歴史・時代小説 - 胸キュン作品一覧

  • 花蝶屋の三人娘
    続巻入荷
    3.0
    水茶屋の看板三人娘、果たしてその正体は? 「花蝶屋の茶でも喫すれば、流れが変わるに違いない」 南町奉行所の狼こと、定町廻り同心の沢井勝之進は行きつけの水茶屋に顔を出した。 人気絵師殺しの探索に手こずり、一息つきたい――というのは口実で、お目当てのお蘭に逢いたいのだ。 お蘭は花蝶屋の看板三人娘のひとりで、清楚で生真面目な十九才。 あとのふたりは、艶っぽく熟れた二十一才のお藤、甘えん坊でお転婆な十七才のお桃だ。 お蘭は勝之進に茶を淹れつつ、素知らぬふりで探索の進み具合を聞き出して、にこりと微笑む。 だが、のぼせ上っている勝之進は何も気付かない。 実は看板三人娘は、自分たちの仇を探しながら、頼まれれば他人の復讐も引き受ける〈仇討ち屋〉なのだ。 花蝶屋の主人お稲や鍼灸医の桂雲、美男双子の岡っ引き六助と七弥とともに、三人娘が人気絵師殺しを暴く! 人気沸騰中の作家が贈る新シリーズ、堂々の幕開け!
  • 武士の流儀(一)
    続巻入荷
    4.0
    1~13巻740~880円 (税込)
    元与力が剣と人情で活躍する新シリーズ誕生! 元は風烈廻りの与力で、理由あって隠居生活に入った清兵衛。若い侍が斬られる現場に出くわし、遺された友の手助けに乗り出すが……。
  • ご隠居は福の神1
    続巻入荷
    3.0
    貧乏正義漢の無役旗本、居候のスーパー爺さん、皆の心に花を咲かせる。 可哀想な人を日々助けるが、自らは貧乏にあえぐ若旗本。 その屋敷に一人の老人が…。何にでも長けた「ご隠居」が、若殿を幸せの伝達師に! 心に花が咲く! 新シリーズ第1弾! 「世のため人のために働け」の家訓を命に、小普請組の若旗本・高山和馬は金でも何でも可哀想な人たちに分け与えるため、自身は貧しさにあえいでいた。ところが、ひょんなことから、見ず知らずの「ご隠居」を屋敷に連れ帰るが、料理や大工仕事はいうに及ばず、体術剣術、医学、何にでも長けていた。和馬はこの老人と暮らすうち、いつしか幸せの伝達師に! 「ご隠居」は何者?
  • 卯の花月夜 江戸菓子茶店うさぎ屋
    4.5
    菓子職人・なつめが、寺を建立する母代わりの了然尼に付き添うため、駒込の菓子舗・照月堂を辞して四年。なつめは、内藤宿で菓子茶店うさぎ屋を開き、女将として切り盛りしている。店で出す菓子は、照月堂の主・久兵衛から品書きに加えることを許された「望月のうさぎ」とたれが旨いと評判のみたらし団子。ゆくゆくは体によい養生菓子も作っていきたい。照月堂の家族や、江戸店を出すことになった果林堂の職人・安吉とも交流しながら、ますます精進する菓子茶店女将・なつめの物語。大好評「江戸菓子舗照月堂」に続く物語。
  • 拵屋銀次郎半畳記 汝 戟とせば(一)
    3.0
    幼君・家継の乗った駕籠が賊の槍でメッタ刺しに! 銀次郎の必殺剣が唸り、轟いた! 衝撃の「門田泰明大河時代劇場」堂々の第三期突入!! 品川宿にたどり着き意識を失った黒書院直属監察官・桜伊銀次郎。 毒矢を射られて生死の境をさまようが、ついに意識が戻った。 黒鍬衆の隠宅で、女黒鍬の頭領・加河黒兵の手厚い看護をうけ、順調に回復していたなか、幼君・徳川家継が見舞いに駆け付けたのだ。 将軍剣術指南役・柳生俊方ら柳生衆も同道していたが、帰途、白装束に白覆面の賊に襲われたのだ! しかも幼君が乗った駕籠が賊の槍でメッタ刺しに! 阿修羅と化した銀次郎剣が炸裂する大河シリーズ、(第1期 侠客・全5巻。第2期 汝 想いて斬・全3巻)第3期遂にスタート!
  • 十手浪人 名無しの権兵衛悪党狩
    3.5
    十手を預かる身でありながら、同心ではなく、その素姓は誰も知らない……人呼んで「ななしの権兵衛」が江戸の悪を成敗する! 人気シリーズを多数抱える著者、待望の新シリーズ!
  • 十手笛おみく捕物帳
    4.0
    大坂の町で飴売りをしているみくは15歳の元気な女の子。目明しだった父が遺した文言と、夜な夜な人を襲う物の怪の噂を耳にして、修業中の身ではあるが愛用の十手を携え探索に乗り出した。実はこの十手、笛になっていて、吹くとイケメン大酒飲みの精霊が現れ、みくを助けてくれるのだ。クセの強いおとなたちを従えて、この世の怪異に立ち向かう健気な少女の大活躍。さあ、大捕物がはじまるよ♪ 痛快伝奇時代小説シリーズ、開幕!
  • この世の花
    3.6
    徳川譜代の名門で七千石の旗本の妾の娘・花。母・ふきは商人の娘ながら父・真島兼続に惚れられて娶られ、母子ともに兼続から愛されていた。だが、それを正妻、そして他の妻は妬み嫉み、事あるごとに虐げる。兼続の長男・一成やその親友・青山信義や保坂勇里は花の健気な姿に目を掛けているのだが、それがまた他の娘たちには気にくわない。そんな中、ふきが病に倒れ――。激動の時代に、苦難を乗り越え健気に輝く、一人の少女の物語。
  • 深川青春捕物控一 父と子
    3.0
    深川漁師町にある小料理屋「しののめ」の息子・雄太。母のあきは女手一つで育ててくれており、雄太は十七歳になった頃から仕入れなどをして店を手伝っていた。そんなある日、常連であった同心の高柳新之助から己の御用聞きの手先にならないかと誘われる。雄太の父は、新之助の亡き父で、新之助は腹違いの兄だったと告白され、信頼できる手下が欲しいというのだ。漠然としていた将来が雄太の中で見えてくる。雄太は誘いを受け、父の遺した鼻捻棒を手に、深川の平和のため駆ける! 新たな爽快時代小説、誕生!
  • 三河雑兵心得 : 1 足軽仁義
    3.7
    喧嘩のはずみで人を殺め、村を出奔した18歳の茂兵衛は、松平家康の家来である夏目次郎左衛門の屋敷に奉公することに。だが時悪しく一向一揆が勃発。熱心な一向宗門徒である次郎左衛門は主君に弓引くことを決意する。立身出世どころか謀反人になってしまった新米足軽・茂兵衛の運命やいかに!?
  • 雀ちょっちょ
    4.0
    天才・大田南畝はなぜ筆を折ったのか? 守るべきは、文化か、家族か。 『まいまいつぶろ』『またうど』の著者がおくる、心震える江戸の家族小説! 平賀源内から高い評価を受けたことを皮切りに、 文人としての名声をほしいままにしていた大田南畝。 蔦屋重三郎とも交流を重ね江戸の狂歌を牽引する存在になるが、 田沼意次の失脚と松平定信の台頭により、出版界に粛清の嵐が吹き荒れる。 一方、長男・定吉には、大田の家に時としてあらわれる「魔」の萌芽が見え――。 狂歌への思いと家族愛。 天才・大田南畝の知られざる葛藤を描き切る傑作長編!
  • べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~ 一
    4.0
    貸本屋から本屋となった若き蔦屋重三郎が、才能を開花させ、ヒット作を手掛けていく 親なし、金なし、画才なし・・・ないない尽くしの生まれから“江戸のメディア王”として時代の寵児となった蔦屋重三郎の生涯を描く大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」を完全小説化。 江戸中期、吉原に生まれた蔦重こと蔦屋重三郎は、引手茶屋「駿河屋」の養子となり貸本屋を営む。吉原の妓楼に貸本を運び人気者であったが、さびれていく吉原をなんとかしたいと考えていた。あることがきっかけで『吉原細見』を手掛けた蔦重は、本屋業を始める。しかし経験と実績は浅く、蔦重の前に大きな“壁”が立ちはだかる――。数々の試練に見舞われながらも、蔦重は自らの才能を開花させていく。 折しも、時の権力者・田沼意次が創り出した自由な空気の中で江戸文化が花開き、平賀源内など多彩な文人を輩出していた。蔦重は多くの文化人たちと交流を重ね、ヒット作を次々と連発していくーー。
  • くら姫 出直し神社たね銭貸し
    4.0
    下谷にある〈出直し神社〉には、人生を仕切り直したいと願う人々が訪れる。縁起の良い〈たね銭〉を授かりに来るのだ。神社を守るのは、うしろ戸の婆と呼ばれる老女。その手伝いをすることになった十六歳の娘おけいは、器量はよくないが気の利く働き者だ。ある日、神社にお妙と名乗る美女が現れる。蔵茶屋の商売繁盛を望む彼女が授かったのは大枚金八両。さらにうしろ戸の婆は、お妙に相談役としておけいを連れていくように言い、おけいには「蔵に閉じ込められたものをすべて解き放ってくるように」と耳打ちして──。読み応え抜群の時代小説。(解説・吉田伸子)
  • 茶屋占い師がらん堂
    3.6
    最福神社門前の茶屋「たまや」を切り盛りする母を手伝いながら、明るく元気に暮らしていた娘・すず。母娘で営む茶屋は、丁寧に作られた甘味と季節の蕎麦がうまいと客の評判も上々だ。ところが一年前の春、隅田川沿いの桜を見物に行って以来、すずはどんな医者も原因がわからぬ不調に苦しむようになった。最後の望みをかけ評判の医者の元へ向かう道すがら、具合が悪くなったすずは、宇之助と名乗る謎の占い師に助けられて……。口福を満たす甘味や蕎麦とぴたりと当たる占いが明日への幸せを呼ぶ、時代小説の新シリーズ開幕!
