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  • ひさしぶりにさようなら
    値引きあり
    3.0
    世にもだらしない家庭で育った都。そこから脱出しようと結婚するが、夫も彼女同様に怠け者。身に染み付いた怠惰さは直ることなく、なんとなく出産し、子育てするが……。そんな男と女の結婚生活を描いた表題作に加え「いも・たこ・なんきん」の2作品を収録。ちょっと奇妙な日常を淡々と綴る、異色の家族小説。(講談社文庫)
  • ともだち刑
    値引きあり
    4.1
    中学のバレー部に、顧問教師の勧誘で入部してきた「あなた」に私は憧れ、一緒に帰宅できるともだちになれたことが嬉しかった。が、注目を浴びるほどにミスばかりを繰り返す私は、「笑ってんじゃねえよ! 」というあなたの言葉に凍りつく。痛みという実体を伴った怒りの向かう先を凝視する、渾身の長編小説。(講談社文庫)
  • 誰にも書ける一冊の本
    値引きあり
    3.5
    疎遠(そえん)だった父の死に際して故郷に帰った「私」に手渡されたのは、父が遺(のこ)した原稿用紙の束。気が乗らぬまま読み進めるうちに、過去にまつわるいくつかの謎が浮かび上がる。果たしてこれは、父の人生に本当にあったことなのだろうか? 次第に引き込まれるうち、父と子の距離は、少しずつ埋まっていく――。父親の死を通して名手が鋭く描き出す、生きる意味と、親子の絆(きずな)。
  • 肉体の門――田村泰次郎傑作選
    4.0
    敗戦直後の廃墟の東京で、獣になって身を売る若い女たちの集団。その中に突然現われた一人の男をめぐって起こるドラマを描いた表題作「肉体の門」。死と隣り合わせた欲望のひしめく中で人間のつながりを求める男女の姿を描いた「肉体の悪魔」「春婦伝」「蝗」。さらに彼の主張を集約したエッセイを収め、田村文学のエッセンスを贈る。
  • 旅の終りに 【五木寛之ノベリスク】
    -
    Qグループの管理総本部からQレコードに、第三制作室廃止の指令が出た。第三制作室は演歌・歌謡曲を中心に作る、日本のレコード会社の顔とも言える部門だ。制作本部長の津上は反発し、指令を出した黒沢に第三制作室存続の直談判をする。黒沢とは以前別のレコード会社で、部下として働いたことがあった。津上の申し出に、黒沢は条件を出してきた。それは、1年以内に100万枚を売り上げるという、とてつもない条件だった。
  • 多摩の台病院ものがたり(1)
    -
    1~4巻385円 (税込)
    ちょっとおかしな医者たちの、まっすぐな挑戦!  ベッド数300床、地域密着型の病院として発展してきた“多摩の台病院”。  東城医大から鬼角医師が派遣された直後、外来で事件は起きます。  「瞬間湯沸器」の異名を取る鬼角医師が、多摩の台病院を舞台に、ところ狭しと暴れまくり、これに風穴徹、医者本武蔵、催湖京造といった、ひと癖もふた癖もある医者たちが加わって……。  ブラックボックス化した医療の裏舞台がチラッと覗ける、抱腹絶倒の病院エンターテインメント、第一弾の登場! 巻末付録として、キャラクター設定資料集もついています。 ●米山公啓(よねやま・きみひろ) 1952年山梨県生まれ。作家、医学博士、神経内科医。聖マリアンナ大学医学部卒業、聖マリアンナ医科大学第2内科助教授を1998年2月に退職。本格的な著作活動を開始。医学ミステリー、小説、エッセイ、医療実用書など、著書多数。現在もあきる野市の米山医院で診療を続けながら、年間10冊以上のペースで書き続けている。テレビ・ラジオ番組の監修・出演をこなし、講演会も全国で行なっている。
  • ブラフマンの埋葬
    値引きあり
    4.1
    ある出版社の社長の遺言によって、あらゆる種類の創作活動に励む芸術家に仕事場を提供している〈創作者の家〉。その家の世話をする僕の元にブラフマンはやってきた――。サンスクリット語で「謎」を意味する名前を与えられた、愛すべき生き物と触れ合い、見守りつづけたひと夏の物語。(講談社文庫)
  • ラノベのなかの現代日本 ポップ/ぼっち/ノスタルジア
    値引きあり
    3.3
    気がつくと、ラノベ出身作家がメジャーシーンで活躍していたり、作品がハリウッドで映画化されたり。日本文化にもじわじわと影響をもたらしている。その巨大で寡黙なラノベ作品群だが、読者層が限られているからこそ、内容の変容をたどっていくと、日本社会の変化が確実に刻み込まれている。その変化とはどのようなものなのか。注目の批評家が読み解く。(講談社現代新書)
  • 世紀末おとぎ話
    -
    1巻385円 (税込)
    けっしてお子様には読ませないでください!  鬼が島へと民族浄化に出かける「桃太郎」、マッチを擦らずにいると禁断症状が出る「マッチ売りの少女」、北の国から南の町へ亡命する「冷麺の音楽隊」、巡航ミサイルが若者に恩返し「敦賀女房」、窓際セクションでセクハラ三昧「北風と太陽」、アヒル離れした風格を持つ超エリート「すごいアヒルの子」、平気で臼をつく人たち「さるかに合戦」、みんなで不正に精を出す「大きなかぶ」、酸化することに意義がある「すっぱいぶどう」…。  世界で一番笑える、伝説のトンデモ童話集がついに復刊!  単行本から内容を大幅に加筆・修正し、さらに新作3本を加えての登場です。 ・敦賀女房 ・しきたりすずめ ・冷麺の音楽隊 ・アリとキリギリス ・アリとブルース・ウィリス ・笠親爺 ・ねずみの婿選び ・裸の大政 ・森は生きている ・北風と太陽 ・媚びとりじいさん ・大きなかぶ ・三枚のお札 ・桃太郎 ・圧縮版桃太郎 ・きこりと神様 ・かぐや姫 ・すっぱいぶどう ・すごいアヒルの子 ・さるかに合戦 ・ルンペルシュティルツ・アットマーク・ドットコム ・エンゲルスとグレーテル ・マッチ売りの少女 ・美女で野獣 ●植木不等式(うえき・ふとうしき) サラリーマン、大学客員研究員などを経てフリーランスのサイエンスライター(愉快な原稿の場合はお笑いサイエンスライター)。著書に『悲しきネクタイ-企業環境における会社員の生態学的および動物行動学的研究』(地人書館/日本経済新聞社)、『スピリチュアルワールド見聞記』(楽工社)、共著に『トンデモ本の世界』(洋泉社)、訳書に『イスラームと科学』(パルヴェーズ・フッドボーイ著、勁草書房)など。
  • あなたからの卒業
    -
    1巻385円 (税込)
    過去の恋愛の痛手から、誰かを愛することに臆病になっていた  秋野美海子、24歳。友達は次々にウエディングベルを鳴らす年頃というのに、今の私は結婚どころか、まだ恋すらしていない。高校時代の悪夢のような恋の終わりは、私を、ブラックホールに閉じこめたまま…。  そんな私の毎日に、突然飛び込んできた年下の雄太。そして、故郷でのお見合い話。  失った恋にピリオドを打つこと、恋をすること、そして結婚…。  揺れ動く微妙な想いを描いた純愛小説の名作が、大幅に加筆・修正されて電子書籍で復刊です。 ●井上香織(いのうえ・かおり) 東京都生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒。学生時代には、シンガーソングライターとして、『めざめの刻に』などを発表。またラジオのパーソナリティー、他のアーティストへの作詞の提供も手がける。大学卒業後は、私立高校教師を経て著作活動を続ける。著書に『さよならの向こう側』(KKベストセラーズ)、『蜃気楼の彼方に』(幻冬舎)、『やさしい旋律』(スターツ出版)、『放課後』(講談社)、『25歳の辞表』(徳間書店)などがある。
  • 通りの向こう側 私鉄沿線恋物語
    -
    1巻385円 (税込)
