国内小説作品一覧
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-毎日のように男の怒鳴る声と何かが割れる音が響き、その後には必ず女の悲鳴や泣き声が聞こえてくる大きな屋敷。 地元でも有数の名家として知られているその屋敷で、真矢は当主である父親の機嫌を損ねないように生活していた。 父親の暴力と暴言に耐え切れなくなった真矢はひとり家を逃げ出し、とある割烹で偽名を使い働くようになった。 真矢が仕事に慣れた頃、割烹で政治家同士の密談があるという。 一緒に連れられてきた秘書の沢田達二は控えの間に通され、真矢がお茶を運ぶことになった。 それを機にふたりは仲を深めていくが、ある日のこと、達二は満州へ行くと真矢に告げるのだった。 その後、真矢のもとへ電報が届き……。 さら・シリウス:あらすじ 妖精社:文章
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-猟色のベテラン・小見山が、デパートに勤める紀子にウツツを抜かし、しかも、目的が果たせないという、珍しいことが起こった。彼が、紀子のことで、あの手この手の策を弄していると、かならず、見知らぬ女の声で、電話がかかってきた。しかも、それは、彼に欺された過去の女の亡霊のように、彼をおびやかしつづけた。やむなく、小見山は、かつてガール・ハントの手ほどきをしてやった宇津に、助けを求めたのだが……。 2人の男のあくなき女体探求を通じて、性の世界の百態を展開する長編小説。前作「色名帖」の続編として書かれた異色作。
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-かつて『星暴風』と呼ばれた戦闘機操縦者がいた。 彼は最強の戦闘機操縦者であり、伝説でもあった。 しかし伝説は彼の死と共に終焉を迎える。 かつて生きることを奪われようとしていた少女が居た。 亜人と呼ばれる少女は、それでも生きることを諦めようとはしなかった。 そして、自分を救ってくれた光と出会った。 死んだ筈の操縦者と、助けられた少女。 二人は出会い、そして別れる。 一度は失われた関係を、少女は再び求めた。 必死で努力して、追いかけて、そして捕まえる。 もう一度、彼に空を飛んで欲しくて。 一度は電子書籍化した作品のリライトヴァージョンです。 いろいろと変わっている部分もありますので、初めての方も、そうでない方も楽しんで貰えると嬉しいです。
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-「どっかにイイ男いないかなあ」大学四年生の真理子は、昔から男癖が悪かった。 真理子の悪友である薫や鮎子の間では、大金持ちの息子である同学年の耕太の話で持ち切りだったが、耕太は真理子のタイプではなかった。 ある日、耕太がからかわれているところを同じ学部の直樹が助けてやる場面に遭遇し、そこで真理子は直樹に一目惚れする。 しかし、直樹には沙理という恋人がいるという。 なんとかして直樹を手に入れようと、真理子は略奪愛を掲げて山中湖への旅行を企画するが、そこである事件が起きて…! 真理子という狂気に満ちた女の半生を描いた、恋愛サスペンス! ◆あらすじ さら・シリウス ◆文章 ゴーストライター
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-ベストセラー作家の川中澄美子は初めてのスランプに陥った。時を同じくして大先輩であり唯一の親友でもあった大御所作家の桃香が亡くなってしまい、澄美子はあまりの心痛から小説が書けなくなってしまった。 それから暫く経ったある日、ふと頭の中に浮かんだ物語をまとめケータイ小説に応募すると澄美子の作品が見事一位を獲得。 それを機にベストセラーを次々と世に送り出し、再び脚光を浴びるようになった澄美子はテレビ出演やメディアにも欠かせないほどの売れっ子になった。 人々の賞賛と、もてはやされる毎日の暮らしのなか、整形し名前も年齢も偽り別人の桜ハルミとして活動していたために彼女は苦しみ、引退を決め田舎で暮らすことに。 そこで村田大輔という大学生と出会い恋に落ちるが、あまりの年の差に澄美子は……。 ★さら・シリウス:あらすじ ★妖精社:文章
