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「東京は激変するよ。だから東京を撮っておくといい」 1950年代から60年くらいの東京を舞台にした長篇小説。作家と同じヨシオ、という名前を持つ若者が登場する。彼が高校生から大学生にかけて接触する女性たちは、すべて年上だ。変わってゆこうとしている東京の街で、ヨシオは女性たちに学び、まだ何者でもない自分の中に核のようなものを作ろうとしている。そしてこの小説は高度成長期の、前を向いたエネルギーばかりでなく過去を確かめ、過去の連続の中に現在があることも大切にしている。そのことを端的に現すのが、この小説における写真の役割であろう。 【目次】 名前は仮にスーザン 肩はいかにセクシーか 美しき太腿のほとり 謎を記録する、謎を記憶する 可能性という謎 電話を受けているうしろ姿 あとがき 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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かつての家は現在の家だ 作家と女優がいる。同じ高校出身の旧知の仲だ。年齢は女優のほうが2歳上。ある日女優は、ふだんめったに乗らない京王線に乗り、車窓から、かつて自分が一時期を過ごしたことのあるなつかしい家がそのままで残っているのを発見する。その家には二人の鮮烈な思い出があり、二人の、女優であることと作家であることにつながっている。その家の近所の喫茶店もまた、20年以上の時を経過して、やはりまだ健在という演出も心憎い。二人は昔の思い出のつまったその家を訪ね、あらためて現在の輝きを更新する。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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あなた専用の女優になること 誰かと付き合いたい、ということと少し違い、誰かの女になりたい、という願望を持った女性がいる。彼女はその願いをあっさりと実現させた。一人の男性の女として。その男性とは、男性が撮る写真を介して出会い、その出会いの瞬間から「この女性は女優だ」と彼は確信する。今では二人はピンク映画の監督と女優だ。二人はプライヴェートで愛し合いながらも、その最中に姉と弟の設定で会話をしたり、カメラの角度やシーンのことを話し合ったりする。彼が監督であれば、彼の女は専属女優なのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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創作を通じて、憂鬱を外に出すこと 二人の女性がいる。一人は大きな体をしているがそれは本来、男性であったことと関係がある。二人は二人でいることによって、互いのエロスを充実させることができる。それがいささか通常と異なる形態を取ろうとも、そんなことは瑣末なことでしかない。互いに撮影をし、セルフ・ヌードを撮り、やがてその撮影行為の中に模造男根を挿入し……一人が言う。「自分の基本は憂鬱」なのだと。その「憂鬱」とバランスを取るのがエロティックな世界でありその「憂鬱」を自分の中で創作を通じて作り替え、外に出していくのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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殺意と反射、その20年 20年。長い時間だ。20年かけて男は二人の女に会う。20年前は母親のほう。そして20年後の現在は娘のほう。二人は共に28歳である。20年前に自分の中に刻印されてしまった憎悪が男にはある。その20年前の出来事を描写するのに、〜た。〜た。〜た。の短いセンテンスをひたすら続けていく文体のアクションがすばらしい。さあそして20年後の今。男の憎悪はようやく解放の時を迎えるのだろうか。女も、男も、それぞれピストルを所持したその状態ではたしてどう展開するのだろうか? 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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イージー・チェアから見えた世界 ハワイ。作者・片岡義男の祖父が、父が住んだその場所のことを書いた渾身の長編。優れた農業技術者だった祖父。その息子である「僕」の父は、アメリカ軍の軍人だった。そして姉が異母姉であることが姉弟関係に微妙な影を落とす。アメリカと日本のあいだにあるハワイという場所にあった歴史。家族写真。アロハ・シャツ。コナのコーヒー。古いビートル。ヴェトナム戦争。エルヴィス・プレスリー。