    東京の街で生まれた「恋」をテーマにした短編小説集  都立大駅の近くある、オンボロアパート「駱駝館」に住む学生占い師と出会ってから、恋人と心が通わなくなる富豪令嬢の菜緒。豪華なマンション暮しを夢見るうちに、言葉巧みに金持ち老人から土地を手放させる「地上げギャル」になる理恵。都合のいい女から脱却を図ろうと、不倫の恋の相手の本心をただす隆子。  本書では、東京を網の目のように張りめぐらす私鉄沿線に生きる、女たちの恋とため息と希望の物語8編を収録。若い男女の多彩な青春恋物語を清新に描く。 ・通りの向こう側(東急東横線・都立大学駅) ・プールの縁にすわる人(東武伊勢崎線・東向島駅) ・犬が好き(京王井の頭線・永福町駅) ・夢喰い虫(西武池袋線・江古田駅) ・初詣に賭けて(京浜急行線・青物横丁駅) ・成城に住むまでは(小田急線・成城学園前駅) ・終電の発車ベル(営団地下鉄銀座線・銀座駅) ・花火が見たくて(京成金町線・柴又駅) ●神津カンナ(こうづ・かんな) 1958年、東京生まれ。作家、エッセイスト、コメンテーター。母は女優の中村メイコ、父は作曲家の神津善行。弟は画家の神津善之介。東洋英和女学院にて、幼稚園から高等部まで学び、1977年3月、東洋英和女学院高等部を卒業。同年5月に渡米し、9月サラ・ローレンス・カレッジに入学、演劇を学ぶ。著書『親離れするとき読む本』は、体験的家族論として注目され、ベストセラーとなる。その他、『美人女優』『パープル・ドリーム』『長女が読む本』『あなたの弱さは幸せの力になる』など著書多数。以後、執筆活動の他、テレビ・ラジオ出演、講演また、公的機関や民間団体の審議委員等も数多く務めて精力的に活動している。
  • 涙の天使にさよならを
    -
    1巻385円 (税込)
    一度も人を好きなったことのない、悪魔のような女の子 「妖精の姿をした800歳の魔女」  ある客は、わたしを、そう形容した。  わたしは3ヶ月前に高校を卒業したばかりの18歳。新宿丸井町のキャバクラ『ギャラクシー』のナンバー3。  源氏名はサクラで、本名は本条もえ。でも、東京で、わたしの本名を知っているのは、店長と、幼馴染の百太郎だけ。  基本、信じてもらえないけど、わたしは、まだ「恋」をしたことがない。キスらしきものはしたことはあるけど、男と寝たことは一度もない。誰かを好きになったこともないし、なりたいとも思わない。  でも、そんなわたしの心に引いた一線を踏み越えてくる客がいた。通称「プーさん」。ハーヴァード大学で人工知能の研究・開発に携わる心理学の助教授。38歳。  1本、200万円のドンペリ・プラチナを景品にして、わたしは彼と「賭け」をした。  彼の家庭を壊せたら、わたしの勝ち。壊せなかったらわたしの負け。  でも、その「賭け」には、タイムリミットがある。  なぜなら、わたしは、ある「秘密」を抱えていたから……。  悪魔のように男を惑わし、けれど、一度も人を好きなったことのない。そんな18歳のキャバ嬢の数奇な運命を描く、切なくも美しい、純潔のラブ・ストーリー。 ●鈴木剛介(すずき・ごうすけ) 1969年、東京都生まれ。上智大学文学部哲学科卒。外資系広告代理店、築地魚河岸、特別養護老人ホーム介護員、カナダの乗馬クラブの馬糞掃除人などを経て、専業作家に。著書に、『THEANSWER』(角川書店)、『自殺同盟軍』(角川書店)、『デブになってしまった男の話』(求龍堂)、『人はなぜ生きるのか、答えよ!』(河出書房新社)、『真理男』(角川書店)、『ラブゲーム~キャバ嬢・ミトの恋戦(こいいくさ)~』(魔法のiらんど)、『星空の家』(パブー)。
  • 新折伏鬼の野望
    -
    1巻385円 (税込)
    暴走する宗教団体を見つめる、主人公の思いは…  そのあまりに過激な内容のために長らく絶版、古書店ではプレミア価格がついていた、幻の作品『折伏鬼(シャクブクキ)』。本書では、そこに収録されていた中篇「虚構の覇者」「会長の野望」を収録。 ・「虚構の覇者」  聖護道会が国立競技場で催す“新世紀の祭典”まで、あと一週間ほどだった。このセレモニー的要素の濃い大体育ショーに懸ける、会のとりわけ男女青年部の意気ごみには、まさに鬼気せまるものが感じられる。それは例年の体育祭とはちがう、ある思惑が働いているからだった……。 ・「会長の野望」  聖護道会の動静のなかでも、わたしは河田大介のそれに、執拗すぎるほどの関心を寄せて注目していた。というのは、わたしが脱会を決意するにいたった動機の大部分は、河田大介個人に対する不信の念で占められていたからで、それもただ単に不信の念というだけではかたづけることのできない底深いものであり、大げさに言えば河田を謗法者としてとらえていたのである……。  ある宗教団体に題材をしており、主な固有名詞は変名となっている(山口利三郎、多田皓聖、河田大介、石原敏夫、中島晃助、聖護道会、聖道新聞、暁出版、前進党、小説・生命哲学など)。  直木賞作家の自伝的青春小説。  また、巻末には、新たに執筆した著者入魂の「あとがき」が収録されており、こちらにも注目したい。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 折伏鬼
    4.0
    1巻385円 (税込)
    日本最大級の“あの”宗教団体の内幕を暴露!  むりやり連れていかれた新興宗教団体の集会で、壇上の会長は中学一年のわたしに「いつか信心することになる」と予言し、哄笑した。十年の後、まさにわたしは巨大な組織の中にいた。が、数年の激しい活動の末、わたしを捉えたのは大きな疑惑であった。傷つき絶望して、わたしはそこを去った……。  そのあまりに過激な内容のために長らく絶版、古書店ではプレミア価格がついていた、幻の作品『折伏鬼(シャクブクキ)』がついに電子書籍となって復刻!  本書では、ある宗教団体に題材をした中篇小説「折伏鬼」を収録。主な固有名詞は変名となっている(山口利三郎、多田皓聖、河田大介、石原敏夫、中島晃助、聖護道会、聖道新聞、暁出版、前進党、小説・生命哲学など)。  直木賞作家の自伝的青春小説。 ●志茂田景樹(しもだ・かげき) 静岡県生まれ。おひつじ座のA型。中央大学法学部卒。塾講師、新聞記者などを経て、1976年秋に『やっとこ探偵』で第二七回小説現代新人賞を、1980年には『黄色い牙』で第八三回直木賞を受賞。
  • 愛の天使アンジー
    -
    1巻385円 (税込)
    働く女の幸せってなによ?  OLの杏子29歳。製粉会社の開発部に就職して8年。仕事にはそれなりの自負がある。だけどこのまま独身のお局になるのはイヤだし、かといって腐れ縁の彼との結婚にも踏み切れない…。  30の大台を目の前に、こころは宙ぶらりん。意味不明の不安にかられ、わけもなく泣きたくなったり、もしかしてプチ鬱?  そんなある日、杏子の前に、オカマの天使があらわれた。  すべての悩める働く女たちに、救いあれ。  悩めるOLたちに贈る、抱腹絶倒の“愛の福音”小説です。 ●横森理香(よこもり・りか) 作家、エッセイスト。1963年5月19日山梨県生まれ。母は国語教師、父は美術教師。高校一年までを山梨県で過ごす。父の死後、母親の転勤にともない、高校二年からで東京三鷹・明星学園高等部に編入。多摩美術大学グラフィックデザイン科映像デザインコースに進む。在学中は、ビデオアートとインスタレーション、ビデオドラマ作り、ドラマの台本、映画評執筆などに熱中する。卒業後、映画評、美術・トレンドのコラムから執筆活動を開始。その後ニューヨークに2年滞在し、NYのカルチャー情報を日本の雑誌に寄稿する傍ら、小説を書き始める。帰国後は、女性誌『クレア』の突撃ルポライターとして、数多くの体験記事を手がけ話題になる。29歳の時に『ニューヨーク・ナイト・トリップ』で作家デビュー。1980年代東京を舞台にした『ぼぎちんバブル純愛物語』は、現代日本人の経済と愛、女性の自立をリアルに描いた小説として話題になり、文化庁の現代日本文学の翻訳・普及事業の、JLPPに選ばれ、『TOKYO TANGO』というタイトルで翻訳された。現在イギリス、アメリカで発売中、ドイツでも同書と『LOVE&EAT』が翻訳中である。『地味めしダイエット』『愛しの筋腫ちゃん』『横森式おしゃれマタニティ』などの、女性の生き方をテーマにしたエッセイも定評がある。
  • 花のワルツ
    4.0
    踊子としての天分に恵まれた友田星枝。星枝の奔放さに苛立ちながらも良きライバルとして切磋琢磨する早川鈴子。洋行から5年ぶりに帰国した男性舞踊家・南条が松葉杖をついているのを目にしたとき、2人がとった行動とは……。表題作のほか「イタリアの歌」「日雀」「朝雲」の3編を収録。

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  • 法師蝉
