】 第1章 前史としての父・信秀 1 信秀の擡頭 2 那古野城攻略 3 三河攻略 4 美濃出兵 第2章 信長の尾張統一  1 信秀の死  2 清須織田家との対立  3 筆頭家老・林佐渡守との対立  4 尾張の統一 第3章 桶狭間の合戦と美濃・近江侵攻  1 桶狭間の合戦(永禄三年五月)  2 美濃侵攻  3 足利義昭を奉じて上洛 第4章 織田家臣団の形成  1 信秀家臣団はあったのか  2 青年期・信長の部将は家柄で選ばれた  3 カネで買った旗本を育てる  4 旗本から部将への昇格 第5章 方面軍ができるまで  1 近江 有力部将による分封支配 2 近畿 旧勢力の温存  3 越前 方面軍司令官の誕生  4 近江の直轄化と家督譲渡 第6章 方面軍司令官の時代 1 方面軍司令官とは 2 柴田勝家(天正三年九月) 3 佐久間信盛(天正四年五月) 4 羽柴秀吉(天正五年一〇月) 5 瀧川一益(天正一〇年四月) 6 神戸信孝(天正一〇年六月) 7 織田家臣団としての明智家臣団
  • テーリー・ガーター 尼僧たちのいのちの讃歌
    4.0
    リアルな不幸や辛苦がゆえに釈尊のもとに集った女性たちの、現代にも通じる具体的な悩みや苦しみ、そして喜びが綴られる。仏教が本来もっていた男女平等思想を明らかにする名著。
  • 井伊直虎の真実
    4.0
    井伊直虎は、戦国時代に遠江国井伊谷領を領国とした国衆・井伊家最後の当主だが、実像は殆ど知られていない。通説では井伊直盛の娘・次郎法師とされてきた。直虎の文字を記す史料はわずか8点。そのうち6点は井伊谷領で実施した「井伊谷徳政」と呼ばれる徳政に関するものである。解読が難しい「井伊谷徳政」の実態を明らかにし、戦国時代の徳政とはいかなるものであったのか、直虎とはどのような存在であったのかに迫る。
  • 足利尊氏
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    足利尊氏は、室町幕府政治体制の基礎を固め、武家政治の隆盛へと道筋をつけた人物である。その評価はこれまで時代の影響を色濃く受けて定まらず、「英雄」と「逆賊」のあいだを揺れ動いた。近年、南北朝時代を再評価するムーブメントのなかで、足利尊氏への関心は飛躍的に高まった。新出史料を含めた発給文書1500点を徹底解析しながら、これまでになく新しいトータルな尊氏像を描き出す。 【目 次】 序 章 新しい足利尊氏理解のために   第一章 鎌倉期の足利尊氏  第二章 足利尊氏と後醍醐天皇 第三章 室町幕府体制の成立 第四章 尊氏と直義――二頭政治と観応の擾乱 第五章 足利義詮への継承――室町幕府体制の展開 終 章 果たして尊氏は「逆賊」か
  • 「国民主義」の時代 明治日本を支えた人々
    4.0
    明治時代、国民の困難を見ず専制的な政治にかたよる藩閥政府に対峙すると共に、民権派や政党の利己的な行動を非難する政治勢力があった。陸羯南が「国民主義」と称すこの政治勢力には、国民の利益を守ろうとする政治家や軍人、思想家、新聞記者、時には宗教家や探検家などさまざまな人々が連携、結集する。いま、忘れ去られようとしている国民主義が担ってきた役割を検証し、近代国家建設期の日本の多様な姿を描き出す。 目 次 序 天皇と群臣の誓い――「天皇親政」「公議輿論」 一、結集/民権、藩閥政府との対峙――「中正不偏」 二、模索/条約改正反対運動――「和而不同」 三、構築/帝国議会の開設――「至公至平」 四、対峙/条約励行問題と日清戦争――「正論とう議」 五、連携/千島・沖縄問題と足尾鉱毒事件――「日月無私燭」 六、拡散/それぞれの日露開戦――「至誠憂国」 結 明治の終焉――「不羈独立」
  • 羽柴を名乗った人々
    4.0