「僕」は今、父が作った庭を、父がイージー・チェアに座って絶命する瞬間も見ていたであろう庭を、同じ位置から見ている。 【目次】 ラハイナまで来た理由 片仮名ではスパム・アンド・エッグス パウ・ハナの美女 雛祭りに泣いた 雨の夜の映画 濡れた新聞とコナ・コーヒー 赤い帽子のバトロメ いつもその窓から見ていた 失われた路面電車 写真に添えたひと言 買って来たピッツアとロウソクの明かり 干潮時水位 カプリース・クラシック・クーペ ふたりで食べた林檎 父親のウクレレ 雨の朝のヒロ・マーチ エルヴィスで四ページ カリフォルニア生まれだ、ソバカスがある ファミリー・フォトグラフズ プールにも台風が来た プレート・ランチという幸福 ファイヴ・オーのなかのハワイ ウルパラクアの赤 まるで落穂拾いのように ホノルルで雑誌を作る そこを滑り下りる遊び 別れの磯千鳥 姉とエルヴィス・プレスリーの会話 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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すべてがうまくいく撮影の成り行き 写真家がいる。パートナーとして優秀な編集者もついて新しい写真集の企画が持ち上がる。写真家と編集者は語り合う。アイディアが拡がる。そして、瀬戸内の島でヌード、ということになる。これだけなら凡庸に聞こえかねないが、ここから完璧な島と完璧なモデルを見つけ出す。島は瀬戸内の歴史を色濃く残す奇跡のような島であり、モデルはその体の均衡、撮影に対する理解力など、パーフェクトだ。撮影が進んでいく様子が、次々に小気味よく描かれる。もっともらしい試行錯誤の場面などはなし。それが片岡義男の小説である。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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雑誌とは、リラックスした一つのトーンである 雑誌であり、同時に本でもある稀有の試みだ。前半部は片岡義男に対するインタヴュー、という形式が取られ、インタヴュアーのクレジットはないがどう考えても作家本人である。そして写真がくる。かつて自身が出演していたラジオ番組『気まぐれ飛行船』のスタジオを撮った貴重な1枚があったりする。セルフインタヴューには植草甚一さんの思い出が召還され、そして気が付くと、主題というほど前景化していないが作者の「フェミニズム」に対する深い関心がうかがえる。この雑誌=本には、あきらかな一つのトーンがある。 ※写真:片岡義男 【目次】 長いインタヴュー 『語ることによるエッセイ』1 7枚ずつひと組の、ジャズのLPをながめる 五十年まえの「名画」を二本、観た。そしてぼくは、昔の二枚目男優たちの限界を知った 彼の後輪が滑った あとがき 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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アメリカと日本の風景を、雑誌として集めてみる TVニュースを通した、アメリカ的光景の観察。愛してやまない東京湾岸の風景を中心とした、日本のさまざまな場所についての考え。アンセル・アダムズの圧倒的な風景写真について寄せた言葉。サーフィンと海についての考察。初雪のあるショート・ストーリー。これら五つの雑誌的なバリエーションに最後は他人(写真家の佐藤秀明氏)の言葉がくる。これは、あえてまとめれば風景についての、そして英語と日本語といずれが母国語かわからない状態で育った人によるアメリカと日本の、極めて「個人的」な思考の記録である。 ※写真:佐藤秀明 【目次】 アメリカ的光景の遠近法 1 軽飛行機の使い方 2 日本がニュースになるとき 3 いつかはかならず失業する 4 ニュースのなかの音楽 5 大統領を鑑賞する 6 国際情勢という対立関係 7 グラフィックであること 8 外観と内容の関係 9 まさにアメリカ さまざまな場所での、いろいろな想い 1 湾 岸 2 首都高速道路 3 謎の核心 4 バス・ルート 5 東京湾岸地帯 6 散歩道 7 下北沢 8 半 島 9 海 岸 10 斜めに交差する川 11 甲州街道と新宿 めぐり逢う風景の物語——アンセル・アダムズと彼の写真 彼らはなぜ海へ来るのか 1 長い海岸線の全域にわたって 2 彼がはじめて太平洋を見たとき 3 薄く立ちあがり、まっすぐに走る 4 聖地への入口としての駐車場 5 完璧にちかい正三角形がひとつ 6 冬のハーモサ・ビーチ、六フィート波 7 霧の海でひとり叫ぶとき 8 桟橋(ピア)で聞いた話 初雪より一日早く——ショート・ストーリー 僕と僕の写真について、すこしだけ語ります ——語りと写真 佐藤秀明 あとがき 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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昭和11年、アメリカが月よりも遠かった時代。 