歴史・時代小説作品一覧
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3.9慶応四年三月。鳥羽・伏見の戦いに勝利した官軍は、徳川慶喜追討令を受け、江戸に迫りつつあった。 軍事取扱の勝海舟は、五万の大軍を率いる西郷隆盛との和議交渉に挑むための決死の策を練っていた。 江戸の町を業火で包み、焼き尽くす「焦土戦術」を切り札として。 和議交渉を実現するため、勝は西郷への手紙を山岡鉄太郎と益満休之助に託す。 二人は敵中を突破し西郷に面会し、非戦の条件を持ち帰る。だが徳川方の結論は、降伏条件を「何一つ受け入れない」というものだった。 三月十四日、運命の日、死を覚悟して西郷と対峙する勝。命がけの「秘策」は発動するのか――。 幕末最大の転換点、「江戸無血開城」。命を賭して成し遂げた二人の“麒麟児”の覚悟と決断を描く、著者渾身の歴史長編。
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4.0戊辰戦争に命をかけた名も無き武士の物語。 明治時代の幕開け、幕府の再興を信じて闘う名も無き多くの若者たちが血を流していた。 舞台は盛岡藩宮古。鳥羽伏見に端を発し箱館戦争に至る旧幕府と新政府が死闘を繰り広げる戊辰戦争。宮古湾鍬ヶ崎には、幕府の復活を信じて忠誠を誓う男、青年・七戸和磨の姿があった。そんな男に思いを寄せる千代菊。 時代が刻々と変化する中で、変わらぬ絆を求め、せめぎ合う女・千代菊と、 どうせ時代が変わるならと命をも捨てる覚悟の男、和磨。 新政府軍と旧幕府軍が相まみえた宮古湾海戦で待ち受ける二人の運命は・・・・・? 震災から10年。宮古という町に、いにしえから脈々と歴史が紡がれていることを、世に知って欲しいという著者のメッセージが強く響く。 ※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。
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3.0越前の名門、朝倉家。五代当主・景孝のころ、軍奉行を務める朝倉宗滴は生涯初めての敗北を喫する。能登深くに攻め入るも味方の裏切りに遭い、総崩れとなった。その撤退戦の中で宗滴は15歳の若者と出会う。のちの山崎吉家だ。吉家は敗戦の惨劇を目の当たりにして心が壊れ、言葉を失っていた。責任を感じた宗滴は吉家を手元に置き、親子のように接する。その後、仏門修行を経て周りの民とも打ち解け、吉家はついに言葉を取り戻す。だが、吉家24歳のとき、思わぬ災難が降りかかる。実父・祖桂が謀反を企てて露見し、打ち首となったのだ。宗滴は所領半分と引き換えに吉家を救う。時が経ち、朝倉家当主は父・孝景の後を継いだ義景の代になる。軍事は宗滴に、政務は従兄の朝倉景鏡に委ねられた。宗滴は加賀に攻め入り、一揆勢を次々に討ち果たしていった。だがついに陣中に倒れ、後事を吉家に託した。また、育成していた吉家以外の四将にも加賀侵攻の継続を指示したうえで病没する。命の恩人であり父親代わりであった宗滴の遺命に従い、吉家は朝倉家を守ることを固く誓う。が、のちに将軍となる足利義秋の保護、織田信長の畿内進出、宗滴門下・五将内の対立、そして当主・義景の気紛れと、時代の波に翻弄された名門朝倉家の土台は根底から揺らぎ始めていた。そこで吉家が打った秘策とは!
