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アレキサンドライトの正義~怪盗喫茶は営業中~
救いたい人が望むなら“怪盗”にだってなってやる 正義なんて宝石のアレキサンドライトのように見方次第で変わる。 喫茶店を営む三兄妹がさまざまに変化する正義を照らす異能ミステリ!! ぬいぐるみの家で遊ぶ時は家の鍵を忘れないように――。謎の言葉を残して消えた父を探すため、数字に強い陰気な女子高生ニコは、“目”がいい陽気な千聖、“耳”がいいクールな士郎の二人の兄とともに父の言葉を解き明かすことに。だが謎は新たな謎を呼び、ニコたちは意外な人の裏の顔と過去を知る。彼らは善人? それとも……。見方次第で変わる「正義」なんてまっぴら! 三兄妹が選んだ正義とは? 装画・巖本英利 -
16歳の遺書
「もうすぐ死ぬってわかってる。でも…」 わたしの分まで生きて! 痛いほど切ない、最期の日々。 余命短い少女の友情と恋の行方は!? ――号泣必至の感動作! SNSで自殺願望を綴っていた城野絆は、秘密の投稿を同じクラスの徳川郁に見られてしまう。 だが、郁からも重大な秘密を告げられる。 「あたしの寿命、あと半年なんだ」。 絆は余命短い郁の「死ぬまでにやりたいこと」の実現に協力するが、そこには驚愕の真実が…。 孤独な《死にたがり》少女と、《生きたい》美少女の友情の日々を描く号泣必至のストーリー! -
つむじ風
金の亡者たちの滑稽な争いを描いた傑作。 クルマに跳ね飛ばされたらしい、ちょっと変わった青年・松平陣太郎を自宅に連れ帰った浅利圭介。失業中で妻から尻を叩かれっぱなしの圭介は、目撃したナンバープレートを手掛かりに一発逆転を狙っていた。しかし、ボーっとしていると思われた陣太郎が意外としたたかで、徳川家の末裔を名乗り、賠償金を巡る工作の主導権を握りはじめる。 加害者として浮上したのは、公衆浴場の主人と流行作家の2名。そこに浴場同士の争いや作家の美人秘書、浴場主人の愛人らが絡んできて……。 渥美清主演で映画化もされたユーモア小説の前編。 -
堤清二 罪と業最後の「告白」
第47回大宅壮一ノンフィクション賞(雑誌部門)受賞作。月刊「文藝春秋」の連載『堤清二の「肉声」』に大幅に加筆したもので、セゾングループの総帥だった堤清二氏が死の一年前、父・康次郎氏そして弟の義明氏との関係をじっくり振り返った一族の物語です。 清二氏が、著者の児玉さんに10時間以上も語った堤家の物語は、愛憎と確執に満ちた肉親相食む世界でした。 康次郎氏は西武グループの礎を築いた実業家であると同時に、強引な手法で「ピストル堤」の異名をとり、異常な好色でも知られていました。清二氏ら七人の兄弟姉妹の母親だけで四人、そのうち二人とは入籍をしませんでした。関係を持った女性はお手伝いから看護士まで相手選ばず、清二氏の母・操さんの姉妹とも関係を持ちそれを操さんも承知していたといいます。その異常な環境で、清二氏・義明氏兄弟は静かな“狂気”を身の内に育まざるをえませんでした。 フォーブス誌の世界長者番付で世界一位に輝いた義明氏と、セゾン文化で一世を風靡した清二氏は、一転して凋落し、軌を一にするように堤家も衰退の一途を辿ります。 西武王国について書かれた本は数多くありますが、清二氏が初めて明かした一族の内幕は、堤家崩壊の歴史であると同時に、悲しい愛と怨念の物語であり、どうしようもない定めに向き合わなければならなかった堤家の人々の壮大な物語です。 ※この電子書籍は2016年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
オルフェウスのダンジョン
殺された当日、沢渡自身が吹き込んでいたボイスレコーダーの内容……。それによって少なくとも足取りはわかるだろうし、もしかすると沢渡が吹き込んだ内容の中に、事件解決の糸口があるかもしれない。沢渡が最後に回った地下街は、全部で六ヵ所。梅田の『ホワイティうめだ』、京橋の『コムズガーデン』、難波の『なんばウォーク』と『NAMBAなんなん』、天王寺の『あべちか』、そして堂島の『ドージマ地下センター(ドーチカ)』である。たぶん沢渡の頭の中では何らかの必然性があって、最終的な取材をこの六ヵ所に絞ったものと思われる。(「オルフェウスのダンジョン」より) 大阪府下の地下街を舞台にした表題作の他、福井県の越前海岸を舞台にした「Murder in memory」、三重県名張市を舞台にした「うつし世は悪夢」、京都府の丹後半島を舞台にした「そして天女は舞い降りた」の中篇ミステリ4本を収録。電子オリジナル作品。 *Murder in memory *オルフェウスのダンジョン *うつし世は悪夢 *そして天女は舞い降りた ●石井敏弘(いしい・としひろ) 1962年、岡山県倉敷市生まれ。岡山商科大学卒業。1987年、第33回江戸川乱歩賞を『風のターン・ロード』で受賞。ミステリー・イベント用原作小説の書き下ろし他、現在は脚本家としても活動。 -
こちら副業推進部、事件です
副業推進で注目されるレッツ株式会社の社長が、移動中のヘリコプターの機内で殺害された。 同乗した副社長、専務、常務の三人は社長の指示でアイマスクとヘッドホンを装着し大音量で音楽を聴いていたという。 物的証拠も自供もないため、警察は三人を釈放せざるをえない。三人は、会社に戻っても沈黙を続ける。 そこで、副業推進部長の若槻早苗が頼ったのは、お客様相談室の西園寺係長だ。 彼は類いまれな共感力を活かし、「赦しのサクラメント」なる“懺悔ビジネス”を立ち上げ、二足の草鞋を履き業績を上げているからだ。 紆余曲折の末、三人は懺悔をすることになるが、西園寺は守秘義務を盾に何も語らない。 果たして犯人は? そして物語はどんでん返しの結末を迎えることとなる。 第19回『このミステリーがすごい!』大賞の「隠し玉」作品。 大森望氏推薦「クレーム対応の達人が“赦し”ビジネスで驚異的な才能を発揮する展開など、企業コメディとしてはじゅうぶん魅力的」。 -
ドラゴン桜 超バカ読書 思考力↑表現力↑読解力↑の東大式99冊!
