国内小説作品一覧
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3.7人気女性誌「Fame」副編集長の七瀬和美は37歳。共働きで子育てをしながら、実質的な編集長として部員をリードしてきたが、リニューアルをめぐって社の上層部に嫌われ、「新雑誌準備室」という名の閑職へ追いやられる。理不尽な仕打ちに加え、学校では娘をめぐるトラブルも発生。退社するかどうか悩む和美だったが、「働いてるママが好き」という娘の言葉に触発され、ある大きな「挑戦」をはじめる――。馴れ合いだらけの男社会に「カツ」を入れる、痛快なお仕事エンターテインメント! シリーズ3作の累計が25万部を超える大ヒット作になった『書店ガール』の「原点」ともいうべきデビュー長編! すべての働く女性必読の一冊です。
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5.0「正しくあるのは難しい。だから仲間が必要なんだ」 まっしぐらなややの思いが、仲間をチームを変えていく。爽快青春小説! 國竹ややは中学一年生。「正しく強い剣道」を求め、剣道部を立ち上げることに。けれど小学生の頃の仲間はそれぞれに問題を抱えていて…。 次々ふりかかる難問に、ややは持ち前の行動力で立ちむかう! 目標にむかって突き進むパワーをくれる、第11回ポプラズッコケ文学新人賞大賞受賞作。
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-「巨人軍を倒してみないかい?」フリーのデザイナーとして、日々スーパーの安売りチラシなどを手がける地味な毎日を送る石動誠。行きつけのバー「ファイブ・クォーター」のマスターの音頭で、常連たちと草野球チームを結成することになった。日頃の運動不足がたたってろくに練習もはかどらない彼らだが、じつはそれぞれ秘密の力を備えていて……。草野球史上最弱ナインの運命はいかに? 打倒、巨人軍!? 仕事も恋も中途半端な男たちが結成した草野球チーム、目指すはアマチュアトーナメント優勝。大人が夢中になる青春野球小説。 ●浅暮三文(あさぐれ・みつふみ) 小説家。第8回日本ファンタジーノベル大賞最終候補を経て、1998年第8回メフィスト賞『ダブ(エ)ストン街道』でデビュウ。2003年第56回日本推理作家協会賞を『石の中の蜘蛛』で受賞。他作品に『実験小説ぬ』『ぽんこつ喜劇』、エッセイ『おつまミステリー』など多数。著作はイタリア、韓国で翻訳され、中学校教科書に採用された。日本文芸家協会、日本推理作家協会会員。
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3.6『同期のサクラ』『家政婦のミタ』『過保護のカホコ』など数々の大ヒットドラマを生み出した稀代の脚本家・遊川和彦監督、 波瑠×成田凌主演で話題の映画を、オリジナルエピソードをまじえ完全小説化! ずっとどこかであなたのことが好きだった―― 運命で結ばれた二人の30年を 3月だけで紡ぐ激動のラブストーリー 高校時代、互いに惹かれ合いながらも親友のサクラ(杉咲花)を病気で亡くし、 想いを秘めたまま別々の人生を選んだ弥生(波瑠)と太郎(成田凌)。 子供の頃描いた夢に挑み、それぞれ結婚して子供が生まれ……。 しかし人生は順風満帆ではなく、ふたりは運命の渦に翻弄されていく。 交通事故でプロサッカー選手生命を断たれ、家族と別れた太郎。 災害に巻き込まれて配偶者を失った弥生。 絶望のなか、心の中で常に寄り添っていたのは互いの存在だった。 そして30年の月日を超えて届いたのは、亡き親友・サクラからのメッセージ――。 昭和、平成、令和と時代をまたぎ、 運命に翻弄されながら、 それでも運命を信じたふたりの30年。 3月31日、物語のラスト、人生の意味に涙する――。 ●●●映画版 2020年3月20日(金)公開!●●● 全国東宝系ロードショー
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4.0小学生の青斗が住む海沿いの田舎町には、ひとつの伝説があった。それは土岐波神社にお願いすると、神様のトキコさまがやり直したい過去に“時渡り”させてくれるというもの。両親の離婚で、大好きなこの町と離ればなれになってしまう少女・鈴。そんな彼女のために最高の夏休みをプレゼントしようとする少年・青斗。二人きりで過ごす最後の夏休み。神社で遊んでいた彼らの前に現れたのは、遠い所からやってきたという不思議な女性・一花だった。――これはそれぞれが胸に秘めたさよならの物語。
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-美空ひばりが主題歌を歌ったテレビドラマ「柔」の原作である、長編柔道小説上巻。 (※本書は1989/9/1に発売し、2022/4/13に電子化をいたしました)
