尾辻克彦の作品一覧

「尾辻克彦」の「父が消えた」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 父が消えた
    3.0
    1巻440円 (税込)
    表題作は、父の遺骨を納めるべく売り出された墓地を見に行く青年の奇妙な一日をポップ・アート風に描いて注目を浴びた第84回芥川賞受賞作。他にカメラ狂のフェティシズムを考察する「星に触わる」、晴れた日に雨樋を買うことこそラディカルだと思う男を描く「自宅の蠢き」、銭湯の出前をとるという奇想天外な世界を描く「お湯の音」、友人から屋上をもらった男の日常生活を垣間見る「猫が近づく」。赤瀬川原平の別名を持つ著者の、初期の秀作五篇を収録した純文学短篇集。

ユーザーレビュー

  • 父が消えた

    Posted by ブクログ

    友達の馬場くんと、八王子にある公共霊園へ父の墓参りに向かう。汽車の中で、九州にいた頃のこと、ちょっと思い出したことから連想されることをつらつらと思い出す。気がついたら、霊園の閉園時間となっている。

    「トマソン」で有名な赤瀬川原平の文学のときの変名での作品。表題作が芥川賞を取ったらしい。その他4作も表題作と同様の少しだけ私小説の入った、言葉の連想からの広がりと、「屋上」などの得体のしれない物や現象にまつわる話。

    純文学といえば純文学だが、随筆のような部分も大きい作品群。赤瀬川原平らしいカメラに関する蘊蓄がたっぷり含まれているところは微笑ましい。

    一方で、わざと純文学にしようとしているテクニ

    0
    2024年06月29日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!