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 TVドラマ「ドラゴン桜」放送! 思考力・文章力・読解力・教養力アップ! 「ビジネス」「人間関係」「受験」の武器になる、 “超実践”読書案内! 「『学び』で磨きに磨いて初めて、突き抜けた『超バカ』の自分になれるんだ! 」 ――桜木建二 東大合格請負人・桜木が贈る、 1冊10分でインプットの超効率ブックガイド! 目次(抜粋) 〈学ぶ目的を考える〉ための3冊 『動的平衡』福岡伸一 『君たちはどう生きるか』吉野源三郎 『論語』孔子 〈学ぶ方法を学ぶ〉ための3冊 『勉強の哲学』千葉雅也 『二つの文化と科学革命』C・P・スノー 『方法序説』デカルト 〈言葉を武器にする〉ための3冊 『具体と抽象』細谷 功 『日本文化私観』坂口安吾 『弁論術』アリストテレス 〈メンタルコントロール〉のための3冊 『手の倫理』伊藤亜紗 『笑い』ベルクソン 『風土』和辻哲郎 〈記憶力を高める〉ための3冊 『クオリアと人工意識』茂木健一郎 『徴候・記憶・外傷』中井久夫 『失われた時を求めて』プルースト 〈エディターシップを身につける〉ための3冊 『才能をひらく編集工学』安藤昭子 『エディターシップ』外山滋比古 『ホモ・ルーデンス』ホイジンガ 〈歴史をマスターする〉ための3冊 『歴史の終わり』フランシス・フクヤマ 『歴史とは何か』E・H・カー 『ニュー・アトランティス』ベーコン 〈読解力を強化する〉ための3冊 『論理トレーニング101題』野矢茂樹 『調べてみよう、書いてみよう』最相葉月 『レトリック感覚』佐藤信夫 〈要約力を強化する〉ための3冊 『ブルーピリオド』山口つばさ 『小僧の神様』志賀直哉 『枕草子』清少納言 〈集中力アップ〉のための3冊 『あなたの脳のしつけ方』中野信子 『皇帝の新しい心』ロジャー・ペンローズ 『生命とは何か』シュレーディンガー 〈「暗黙知」を獲得する〉ための3冊 『問いのデザイン』安斎勇樹&塩瀬隆之 『暗黙知の次元』マイケル・ポランニー 『オリエンタリズム』エドワード・W・サイードー 〈日本文化の特質を知る〉ための3冊 『日本文学史序説』加藤周一 『私の個人主義』夏目漱石 『うひ山ぶみ』本居宣長 〈リーガルマインドを身につける〉ための3冊 『法学を学ぶのはなぜ』森田 果 『人権宣言集』高木八尺&末延三次&宮沢俊義 (編) 『法の精神』モンテスキュー ――などなど33テーマ、計99冊を網羅 -
江戸川西口あやかしクリニック
テンゴ先生と亜月は、あやかしクリニック分院の話を受けようとしない医師の説得に、東北へ向かうことになった。それは二人にとって初めての旅行でもあり、幸せな時間を満喫するのだが、テンゴ先生から思いがけない言葉を聞く。――世の中の負の感情がたまり、逢魔時に異界の門が開く現象が各地で発生。ゲートキーパーでは持ち堪えられなくなってきていた――。 -
はじまりの空 新装版
岡崎真菜、高校2年生。姉の結婚相手に紹介されたその兄、小林蓮の存在が心の内を占め、戸惑う。小さな画廊で先輩の元妻に使われている、結婚しそこなった中年なのに。真菜の想いを知ってか知らずか、蓮は決して心を開こうとしなかった。そんな折、パリへ出張する蓮に同行することになった真菜だが――。 一生に一度の恋に身を焦がす少女の視点で、17歳と34歳の鮮烈な恋を描く、究極の恋愛小説。 -
ほとけさまと心が「ほっこり」温まるお話
心が癒されると、人にも自分にもやさしくなれます。先行きが見えない毎日に戸惑ったり……、いいことやうれしいことを心の底から味わえなかったり……。そんな、なかなか「ひと息」がつきにくい私たちをスーッとラクにしてくれる「ちょっといいお話」が、ほとけさまのまわりには、たくさんあります。さあ、少しだけ心のリラックス、してみませんか。「なんだかいつもツイていない」「私ばっかりどうして?」と思ったら……◎心のざわつきが簡単に止まる方法◎「ガタピシ(我他彼此)」するのが人間関係だから……◎幸せに生きるために必要な「四つの食事」◎仏教でいう「我慢」という言葉からわかること◎「人生を変えるチャンス」は誰からもたらされる?ほとけさまからの「上手に生きるアドバイス」をぜひ受け取ってみてください。 -
ハンスの林檎
中国・青島で日本軍に敗れ、徳島・板東に移送されたドイツ人捕虜約千名は、異国の地で不安と闘いながら、パン作りや畜産、フットボールや西洋音楽を教える。若い将校の横暴に抗議してのストライキ。収容所で働く少年との友情。民間人との禁じられた恋の行方。「歓喜の歌」が初めて響いた四国の山河。その青春の息吹が、日本人の心をも変えていく……。 板東収容所での史実をベースにして、ドイツ人と日本人の交流を描いた長篇小説。 ●村上政彦(むらかみ・まさひこ) 作家。1987年『純愛』で福武書店(現・ベネッセ)主催の「海燕」新人文学賞を受賞。以後『ドライヴしない?』『ナイスボール』『青空』『量子のベルカント』『分界線』で5回の芥川賞候補に。また『ナイスボール』は相米慎二監督により『あ、春』として映画化、ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。アジアの物語作家を自任している。近著に『台湾聖母』(コールサック社)。日本文藝家協会常務理事。日本ペンクラブ会員。文化庁国語分科会委員。「脱原発社会をめざす文学者の会」事務局長。 -