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-◆宝物のオイルとは? 彦太は自らの住む港町を活性化させるために『干物のブランド化』を計画する。 なかなかうまくいかず挫折しそうになっている彼の前に、不思議な機械をセールスマンが現れ大喜びするが…… ◆処理活動 妻子を持つ身でありながら向井は有り余る性欲を持て余し、ネットでリモートデートを楽しんでいた。 そのうち、リモートの相手といよいよ会えることになり、ホテルでの一夜を楽しんだ彼の哀れな末路とは…… ◆パブ パブで働く主人公・増田裕子は、羽場康弘という男と不倫関係にあった。 今日もまた店の隙を突いて出会い、心身を重ねる二人。 しばらくの間まともな会い方をしていないことに苛立っていた裕子は、もっと別の場所で会いたいと訴える。 その言葉に苦言を呈する康弘と、さらに苛立ちを募らせる裕子。 そんな赤裸々なやりとりを体感していたのは、彼らだけではなく…… ◆夫婦の守護霊 下田瑞穂は、苛烈な環境の中を生き抜き、ついに独り立ちを果たした。 希望と未来に満ち溢れた社会人生活。それを謳歌していたある時、瑞穂は公園でとある老夫婦と出会う。 彼らの呻き声から腹が減っていることを知った瑞穂は、手元にあったパンをあげることにしたのだが…… ◆もう一つの世界 多恵子には、長年付き添った夫の俊哉がいた。 ある日、多恵子は俊哉がいつのまにか 失踪していることに気づく。 夜になっても帰ってこない現状に不安を覚えた多恵子は、このことを警察へと通報することに。だがその瞬間、誰もいないはずの二階から誰かの話し声が聞こえ…… さら・シリウス:あらすじ タンボ:文章
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-◆振られた女 サラリーマンの山崎浩二は歌手になる夢を持っていた。ただ、いかんせん見た目が悪い。整形を考えるも、実際に踏み出す勇気はない。そんなある日、飲みに行こうと店を探していると綺麗な女性を見つける。奇跡的にその女性と仲良くなり、ふたりの関係はどんどん進展していく。 ◆ フタの無い家 川端重男は同僚の竹田に付き合って、終電を逃してしまう。歩いて家に帰ると、家のドアがない。ドアだけではなく、扉や蓋が家から消え去っている。家族も本心をしゃべるようになっていた。酔っぱらったときに見る夢だと思っていたが、どうやら夢ではないらしい。 ◆ マドンナと剥製 葉山鉄平は、鉄道員をしている。鉄道と剥製が趣味の薄っぺらい男だ。だが、その鉄平の妻は小・中・高と学校のマドンナだったさゆり。ある日、さゆりが同窓会に行くと言う。その同窓会にはかつてのさゆりの恋人である早川まさおが来ていて……。 ◆ 可愛い娘 久米野家に嫁いできた真莉子は、このあたりでは評判の嫁だった。暴れん坊で手の付けられなかった健吉の嫁として、最初の一年間は何もかもがうまくいっていた。ただ、一年を過ぎると健吉の悪い癖が出るようになり、手が付けられなくなっていき、やがて真莉子にも限界が……。 ◆ いけない弁護士 浜田ゆかは元政治家の弁護士。市会議員をしていたせいで、弁護士としてはブランクがある。運悪く、とある依頼人から逆恨みをされてしまった。毎日のように文句を言いに来る依頼人にうんざりし、珍しくひとりで飲みに行くとそこで……。 ◆ さら・シリウス:あらすじ ◆ 妖精社:文章
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4.2
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-夫を寝取られた妻の惨めさを、智子は、光子によって味わされた。その光子は、智子の親友だった。ダンスホールで知り合った住田という男と、官能をくすぐり合うゲームのような逢引きを繰返しているうちに、智子の心の中に、光子への殺意が高まっていった。その殺意は、夫への愛の証しでもあったのだが、やっかいなことに、光子を消す計画に、殺し屋の役を引き受けたのは、住田であった。……愛とセックスのメカニズムを、心理的なスリラー・ドラマのかたちで描き出し、孤独な現代人の荒涼たる心の風景をのぞきこんだ、ユニークな長篇小説である。
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-映画館で佳子と知り合った小原は、2度目の逢引の時、早くも彼女を籠絡することに成功した。佳子は、人妻だった。夫の須藤は、理髪店を経営しているという。ある時、彼は、須藤の店に散髪に行った。佳子から夫はこわい人だと聞かされていた彼は、須藤が自分と佳子の関係を知っているのではないか、と不安を抱いた。数日後、小原の所に、男の声で電話がかかった。その声は、小原と佳子が利用したホテル名を告げ、そこで小原に会いたいという。須藤か? 彼は怯えながらそのホテルに向かった……。という表題作、「マイガール」「ヌードモデル」「女狐」「春の夢」「疑惑の発生」など、全11篇を収録。