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3.8永禄三年五月十九日(1560年6月12日)。「海道一の弓取り」こと今川義元が、天下に号令せんと東進を開始。織田信長の所領・尾張に大軍が侵入したところでそれは起こった。丘陵地帯の地勢と豪雨を味方につけた、乾坤一擲の奇襲。三国の太守が寡兵による一撃で落命したしたのだ。「群雄割拠」から「天下布武」へ。戦国時代の流れを変えたこの変事は、本当に奇跡だったのか、それとも必然か!……戦国最大の逆転劇を、七つの視点で描く。累計21万部突破の大好評「決戦!シリーズ」第5弾!冲方丁(織田信長)砂原浩太朗(前田利家)矢野隆(毛利新介)富樫林太郎(徳川家康)宮本昌孝(今川氏真)木下昌輝(岡部元信)花村萬月(今川義元)
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4.1明智光秀はなぜ瞬く間に出世し、信長と相前後して滅びたのか――。 厳然たる「定理」が解き明かす、乱世と人間の本質。 各界絶賛の全く新しい歴史小説、ここに誕生! 永禄3(1560)年の京。 牢人中の明智光秀は、若き兵法者の新九郎、辻博打を行う破戒僧・愚息と運命の出会いを果たす。 光秀は幕臣となった後も二人と交流を続ける。やがて織田信長に仕えた光秀は、初陣で長光寺城攻めを命じられた。 敵の戦略に焦る中、愚息が得意とした「四つの椀」の博打を思い出すが――。 何故、人は必死に生きながらも、滅びゆく者と生き延びる者に分かれるのか。 革命的歴史小説、待望の文庫化! 解説・篠田節子
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-織田信長の生前、豊臣秀吉は毛利と和睦していた! 信長を殺した犯人は秀吉なのか―。信長の弟・織田有楽を探偵役として小説形式でこの疑惑の真相に挑む。 ――戦後の歴史小説界で異彩を放った伝説の奇才・八切止夫。古代から幕末までの2000年有余の日本史の謎に果敢に挑み、大胆な着想、膨大な資料の渉猟、比類なき想像力によって、既成の通説を次々と覆したその独自の歴史観は「八切史観」と呼ばれる。 【著者紹介】 小説家。1914年、名古屋市生まれ。64年、「寸法武者」により第三回小説現代新人賞受賞。67年、第1小説集『寸法武者』を刊行、以後、時代小説や評論を次々と発表。60年代に発表された著書は『八切日本史』全7巻にまとめられる。72年に自ら日本シェル出版を設立し、以後87年まで約150冊にもおよぶ自身の著書を刊行。87年死去。
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3.0名奉行といえば、第一に名前をあげられる大岡越前。だが、彼の前半生は決して人に誇れるものではなかった。元禄の悪風に染まり、水茶屋の女お袖との間に一女までなしたが、一緒にはなれない。やがて、江戸町奉行へ抜擢された時、お袖の復讐が彼を待っていた。――みずから蒔いた種をみずから裁く人間大岡越前の苦悩。戦後の混乱した世相に、深い想いを託して描いた意欲作。
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4.0戦国末期、美しい満月の夜だった。上総勝浦城主正木家の姫君お万は城を追われ、母と共に断崖絶壁から逃げ延びた。伊豆の小さな里に落ち着き、娘盛りを迎えたお万は淡い恋に心躍らせていた。ちょうどそのころ、お万は伊豆三島の家康の本陣に呼び出される。それはお万の人生の大転換であった。家康の側室となったお万は、関ヶ原の戦い、豊臣家の滅亡、そして、大津波や大地震と多くの惨劇を経験する。家康を支え弱き人々のためにも、東奔西走するお万を突き動かしたのは、母から受け継いだ深く篤い信仰心であった――。力強くしなやかに歩む一人の女性が開く、新しき時代の黎明を描いた歴史小説。
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-■内容紹介 昭和2年、日本を未曾有の金融恐慌が襲い、勤務先が倒産した江崎洋一は活路を求めて単身満州に渡った。大陸の底知れぬパワーに魅了され、洋一は夢中になって満鉄調査部での仕事に打ち込んでいた。ようやく家族を迎える準備が整ったと思ったその時、悲報が飛び込んできた――。満州で家族が辿った道は、日本人の歴史の一つとして知らなければならない。苦難のなか親から子へと受け継がれていく、逞しく生きる力を描く感動歴史長編。 ■著者紹介 小林 克巳(こばやし かつみ) 茨城県在住医師。次兄、次姉が渡満し、昭和21年帰国。著書:「秀吉と利休、相剋の朝」(幻冬舎ルネッサンス、2007)、「信長と久秀 悪名の誉れ」(同、2008)、「皇国の興廃、この一戦にあり」(同、2010)。