ナナ
ナナはパリのヴァリエテ座の俗悪なオペレッタでデビューし、怪しい魅力によって男たちの注目を集める。老銀行家ステネール、喜劇役者ホンタンの女となる経験をへてナナは売春婦となることを決意し、寄って来る男たちを次々と破滅におとしいれることに生きがいを見いだす。伊達男ヴァンドーヴル、放蕩者のファロワーズ、さらにユゴン大尉と遍歴を続け、ついにはナポレオン三世の高官ミュファ伯爵との交渉がはじまる。彼女は老伯爵をまるで下男のように鼻であしらい、公衆の面前で恥ずかしい思いをさせることに無上の喜びを感じる。伯爵に建てさせた屋敷に引きこもり、取り囲む男たちを互いに反目させ、彼らの家庭の秘密を片っぱしから暴露する。ナナは伯爵家を破滅させるが、同時にそれは自身の破滅になる。ナナは見すぼらしいホテルの一室で生涯を終わる。ゾラは「居酒屋」についでこの「ナナ」で、腐敗した時代の社会の悪を、大きな壁画のように描こうとした。 -
悲願花
あなたの罪は、生き延びてしまったことです。 夜闇に輝くパレード、大好物ばかりのご馳走、笑顔の父と母。 家族で遊園地に行ったあの日、幸子は夢のような時間を過ごした。 そして―― 両親は家に火をつけて一家心中を図り、幸子だけが生き残った。 工場の事務員として働き始めた幸子は、桐生隆哉と出会い、惹かれ合うようになる。しかし、幸子は隆哉に「一家心中の生き残り」であることを告げられずにいた。隆哉の部屋で料理を作ろうとした幸子は、コンロの火を見てパニックを起こしてしまう。 過去に決別しようと両親の墓を訪れた幸子は、雪絵という女性に出会う。 「あたしが、子供たちを殺したんです」 子供たちを乗せた車で海に飛び込み、一家心中を図ったシングルマザーの雪絵は、生き残ってしまったのだという。 彼女は、墓地から蘇った母だった。 雪絵との運命的な出会いにより、幸子の人生が大きく動き出す。 そして、加害者と被害者の思いが交錯した時、衝撃の真実が明らかになる―― 『闇に香る嘘』『黙過』『同姓同名』で最注目の乱歩賞作家が放つ慟哭のミステリー!! ※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。 -
刺青・少年・秘密
舞台は江戸時代の下町。腕ききの刺青師・清吉の心には、人知らぬ快楽と宿願が潜んでいた。ある日ふとした折に見かけた娘の足。その娘こそ、彼が憧れる肌の持ち主だった。 1年後、偶然にもその娘が訪ねてきた。娘を麻酔薬で眠らせ、一心に女郎蜘蛛を娘の背中に刺し込む清吉。そして娘は――。谷崎潤一郎24歳の処女作「刺青」。 ガキ大将の仙吉と、良家の子息の信一、信一の姉、そして私。踏みつけたり、姉を縛り上げるなど、4人の少年少女の「遊び」は次第に過激なものとなってゆく。子供の倒錯した世界を描く「少年」。 普通の刺激に慣れ切った私は、女装をして浅草の街中を歩くことに悦楽を覚え始める。だが、映画館の貴賓席で、かつて暫く関係を結んでいたT女と出会い――。秘されたものに魅了された男を描く「秘密」。 耽美、サディズム、マゾヒズムが交錯し、それでいて格調高い物語の数々。著者初期の代表作8編を収録した短編集。 永井荷風による「同時代人の批評」を収録。 -
駒音高く
将棋の世界で歩む7人をあたたかな筆致で描く感動作 藤井聡太二冠の師匠・杉本昌隆八段も共感! 「絶対棋士になってやる」と誓った中学1年生の祐也だが、次第に勝てなくなり学校の成績も落ちてきて……(「それでも、将棋が好きだ」)。 青春・家族小説の名手が、プロを目指す中学生、引退間際の棋士、将棋会館の清掃員など、勝負の世界で歩みを進める人々のドラマを生き生きと描く珠玉の短編集。第31回将棋ペンクラブ大賞文芸部門優秀賞受賞作。 「将棋の厳しさ、楽しさ、人の情を感じる作品。最後は師匠目線で読みました」――杉本昌隆八段(解説より) 装画 高杉千明 -
尸(し) 古から隠されているもの
若き画家・飯村晏菜は両親が移り住んだ史人村を訪れた。村の近くには二十段の石段を上る丘があり、その地には不思議な沼があった。「古来、この沼にはいかなる名も付与されてこなかった。名を冠しようとする意志を、この沼は根こそぎ奪い取ってしまうんだ。よって、名はない。地図にも名称は何も記されていない」父はそう語った。沼の畔には黒い碑が建てられていた。誰が、何の目的で? 晏菜は歴史民俗学の研究者・緑川青と共に、その碑に書かれた文字を解読しようとするが、やがて彼女たちを見つめる村民の目が変わっていることに気づく。そう、まるで二人を監視しているかのように……。 電子オリジナルの怪奇・幻想ホラーサスペンス。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。 -
敗れざる者たち
勝負の世界に青春を賭け、燃え尽きていった者たちのロマンを描く、 スポーツノンフィクションの名作が、待望の新装版に! 燃え尽きたいと望み続けついに叶わなかったボクサー、 栄光の背番号3によって消えた三塁手、夭折した長距離ランナーの「思い」、 良血馬達との決戦に臨むサラブレッ ド― “勝負の世界に何かを賭け、 喪っていった者たち”をテーマに書き継がれた6篇。 著者の原点ともいうべきスポーツ・ノンフィクシ ョンの金字塔! 沢木耕太郎が、徒弟修業中の自分にひとつの可能な道筋が見えてきた、と語る、自身の出発点ともいえる記念碑的作品。 解説・北野新太 -