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-◆空一杯カラフルに 加奈は下積みのイラストレーターをしていた。 加奈は、オリジナリティが皆無なのだと言われる。だんだん、加奈に回される仕事は減ってきて、ついに加奈は職場をクビにされる。 どん底だった加奈はその後恋愛にも失敗して、更に絶望の淵に立たされる。 そんな中、彼女は岩次郎という名の青年と出会う事になり、やがて……。 ◆アフリカ 武司は大学時代からアフリカの貧困地域に向かい、留学を重ねていた。 武司の彼女である鶴代は夢見がちな性格で、ニューヨークで武司と一緒に暮らしたいと告げる。武司はアフリカの貧困層を助けるボランティア活動に強い使命感があったので、鶴代とは袂を分かって、アフリカに向かう事を決意するが。 ◆セロリの幸せ 良太と佐和子は相思相愛で付き合っていたのだが、佐和子の父親は卸問屋の社長で相当な金持ちだった。良太は平凡な一般市民。良太は佐和子の父親からの嫌がらせに参っていた。佐和子はそんな状況を打破する為に一人東京へと向かい、タレントにスカウトされて……。 ◆魔法の石 みのるは観光船の船長をしていた。 みのるが部屋で静かに読書をしていると、突如、小さな女の子が現れる。彼女は自分の事を“妖精”と名乗り、このままだとみのるの片思いの女性が亡くなるのだと告げられて……。 ◆海花大のアイドル 美也子は普通高に通っているが、彼女には将来のプランが無かった。 幼馴染である浩は船長になりたいと言う。美也子は女だてらに船乗りになる為に浩と同じ海花大を受験することになり……。 ◆さら・シリウス:あらすじ ◆朧塚 :文章
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-◆雇っていない幽霊 下級藩士の妻、琴絵は近所の繕い物を代行する仕事をしている。 ある日、仕立て直した着物を届けに行った琴絵は、強盗殺人の容疑者として役人に捕らえられてしまった。 真犯人を突き止めた夫の悠太郎の考えた自首させるための作戦は、果たしてうまくいくのか。 ◆首のおみやげ 唄と舞の名手である桜は、隣国の殿様に気に入られて大金を手にした。 その金で弟妹のために御殿を建てたのだが、どうにも妹のくめとは相性が悪くて……。 ◆古井戸 ひさしぶりに東京から帰ってきた恋人が、女と赤子を連れていた。 ショックを受けた夕子だが、説得により恋人は女と赤子を捨てて夕子を選んでくれた。 幸せの絶頂にいたある日、夫の不審な行動に気付いた夕子がこっそりと後をつけると。 ◆くの字の坂道 ゆかりは毎日、祖母を待っていた。 家の前にある、くの字に曲がった坂の中腹にある電信柱の傍で。 けれどある日、祖母が帰ってこなくなってしまう。 ◆気持ちいい誤解 佐代子は母の再婚を期に家を出たが、甘え癖が抜けずにたびたび夕食を食べに行っていた。 そんなある日、酒に酔ってそのまま泊まった佐代子の部屋に、男が忍んで来る。 義弟の信也に違いない、と佐代子は思ったが、酒の勢いに負けて体を許してしまう。 その日から、暗闇の中での秘密の逢引がはじまった。 ◆さら・シリウス:あらすじ ◆鉢本杏梨:文章
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-◆ 真っ正直な殺人:閑静な住宅街で、一家の惨殺死体が見つかった。刑事の角田大樹とその相棒の牛山裕は聞き込みを始める。ただ、殺された一家はその全員が殺されても仕方のないような人物だった。そんな中、被害者が過去に死亡事故を起こしていることが判明するのだった。 ◆ 巡る悲劇:賀茂川のほとりに有名割烹がある。そこの女将が殺された。被害者は小谷貴恵。刑事の増田健吾は怨恨の線を疑っていたが、貴恵に殺される理由はなかった。貴恵の過去を洗うために増田は飛び回ることになる。帰ってきた増田のところに、溝口凛が気になる情報を持ってきて……。 ◆ むしり取られた幸せ:有名アパレルメーカーの倉庫で、男の死体が見つかった。被害者は友田勇作。そのアパレルメーカーの社長だった。評判が悪く、誰が殺してもおかしくない状況だった。そんな中、刑事の矢口謙三は先代の社長夫人との噂を耳にするのだった。 ◆ あの頃に戻れたなら:松本雪子は都会に出て、女優になる夢を持っていた。ただ、恋人である山田康太はそれを許さない。束縛が激しい恋人のことを友達の真山佐知子と田中良治に愚痴っていた。でも、そんな毎日が楽しかった。ある日、地元でミスコンが開催されることになり……。 ◆ 許せない笑顔:富裕層ばかりの高層マンションの一室で、殺人事件が起こった。被害者はケーキ屋をやっている山岡優子。優子はその昔、スナックのママをしていた。その常連客の澄川真奈美は優子を慕っていたが、気づいたときには優子によって人生を狂わされていた。 ◆さら・シリウス:あらすじ ◆妖精社:文章