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3.8圧倒的共感度で大注目の著者が贈る“人生がいとおしくなる”恋愛小説。ためらいなくつないだ手を、離せるように、隣を歩くあなたを信じたい。世の中の「あたりまえ」につまずいてばかりいた万智子。でも、自分のままでいたいと願うことで世界は変わってゆき……。砂丘の町で育った万智子は大阪の税理士事務所で働く24歳。顧客のウエディングドレスサロンのオーナー了さんに頼まれ、週末だけお手伝いのアルバイトをすることに。了さんに連れていかれた「あつまり」で万智子は美しくてかっこいい年上の女ともだちに出会う。そんなある日、サロンに早田さんという男性が現れ、人生はじめての「恋」のときめきを感じる万智子だったが……。きれいになるのは誰のためかをぜったい間違えたらあかんでー自分を好きになりたい万智子の、小さな勇気を抱きしめたくなる成長物語。
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4.1一体どうしたら自分は人間になれるのだろう。 当たり前に愛される人間の子供に。 タワマンを舞台に電話詐欺の嘘によって結びつく偽物の母と息子。 “前科”のある中学教師と孤独な少女。 悲しみを抱えた二人が出会うとき、世界は色を変える。 『昨日壊れはじめた世界で』が話題沸騰のオール讀物新人賞作家の、痛々しいほど危うく美しい傑作短編集。 四六時中わけもなく淋しくて、悲しくて、心許ない。 まるで私たちの足元にはちゃんとした地面がないかのようだ。──「水に立つ人」 人魚姫が王子を刺せなかったなんて、やっぱりウソだ。いつの間に引っ張り出したのか、赤い万能ナイフは陽の手の中にあった──「やわらかな足で人魚は」 この短編集の五人の主人公たちは、皆、「どこにでもいるけれども、悲しみを抱えているとは傍目に分からない人たち」だ。 香月夕花の描く世界は、どこまでも儚く、残酷で、美しい。 満場一致でオール讀物新人賞を受賞したデビュー作「水に立つ人」と同名の短編集を改題し、「逃げていく緑の男」を追加して再構成。 解説:川本三郎 ※この電子書籍は2016年10月に文藝春秋より刊行された単行本『水に立つ人』の文庫版を底本としています。
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4.8『利生の人 尊氏と正成』で日経小説大賞を受賞した天津佳之氏の受賞第一作は6世紀末に即位した史上初の女性天皇、第33代、推古天皇を主人公に、この国の精神のなりたちに迫る野心的な作品。神代から始まる『古事記』はこの推古天皇の時代で終わっており、まさに日本が神話から歴史に移る時代の物語です。「和を以て貴しと為す」初の成文法・十七条の憲法、「日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す」との国書を中国の皇帝に捧げた初の遣隋使、氏姓によらない朝廷内の官僚の序列を初めて示した「冠位十二階」……朝廷が次々と国家体制を整える改革を断行したのは、推古天皇の御代でした。摂政・聖徳太子が主導し、政治を安定させるべく仏教の興隆を進めるなか、激動する東アジアとの関係を巡って生じた軋轢をも融和させる女帝の祈りに、人々は神代の昔から続く、この国に在る真心を見ました。和らぎの国とは、はたして――奇しくも昨年2021年は聖徳太子の1400年忌にあたり、この作品にも登場する聖徳太子創建の法隆寺はじめゆかりの寺院で盛大な法要が営まれ、大阪と東京の美術館・博物館では聖徳太子をめぐる特別展覧会が開かれたばかり。本作には、聖徳太子の伝説をめぐる、あっと驚く仕掛けも隠されています。
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-2022年4月クールのフジテレビ木曜劇場『やんごとなき一族』を完全ノベライズ! 篠原佐都は母とふたりで、下町の大衆食堂『まんぷく屋』を切り盛りしていた。そんなある日、佐都は、2年間交際してきた深山健太郎にプロポーズされ、喜んで受け入れる。 だがそのあとに、健太が江戸時代から400年以上続く名家の御曹司であることを知った。健太の父・圭一はふたりの結婚を決して認めようとはせず、佐都に健太と縁を切るよう促す。「自分とは住む世界が違う」と別れを切りだした佐都だが、健太は決してあきらめず、めでたくゴールインするが……。 王子さまに見初められたシンデレラは果たして本当に幸せに暮らせたのか……? 原作は同名の大人気コミック!誰もが気になっていたシンデレラの“その後”を描く、アフター・シンデレラ・ストーリー!