  • 一万両の首 鍵屋ノ辻始末異聞
    4.0
    始まりは備前岡山藩で起きたちいさな事件だったーー 外様大名の面目 × 泰平の世に怒れる旗本 × 新たに加わる第三の勢力 勝のは義か策謀か。 圧巻の面白さで描かれる 天下を騒がす大喧嘩! 寛永七年。関ヶ原の合戦から三十年、大坂冬夏の陣から十五年、 戦の世が終わり天下治まりしといえども徳川幕府の土台は盤石ではなく、 備前岡山藩主の近習殺害を発端に「外様大名百七十万石VS. 旗本八万騎」の抗争が勃発したーー。 「日本三大仇討ち」と称賛される英雄譚の裏側を描いた本格アウトロー時代活劇!
  • 邪眼
    4.0
    父・宗矩により、幼き頃に封じられし柳生十兵衛の左目。その金色に輝く瞳は、『邪眼』と呼ばれ、魔を滅する力を持つという。そして、寛永3年、十兵衛はついに『邪眼』を開眼させた。父より裏柳生開祖を任され、その豪剣をもって苛烈な戦いに明け暮れる十兵衛であったが、冷酷な宿命が彼に襲いかかる。それは、徳川家光の寵愛を受ける弟・友矩の暗殺指令だった――。柳生一族の命運を賭けた十兵衛の闘いを描く、傑作時代小説。
  • 夏鶯
    5.0
    鳳になって大空を羽ばたかんと岡山城へ出仕した若き吉備藩士・滝田蓮三郎。しかし故あって17歳で永蟄居の身となり故郷の金谷に戻される。それでも蓮三郎は心のどこかでじきに恩赦が出て、再び羽ばたく時が来ると信じていたが、無情にも歳月は流れ、次第に世から忘れ去られていく。屋敷の離れで暮らし、大兀僧と揶揄されながらも菜園作りに精を出し、文武両道の塾を開き、身分を問わず金谷の人々に学問、医学、剣術を教えていた。そんな蓮三郎に15年ぶりに再出仕が許される。しかし、その使命はあまりに惨い朝命であった。 史実「神戸事件」をもとに、知られざるラストサムライを描いた幕末時代小説。 【著者略歴】 赤神諒(あかがみ・りょう) 1972年、京都府生まれ。同志社大学文学部卒業。私立大学教授、博士(法学)、弁護士。2017年「義と愛と」(のち「大友二階崩れ」に改題)で第9回日経小説大賞を受賞しデビュー。他の著書に『大友の聖将』『大友落月記』『計策師 甲駿相三国同盟異聞』『太陽の門』『仁王の本願』『はぐれ鴉』(第25回大藪春彦賞受賞)『佐渡絢爛』(第13回日本歴史時代作家協会作品賞受賞)『碧血の碑』『我、演ず』ほか。
  • 母上は別式女
    3.7
    「別式女」は実在した。大名家の奥を守る女武芸者のことで、御三家や仙台藩などの大藩には置かれていたが、万里村巴が仕えるたった5万石の雨城藩に6人もいるのは珍しい。なかでも巴はその統率者たる「別式女筆頭」なのである。その任務は多岐にわたり、藩主の妻女の護衛のほか、家臣の子女への剣術指南なども行った。だが巴は、剣の腕は立つが料理はからっきし。反対に夫の音次郎は、上屋敷の賄い方助として料理の腕をふるっているのだ。そんな「凸凹夫婦」の万里村家には、皮肉屋の父や楽天化の息子もいて、まったくもって目が離せないのだ……。
  • もゆる椿
    5.0
    【文庫版限定・書下し短篇収録】 【解説・吉田伸子】 【第六回大藪春彦新人賞受賞作家、長篇デビュー作!】 御役目は必殺!? 刺客となった少女と人斬れぬ御供の武士。 死への旅路の果てにあったのは……。 「無念を晴らす為やったら、鬼にでも夜叉にでも、喜んでなったる」 旗本の次男坊である真木誠二郎は、裏目付の佐野から、ある御役目を言い渡される。 尊王攘夷派の黒幕を誅殺すべく、江戸から京まで刺客の供をせよと。 しかし誠二郎は生来の臆病者。 鬼のような刺客と聞いて怯えるが、現れたのは年端もいかない少女・美津だった。 悲しい過去を持つ彼女を守るため、誠二郎は死力を尽くすことを心に誓うのだが――。 謀略の渦巻く仇討ち旅が幕を開ける!
  • 伊勢大名の関ヶ原(新潮文庫)
    4.0
    戦国武将富田信高が移封させられた伊勢国。そこはしたたかな商人や地侍が根を張る、一筋縄でいかぬ土地。信高は穏やかな気性と慧眼で治世を進め、領民の声を聞き、新田開発に乗り出し、胆力のある蓼姫も娶った。だが時は大乱前夜。城に迫りくる毛利・吉川の大軍に対峙するのは、挙国一致の富田勢。孤軍奮闘する信高の前に、馬上の「若武者」が現れた。異色な大名と知られざる夫婦の戦を描く傑作。
  • 梧桐に眠る
    3.8
    直木賞受賞後、初の長編連載が待望の単行本化! 天平の寧楽(奈良)、欲望渦巻く平城京に 投げ出された異邦人と浮浪者たちーー。 国家の秘事に巻き込まれて唐から来朝し、 不安と孤独な生活を強いられた袁晋卿(えんしんけい)は、 浮浪児と出会い、心を通わせていく。 争いの渦の中でもがき生きる彼らの姿を 稀代の作家が精緻な筆致で描く、衝撃のデビュー作『孤鷹の天』へと続く物語。
  • 秘剣 双ツ竜 浮世絵宗次日月抄
    3.0
    門田泰明時代劇場シリーズ最興奮の剣の舞――天下一の浮世絵師宗次颯爽登場!悲恋の姫君に迫る謎の「青忍び」炸裂する!怒濤の「撃滅」剣法 天下一の浮世絵師宗次の長屋を訪れた将軍家綱の娘・扇姫。病床の父に贈る姿絵を依頼した直後、凄腕の暗殺集団に奇襲される。間一髪、宗次の剣に救われた扇姫の燃え上がる慕情。姫抹殺を阻止されたドス黒い権力奥の院が放った「宗次斬首」の非情命令! 遂に動き出した恐るべき青装束の忍び群。宗次はどう受けて立つのか。扇姫の切ない慕情と迫る暗殺剣の動きは!? ※電子版に口絵は含まれません
  • おふうさま
    3.4
    江戸時代初期、加賀前田家利常公四女・富姫(おふうさま)が、京・桂離宮を造営したことで有名な八条宮家へ嫁ぐことに。それは徳川将軍家の顔色をうかがいつつも、朝廷と良好な関係を築くための政略結婚。入輿に際して「おふうさま」付きの侍女となった小蝶は、女主人を守っていくことを決心し奔走します。加賀前田家を快く思わない公家衆の陰謀や予期せぬ災難を乗り越えながらも、「おふうさま」は妃としての使命と秘めた恋に揺れ動いていました――侍女だけが知る「おふうさま」の心の内、その悲願とは。
  • おだまり、ローズ:子爵夫人付きメイドの回想
    4.5
    映画のようにドラマチックな、笑いと涙の35年間 アスター子爵夫人は社交界の花形で英国初の女性下院議員、おまけにエキセントリック! 型破りな貴婦人に仕えた型破りなメイドの回想録。
  • 残光そこにありて
    4.0
    2027年大河ドラマ『逆賊の幕臣』の主人公に決定! 幕末を生きた天才的能吏の壮絶な生涯を描く傑作。 黒船の来航により、あらゆる価値観が変化していく幕末動乱期。 日本に「関税」という概念すら存在しないこの時期に、ひとりその重要性に気付き、諸外国を驚嘆せしめた男がいた。 旗本・小栗忠順。 武士でありながら、政治・経済の才覚を持つこの男は、外国奉行や勘定奉行を歴任。 幕臣たちに忌み嫌われる「上野介」を名乗り、勝海舟や十五代慶喜と対立しながらも、 幕府財政を再建のために、国内外を奔走する。 やがて訪れる戦乱。誰もが保身に奔る中、それでも忠順は、後の世のことを諦めない。 彼を突き動かすのは旗本としての矜恃、そして何より、大切な妻との約束であった。
  • 若親分、翔る 目明し常吉の神楽坂捕物帖
    3.5
    「捕物帖」シリーズ最新刊! 公儀すら手出しできない事件の全容とは――。 祟りの裏に隠された陰謀に挑む!