    秀吉は、旧織田家臣や旧戦国大名に羽柴名字を与えることで「御一家」と位置づけた。羽柴家の論理による秩序化である。全く新しい武家の政治序列の方法を創り出した、秀吉の野望と類い希な政治手腕を描き出す。 ◆第一章 羽柴名字と公家成大名 ◆第二章 秀吉の一門大名 羽柴秀長・秀保/羽柴秀次/羽柴(小吉)秀勝/羽柴秀俊(小早川秀秋) ◆第三章 秀吉の親類大名 宇喜多秀家/結城秀康/前田利家・利長(利勝)利政/徳川家康・秀忠/京極高次/京極高知(生双)/木下勝俊/某 秀弘/青木重吉/福島正則・正長・忠清(忠勝) ◆第四章 織田家の人々 織田秀信/織田秀雄/織田信兼/織田長益・頼長/織田信秀/織田信高/織田信吉 ◆第五章 旧織田家臣の人々 堀秀政・秀治・秀隆(忠俊)/堀秀家(秀成・親良)/滝川雄利・正利/丹羽長重/長岡(細川)忠興・忠隆/蒲生氏郷・秀隆(秀行)/蜂屋頼隆/毛利秀頼/稲葉貞通・典通/津川(斯波)義康/長谷川秀一・秀康/前田秀以・茂勝/佐々成政/筒井定次/池田照政(輝政)・照直(利隆)/森忠政 ◆第六章 旧戦国大名の人々 上杉景勝/大友吉統(義統)/長宗我部元親・盛親/島津義弘・忠恒(家久)/立花統虎(親成・宗茂)/龍造寺政家/毛利輝元・秀元/小早川隆景・秀包(秀直)/吉川広家/宗吉智(義智)・義成/佐竹義宣/最上義光・義康/伊達政宗/里見義康/宇都宮国綱 ◆第七章 羽柴名字の消滅
  • 壊れた仏像の声を聴く 文化財の保存と修復
    4.0
    形あるものはかならず消滅する。しかし日本に数多くの美しい仏像が残されているのは、修復の専門家が連綿と活躍し続けてきたからだ。仏像修復の第一人者が、修復現場でこそ出会えた仏の美と日本人の信仰を明かす。
  • 妖怪学の基礎知識
    4.0
    いまも都市伝説などで再生されつづける「妖怪」とは何か? 説話やお伽草子に描かれる妖怪や怪異、噂話のなかの妖怪、妖怪画の歴史、妖怪の博物誌など、最新の研究成果を盛り込み日本の妖怪文化に迫る。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 地名の社会学
    4.0
    地名はどのように誕生し、消滅した地名はどんな歴史を秘めているのか。ある時はバス停や駅名に、ある時は地図の中にその痕跡をみつけながら、過去と現在を結ぶ糸として私たちとともにある地名の魅力に迫る。
  • オーロラ 宇宙の渚をさぐる
    4.0
    オーロラの美と神秘の探究は、地球と太陽に挟まれた空間「ジオスペース」をめぐる最新の宇宙科学を切り拓いた。暴走する太陽の観測や宇宙天気予報など、未知の宇宙空間に迫るオーロラの科学の最前線! ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 足利直義 兄尊氏との対立と理想国家構想
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    南北朝の動乱期に、武力によらない仏国土の理想郷を目指した足利直義。兄尊氏とともに室町幕府の基礎を築いたにもかかわらず、最期は兄に毒殺されたとも伝えられる悲劇の人物の政治・思想・文化に迫る。 ※※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 江戸の発禁本 欲望と抑圧の近世
    4.0
    出版文化が発達した江戸期には、「発禁本」が多数生み出された。ご公儀による出版統制はどのように行われたのか。好色本や戦国歴史物語、仮想戦記など、処分対象となった書物の悲喜劇に満ちた成立事情に迫る! ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 邪馬台国の考古学 魏志東夷伝が語る世界