少年は英語を好きになった。 戦前に独学で英語を学び、GHQで通訳を務め、夢見た地を目指した青年の真実と奇蹟の物語――可笑しくて、切なくて、やがて涙する、青春小説の傑作! 昭和十一年、山梨の片田舎。少年・義彦は親戚の家で偶然、一冊の英語の雑誌を見付ける。そこに広がっていたのは、見たことのないほど華やかで自由な世界だった。やがて独学で英語の勉強を始めた義彦が、米国へ行くことを夢見るようになった時、日本は米国との全面戦争へ突入しようとしていた。英語は禁止。ドルは違法。徴兵され、体を壊し、無一文で家族を守りながら戦後を生き抜く義彦の手にただひとつ残されたもの――それはかつて覚えた英語だった。
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『枕草子』 一条天皇の中宮定子の後宮を中心とした華やかな宮廷生活の体験を生き生きと綴った王朝文学を代表する珠玉の随筆集から、有名章段をピックアップ。優れた感性と機知に富んだ文章が平易に味わえる一冊。 『方丈記(全)』 平安末期、大火・飢饉・大地震、源平争乱や一族の権力争いを体験した鴨長明が、この世の無常と身の処し方を綴る。人生を前向きに生きるヒントがつまった名随筆を、コラムや図版とともに全文掲載。 『徒然草』 日本の中世を代表する知の巨人・兼好法師。その無常観とたゆみない求道精神に貫かれた名随筆集から、兼好の人となりや当時の人々のエピソードが味わえる代表的な章段を選び抜いた最良の徒然草入門。 ※本電子書籍はビギナーズ・クラシックス 日本の古典「枕草子」「方丈記(全)」「徒然草」を1冊にまとめた合本版です。
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ビギナーズ・クラシックス日本の古典の大人気作品『万葉集』『古今和歌集』『新古今和歌集』『百人一首(全)』合本版。代表的な和歌とその意味、どんなところが優れているのか、入門者にもわかりやすく丁寧に解説した。総ルビつきで歌の朗読にも最適! 『万葉集』 日本最古の歌集から名歌約一四〇首を厳選。恋の歌、家族や友人を想う歌、死を悼む歌。天皇や宮廷歌人をはじめ、名もなき多くの人々が詠んだ素朴で力強い歌の数々を丁寧に解説。万葉人の喜怒哀楽を味わう。 『古今和歌集』 春夏秋冬や恋など、自然や人事を詠んだ歌を中心に編まれた、第一番目の勅撰和歌集。総歌数約一一〇〇首から七〇首を厳選。春といえば桜といった、日本的美意識に多大な影響を与えた平安時代の名歌集を味わう。 『新古今和歌集』 伝統的な歌の詞を用いて、『万葉集』『古今集』とは異なった新しい内容を表現することを目指した、画期的な第八番目の勅撰和歌集。歌人たちにより緻密に構成された約二〇〇〇首の全歌から、名歌八〇首を厳選。 『百人一首(全)』 かるた遊びとして広まり、誰でも1つや2つの歌はおぼえている「百人一首」。すべての歌の意味、どんなところが優れているのか、そして歌人たちはどんな人だったのか―。天智天皇、紫式部、清少納言、西行、藤原定家、後鳥羽院ほか、日本文化のスターたちが一人一首で繰り広げる名歌の競演がこの1冊ですべてわかる!歌には現代仮名でも読みを付け、コラムには歌の技法や歌を作る場、現代につながる文化など、楽しい話題も満載。 ※本電子書籍はビギナーズ・クラシックス 日本の古典「万葉集」「古今和歌集」「新古今和歌集」「百人一首(全)」を1冊にまとめた合本版です。
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小説・文芸-1巻1,243円 (税込)『土佐日記(全)』 平安時代の大歌人紀貫之が、任国土佐から京へと戻る旅を、侍女になりすまし仮名文字で綴った紀行文学の名作。天候不順や海賊、亡くした娘への想いなどが、船旅の一行の姿とともに生き生きとよみがえる! 『蜻蛉日記』 美貌と和歌の才能に恵まれ、藤原兼家という出世街道まっしぐらな夫をもちながら、蜻蛉のようにはかない自らの身の上を嘆く、二一年間の記録。有名章段を味わいながら、真摯に生きた一女性の真情に迫る。 『和泉式部日記』 為尊親王の死後、弟の敦道親王から和泉式部へ手紙が届き、新たな恋が始まった。恋多き女、和泉式部が秀逸な歌とともに綴った王朝女流日記の傑作。平安時代の愛の苦悩を通して古典を楽しむ恰好の入門。 『紫式部日記』 平安時代の宮廷生活を活写する回想録。同僚女房や清少納言への冷静な評価などから、当時の後宮が手に取るように読み取れる。現代語訳、幅広い寸評やコラムで、『源氏物語』成立背景もよくわかる最良の一冊。 『更級日記』 平安時代の女性の日記。東国育ちの作者が京へ上り憧れの物語を読みふけった少女時代。結婚、夫との死別、その後の寂しい生活。ついに思いこがれた生活を手にすることのなかった一生をダイジェストで読む。 ※本電子書籍はビギナーズ・クラシックス 日本の古典「土佐日記(全)」「蜻蛉日記」「和泉式部日記」「紫式部日記」「更級日記」を1冊にまとめた合本版です。