    4.0
    1巻385円 (税込)
    少年時代に眼にした法師蝉の羽化の情景。僅か十日ばかりの残された時間を過ごすために幼虫の固い殻を脱ぐとき、蝉は体内のすべてが透けて見える儚げな姿をしていた。人もまた、逝く時が近づくと淡く透きとおった様子になってゆくものなのだろうか――。平穏な日々に忍び込む微かな死のイメージを捉えた表題作ほか、人生の秋を迎えた男たちの心象を静謐な筆致で描く短編「海猫」「チロリアンハット」「手鏡」「幻」「或る町の出来事」「秋の旅」「果実の女」「銀狐」全9編。

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  • 吸涙鬼
    値引きあり
    3.5
    17歳の女子高生・美紗の前にあらわれた不思議な魅力の転校生・榊冬馬。満月の夜、屋上庭園で意識を失ったところを冬馬に助けられた美紗は、二十歳で死ぬ病気に罹っていることを冬馬に告白する。次第に体が弱り病室のベッドに伏せる美紗を訪ねた彼は美紗の病気を治すという――二人触れ合って、ともに生を願うという方法で。美紗と冬馬の愛は至上の高みに昇りつめる。ところが実は冬馬は吸涙鬼種族の一人だった。
  • キッド
    値引きあり
    4.1
    きっかけは近所の煙草屋の少女からのSOS。ちっぽけなビリヤード場を経営する二十歳の兄(アン)ちゃんが出向いてみると死体が一つ。その死体を巡って事態は命を懸けた戦いへと発展してゆく。放火、リフォーム詐欺、死体遺棄、誘拐!? 恐るべき小僧が過剰な人助けに奔走する痛快・疾走エンターテインメント登場! (講談社文庫)
  • 「『ジューシー』ってなんですか?」
    3.8
    25歳の広田と岸、佐々木、26歳の別所、27歳の魚住と津留崎。6人は、大きな会社の中の小さな班「夕日テレビ班」で毎日深夜まで地味な仕事をしている。(ちなみに非正社員が3名、正社員が3名)恋人でも友達でもない、立場も微妙に違う、けれど同じ職場の同僚として会話を交わし笑いあう。仕事を詩的に描いた著者初の「職場小説」。平等とは何かを問う『ああ、懐かしの肌色クレヨン』も収録。
  • 二十四の瞳
    4.2
    1巻385円 (税込)
    昭和のはじめ、瀬戸内海べりの一寒村の小学校に赴任したばかりの大石先生と、個性豊かな12人の教え子たちによる、人情味あふれる物語。文教場でのふれあいを通じて絆を深めていった新米教師と子どもたちだったが、戦争の渦に巻き込まれながら、彼らの運命は大きく変えられてしまう……。戦争がもたらす不幸と悲劇、そして貧しい者がいつも虐げられることに対する厳しい怒りを訴えた不朽の名作。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
  • さよならの余熱
    3.8
    一緒に暮らす恋人に、最近わたしはすぐに苛立つ。好きなのに、優しくしたいのに、彼を追い詰める言葉ばかりが溢れ出し――(「つまらぬもの」)。退屈な日常を変えて欲しくて、会社員の芹澤さんと付き合い始めた。でも、高校で援交の噂を立てられて……(「暮れていくだけ」)。甘やかな恋心は、いつしか胸をしぼる切なさに形を変える。恋の至福ととまどいをひたむきに描いた全9話。文庫オリジナル。
  • ハニー ビター ハニー
    3.7
    陽ちゃんは親友の沙耶香の彼氏だ。でも、わたしは彼と寝ている。沙耶香のことは大切だけれど、彼に惹かれる自分を止められない――(「友だちの彼」)。ライブでボーカルの男性に一目惚れし、誘われるままにホテルへ。初体験。…あたしは本当にこういうことがしたかったの?(「もどれない」)甘やかで、ほろ苦く、胸のちぎれるような切なさをたたえた全9話。人気歌人初の恋愛小説。
  • 銀河のワールドカップ
    4.0
    1~2巻385~836円 (税込)
    花島勝は2ヶ月前から失業中。春、おだやかな昼下がり、不思議な三つ子がテニスをし、その脇では別の子供たちがミニサッカーを楽しんでいた。何気なくサッカーを見ていた花島だが、ひょんなことからその三つ子と試合に加わることに。しかし、子供の遊びだろうと高をくくっていたが、その三つ子のプレイは非常に高度なものだった。知らぬ間に真剣にボール蹴る花島。そう、彼は昔Jリーガーだったのだ。驚く子供たちは、花島に自分たちのコーチを依頼。彼は、子供たちと全国制覇を目指す決意をするが…。平成の「サッカー小僧小説」の決定版。
  • 愛はひとり
    3.3
    目が醒める。ひとりである……。今日も平穏な日常が虚しく過ぎていく。そして、果てしのない寂しさ――。淡々と、しかし赤裸々に語られる、ある女の「ひとりであること」。孤独な生活のなかで愛を求め続ける切実な心を、フレンチ・ポップスの名曲に託し、詩情豊かに、そして幻想的に描くビジュアル短編集。すべての孤独な女性必読の「処方箋」。この本で、あなたの症状もきっと治ります。
  • 約束 村山由佳の絵のない絵本
    3.9
    自分たちにできないことは何もないと信じていたあのころ。ケンカをしても、いたずらして怒られても、ただ一緒にいるだけで楽しかった……。子どもに読ませたい物語を大人になったいま、読んでみると、深いところで切なく心に響く。打算なくつきあっていた友だち、当たり前のように思っていた親からの愛情。自分の中にあった真っ白な心。村山由佳が子どもむけに発表した三篇の絵本を文字だけで再構成。
  • 白昼堂々
    値引きあり
    4.0
    筑豊の廃坑の村。離職者更生の手段として、自分の経験と技術を教えこんだ元スリの耳に、昔の仲間、いまは東京のデパート保安係が囁いた――もっと安全で割りのいい稼ぎがあるじゃないか。かくて結成された窃盗団。大胆巧妙な手口とチームワークを見せる面々とベテラン刑事との虚々実々の駆引き、そして意外な結末。雑草の逞しさで生きる万引き集団の活躍を温かく軽妙に描いた、会心の悪漢小説(ピカレスク・ロマン)。
  • 痴情小説
    3.0
    岡山弁で「いじる」は「いらう」、「舐める」は「ねぶる」――。洗面台に手を突かせると、背後から真っすぐ硬くなっているものを尻の割れ目に押しつけてきた。男は女の耳たぶを噛みながら囁く。「結婚しちゃる。じゃけん、もう一人の男とは別れるんじゃで」――男は執拗にいらい、女は必死にねぶる……そこに恐怖を潜ませながら。官能と恐怖。ふたつが混ざり合ったときそこには究極のエロスの世界が開かれる。著者だけが探り当てたエロスの最奥13編。

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  • 初恋温泉
    3.6
    初恋の女性と結婚した男。がむしゃらに働いて成功するが、夫婦で温泉に出かける前日、妻から離婚を切り出される。幸せにするために頑張ってきたのに、なぜ――表題作ほか、不倫を重ねる元同級生や、親に内緒で初めて外泊する高校生カップルなど、温泉を訪れる五組の男女の心情を細やかにすくいあげる。日常を離れた場所で気づく、本当の気持ち。切なく、あたたかく、ほろ苦い恋愛小説集。
  • 鼓笛隊の襲来
    4.1
    赤道上に発生した戦後最大規模の鼓笛隊が、勢力を拡大しながら列島に上陸する。直撃を恐れた住民は次々と避難を開始するが、「わたし」は義母とともに自宅で一夜を過ごすことにした。やがて響き始めたのは、心の奥底まで揺らす悪夢のような行進曲で…(『鼓笛隊の襲来』)。ふと紛れ込んだ不条理が、見慣れたはずの日常を鮮やかに塗り変えていく。著者の奇想が冴えわたる、驚異の傑作短編集。
  • 神州纐纈城
    値引きあり
    4.0
    武田信玄の寵臣土屋庄三郎は、夜桜見物の折に老人から深紅の布を売りつけられる。これぞ纐纈布! 古く中国で人血で染めたとされる妖しの布だ。この布が発する妖気に操られ、庄三郎がさまよう富士山麓には、奇面の城主が君臨する纐纈城や神秘的な宗教団が隠れ棲み、近づく者をあやかしの世界に誘い込む。怪異と妖美のロマンを秀麗な筆致で構築し、三島由紀夫をも感嘆させた伝奇文学の金字塔。
  • グラビアの夜
    3.2