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-芳土女子大学の学生である佐藤ノミエの綽名は、キャンパス110番という。キャンパスは、校庭の意味。事ある所には、彼女がいつもパトロール・カーのように現れて、あざやかに事件を解決していくからだ。粋で、おしゃれで、冒険好き、行きずりの男の子とのキッスなんかへいちゃらで、適当に正義派で人情家で、気はやさしくて合気道の達人というノミエが、東北出の重タンクを思わせる松子と組んで、手当たり次第に演じるボーイ・ハントのアバンチュール、笑いと涙のタッグ・マッチとは……。青春の息吹にむせる、生きのいい現代娘のスカっと胸のすくような無責任行状記。
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-書店員のさとみは、平凡な日々に少しの忙しさを感じながら生きている普通の女性だった。そんなある日、同棲している恋人の優太がなんの相談もなしに大きなラブラドールを買ってきた。 相談もなく飼うと言う彼と喧嘩になり、優太が仲直りの為にさとみの大好物を買いに行く途中で事故に遭ってしまう。 それからクレオとの生活が始まったさとみは、とりあえず散歩から始めようと出かける。しかし喧嘩の原因であるクレオの散歩は苦痛なものだった。そんな散歩途中にさとみはクレオに命を救われる。 さとみは命を救ってくれたクレオに愛情を持つようになった。 そして散歩途中に出会ったのは、買い物カートが壊れてしまったおばあさんだった。 おばあさんを助けたことで、さとみと優太の夢である居酒屋をオープンにこぎつけることが出来たが……。 さら・シリウス:あらすじ 仮名:文章
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-◆ 夢と現の設計図 女医の母親を持つ主人公・新庄あやめは、父譲りの強い意志を持つ元気な女子高生。 あやめは地震の夢である『大工になる』道を諦められず、現実と夢の狭間で苦しんでいた。 そんなある日、彼女は憂さ晴らしに神社で行われている祭りに参加し、そこで運命の人と出会う。 二人は同じ夢を志していて…… ◆ 偽の告白スイッチ 橋本咲子は、とある商社で働くキャリアウーマン。 ある日、咲子は自分の上司に、新しく入って来る新人社員の教育係を務めることになる。 一癖も二癖もある若手社員をまとめようと奮闘する中、一人だけは本当にどうしようもなく…… ◆ 再会食堂 河野みどりは、夫である俊哉と共に飲食店を経営していた。 経営もなんとか軌道に乗り、ついには子供も授かることができた。 だがしかし、その店で食中毒事件が発生。 みどりは店をたたむことになり、夫は消息を絶った。 この状況にみどりは…… ◆ 印象最悪の隣人 村坂綾子は、子供二人を抱えたシングルマザーである。 子供達のため、多忙な毎日を送る彼女だったが、もともと住んでいたマンションが取り壊されることが決定し、近辺にあったとある平屋に引っ越しをすることに。 その平屋の隣には、この地域の唯一のお隣さんがいるのだが、彼はかなり変わった風貌をしていて…… ◆ 再会と出会い 相川瞳は、引きこもりとなって五年目の一人娘を抱え、娘の気持ちに寄り添えなかった自分を責め続けていた。 そんなある日、瞳は仕事の移動中、同じ境遇を抱える一人の女性と出会う。 彼女にシンパシーを感じた瞳は…… ★さら・シリウス:あらすじ★ ★タンボ:文章★
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-◆犬神の絵 モザイクアートを手掛ける種田小百合は、恋人の花村耕平のところへ向かう。その道中でバックパッカーのヒッチハイクをスルーし、耕平の家に到着すると犬のモモが激しく鳴いていた。モモの向かう先には……。 ◆妖怪様、さま。大繁盛! お花の小間物屋では、客が来るたびにものがなくなるという。でも、客が盗んでいる様子はない。そこで亭主の新二郎が休みの日に見張りをする。ものを盗っていたのは客ではなかったが……。 ◆ひどい部長を連れに来た男 上司のお供で、とある店の控室にいた水野紀久子。そこにやってきた関係者らしい男が「佐藤部長をお連れしに来た」と言う。しばらくすると今度は上司が「今日の出張は無駄になった」と言い出すのだった。 ◆遅まきながらの恋 水森弥江子は日本舞踊の教室を開いている。生徒が減り、新しく日本舞踊を取り入れた体操の教室を開くことにした。自宅では手狭になるほど生徒たちが増え、そこに魅力的な男性会員もやってきて……。 ◆ハーモニー 高波吉枝は路上ミュージシャンをしている。悲劇が続き、天涯孤独の身となった彼女の歌は、なぜか泣けると評判になる。ただ、吉枝の歌は生で聞かないとそのハーモニーを感じられないのだった。 ◆匂い袋 白水瑛太と妻の佐和子は温泉の素を製造販売している。売り上げが悪い中、佐和子は温泉の素を使った匂い袋はどうかと提案する。その匂い袋は売れに売れて看板商品になったが、そのせいで惨劇が起こってしまう。 さら・シリウス:あらすじ 妖精社:文章
