天下一の軽口男

天下一の軽口男

836円 (税込)

4pt

大坂の生國魂神社に笑いの神様がいる――。その名は米沢彦八。まだ笑いが商売になっていない江戸中期に、大名の物真似で権力に歯向かい、滑稽話で聴衆の心を掴んだ男。仲間の裏切りや盗作騒動など、多くの挫折を味わいながらも自分の笑いを追求していく彦八。笑いで人を救い、笑いの為に一生をなげうった愛すべきぼんくら男、波瀾万丈の一代記。

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天下一の軽口男 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年06月24日

     木下昌輝さんの作品にはじめて触れたのは、
    『戦国十二刻 終わりのとき』。

    「時代ものを書かれる方で、
    今、おススメの作家さんはいませんか?」
    と伺った折、
    日本橋のタロー書房さんに教えていただきました。

     木下作品でよく語られるのが、
    その視点の斬新さ。
    私も夢中になり、あれよ、あれよという間...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年03月13日

    落語の小咄から始まり、出会い・別れ・笑いに感情のジェットコースターを堪能できる時代小説。緻密に練られた構成。これはヤバい。
    落語の原形を作った実在の天才だから驚く。
    上方演芸の後継者の大阪人だけに独占させるにはもったいない名作。

    本作が関東だけでなく、翻訳されて世界で支持されないかなぁ。村上春樹も...続きを読む

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    購入済み

    2020年03月11日

    上方落語の祖の米沢彦八を主人公にした物語です。江戸と上方の落語の違いだけではなく、演ずる咄家によっての背景の違いもよく書かれています。話しの持って行き方、文体も読みやすく、引き込まれてしまいます。咄家の立身出世の物語かと思っていましたが、これは人生に負けた男の物語ではないかと、気がつきました。ところ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年10月30日

    笑けて、そして切なさも感じる物語であった。
    主人公、米沢彦八が、人を笑わせることに対して誠実に向き合い、ときに人に騙されたりひどい目に逢いながらも、もがいてもがいてもがきぬく姿が描かれる。完全なる成功者の物語ではなく、彼もまた道半ばでこの世を去るのだが、それゆえに、人間味があり、物語が生き生きとした...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年09月19日

    上方落語の祖・米沢彦八を主人公に描いた小説。
    江戸で裏切りや盗作騒動などで挫折を味わい、二度と辻噺はしないと大坂へ戻ってきた彦八が
    たまたま足を踏み入れた生玉さんで舞台に上がり、人のいない客席を見ながら、「もし、ここに客が入れば、どんな光景がひろがるんやろか。」と想像し、再び辻噺をする決意をする場面...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年10月04日

    木下作品は3作目。気軽に購入したのでそこまで期待はしていなかったが、非常にテンポが良く、期待以上の面白さだった。

    話は単純で、子供時代の彦八が天下一の御伽衆を目指し、江戸へ行って栄光の兆しと挫折、大阪での生涯の居場所を見つけ、晩年は後世代にどう残すかを自問する展開。これに二代目安楽庵策伝のエピソー...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年02月09日

    上方落語の元祖、米沢彦八が天下一の軽口男になるまでの一代記。
    笑話の伝統、辻咄から座敷咄、物真似から仕方(ジェスチャー)の導入、そして咄小屋の設立まで、新しい文化が生まれ育つさまをイキイキと描写。
    ストーリーに驚きの展開はないものの、現代につながる文化が発明される瞬間の物語は読んでいてワクワクさせら...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年10月07日

    上方落語の祖とも呼ばれる、米澤彦八をモデルとした小説。令和初の大阪ほんま本大賞受賞。

    彦八の顕彰碑がある大阪の生國魂神社では毎年彦八まつりが開催される。

    数少ない彦八の伝承噺と江戸時代の笑話から話をふくらませているのだが、これがなかなか読ませる話に仕上がっている。

    お伽衆の笑い話から滑稽話の辻...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年06月16日

    上方落語の始祖である ぼんくら男のお話でした。

    人を笑わす その相手は誰かというのは
    時代と共に変化していく。
    笑いも 昔は 偉い人が占有していたんですね~~~

    文化や 娯楽は 庶民が 加わる事によって
    どんどん広がるのですよね。

    笑を 商売に変える。
    今では 当たり前に見えてる事も
    最初は大...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年02月09日

    彦八という人間を通して世相やら文化やら歴史やら笑いやらを感じた一冊。木下先生、絵金さんとかの時にあった物足りなさも今回はたっぷりで大満足。

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