蛇神 ジュナ
……綬那山の山頂近くに、大蛇ヶ池いう大きな池があって、その先に浄土ヶ島いう聖地があってなぁ。その森の奥深くに丹波一族が奉じてはるジュナ院いうお社があるんやて。そこには不老不死の“ジュナ”いう神さまがいはるて言い伝えられてる。そやけど、祭で“ジュナ”の託宣をいただくはずやった“蛇子”いう役目の里の若者が……ジュナ院に上がったきり、行方を断ってしもうたんや……。 京都・山科の山麓に祀られる不老不死の神“ジュナ”。人喰い鬼と恐れられ封印された神と、愛を渇望した魂が出会った至福の世界とは? 本格耽美サスペンス。「電子版あとがき」を追加収録。 ●榊原史保美(さかきばら・しほみ) 東京都出身。立教女学院を経て中央大学文学部哲学科卒。1982年『小説JUNE』創刊号の最優秀投稿作に選ばれ、「螢ケ池」でデビュー。1985年、初の単行本、『龍神沼綺譚』を上梓。以降、民俗学、宗教学の素養を生かし、形而上学的テーマを昇華させた作品『鬼神の血脈』『荊の冠』等、多数発表。美意識に貫かれた作風により、「耽美小説の草分け的存在」と称されることも多い。1995年発表の『蛇神 ジュナ』より、ペンネームを「榊原姿保美」から現在のものに改めている。趣味は、陶芸、写真、近代建築・ギャラリー巡り。 -
ユタが愛した探偵〈新装版〉
長篇旅情ミステリー。 名探偵・浅見光彦、神秘の国・沖縄へ飛ぶ! 著者自作解説&山前譲氏解説 琉球王家から伝わった彦根の名物行事「ブクブク茶会」のニュース番組を担当した琵琶湖テレビの湯本聡子は、沖縄から茶会に参加した美女・式香桜里から不思議な予言を受ける。 放送後、香桜里の動向を探っていた不審な男が、知念村の斎場御岳で死体となって発見される。 男はスキャンダル雑誌の編集長・風間了。 毒物による中毒死だった。 風間の関係者から事件究明の依頼を受けた浅見光彦は、急遽沖縄へ――。 プロローグ 第一章 ブクブク茶会 第二章 虎狼とハイエナ 第三章 今帰仁城跡 第四章 北からきた死体 第五章 いつの日か エピローグ -
ロックンロール
めっちゃおもろい! 半自伝的青春小説。 木村勇太、25歳。夢は映画監督。 今は売れない劇団をやりながら、大阪市K区寿町でバーを経営している。 ある日の閉店間際、「冬音」という見慣れぬ美女が店にやってきた。 ストリッパーだという彼女は、勇太にストリップ劇場で前座をやってほしいと頼むのだった。なんとか劇場を満員にしたい、力を貸してほしいと――。 そこから勇太たち劇団員4人の、場末の劇場を舞台にした、笑いあり、涙ありの悪戦苦闘の日々が始まった! 「悪夢」シリーズで大人気の作家が描く、“めっちゃおもろい!”半自伝的青春小説。 これって一体……どこまで実話なん? -
京都西陣よろず事件帖―宵山の奇跡―
万の難事を解決します 人の悩みを解決する〈万屋縁〉の主人・識島紫音と出会い、人助けを生き甲斐とする大学生・太刀川凪の止まっていた時が動きはじめる。 まわりから不思議がられるほど、人を助けることを信条に生きてきた京都の大学生・太刀川凪。大学生なっても信念は変わらなかったが、理想の人助けができないことを悩んでいた。そんな中、人々が抱える問題を解決することを生業とする『万屋縁』の識島紫音と出会い、助手として身近な事件を解明していくことになった。それらの事件は凪が所属するサークル・下鴨蒼生会のメンバーを巻き込み、意外な方向に動いていく。 ふすい・装画 -
地獄谷の陰陽師に、デリバリーはじめました~さくさくコロッケと猫のもののけ~
我が名は妖獣・耳黒。飯を食わせろ 調伏のため、バーテン陰陽師から出された条件とは!? 大田区小森町「村崎コロッケ」、あやかしつきで営業中 惣菜店「村崎コロッケ」店主のハジメは近所の社に封じられていた猫耳の妖獣・耳黒に取り憑かれてしまう。打つ手なく、一方的に苦手意識を持っていたバーテンにして陰陽師だという竜真の力を借りようとするが、調伏の条件はデリバリーメニューを十品考案すること。オカルト嫌いで店の味を守るのが信条のハジメが、あやかしに特製ねこまんまを食わせ、オシャレなカクテルに合うメニューづくりに明け暮れることに!? 煙楽・装画 -
夢魔の旅人
時を越えて永遠にさすらう者。レオナルド・ダ・ヴィンチが己の顔を与えた最後の作品。死も老いも知ることのできぬ呪われたホムンクルス。人は彼を「夢魔の旅人」と呼ぶ……。アンソロジー「異形コレクション」に寄稿された作品を中心に編まれた傑作イタリアン・ホラー短篇集。高屋未央による廣済堂版の表紙イラストを特別収録。 *大いなる作業 *還ってくる―― *薔薇よりも赤く *黄昏の歩廊にて *月盈ちる夜を *壁の中には *螺旋階段 *Flora *奇蹟 *君知るや南の国 *夢魔の旅人 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。 -
螺鈿の小箱