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5.0TVCMとしてオンエアされているSUBARUのショートフィルム「Your story with」が公式ノベライズ化。今日を生きるあなたを元気づけ、小さな一歩を進ませてくれる心温まる珠玉の5篇を収録。
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3.8※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 頑張るあなたに、大切なあの人に――「癒し」と「元気」をプレゼント。2022年本屋大賞第2位『赤と青とエスキース』の著者と装画家が贈る、大好評アート×ショート・ショート第2弾! 華やかな赤い水彩画と心動かす物語を48篇、オールカラーで収録。本書は、新進気鋭の水彩作家・U-ku(ゆーく)氏のアートから受けるインスピレーションを手掛かりに、ハートフル小説の旗手・青山美智子氏が短い物語を綴った特別な作品集。美しい絵画と優しい言葉のコラボレーションが、あなたの心にそっと寄り添ってくれるはず。日々を懸命に生きる自分へのご褒美にも、大切な人への贈り物にも最適な一冊です。 【目次】●ソフトランディング ●切って貼って ●脈々と ●晴れの日に
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-「ここにあるこの詩集のようなもの」 詩集、と呼んで差し支えないだろう。 タイトルがあり、ページの一番下まではいかないセンテンスが 行分けにして何行か続いていく。 そういうカタマリが、60個ある。 そこにあるのは風、雪、海、月、雨、プール、稲妻、落葉、小鳥……、 季節の移ろいを感じさせる言葉の中に 何度も「香り」が出てくる。そして「別れ」も。 興味深いのは、「あとがき」で、 作家が「詩」というもの、そして「言葉」というものを どのように考えているか、その片鱗に触れることができることだ。 そしてこの本のタイトル「yours」の由来も。 【目次】 MISTY ベイ・ブリッジと夜想曲 あの影を愛した 未来の果てまで 4ビートの微笑 桟橋で深呼吸 ありもしない幸福 明日は今日よりもっと 人生はこうでなければ 私を甘やかす空間 すべてはあなたから 歩いてゆく途中 がんばってください 彼女の香りを返してくれ 私のこんな朝 雨の日の紅茶 秋のキチンで僕は 私と指輪とあなた 僕のジャケットと彼女 秋が深まるね ほか 計60作の詩、あとがきを含む 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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-異国で迎えた祖国敗戦の日から幾多の辛酸と闘って生きていく二人の健気な姉妹。満州・大連からの引き揚げ者の女3人の家族が、周囲に何度もだまされながらも、けなげに生きる様を描いた傑作。焼け野原となった東京で、父親を待ちながら……。巨匠の麗筆が全女性に訴える敗戦の哀歌。
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3.7憂鬱=快感! いらいらしている全ての人に 神田憂、ウツイ、カイズ。男女三人が組んずほぐれつする官能的なドタバタコメディ。現実とエロティックな妄想が交錯し暴走する! 神田憂は、今日こそ精神科に行かなければと思いながら、さまざまな事態に阻まれてどうしてもたどり着けない。彼女の周りに出没する年上の男性カイズさんと若者ウツイくんはいったい何者なのか? エロティックな思考が暴走し、現実が歪みはじめる。グルーヴ感のある文体が冴えわたる官能的ブラックコメディ。 単行本 2009年9月 文藝春秋刊 文庫版 2012年6月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