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変人キャラふたりと、かわいいキャラひとりと、「私」。そこへいよいよ例の男が登場! 『スター・ウォーズ』のC-3PO? 『相棒』の水谷豊? いえいえ……。今回は、メルヴィル『書記バートルビー』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2016年9月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
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「ウェルテルは自分の才能を文学に使っておけばよかった。その文学性を映画化するなら、「ザ・ストーカー」というタイトルしかない。彼が荒れると世界が荒れる。殺人事件が起き、村は洪水(いとう)」。今回は、ゲーテ『若きウェルテルの悩み』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2016年1月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
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「複雑なモラル・ハラスメントとセクシャル・ハラスメントが交差している、まさに現代、現在の小説(いとう)。」「下劣なものと崇高なもの、醜いものと美しいもの――その振り幅のなかで世界を構築している(奥泉)。」今回は、ナボコフの『ロリータ』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2015年5月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
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美。そして、陶酔、陶酔、陶酔。とにかく美しかない。美と理性、そこに忍び込んでくる魔的なものというテーマのトーマス・マン『ヴェネツィアに死す』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2009年1月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
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小説で声や痛みは再現可能か? そのものを伝えることができるのか? 今回はコンラッドの『闇の奥』を読む。「シリアスな本作を使って、笑ってもらおうというのがこちらの魂胆ですから、空前絶後といっていいですよ(奥泉)」。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2012年8月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
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ジュリウス・ド・バラリウル、アメデ・フルーリッソアル、百足組…。そんな名前のラップグループがいてもいいぐらいですが、実はこれ各編のタイトルです(笑)。笑えるところに、すぐに食いつく文芸漫談。今回は、アンドレ・ジッドの『法王庁の抜け穴』を読む。芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2012年6月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
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≪「文豪ストレイドッグス」アニメコラボカバー版!≫ 没落貴族のかず子は、華麗に滅ぶべく道ならぬ恋に溺れていく。最後の貴婦人である母と、麻薬に溺れ破滅する弟・直治、無頼な生活を送る小説家・上原。戦後の混乱の中を生きる4人の滅びの美を描く。 <「文豪ストレイドッグス」シリーズとは!?> 中島 敦、太宰 治、芥川龍之介、与謝野晶子、泉鏡花、F・スコット・フィッツジェラルドなど国内外の文豪のイメージをモデルに擬人化されたキャラクターが、「人間失格」「羅生門」などといった各文豪に関連する異能力を用いて戦うバトルアクションコミックス。 舞台は横浜。孤児院を追われた主人公・中島 敦は、とある自殺志願の男・太宰 治を助けたことから、異能力集団「武装探偵社」に所属することに。やがて、ポートマフィアの芥川龍之介らや、北米の異能力集団・組合(ギルド)との対決が激化していく――!