この作品集にはいままでアンソロジーなどに書き下ろしたままのノン・シリーズ小品から、幻想ミステリとでも呼び得るべきものを選んで書き下ろし一編を加えた。発表場所も与えられたテーマもそれぞれの短編だが、ミステリでデビューし、ミステリを書き続けながら物書きとしての根は『幻想』にあると感ずる篠田真由美の、一番書きたいあたりに近い作品群である。(「あとがき」より) アジアの風土とヨーロッパの文化の配合が作り上げた物語の宝石箱。名手が心を込めて織り上げた、絢爛たる幻想ミステリ集成。 *人形遊び *暗い日曜日 *象牙の愛人 *双つ蝶 *ふたり遊び *春の獄 *天使遊び ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。 -
風花の舞
能楽・葛城流の十二代家元の息子・瑞生(みずお)は後継争いの渦中にいた。京都で新作を舞うことが決まった瑞生は、後援者のすすめで鞍馬教の里で“魔王尊を地下王国シャンバラからお迎えするための祭り”に恩寵を授けられる少年の役となる。そのクマラの儀を経て、大祭で新作を奉納舞いすることが、家元の望みだった。だが、この鞍馬の風に吹かれた時から、瑞生を取り巻く運命は大きなうねりとなって葛城流を揺るがし始める……。 少年神〈サナート・クマラ〉に捧げられた能をめぐる、絢爛たる一大叙事詩。長篇耽美ミステリの傑作。 ●榊原史保美(さかきばら・しほみ) 東京都出身。立教女学院を経て中央大学文学部哲学科卒。1982年『小説JUNE』創刊号の最優秀投稿作に選ばれ、「螢ケ池」でデビュー。1985年、初の単行本、『龍神沼綺譚』を上梓。以降、民俗学、宗教学の素養を生かし、形而上学的テーマを昇華させた作品『鬼神の血脈』『荊の冠』等、多数発表。美意識に貫かれた作風により、「耽美小説の草分け的存在」と称されることも多い。1995年発表の『蛇神 ジュナ』より、ペンネームを「榊原姿保美」から現在のものに改めている。趣味は、陶芸、写真、近代建築・ギャラリー巡り。 -
園児の血
むき出しの衝動と欲望。子供たちは無邪気で残酷だ。 小学校5年のクラスで、女子生徒が標的となったとある「遊び」。道徳の時間、その犯人捜しが行われるが、小さな嘘によって事態は紛糾し─(「道徳の時間」)。 孤高の幼稚園児タカシは、保育園上がりのコウジとともに、園内で強大な権力を持つクラトに闘いを挑むが…!?(「園児の血」)。 鬼才・前田司郎による、恐るべき子供の世界を描いた2編、待望の文庫化。 少年少女から繰り出されるキラーワード達はたちまち幼少時代の生臭さや、無意識に感じていた羞恥心、心の憤りなどさまざまな感情を呼び起こした。──森山直太朗 -
国語入試問題必勝法 新装版
ピントが外れている文章こそ正解! 問題を読まないでも答はわかる!? 国語が苦手な受験生に家庭教師が伝授する解答術は意表を突く秘技。国語教育と受験技術に対する鋭い諷刺を優しい心で包み、知的な爆笑を引き起こすアイデアにあふれたとてつもない小説集。吉川英治文学新人賞受賞作。 【パスティーシュ小説の嚆矢!丸谷才一氏激賞!講談社文庫創刊50周年新装版】 清水義範の作品もまた、からかひ、批評し、祝祭する。入試問題出題者に対する慢罵と嘲笑は痛烈を極めて恐しいほどだ。いい加減きはまる入試問題に翻弄され、責めさいなまれてゐる少年少女に対する憐みを感じ取って、胸を打たれた。殊に結末がよく出来てゐる。人々が清水のパロディをあんなに喜んで読むのは、一つには、この暖かな心が嬉しいからであらう。――丸谷才一(中略・解説より) -
パーフェクト・クオーツ
北の後継者暗殺の裏側を描いた衝撃作! 読書メーターなど、ネット・レビューでも「名作」と賞される大藪春彦賞受賞作『スリー・アゲーツ』に続く、待望のシリーズ最新作! 日本と北朝鮮、二つの国に二人の子を遺して男は死んだ。 米国国防総省(ペンタゴン)直轄の情報機関に所属する葉山隆(はやまたかし)の元に、男から52本もの古いカセット・テープが届く。 録音されていたのは男の告白。北の情報機関〈三号庁舎〉の一員として知るかぎりのすべてを語った内容だった。 その中で、北の完璧なるスパイ“石英(ソギョン)”の存在が明かされる。そして大がかりな情報網を統べるというもう一人の大物スパイ“カタツムリ”。 北が作った精巧な偽ドル紙幣“スーパーK”の流通を阻止しようと米韓合同で行われたソウルでの摘発作戦は、米韓に多数の死者を出すというさんざんな結果に終わったが(前作)、その原因は、米韓の情報網に開いた巨大な穴からの情報漏洩だったという。 葉山はその巨大な穴に、石英とカタツムリが関与していると見て、調査を始める。 一方、米日の経済制裁に反発して、北朝鮮は突然、国境近くの経済特別区・開城(ケソン)工業団地を封鎖した。 巨額の投資をしていた京星(キョンソン)グループの代表・重貞高平(しげさだたかひら)は、一千億ウォンに及ぶ損失を取り返すべく、米日にある取引を持ちかける。 その内容とは、北の後継者の一人だった“ヨハン”亡命の手引きだった。 ヨハンは、北朝鮮が国を挙げてアメリカを標的とする大量殺戮兵器を開発しているという確実な証拠を握っていた――。 「他の血を残しておけば、それは必ずや新たな災いを呼び起こす。誰かがその血を利用しようとするからだ」 日本人の想像を絶する北朝鮮という国の実態。 米韓の隙を突いてマレーシアの空港で起こる“ヨハン”暗殺事件。そして切り札をなくした取引の行方は? -
