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ミルキー
ハマる、落ちる、とける。大人の女の危険な恋。林真理子のビターな恋愛小説――「人妻とのつき合いは、いろいろな味をそのつど男に与える」……産休明けで、諸橋陽子が職場復帰した。広告代理店に勤める奥村裕一は、妊娠前の陽子と、数回関係をもっていた。子どもを産んで、以前より美しくなった彼女を、裕一は誘うが……。という表題作「ミルキー」を含む、女の秘密がぎっしり詰まった12作の短篇集。女の顔は、恋の数だけ何度も変わる、美しく、いやらしく……。恋とセックスのためなら女はどこまでもずるくなる。背徳の恋愛ストーリー集。ハマる! 大人の女の恋愛小説! -
MILK
心と身体がざわつく恋愛短篇集 恋をして求め合う。その普遍的な欲求は、時にあたたかく、時にスリリングに日常を照らす。生きることの輝く半分は、ここにある――。 一人息子を妊娠して以来、夫とはセックスレス。このままでは三十代の十年間を一度もセックスしないですごすことになる、と思った皆子は、同じような境遇の男性と関係を持つことを決意する。(「アローン・トゥゲザー」) 結婚して七年になる直哉は、何気なく食事に誘ったアルバイトの女性と帰り道でキスをしてしまう。はじめ驚いていた彼女は、次の瞬間、思いもかけぬ提案をしてきた。(「いれない」) アメリカのブルーフィルムを上映している映画館で、年上の女性と出会った男子高校生の一志。彼女は脚本家で、AVの脚本を書く参考に一志の話を聞きたいという。(「水の香り」) など10篇を収録。 解説・いしいのりえ -
ミルク・アンド・ハニー
文学賞三賞に輝いた前作『ダブル・ファンタジー』に続く、魂と官能の傑作長編小説。 脚本家・高遠奈津は、創作の鬼に導かれるようにして夫との穏やかな暮らしを捨てた。 いくつかの恋を経て、現在は物書き志望の恋人・大林一也と暮らしているが、 大林もまた奈津の心と身体を寂しくさせる男だった。自分に触れず、遊び歩くばかりの 大林に気を遣いプレゼントを捧げ続ける日々の中で、元恋人たちと逢瀬を重ねる奈津だったが―― 自由と官能、孤独と愛憎の果てに、奈津がたどり着いた果てとは? 「週刊文春」連載中から「面白過ぎる」と多くの読者・執筆者を夢中にさせた強烈な吸引力のある一冊。 解説・辻村深月 ※この電子書籍は2018年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
弥勒世 【上下 合本版】
沖縄返還直前、タカ派御用達の英字新聞「リュウキュウ・ポスト」の記者を務める伊波尚友は、CIA局員の二人の米国人から反戦運動家達へのスパイ活動を迫られる。グリーンカードの発給を条件に承諾した尚友は、彼らの要求通りに地元コザへと戻る。そんな尚友に、幼馴染みの比嘉正信が米軍基地でのテロ計画を打ち明ける。それとは別に、マルコウと組んで、変態米兵マクガバンを嵌め、米軍のマシンガンやバズーカ砲までも手に入れた。米軍基地襲撃の計画は着実に進んでいく――。馳流・血と暴力の傑作文学が一気読みできる合本版!※本書は上・下の2冊を合わせた合本版です。 -
MILGRAM
ようこそ。ここは実験監獄。あなたの倫理観を試す物語 五人の「ヒトゴロシ」の囚人たち、その有罪/無罪を決める謎の監獄「ミルグラム」。彼らが犯した「罪」を探るのは、過去の記憶を一切失った看守の少女エス。 次第に明らかになる「ヒトゴロシ」たちの過去と、彼らに下される残酷なまでの「罰」。そして「ミルグラム」誕生にまつわる真相が暴かれた時、予測不能な驚愕の結末になだれ込む――。 すべてを知ったあなたは赦せるかな? DECO*27×山中拓也による楽曲プロジェクト「ミルグラム」から生まれた衝撃作。 -
みるならなるみ/シラナイカナコ