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3.5「情熱大陸」出演で話題! 現代ショートショートの旗手、最新作。 月曜日は気分が沈む…… 注文した料理がなかなかこない…… スマホの充電がすぐなくなる…… 「そんな依頼はおれにまかせ―― ないでほしい。ぜったいに。」 「憂鬱な出来事」の裏にひそむ“秘密”をイヤイヤ暴く! どこか冴えない探偵のショートショート。 【収録作品紹介】 足を踏ふまれる 「私、電車でよく足を踏まれるんですよ」「お気持ちはお察ししますが、あいにく私は探偵でして……」――気乗りしない依頼のはずが、ある組織の存在が浮き彫りに……。 料理がこない 「自分よりあとに注文した人の料理がいつも先にくる」――どうにかできる問題ではないはずの依頼に困惑するも、陸上のユニフォームを着た若者が暗躍しているのを見つけ……。 ジャンケンでいつも負ける 「完全にたまたまでしょ」――しぶしぶ調査に乗り出した先には、怪しい闇賭博場が。 そこには、あいこにすら一度もならず、すべての相手に勝ちつづける男がいて…… 靴下をよくなくす 「とにかく、気をつけるしかないんじゃないか」――そう思われた矢先、「うちの家は昔からやんちゃだからよくなくなります」と、謎すぎるコトバを口にする女性と出会い…… スマホの充電がすぐなくなる 「なんでこんなに減るんだろうって、毎日すごく憂鬱なんです」――どこから突っこんでいいものかと思い悩んだが、ある大学教授のスマホの使い方に愕然とし…… ――など、誰にでもある「憂鬱な出来事」の裏側にある秘密を“意外な視点”で暴く。 「情熱大陸」出演で話題の、現代ショートショートの旗手による9篇を収録。 【著者プロフィール】 田丸雅智(たまる・まさとも) 1987年、愛媛県生まれ。東京大学工学部卒、同大学院工学系研究科修了。 2011年、『物語のルミナリエ』に「桜」が掲載され作家デビュー。 2012年、樹立社ショートショートコンテストで「海酒」が最優秀賞受賞。 「海酒」は、ピース・又吉直樹氏主演により短編映画化され、カンヌ国際映画祭などで上映された。 坊っちゃん文学賞などにおいて審査員長を務め、また、全国各地でショートショートの書き方講座を開催するなど、現代ショートショートの旗手として幅広く活動している。 書き方講座の内容は、2020年度から小学四年生の国語教科書(教育出版)に採用。 2021年度からは中学一年生の国語教科書(教育出版)に小説作品が掲載。 2017年には400字作品の投稿サイト「ショートショートガーデン」を立ち上げ、さらなる普及に努めている。 著書に、『海色の壜』『おとぎカンパニー』など多数。 メディア出演に、情熱大陸、SWITCHインタビュー達人達など多数。 田丸雅智 公式サイト:http://masatomotamaru.com/
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-◆USBメモリに込められた初恋 不治の病で自宅から出られない角田ゆかりは、可愛がっている猫のパワーに語りかける。 「あなたも外に出てみたいわよね」と。パワーに託したゆかりの願いは夢となって叶うが、ただの夢だったはずの想いは、不思議な形で現実の愛となって残されていた。 ◆ラブとおじいちゃんと私 川中こずえはある日、おじいちゃんと犬のラブと一緒に山菜を摘むため山を訪れた。しかしその山には奇妙な集団が巣食っていた。 謎の施設、不思議な美少年。わけがわからないまま捕らわれたこずえは、それでも大切なおじいちゃんとラブを救うために従順に過ごして生き残ることを心に誓う。 ◆過去視 二十九歳の竹下真亜子は悩んでいた。競馬の選手でありながらどうしても勝利に繋がらない日々を過ごし、恋人である雄二も妻子持ちの男なのだ。 両親は早く帰郷して結婚しろと急かしてくるが、どうしても決断できずにいた。そんな真亜子は突然、自身の過去を覗き見ることとなる。真亜子の下した決断とは、未来の自分の幸福を願うものだった。 ◆さら・シリウス:あらすじ ◆新羽 耀:文章
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3.8近畿地方のベッドタウン・水倉地区で起きた薬物事件。バニッシュと呼ばれるペーパーアシッド、最初の被害者は小学生だった。 県では薬物撲滅キャンペーンが展開され、イメージキャラクターとして俳優・師道一正が選ばれた。クリーンなイメージで俳優としても超一流、人を魅了することに長けた彼は、探偵としての能力も発揮。県警の義永誠刑事に協力して、事件の恐るべき真相を看破した。 事件解決の名声も手伝って師道は国会議員となり、水倉を地元として帰ってくる。そして囁かれはじめる黒い噂。 事件解決の熱狂の最中にも師道に違和感を持っていた支倉彼方と義永刑事の娘・真理子は、師道の真実に迫ろうと仲間を集め、位置情報アプリ「MK2」を使って水倉丘陵に隠されているはずの秘密を調べ始める。 そして誘拐事件は起こった。 二転三転する物語と手に汗握る知的攻防。善とは悪とは? 『スイッチ 悪意の実験』『伯爵と三つの棺』の潮谷験が贈る、傑作ジェットコースターミステリー!