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    洛陽から方万里の外は、夷狄の世界とされた三世紀東アジア。現在の中国東北部、朝鮮半島など「東夷」の国々の考古学的な新知見と『魏志』の世界観から、邪馬台国論争に決着をつけ、倭国の新たな歴史像を描く。
  • 海からの世界史
    4.0
    古代以来、「七つの海」のネットワークを支配した覇権国家が世界を制した。ローマ帝国をはじめ、イスラーム、モンゴル帝国、さらに大航海時代を経た大英帝国へ。シーパワーの視点から探る初めての世界史。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 庶民たちの平安京
    4.0
    内裏で厳かに行われていた「豊明節会」の会場に、庶民が乱入、調度品を壊し、ご馳走を食いまくった!? 華やかな平安京に暮らした大多数の住民、庶民たちの実態を探る、初めての王朝庶民生活誌。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 遣唐使の光芒 東アジアの歴史の使者
    4.0
    1巻1,408円 (税込)
    古代国家形成に大きな影響をもたらした遣唐使。対等外交だったか、朝貢関係か、その対外認識や政策の実態など、遣唐使事業のすべてを検証し、将来された文物と思想、日本独自の文化受容のあり方を描く。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 御曹司たちの王朝時代
    4.0
    宮中儀式をさぼった言い訳、任官の口利きの依頼、舞姫の噂の真偽の問い合わせ――。実在した名門貴族の御曹司たちが書いた手紙を通して、優雅な人柄と思われがちな御曹司の人間くさい実像を明らかにする。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 大和路の旅
    4.0
    古代史研究の第一人者である著者が考古学の研究成果を紹介しながら、平城京の古道やそれぞれの遺跡・旧跡を訪ねる歴史散歩。ガイドブックのように楽しみながら奈良時代へと至る古代史の全体像がわかる!
  • 庶民たちの朝鮮王朝
    4.0
    18世紀、朝鮮王朝時代。王宮文化が開花する一方で、都に住む庶民たちは独自の文化を育んでいた。西欧人の見聞録を通してのみ語られてきた、王朝時代の「庶民の暮らし」に迫る、初の韓国庶民生活誌。
  • 江戸名所図屏風を読む
    4.0
    かぶき者たちと遊郭の賑わい、船遊びや湯屋の遊興・歓楽的な景観、一邸だけ描かれた武家屋敷・向井将監邸と家紋。近世初期風俗画のさまざまな謎から、屏風の注文主と制作時期を割り出す見事な歴史推理を読む。
  • 日本の食はどう変わってきたか 神の食事から魚肉ソーセージまで
    4.0
    食の原型、神に捧げる神饌料理、料理技術に革命をもたらした精進料理、肉食を促進した明治の軍隊食、戦後の魚肉ソーセージ出現の理由など、時代ごとの食文化の転換点と歴史のかかわりを解明。発見の食文化史。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 日本仏教入門
    4.0
    法華経の受容と仏教の土着化など数々の視点から、日本仏教の深化と多様性を検証。道元や親鸞の鎌倉新仏教を日本仏教の最高峰とする通説を乗り越え、宗派を超えてダイナミックに展開する日本仏教の全体像を描きだす。
  • 異端の皇女と女房歌人 式子内親王たちの新古今集
    4.0
    和歌芸術の黄金期、新古今時代。帝王・後鳥羽院は式子内親王をはじめ多くの女性を歌壇に招き入れた。従来の規範にとらわれることなく活躍の場を広げていった女性たち。自らの才で時代を切り開いたその真の姿に迫る。