  • 江戸彩り見立て帖 色にいでにけり
    3.7
    “色”で江戸の難題、解決します。 累計32万部突破「居酒屋ぜんや」シリーズの坂井希久子、 文庫オリジナル、新シリーズ始動! 江戸時代は、洗練された美意識と、繊細な色彩感覚が頂点に達した時代でした。 もしも、江戸にカラーコーディネーターがいたら……? お彩の父親は腕のいい摺師でしたが、火事で視力も、仕事場も失ってしまいます。 盲いた父の面倒を見ながら貧乏長屋で暮らしているお彩。 婚約者との縁談も流れ、粗末な木綿の着物に身を包んでいますが、お彩には、天性の鋭い色彩感覚があるのでした。 そこに目をつけたのが、謎の京男、右近。 一本気なお彩に邪険のされながらも、懲りずにまとわりつく右近は、お彩に次々と色に関する難題を持ち込みます。 そして、“江戸のカラーコーディネーター”、お彩の活躍が始まります! 着物や芸能にも詳しい坂井さんならではのエピソードや、 色や柄にまつわる知識も満載。 例えば鼠色だけでも、これだけ種類があるのか!と驚かされます。 ※ お彩はお蔦の顔と見比べながら、帳面をめくっていく。 白鼠、銀鼠、藤鼠、湊鼠、錆青磁、柳鼠──。(中略) 「あっ!」 唐突に、記憶の糸が張り詰めた。 一枚の錦絵がするすると、脳裏に引き出されてくる。(本文より) ※ 新作菓子の意匠から花魁の仕掛けの図案まで、豊かな色彩溢れる江戸のカラーコーディネーターとして活躍するお彩の人情物語。
  • きよのお江戸料理日記
    3.7
    逢坂の油問屋の子として生まれた「きよ」は、とある事情から屋敷の奥でひっそりと暮らしていた。そんなある日、弟の清五郎が問題を起こし、逢坂にいられなくなってしまう。両親は清五郎を江戸にやることにしたが、きよも弟の世話係として共に行くことに。ふたりが向かう先は、父の知人が営む料理屋『千川』。そこで清五郎は配膳係として、きよは下働きとして働くことになったのだが、ひょんなことからきよが作った料理が店で出されることになり……。「居酒屋ぼったくり」著者の新境地、ここに開幕!
  • 口出し屋お貫
    3.8
    「口入れ屋は商売だけど、口出しするのは性分なんで」 若き女主人と元花魁が、人にからまる糸を解く! 著者好評の江戸人情話、最新作! 二十七にして三度目の奉公先から暇を取ったおれんは、昔馴染みの口入れ屋を訪ねた。帳場には見慣れぬ小娘。 口入れ屋の主人と言えば、酸いも甘いも噛み分けた食えない年寄りが相場である。ただの留守番に違いない――が。 「あたしは先代時三の孫で、貫と申します。二年前にこの店を継ぎまして、今年二十二になります」 それぞれの奉公先を辞めた経緯を語らせるお貫に反発して、おれんは店を飛び出す。別の口入れ屋に断わられ、通りで再会した元の主人には不義理をなじられ、疲れ果てて戻った部屋には、お貫が待ちかまえていた……。
  • 義妹にちょっかいは無用にて : 1
    3.7
    理世は長崎の商家から旗本家に嫁ぐために江戸に来て大平家の養女となった。大平家の三男、将太は子供時分は鬼子とも呼ばれる暴れん坊だったが今は手習所の師匠として筆子を教えている――二人は仮そめの兄妹になった。が、将太は〝 美しい妹にひと目惚れ〟してしまう! 苦悩しつつ想いを封印し、縁談を反故にされてひとりぼっちの理世を守ると決意する将太だが……。人気シリーズ『拙者、妹がおりまして』に連なる、新たなる兄妹の物語、いざ開幕!
  • 風を紡ぐ
    3.8
    消えた花嫁衣裳と竹刀 不可解な盗人の正体とは―― 深川の縫箔(刺繍)屋・丸仙の娘、おちえの竹刀が盗まれた。 おちえの父が、ある大店のため縫い上げた花嫁衣裳にも不穏な影が忍び寄る。 剣の達人であった職人・一居でさえも、その気配に気づくことができなかった賊の意外な正体とは。 一方、おちえにも突然求婚者が現れて――大人気時代青春ミステリー〈針と剣〉、風雲急を告げるシリーズ第3弾!
  • 偽装同盟
    4.0
    日露戦争に「負けた」日本。 ロシアの属国と化した地で、男は、警察官の矜持を貫けるのか――日露戦争終結から 12 年たった大正 6 年。敗戦国の日本は外交権と軍事権を失い、ロシア軍の駐屯を許していた。3月、警視庁の新堂は連続強盗事件の容疑者を捕らえるが、身柄をロシアの日本統監府保安課に奪われてしまう。新たに女性殺害事件の捜査に投入された新堂だったが、ロシア首都での大規模な騒擾が伝えられ……。「もうひとつの大正」を描く、入魂の改変歴史警察小説、第二弾。
  • 芝居茶屋たけの家味ごよみ 大根役者といかのぼり
    4.0
    行き遅れを心配されつつも両親の小茶屋「たけの家」を手伝っていたおなつ。ところが火事で父は亡くなり、母は寝込んでしまった。浅草猿若町に店を移して再起を図るが、他の店に出遅れた上、奢侈禁止の世とあってなかなか客が入らない。重責と不安に潰されそうな彼女だったが、不器用ながらも自分を励ましてくれる弟をはじめ周囲の支えに気付き、やがて店を背負う覚悟を固めてゆく――。美味しくて温かな新シリーズ、開店!
  • 夫には 殺し屋なのは内緒です
    3.6
    ごく普通の結婚をした隠密同心の嫁は、じつは優秀なアサシンだったのです!──待望の書下ろし時代小説シリーズ、スタート! 月(つき)は北町奉行・柳生久通の庶子。武芸に秀で、中でも殺しの才に恵まれていたため、柳生の一族は月を殺し屋に育て上げた。一方で久通は月を可愛く思い、隠密同心の花川戸要(かなめ)に嫁がせることにした。真面目で堅物なのが取り柄。そんな月のもとに夫には内緒で、今日も暗殺の指令が届いた……。
  • 恋する女帝
    4.0
    奈良の都、最大の醜聞 女帝×「日本三悪人」道鏡――許されぬ恋の真相は? 天平文化華やかなりし世に即位する孝謙天皇(のちに称徳天皇として重祚)は、「奈良の大仏」造立で知られる父・聖武天皇の後継者として、21歳で史上唯一の女性皇太子となった。皇位継承後、近臣・藤原仲麻呂に支えられ治世は安定しているかと思われたが……。 平城京が騒然とした皇室スキャンダルと、天智天皇以降の皇統の謎を解き明かす、中山義秀文学賞受賞第一作。 「女帝はみな、わが腹を痛めた子への橋渡しとして、帝の役目を果たしてきた。しかし、朕は違う。朕は朕のために玉座につく。この国で初めておのれのための女帝となる」(本文より) 【目次】 序章 神託 一章 うるわしの姫天皇 二章 弓削から来た禅師 三章 奴を王と呼ぶとも 四章 大枝の里の刺客ども 五章 東の国の空の下
  • 貧乏神あんど福の神
    3.9
    売れない絵師の家に 厄病神が同居!? 貧乏で災難続き、 おまけに事件まで…… 大名家のお抱え絵師だった葛幸助は、 今、大坂の福島羅漢まえにある 「日暮らし長屋」に逼塞中だ。 貧乏神と呼ばれ、筆作りの内職で糊口を凌ぐ日々。 この暮らしは、部屋に掛かる絵に封じられた 瘟鬼(厄病神)のせいらしいのだが、 幸助は追い出そうともせずに呑気に同居している。 厄病神が次々呼び寄せる事件に、 福の神と呼ばれる謎の若旦那や丁稚の亀吉とともに、 幸助が朗らかに立ち向かう。 (書下し痛快時代小説) 第一話 貧乏神参上 素丁稚捕物帳 妖怪大豆男 第二話 天狗の鼻を折ってやれ
  • 琉球建国記
    4.0
    15世紀、琉球王国。勝連半島の無頼漢の赤や氷角たちと役人の加那は、立場を超えて仲間となり、民衆に悪政を強いる勝連城主を倒した。新たな按司となった阿麻和利(加那)は、活発な交易で繁栄をもたらす。一方、王位を巡る内乱を経て国王となった尚泰久と側近の金丸は、彼らの活躍に脅威を感じ、失脚させるための計略をめぐらす。国のありようをめぐる阿麻和利と金丸の対立。琉球王朝の興亡という史実を背景に、血湧き肉踊る物語に換骨奪胎し再構築、それぞれの熱い生きざまを描く長編歴史小説。「これは琉球版、水滸伝だ!」――今野敏さん絶賛!