男子たちに嫌がられた。だから女子だけでバンドを組んだ。けどメンバーのひとりが進路を理由に脱退。「女子限定」の欠員募集に応募してきたのは、胡散臭いけどとんでもなくキーボードのうまい男で…。(みるならなるみ) ごく普通の女子中学生・四葉は新興宗教で「幸福の子」と崇められている。学校にも居場所がない四葉は、唯一の友達である加子の秘密を知り「小さな」罪を犯してしまう。(シラナイカナコ/2021年度集英社ノベル大賞〈大賞〉受賞作品)――2003年生まれ、17歳の才能が抉り出す新世代小説。鮮烈で泥濘んだ少女たちの感情を生々しく繊細な筆致で描くデビュー作! -
弥勒
栗本薫唯一の私小説。死産で産まれた弟との葛藤を描き、栗本薫・中島梓を知る上で欠かせない作品。 栗本薫は『ぼくらの時代』で華々しく文壇デビューした後、グイン・サーガ・シリーズを発表した1979年に文芸誌「群像」に唯一の私小説「弥勒」を発表した。 この作品は死産で産まれ、3歳のときに日本脳炎のために意識もないままに寝たきりとなった弟との葛藤を描いて、栗本薫・中島梓の一生を苦しめ続けた激烈な怒り・悲哀が赤裸々に語られた作品である。『弥勒』の続編として手を付けられたまま、完成することのなかった断片「56億年の弥勒」を併載。解説は元群像編集長、内藤裕之氏。 【著者】 中島梓 1953年東京生まれ、2009年に病没。1977年に群像新人文学賞評論部門を、1978年に江戸川乱歩賞を受賞して文壇デビュー。小説は栗本薫名義で、評論などその他の活動は中島梓名義で発表する。正伝130巻、外伝21巻のグイン・サーガ・シリーズ始め、400点を越える著作が刊行された。 -
三輪ケイトの秘密の暗号表
三輪ケイト。誰もが振りむくほどの奇蹟的な美しさをもちながら、人見知りでまともに人の顔も見られない女の子。そんな彼女は「暗号」を目の前にした時にだけ、その瞳に類まれな知性の輝きを宿らせる――暗号中毒者だった。名映画監督が残した書籍暗号、ストーカーの残した謎めいたメモ、記憶喪失の少女が描く謎の図案、そしてケイトの人生に影を落とす暗号……。「暗号には、それを作った人の強い思いが込められている」ケイトの前に現れる様々な暗号と、その裏に隠された人生の物語とは――これは、暗号に託された人の思いを解読する物語。 -
民警
この国を守るのは「官」ではない。テロに戦慄する現代日本と地続きの“知られざる”警備業の歴史とは?セコムとアルソック――1964年東京五輪を契機に現れた、二大民間警備会社の勃興と確執。2020年東京五輪を掴んだ作家が緻密な取材と卓越した視点で、隠された戦後史を照射し未来を予見する。(あらすじ)テロへの不安、日本の安心・安全は誰が守るのか?1962年、日本初の民間警備会社・日本警備保障(現・セコム)を起業した二人の若者は、1964年の東京五輪で選手村の警備を一括受注し、脚光を浴びることとなる。そして、その東京五輪で選手村の警備をセコムに発注したのが、のちに綜合警備保障(アルソック)を設立する警察官僚だった。「民」と「官」――。出自と起業の思惑も対照的だったが二社は、永山則夫事件など時々で交錯。歴史の奇妙な因縁に縛られていく――。日本を防衛する軍隊として23万人の自衛隊が存在する。国内の治安は24万人の警察官があたる。彼らのために国民は税金を支払っている。いっぽう民間の警備員数は警察官の2倍、50万人余である。日本の治安は、いまや「3兆円産業」に拡大した民間警備業市場の力を無視することができない。(本文より抜粋) -
民衆の敵~世の中おかしくないですか!?~
篠原涼子主演。ママさん市議が政治の世界で大奮闘する月9ドラマを完全ノベライズ! 2017年10月クールの月9ドラマ『民衆の敵』のノベライズが、文庫になって登場! ママさん市議として奮闘する主人公・佐藤智子の名演説をはじめ、活字で再度読み返してみたくなるシーン満載の市政エンタテインメントです! 佐藤智子、40歳。夫はフリーター、4歳の息子あり。赤字ギリギリの生活でも家族仲良く暮らしていたが、たまたま知った市議会議員の年収950万円に目がくらみ、選挙に出馬。仕事はデキるのに社会への不満を抱えたママ友たちの共感と協力を得て、なんと当選してしまう――。政治家としては型破りな活動を繰り返しながら、さまざまな社会問題に切り込んでいくママさん市議の活躍を描いた市政エンタテインメント! -
