作品一覧 2023/12/08更新 陰陽師たちの日本史 試し読み フォロー とんでもなく面白い『古事記』 試し読み フォロー シャーマニズムの文化学 : 日本文化の隠れた水脈 [改訂版] 試し読み フォロー 増補 いざなぎ流 祭文と儀礼 試し読み フォロー 読み替えられた日本書紀 試し読み フォロー 1~5件目 / 5件<<<1・・・・・・・・・>>> 斎藤英喜の作品をすべて見る
ユーザーレビュー とんでもなく面白い『古事記』 斎藤英喜 確か10年くらい前に、岩波文庫の『古事記』と、角川ソフィア文庫の現代語訳つきの『古事記』をひと通り併読したことがあった。 しかし神々の名前が次から次へと大量に出てくるため、イザナギ、イザナミ、アマテラス、スサノオといった有名な神以外はとうてい覚えていられないし、内容理解もはたしてどこまでできていた...続きを読むか……。 でもそれが、この本で思い出せただけでなく、プラスアルファの知識も得られて整理できた。 しかもおもしろかった。 稗田阿礼と太安万侶のかわいらしい漫画とコラムで背景知識はバッチリだし、場所が地図で示されていてわかりやすいし、アニメっぽいイラストで神々を立体的にイメージしやすいし、『古事記』には載っていない『日本書紀』情報まで補完されてるし。 『古事記』そのものを読んだだけではここまでは知り得ない。 とにかく日本のルーツがたくさんある。 「これはここから来てたのか」と、目からウロコがポロポロ。 映画『もののけ姫』との関連も興味深い。 「神話」から「日本史」へとだんだんシフトしていくのだが、どのあたりが史実なのか、はなはだ疑わしい。 でも、これぞ、歴史のロマン。 「大化の改新」とか「壬申の乱」とか、日本史のはじめの方に出てくるキーワードだけど、『古事記』よりもだいぶ後のことなので、ごく最近起こったことのように錯覚してしまいそう。 数年前にどっかのコンビニでふと目について、おもしろそうだと衝動買いしたこの本、買って良かったし読んで良かった。 『古事記』を読んでみたい人がいたら、まずはこの本をお勧めしたい。 Posted by ブクログ とんでもなく面白い『古事記』 斎藤英喜 2019年GW、時代は平成から令和へ。天皇は退位と即位という日本の歴史的イベントの最中、テレビが無く、ネットの回線も低い地方の施設で、ツイッターに流れる情報に、皇居で逮捕者が出ているという… どうやら退位と即位のその切り替わる瞬間にスサノヲが攻めて来るのを警告しに来たとか… 正直、天皇とか日本の神...続きを読む話とかこれまで全く興味が無かったのに、このどうでも良いようなニュースに、三種の神器?とかちょっと興味が出てしまった。 ただ、興味が湧いてもwikiとかを流し読みしても何がよくわからんなぁ〜 と思っていたところに、古事記に記されてるらしいという所まで辿り着き、この本に巡り合う。 古事記って、なんだか読みにくそうという印象だったが、この本は冒頭に漫画を配置して、奈良時代に天武天皇が、稗田阿礼に「帝紀」と「旧辞」を覚えさせ、それを太安万侶が古事記として表したものという導入があって入りやすい。 この本は、原典を現代文にしたわけでは無く、内容をガイドしてくれる構成で、非常に読みやすい。聞いたことがあるヤマタノオロチや因幡の白兎のほか、他国の神話との相似性にも言及があって、古事記にのめり込み過ぎない適度な息抜きがある。 とは言っても古事記の中身はぶっ飛んでいて、イザナキとイザナミの兄妹が国作りをして、子供も作るし、なぜかイザナキから、アマテラス、ツクヨミ、スサノヲが産まれたり…暴れたスサノヲに怒って岩屋に閉じこもったアマテラスを外に誘き出して、鏡見せてその間に岩屋に縄を張って戻れ無くした物が、〆縄として神社に飾られるとか、今まで気にしたこともなかった話が知れてよかった。天皇家の始祖はニニギで、アマテラスから三種の神器として、八尺の勾玉(やさかのまがたま)、八咫の鏡(やたのかがみ)、草薙の剣(くさなぎのつるぎ)を授かったという… ストーリー全体は、その思想において論理的な精査を受けて洗練されているとは思えないめちゃくちゃっぷりを感じるが、古典そのままというのも味があると捉えるべきか。 退位と即位の時にスサノヲが云々を警告しに来て捕まった人の話は何だったのかは、解けていないが、今後のお楽しみにとっておこう。 佐藤優氏が、「古典は内在的論理に、神話は潜在意識に刷り込まれる」と言っていたが、一読しておいて良かった⁈ Posted by ブクログ 陰陽師たちの日本史 斎藤英喜 陰陽師と言えば安倍晴明が一番有名どころ。 そんな晴明さまに至るまでの話、そしてそれ以降の話にも言及。 それ以降の話がある意味本題かもしれない。 「いざなぎ流」も触れてあるので、陰陽師関係の話はこれ一冊で結構網羅できるのではないだろうか。 花形だった頃も、落ちぶれた頃の話も掲載されていて勉強になりまし...続きを読むた。 驚いたのは、晴明さまの活躍の話、陰陽寮時代の話かと思っていたら、引退後の話も多かった点。 遅咲きだったのは知っていたけれども、亡くなるまで陰陽寮現役だと思っていたので、その点が正せただけでも読んだ価値ありました。 Posted by ブクログ 陰陽師たちの日本史 斎藤英喜 実際のところは天文・暦メインの職だったんですね。安倍晴明伝説が有能子孫の宣伝戦略によるものだろうって話や幕府天文方との関係など、地味でもきちんと歴史の流れがあって面白かったです。作者の先生が今度の大河に安倍晴明出るって、とわくわくしてるのも微笑ましかった。 Posted by ブクログ 読み替えられた日本書紀 斎藤英喜 古事記偽書説(正確には序文が後世の作で、本文は多氏の家伝、権威付のために天武天皇の意向を偽作したとする)の章はいかにも空中戦で苦しい。文献史学だけで、“弘仁私記序"を深読みすればこう解釈できる、と言われてもさいですかとしか思えない。日本書紀だから「ある書に日く」を真似てるのだとしたら書き方が悪質だが...続きを読む… 中世日本紀の話だけにしときゃいいのにと思いますね Posted by ブクログ 斎藤英喜のレビューをもっと見る