  • 「待つ」ということ
    4.0
    現代は待たなくてよい社会、待つことができない社会になった。現代社会に欠落しはじめた「待つ」という行為や感覚の現象学的な考察から、生きること、生きていることの意味に分け入る。臨床哲学の視点からの認識論。
  • 「ぐずぐず」の理由
    4.0
    「のろのろ」「おろおろ」。動作の擬音ではなく、ふるまいの抽象としての表現が、なぜぴたりとその様態を伝えるのか。ドイツ語で「音の絵」ともいうオノマトペを現象学的に分析し、現代人の存在感覚を解き明かす。
  • マルクス 資本論 シリーズ世界の思想
    3.8
    経済の停滞、政治の空洞化……資本主義が大きな転換点を迎えている今、マルクスの本文に立ち返りこの世界の仕組みを解き明かす。本文の抜粋と丁寧な解説で読む、画期的な『資本論』解説書。
  • 真田信之 真田家を継いだ男の半生
    3.8
    真田信繁の兄。老いてもなお「信濃の獅子」といわれ、当時としては異例の93歳という長命。戦国時代を生で知る人物として幕府内でも一目置かれた真田信之の知られざる生涯をダイナミックに描く、歴史評伝の決定版。
  • 王朝の恋の手紙たち
    3.8
    手紙に想いを託した王朝時代の人々は、現代とは比べものにならないくらい多くの手紙を綴っていた。恋の成就のために、文章に凝り、タイミングを図り、工夫を凝らした手紙から王朝人の世界を探る。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 宇宙137億年の歴史 佐藤勝彦 最終講義
    3.8
    一人の若手科学者はいかにして宇宙論の世界的牽引者となったか。益川敏英、南部陽一郎らノーベル賞学者との出会いから宇宙論最前線まで、インフレーションモデル提唱者・佐藤教授の東大退官記念、最終講義。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 明治のお嬢さま
    3.8
    令嬢たちの才能や個性を生かす道が限られていた明治期、社会は「嫁は美貌が第一」という風潮だった。そのため彼女らは、美白、ダイエット、整形手術と美に磨きをかける。お嬢さまの秘められた実態を明かす。
  • 戦いの日本史 武士の時代を読み直す
    3.8
    武士の時代、その闘争、そして武家政権とは何だったのか? 平清盛と源頼朝の対立から、鎌倉、南北朝、室町、戦国の世を経て、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の進めた天下統一事業まで。新解釈を鮮やかに示す。
  • 日本に古代はあったのか
    3.8
    中世は鎌倉幕府から、近世は江戸幕府から始まっている。新しい時代がいつも関東から始まるのはなぜか? 教科書で習う「時代区分」に疑問をもち、関東中心史観に陥っている私たちの歴史観に鋭く切り込む。
  • 天皇たちの和歌
    3.7
    1巻1,320円 (税込)
    歴代の天皇は、和歌によって政治を行い、人民と交流し、和歌によって自らの心を吐露してきた。古代から現代までの天皇の歌、天皇自身のことばから、国家、天皇制、自然とのかかわりなどを読み解く。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 真田信繁 幸村と呼ばれた男の真実
    3.7
    1巻1,408円 (税込)
    諱は「幸村」か「信繁」か。真田丸はどんな形態をしていたのか。大坂の陣における東西両軍の意外な事情とは――史料を博捜し諸説を根底から再検証。真田研究の第一人者が「不思議なる弓取」の真実を照らし出す!