みんな釘のせいだ
和釘職人・宗方永治の悩みは最近、釘の声が聞こえること。超能力か、それともただのノイローゼか。釘の声にうんざりな毎日を過ごす永治だったが、さらなる悩みが増えつつあった。それは離婚して永治の家に転がり込んできた姉・智世の事だった。彼女の離婚も気になるが、あいかわらず釘の声はやかましく……だが意外にもそれは、全ての問題を解決するカギなのだった(クギなのに)。 NovelJam 2018秋 出場作品 -
みんなでつくる 意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 54字の物語 参
爆笑問題・太田光さん推薦!!――あの短編の名人、星新一先生が天国でこの本を読んだら、こう言って笑うかもしれない。「私は書きすぎだったかな?」 9マス×6行の原稿用紙につづられた、世界一短い(かもしれない)短編小説として、SNSで話題の『54字の物語』。待望のシリーズ第3弾では、これまでに「54字の文学賞」に寄せられた9000作を超える投稿作の中から、特にゾクゾクする作品を厳選して収録! さらに、爆笑問題・太田光さんをはじめとする著名人、さらに、『54字の物語』シリーズの作者である氏田雄介氏による、書き下ろし作品も収録。あなたはこの物語の意味、わかりますか――? ◆新学期になりテキストとドリルが配られた。ゾンビの倒し方が書かれたテキストと、鋭い刃の回転する強力なドリルが。 ◆佐藤がタイムマシンに乗って、昔の自分の両親に会いに行ったらしい。未来が変わる危険もあるのに大丈夫かな、鈴木。 ◆「昭和六十三年生まれだから年齢が平成と一致して便利だったんだ」「それ超わかる!」紀元前一年生まれが賛同する。 ◆一つ目小僧だった友人から「ついに二つ目になったよ」と連絡があった。前も後ろも、よく見えるようになったそうだ。 ◆畑に強力な成長促進剤をまいた。野菜は大きく育っているものの、最近巨大な鳥の目撃情報が多発しているので心配だ。……など、子どもも大人も虜にする、極上の90話を収録。物語の解説&他の物語は、ぜひ本書でお楽しみください! -
みんななにかに縋りたい
累計10万部突破『どうせそろそろ死ぬんだし』に続く「館」ミステリーは依存症患者×孤島! ロジカルな推理といくつもの伏線が導き出す「なぜ」の答えに驚愕。 ――大山誠一郎(作家) 孤島の別荘で行われる依存症回復プログラムに、料理人として同行することになった桜子。 恋愛依存、ゲーム依存など、様々な依存症を抱える人々が集う。 しかし1日目の深夜、参加者の一人が不審死を遂げる。 刃物らしきもので首を切られた様子で、現場は密室。 別荘内にある刃物は、桜子が厳重に管理している包丁とナイフのみ。 桜子が参加者から犯人と疑われるなか、さらなる事件が起き――。 第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作家最新作。 【著者について】 香坂鮪(こうさか・まぐろ) 1990年、熊本県生まれ。大阪府在住。現在、循環器を専門とする特定機能病院に勤務。心臓と脳を中心に、心筋梗塞、脳梗塞などの治療に携わる。第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞し、『どうせそろそろ死ぬんだし』(宝島社文庫)で2025年にデビュー。 -
みんなの少年探偵団
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ある寒い寒い秋の夕方、少年探偵団の井上君とノロちゃんは奇態な緑の老婆に遭遇し、恐ろしい目に遭う。同じ頃白金の大富豪のもとに、怪人二十面相から犯罪予告が届く。出張中の明智探偵に代わり、小林少年が現場に乗り込むが――。二転三転する事件。やがて明らかになる意外な真実とは? 小林少年の八面六臂の変装術をご堪能あれ! 乱歩生誕120周年記念、少年探偵団オマージュ作品の文庫化第四弾。〈解説/大矢博子〉 -