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4.06億円奪取の鍵は自動運転!? 二転三転、世界最新(たぶん)の誘拐劇 迷惑運転手の車を盗む灰塚、鴨宮、土橋の泥棒三人組。その夜、車のトランクで監禁されている女を見つけた。夏川と名乗る女は、自分を攫った犯人捜しの協力を求め、三人はさらなる悪事に手を染めるはめに……。一方、駐車場の予約サービスで急成長中の「パークコネクタ」社長の山喜は、副社長の夏川が行方不明となり狼狽していた。警察は、別の事件に夏川が巻き込まれた可能性があると言い――。 【著者について】 浅瀬明 あさせ・あきら。1987年、東京都生まれ。日本大学理工学部建築学科卒業。現在は書店員。第22回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞し、『卒業のための犯罪ブラン』(宝島社文庫)で2024年にデビュー。
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-男たちを破滅に導く魔性の女、禁じられた愛に生きた希代の悪妻、権力に魅せられた冷酷な女帝、近親相姦を噂された法王の娘…。情熱と野望にとりつかれた極めつきの悪女たち。実在した華麗なる9人の女たちのエピソードを掲載する。 *ゼルダ・フィッツジェラルド *ルー・サロメ *エーメ・デュブック *則天武后 *レディ・キャロライン *ルクレツィア・ボルジア *呂太后 *マリア・ルイーサ *西太后 ●桐生操(きりゅう・みさお) パリ大学(ソルボンヌ大学)、リヨン大学に留学。主にフランス文学、歴史を専攻。帰国後、西洋史人物の評伝を初め、歴史の裏面に隠された興味深いエピソードを次々と発表して、好評を博す。ミリオンセラーになった『本当は恐ろしいグリム童話』をはじめ、『世界ボーイズラブ大全』『世界エロス大全』『美しくもしたたかな女たちの源氏物語』『やんごとなき姫君たちの秘め事』『魔性のダンサー ローラ・モンテス』など、著書多数。
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3.8Casa BRUTUS連載、待望の単行本化! 48歳にして再び独身になった主人公、匡(ただし)は、吉祥寺にある古い一軒家を老婦人に借り受け、自分好みに改装を始める。気楽な一人暮らしは、順調に滑りだすが、かつての恋人、佳奈とばったり再会。佳奈は、父親とふたりで同じ町に住んでいた……。 「気ままな一人暮らし。うらやましいかぎりだなあ。これを優雅と言わずして、なんと言う」。まわりにそう言われることに違和感を覚えつつ、佳奈との関係を取り戻したいと願う匡だが、彼女の父親は認知症となり、いつしかその介護に巻き込まれていく。自分の家と行ったり来たりの生活は、さらに思わぬ展開となり、どう暮らしたいのか、誰と生きたいのかの選択を否応なく迫ってくる---。 かつて妻や息子と暮らした代々木のマンション、一人になって借り受けた、井の頭公園に接した古い一軒家。吹き抜け、窓、灯り、テラス、暖炉、キッチン……随所にあふれる細かい家の描写が、物語に柔らかな深みを与えている。 流れるような美しい文体で描かれる、松家仁之の、新しい小説世界!