魔性の封印
人気絶頂のロックバンド「ビートクラブ」のボーカル・藤原七瀬が何者かに拉致誘拐され、その直後、富山の奥深い行者村で彼と瓜二つの男の死体が発見された。誘拐事件との関連を調べるため富山にとんだ第三埠頭署の島津享平刑事は、土地を二分する宝生家と首藤家の確執、そして現場付近に何百年にもわたって伝わる「辰子姫伝説」を知る。一方、この伝説を小説化し、脚光を浴びていた美人作家・水村若子の父親が殺害され、彼女も消息を絶った。二つの事件をたぐりよせた「辰子姫伝説」の怨念とは……。 長篇耽美ミステリの傑作。過去に刊行された廣済堂ブルーブックス、天山文庫、立風書房、アテール文庫での歴代あとがきをすべて巻末に収録。 ●榊原史保美(さかきばら・しほみ) 東京都出身。立教女学院を経て中央大学文学部哲学科卒。1982年『小説JUNE』創刊号の最優秀投稿作に選ばれ、「螢ケ池」でデビュー。1985年、初の単行本、『龍神沼綺譚』を上梓。以降、民俗学、宗教学の素養を生かし、形而上学的テーマを昇華させた作品『鬼神の血脈』『荊の冠』等、多数発表。美意識に貫かれた作風により、「耽美小説の草分け的存在」と称されることも多い。1995年発表の『蛇神 ジュナ』より、ペンネームを「榊原姿保美」から現在のものに改めている。趣味は、陶芸、写真、近代建築・ギャラリー巡り。 -
ペルソナ
能舞台の跡地で発見された、奇妙な面をつけた死体。歴史の闇に葬られた幻の能、封印された宗教民画、失われた秘面……。さまざまな謎を秘めた禁忌の里に蠢く、野望に憑かれた男たち、怨念に呑まれた女たち。かりそめの生を呪いながら輪廻を彷徨う幾多の魂に、果たして神は、仮面の下の真実の貌を顕すのか? 壮大なドラマの中に人間存在の根源を描破する長篇ミステリ。「電子版あとがき」を追加収録。 ●榊原史保美(さかきばら・しほみ) 東京都出身。立教女学院を経て中央大学文学部哲学科卒。1982年『小説JUNE』創刊号の最優秀投稿作に選ばれ、「螢ケ池」でデビュー。1985年、初の単行本、『龍神沼綺譚』を上梓。以降、民俗学、宗教学の素養を生かし、形而上学的テーマを昇華させた作品『鬼神の血脈』『荊の冠』等、多数発表。美意識に貫かれた作風により、「耽美小説の草分け的存在」と称されることも多い。1995年発表の『蛇神 ジュナ』より、ペンネームを「榊原姿保美」から現在のものに改めている。趣味は、陶芸、写真、近代建築・ギャラリー巡り。 -
偽りの神仙伝―かくて公主は仙女となる
私は神仙に選ばれし女道士になるの。 誰も私に逆らえないほどに、輝かしい光になる。私は人を捨ててみせます 天候を言い当てる力をもった公主が、宮廷内の権力争いから愛する姉を護るために神仙になることを決意する! 時は唐の睿宗の時代。武則天・韋后・安楽公主は女性でありつつ夫の皇帝を殺すほどの絶大な権力を振るい、それを奪わんとする者は血のつながりがあろうとも苛烈な処断を行っていた。ようやくその武韋の禍をのりこえたものの、宮廷では権力をうかがう者たちの策謀が渦巻いていた。祖母の武則天に母を殺された玉真公主は、その策謀から最愛の姉を護るために女道士となり、神仙の張果の助力を得て、自らも神仙を目指す。 zunko・装画 -
祝福の園の殺人
十七世紀イタリア。バーニャイア侯爵家別邸の豪奢な庭園は、亡き女主人が丹精込めて造ったものだったが、その泉で男の死体が発見される。さらに次々と起こる当家に関わる者たちの不可解な死。果たして犯人の目的は? 謎めいた庭園に隠された秘密とは? そして“呪われた庭”を起点に開始される死の舞踏が、最後に見せた真実のメッセージとは……。長篇幻想ミステリ小説。 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。 -
琥珀の城の殺人
十八世紀ヨーロッパ山中、雪に閉ざされたベルンシュタインブルク城館。密閉された書庫内で、当主の伯爵が背中を短剣で刺されて絶命していた。さらに、礼拝堂に安置された遺体が一瞬にして消失し、謎の女が城内を徘徊する。近親憎悪が渦巻く呪われた城館で、探偵役に指名された異邦人のフランチェスコ・プレラッツィが、怪事に挑む。長篇幻想ミステリ小説。 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。 -
翼竜館の宝石商人
疫病と洪水の恐怖が迫る街。 死んだはずの宝石商が 二重密室に蘇る。 レンブラント vs. 謎のペスト医師。 2018 Apple ベストミステリー 「さっきお前は男は内科医だと言ったな? 顔を見せようとしなかった、とも」 「はい。鍔広の帽子と顔にかかるくらい襟の高い服をお召しで、 その方は仕事柄あまり人に顔を見せたがらないと いうようなことをおっしゃっていました」 「ペスト医師だ」 画家レンブラントのもとにやってきた、ある宝石商からの急ぎの使い。父の代理でその館を訪れたティトゥスは、憔悴しきった宝石商と会うが、宝石商はその夜ペストで命を落とす。そこに現れた瓜二つの男――。蘇った死者。二重密室。疫病と洪水の恐怖が迫る十七世紀アムステルダムで謎が謎を呼ぶ傑作ミステリー。 -
MURAMURA満月の人獣交渉史