  • しらゆきの果て
    3.8
    仏画、絵巻、浮世絵――美に魅了された人々の営みを描いた歴史小説集 六十路を越した老境の絵師・喜平治(宮川一笑)は、肉筆美人画の名手・菱川師宣の曾孫である姉弟と知り合う。絵描きを志す弟の伊平の面倒を見ることになった喜平治は、幼いながらも確かな筋の良さに感嘆するが、折しも町絵師の宮川一門と表絵師の狩野家の間で諍いが起きてしまい……。(表題作「しらゆきの果て」) 鎌倉、戦国、江戸、幕末 時代と歴史を超えて、 人々を狂わせ、神仏さえも惑わせる、 あらゆる「美」の真髄を描く5つの物語 装画/原裕菜 装幀/長崎綾(next door design)
  • おんなの女房
    4.0
    ときは文政、ところは江戸。武家の娘・志乃は、歌舞伎を知らないままに役者のもとへ嫁ぐ。夫となった喜多村燕弥は、江戸三座のひとつ、森田座で評判の女形。家でも女としてふるまう、女よりも美しい燕弥を前に、志乃は尻を落ち着ける場所がわからない。 私はなぜこの人に求められたのか――。 芝居にすべてを注ぐ燕弥の隣で、志乃はわが身の、そして燕弥との生き方に思いをめぐらす。 女房とは、女とは、己とはいったい何なのか。 いびつな夫婦の、唯一無二の恋物語が幕を開ける。 第10回野村胡堂文学賞、第44回吉川英治文学新人賞、二冠の作品がついに文庫化! カバーイラスト/おかざき真里
  • さらば故里よ 助太刀稼業(一)
    3.3
    毛利藩を飛び出した武士コンビの冒険! 新シリーズ 時代は文化文政。 豊後毛利家の徒士並・神石嘉一郎は貧しい生活を強いられていたが、三神流の遣い手として、武士の勤めを果たしていた。しかしある日、身に覚えのない罪を着せられて脱藩を余儀なくされてしまう。 豊後を離れて、大阪へ向かう船で嘉一郎を待ち構えていたのは、豊後毛利藩の三男で、藩では「控え」「もどき若様」などと軽んじられていた毛利助八郎。この助八郎が家宝の刀を持って藩から抜けようとしたことで、 騒ぎは大きくなっていき―― なぜか旅をともにすることになったものの、カネもない、伝手もない。 果たしてこの「負け組コンビ」に未来はあるのか? 待望の新シリーズ始動!
  • 京屋の女房
    4.0
    山東京伝とふたりの妻、そして江戸出版の黎明期を 賑わせた重鎮たちが躍動する! 2025年大河ドラマの主役で話題の 蔦重が見出した江戸時代のマルチクリエイター 山東京伝が主人公の長編小説! 山東京伝には前妻と後妻、二人の妻がいた。 後妻のゆりは少々浮世離れした夫との暮らしに戸惑い、 「出来た前妻」の影に嫉妬を覚えながらも、 完璧な妻を目指して奮闘していく。 京伝と二人の妻にまつわる感動的な場面や、 スカッとして笑える悪者退治の騒動など、 読み応え満載の物語。
  • 変わり朝顔 船宿たき川捕り物暦[1]
    3.0
    ままならぬ世で、 出会うは偶然、惚れるは必然―― 目明かしの総元締が住まう船宿を舞台に贈る、読み始めたら止まらない本格時代小説! 元奥州白河藩士の倅・真木倩一郎は、朝顔を育てる優男の風貌とは裏腹に江戸随一の剣客。ある日幼馴染みの天野善次郎が新藩主・松平定信の命で来訪、倩一郎に前藩主のご落胤の噂があるという。 定信からは帰参を乞われる中船宿〈たき川〉の女将で、江戸の目明しの総元締・米造の娘、お葉を助けたことで運命が一変。 倩一郎は幕府も揺るがす暗闘に巻き込まれていく……。 【※本作は『船宿たき川捕物暦』(筑摩書房刊)を著者が改稿・改題したものです】
  • 大富豪同心 1 八巻卯之吉 放蕩記
    4.2
    1~31巻517~770円 (税込)
    老中も一目おく江戸一番の札差・三国屋の末孫の卯之吉が、同心株を買って、定町廻同心になった。腕っ節は全くないが、放蕩三昧を繰り返していたときに得た知識と金力で難事件を、次から次へと解決していく。書き下ろし長編時代小説シリーズ第一弾!
  • 京都伏見 恋文の宿
    3.7
    秘めた想いを届けます―― 季節うつろう幕末の京都。伏見にある旅籠・月待屋には、不思議なほどに人の心を動かす手紙を書く代筆屋「懸想文(けそうぶみ)売りさま」がいるという。 秘められた恋、切っても切れぬ親子の情、戦国の世にさかのぼる先祖の因縁―― 人々はそれぞれの想いを胸に、月待屋を訪ねる。京の四季と切ない人間ドラマをしっとりとした筆致で描く、人情時代小説。 〈目次〉 第一章 懸想文の男 第二章 母恋ひし人 第三章 血天井の城 第四章 饅頭喰い 第五章 伏見の酒 第六章 恋文の女 解説/桂 米紫(落語家) 装画/水口理恵子
  • 居酒屋若さま 裁いて候
    3.5
    伊達家の血を引く三滝家は、殿さまではあるものの城を持たぬ陣屋大名。 その跡取りである一太郎は、ある日、父の宗久に呼びだされる。そこで突きつけられたのは、藩の借金を減らすべく、江戸に藩直営の居酒屋を出して金稼ぎをしろ、という無理難題であった。 この難問の裏には、どうやら世継ぎをめぐる継母・お田鶴の方の思惑も隠れている様子……途方に暮れた一太郎はさっそく仲間を選びはじめるのだが、ようやく集められたのは、粗暴な剣の達人、悪名高い算盤侍、おてんばな腰元という、変人たちであった。 そんなはぐれ者を配下とし、一太郎は居酒屋のみならず、町の揉め事や事件に首を突っこんでいくのだが……。期待の新シリーズ開幕!
  • 生命きらめく おやこ相談屋雑記帳
    4.0
    将棋会所の常連客の家に狐の親子が棲みついた、と聞き、訪ねていった信吾。幼い頃に難病から奇跡的に生還した際、彼は動物と会話できる能力を得た。対面した母狐が言うには…(「おコンさん」)。他に相談客との心温まるエピソードも。そして一番の見どころは、「おやこ相談屋」になってだいぶ経ちますが、やっと信吾と波乃の子が生まれます! マイペースな本作で、皆さん幸せ気分に浸ってください。また、シリーズで初めて著者があとがきを寄稿。作品や登場人物への思い、遅咲きデビューの秘話など、貴重な内容も必読!
  • 天酒頂戴
    4.0
    著作100作目となる記念碑的快作! 1868年晩春。陸奥国の南端に位置する東堂藩で大組藩士として奉職する若侍の左馬之助、重蔵、隼人は、大組番頭から呼び出しを受け、詰所の広敷に座っていた。江戸にいる藩主小笠原是信の意向で、江戸屋敷を守るようにとのお達しだ。 江戸幕府が消滅し、東堂藩も新政府派か佐幕派か、今後の判断を迫られていた。幼い頃から共に過ごしてきた三人だったが、意見は真っ向から対立する。東堂藩が新政府に従うことを決め、上野寛永寺周辺にたむろする彰義隊を討伐する命が下されるが、隼人は彰義隊への加入を志願していた。 多くの仲間が血を流し倒れるなか、重蔵はついに敵同士として隼人に対面してしまう。二人は激しく打ち合うが、元鶴田藩の妹尾勝衛が隼人の助っ人に現れ、重蔵を斬り殺してしまう。そこへ合流した左馬之助は、隼人が重蔵を殺したものと勘違いをし、逃げ去った隼人を討つと誓うのだった。 あの頃のようには戻れないのだろうか──。侍としての誇りと新時代に葛藤する男たちの、熱き友情を描いた青春譚。著者100作目となる記念碑的快作!
