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Posted by ブクログ
柳さんのプロフィール的なことは何作か著作を読んでいて知っていたんだけど、改めてこういう形で読むと、「濃い」と思った。
家庭環境や学校でのいじめ、って箇条書きみたいにしちゃうと平たく感じちゃうんだけど、読んでる間、最初から最後まで薄闇の中で目を凝らしているような重苦しい感覚なのに、なぜだか軽快に読み進めることができた。
私も柳さんと同じく高校を中退してモラトリアムと言えば聞こえはいいけど何もせずにただ家に居た時期があった。
今はこうやって冷静に感想を書けるけど、きっとその時期に読んだら心が揺さぶられすぎていたんじゃないかと思う。特に前半。
Posted by ブクログ
『昭和四十三年、夏至の早朝、在日韓国人夫婦のあいだに一人の女の子が生まれた―。家族のルーツ、両親の不仲、家庭内暴力、苛烈をきわめた学校でのいじめ、そして自殺未遂…。家庭や学校、社会との、絶え間ない葛藤と軋轢のなかで歩んできたみずからの姿を見据え、類いまれな“物語”へと昇華した感動の一冊。作家としての豊かな資質を示し、読者に生命の力を吹き込んだベストセラー作品、待望の文庫化。』
◆自伝小説。柳さんは壮絶な人生を歩んできたとは知っていたけど、こんなにもずっと辛い状況だったんだなと、読んでいて胸が痛くなった。それで今は素晴らしい作品を書く人になっていることがすごいなと思う。
Posted by ブクログ
柳美里、著。在日韓国人として生まれた著者の自伝的小説。幼少時代から大人になるまでの彼女の生活が語られる。
壮絶と言うべきか、数奇と言うのべきか。いや、在日という環境を踏まえ、複雑というべきだろう。しかし話自体は思ったよりも在日の感傷に頼っているわけではなく、あくまで一日本人、一女の子としての陰鬱な生活をあっさりとした文体で淡々と語っている。だから自殺の場面も迫力には欠けるが、「無駄に感傷的にならない」ということならこういう描写もありなのだろう。
ただ、これは近年の日本の私小説全般に言えることだと思うが、特異な題材であれ日常的な題材であれ、特別変わった視点をとるわけでもなく淡々と物事を描写する意味はあるのだろうか。私はいつもこういった小説に、文章の上手いロボットが作った無言のシナリオ、といった印象を受けるのだ。
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