みんな蛍を殺したかった
――みんな誰かを殺したいほど羨ましい。 美しい少女・蛍が線路に身を投じる。 儚く散った彼女の死は後悔と悲劇を生み出していく―― 京都の底辺高校と呼ばれる女子校に通うオタク女子三人、校内でもスクールカースト底辺の扱いを受けてきた。そんなある日、東京から息を呑むほど美しい少女・蛍が転校してきた。生物部とは名ばかりのオタク部に三人は集まり、それぞれの趣味に没頭していると、蛍が入部希望と現れ「私もね、オタクなの」と告白する。次第に友人として絆を深める四人だったが、ある日、蛍が線路に飛び込んで死んでしまう。真相がわからぬまま、やがて年月が経ち、蛍がのこした悲劇の歪みに絡みとられていく―― 少女の心を繊細に描く名手による初のミステリ作品。 「女による女のためのR-18文学賞」優秀賞受賞者である著者が、原点に立ち返り、少女たちのこころの中に巣くう澱みを鮮烈な感性で抉り出す。 紺野真弓・装画 -
昔の音 今の音
明治37年、新橋の宗十郎町に生まれた著者は、95歳のいまなお、句を読み、絵を描き、三味線を弾く。そして往日の新橋・銀座情緒を語りつぐ。 (※本書は1999/3/1に株式会社 展望社より発売された書籍を電子化したものです) -
昔の話に途中下車でも
3年振りに祖父母の家を訪ねることになった、西山陸(にしやまりく)。「まず初めに謝る。そこから特別な今日を始めようと電車の中で考えてきた。」 西山が勤務する会社は今期に大幅な赤字を出し、競合社に吸収合併されるのではないかと報じられていた。そんな状況下で命じられた、インドにある子会社への5年間の出稿辞令。そんなタイミングで訪れた祖父母、そして同行した弟との会話が紡ぐ、「繋がり」「別れ」のストーリー。 ■著者コメント 自身の経験をもとに、「つながり」と「別れ」について思いを言葉にした作品です。家族を中心とした小説ですが、仲間、そして動物との「時の儚さ」を考えてもらえる作品を目指して書きました。 -
昔々、ある夏の日に
2つの約束は、真夏の空の下で果たされる。 17歳、盛夏。青春の真っ只中の時間に、ボビーと呼ばれる少年は2つの約束を果たすためオートバイに乗って西へ向かう。 1つはオートバイを売却するため。 もう1つはそこからの帰路、同級生の女の子に会うためだ。 2つの約束のために、2つのよくできた略地図が役に立ち、約束は首尾よく果たされる。 しかし、まぶしいほどの夏の光の中に1つの闇があったことをボビーは少女に話さない。 2人の頭上には、ホースから無限にあふれてくる水と真っ青な夏の空が広がっているばかりだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
無機物たちのラブストーリー
無機物BL短編集です。 『うっとおしい最新機種が俺に迫ってくるのですが』 スタイリッシュな最新機種オーブンレンジ×昔ながらのトースター おじさんトースター受けです♪ 『これはある意味愛かもしれない』 充電器×スマホ 間男:イヤホン 『特別な時間を君と』 鉛筆×原稿用紙 『俺を乱すはお前の音色』 撞木×梵鐘 無機物たちの、恋愛事情をお楽しみください♪ ※Amazonにてそれぞれ販売していたものをまとめました。重複購入にご注意ください。 ※本作は東 紗鋳樹の個人誌作品の電子書籍版となります。 -
無気力探偵2 ~赤い紐連続殺人事件~[完全版]
探偵vs刑事、無気力な高校生探偵が難解な謎に挑むミステリ第2弾! 刑事部長の息子で高校生の霧島智鶴は、究極の無気力にしてどんな無理難題も解決できる天才。たぐいまれな推理力により、刑事からも一目置かれ、アドバイスをしていた。そんな彼のもとに次々と事件が舞い込む。 しぶしぶ事件に挑む智鶴だが、彼を嫌うエリート刑事・上諏訪と対立。どちらが先に解決するのか勝負に――! 気鋭のミステリ作家のデビューシリーズ2巻が、加筆修正、番外編も追加した完全版として再誕! ●目次 プロローグ 第一章 世にも奇妙な交換殺人 第二章 怪盗が常に華麗とは限らない 第三章 夏バテ気味の安楽椅子探偵 第四章 あてにならないミッシングリンク 番外編 あまりにも不毛な推理合戦 単行本版のためのあとがき ●著者 1998年、富山県富山市生まれ。埼玉県在住。高校在学中に、『無気力探偵 ~面倒な事件、お断り~』(小社刊)で商業出版デビュー。 著書に『案山子の村の殺人』(東京創元社)、『ルームメイトと謎解きを』(ポプラ社)、『家政夫くんは名探偵!』(小社刊)がある。 -