  • 幕府密命弁財船・疾渡丸(一) 那珂湊 船出の刻
    4.0
    どんな荒波も越える最高の船で 日本中を巡る世直し道中! 新たな痛快時代小説、ここに開幕。 時は慶安。海運の活性化により日本の経済は発展を遂げる一方、各地の湊では犯罪や謀反の兆しが見られるようになる。その最中、水戸藩那珂湊で密かに造られる弁財船、名を疾渡丸(はやとまる)。この船には商船のふりをして諸国を旅しながら、湊の平和を守る密命が幕府より下されていた――! 書き下ろし
  • 蔦屋
    3.9
    2025年、NHK大河ドラマは「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」。 その主人公である江戸の出版プロデューサー・蔦屋重三郎の波瀾万丈人生を描く、傑作歴史長編小説! 寄る年波には勝てず、店仕舞いしようとしていた地本問屋・丸屋小兵衛のもとを、才気迸る若い男が訪ねてくる。この店に毎年二十両払うから、雇われ人となって自分を手伝ってほしい、という申し出に面食らう小兵衛。 「一緒にやりませんか。もう一度この世間をひっくり返しましょうよ」 その男こそ、吉原随一の本屋、飛ぶ鳥を落とす勢いの蔦屋重三郎だった――。 飲むときはとことん飲み、遊ぶときはとことん遊ぶ。商売の波に軽々と乗り、つねに新しいものを作りたい、と意気込む重三郎。重三郎の周りには、太田南畝、朋誠堂喜三二、山東京伝、恋川春町ら売れっ子戯作者や狂歌師が出入りするが、腐れ縁の絵師・喜多川歌麿には、特別な感情をもっている。 やがて松平定信による文武奨励政治が始まると、時代の流れは予期せぬ方向へ――。 蔦屋重三郎の型破りの半生を、父親ほども年が離れた小兵衛を通して描く。最強バディが江戸の街を闊歩する、極上エンターテインメント小説。 単行本を大幅に改稿し、著者によるあとがき「文庫化までの長い言い訳」を特別収録。 単行本 2014年4月 学研パブリッシング刊 文庫版 2024年10月 文春文庫刊 ※この電子書籍は、文春文庫版を底本としています。
  • 夜の明けるまで 深川澪通り木戸番小屋
    4.0
    優しくてお節介な木戸番夫婦のもとには、さまざまな事情を抱えた人々が訪れる。無鉄砲な女友達に振り回されるおもよ、嫁ぎ先でひどい仕打ちをうけた末に女手一つで子どもを育てるおいと。たくましく生きる江戸の人々を描いた短編集。《解説・末國善己》
  • 吉原面番所手控
    4.0
    「すべての事件を解決したのは、花魁なのだ」 40年間、吉原面番所を勤め上げた隠密廻り同心の木島平九郎。その手腕を認められてきた彼だが、自身の死を前に、胸に秘めた真実を語り始める。花魁たちの切なさがあふれる、はかなくも切ない書き下ろしミステリー時代小説。
  • にゃん! 鈴江三万石江戸屋敷見聞帳
    3.7
    町娘のお糸が仕えることになったのは、鈴江三万石の奥方様。 その正体は……なんと猫? 人情、猫情てんこ盛りの抱腹絶倒、時代小説! 幼い頃から妖かしが見えてしまうお糸は、鈴江三万石の江戸屋敷に奉公に出ることになった。正室の珠子に仕えるものの、お糸の目に映る珠子は……なんと猫? 聞けば、城主長義に一目惚れし、人間に変化して嫁いできたという。しかし鈴江には権謀術数が飛び交い、長義にも命の危機が! 愛する人を守ろうとする珠子の姿に心打たれ、お糸もともに立ち上がるが……。 【『にゃん! 鈴江藩江戸屋敷見聞帳』改題作品】
  • 滝沢馬琴 上
    4.0
    江戸後期の文豪・滝沢馬琴の晩年は悲惨だった。口やかましい老妻、病弱な一人息子と孫、終始厄介を起こす親類たち。そのうえ長年の酷使のために馬琴の視力さえもが衰えてゆく……。孤高の文豪とその周辺を描いた感動の歴史巨編。
  • ちゃからかぽん おやこ相談屋雑記帳
    4.0
    猿曳きの誠と猿の三吉が、信吾に正月の演目について相談に来たが……(「犬猿の仲」)。波乃の最初の相談客だったアキが遊びに来て、将棋会所の常連ハツと知り合う。二人は波乃の妊娠に気付き……(「ちゃからかぽん」)。岡っ引の権六親分が連れてきた若者は、なんと彼の息子で……(「蛙の仔」)他3編。軽妙な読み味ながら、物語ひとつひとつが心にしみて、かつ人生の指南書にもなる大人気時代小説シリーズ。ファンの読者なら、今作は同窓会的な感慨も覚えるはず!
  • わたしのお殿さま
    5.0
    紀伊の霊峰を仰ぐ地で、刀鍛冶の家系に生まれた美禰は、後継者となるべく鋒みね国くにの名を与えられ、男を装うよう育てられた。だが、流刑の殿様との出会いが彼女の運命を大きく動かす。新シリーズ開幕。
  • 初午いなり 木挽町芝居茶屋事件帖
    完結
    3.8
    木挽町の芝居茶屋かささぎは、若い店主・喜八とその兄弟分・弥助、料理人・松次郎の三人で営む小さな店。誰もが振り向く色男・喜八と冷たい風貌で女心を痺れさせる弥助目当ての女客や、気の利いた小料理を求める常連に愛されている。が、じつは喜八、かつて江戸市中の風紀を乱す無頼の徒と粛清され、命を落とした町奴かささぎ組親分のひとり息子。それ故、鬼勘の異名をとる火付改・中山直房に、なにかと敵視され……。芝居の町を舞台に、喜八と鬼勘の掛け合いが見どころの事件帖、人情たっぷりにいざ開幕!
  • 奏鳴曲 北里と鷗外【電子特典付き】
    3.7
    感染症と戦う北里と鷗外、その栄光と蹉跌! 民の命を守るため「医療の軍隊」を夢見た北里と鷗外は、なぜ道を違えて対立したか。医師でもある海堂尊が描くライバル物語! 明治時代のニッポンに、感染症との終わりなき闘いに挑んだ男たちがいた。「細菌学の父」北里柴三郎と、陸軍の軍医総監にして文豪の森鷗外。ふたりは同時期にドイツで学び、「感染症から国民の命を守る」という同じ目標に突き進んだ。それなのになぜ道を違え、対立したのか。誰も描かなかったライバル物語。解説・本郷和人 ※この電子書籍は2022年2月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本とし、「作品相関図」などの電子版特典を付したものです。
  • 雪渡の黒つぐみ
    3.0
    【第18回小説現代長編新人賞受賞作】 「一読して、抜きんでている印象を受けました」(中島京子) 「エンターテインメントのツボをきちんとおさえた力作」(薬丸岳) 「物語が進むにつれて状況が二転三転し、先が気になって仕方がない」(塩田武士) ――選考委員、大絶賛! 日本文学史上、最も「優しくて強い」武器を持つ忍びがおくる、驚愕必至の時代・エンターテインメント! 「この忍者、手裏剣も吹き矢も使わない!?」 伴天連教迫害が進む1625年。 東北では過激な新興宗教・大眼宗の台頭に、隣国との領地争いと、いくつもの火種が燻っていた。 南部藩の若き忍者・景信は、この世でただ一人の“声色使い”。 どんな声も完璧に真似できる唯一無二の喉を使えば、 無数の敵も指一本触れず制圧することができる。 隣国・伊達藩の動向を探る命を受け、諜報活動に挑む景信が目にしたのは 信仰にすがる声なき人々と、闇に身を潜める邪教の黒い陰謀。 背負わされた十字架、お上の掌返し、見ぬふりをされる人々の思い。 いま、この時代にこそ突き刺さる、驚愕の時代エンターテインメント!
  • 峠しぐれ
    4.6
    峠の茶屋は、駆け込んでくる客を拒まない! 峠の茶屋の中年夫婦。夫は滅法腕がたち、妻はとても賢い。夜逃げ家族、女盗賊など珍妙な客が続々と。痛快な歴史エンタテインメント。 峠の茶店を切り盛りする中年夫婦。腕っぷしの強い夫の半平と「弁天様」と呼ばれるほど美しく賢い妻の志乃。茶店を訪れる夜逃げ家族や女盗賊、はたまたお家騒動の渦中の一行など、困っている人らを見過ごせない二人には実は苦難の過去が……。笑いあり涙あり陰謀あり剣戟あり、著者の魅力満載の傑作時代小説。解説・末國善己
  • 運命 二人の皇帝
    3.3
    明を建てた洪武帝は、孫を後継者に指名して世を去った。廷臣たちは、気弱な二代目・建文帝を守ろうと、皇族の粛清を進める。これに対し、洪武帝の四男・燕王が兵をあげた。叔父と甥、二人の皇帝の運命はいかに!? 幸田露伴の名作をリライトした中国歴史小説。
  • 捻れ家 古道具屋 皆塵堂
    3.7
    若い筆職人の念次郎が飲み仲間の取引先の若旦那松助と夜、迷い込んだ大きな料理屋。広い宴席には誰の姿もなく、二階にあがると、なぜか真っ昼間の明るさだった。いったい、ここはどこなのか? いつなのか? そして松助も「煙のように」姿を消した。外に出た念次郎はさんざんさまよったあげく、深川の皆塵堂の大家の清左衛門に救われる。 松助の祖父の亀松は、明和の大火のときに、目黒の料理屋で飲んでいて火事に巻き込まれた。その後金貸しとして儲けるが、十八年後に姿を消し、死体で発見された。松助の父の松蔵は、それから十八年後にやはり突然姿を消し、やはり死体で発見されている。松助は、祖父と父の死について、叔父の継右衛門からくわしくは聞かされていなかった。そして今年は、父の松蔵が死んで、十八年後にあたる。松助は大丈夫なのか? 清左衛門から曰くものを扱う古道具屋皆塵堂を教えてもらった念次郎は、皆塵堂を拠点に、姿を消した松助を探しはじめる。 幽霊の見える太一郎も、さすがに時空がねじれていると、気配が読めず、今回は役立ちそうにない。 料理屋、二階建ての長屋、湯屋、大店など建物にまつわる因縁のある屋敷で繰り広げられる幽霊譚。 大江戸版ホーンテッド・マンションに、皆塵堂の面々は、どう立ち向かうのか?
