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Posted by ブクログ
自転車に羽根を取り付け、校舎の屋上から飛ぼうとするような奇行を繰り返す中学女子帆月。ある日、帆月が僕のところに、公園の近くにある鉄塔について尋ねてきた。その鉄塔の近くには、幽霊が出ると噂になった、閉鎖されたマンションが有った。幽霊が見えるという比奈山と帆月と僕の3人は、帆月が不思議なものを見たというその公園へ向かう。
作者の名前が、携帯小説のペンネームみたいだし、夏、少年少女ということで、軽い青春小説だろうと買ったんだと思う。鉄塔というのは、さすがに登らないだろうから、おそらくメタファーみたいなもので…。
ガチ鉄塔小説やん。作者が本気の鉄塔マニアで、武蔵野鉄塔のナンバリングから塗装、男鉄塔女鉄塔、ガイシの数まで、序盤から鉄塔知識のオンパレードで、これはいいぞという感じになる。やっぱりさ、自分の趣味で深くなった知識を、付け焼き刃ではなく織り込んだ文章って、魅力があるんですよ。
そして、帆月の見たという幽霊か妖怪のようなものの謎を解くため、夏休みに3人で鉄塔を中心に集まっては議論していくのだが、そこら辺は誰が発した言葉だったりがわかりにくい部分はあるものの、そこは荒削りとして勢いが有ってよい。
クライマックスは、ファンタジー的になり、ジブリやアニメ会社製アニメといった感じの見たようなストーリーになって行く辺りは賛否が分かれるであろう。
全体にアニメ的というか、視点が主人公から離れることが多く、アニメを見てきた人の文章って感じなんだろうなあ。クライマックスシーンの視点がかなりわかりにくい。最近、アクションシーンの描写が理解しにくい小説が増えているが、そういう時代なんだろうなあ。何がどうしたという部分が、アニメのああいう感じというのを知っていなければ想像ができない。
友達との友情というところは、全体にドライで軽い。キャラクターもそれほど強く設定されていないので、読みやすいが不満を感じる人もいるだろう。
予想していたよりも密度が濃い小説だったことと、まさかのよく知る浦和あたりの話だったので、個人的に満足感。
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小説・文芸
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