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-◆ パン屋の恋 ゆかは町でも有名なパン屋の娘だった。しかし食中毒が出てしまい、両親のパン屋は閉鎖してしまう。生きがいを失ったうえ借金まみれになった両親は自殺してしまい、残されたゆかは両親のパン屋を復活させようとする。そんなある日、隣町のパン屋が食中毒を故意に引き起こさせたという話をきいて……? ◆ 健太とケン 毎日ペットショップに来る男の子がいた。その少年は決まって不細工なダックスフントを見ている。しかし、ある日男の子は現れなくなり、代わりにダックスフントを見て泣きじゃくる女性が現れる。男の子と犬の感動の物語。 ◆ まわり道 幼い頃から綾香は、染め物職人として朝から晩まで働く両親のことが嫌いだった。自分は両親とは違いセレブになろうと勉学や運動に励みラスベガスへと向かった。そこで出会ったのは、お金持ちではないけれど、ささやかな幸せを大切にする青年で、綾香は次第に青年に惹かれていって……。
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-◆スイーツに悪意を込めて 水沢みのりの最近の悩みは、パート先の店長・前田からもらう差し入れが断れないことだった。 向けられる純粋な善意に苦戦し、いつも総菜とお菓子ばかりが増えていく毎日。 ついにみのりは決意し、その差し入れの受け取りを拒否しようとするのだが、実はその差し入れには…… ◆あの夜の極上の…… 銀行員の高山勝。再婚も果たし、再び順風満帆な日々を取り戻したと思っていた矢先、なんと銀行で巨額の横領事件が発生。 あろうことか、彼が事件の容疑者の一人とされてしまう。 彼の無実を証明するため、新妻である信子は証拠集めに出ることになるが…… ◆男には気をつけないと 一人娘の舞を育てるシングルマザー、 加山ゆうこの元に、ある日突然飛び込んできたお見合いの打診。 離婚を経験していた彼女は「男には気をつけないと」という母からの言葉を胸にお見合いに参加。 すると、彼女の内に残っていた未練が顔を出し…… ◆削除依頼 夫と別れ、最愛の娘の親権も奪われてしまった滝田あかね。 彼女はしがない占いグッズ店を営みながら一人寂しい日々を送っていた。 元夫から娘を取り戻したいと願うあかね。 そんな時、あかねはネットサーフィン中、とあるサイトを見つけることになる。 そのサイトのヘッダーには一言『あなたのウザい人、消します』と書かれていた……。 ◆良妻賢母の鏡 時代の流れに逆行し、『良妻賢母』となれる女こそが素晴らしいと考える小林美紀。 彼女は人の心を理解することに長け、常に家庭環境を円満にすることだけを考えて生きてきた。 だがそんな彼女にも、心の底を許した男が過去にいたそうで……。
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-◆ヒダの思い出 上村留男にとって安田モナミは一番会いたい女で、一番会いたくない女でもある。ある雨の日、留男はモナミにキスをされる。モナミのこの行動が惨劇を生み出してしまうのだった。 ◆一字だけ 小さな出版社に送られてきた読者からの投稿。謎が多い投稿ではあったものの、結末がわからないからと掲載を保留にしていた。後日、投稿者の家族からの電話をきっかけに答えがわかる。 ◆解体ショー 梶川里子は当たらない占い師。OL時代よりは稼いでいるものの、先々に不安を感じる。落としたハンカチをきっかけに、男と一緒に「女言葉を使ってはいけない」という不思議な店へと向かう。 ◆妻の座 経営していた会社の負債が残っているからと一年中働いている祐介。その祐介を支えるのは奈津美だった。だが、ある日、奈津美は出張先から送られてくるスナップ写真の背景に違和感を覚える。 ◆本物のサド とある酒場で男女二人の死体が見つかった。刑事の程川が調べていくと、関係者には過去につながりがあった。暴かれる裏の顔。果たして犯人は誰なのか? ダンサー夫婦 ◆ 咲山夢乃は有名な創作ダンスの舞踏家だ。母校での特別レッスンからテレビへの出演、講演もおこなっている。一方、夫の隆治は引きこもりで鬱気味。別れを決意した夢乃を待っていたのは……。 ◆ あの世へのおみやげ 売れない歌手の高山伊佐男はあるきっかけで、お笑いタレントとして人気を博すようになる。そのきっかけをくれた鶴田社長に大事な話があると呼び出された日、悲劇は起きた。 さら・シリウス:あらすじ 妖精社:文章