  • 大江戸ぱん屋事始
    3.0
    長年仕えていた油屋をいわれのない疑いによって去ることになった喜助。失意のうちにいたが、自身の経験から“米に代わる常食”を作って商うことを思いつく。そんな折、見聞を広めるために訪れた長崎で出会った「ぱん」。これこそ米の代替食になると感じた喜助は、帰府してすぐに同じものを作ろうとする。しかしどうしても「ふわふわ」にならない……。果たして江戸で「ぱん」は焼けたのか。前代未聞、江戸の「ぱん屋」開店記!
  • 陽炎の旗 続・武王の門
    3.0
    南北合一前夜、男たちの宿運が火花を散らす! ロマンあふれるもう一つの北方太平記 いまや並ぶ者なき力を手にした三代将軍・義満。しかし、海からやってきたある男の出現で、風雲急を告げる。男は、九州に大きな旗を打ち立てた征西将軍・懐良親王の血を継ぐ水師。さらに世を忍び剣で生きる足利直冬の一子が絡んだことから、三つ巴の宿運が時代のうねりを巻き起こすことに……。『武王の門』次世代による南北朝統一をめぐる壮大なドラマ。
  • 白光
    4.0
    日本初のイコン画家・山下りん その情熱と波瀾の生涯! 明治13年にロシアに留学しイコンを学ぶ。一途さゆえ周囲と衝突し芸術と信仰のはざまでもがきながら生きた女性を描く感動長編。 「絵師になりたき一念どうにも抑え難く」茨城県笠間を飛び出した15歳の山下りん。東京で工部美術学校に入学を果たし、西洋画の道を究めようと決意する。ロシヤ正教の宣教師ニコライに導かれ、明治13年、聖像画制作を学ぶため帝政ロシヤに渡るのだが――情熱に従って生きた日本初のイコン画家を描く圧巻長編。解説・酒井順子 ※この電子書籍は2021年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 雷桜 新装版
    4.3
    何ものにも縛られない自由な娘・遊と将軍家斉の息子・斉道の運命の恋――。 江戸から西へ、三日ほど歩いたところにある瀬田村。そこの庄屋の愛娘・遊は、乳飲み子の頃にさらわれた。15年の時を経て、遊は狼女となって帰還する。一方、家斉の息子・斉道は、身体も弱く、癇癪持ちということもあり、気難しい性格をしていた。ある日、転地療養ということで瀬田村が選ばれ、斉道一行が訪れる。庄屋を訪ねていた斉道が出会ったのは、自由に生きる遊だった。やがて、二人は惹かれ合っていくが――。数奇な運命を辿った遊の凛とした生涯を描く、時代劇版ロミオとジュリエット。
  • あんちゃん
    4.0
    夢と野心をもって江戸に出てきた男は、商人として成功するが…… 長年連れ添った夫婦のすれ違い、出世と引き換えに大切なものを失った男……現代人の心を動かす、珠玉の七編を収録した時代小説集。 貧しい百姓の末っ子として生まれた捨松は、故郷の下野(しもつけ)を飛び出し一人江戸へ上る。十数年後、捨松は商売で成功するものの、兄との再会を機に「大切なもの」を失ったことに気づく――表題作「あんちゃん」のほか、夫婦のすれ違いや恩師への慕情など、姿勢の人々の心の機微を直木賞作家が丹念に描く。ほろ苦くも優しい短編集。 ※ 単行本 2010年5月刊 文春文庫版 2013年4月刊 文春文庫新装版 2024年2月刊 この電子書籍は文春文庫新装版を底本としています。
  • 京の恋だより 眠り医者ぐっすり庵
    5.0
    江戸で 旅の宿で 京で 眠りのお悩み、     解決します! 眠り猫も大忙し!?  お茶修業で出会った若き医者との恋の行方は…? 京都からきた老僧・長海和尚の眠りの悩みを解決した〈ぐっすり庵〉の松次郎と藍。実家の茶問屋・千寿園の跡継ぎ娘として、京のお茶のもてなしの心を修業するよう勧められた藍は、長海とともに京へ向かう。旅先での騒動も経てたどりついたのは宇治・萬福寺。若き医者・幸四郎の手伝いをすることになるが、そこにも眠れぬ悩みを持つ人々が……。 目次 第一章 長生き自慢  ぐっすり庵覚え帖 その壱 睡眠には、体力が必要? 第二章 京への道行き  ぐっすり庵覚え帖 その弐 旅先でも、ぐっすり眠ろう! 第三章 養生ぎらい  ぐっすり庵覚え帖 その参 健康のお供に。スマートウォッチを活用しよう! 第四章 隠居の亭主  ぐっすり庵覚え帖 その肆 一番人気は、夫婦別ベッド?
  • 蔦重
    4.3
    2025年、大河ドラマの主人公。 絵師、戯作者の才能を巧みに操り、次々と流行を生み出した 蔦屋重三郎の光と影を描く。 細谷正充さん絶賛! ――吉森大祐、長篇だけでなく短篇の名手でもあったのか。   喜びと悲しみ、希望と絶望、令和の日本人と変わらぬ人間の姿がここにある。 喜多川歌麿、東洲斎写楽、恋川春町、山東京伝、曲亭馬琴…… 鋭い閃きと大胆な企てで時代を切り開いた稀代の出版プロデューサー・蔦屋重三郎が世に送り出した戯作者や絵師たち。 江戸の精華として誰もが知る彼らの人生の栄光と悲哀を描いた、連作短編集。
  • 美濃の影軍師
    3.3
    竹中半兵衛と木下藤吉郎を唸らせた遠慮深謀。 時は戦国時代。 不破与三郎は、美濃国主・斎藤龍興に仕える西美濃四人衆のひとり、不破光治の弟だ。ある日、身の覚えのない百姓一家皆殺しの濡れ衣を着せられ、捕縛されてしまう。不破家にとって、貧しい地侍の娘を母に持つ与三郎は家督相続に邪魔な存在なのだ。あやうく斬首されかけられるも、立会人として同座していた菩提山城主・竹中半兵衛の助けを得、真犯人探しを許される。 しかし、与えられた余裕は三日間。 与三郎は身の潔白を証明するため奔走するが、殺しを解く鍵を次々に封じ込められ、ついに八方塞がりに。脱走を図るも絶望する与三郎の前に、謎の男・木下藤吉郎が現れて……。 青雲の志を抱く若武者を描いた、文庫書き下ろし戦国小説。
  • 江戸に花咲く 時代小説アンソロジー
    3.8
    練達のベテランから気鋭の若手まで、時代小説の粋 江戸の華〈祭り〉をテーマに人気時代小説作家が競作! 宮部みゆき「三島屋変調百物語」の最新作など、読み応え十分のアンソロジー。
  • 浄土双六
    4.0
    荒廃する室町時代を舞台に、男と女の欲と情念を描く。 足利八代将軍となる義政を育てた乳母の亥万(いま)。 彼女はやがて、義政に閨の手ほどきをし、 側女として政にも関わるようになっていった。 正室の日野富子が待望の子を授かるが、 産まれてきた赤子は呼吸をしていない。 富子は亥万の呪詛が腹の子を殺したのだと訴えて――。 室町時代を舞台に人間の業と情を描く傑作歴史小説。 対談・近藤サト ※この電子書籍は2020年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 日日平安 青春時代小説
    3.7
    お家騒動に遭遇したのを幸いに、知恵を絞り尽くして食と職にありつこうとする主人公の悲哀を軽妙に描き、映画「椿三十郎」の原作にもなった「日日平安」をはじめ、男勝りの江戸のキャリアウーマンが登場する「しゅるしゅる」、若いふたりの不器用な恋が美しい「鶴は帰りぬ」など、若者たちを主人公に据えた時代小説全六篇を収録。山本周五郎ならではの品のいいユーモアに溢れ、誇り高い日本人の姿が浮かびあがるオリジナル名作短篇集。(編/解説・竹添敦子)
  • 早刷り岩次郎 新装版
    4.0
    深川で版木彫りと摺り業を営んできた釜田屋岩次郎。安政の地震と大火ののち、画期的な瓦版「早刷り」を世に届けようと立ち上がる。一方、それを快く思わない本所の瓦版屋・初田屋昌平は悪辣な妨害に動きだす。江戸の職人気質を存分に描く痛快な長編時代小説。
  • 小説 紫式部
    3.5
    2024年大河ドラマは紫式部! 名作『源氏物語』の作者が直木賞作家の手によって等身大の女性として鮮やかに蘇る。 時は平安時代――。藤原家に生まれた香子は、一人の女性として悩みながら、物書きの才能を開花させていく。 彼女はいかにして「紫式部」となったのか。そして『源氏物語』の執筆の陰にある彼女自身の物語とは……。 時の権力者道長との関わりなど、小説ならではの展開の中に実像を追う。 作中に登場する人物たちが織りなす和歌にも注目! 「紫式部は歴史に残る大作『源氏物語』の作者である。わが国物書きの最高峰の先達と考えていた。 いつかは始祖紫式部の生まれ育ち、生き方について書きたい、と思うようになっていたのである」(「あとがき」より) 解説に、中山義秀文学賞や新田次郎文学賞などで注目の作家・奥山景布子氏が特別寄稿!