    編集者・高橋は苛立っていた。一流出版社で文芸書を作るはずだった自分が、今夜もスタジオで水着の女の子を眺めながら青年コミック誌のグラビア撮影を仕切っている。俺はこんな場所にいるはずじゃないんだ……。彼は密かに、挫折した夢を取り戻そうと決意する。夜のスタジオを舞台に、グラビア撮影現場のスタッフたちは自分の居場所を見出そうとしてあがく。彼らの思惑と葛藤を描き出す連作短編集。
  • 娼年
    4.0
    恋愛にも大学生活にも退屈し、うつろな毎日を過ごしていたリョウ、二十歳。だが、バイト先のバーにあらわれた、会員制ボーイズクラブのオーナー・御堂静香から誘われ、とまどいながらも「娼夫」の仕事をはじめる。やがてリョウは、さまざまな女性のなかにひそむ、欲望の不思議に魅せられていく……。いくつものベッドで過ごした、ひと夏の光と影を鮮烈に描きだす、長編恋愛小説。
  • 彼の隣りの席
    3.6
    親友の婚約パーティで再会したのは学生時代から憧れていた彰生。平凡なOLの芽以子にとって作家をめざし才能に溢れていた彰生は、今も憧れの存在。そんな彼が自分に興味をもってくれるなんて…。わがままで自信家の彰生に振り回される芽以子。だけれど好きになってしまったら恋の相手は選べない。芽以子と彼女をとりまく女たちの、切ない恋愛模様を描く長編小説。
  • 能登怪異譚
    4.2
    市助には8人の子がいた。その子らが夜ごと寝間を抜け出して、朝まで箪笥の上に坐っている。そのうちに市助を除く家族全員が夜な夜な箪笥に上がるようになって――。(「箪笥」)。能登を舞台に玄妙な語り口で綴る9つの不思議な物語。恐怖と戦慄の半村フォークロア。
  • 走るジイサン
    3.9
    頭の上に猿がいる。話しかければクーと鳴き、からかえば一人前に怒りもする。お前はいったい何者だ――。近所の仲間と茶飲み話をするだけの平凡な老後をおくっていた作次。だが、突然あらわれた猿との奇妙な「共同生活」がはじまる。きっかけは、同居する嫁にほのかな恋情を抱いたことだった……。老いのやるせなさ、そして生の哀しみと可笑しさを描く、第11回小説すばる新人賞受賞作品。
  • プリズムの夏
    3.5
    「わたしはわたしをやめたい。もう消えてしまいたい」。ネットで見つけた、うつ病女性の日記。高3のぼくは、書いているのが片思いの相手・松下さんではないかと疑い始める。映画館で働く美しい彼女にそんな気配はないけど、証拠は積み重なる。死へ向かう、日記の女性が松下さんなら、ぼくは助けたい。どんなに苦しいことがあっても――。ひたむきな想いを描く青春小説。第15回小説すばる新人賞受賞作。
  • ハッピー・チョイス
    3.8
    貴世は39歳、独身、小説家。体験のない「殺人」は書けても、体験のない「結婚」が書けずに悩んでいる。そんな貴世が、結婚小説のリサーチのため蕎麦打ち合コンに潜入。なんと急性蕎麦アレルギーを発症するものの、朦朧とする意識の中で、ある男性と出会い……。出会いをよせつけない磁場を抜け出して、遠かった「結婚」がついに現実に!? 幸せを求めて、貴世が選んだ「私らしい結婚」の答えとは?
  • 家族ゲーム
    3.6
    出来のいい“ぼく”と違って、グズな弟は、家庭教師を何度かえても効果なし。高校進学をひかえ、何とかしたいと焦る母。6人目の家庭教師・吉本の出現で、ついに変化が! 経歴も風貌も型破りな吉本は、弟を逃がさず、体育会系ノリで徹底的にしごいていく。両親の期待は弟にうつり、優等生だった“ぼく”は、だんだん勉強をサボリ気味に……。受験に振り回される一家を描く、第5回すばる文学賞受賞作。
  • 染まれよ、心
    完結
    -
    全1巻389円 (税込)
    息子セイの結婚をきっかけに、冷え切っていたマコトとココロの関係に変化が起きる。未来に起こるかもしれない、そんな夫婦の喧嘩模様。 〈NovelJam2021Online参加作品〉
  • ふるさとは岡山にありて怖きもの 岩井志麻子怪談掌編集
    値引きあり
    3.3
    「ぼく、人を殺しているかもしれないんですよ」 ふるさとの岡山で、暮らす歌舞伎町で、訪れた東南アジアで―― 『ぼっけえ、きょうてえ』著者が出会った超短編奇譚全37話! (あらすじ) マッチングアプリで知り合った女性に「アパートのそばに、ちょっと変わった祠みたいなものがある」と聞かされて会いに行くと――(「ふるさとは岡山にありて怖きもの」)。東洋一の歓楽街、不夜城と呼ばれるこの街は、事件だらけ事故物件だらけ。そんな街ではすれ違う“モノ”が人間かどうかも疑わしく……(「歌舞伎町は燃えているか」)。書き下ろし32編に傑作掌編を加えた最恐37編! (著者プロフィール) 1964年、岡山県生まれ。1999年、「ぼっけえ、きょうてえ」で第6回日本ホラー小説大賞を受賞。また、同作を収録した短編集により第13回山本周五郎賞も受賞。他の著書に『チャイ・コイ』(第2回婦人公論文芸賞)、『自由戀愛』(第9回島清恋愛文学賞)など多数。
  • ガール
    値引きあり
    4.3
    わたし、まだオッケーかな。ガールでいることを、そろそろやめたほうがいいのかな。滝川由紀子、32歳。仕事も順調、おしゃれも楽しい。でも、ふとした時に、ブルーになっちゃう(表題作)。ほか、働く女子の気持ちをありえないほど描き込み、話題騒然となった短編集。あなたと彼女のことが、よくわかります。
  • 劫火(1) ビンゴR
    値引きあり
    3.7
    1~4巻392~550円 (税込)
    携帯型の核兵器を所持するロシア人テロリストが日本潜入――。新宿ゴールデン街のバーのマスター小田健(オダケン)は、敵が上陸した小樽に居合わせ、炎上する犯行現場で対峙する。東京では、“日本再生”を企てる謎の組織が暗躍していた。(講談社文庫)
  • 三国志こばなし集 現パロ編全集 2023年度春号
    -
    三国志の英雄たちが、現代を舞台に織り成す、なんでもありな会話劇です。 無職の曹操に、学園時理事長の孫権や、寝具メーカートップ営業劉備と漫画家孔明などなど… 居場所が現代でもどこかで歴史の匂いを放ちまくる三国志の面々の悲喜こもごもをご笑覧ください! ※本作は100少々の個人誌作品の電子書籍版となります。
  • 三国志こばなし集 三国時代編全集 2023年度春号
    -
    三国志の英雄たちが、三国時代を舞台に好き勝手のやり放題のなんでもありな会話劇です。 魏・呉・蜀・群雄編の2023年1月~3月投稿分すべてにおまけを加えた大盛でお届けします! ※本作は100少々の個人誌作品の電子書籍版となります。
  • 5分で読める! 誰かに話したくなる怖いはなし
    値引きあり
    3.7
    岩井志麻子 岡崎琢磨 小田雅久仁 尾八原ジュージ 北沢陶 澤村伊智 斜線堂有紀 背筋 林由美子 平山夢明 身の毛もよだつ恐怖体験! 最短1ページ、どこからでも読める“超”短編全30話 (あらすじ) 小説家の小田が行きつけのバーでJから聞いた話――不気味な仮面をかぶり、道端に寝そべっている男。先輩は「近づくな、無視しろ」と言って……(「寝そべり男」小田雅久仁)。引っ越し直後の私の元に、前住人宛ての郵便物が届き続ける。ついにはとんでもないものが誤配され――(「前の住人の話」斜線堂有紀)。ほか『近畿地方のある場所について』背筋、『ぼっけえ、きょうてえ』岩井志麻子ら豪華執筆陣による全30話の恐怖。
  • みちたりた痛み
    値引きあり
    3.3
    「いろいろな物事を手にすればするほど、強烈な飢えが湧いてきた」。のし上がる男、堕ちていく女、金に飽いた女、老いていく男……東京の街で出会い、別れ、再会する男女が繰り広げるせつない物語。テーブルの上を行き来する、恋と野心と死の予感と――。実在するレストランの名を冠した連作短篇8編を収録。(講談社文庫)
  • ライト・イズ・オン
    -
    1~2巻396~594円 (税込)
    経済的自由を得るために株式のデイトレーダーをしているアキラは、駅前の路上で花を売る春絵と出会う。最近トレードが不調だったアキラは、春絵から「幸運を呼ぶブーケ」を買うと、不思議と株取引に勝てるようになる。アキラは、花の店を持ちたいとひたむきに働く春絵に惹かれていく。アキラは、ようやく自分の生きる道を見つけてプロポーズをするが、その瞬間かつての幻を見てしまう。