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〈上の天神さん〉の境内で行われるラジオ体操。カタコラカタコラ下駄履きで集まると、在郷軍人の小父ちゃんが台に上って号令をかけていた。/トコのちぢれ毛をまっすぐにして下さい。中原淳一の絵の女の子みたいにして下さい。/チョロ松と二人で、ゆぶねに腰かけて唱歌をうたった。「旅順開城 約なりて 敵の将軍ステッセル 乃木大将と会見の 所はいずこ水師営」/あとを頼むぞ、とか何とかいって戦地へいくと、若い盛りにパッと桜のように散る。そしてほめられる、新聞にのる、勲章をもらう、みんなに泣かれる、いい気なものだ。男のほうが人生の花を独り占めして、女はカスの部分をつかまされる。/日常のささやかな描写の中にすべて戦争が描き込まれた名連作短篇集。
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世にニ十冊しか存在しない奇書『眼球蠱聞(がんきゅうこぶん)』。その物語をなぞるかのように、博多区連続通り魔事件が発生する。捜査官の花霞紅莉(はながすみ あかり)は、見た目は小柄な新人刑事ながら、他人の仕草から嘘を見抜く能力があった。コンビを組む、切れ者ながら昼行灯の捌津茅晋助(はつがや しんすけ)と容疑者である高校生の自宅を訪れると、事件の鍵を握ると思われる『眼球蠱聞』と大量の人形を発見する。事件の真相に迫る二人は、日本庭園「仙願亭(せんがんてい)」に潜む、人形に纏わる怪異に蝕まれて行き……。
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神崎結子・OL。ひとり暮らし、彼氏なし。とにかくとことんついてない。上司からは小言の連続、後輩はいまいち頼りない。そんな日常からの逃避行でたどり着いたのは、都心からは遠くて近い、鎌倉駅。そこで結子は、言葉を話す不思議な猫・ニャン太と出会う。自分を“旅を司る神”と名乗るその猫から頼まれたのは、日本の各地に住まう猫神様に文を届けること。どこか懐かしい土地へのひとり旅は、新たな発見の連続で――。日本の景色と食を巡る、心に優しいひとり旅の物語。
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さっぱり売れない地下アイドル、残業ばかりの契約社員、引きこもりの大学生、借金を恋人に隠す中間管理職―― 「あなた、あまり幸せそうではありませんね」 彼らの前に現れたのは、未来予報士と名乗る黒ずくめの怪しい男。彼は独自の観測によるちょっとうさんくさい未来予報をもとに、依頼者の心を少しだけ動かして、新たな一歩を踏み出すための道しるべを示します。今日とは少し違う明日にしたいあなたに贈る物語。
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大学生になって、アパート「Bコーポ」二○一号室で一人暮らしをはじめた僕は、入学式の日、彼と出会った。パイプのように曲がったシッポをもつ、真っ黒な毛並みの猫。孤高を愛し、クラシック音楽に浸り、ときどきコカイン(マタタビ)もたしなむ彼こそ、天才的な観察眼と推理力で難事件を解決する猫の探偵――シャーロック。これは、そんな猫の彼と人間の僕が、まるでホームズとワトソンのような絶妙なコンビネーションで奇妙な謎に挑む、風変わりなミステリーだ。
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成功率百パーセントの恋愛があります――。失恋に落ち込む大学生、秋山明はAIによる恋愛シミュレーションを受ける。その相手は実在する女性のデータをインプットしたアンドロイドだった。「――私は切れてしまった赤い糸をつなぐためにここに来ました」 システムのバグで“消失”したという秋山の運命の相手に関するデータ。彼女の行方を探すために始められた疑似デートをきっかけに、複雑に絡んだ赤い糸が紐解かれていく。ひと夏の恋愛ミステリー。
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この本にはどんな表紙が似合うだろう? イラスト? 写真? それともロゴだけ? 紙の種類は、帯の有無は、中身の文字組みはどうしよう? こうして試行錯誤を繰り返して、時には編集や作家と熾烈に火花を散らせながらも、その本だけのぴったりなデザイン“本の表情”を生み出すのが『装幀家』の役割だ。それを信条に出版社の装幀室で働く本河わらべは、その男の言葉が信じられなかった。巻島宗也。手がけた本がことごとく売れる気鋭の装幀家。「本の内容には目を通さない主義だ。中身を読もうが読むまいが、売り上げが変わるとでも思っているのか?」