  • 博徒大名伊丹一家
    3.0
    「博徒と殿様」二足の草鞋 藩財政再建の秘策は 賭場のご開帳!? どん底なんてくそくらえ! 泥を喰らって這い上がった不屈の男 貧困病気挫折、絶望の淵をくぐり抜けてきた作者が、精魂込めて綴った一冊です 出羽国松越藩の外様大名・伊丹阿波守長盛が、継嗣のないまま急逝した。このままでは御家は無嗣子改易の憂き目に遭う。 長盛の「深川黒江町に跡継ぎが」といういまわの際の言葉に、江戸家老高川監物たちは必死の探索を続ける。そしてようやく探し当てた男は、文字通り裸一貫の境遇から二百人の配下を持つ博徒の親分に這いあがった、腕と気風と度胸に才覚を持ち合わせた破天荒な男だった! 〈書下し任侠大名一代記〉 序章 第一章 成りすまし大名 第二章 泥饅頭を食え 第三章 博徒大名伊丹一家 第四章 生きていく術
  • うぽっぽ同心十手綴り 凍て雲
    3.3
    天は照々として誠を照らす――。斬首に立ち会った臨時廻り同心の長尾勘兵衛は、罪人の最期の言葉を受け取ってしまった。多くの者に慕われていた医師は、己の命と引き換えに、一体何を守ろうとしたのか……。「正義を貫くってのは難しいことよのう」生きざまに筋を通すため、この一件、決着をつけねばならぬ。傑作捕物帳シリーズ第四弾!
  • 『源氏物語』のリアル 紫式部を取り巻く貴族たちの実像
    3.7
    不倫、怨霊、呪詛、没落……モデルとなった貴族たちの驚きの現実! まるで平安の週刊誌!? なぜ貴族たちは、『源氏物語』に夢中になったのか。それは貴族たちが、この物語に強烈なリアリティを感じたからに他ならない。『源氏物語』には、実在の人物や事件を連想させる要素が満載だったのだ。光源氏、頭中将、六条御息所、弘徽殿女御など、主役から脇役、敵役まで、モデルと考えられた人物や事件を紹介しつつ、平安貴族たちのリアルな日常を解説する。 ●頭中将が頭中将である必然性 ●「六条御息所」という設定の意味 ●怨霊に全てを奪われた元皇太子妃 ●天皇と乳母との関係 ●弘徽殿女御を凌ぐ後宮の暴君 ●藤壺中宮以来の天皇の母親になった皇女 ●明石の君のリアルとしての宮道列子 平安貴族の目線で『源氏物語』を読むと紫式部の深い意図が見えてくる。2024年大河ドラマが10倍面白くなる!
  • 月のうらがわ
    4.1
    深川の新兵衛長屋に住む十三歳のお綾。三年前に母を亡くしたが、大工の父直次郎、弟正太と慎ましく暮らしていた。 ある日、父の朋輩重蔵の店賃滞納で揉めている中、隣に坂崎清之介という写本を生業とする侍が越してきた。 本好きのお綾は、部屋の片づけを束脩代わりに坂崎に手習いを見てもらうことに。そこで書きかけの本 『つきのうらがわ』を見つける。 子が亡き母の住む月へ辿りつこうとする物語だった。 「続きを考えさせてくれませんか」とお綾は頼みこみ、正太と重蔵の子おはると一緒に考え始める。 次第に子どもたちは優しい坂崎を慕うようになる。だが、坂崎には人を殺して生国を追われたという噂があった――。
  • 元禄一刀流 〈新装版〉 池波正太郎初文庫化作品集
    3.5
    浅野内匠頭の家来、堀部安兵衛と奥田孫太夫に吉良上野介の中小姓である清水一学。同じ一刀流の堀内道場に通いながら、敵味方にわかれざるをえなかった彼らを師の視点から描いた「元禄一刀流」や、新陰流の開祖、上泉伊勢守の戦国武将としての姿を描いた「上泉伊勢守」など、文庫に収録されていなかった作品7編を収録したオリジナル文庫。
  • 銀閣の人
    3.0
    応仁の乱は、京の街を焼け跡にしようとしていた。 室町幕府八代将軍・足利義政は、京の秩序を守る責務から目をそらし、自らの美意識の顕現に挑んだ。 孤独な将軍は、何に苦悩し、何を実現しようとしたのか。 日本建築の源流となった“銀閣寺”建立の秘密に迫った歴史巨編。
  • 隠密鑑定秘禄三 下達
    4.0
    累計23万部突破! 大人気シリーズ、待望の第三弾! ついに、その時がきた 将軍の腹心候補は見つかるのか? 決死の秘命を受けた射貫大伍の「諸国大名調査行脚」が始まる 旅に出たくても出られない。小人目付の射貫大伍は、焦燥感に駆られていた。 「躬の腹心となる大名を探し出せ」 との秘命を将軍家斉より下されたが、松平定信の横槍に遭い出発できずにいたのだ。 しかし、ついにその時がきた。 廻国剣術修行の許可を得た大伍は、旗本に扮し武蔵国岡部に向かう。 藩主、安部信亨は有用な男なのか。決死の隠密調査が始まった。
  • 神剣 人斬り彦斎
    4.5
    死すとも志は捨て申さぬ――。肥後藩の下級武士に生まれた河上彦斎は、女人と見まがう美貌の持ち主ながら、神速の抜刀術を誇っていた。幕末最大の思想家・吉田松陰との出会いは、彦斎に国事奔走を誓わせる。藩主とともに上洛を果たした彦斎は、いよいよ尊皇攘夷を決行するため、血なまぐさい天誅行為に手を染めていく。“人斬り彦斎”と怖れられた梟雄は、何のために剣をとったのか。圧倒的斬れ味を誇る葉室麟渾身の歴史長篇。
  • 望月のうさぎ 江戸菓子舗照月堂
    完結
    3.8
    生まれ育った京を離れ、江戸駒込で尼僧・了然尼と暮らす瀬尾なつめは、菓子に目がない十五歳。七つで両親を火事で亡くし、兄は行方知れずという身の上である。ある日、了然尼と食べるための菓子を買いに出たなつめは、いつもお参りする神社で好々爺に話しかけられた。この出会いは、なつめがまた食べたいと切に願ってきた家族との想い出の餅菓子へと?がった。あの味をもう一度!心揺さぶられたなつめは、自分も菓子を作りたいという夢へと動きはじめて……。江戸の町の小さな菓子舗が舞台の新シリーズ誕生。
  • 花鳥茶屋せせらぎ
    4.0
    高く、遠く羽ばたけ、見果てぬ明日へ―― 初恋、友情、夢、仕事……幼馴染みの少年少女たちの巣立ちを描く、瑞々しく豊潤な傑作時代小説! 上野不忍池の「花鳥茶屋せせらぎ」は、珍しい鳥や植物を愛でる行楽の苑。いかがわしさとは縁遠く、女子供にも人気だ。 幼い頃、手習い師匠が語る鳥の話を、仲間と共に夢中で聞き入った勝次は、「せせらぎ」で鳥かご職人の修業中だ。 ある日、黒目の双眸が白肌に映える女から注文を受けた勝次は心を奪われ――
  • 絵師金蔵 赤色浄土
    3.0
    「血の色は厄払いじゃ。万民の不安を払い落とすのじゃ」幕末の土佐に生まれ「絵金」と呼ばれた男、艶やかな色彩で見る者を虜にした異才、激動の生涯。――幕末の動乱は土佐国も大きなうねりで呑み込んだ。様々な思想と身分の差から生じる軋轢は、人々の命を奪っていった。金蔵はそんな時代に貧しい髪結いの家に生まれた。類まれなる絵の才能を認められ、江戸で狩野派に学び「林洞意美高」の名を授かり凱旋。国元絵師となる。しかし、時代は金蔵を翻弄する。人々に「絵金」と親しまれながらも、冤罪による投獄、弟子の武市半平太の切腹、そして、土佐を襲う大地震……。金蔵は絵師として人々の幸せをいかに描くかに懊悩する。やがて、絵金が辿り着いた平和を願う究極の表現とは――。作家生活20周年記念作品
  • いかだ満月
    3.5
    月うさぎが跳ねたら、明日の吉兆――江戸の義賊として名を馳せた鼠小僧次郎吉が、獄門になった。相棒であった材木問屋「新宮屋」の主・祥吉は、残された次郎吉の妻と息子・大次郎を命にかけても守ることを誓う。ある大商いをものにした祥吉は、熊野杉の買い付けのために、大次郎、木場の川並の健次とともに七日船に乗り、紀州・神宮へと向かうが・・・・・・。苦難に負けず、明日を信じて生きる人びとの、義理と人情と誇りを描く、傑作時代長篇。
  • 狸穴あいあい坂
    3.3
    結寿(ゆず)は、十七の娘盛り。元火盗改の祖父と麻布狸穴で暮らしている。新春、ムジナを探す八丁堀同心・妻木と出会う。精悍だがどこか飄然とした佇まいに、ほのかな恋心を抱く結寿。だが、火盗改方と同心は、手柄を競い合う仇敵関係だ。その頃、夜道で金品を奪う“ムジナ”が出没し……。二人は、祖父に内緒で、狸穴界隈で起こる不思議な事件の謎を解いていく。恋と捕り物の行方を温かな人情のなかに描く連作時代小説。
  • 「女が、さむらい」シリーズ【全4冊合本版】
    3.0
    近頃、男が弱くて仕方がない――平和が続く江戸で千葉道場の筆頭剣士となっていた秋月七緒。 長州藩邸用人の娘である彼女は、親に強制された縁談の席で強盗事件に遭遇。犯人を成敗し、瀕死の男・猫神創四郎を助ける。 惹かれ合う二人だが、猫神の正体は、徳川家に不吉を成す刀<村正>に纏わる密命を受けたお庭番だった! 江戸では、刀に関する事件が頻発しており……。 ※本作品は『女が、さむらい』シリーズ全4巻を収録しています。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。
  • 大江戸少女カゲキ団
    完結
    3.5
    花のお江戸の両国に、芹が女中として働く「掛け茶屋まめや」がある。芹は幼いころ、役者だった父のもとで芝居の稽古に励んでいた。しかしあることがきっかけで、芝居や踊りからすっかり遠ざかってしまう。ある日、芹は久しぶりに心の中で踊りの師と仰いでいる東花円の稽古所を覗いた。ちゃんと金さえ積めばあたしだって立派な師匠に弟子入りすることが出来るのに……。心にうずく妬み心を隠しつつ、踊りへの未練を捨てきれずにいた。そんな時、花円が突如まめやに現れて、意外な申し出をしてきた──。待望の新シリーズの開幕です!!