  • 新版 合本 三太郎の日記
    3.7
    「三太郎」に仮託した著者・阿部次郎の、精神の苦悩と思索を跡づける内省の記録。その魂の遍歴は、大正・昭和の教養主義思想に多大な影響を与えた。「青春の書」として読みつがれた記念碑的名著の新版。 ※本文中に〔*〕が付されている箇所には注釈があります。その箇所を選択すると、該当する注釈が表示されます。
  • 百人一首で読み解く平安時代
    3.7
    藤原定家はなぜこの百首を選び、この順番に並べたのか。日本を代表する百人一首研究者が、定家の王朝への想い、巧妙な歌の配列と撰歌意識を読み取り、百人一首を新解釈。歴史書としての新側面を描き出す。
  • 愛着崩壊 子どもを愛せない大人たち
    3.7
    急増する依存症、発達障害、境界性人格障害……。その共通の背景をなすのは「絆」の病、愛着障害だった。一生を左右する幼い日の愛着体験の重要性を数々の事例で解明し、命と心を支える新たな世界観を提唱する。
  • 忍者の歴史
    3.6
    なぜ、「Ninja」は世界を熱狂させるのか? 作られた忍者像を一新! 一口に忍者といっても、時代によってその姿を変えてきた歴史がある。あるときは城を守る警備員、あるときは敵地に攻め込む戦闘員、あるときは村人に扮するスパイ……。今まで解明されることのなかった忍者の謎を、忍術書「萬川集海」や、数々の古文書などの資料を読み解き、歴史の観点から明らかにする! 【目次】 序章 第一章 戦後時代の忍び  一、忍びの起源/二、伊賀と甲賀/三、「忍び」の実際/四、伊賀衆の活動 第二章 兵法から忍術へ  一、中国兵法の受容/二、日本的兵法書の編纂/三、軍学書の成立/四、忍術書の成立 第三章 忍術書の世界  一、忍びとしての心構え/二、忍び込みの実際/三、忍びの身体/四、忍具/五、情報の伝達 第四章 江戸時代の忍び  一、織豊期の伊賀/二、江戸暮らしの伊賀者・甲賀者/三、各地の忍び/四、江戸時代の忍術 終章 変容する忍者  一、近世から近代へ/二、伝承される忍術 あとがき 参考文献
  • 天皇たちの孤独 玉座から見た王朝時代
    3.6
    平安中期、王朝文化の中心にある天皇は幸福な日々を送っていたと思われていた。だが、権力者への追従に大騒ぎをする貴族にのけ者にされ……。王朝の意外な世界を当時の日記で浮き彫りにする。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 家康と家臣団の城
    3.5
    家康自らが心血を注いで築いた城は極めて数が少ない。 関ケ原合戦後の築城はすべて天下普請。これらの城は、単体で所領を守ろうとした豊臣系の城とは異なり、全国各地に配置された城が互いに補い合うことを狙った築城だ。ここが織豊系の城と大きく異なる。 家康が手掛けた代表的な城は浜松城と駿府城。近年の駿府城の発掘調査で家康の城の姿が見えてきた。 家康とその家臣団、そして幕府がどのような城造りを目指したかを解き明かす。
  • 源実朝 歌と身体からの歴史学
    3.5
    甥の公暁に暗殺された悲劇の鎌倉三代将軍・実朝。その実朝はなにを信じ、発信して、どう行動したか。それらを『金槐和歌集』『吾妻鏡』『愚管抄』などによって詳細に跡づけ、歴史背景とともに実像を明らかにする。
  • 神と仏の出逢う国
    3.5
    山川草木・花鳥風月の森羅万象に祈りを捧げる日本独自の神仏観は、いかにして形成されたのか? 日本文化の底流を成す神仏習合の歴史を見直し、不安に満ちた現代社会において日本的霊性が持つ可能性を探る。
  • てんてん 日本語究極の謎に迫る
    3.5
    〈かな〉を濁った音にする「てんてん」(濁点)は、実は近代に発明された記号だった! 自然の音を言葉にする能力に長けた、日本人の精神性に根ざした濁点の由来と、その発明の真相に迫った刺激的考察。
  • 江戸東京怪談文学散歩
    3.5
    1巻1,320円 (税込)
    江戸、東京には、怪談や怪奇小説の舞台が随所にある。芥川龍之介、永井荷風、岡本綺堂、三遊亭円朝から宮部みゆきまで、怖ろしくも興趣尽きない、古今の名作怪談にゆかりの場所と不思議な伝承を案内する。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 妄想かもしれない日本の歴史
    3.5
    楊貴妃は日本人? 淀君は大坂城で死ななかった? 歴史の隙間に顔を覗かせる奇説・珍説の数々。放埒な想像力を杖に、正史に影のようにつきまとう「妄想」から日本の歴史を読み直す、井上流日本史幻視紀行!