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■ろくでもなく愛おしい主人公の決断に、きっと誰かが救われる。――住野よる氏 ■薄暗い青春の片隅でうごうごしているとき、我々はみんなマスクをつけている。――森見登美彦氏(解説より) 人生、マスクが必需品。 自称「口裂け女」ことくにさきみさとは、札幌在住の22歳フリーター。 他人とはマスクを隔てて最低限の関わりで生きてきたが、諸事情により、避けてきた人々と向き合う決意をした。 自己陶酔先輩の相手をし、ひきこもりの元親友宅を訪問し……やっかい事に巻き込まれ四苦八苦する口裂けだが、周囲の評価は確実に変化していき――? 衝撃の結末とある「勇気」に痺れる、反逆の青春小説! 第6回野性時代フロンティア文学賞受賞作。
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あのときは、倒れ伏している私の周囲を、廃墟の幽鬼がとり巻いて歌い踊っていた――。放射能と炭素熱で破壊された大都会。極限状況で出逢った二人は、子をもうけたが。進化しきった人間の未来、生きていくために必要な要素は何か。「だけど俺たちは本能を持ってうまれてきてるんだ。生きて行こうとする本能だ。どんな環境に生まれてきたにしろ、本能を持っている限り種族の繁栄のために尽くすべきじゃないか。本能にしたがって行動をしていさえすれば、われわれは、知らない間にこの世界を改造していることになるんだ」(表題作)ほか、ふたりの印度人、アフリカの血、姉弟、ラッパを吹く弟、衛星一号、ミスター・サンドマン、時の女神、模倣空間、白き異邦人の一〇編を収録。解説:山下洋輔。
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わたしはひとりじゃない。 夜、見上げれば、わたしには わたしが生まれた あの赤い星の近くの星が見える。 子どもと、かつて子どもだった人へ贈る物語。 芥川賞受賞第一作! 「生きるというのは永遠に巡ってゆく 回ってゆくのだと、流れるイメージの 中でほしのこが可愛く力強く教えて くれました。天ちゃん、カッコイイ。」 のん(女優・創作あーちすと) 【出てくる人】 天――海辺の小屋で暮らす少女。父は大雨の日、山から星に帰ってしまった。 ルル――その冬はじめての雪が降った日、小屋にあらわれた女の子。 飛行機乗り――山に、飛行機が落ちてくる。飛行機乗りは、ケガをしている。
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みずみずしい感性が光る永遠の恋愛小説集。 「ひとつ例にとると、『傘を探す』という作品。僕はこの、失われた雨傘を探して夜の街を、人から人へとめぐり歩くストーリーをいまでも面白いと思います。 もし若い佐藤正午がこれを書いていなければ、いま僕の手で新たに挑戦してみたいくらいです。 短編集『夏の情婦』を読み返して、この五編がいずれも、書くべきときに書かれた小説である、と三十年後のいま思える、それが僕の率直な感想です」 (本書「三十年後のあとがき」より) 「鳩の撃退法」、「月の満ち欠け」と、次々に小説読みたちを唸らせる傑作を発表し続けている著者が、「永遠の1/2」でのデビュー直後に執筆した恋愛小説五編を収録。 「傘を探す」の他には、小説賞を受賞した三十一歳のぼくがネクタイを介して大学生の自分と年上女性との恋愛を追憶する「二十歳」、男と女のフラジャイルな関係を気だるい夏の残暑のなかに再現してみせた「夏の情婦」など。 いずれも恋愛をテーマにしているものの、その語り口は変幻自在で、すでに「小説巧者」の片鱗をうかがわせる作品ばかりだ。 【ご注意】※集英社より一九九三年三月に刊行された文庫をもとにして、新たに著者が書き下ろした「三十年後のあとがき」を加えて、再文庫化したものです。
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福岡市内の団地から緑に囲まれた小さな村に引っ越してきた加奈子は、都会とのギャップにとまどいながらも、次第に自然の豊かな恵みに満ちた暮らしに魅了されていく。 そして、森で出会った素敵な笑顔のおばあさん・おハルさんと過ごす時間の中で、命の重みや死について、生きることについて、考えはじめる――。 深い森がはぐくんだ命の記憶を、少女のまなざしで瑞々しく描いたあたたかな物語。 第31回坪田譲治文学賞受賞作。
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古来、泰山山頂の金篋のなかには、すべての者の生死を記した禄命簿『玉策』があるとされる。 それがあれば、人の寿命を知り、またその運命を変えることもできるという―――。 本と物語が何より好きな少年・呉承恩と、金篋から転がり出た、本を食べる生意気な少女・玉策。 不思議な力をもつ玉策を、様々な者が狙いに来るが、呉承恩は彼女を守ることができるのか!? 涙こぼれる感動のファンタジー!