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-◆父親という名の男 舞川里子は友人の見舞いに訪れた病院でこの世で一番憎い男を見かけた。 母の人生を、そして里子の人生をもメチャクチャにした男……。 里子は自分の人生と引き換えにしてでもその男を許すわけにはいかなかった。 決心した彼女は……。 ◆復讐三昧 娘の亜里沙が突然家出する。 半年後、亜里沙が無残な殺され方で発見された。 それから間もなく息子の耕太も飛びおり自殺をしてしまった。 半狂乱になったかおるが向かう先には……。 ◆命がけの椅子取りゲーム 小説家の桜田由美子は近頃いい話が思いつかずブランクに苦しんでいた。 喫茶店でコーヒーを飲みながら構想を練っている由美子の耳に、深刻な会話が飛びこんできた。 子供を産めないらしい主婦二人が、なにやら愚痴りあっている。 なにげにそれをメモにとる由美子だったが、数日後、思いもかけない展開に……。 さら・シリウス:あらすじ 花筏:文章
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-絵を描く夢を諦めた彩は無機質な日々を繰り返していた。しかし、ある時切り離したかった縁によって無機質な心は揺り動かされることになる。 〈NovelJam2021Online参加作品〉
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-「サロン奥沢」あらすじです。世田谷の奥座敷、と呼ばれる閑静な住宅地、奥沢。アロマサロンの主・直子の元に、近くに住む主婦の真由美が客として通い始める。真由美がSNSを始めたときから、直子は絆という鎖に絡め取られそうになるのだった。 〈NovelJam2021Online参加作品〉
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-◆ 髪の秘密 親友の正夫が亡くなり、その遺品を整理することになった信彦。正夫の遺品と共に懐かしい思い出がよみがえる。数年後、遺伝子研究で死人を復元できる技術が開発され、信彦は正夫と亡くなった妻の復元を依頼するが……。 ◆ イヤリングを奥様に 証券会社に勤めるOL、ひかりは上司の松井課長に恋をしていた。松井は愛妻家と社内でも有名だったが、松井が平日の晩に一人で歩いているのを見かける。ひかりが追いかけてみると、松井は妻と仲が悪いという話を聞いてしまい……。 ◆ アイライン 早川沙里は結婚してから仕事と家事に追われており、子どもを送り出して初めて自分の人生を省みる。家事を済ませて帰りの遅い夫を待つだけの日々。そんなある日、店頭広告のアイラインに一目惚れをした沙里は、化粧をして女として振る舞う楽しみを見つける。 さら・シリウス:あらすじ 千歳うつつ :文章
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-◆面白くないお笑い芸人 小島夢夫は、笑ってもらえないお笑い芸人だ。 面白くなさ過ぎたから、と慰謝料を請求されたことまである。 ある日、はじめて夢夫のネタで笑ってくれた女性にどこが面白かったのかを聞くと、予想外の答えが返ってきた。 ◆ひょっとこ踊り 北男は同じ会社で働いていた、六人の子供を持つシングルマザーの南子と結婚したが、大家族はたくさんの問題を抱えていた。 北男はそれぞれと体当たりでぶつかり合って、本当の家族になることができるのか。 ◆果物屋の未亡人 五十代で夫に先立たれた未亡人、早野水穂は周囲の人々に支えられて夫が遺した果物屋を切り盛りしていた。 ある時、妻が入院したという男が来店するが、彼との出会いによって水穂の人生は狂っていく。 ◆魚を助けた歌手 売れない歌手、髙木まどかは友人たちと三泊四日の沖縄旅行へ向かった。 ある夜、ひとりで浜辺を散歩していたまどかは打ち上げられて死にそうになっている大きな魚を見つけ、一生懸命にその魚を水に戻してやった。 すると、魚が口を開き、まどかの願いをひとつ叶えてくれるという。 まどかが願ったこととは。 ◆未来からのエールをありがとう! 米倉真由美は悩んでいた。 陶芸家として活動しているが、収入はほとんどなく、そろそろ引退することを考えていた。 もう店を閉めよう、と決意したその日、ニューヨークから帰国したばかりだという老夫婦が店に訪れ、真由美の作品を絶賛してくれた。 アドバイスも受けて、真由美は現実的に考えたリミットとして半年間という期限を切って、もう一度頑張ってみることを決めたのだが。 さら・シリウス:あらすじ 鉢本杏梨:文章