  • 書楼弔堂 待宵 探書拾参 史乗
    -
    13~24巻396~429円 (税込)
    書楼弔堂電子分冊版、第十三巻。『書楼弔堂 待宵』収録の「史乗」をシングルカット。舞台は明治30年代後半。鄙びた甘酒屋を営む弥蔵のところに馴染み客の利吉がやって来て、坂下の鰻屋に徳富蘇峰が居て本屋を探しているという。 なんでも、甘酒屋のある坂を上った先に、古今東西のあらゆる本が揃うと評判の書舗があるらしい。その名は “書楼弔堂(しょろうとむらいどう)”。 思想の変節を非難された徳富蘇峰、探偵小説を書く以前の岡本綺堂、学生時代の竹久夢二……。そこには、迷える者達が、己の一冊を求め“探書”に訪れる。 「扠(さて)、本日はどのようなご本をご所望でしょう――」 日露戦争の足音が聞こえる激動の時代に、本と人との繋がりを見つめなおす。 約6年ぶり、待望のシリーズ第3弾! ※本電子書籍は『書楼弔堂 待宵』の電子分冊になります。
  • KLAN(クラン)
    -
    1巻396円 (税込)
    この世界にはハムランムルと呼ばれる、強大な力をもつ者が存在する。彼らは虎、狼、熊、獅子の血族――クランに分かれて、ひっそりと暮らしていたが、全クランの統一を目論む「伯爵」の登場により、平穏は失われた。高校生の日高虎ノ介は、さらわれた腹違いの妹・風子を救い出そうとする途中、謎の美少女に話しかけられて、自分がハムランムルであることを知る。それが戦いのはじまりであった――。
  • 警視庁SP特捜
    値引きあり
    3.0
    1巻396円 (税込)
    警視庁警備部のSP・湊一馬は、環境大臣の雨宮佐知子の警護のため、箱根にやってきた。大臣は、母校の駅伝をサプライズで応援するのだという。だが、銃撃が大臣を襲う──。最強のSPが活躍する警察小説
  • 妻の終活
    値引きあり
    4.1
    末期がんで余命1年の宣告 先逝く妻の心情は? 残された夫の胸中は? そして妻は生涯最後の行動に出た――。 夫婦とは、家族とは。感涙必至の傑作! 余命1年。42年連れ添った妻杏子が末期がんを宣告された。70歳を前になお嘱託として会社に人生を捧げる一ノ瀬廉太郎は愕然とした。 炊事や洗濯など自分の身の回りのことは何もできないのに、子供じみた意地を張るばかりの夫であった。そんな父に、娘は母をもう解放してと責め立てる。 妻への後悔と自分の将来に対する不安に襲われた廉太郎は……。 感涙必至の傑作!
  • 生きるということ
    -
    1巻396円 (税込)
    ◆生きるということ 丸山ひとみは高校生の頃、自殺した女の死体を見つけるため友達三人でボートを借りて海に行った。その時、海に落としたオールを取りにいかせたことで友人を死なせてしまった。いくつもの死が幻を見せる追憶のストーリー。 ◆佃煮 製紙会社のOL梶川まさこは金に困っていた。居酒屋の支払いに困ると店主は白いサンプル紙で良いという。鹿肉と佃煮をふるまわれる。そのあと、まさこは居酒屋で食べた料理の正体を知る。 ◆思い込みも恋のうち 角川まゆみは、働いている緑書店の上山純二店長と付き合っている。それなのに書店の飲み会で純二は佐々木ケイと結婚すると報告した。倒錯した悲劇、犯人の主観風サスペンス。 ◆親切な隣人 真山ゆかりは料理が下手で家族は健康を崩してしまう。隣人の美佐子に代わってもらうが、ゆかりだけが死んでしまった。やがて残された家族も狙われる。 ◆キャスティング 井上ゆかりは売れない女優だった。結婚も失敗し、狭いアパートに一人で暮らしている。ある日、隣家の女性が夫を殺したので通報してくれと頼んでくるが。 ◆弁当にはウィンナがつきもの 弁当屋のパート川上ゆりこは、ハンサムな主任と不倫関係になるが、竿主任という彼のあだ名を知る。女性のプライドが鈍くギラリと光る喜劇的な物語。 ◆願いが叶った彼 二十年も彼との不倫関係を続けている。若かった彼は老い、定年後の予定をよく話すようになった。私との二十年は何だったの? 古い洋館を舞台にエリート男への女の復讐劇。 ◆可愛い女 川上可奈子は死んだ娘の良子が残した手紙を見つけた。そこには夫の優への衝撃のメッセージが。真相を求めるミステリー。
  • 今、きみの瞳に映るのは。
    値引きあり
    3.5
    きっと見つかる、大切なもの。 実業之日本社文庫GROW誕生!第1弾 恋も愛も、こんなに醜い。驚愕の青春サスペンス!! いぬじゅん史上最高の超どんでん返し! ラスト、《ありえない》真実が!? 瞳(レンズ)から始まる想定外の物語。 世界が震撼のラストは圧巻! 一ノ瀬美姫は、その派手な名前に反して地味な高校生。ところが地元テレビ局の番組で突然、美姫は主役に抜擢されてしまう。それは高校を舞台にした超絶リアリティーショーで、関係者全員がコンタクトカメラという小型機械を瞳に入れ、視聴覚の全てを記録するという実験的な企画だった。だが、その裏には信じられないような本当(リアル)が隠れていて……!? 【実業之日本社文庫GROWとは?】 GROW=成長。 自分らしく生きることを探し続けるあなたへのエール。 それが「実業之日本社文庫GROW」です。 この1冊が、あなたの心を育て、希望を与えてくれますように。
  • ウェディングドレスに紅いバラ
    -
    1巻396円 (税込)
    「深紅の薔薇結社」は先天性の吸血鬼によって作られた秘密組織である。目的は世界征服――ではなく、後天性の吸血鬼を狩って自分たちの平穏な生活を守ること。その新米結社員・花村雅香と「コーチ」緑川淳司が吸血鬼がらみの怪事件の調査に乗り出す。前代未聞、コタツとみかんを愛する吸血鬼たちのサスペンス・アクション!
  • 連続殺人鬼カエル男
    値引きあり
    4.1
    1~2巻396~495円 (税込)
    マンションの13階からフックでぶら下げられた女性の全裸死体。傍らには子供が書いたような稚拙な犯行声明文。これが近隣住民を恐怖と混乱の渦に陥れる殺人鬼「カエル男」による最初の凶行だった。警察の捜査が進展しないなか、第二、第三と殺人事件が発生し、街中はパニックに……。無秩序に猟奇的な殺人を続けるカエル男の正体とは?どんでん返しにつぐどんでん返し。最後の一行まで目が離せない。
  • 咬ませ犬
    -
    名犬の流れを汲む土佐闘犬・羽黒、関東地区の横綱犬であった。飼い主は東京の鉄工所社長。闘犬の一生は短い。社長は羽黒が全盛の峠を越したと判断、興行会社社長に売り飛ばす。ここから羽黒の流転が始まった。次々に変わる飼い主。あげくは「咬ませ犬」にさせられた。若い闘犬に自信を持たせるための咬まれ役。羽黒の意地がそれを許さない。若犬には負けない。飼い主たちの暴力と劣悪な環境。元闘犬のたどる過酷な道、心温まるハッピーエンドが待っている。「高安犬物語」で第32回直木賞を受賞、動物文学という新領域を開拓した著者の傑作。ほかに「忠犬像紳士録」「仔犬」「山犬塚」「猪犬物語」。
  • 羅生門・鼻・芋粥 アニメカバー版
    4.0
    ≪TVアニメ「文豪ストレイドッグス」放送記念! アニメ描き下ろしコラボカバー版を配信!通常表紙版と内容が同じ商品です。ご注意ください。≫ 大正5年、東大在学中の芥川は、久米正雄・菊池寛らと創刊した第四次「新思潮」に「鼻」を発表、漱石の賞賛を得、異才はにわかに文壇の脚光を浴びた。『今昔物語』に取材の表題作のほか、人生の暗黒を見つめる理知と清新な抒情、卓抜な虚構と明晰な文体は、すでにゆるぎない作風を完成している。 <シリーズ累計250万部突破!「文豪ストレイドッグス」シリーズとは!?> 中島 敦、太宰 治、芥川龍之介、与謝野晶子、泉鏡花、F・スコット・フィッツジェラルドなど国内外の文豪のイメージをモデルに擬人化されたキャラクターが、「人間失格」「羅生門」などといった各文豪に関連する異能力を用いて戦うバトルアクションコミックス。 舞台は横浜。孤児院を追われた主人公・中島 敦は、とある自殺志願の男・太宰 治を助けたことから、異能力集団「武装探偵社」に所属することに。やがて、ポートマフィアの芥川龍之介らや、北米の異能力集団・組合(ギルド)との対決が激化していく――!