  • 皇子たちの悲劇 皇位継承の日本古代史
    3.3
    『古事記』『日本書紀』をはじめ、日本古代の歴史書には、天皇として「即位できなかった皇子」の記事が多数残されている。これらの皇子たちの多くには、残念では済まされない苛烈な未来が待っていた。彼らは、なぜ即位することができなかったのか。記紀の伝承時代から、律令制成立期、律令制下、さらには平安時代の摂関期から院政期にかけて、敗者となった皇子たちの政治的背景を探求し、日本古代国家の本質に背面から迫る。
  • 遠野物語と怪談の時代
    3.3
    『遠野物語』は怪談への熱狂から生まれた! 怪談スペシャリストの東雅夫が、その誕生と時代の諸相を怪談史の視点から探究。明治後期に文壇を席巻した怪談文芸の潮流をひもとき、怪談実話『遠野物語』に迫る。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 柳田国男入門
    3.3
    民間習俗の由来を調査するに止まらず、研究成果を用いて現在の生活を改善しようとした柳田民俗学。実際に展開された民俗学の具体例を広く取り上げ、柳田民俗学が目指したものを探り、その可能性を追求する。
  • 本能寺前夜 西国をめぐる攻防
    3.2
    信長との合戦を繰り広げ、将軍の権威を利用して西国諸大名との連携を試みた毛利氏。一方、毛利氏の勢力拡大に反発する大名・領主層を抱き込む包囲網を目論んだ信長。西国経略において競合していた軍事指揮官の秀吉と光秀は、最大の敵・毛利氏との決戦と、天下一統とが近づくにつれ、立場に齟齬を生じさせる――。本能寺の変の背景を、合戦を軸に西国大名の関係に着目し検証。天下一統への希求を生んだ状況に最新研究で迫る。
  • 家康の天下支配戦略 羽柴から松平へ
    3.0
    ■優先すべきは「戦場」よりも「日常」■ ▲天下人・徳川家康の戦わずに安定政権を維持し最強組織を作る方法▲ 天下人となった家康が取り組むべき最大の課題。それは、8割を占める外様有力大名と安定した親密な関係を築くことであった。関ヶ原合戦から死去までの15年に、家康は20家を超える外様国持大名家と婚姻関係を結び、そのうちの有力者には松平苗字を授与した。それにより羽柴家当主・秀頼を孤立化させ、「羽柴から松平へ」と、新たな秩序を作り出すことになったのである。戦争を起こさずとも覇権を存続した、巧妙な政治戦略を克明に描き出す。
  • シリーズ 地域の古代日本 出雲・吉備・伊予
    3.0
    古代より中国・四国地方は、大陸への窓口である九州と近畿とをつなぐ、人や文物、情報が往来する回廊であった。山陰、瀬戸内海の南北岸、太平洋岸の回廊が3本並び、気候や地形も違う。この多様さが、密に込み入った歴史を形成したのである。特定の地域名を象徴的に意識しつつ、古墳や国府のような列島共通のテーマと、弥生墳丘墓、鉄生産、古代山城、出雲大社など地域に顕著なテーマとを往復しながら、日本列島古代の歴史像を多面的に浮き彫りにする。 1章 山陰・瀬戸内・土佐 松本武彦 2章 製鉄技術の開発と普及を担った中国地方──古墳~奈良時代を中心に 村上恭通 3章 弥生墳丘墓と巨大古墳 新納 泉 4章 国府と鋳銭司 加藤友康 5章 古代の出雲──出雲大社、風土記、そして境界への認識 大日方克己 6章 瀬戸内の古代山城 亀田修一 ESSAY 「出雲大社」の古代的断想 千家和比古
  • シリーズ 地域の古代日本 東国と信越
    3.0