こんな娘になら、撃たれてもOK⁉ 日本SF新人賞受賞後、待望の第一作長篇、書き下し 伊佐チエはいわゆる普通の女子高生……だったはずなんだけど……。彼女が卒業した小学校が、この世から忽然と消えてしまうという怪事件をきっかけに、何の因果か、ケッタイな獣たちが蠢く不可思議な世界へ行く羽目に。そこはチエの曾祖父・小五郎のつくった夢の世界、夢羅。同級生のコザケンらを従え、夢羅に潜って、果敢に闘いを挑むチエ。伝説の化け狐・キトネを追え! 操るは、先祖伝来の滅魔の銃!『ルナOrphan’sTrouble』で第4回日本SF新人賞を受賞した奇才が描く、ネオ・ジャパネスク・アクションSF!待望の受賞後第一作長篇。 -
九十九81悪剣傳 殉死も悪いもんじゃねえ
男の話をしよう―。この世で最も強くて狡くて、愚かで淫らだった男。でも、ほんの少しだけ優しかった男の話を。 ここは龍に似た形の列島。ちょうど龍の前脚辺り巨大な首都・イド国が拡がる。そのイド国の奉行エイダの命令で、貧乏御家人の81(やそいち)と仮面の農夫メロスは、年貢が高いことで知られるアーロン国に出向く。アーロン国貴族は皆優雅に暮らせるが、民には生きていくことが困難な国だ。そんな国の王は病床に臥していた。その愚かな王に、一通の紙箋を突きつけるという使命を負う81とメロスだが…。クレイジーでパンクな侍、九十九(つくも)81ここに見参。 -
屍竜戦記
神は、竜を鎮めるために、自らに似せて人間を創った。竜の屍体を操る“屍竜使い”ヴィンクの壮大なる冒険。 我々の親兄弟を殺したのは、あの赤い竜だ。棘黒だ。私の人生は、あいつを倒すためにあると言ってもいい。それまでは死ねない…。竜の鱗には強い防御力があり、通常の魔法はほとんど効かない。竜に対抗するためには、死者を操る禁断の魔法「屍霊術」を増幅し、竜の屍体、すなわち「屍竜」を操るしか方法はなかった。“屍竜使い”ヴィンクは、ナフリ王国に派遣され、因縁の竜、棘黒と対峙する。 -
くちぶえカルテット
やっと見つけた…! これがわたしの「音」。 声がコンプレックスの星良は、楽器で自信をつけようと吹奏楽部の名門・志戸高校に入学するが、練習の厳しさや人間関係の難しさに続ける気力を失ってしまう。 親友の柚葉が励ます中で、星良は口笛が自分を表現する音になることに気づく。 吹奏楽部内で浮いてしまっている少女たちとも口笛をとおして心を通わせていくが、その活動が問題視されてしまい──。 Vtuber小説家による、爽やかな感動が駆け抜ける青春小説。 【目次】 プロローグ 第一章 カントリー・ロード 第二章 かえるのうた(輪唱) 第三章 スターティング・オーヴァー 第四章 スタンド・バイ・ミー 第五章 フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン エピローグ -
二つの首相暗殺計画
総理大臣が入院している大病院の看護師・佐伯明日香が自宅近くで死体となって発見された。 恋人の男性も死亡が確認され、自殺か心中とみられたが、十津川警部は、病院の不審な動きと二人の死は関係があると捜査を始める。 佐伯の曾祖父が戦時中の東條英機首相暗殺計画に加わっていたという証言に事件の糸口が…? 十津川が歴史と事件の扉を開ける! 第一章 それは静かに始まった 第二章 幻の東條首相暗殺計画(昭和十九年) 第三章 現代の首相暗殺計画 第四章 沈黙のサムライたち 第五章 野崎英太郎の手記(続き) 第六章 危険の確率(千人の会員による最後の審判) 第七章 第二の首相暗殺計画 第八章 十津川の責任(沈黙の戦場) 解説 山前 譲 -
隠れ町飛脚 三十日屋
「普通の飛脚屋では扱えない『曰くつき』の品であること」「お代はお客自身が決めること」そんな二つの条件に見合った品だけを届けてくれるというのだ。三十日屋を営むのは年増の女性・お静。とある過去を抱えているようで―― -
私はあなたの記憶のなかに
角田ワールド全開!「記憶」をめぐる小説集。 <「さがさないで。私はあなたの記憶のなかに消えます」と言って姿を消した妻をさがす旅に出る僕>――(表題作)。<初子さんは扉のような人だった。小学生だった私に、扉の向こうの世界を教えてくれた>――「父とガムと彼女」。<K和田くんは消しゴムのような男の子だった。他人の弱さに共振して自分をすり減らす>――「猫男」。<イワナさんは母の恋人だった。私は、母にふられた彼と遊んであげることにした――「水曜日の恋人」ほか4篇。角田光代の小説世界を存分に味わえる読み応えたっぷりの小説集。 ※この作品は単行本版『私はあなたの記憶のなかに』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
不在者 家裁調査官 加賀美聡子