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-勇気を出して、いつものように ある時は、彼の部屋で。 またある時は、台風が来襲しているまさにその時、 駐車場に停めたステーション・ワゴンの中で。 そしてまたまたある時には、満月の下の草地で。 女と男は愛の行為に及ぶ。 恥ずかしい気持ちもあり、えっ? 今ここで? という気持ちも当然ある。 勢いに任せて奔放なままに、なんて所作は描かれない。 二人が行為の前に目にするのは他でもない、 裸体よりも先にまず下着だ。それをどうするかだ。 下着を脱ぐことさえできれば、そう、あとはいつもの二人の作業だ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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-耐性皮革研究所という名の奇怪な洋館には、ときどき上流階級とおぼしき数人の客がやってきた。館の主人は、美貌の女性である。が、ある日、欧風のサロンにも見えたこの邸で、殺人事件がおきる。しかも、被害者は志村千恵――女主人であった。千恵の弟・達夫は、姉の死に不審を抱く。彼は、自分の学資を出すためにコールガールまでしていた、姉の過去を知っていたのだ。何かが隠されている! 達夫の調査は、次々に洋館の正体を暴いてゆく。耐性皮革研究所は、実は皮具を用いて、サディストやマゾヒストが快楽をむさぼる隠れみのだった。そして、姉の本当の死因とは……。
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3.4極限のどんでん返しが続く、劇薬ミステリ。 とある業者が誘う、「死にたい」という願望の先の、驚愕の結末。 極限のどんでん返しに翻弄される、息もつかせぬ“劇薬“ミステリー。 雇っていたバイトが自殺未遂し、周囲の態度と激務に苦悩するコンビニの雇われ店長。 愛する人のため、一刻も早く行方不明になりたいと言う女。 蝶のコレクションをふさわしい人に譲ってから、蝶の毒で死にたいマニアの男。 保険金がほしい元半グレの居酒屋店主。 赴任先の同僚から日常的に性暴力を受けるようになってしまった女性教師。 「死にきれないあなたのお手伝いをいたします」 死を望む者のもとにどこからともなく届けられる白いカードは、自称「自殺幇助業者」への連絡手段。 そこにある二次元コードは人々を、そして業者自身をも、思わぬ結末へと導いていく。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『さんず』 の文庫版となります。
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-さっと読めるミニ書籍です(文章量15,000文字以上 20,000文字未満(20分で読めるシリーズ)=紙の書籍の30ページ程度) 【書籍説明】 あなたは通学路の道で不気味なことを感じたことはありませんか? 感じたことがある人は気を付けてくださいね、もしかしたらこんな体験をしてしまうかも。 これはある男の子に起きた、怪奇現象。 怖いという感情が引き起こしてしまった体験。 あなたも一人で帰る時は合わないように。 じゃないと本当に連れていかれるかもしれません。 【目次】 夕刻の音 近づくもの 現実…? 不可解 去らない恐怖 真相 【著者紹介】 真杏(シンアン) ホラーや推理系を主に書いています。 クスッと笑えるようなギャグも書くことがあります。
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-冒頭に置かれた「死の国の世代へ」は「闘争開始宣言」という副題を持つ詩である。そこでは誰の保護も受けずに生きた個人のイメージが描かれる。 60年安保闘争での敗北を経て書かれた「擬制の終焉」では社会党や共産党などの党派的な左翼運動や市民・民主主義的な啓蒙主義を完全に否定し、真の前衛運動ないし市民運動の成長に期待を寄せた。 1969年、東大安田講堂に籠もった学生が警察力によって排除された直後に書かれた「収拾の論理」において、丸山真男に代表される大学の知識人の欺瞞を批判し、徹底的に論争を続ける旨宣言して結ばれる。 日本がバブル景気で沸き立っていた1988年に書かれた「七〇年代のアメリカまで」では、その後の東西冷戦終結でアメリカ合衆国が唯一の超大国となる……というあまりに単純化された物言いとまったく異なるアメリカへの視線が浮かび上がっている。 本書に収録された13篇がモチーフとするのは60年安保闘争や全共闘運動といった過去の出来事だが、むしろ執筆当時の文脈から切り離されて現代において読まれてこそ、個人と権力の関係をより切実に感ずることができ、その真価を発揮するものと思われる。