  • プライド
    3.3
    男を部屋に呼んだのは、体が切実に求めていたからではなかった。むしろ、どんな娼夫が現れるのか、じっくりこの目で見てみたいという挑戦的な気持ちが強かった。36歳の来実子には、30代と50代の二人の恋人がいて、彼らとの腐れ縁を絶つために、引っ越しの準備を進めているところだった。ダブルベッドが部屋の大半を占めているホテルの一室。30分遅れでドアをノックしたのは、ひと回りも年下に見える男だった……。息も詰まるような心理描写。プライドと恋の狭間に揺れる、来実子の新たな冒険が始まる。恋愛長篇の傑作。
  • 傷

    -
    1巻396円 (税込)
    不幸の中にだけ、ひりひりとする確実な存在感を見出すような人間がいるものだ――。青春のすべてをヴァイオリンにかけていた主人公・澪子が恋人から負った致命的な左手の傷。そんな時、恩師の訃報とともに遺贈されたイタリアの名器・グァルネリ。パリに渡った澪子を待ち受けていた新たな恋の行方とは……。男と女の激しい愛憎、孤独、挫折、嫉妬。登場人物たちが抱えるさまざまな“傷”のなかに、美しくも残酷な人生の光と陰を鮮烈に浮かび上がらせた森瑤子の傑作恋愛長編。
  • 空想家とシナリオ
    -
    まだ少しも文学青年の志を失わない一区役所の中年戸籍係・車善六。創造の苦痛の伴わない仕事に縛られながら、善六がもらしたユーモラスな、そしてある時は苦笑にも似たつぶやき。執筆禁止、発禁処分などの暗い谷間に生きた作者の、時代に対する精いっぱいの抵抗が、多彩な知識や感想の中に輝いている。
  • 汽車の罐焚き
    -
    余儀ない「転向」によって労働者運動に加わるべき勇気と実践的基礎を奪われながらも、罐焚き達の尊い存在や、それを取り巻く卑劣な人間的な機構、あやつる人間たち、その中に身を置きながら失われない働く人々の健康な美しい姿を謳い上げた叙事詩。弾圧下の日本文学の退廃を捨身をもって支えたヒューマンな佳作。
  • バイバイ
    3.8
    1巻396円 (税込)
    はじめて会った日から1年、付きあいはじめてからは7、8か月が過ぎても、喧嘩らしい喧嘩は一度もなかった。勝利と朱実のあいだはとてもうまくいっていたはずだった。「結婚」ということばこそ、ふたりのあいだで口にのぼることはまだなかったが、どちらかがいつ言い出してもおかしくないような雰囲気だった。何の問題もない恋人同士のように見えたはずだ、と勝利は思う。たったひとつの問題は、勝利に、朱実以外にもそういう付きあいをしている女性が、あとふたりいることだった……。
  • さよならシングル・デイズ
    3.5
    由子は十年来の恋人と別れたことをきっかけに、これまでのキャリアを捨て、北海道に移り住んだ。「人生をやり直してくる」という言葉を残して……(「忘れるために彼女がしたこと」)。どんなに切なく、苦しい思いを抱えたとしても恋する気持ちはとめられない。恋に傷つき、臆病になりながらも「一緒に生きていける」ただひとりの人を求めて、懸命に、まっすぐに生きていく女たちを描いたビター・スウィートな9つの物語。
  • 新装版 海も暮れきる
    値引きあり
    4.2
    「咳をしてもひとり」「いれものがない 両手でうける」――自由律の作風で知られる漂泊の俳人・尾崎放哉は帝大を卒業し一流会社の要職にあったが、酒に溺れ職を辞し、美しい妻にも別れを告げ流浪の歳月を重ねた。最晩年、小豆島の土を踏んだ放哉が、ついに死を迎えるまでの激しく揺れる八ヵ月の日々を鮮烈に描く。(講談社文庫)
  • 猫と針
    3.1
    1巻396円 (税込)
    高校時代の友人が亡くなり、映画研究会の同窓生男女5人が葬式帰りに集まった。小宴がはじまり、四方山話に花が咲くが、どこかぎこちない面々。誰かが席を外すと、残りの仲間は、憶測をめぐらし不在の人物について語り合う。やがて話題は、高校時代の不可解な事件へと及んだ……。15年前の事件の真相とは? そしてこの宴の本当の目的は? 著者が初めて挑んだ密室心理サスペンス劇。
  • おい! 山田 大翔製菓広報宣伝部
    値引きあり
    3.8
    「おい山田、お前今日からゆるキャラな」大翔製菓・広報宣伝部に異動した山田は、そのままのサラリーマン姿でゆるキャラとなり、新製品「ガリチョコバー」のPRをすることに! 「わかりました。私が山田さんをプロデュースします。打合せしましょう」同僚の水嶋里美は突然立ち上がったプロジェクトに戸惑いつつも、持ち前の負けん気の強さで引き受けた。笑いと涙の、ノンストップゆるキャラスペクタクル!
  • いちご同盟
    3.9
    中学三年生の良一は、同級生の野球部のエース・徹也を通じて、重症の腫瘍で入院中の少女・直美を知る。徹也は対抗試合に全力を尽くして直美を力づけ、良一もよい話し相手になって彼女を慰める。ある日、直美が突然良一に言った。「あたしと、心中しない?」ガラス細工のように繊細な少年の日の恋愛と友情、生と死をリリカルに描いた長篇。
  • 大都会
    4.0
    場内が一瞬、静まりかえった。いよいよ新型カラーテレビの公開実験だ。スイッチが押された! だが、画面にうつし出された映像は意外にも……。大混乱に陥った会場で茫然と立ちすくむ主任技師渋谷夏雄。日本のエジソンと呼ばれ、弱電業界で一人脚光を浴びる新進の技師だ。彼の技術がもたらす膨大な利権をめぐり、大企業のどす黒い陰謀が渦巻く。社会の現実と友情の板ばさみに苦しみながらも、信念をつらぬく三人の若者を描いた、著者会心の長編傑作。
  • 南十字星ホテルにて
    -
    ワイキキビーチの東のはずれ――南十字星ホテル。プールの救助員兼探偵、それが僕の仕事だ。僕の前に現れる女の子たちは、輝く肢体と意志的な瞳を持ってるけれど、心は波立つ海の様に揺れている。結婚前夜、まだ迷っている女の子。想う人を待ち続ける地元の娘(ロコ・ガール)。この熱い島ではみんな、装いを脱ぎ捨て、本当の自分を見つけることができる。僕の胸に、鮮やかな想い出と、真夏の香りを残していった彼女たち。海辺のホテルで僕が出逢った、少しせつない6つの恋の物語。
  • パイナップル巨人軍
    -
    ちょっと走れば息も絶えだえ。平均年齢75歳、ハワイ日系一世の野球チーム、パイナップル巨人軍。対戦成績361敗2分0勝という空前絶後の最弱チームだ。ひょんなことから彼らと対戦するハメに陥ったのが、東京から撮影にきたロケ部隊、その名もマヒマヒ・タイガース。貧乏症のプロデューサー、日和見ディレクターにオカマのヘア・メイクと、こちらも史上空前の軟弱チーム。パイナップル畑の撮影許可を賭けて、マウイ島に火花を散らす老若男女と犬一匹、いま世紀の一戦の幕が開く!