    ヤマト王権にとって異国に匹敵するほどの重要地域であった東国。勇猛果敢な性格で知られ、8世紀中頃以降の「坂東」は、征夷のための兵員・軍糧の兵站基地であった。しかし王権との平衡関係が崩れたとき、東国は王権への敵対地域として立ち現れてくる――。国造とミヤケ、渡来系移住民、古墳と埴輪の特質、国府・郡家(郡衙)などの官衙、村落寺院と地方寺院、ヤマトタケル伝承、「東国」観の変遷など、斬新な切り口で古代東国地域の実像に迫る。
  • 日本像の起源 つくられる〈日本的なるもの〉
    3.0
    日本とは何か。日本の独自性とは何なのか──。 古代以来、日本人は〈日本文化論〉を繰り返してきた。 神国思想、中国へのアンビバレントな意識、遠きインドへの憧憬。 空想と現実、劣等感と優越感、自国肯定と排外意識のあいだで 〈日本的なるもの〉をめぐるイメージは揺れつづける。 吉備真備の入唐説話から、天竺を目指して死んだ高丘親王、 空海いろは歌作者説、やまとだましひと肉食忌避まで。 圧巻のスケールで描く「日本の自画像」千年史。
  • 鎌倉仏教
    3.0
    1巻1,870円 (税込)
    栄西、法然、親鸞、道元、日蓮、一遍。現代まで続く一大宗派を築いた鎌倉新仏教の宗祖たちだが、あまりに独創的なその教えは、当時の社会常識を覆し、体制側から異端視された。伝統の枠組みを逸脱し、自分の心に偽らず、仏教と真摯に向かい合う――多様化した仏教を坐禅・念仏・信心・唱題の一行に統合する「専修」に焦点を当て、そこに込められた彼らの思いに注目。数々の法難を経験してなお深化していった「異端」の思想に迫る。
  • 「江戸大地震之図」を読む
    3.0
    国宝・島津家文書の中の「江戸大地震之図」。ほぼ同じ絵巻がアイルランドのチェスター・ビーティー図書館にあり、近衛家に旧蔵されていたという。2本の絵巻はなぜ作られたのか。地震による混乱と復興はどう描かれているのか。薩摩藩邸とそこにいた篤姫を描く意図は何か。画像を解析し、文献史料をあわせて読むと、地震にとどまらない事実が浮き彫りになっていく。安政江戸地震を通して幕末の政治と江戸の社会を語る絵画史料に迫る。
  • 捨身の仏教 日本における菩薩本生譚
    3.0
    極限の慈悲か? 反仏教の倫理か? 明恵や近松門左衛門、宮澤賢治、和辻哲郎らを魅了した 捨身=〈身体を犠牲にする他者救済〉の物語。 日本における受容から、仏教と文学に新たな光をあてる。 「挑戦的な爪を隠した野心作」 宗教学者 山折哲雄氏 推薦 ──虎に生きたままみずからの身体を与えたり(「捨身飼虎」)、鳩の身代わりになって血にまみれながらみずからの肉を割いたりするふるまいは(「シビ王」)、どうみても苦行の極限であり、こんな血なまぐさいお話は、そもそも仏教の教えと正反対のものなのではないか? どうしてこのような物語が「菩薩」のおこないを語る文学として成立したのか? そしてこうしたお話は、日本の文学や文化に受け入れられたのだろうか? どのような形で?  (「はじめに」より)
  • 魔除けの民俗学 家・道具・災害の俗信
    3.0
    1巻1,870円 (税込)
    「異常豊漁は地震の前兆」「庭の南天は災いを避ける」――。わたしたちの身辺でとりざたされる俗信には、災厄の予兆を感知し、日々の不安を除く生活の知と技がこめられている。さりげない日常に息づいた、庶民の想像力と心のくせが凝縮した言い伝えといえるだろう。家屋敷、生活道具、自然災害にまつわる膨大な俗信資料を整理し、悪霊・境界・流言などについて、伝承の背後に広がる民俗世界とその意味をさぐる。
  • 昆虫考古学
    3.0