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-残された最後の時間を、誰と、どこで、どう生きる? 「延命措置は望みません。自宅での療養と看取りを望みます」 それでも入院治療を勧める病院の方針に納得がいかない老夫婦は、 前代未聞の脱走計画を企てる! 本当に幸せな最期とは? 生と死の狭間で5人の主人公たちが選んだ それぞれの「旅立ち」のかたちを描く連作短編 「1日でも長く生きていてほしいと延命を願う家族もいれば、 延命よりも自由に死にたい、死なせてやりたいと願う患者や家族もいるんだよ。」(本文より) 医療の発展とともに複雑化する、「終わり」の選択。 自分らしい生き方を最期まで貫くことはできるのか。 命と尊厳に向き合う人々の姿を温かく描いた珠玉の一冊
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4.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 抑えきれない女の性愛があますところなく晒される 官能小説の挿絵画家として、一世を風靡した美人画の巨匠・春日章。電子オリジナルの作品集となる本書では、『憂愁夫人』(団鬼六・著)の雑誌連載時の扉絵を中心に、エロスの極みを表現した官能イラスト56枚を掲載。淫らに、高貴に、そして美しく彩られた女たちが、電子書籍で甦る。 ●春日章(かすが・あきら) 1926年、東京都生まれ。本郷絵画研究所で学び、1945年には「聖戦美術展」「大東亜戦争美術展」で入選。官能小説の挿し絵を数多く手がけ、エロスと気品を同居させた作風で人気を博す。「裏窓」「SMセレクト」「SMファン」「別冊SMファン」「SMクラブ」「SM奇譚」などの雑誌に作品を発表した。
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3.6クリープハイプ尾崎世界観、慟哭の初小説! 「尾崎祐介」が「尾崎世界観」になるまで。 書下ろしのスピンオフ短篇「字慰(じい)」を文庫版で初収録。 「俺は俺を殴ってやろうと思ったけれど、どう殴っていいのかがわからない。」 スーパーでアルバイトをしながらいつかのスポットライトを夢見る売れないバンドマン。恋をした相手はピンサロ嬢。どうでもいいセックスや些細な暴力。逆走の果てに見つけたものは――。 人気ロックバンド「クリープハイプ」のフロントマン尾崎世界観、渾身の初小説。 「祐介」の世界からスピンオフした「字慰」は、著者最新の書き下ろし作品です。 解説は『コンビニ人間』が世界的高評価の芥川賞作家、村田沙耶香さん。 たったひとりのあなたを救う物語。
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-総髪、無精髭、古着を着流した姿でも、その品位を隠せぬ謎の浪人。腰には香木刀を帯び、えもいわれぬ芳香をまとうその男、巷では遊太郎と呼ばれている。上州で女親分お葉を助けた縁で、一家に身を寄せた遊太郎。身の回りの世話をしてくれるお夕に思慕の念を抱くものの、心中からは病める剣鬼、平手造酒の妖気を帯びた気魄が消えず……。1959年市川雷蔵主演映画の原作、長編時代小説上下巻。
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-やがてすべてが終わり、 ヨットの白い帆は夕陽に染まる。 プラターズやナット・キング・コール、フランク永井らの歌唱でも知られるジャズのスタンダード・ナンバーと同じタイトルを持つ短編。 ここに登場するのは堅気ではない、ヤクザな人々だ。 組織からの現金強奪、という物騒な案件に かつての恋人との再会と、それにまつわる情がからみあう。 男は果敢に行動に出る。 そしてハードな仕事をすべて終えた、はずが そこが終わりではなかった。もう1つ、あった。 そのもう1つも終えた時、ようやくホテルに赤い夕陽が差し込んでくる。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。78年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
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4.2何も持っていなかったから、走り続けることができた。誰もが心通わせられる世にどうしてもしたかった――。歴史小説界のトップランナーが郵便制度を創設した前島密を鮮やかに描き切る感動長編!郵便制度の祖と呼ばれ、現在では一円切手の肖像にもなっている前島密。だが彼は士農工商の身分制度の影響が色濃く残る時代にあって、代々の幕臣でも薩長土肥の藩士出身でもなく農家の生まれだった。生後すぐに父を亡くし、後ろ盾が何もない。勉強を誰よりしても、旅をしていくら見聞を広めても、なかなか世に出ることができなかった。そんな苦悩を乗り越え、前島は道をどう切り開いたのか。そして、誰もが想いを届けられる仕組みをいかにしてつくったのか。
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