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人が愛するのは肉体なのか。それとも、魂、心、精神なのか。 魂のみが死滅してしまう奇病、「ルドング病」が流行する2110年の日本。その唯一の治療法は、過去に死んだ人間の精神を代わりに肉体に入れるというものだった。2014年、28歳の若さでこの世を去った井上綾乃(いのうえあやの)は、30歳の「小笠原霧恵」という女性の肉体に精神を宿し、2110年の日本で再び目覚める。しかし綾乃は、既に自分が愛した夫と娘がいない世界のなかで、見ず知らずの「霧恵」の旦那である秀(しゅう)と、娘の梢(こずえ)と共に家族として生きていくことを迫られる・・・・・・。
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中学2年生の水野耕太郎は、唯一の親友だった三輪くんの転校をきっかけに、屋上へ出る階段の踊り場を「別荘」と名づけ、昼休みの時間をひとりで過ごしていた。 夏休みを間近に控えた7月の昼休みのこと。 水野がいつものように別荘で時間を過ごしていると、ザッパーンという大きな音が屋上の方から聞こえてくる。 屋上に出てみると、そこには驚くほど大きな“水たまり”が広がっていた。 そして、その水たまりで、女子生徒がバタフライで泳いでいる――。 混乱し、立ち尽くす水野の目の前に、水たまりから優雅に上がってきたのは、水泳部のエースで学校一の美少女と名高い、隣のクラスの水原だった。 水原は、水たまりに潜る行為のことを“パドル”と呼び、「パドルをしながら強く何かを願うと、世界をひとつだけ変えられる」のだと説明する。 半信半疑ながら、誘われるままに水たまりに飛び込んだ水野は、パドルで実際に世界が変わるのを目の当たりにする。 水原がある一つの“目的”に向かって、パドルを繰り返していることを知る水野。 そしてはからずも、その“目的”のためのパドルが、思いもかけない衝撃の真実を浮かび上がらせ――。 第六回ポプラ社小説新人賞受賞作!
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あなたのワケあり写真は、心のワケを写している── 天然なイケメン講師がカメラと迷える心を指南します! 書き下ろしカメラ女子小説 東京で働いていたが、最近地元にもどった風味(ふうみ)は、幼馴染の頼みで、初心者のためのデジカメ教室に通うことに。 いつもボケた写真を撮ってしまう老人、寂しくない写真を撮りたい中年女性、楽しそうに見えない記念写真に悩む喫茶店経営者などが集まった教室で、講師は、カメラマンとして挫折した、天然なイケメンの知念大輔。 それぞれの生徒たちが写真に対して抱えている問題は、実は心が大きく反映したものだった。 大輔は、技術的なアドバイスをしながら、図らずも生徒たちの心の迷いにも踏み込んでいく。 ちょっと役立つ、風味の「カメラ撮影用語解説」も収録。 イラスト・高橋由季
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2017年9月1日公開映画原作本! 突如転校してきた森山燐は不治の病を患っていた。 俺は彼女と共に、ライブを演り、最高の時間を共に過ごし…そして、俺は燐を失った。 俺に残されたのは、取り返しのつかない、たったひとつの後悔―決して伝えてはいけなかった言葉。 俺があんなことを言いさえしなければ、きっと燐は最後まで笑顔でいられたのに…。 二度めの夏。タイムリープ。 俺はもう一度燐と出会う。 ひと夏がくれたこの奇跡のなかで、俺は自分に嘘をつこう。 彼女の短い一生が、ずっと笑顔でありますように…。 映画化記念・書き下ろし短編「はじめての夏、一度めの花火」収録!! 本作の主役には数多くの作品に引っ張りだこの若手実力派・村上虹郎。 ヒロイン役にはパワフルなライブパフォーマンスで唯一無二の存在感を放つ吉田円佳(「たんこぶちん」Vo&Gt)。 その他、AKB48の次期エース候補の呼び声も高い加藤玲奈。 モデル・女優と幅広く活躍する金城茉奈。 映画・テレビドラマに出演作が目白押しの山田裕貴。 と、フレッシュなキャストが集結! 彼らの教師役に本上まなみ、そしてメンバーが通う楽器店の店主役として菊池亜希子がスクリーンを彩る。 二度と来ないひと夏を彩る、青春ストーリーの決定版(2017年8月発表作品)!