  • わがふるさとは黄泉の国
    4.0
    1巻396円 (税込)
    ある時、商社マン室谷は知り合いのデザイナー久子が“自殺村”と称される奇妙な村の出身である事を知らされた。人づき合いが苦手で、古代史やら民俗学の本を読みふける彼は、その村が、古事記に由来する事に気づく。村人は先祖代々、自ら死に急ぎ、現在死に絶えていた。村は死者の国である黄泉の国と地形的につながり、彼の血筋もまた村人の秘密につながっていた……。奇想天外なストーリーの展開を示す表題作他、多元宇宙テーマの「二都物語」等を収めた半村良の傑作短篇集。 カバーイラスト/杉本一文
  • 闇の中の哄笑
    -
    1巻396円 (税込)
    エリート中のエリートだけが宿泊を許される伊東の名門ホテル。そこに日本の政財界を動かす3人の男達が顔をそろえていた。偶然をよそおった出会いだったが、裏側には権力への激しい執念がどす黒い渦を巻いていた。“汚れきった保守政権は、いまや国民に見放されている。思い切ったスケープゴートをささげ、大衆の信頼を回復しなければ、現体制と我々は破滅だ。”知恵と策謀が火花を散らして斬りむすぶ時、嘘部の末裔“黒虹会”が日本の将来を賭けた大作戦を開始する。 カバーイラスト/杉本一文
  • 闇の中の系図
    -
    1巻396円 (税込)
    天才的な嘘つき浅辺宏一の前に、そんな彼の才能を必要とする秘密組織があらわれた。それは古代より日本の歴史を陰からあやつる謎の一族“嘘部”の集団〈黒虹会〉だった。そして彼もまた闇の中につづく血筋の一人であることを知らされた。――現代によみがえった“嘘部”の活動が開始され、日本の永続的繁栄を目指した雄大な嘘が、いまや国際的なスケールで展開されていった……。日本の歴史と政治の暗部にするどく切りこんだ、著者会心の嘘部シリーズ第1弾! カバーイラスト/杉本一文
  • 魔女街
    -
    1巻396円 (税込)
    人の欲望には限りがない。金がなければないで、より高望みをするものだ。例えそれが空想の世界のものであっても――。 倒産寸前の木工所に勤める紬康平は、ある日銀座通りで一人の男に声をかけられた。男は超能力の研究家と名乗り、康平の特殊な能力を調査したいという。そして男が主宰する研究所に職場を移してから、康平の生活は一変した。贅沢な毎日と、彼を取り巻く美女たち。彼の持つ特殊な能力とは何だったのか。表題作ほか、日常性の裏側にある魅惑の世界を描く5篇を収録。 カバーイラスト/杉本一文
  • 夢幾夜
    3.5
    有意識の自分と無意識の自分が織りなす「夢」の世界。そこにいままで気づかなかった、自分の素の姿が出現することがあるのです。本書には、キリスト、ショパン、実在の作家たちをはじめ、古今東西の人々が登場するドラマチックな、本当に見た夢の数々が紹介されています。著者の心の本音、信仰心、創作の原点などが素の姿で綴られた、エッセイとはひと味ちがう、興味つきない夢日記。
  • あかでみあ めらんこりあ
    3.0
    1巻396円 (税込)
    知性の光、感性のきらめき、清新なstyle。戦後の一時期を背景に、精緻に写し出される青春の憂愁と狂気……生きることに疲れた「憂鬱(あかでみあ)な大学生(めらんこりあ)」計介と、彼を「つめたい・澄んだ・くらい瞳」で見つめる若い女・道子を軸として展開されるこの小説は、自身学生だった開高健が20歳の年に書き上げた幻の〈処女長編〉である。事物や人物や情況がもつ複雑で微妙な感触と気配を、鮮明で魅力的な表現に結晶させる稀有の才能をすでに示した、みずみずしい記念碑的作品。
  • ダンボールハウスガール
    3.0
    1巻396円 (税込)
    泥棒に入られた。取られたのは二百万円の入った通帳で、しかもすでに引き出されていた。会社勤め時代に爪に火を灯すようにして貯めたお金だ。なんとか一年間何もしないで暮らしていける、ようやくそう思って仕事を辞めたっていうのに……。最後に入っていた八万円だけを身につけて、杏の浮浪生活が始まった――。金ナシ、家ナシ、男ナシ。すべてを失くし、ダンボールハウスでの生活を余儀なくされた女の子の、絶体絶命のサバイバル・ストーリー!
  • 凶通項
    -
    中どころの商事会社に勤め、平凡な生活を送る万波は、組織暴力団加島組組長を襲った大東組の沖山が自分と瓜二つなのを知り、愕然とした。加島組からは誤った標的として、大東組からは生贄として命を狙われることになった不運な男の恐怖! 一方、新婚旅行先で沖山に妻を凌辱された久連山、担当刑事・井手下も個人的な怨念から沖山を追う。日本最大の広域暴力団と、彼らを背後であやつる巨大商社を敵に、無力な市民が自衛の闘いを開始する。壮大なスケールで放つ、異色長編推理。
  • 二十四の瞳
    4.2
    1巻396円 (税込)
    海辺の寒村に、女子師範学校出の大石先生が赴任してきた。担当する分教場の小学一年生は十二人。新米先生は、様々な家庭の事情を抱えた生徒たちを慈愛に満ちた眼差しで導き、時と場所を越えた師弟関係を築いていく。やがて戦争、そして敗戦。自らも苦渋の季節を経て、四十になった先生は、再び分教場の教壇に立ち、昔の教え子の子どもたちと出会う。真の師弟愛を描いた不朽の名作。

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  • エスケイプ/アブセント
    3.5
    闘争と潜伏に明け暮れ、気がついたら二十年。活動家のおれも今や40歳。長い悪夢からようやく目覚めるが、まだ人生はたっぷり残っている。導かれるように向った京都で、おれは怪しげな神父・バンジャマンと出会い、長屋の教会に居候をはじめた。信じられるものは何もない。あるのは小さな自由だけ。あいつの不在を探しながら、おれは必死に生きてみる。共に響きあう二編を収めた傑作。

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  • 生命の樹
    -
    ふとしたことから知り合った銀座のバーの女・由美子との情事。由美子は不思議な魅力を持つ女だが、その私生活にはどこか謎めいたところがあった。「先生、私、顔を切られちゃった」由美子からの電話だった…。親子ほども齢のはなれた女に惑溺する小説家の生命の渇き。透徹した文書で描く高見文学の傑作長篇。(※本書は1990/3/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました)
  • スティーヴンソンの欧州カヌー紀行
    -
    ロバート・ルイス・スティーヴンソンは『宝島』や『ジキル博士とハイド氏』などの作品で知られる十九世紀イギリスの作家で、晩年(というか、四十四歳で死亡しているので短すぎるその人生の後半)は、転地療養に適した土地を探した末に、南太平洋のサモアに妻と移り住み、その地で没しました。  この紀行は、二十代のスティーヴンソンが友人と二人で大陸(ヨーロッパ)にカヌーを持ちこみ、川や運河づたいに旅をした記録です。  未来の世界的ベストセラー作家がまだ無名だった若き日の、好奇心旺盛で、冒険やキャンプなどのアウトドア大好き青年だったころの、時代の最先端をいくセーリング・カヌー(ロブロイ・カヌー)を用いた川旅で、ヨーロッパの大河を上流に向かって必死に漕いだり、スリル満点の急流下りを楽しんだり、風がよければ帆走したりと、鉄道や馬車など普通の旅行手段ではとうてい味わえないスリルや緊張感や楽しみに満ちています。  本書の後半には、サモアに移住したスティーヴンソンの晩年を描いた中島敦の『光と風と夢』を併載しています。  中島敦も気管支ぜんそくの転地療養をかねて西太平洋パラオの南洋庁に勤務した経験があり、スティーヴンソンには大いに共感するところがあったようです。  『山月記』の虎になった主人公にも、『光と風と夢』のスティーヴンソンにも、三十三歳で夭折することになる中島敦自身の強い自己投影が感じられます。  目次 はじめに スティーヴンソンの欧州カヌー紀行 現代表記版 光と風と夢(中島敦) 訳者あとがき
  • 梟の居た森
    -
    1~2巻400~660円 (税込)
    梟の居た森、山河(サンガ)村は、特殊な風習を長く受けついできました。 私の作品の内容に大きな影響を与えたのは、地理学者であり教育者松口常三郎先生の人生地理学……。世界の自然とそれに関わる人間の営みを、農業、漁業、工業などのテーマ別にとりあげ、人間生活の視点から記したものによるところが本の骨子となっております。 子供の教育は半日勉強、そして半日労働。あらゆることを身をもって体験することで、はじめて五体に血が流れる。サンガ村の人達が生きたように、子供はみなで育て、慈しんでゆく、そのような世界は夢のまた夢なのでしょうか。