三億円の遺産がかかった失踪事件を追う! さいたま市の古い荒ら屋で、老婆が亡くなった。中原トミ、九十七歳。夫に先立たれて三十年、一人でつましく暮らしていたトミには三億円の遺産があった。 相続人は三人の孫たち。しかし、「三男の子の薫にすべての遺産を与える」と書かれた遺言書が見つかった。薫は就職して二年目に失踪しており、二人の孫は遺産を得ようと、薫の失踪宣告を申し立てる。 さいたま家庭裁判所の家事調査官・加賀美聡子は、薫が生死不明になった時期を特定するため、彼の消息を調べ始める。その中で浮かび上がってきたのは、幼少時から児童養護施設で育ち、母親の咲江に歪な形で支配されてきた、薫の壮絶な人生だった―― 一方、東京家裁の離婚調停で“替え玉事件”が発生する。愛人の子を妊娠した妻が出頭させたのは“偽物の夫”だった。 欲にまみれた人々の争いの渦中に身を置きながら、調査を進めていく聡子が辿り着いた衝撃の真実とは。 『誤算』で注目を集めた稀代のストーリーテラーが放つ、緊迫のクライム・サスペンス。 -
父のおともで文楽へ
父と私と文楽。共感度100%の家族小説。 母の3回忌の法要で、佐和子は実家を訪ねた。久しぶりに顔を合わせた父・敬一郎から文楽を観に行こうと誘われる。仕事が休みの土曜日、小学生の娘・梨々花は別れた夫・義彦との面会日で家にない。「面白いぞ」と敬一郎は言うが、半信半疑で国立劇場へ向かった。 演目は『心中天網島』だった。天満で紙屋を営む治兵衛が曾根崎新地の遊女と恋仲になり、妻子を捨てて心中するという筋書きだ。治兵衛は、妻のおさんへの未練も断ち切れず、遊女の小春との心中も踏ん切りがつかない。佐和子はまったく共感できなかった。そんな佐和子に、「また付き合え」と敬一郎は言った。 ニューヨーク州の弁護士資格も持ち、アメリカで仕事をする予定の義彦が、梨々花を連れていきたいと言い始めた。佐和子は梨々花を手放したくないが、契約社員としての収入は多くなく、夫からの養育費に頼る身だ。そんな中、敬一郎から検査入院をすると連絡が入る。 37歳でシングルマザー、派遣社員の佐和子には、精神的にも経済的にもゆとりは少ない。公私に亘って、課題が山積みだったが……。 -
花咲小路三丁目北角のすばるちゃん
たくさんのユニークな人々が暮らし、日々さまざまな事件が起きる花咲小路商店街。 にぎやか商店街の裏には、真っ赤なシトロエンが看板代わりの駐車場<カーポート・ウィート>があるのです。 若社長・すばるちゃんが営むカーポートを訪れるのはいろんな車。ときには厄介ごとも乗せてきて―― -
危いハネムーン〈新装版〉
事件記者の浜中悠一は、七年越しの婚約者である亜紀とついに結婚式を挙げる。 昼も夜もない因果な仕事に別れを告げ、妻と家庭を大切にする新生活を始めようと心に誓ったのだ。 ハネムーンはドイツへ。 ところがその機上で自殺騒ぎが起こる。 乗り合わせた浜中の遠縁の高校生・村川昌子の活躍で事なきを得るが、フランクフルト、ローテンブルクと彼らの行く先で次々と事件が……。 ノンストップ傑作ミステリー! 【目次】 1 バージン・ロード 2 仲人 3 逃走 4 新しい暮し 5 出国 6 離陸 7 怪しいメモ 8 ひとこと 9 乾杯 10 ありがた迷惑 11 華やかな夜 12 くたびれた夜 13 アプショオナル・ツアー 14 城壁の黄昏 15 夜はふけて 16 木彫りの家 17 遺言 18 再会 19 嘆きの声 20 脅迫 21 真夜中 22 犠牲 23 旅立ち -
鮎川哲也の女たち
鮎川哲也本人による出講が目玉企画となった鎌倉小説教室。その受講者であった五人の男女は、互いにマニアックな鮎哲ファンだと知り、長編の純本格ミステリを共同創作しよう、と意気投合した。残念ながら応募した第二回鮎川哲也賞は二次予選落ちとなったものの、手応えを掴んだ彼らは、二十五年後に再会することを誓い合う。だが、長い年月は彼らに深刻な影響を及ぼしていた……。中年となった彼らの人生に、何が起きたのか。安楽椅子探偵と化したメンバーが、それぞれの人生経験を持ち寄って、不可解な謎を解き明かしてゆく。そして最後に浮かび上がった驚愕の真実とは……。 構想四十年、石川真介のライフワーク、ここに誕生。弟子から師匠・鮎川哲也に捧げる本格推理巨編。電子オリジナル作品。 ●石川真介(いしかわ・しんすけ) 1953年、福井県鯖江市生まれ。東京大学法学部卒。トヨタ自動車に40年間勤務。1991年に『不連続線』で第2回鮎川哲也賞を受賞。推理作家・吉本紀子を主人公にして、錯綜したストーリーと堅牢な構成、女性の数奇な運命と斬新な社会テーマ、丹念な現地取材に基づくローカル描写とグルメ、そして奇抜なアリバイ崩しの長編旅情ミステリーを得意にしている。『女と愛とミステリー』(テレビ東京)、『木曜ミステリー』(テレビ朝日)でドラマ化。福井ふるさと大使。鯖江市ふるさと大使。日本推理作家協会会員。 -
うちの作家は推理ができない
また解決方法、忘れちゃいました! 解決パートのシナリオを忘れてしまう悪癖をもつ、現役大学生ミステリ作家が唸る結末を考え出して、やりこめたはずだったのに……手のひらで転がされていたのは、また担当編集者のわたしでした――。 現役大学生作家・二ノ宮花壇。圧倒的な筆力と構成力、瑞々しい文体をもつ売れっ子作家だ。……が、担当編集者のわたし、左京真琴からしてみれば、とんでもないガキである。彼が〆切を守ったことは皆無だし、生意気だし、口を開けば皮肉ばかり。その上、「いま書いている物語の推理パートを忘れてしまう」という悪癖まで持っている。わたしはそのたびに彼の物語を推理して、つじつまの合う結末を考えるのだが…… いつか・装画
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