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-プロのカメラマンである平野浩二とグラフィックデザイナーの佐山由香が一緒に暮らすようになって、結構な時間が経っていた。由香は重度の難聴で、浩二はそれがとても心配だった。今は都会でともに生活をしているが、都会は危険だらけだ。車に自転車、容姿に恵まれている由香は街中で声をかけられることも多かった。浩二は都会は危険だからと田舎暮らしを由香に提案するも、由香はそれを受け入れない。そのうち、浩二は仕事でアフリカへ行くことになった。浩二がアフリカで充実した仕事をしている一方で、由香はスランプに陥っていた。ある日、信頼している上司から叱責され、やけ酒をあおってしまう。ふらふらの状態の由香は帰り道、車に轢かれてしまう。大怪我をして入院するも、浩二とは連絡が取れない。浩二は現地で携帯をなくしていた。ようやく連絡のついた浩二に由香は田舎暮らしがしたいと伝えるが、今度は浩二が報道写真家になるから待ってくれと言う。次第に浩二からの連絡も減っていった。浩二に黙って事務員に転職していた由香は、同僚と寝てしまう。由香からの謝罪のメールを受け取り、浩二は一方的に由香との関係を終わらせた。直接謝罪をしようと由香が現地へ向かうと、浩二は現地の女性と結婚していた。由香は事務員の仕事も辞め、カメラの勉強を始める。そのうち、浩二の背中を追いかけるように報道写真家を目指すようになっていった。報道写真家になって由香は改めて、浩二への想いを痛感した。帰国した由香を空港で待っていたのは、年を重ねた浩二だった。
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-19世紀中葉のロンドン、イースト・エンド。主人公のスティーヴンは8歳の男の子。父は1年のほとんどを船に乗っているため母と二人暮らし。その母が二人目の赤ん坊の出産で他界。一人取り残された少年は、居酒屋『壁の穴』亭を経営する祖父ナサニエル・ケンプに引き取られ、そこで父の帰りを待つことになった。 川岸に奇妙な具合に建てられた居酒屋だった。木造の、羽目板を張った建物で、上方の部分が下部より大きく、危険なほど不均衡に見えた。「その側面、ほとんど下方といってもいいところに、狭い通路が通っており・・・その先は『壁の穴』船着き場になっていた」。 祖父は海辺の荒くれ者たちを相手にこの居酒屋を仕切っていた。大柄で力が強く、決断力もあった。少年にとっては優しく頼もしい「ナット爺ちゃん」だった。近くにはロンドン・ドックや犯罪の巣窟ブルー・ゲートがあり、裏路地からは突然の叫び声や耳障りな歌声が聞こえ、突発的に言い争いや喧嘩、乱闘が繰り返し発生した。 ある日、『壁の穴』亭の裏で一人の男が刺殺され、スティーヴンは多額の紙幣入りの札入れを拾った。これをきっかけに、少年と祖父は、薄汚い悪事、陰謀、復讐、犯罪の真っ只中に巻き込まれていく。 少年と祖父以外にも、多彩な人物が登場する。少年の母の葬儀に現れる何とも滑稽な伯父や伯母たち、非業の最期を遂げる悪党ダン・オーグル、そのダンを慕う情婦のマスキー・マグ、単眼の白目をぎょろぎょろさせながら歩き回るバイオリン弾きのブラインド・ジョージ、居酒屋の常連客で芸術家気取りのミスター・クリップス、最後までキャプテン・ナットに恨みを抱き続けるミセス・グライムズ、自分の船を沈めて保険金を奪おうとする船主のミスター・ヴァイニーなど、癖の強い人物たちが物語を展開する。そして、大団円。
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3.0
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4.0オホーツク海に面した紋別市は、弁護士過疎の町。そこに単身乗り込んだ松本三加は、新米弁護士だ。だが着任早々、自閉症の若者が自転車で死亡事故を起こすという、難しい事件にぶつかった……。27歳の女性が、町の人々の万(よろず)相談所として、孤軍奮闘する姿をさわやかに描く、ドキュメンタリー。 ◎「この作品にノンフィクションの新しい風を感じた」<田原総一朗> ◎「よく『松本三加現象』といっていまして、若い女性で一種のスターというか、注目の的になったわけですけど、一般の市民も何かあれば松本さんに相談しようか、というような、彼女はそういうちょっとした心の支えというようなものになったんですよ」<本文より>