  • 江戸の雷神 死化粧
    3.5
    深川で娘が惨殺された。もう四人目だ。続いて刺殺された男の死体が吾妻橋近くで見つかる。その頃、「江戸の雷神」と呼ばれ町人に人気があった前火付盗賊改役の伊香雷蔵は、わけありの剣の達人・安斎六右衛門、元盗賊の玄慈、幼馴染みで拳法使いの女医・長飛とともに、「よりよい江戸」をつくらんとしていたが……。 個性的な仲間たちが正義のために奮闘する、痛快時代小説シリーズ!
  • まんぷく旅籠 朝日屋 あつあつ鴨南蛮そばと桜餅
    3.5
    朝日屋の主・怜治の元同僚、火盗改同心の柿崎詩門が盗賊に斬られたらしい。安否を確かめにいった怜治だったが、本人に会うことはできなかった。そんな折、大坂の呉服屋の老番頭・孫兵衛が、長逗留したいと朝日屋を訪ねてきたが……(第一話 新旧)。美味しさと痛快さが胸を満たす――心の活力源を一服どうぞ。文庫書き下ろし 第一話 新旧 第二話 年始のさざ波 第三話 継ぐもの 第四話 朝桜
  • とわの文様
    3.6
    江戸は西河岸町の呉服屋・常葉屋は、「ここにしかない品がある」と着物に五月蠅い江戸っ子たちにも評判お店。 箱入り娘のとわは、失踪した母の代わりに店を盛り立てようと日々奮闘している。 芝居を愛する兄で若旦那の利一は、面倒事を背負い込む名人。 犬猫を拾う気軽さで、ヤクザ者に追われる女性を連れて帰ってくるが、それにより大騒動が巻き起こり……。
  • ほら吹き茂平〈新装版〉
    5.0
    いつも一緒に泣いたり笑ったり。それが夫婦っていうもんだ。 懸命に真っ当に生きる家族が明日の夢を紡ぐ、滋味溢れる時代小説。―― 「沢庵は頭から尻尾まででどこが一番うまいと思う」 茂平は大工の元棟梁。いつの頃からか深川では“ほら吹き茂平”と渾名されるようになった。別に人を騙すつもりはない。悲しいことも苦しいことも、ほらに紛らせば落ち込まないことを、懸命に働くうちに身につけたのだ。今日も一向に嫁ぐ気のない我儘娘と相談に来た母親に語り出すと……。笑いと涙の人情小説集。
  • 怨返し 古道具屋 皆塵堂
    3.6
    日光街道の越ヶ谷宿の旅籠で働かせてくれた恩人・仁兵衛の遺品には幽霊が憑いていた。仁兵衛が若い時分に、江戸で借金の取り立て屋「すっぽんの桑次郎」という異名をとっていたことを知った甥の藤七は、遺品の数々を元の持ち主に返す旅に出ることになった。道中、「刀狩りの男」と呼ばれる浪人に襲われ川に落ちた藤七は、深川亀久橋近くの古道具屋「皆塵堂」で目を覚ました。 三十年前に仁兵衛が手に入れた遺品の数々は、「すっぽんの桑次郎」の借金の形なのか。優しかった伯父が人々に恨まれる非情な取り立て屋だったことがどうしても信じられない藤七は、限られた七日間の江戸滞在のうちに、遺品の持ち主を捜し出し、憑いている幽霊の謎を解き明かし、伯父の正体をつきとめることができるのか? 材木商のご隠居・清左衛門、力自慢の魚屋・巳之助、有能な小僧・峰吉らの助けも借りながら、「知りたがりの藤七」は江戸でも行く先々で幽霊をみることに……。 怪談+とぼけた笑いで人気の「皆塵堂」シリーズ、第十弾!
  • 異人の守り手
    4.0
    闇から闇へ“人を助ける”仕掛け人! 慶応元年の横浜。世界中を旅する実業家のハインリヒは、外交官しか立ち入ることができない江戸へ行くことを望んでいた。 だがこの頃、いまだ外国人が日本人に襲われる事件はなくならず、ハインリヒ自身もまた、怪しい日本人に尾行されていた。 不安を覚えたハインリヒは、八か国語を流暢に操る不思議な日本人青年・秦漣太郎をガイドに雇う。そして漣太郎と行動をともにする中で、ハインリヒは「異人の守り手」と噂される、陰ながら外国人を守る日本人たちがこの横浜にいることを知り――。 手に汗を握る興奮に、深い感動。大エンターテインメント時代小説、ここに開幕!
  • 姉川の四人 信長の逆切れ
    3.6
    あの屈辱の金ケ崎の敗戦から三ヶ月。復讐に燃える信長は、盟友・家康をこきつかい二倍近い大軍で浅井長政領内奥深くに攻め込む。楽勝かと思いきや、とことん弱い織田勢は……大誤算にキレる信長、一撃で粉砕、弱すぎる秀吉、どこにいる? 光秀、またも巻き込まれた家康。のちの天下人・四人の悪戦苦闘をコミカルに描く痛快歴史小説。 ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
  • 日盛りの蟬(第6回大藪春彦新人賞受賞作)
    3.8
    次々と話題の新人を輩出する大藪春彦新人賞、第6回受賞作! ●今野敏 選評(抜粋) 語り口のうまさに圧倒され、受賞作に推すしかないと思った。 ●馳星周 選評(抜粋) 舞台設定、キャラクター造形、ストーリー展開、文章力、どれをとってもプロの作家顔負けの上手さでケチをつける隙がない。 ●徳間書店文芸編集部編集長 選評(抜粋) オーソドックスなネタに、スワッピングという変化球をうまく掛け合わせている点が見事です。 ●あらすじ 蟬の鳴き声が響いている。 女郎のおさきは楼主に呼ばれ、内所の障子を引き開けた。 そこにいたのは見知らぬ顔の若い侍。 用向きが読めないおさきに、藤岡と呼ばれた侍は頭を下げた。 「おさきとやら。厄介をかけるが、よろしく頼む」 藤岡の敵を討つため、おさきは仮初の夫婦を演じることに――。 ※受賞作のほか、選評および受賞の言葉を収録
  • さぶ
    5.0
    武士や市井の人々の喜怒哀楽、義理や人情を通して限りない人間愛を描いた時代小説、人情小説の名手・山本周五郎の長編全集。第1巻は「さぶ」。青年から大人になる微妙な時期の男の友情と成長を描いた傑作長編。
  • 空蝉同心隠書 盗人の上前
    4.0
    里見梧郎は、主筋にあたる旗本家との諍いで、火付盗賊改方の長官・長谷川平蔵の預かりとなった。そして、「居ると気づかせない人になれ」と言われ、書誌役を任ぜられる。 ある日、押し入った先を皆殺しにする強盗事件が起きた。調べ始めた矢先、北町奉行所の“真犯人は主人に遺恨のある元使用人”という明らかな嘘で、事件を横取りされてしまう。 梧郎は、真相を隠密裡に探り始めた。
  • 刀伊入寇 藤原隆家の闘い
    3.7
    どこかに、強い敵はおらんものかな――。平安時代、栄華を極める一門に産まれた藤原隆家は、公卿に似合わぬ荒ぶる心を抱えていた。朝廷で演じられる激しい権力闘争のさなか、安倍晴明と出会った隆家は、国を脅かす強敵が現れることを予言される。やがて花山院と対立し、九州に下向した隆家が直面したのは、熾烈を極める異民族の襲来だった。荒くれ者公卿は、世の安寧を守り抜くことができるのか。血湧き肉躍る戦記ロマン!

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