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「沈黙のなかの沈黙」 長崎に住む作家の「私」は20代の頃、同僚の義父の葬儀に参列して、「夜、もうひとつのお葬式がある」と聞かされた。さては隠れキリシタンの秘義か? と色めきたつ「私」に同僚は困惑を隠さない。そのときから「私」の脳裡に一組の男女が棲みはじめた。 「私」はやがて、弾圧の時代にもキリシタン信仰を守り抜いた一族の末裔を主人公とする小説を書いてデビューする。しかし、それは底の浅い、通俗的な物語ではなかったか?「私」はやがて書きあぐね、行きづまる。 自分は、遠藤周作『沈黙』などの物語をこの土地の歴史に編みこんでいたのではないか? 虚構の記憶をも土地に重ね、本来の土地の姿を見失っていたのではないか? 幕末の潜伏キリシタンのプチジャン神父による発見という「物語」を批判的に乗り越える試み。作家としての出発点へ立ち返り、新たな地平へと飛翔を遂げる問題作。「小指が燃える」 長崎で戦争や敗残兵の物語を紡ぐ「私」の元へ、小説は面白くなければ、売れて読まれねばと言い切る元政治家の先輩作家(石原慎太郎)と、原爆体験を書き継ぐ女性作家(林京子)のまぼろしが交互に訪れる。 体験していない戦場や爆心地を書くのは、そこに美を感じ魅了されるからではないか。それは堕落、倒錯ではないか・・・。 己に問い直しながら「私」は、以前、文芸誌に発表した敗残兵の物語を書き直しはじめる。力作中篇240枚。
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「北政府」の元傭兵・灰汁銀次郎とその相棒のカンパチは、「脂玉工場」の番頭からとある誘拐事件の解決を請け負った。一方、ゴミ穴「すりばちホール」の発電所で働く策三、ダラ、スケルトンのもとにも同じ事件の解決依頼が舞い込む。犯人は北政府が半島戦争時代に作った生体兵器ドロイド。目的を同じくした灰汁と策三たちは協力して経営者の孫娘を助けだすことに成功するが、3体のドロイドは遥か宇宙へと逃亡してしまう。犯人に懸賞がかかっていることを知った灰汁たちは、「いけどり」を目論み宇宙を目指す。追跡の果て、宇宙で彼らを待っていたものとは――。 ※本書は、2016年7月25日に配信を開始した単行本「ケレスの龍」をレーベル変更した作品です。(内容に変更はありませんのでご注意ください)
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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 二人の女子大生が紹介された格安だが訳ありの物件「風林荘」。そこには謎の生物《チャフウリン》が大家として住みついていた…。 『ちびまる子ちゃん』や『名探偵コナン』で活躍中の個性派声優《茶風林》が摩訶不思議なキャラとして登場。クリエイターを目ざす二人の女子大生アルミとベルカに多彩な趣味の知識やいざという時のクリエイター的心得を指南してくれます! 原作 富沢義彦「戦国新撰組」「陰陽大戦記」他 漫画 たみ「クロボーズ」「さんばか」他
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35歳になったフリーライターの真弓子。元彼のDVのトラウマから過食嘔吐を繰り返す。 新しい彼〈蛍さん〉は、結婚してしまったが、彼との不倫関係は続いている。 ライターとしての仕事に窮した真弓子は、風俗雑誌のライターとして働き始める。取材に訪れたプチ風俗店で、青い瞳の男「グンジョー」に出会う。彼は渋谷あたりでうろつく少女たちを風俗店に売り飛ばす男だった。 グンジョーと出会ったことから、彼女の生き方は次第に転落の一途をたどる。一方グンジョーは正体不明の女「藍」の幻を追いかける。「藍」は救われない男たちに無償の奉仕をしている女だ。 リアルでファンタジックで、愛と性の狭間で壊れていく女、再生していく女を描く物語。
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若者を引き付ける刺激的な魅力にあふれる街・渋谷。ともに中学三年生の田村知佳は茨城から家族と、市橋友香は山梨から友達と、憧れの渋谷に遊びに来た。少女の面影を残す彼女たちは、それぞれ別の男にナンパされ、監禁されてしまう。そして二人は秘密のパーティで、オークションにかけられ中年男の餌食となる寸前の窮地に。一方、彼女たちが宿泊を予定していた人気ホテル「ステイ渋谷」のオーナー寺泊新吉は、二人が危険な状況に陥ったことを察知。かつて渋谷の自警団を作っていた、古き良き渋谷を愛する老人やオヤジたちと協力しあって、二人を救おうと立ち向かっていく。ロリータたちの危機的状況の描写や秘密パーティで繰り広げられる官能の世界は、読者の期待を裏切らない。大活躍するオヤジたちのキャラクター設定と相まって、神崎作品の中で異彩を放つ佳作。
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