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1.0「卒業しても、俺らはなんも変わんないよ。」 美大を卒業して離ればなれになったあなたとわたし。理想と現実のギャップに打ちひしがれ、バックれた会社からの電話も鳴らなくなった頃に突然来たある連絡をきっかけに、わたしは再びカンバスの前に立つ...。 美しすぎた過去とも、ままならない現実とも向き合って、再び歩き出そうとする姿を繊細かつエネルギッシュに描いた現代のクリエイター・ノベル。 刊行時には俳優の成田凌、飯豊まりえらも賛辞を寄せ、映画化も決定しているデビュー作「スクロール」(講談社)、 そして収録の1篇「ファン」が松本花奈監督、本田翼主演により映像化された第2作「楽しかったよね」(講談社)などで注目を集める話題の新人作家・橋爪駿輝が、 デビュー曲「夜に駆ける」が半年足らずでYouTube1,000万回再生を突破、Spotify急上昇チャート1位やグローバルバイラルチャート入りなど多方面で注目を集めている ""小説を音楽にするユニット""YOASOBIの3rd single「ハルジオン」の原作として書き下ろした短編小説です。
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-かつて『星暴風』と呼ばれた戦闘機操縦者がいた。 彼は最強の戦闘機操縦者であり、伝説でもあった。 しかし伝説は彼の死と共に終焉を迎える。 かつて生きることを奪われようとしていた少女が居た。 亜人と呼ばれる少女は、それでも生きることを諦めようとはしなかった。 そして、自分を救ってくれた光と出会った。 死んだ筈の操縦者と、助けられた少女。 二人は出会い、そして別れる。 一度は失われた関係を、少女は再び求めた。 必死で努力して、追いかけて、そして捕まえる。 もう一度、彼に空を飛んで欲しくて。 一度は電子書籍化した作品のリライトヴァージョンです。 いろいろと変わっている部分もありますので、初めての方も、そうでない方も楽しんで貰えると嬉しいです。
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2.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 近くにいるけど出会えない、遠くにいるけど隣に感じる……そんな二人の「織り成さない」ストーリーを2行の文章で表現した小説。あなたから見た私と、私から見たあなた。同じ虹を見ていても、ふたりの視線は交わりそうで、交わらない。愛し合う/愛し合っていた、ふたりの距離が、たった2行の文章で構成される世界。あなたがどこをどのように読むかによって、ふたりの物語は躍動し、発展し、変化する。一度では読み切れない、二度目には読め方が変わる、re:readability(再読性)に優れた、恋愛小説です。一度で終わっちゃう愛は、愛じゃない。
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-人を食い殺した人狼として、異端審問にかけられた男。彼が語り始めたのは、一人の人狼に出会った少年の話だった――。 人を食べないことで人間に狩られず残ってきた最後の人狼と、その人狼に育てられた少年。心を通わせたはずのふたりに、何が起こって人狼が異端審問を受けるまでに至ったか。 これは決して交わることのできなかったふたつの個体が織りなす、かなしくもうつくしい愛の物語。
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-「友達の友達と帰りの電車の中、一緒にいた友達だけ帰った時に気まずくなってしまうことを解決するシステム」を開発せよ――。イノベーション研修、などというお題目の研修会で、即席の四人のメンバーで適当にブチあげた製品企画が特別賞を取ってしまい、泣く泣く始まる開発。 自分で考えた企画ながら、パワーポイント上「AIで」などと言って誤魔化したあたりの実装は困難を極めた。深夜に主張される偏ったアイディア、テストを進めても進めても次々発覚する欠陥……。 やる気がなかったはずの開発は、意地なのか使命感なのか、残業代は支払われないまま、朦朧とした意識の中でついに完成する。ここまで素晴らしい製品を仕上げたのだから、きっと素晴らしい反響があるに違いないさ。ハハハハ……。 そして反響はやってきた。それこそ、運命を揺るがすようなやつが……。それは、誰の運命かと言えば――。
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