鄭義信の作品一覧

「鄭義信」の「焼肉ドラゴン」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 焼肉ドラゴン
    4.0
    1巻572円 (税込)
    万国博覧会が催された1970(昭和45)年。高度経済成長に浮かれる時代の片隅。 関西の地方都市の一角で、ちいさな焼肉店「焼肉ドラゴン」を営む亭主・龍吉と妻・英順は、静花、梨花、美花の三姉妹と一人息子・時生の6人暮らし。 失くした故郷、戦争で奪われた左腕。つらい過去は決して消えないけれど、“たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる”それが龍吉のいつもの口癖だった。 そして店の中は、静花の幼馴染・哲男など騒がしい常連客たちでいつも賑わい、ささいなことで、泣いたり笑ったり--。 そんな何が起きても強い絆で結ばれた「焼肉ドラゴン」にも、次第に時代の波が押し寄せてくるのだった--。伝説の舞台を演出家自ら映画化&小説化!

ユーザーレビュー

  • 焼肉ドラゴン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    凄く力強く、切ない作品だった。

    一本の映画を観ているようで読みやすく、3時間もかからないくらいで読めた。
    当時の在日韓国人の人たちの状況もとてもわかりやすく、高校生あたりの人が読むのにいいかもしれない。

    とてもやるせない気持ちになる。同じ人間で、アジア人で、日本人でもあり、韓国人でもあるのに、状況一つでどこにも属することができず、流浪しながら底を這い回るしかない人生。想像しただけでもゾッとするし、とてもじゃないが耐えることができない。国籍、人種って何なのだろうと考えてしまう。

    ただ、どんな状況であっても、人間どうしは寄り合えばとても強い力を発揮して生きていく。ときにいざこざはあるけど、そ

    0
    2025年11月22日
  • 焼肉ドラゴン

    Posted by ブクログ

    演劇を見ているよう。
    春に読みたい一冊とのことで読んでみましたが、
    確かにこの話には「桜」が必要なのかも。

    前知識なく、実写化など知らずに読みました。

    まだ生まれてないけど、
    高度経済成長期という怒涛の変化のなかで
    ドラマがあったのだろうと思います。

    ツッコミどころも多くありますが、
    それがどこか令和とは違う人情なのかも…と思いました。
    想像を膨らませながら一気に読むことができます。

    0
    2022年03月21日

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