無気力探偵 ~面倒な事件、お断り~[完全版]
「事件らしいけど、俺は早く家に帰りたい」 無気力な高校生探偵が難解な謎に挑む青春ミステリ! 高校生の霧島智鶴はたぐいまれな推理力を持ち、どんな無理難題も解決できる天才。だが、めんどくさがりな性格から無気力に過ごしていた。ある日、彼は殺人事件の第一発見者に。そして落ちこぼれ刑事・熱海の推理を聞き、思わず口を出したことで、協力するはめに……。やがて、明かされる切ない過去とは――。 いま注目のミステリ作家の伝説的デビュー作が、加筆修正、さらに書下ろしの番外編も追加した完全版として復活! ●目次 プロローグ 第一章 ダイイングメッセージはいつの時代もY 第二章 割に合わない壺のすり替え 第三章 限りなく無意味に近い誘拐 第四章 どことなく無謀なハウダニット 第五章 霧島智鶴のコールドケース 番外編 答えのない日常の謎 単行本版のためのあとがき ●著者 1998年、富山県富山市生まれ。埼玉県在住。高校在学中に、『無気力探偵 ~面倒な事件、お断り~』(小社刊)で商業出版デビュー。 著書に『案山子の村の殺人』(東京創元社)、『ルームメイトと謎解きを』(ポプラ社)、『家政夫くんは名探偵!』(小社刊)がある。 -
麦畑に放りだされて
広大な麦畑の経験は、青年を濾過する。 はるかカナダにまで続く、気の遠くなるような面積の麦畑。 熟練の腕を持つ指揮官の下、麦刈り隊に加わった青年は 恐怖すら感じさせる、そして官能のゆらめきをたたえた 麦畑の法外な物量の中で、かつてない身体の開放と 地球と自分の体が一つになった感覚を獲得する。 麦畑と一緒に在ると、風はひときわよく目で観察することができ、 火はあまりに獰猛で俊敏に動く。 そこにむきだしの、プリミティヴな人間の動きが接する。 この純度の高さこそが、労働というものだ。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
無垢なる花たちのためのユートピア
純粋無垢な七十七人の少年たちと七人の大人たちは、空をゆく船に乗り、はるか彼方にあるらしい楽園を目指して旅をしていた。ある時、ひとりの少年が船から墜落する。不幸な事故と思われたが、親友の矢車菊には気がかりなことがあった(「無垢なる花たちのためのユートピア」)。人間が人形へと変化する病が流行した村で、ひとり人間の姿で救出された少女は、司祭のもとで看病される。しかし怪我が癒えた少女はだんだんと人形に近づいていくようだった(「人形街」)。歌人、小説家、評論家として活躍する幻想文学の新旗手・川野芽生の初作品集。/【目次】無垢なる花たちのためのユートピア/白昼夢通信/人形街/最果ての実り/いつか明ける夜を/卒業の終わり/解説=石井千湖 -
無限遠点 ザ・グレート・ゲーム浸潤
不在を歴史化する。実験・哲学小説。 「言葉だけが自我を純粋に言い表すことができる」(G・W・F・ヘーゲル) 複数の殺人事件が発生。犯人追及につれ、次第に社会の闇が明らかになっていく。暴動が起こって多くの犠牲がはらわれたあげく、謎が解かれたものの、また次なる謎が現れてくる。《真っ先に犠牲になるのが「大衆」であり、最後まで犠牲になるのが「大衆」である》という緋蘭の試論は表面上的中した。琉崑は帰郷し、友人と新たな暮らしを企図。首都で身を立てる計画に勤しんだ。……アジアを舞台にした「ザ・グレート・ゲーム」。波瀾にとんだ実験的「哲学小説」の誕生!
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