  • 薬屋のタバサ(新潮文庫)
    値引きあり
    3.2
    1巻400円 (税込)
    平穏な時間。それ以外に欲しいものなんて何もない――。山崎由実はすべてを捨てて家を飛び出し、知らない町の古びた薬屋に辿り着いた。店主の平山タバサは、由実を薬局の手伝いと家事全般の担い手として住み込みで雇ってくれた。見ず知らずのわたしを、なぜ……。謎めいたタバサの本心はわからぬままだが、由実は次第に新しい生活に慣れてゆく。誰しもがもつ孤独をたおやかに包み込む長編小説。
  • 爛
    値引きあり

    4.0
    その日、人形作家・上原眸(ひとみ)の元に届いたのは、四十年来の友人・大江茜(あかね)の訃報だった。「あたくしの美意識」に基づき、八十歳を目前に自殺を遂げた茜。母である前に一人の女として愛欲に忠実に生き抜いた彼女の人生を、その手記や家族からの手紙、そして自らの過去を重ねて振り返りながら、眸は女の生と性の深淵に思いを馳せる。九十歳を過ぎた著者が円熟の筆で描く、爛然たる長編小説。
  • あのひとは蜘蛛を潰せない
    値引きあり
    4.3
    ドラッグストア店長の梨枝は、28歳になる今も実家暮し。ある日、バイトの大学生と恋に落ち、ついに家を出た。が、母の「みっともない女になるな」という“正しさ”が呪縛のように付き纏(まと)う。突然消えたパート男性、鎮痛剤依存の女性客、ネットに縋る義姉、そして梨枝もまた、かわいそうな自分を抱え、それでも日々を生きていく。ひとの弱さもずるさも優しさも、余さず掬う長編小説。
  • 長い終わりが始まる
    値引きあり
    3.6
    大学4年生になっても就職活動もせずマンドリンサークルで練習に打ち込む小笠原。彼女が演奏する音楽というものには常に終わりの予感が漂うけれど、大学のサークルという小さな輪の中では絶えず人間関係が堂々めぐりを繰り返し、合奏は永遠に終わらない。そんな青春の切ない痛みを描き出した傑作小説。(講談社文庫)
  • 残りの人生で、今日がいちばん若い日
    値引きあり
    3.0
    バツイチ子持ちの編集者・柴田直太朗は、再婚を望む両親に娘の世話を頼み、多忙な日々を送っている。 婚活がうまくいかず恋に臆病な独身書店員・山内百恵は、子宮筋腫を患い、子どもを産めなくなる不安に慄いている。 ともに三十九歳。仕事を通じて知り合った二人は、不器用にもおずおずと手を取り合うが……。 じっくりと温めながら育む大人の恋と、家族の再生への第一歩。
  • 天久鷹央の推理カルテ 完全版
    値引きあり
    4.2
    お前の病気(ナゾ)、私が診断してやろう。 200万部突破の大人気シリーズ、第一弾! 新カバー×書き下ろし掌編収録の完全版!! 天久鷹央。天医会総合病院、 統括診断部の部長を務める彼女は、 明晰な頭脳と圧倒的な知識で、あらゆる疾患を看破する。 そんな天才医師の元には各科で「診療困難」となった患者が集まり……。 原因不明の意識障害。河童を目撃した少年。 人魂に怯える看護師。 その「謎」に秘められた「病」とは?  現役医師が描く本格医療ミステリー、ここに開幕! 書き下ろし掌編「蜜柑と真鶴」収録。 出版社名「新潮社」より過去に配信された作品に加筆修正し、新たに書き下ろし掌編を加えた『完全版』となります。重複購入にはご注意ください。 〈目次〉 プロローグ Karte.01 泡 Karte.02 人魂の原料 Karte.03 不可視の胎児 Karte.04 オーダーメイドの毒薬 エピローグ 書き下ろし掌編 蜜柑と真鶴
  • 江戸城仰天 大奥同心・村雨広の純心 新装版
    値引きあり
    5.0
    紀州、尾張、水戸の忍者が江戸城に集結!? 痛快時代エンタメ 御三家の野望に必殺の一撃! 江戸城が血の海に――!? 月光の剣vs.謎の能面忍者! 将軍・徳川家継の命を狙い、次期将軍の座を狙うのは紀州藩・徳川吉宗だけではなかった。尾張藩の徳川吉通、水戸藩の徳川綱條ら御三家が、手下の忍びを江戸城に潜入させ城内を大混乱に陥れる。大奥年寄・絵島の怪しい動きに加え、大奥同心たちに立ちはだかるのは紀州、水戸のくノ一や能面の忍者・無阿弥。村雨が命を懸ける最後の戦いが始まった!
  • 友を選ばば柳生十兵衛
    値引きあり
    4.0
    三銃士の一人として勇名を馳せたダルタニャンに、盗賊団を追えとの新たな命が下った。フランスからイングランド、スコットランドと冒険する中、江戸から来た無敵の剣士が加勢する。二人は無二の親友となるが、日本人剣士は天海僧正の密命を帯びていた。その正体は――。日欧をまたぐ奇想天外な伝奇活劇!(講談社文庫)
  • 空夜
    値引きあり
    3.0
    幼ななじみの慎一が診療所の医師として戻り、真紀の心は波うつ。夫に仕事に疲れていた病弱な彼女に、生きる歓びが甦る。絢爛たる桜、一面の菖蒲、燃え上がる櫨(はぜ)の並木……、見慣れたふるさとの風景も色づいて見えてくる。四季の移ろいの中に揺れ動く大人の純愛を描いた、柴田錬三郎賞受賞作家の名作ロマン。(講談社文庫)
  • 野川
    値引きあり
    3.8
    急逝した友人の一周忌近く、故人からの遺贈として届いた一枚の絵地図。友人が好んだ野川の散歩道を描いた絵の片隅で、大人が子供の手を引いていた。それは子を妊った娘の未来像か、東京大空襲の翌朝に母親と歩いた荒川土手の風景か――。はるか時空を往還し、生と死のエロスの根源に迫る、古井文学の到達点。
  • どうで死ぬ身の一踊り
    値引きあり
    3.7
    大正時代に極貧の生活を赤裸々に描いた長篇小説『根津權現裏』が賞賛されながら、無頼ゆえに非業の死を遂げた藤澤清造。その生き方に相通じるものを感じ、歿後弟子を名乗って全集刊行を心に誓いつつ、一緒に暮らす女に暴力を振るう男の、捨て身とひらき直りの日々。平成の世に突如現れた純粋無垢の私小説。
  • 突破 BREAK
    値引きあり
    3.0
    もう抑え切れない、豪傑探偵、走る! 大蔵省の若き官僚・尾谷は、腐りきった官房長・村井の殺害を密かに計画していた。一方、全国各地で、遺体の指が切り落とされる殺人事件が連続して発生した。事件に関わり始めた豪傑探偵・大文字は、その気力と怪力を武器に核心に迫っていく。官僚殺害は止められるのか。息もつかせぬ痛快娯楽小説の決定版。(講談社文庫)
  • ビビンパ
    3.7
    凄みを増した清水ワールドの作品群。家族四人で焼き肉屋へ出かけて食事する光景を描いただけでジワジワとおかしさが襲ってくる表題作「ビビンパ」はじめ、賀状だけで綴る人生、碁の迷勝負や、作家のところへ押しかけて自分の波瀾の人生を小説にしてくれという男の話など過激に知的な大爆笑パスティーシュ。
  • 地獄変・偸盗(新潮文庫)
    4.1
    “王朝もの”の第二集。芸術と道徳の相剋・矛盾という芥川のもっとも切実な問題を、「宇治拾遺物語」中の絵師良秀をモデルに追及し、古今襴にも似た典雅な色彩と線、迫力ある筆で描いた「地獄変」は、芥川の一代表作である。ほかに、羅生門に群がる盗賊の凄惨な世界に愛のさまざまな姿を浮彫りにした「偸盗」、斬新な構想で作者の懐疑的な人生観を語る「薮の中」など6編を収録する。(解説・吉田精一)
  • ハイドラ(新潮文庫)
    3.8
    出会った瞬間から少しずつ、日々確実に、発狂してきた――。有名カメラマン新崎の専属モデルを務める早希は、私生活でも密かに彼と同棲している。付き合って三年を過ぎ、セックスの時以外は体に触れてこない新崎。不均衡な関係に深い倦怠感を覚えるなか、ずっと早希のファンだったというバンドマンの松木と出会う。ひずみのない愛を求めては傷つく女性の心理に迫る、傑作恋愛小説。
  • AMEBIC
    3.6
    摂食障害気味の女性作家「私」のパソコンに日々残されている意味不明の文章=錯文。錯乱した状態の「私」が書き残しているらしいのだが…。関係を持った編集者の「彼」とその婚約者の「彼女」をめぐって、「私」の現実は分裂し歪んでいく。錯文の意味するものとは。錯乱した「私」は正気の「私」に何を伝えたいのか。孤独と分裂の果てには何が待つのか。著者の大きな飛躍点となった第三長編。

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