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喧噪の文化祭が終わり三年生が引退、残った一、二年生の新体制を迎えた清水南高校吹奏楽部。上級生となった元気少女の穂村チカと残念美少年の上条ハルタに、またまた新たな難題が? チカが試奏する“呪いのフルート”の正体、あやしい人物からメールで届く音楽暗号、旧校舎で起きた密室の“鍵全開事件”、そして神秘の楽曲「惑星カロン」と人間消失の謎……。笑い、せつなさ、謎もますます増量の青春ミステリ、第5弾!
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Posted by ブクログ
ハルチカシリーズ5作目。 【チェリー二の祝宴】新しい楽器が欲しくて楽器屋を渡り歩いていたチカは、ある日「呪いのフルート」に出会う。この呪いの正体とは、一体何なのか…? 【ヴァルプルギスの夜】藤が咲高校の部長が持ってきた相談は、高校のOBを名乗る人物から送られてくる音楽暗号。その暗号を解いた時、物語...続きを読むは思いもしない方向へと転換する。 【理由ありの旧校舎】ある朝登校すると、学校は騒然としていた。人だかりのある方へ向かうと、そこでは密室事件ならぬ「旧校舎全開事件」が起こっていた…!旧校舎の窓という窓、ドアを全開にしたのは、誰が何の目的で?そしてどんな手段を使ったのか。 【惑星カロン】フルート二重奏の神秘的な曲「惑星カロン」。地球からおよそ五十億キロ離れた星との交信をイメージされたこの曲を巡り、出会うはずのなかった人たちが巡り会う。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 喧噪の文化祭が終わり3年生が引退、残った1、2年生の新体制を迎えた清水南高校吹奏楽部。上級生となった元気少女の穂村チカと残念美少年の上条ハルタに、またまた新たな難題が?チカが試奏する“呪いのフルート”の正体、あやしい人物からメールで届く音楽暗号、旧校舎で起きた密室の“鍵全開事件”、そして神秘の楽曲「惑星カロン」と人間消失の謎…。笑い、せつなさ、謎もますます増量の青春ミステリ、第5弾!
これぞ本格ミステリ! 解説でもいうように、幻想的な謎と論理的解決がなされていて、とても楽しかったです。いつも通りのハルタとチカの会話にも引きこもれ、シリーズの中でも特におすすめです♪
古典部のメンバー同様、チカちゃんとハルタも卒業に近づき、みんな大人になってゆく。 表題作にもなっている「惑星カロン」がデビュー作を感じられて、初野さんは青春ものよりもこうした作品が上手いんだよねと、久々に「水の時計」が読みたくなってしまった。
四つの短編が上手く伏線を張り、最後の「惑星カロン」へ集約されていく/ 一冊の本として読むととても良くできていると思った/ 総銀のフルート、吹奏楽部合奏部軽音楽部で解く音楽暗号、旧校舎鍵解放事件の携帯文章予測変換、これらのエッセンスをすべて入れて惑星カロンが完成している/ 吹奏楽とまったく関係ないよう...続きを読むな人工知能のご高説も分かりやすくよく書けている/ 良かった/ 内容と関係ないが「……」のあとに句点を打たないのはなぜなのか/
ハルチカシリーズ第五弾。表題作である「惑星カロン」を読むまでは今作は全体的にパンチ弱めかなー?と思っていたが、最後に色々とぶっこんでくれたおかげで今回もとても面白く読めた。「ヴァルプルギスの夜」の謎解きも面白かったが、やはり一番気に入ったのは「惑星カロン」。話の中で草壁先生の過去のベールがまた一枚捲...続きを読むられたが、全ての謎が解き明かされる時が今から楽しみなようなちょっと寂しいようなそんな感慨を抱く。
久しぶりのハルチカシリーズ。プロローグで今までの流れがざっくり書いてあって助かった。全然覚えてなかったから。本編はどれもなかなか骨太で楽しめる。
ハルチカシリーズ5作目。これもでも十二分に青春ミステリをしていたシリーズだけど、この『惑星カロン』でよりハルチカが、青春ミステリの“決定版”と言われるに足る作品になってきたと感じます。 イントロダクションから始まり、短編4つが収録されています。このイントロダクションから、ちょっといつもと雰囲気が違...続きを読むう感じがする。ところどころの言い回しはチカらしい、ユーモアの含まれる話し言葉なのだけど、一方で過ぎ去っていく青春への郷愁と、伝えたい想いというものがあふれている。まあ、ここでしんみりしていると次に収録されている短編「チェリーニの祝宴」の冒頭でズッコケてしまうのだけど(笑) 呪いのフルートの謎をめぐる「チェリーニの祝宴」 音楽暗号の解読に挑む「ヴァルプルギスの夜」 朝、学校に来てみると部室棟の部屋の扉がすべて開けられていた謎に挑む「理由(わけ)ありの旧校舎」 ネット上で語られる人間消失の謎が描かれる表題作「惑星カロン」と今回も謎は様々。そして今回の謎はいずれも、青春の要素がより濃くなっているように思います。 「チェリーニの祝宴」では自分のフルートの実力に限界を感じ始めたチカの心情が、物語中で描かれ「ヴァルプルギスの夜」では、部活における練習風景の今昔、そして部員間での部活に対する温度差が物語のキーワードとして作用する。 「理由(わけ)ありの旧校舎」は学生だからこそのノリや楽しみみたいなものも感じられ、そして「惑星カロン」では、これまで突っ走ってきたチカが、知り合った中学生とのやり取りを通して部活の引退や、次の世代のことにも想いをめぐらせる。 「惑星カロン」は特にシリーズとしても重要な短編になってきそう。チカの心情の変化ももちろんですが、これまで謎に包まれていた吹奏楽部の顧問、草壁先生の謎も少しずつ明らかになっていきます。そしてこの短編集を結ぶトリの短編としても良くできています。 「惑星カロン」のテーマの一つが、会えない人への想いだと思うのですが、それが「惑星カロン」の前に収録されていた三つの短編のエピソードを拾い集めることで、テーマ対する感動をより深めていく。とにかく伏線の回収が、本当に鮮やかでそれを感動につなげる手腕は、本当にすごかった。 ハルチカたちのコメディ的なやりとりと、感動や切なさ。読み終えてみると、毎回この二つを両立させるハルチカシリーズのすごさと特異さを感じます。ミステリとしてはもちろん、チカの心情の変化、そして草壁先生の過去とシリーズ全体の行方も気になってくる作品でした。
目の前のことに精一杯だったハルチカが、自分がいなくなった後の部活を考えるようになったり、草薙先生の過去が少し垣間見えたりと、ストーリーとして進み始めたな、という巻でした。短編すべてを読み終えると実は繋がってた!となるのが読んでて嬉しい。謎解きの方向もいろいろあって今回もおもしろかったです。
チカママかわいい。総銀製の飾り彫りのフルートを廻る運命と50億キロの距離。久々な上に脇が多くて登場人物がちょっと整理できなくなってきた笑。
チカの“どんま~い”発言に思わず笑ってしまいました。吹奏楽部員の軽妙な掛け合いが、重い話を程よく緩和してくれているようでした。
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惑星カロン(角川文庫)
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