    縄文土器の表面や断面に現れた当時のタネやムシたちの「圧痕」は、いわば「人が作った化石」といえる。土器の製作時に粘土中に練り込まれたコクゾウムシなどの貯蔵食物害虫をはじめとする家屋害虫は、縄文人が定住し、植物を栽培し、それらを貯蔵するようになって自然に集まってきたムシたちであった。従来の方法ではその資料的限界からわからなかった縄文時代の人々の意(衣)食住の実態を、今、この圧痕ムシたちが語り始める――。 1章 コン虫とガイ虫 2章 縄文土器はごきぶりホイホイ 3章 ムシとヒトの歴史――シラミとゴキブリ 4章 ウンチの中から出てくるムシたち 5章 ハエが見ていた人の死――葬送昆虫考古学の世界 6章 殺虫・防虫の考古学 7章 クリを食べたコクゾウムシ 終章 害虫と人の未来
  • 死者と先祖の話
    3.0
    都市化や延命長寿化がすすみ、人々と宗教との関わり方、寺院や墓のあり方が激変する時代、死を棚上げしたまま、無葬無墓・寺院消滅・脱宗教等の社会現象だけが肥大化してきている。日本人は死をどのように受け止めて、死者はどう供養され、先祖たちはどのように祀られてきたのか。そしていま、みずからや家族の死を、私たちはどのような形で迎えたらよいのか――。柳田国男『先祖の話』と折口信夫『死者の書』という、戦時下に著された二つの書をてがかりに、鎮魂・供養・往生・看取り等から、日本古来の信仰や死生観を見つめ直す。 第一章 戦後と東北 第二章 英霊と鎮魂 第三章 供養と骨 第四章 折口と柳田 第五章 往生と看取り 第六章 死と生
  • 大坂落城 戦国終焉の舞台
    3.0
    家康謀略史観に疑問を持つ事で見えてきた、浪人やキリシタン、商人の存在。武将の活躍の陰で、彼らもまた生き残りを賭け参戦した。軍功書、首取状などの豊富な史料を提示しつつ、大坂の陣を鮮明に描写する。 〈目次〉 はじめに 第一章 関ヶ原合戦と江戸幕府の成立──徳川公儀の確立 1 関ヶ原合戦後の戦後処理と諸勢力の動向 2 江戸幕府の成立と徳川権力の進展 第二章 大坂冬の陣勃発──仕組まれた戦い 1 方広寺鐘銘事件起こる 2 大坂冬の陣前夜 3 大坂冬の陣開戦する 第三章 和平交渉から大坂夏の陣へ──豊臣家の滅亡 1 和睦交渉の経過 2 大坂夏の陣への道 3 大坂夏の陣と豊臣氏の滅亡 第四章 大坂の陣のその後──戦国終焉の舞台 1 徳川方と豊臣方の扱い 2 落人・浪人たちのその後 3 キリシタンたちのその後 4 戦国の終焉 主要参考文献 おわりに
  • 戦争と広告 第二次大戦、日本の戦争広告を読み解く
    3.0
    1巻1,496円 (税込)
    戦争広告は、いかに”嘘”をついたのか――? 太平洋戦争中、雑誌には多くの戦意高揚広告が掲載され、また、日本各地で戦争展覧会が開催された。 それらは誰の、どんな意図によって作られ、人々はどのような影響を受けたのだろう。視覚イメージから戦争を読む。 はじめに  序章 第一章 戦争のはじまり 第二章 乾坤一擲と大躍進――大東亜戦争における軍事力 第三章 視覚文化としての銃後の覚悟 第四章 二一世紀における大東亜戦争 おわりに
  • 戦国三姉妹 茶々・初・江の数奇な生涯
    3.0
    浅井長政の三人の娘、茶々・初・江の生涯を、歴史資料を駆使して描き出した先駆的な書。秀吉によって政略結婚の犠牲にされながらも、たくましく運命を切り拓いていった三人の姿が鮮やかに蘇る。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。

最近チェックした本