小説作品一覧
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3.6賽の河原株式会社――主な仕事は亡き人々から六文銭をうけとり、三途の川を舟で渡すこと。それが、わけあって不採用通知だらけの至を採用してくれた唯一の会社だった。 ちょっと不思議なこの会社で船頭見習いとしての道を歩み始めた至。しかし、やってくる亡者の中には様々な事情を抱えたものたちがいた。 三途の川を頑なに渡ろうとしない少女に、六文銭を持たない中年男性。奔走する至はやがて、彼らの切なる思いに辿り着く――。人々の生を見つめた、別れと愛の物語。
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3.8全米各地で6000回以上行われた伝説の講演をベースに、100年以上読み継がれてきた不朽の名作。 アメリカ文学者・尾崎俊介氏大絶賛! 「誰でも豊かになれることを具体的に示す傑作。面白くないわけがない」 [本書の内容] 「チャンスは目の前にある」「お金儲けは善である」――著者はそう説いて回った。ある男が手放した農場から大量のダイヤモンドが見つかったゴルコンダ鉱山、行きかう女性たちの帽子を観察し、同じものを店に置くことで米国初の億万長者となったジョン・ジェイコブ・アスター等を例に、成功への道筋を示す。全米各地で6000回以上行われた伝説の講演をベースに、100年以上読み継がれてきた不朽の名作を新訳で文庫化。解説・尾崎俊介 [目次] はじめに 第一章 ダイヤモンドはどこにある? 第二章 正しいお金儲けは悪いことではない 第三章 チャンスはどこにある? 第四章 自分の力で踏み出そう 第五章 求められているものは? 第六章 発明を生むのは? 第七章 偉大な人間とは 訳者あとがき 解説 尾崎俊介
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3.8産業誘致、防災、オリンピック……真山仁が鋭く描きだす本物の“復興”とは? 東日本大震災から12年、阪神・淡路大震災から28年。ふたつの被災地がともに抱える葛藤を描く三部作、完結!――東日本大震災で被災した遠間第一小学校で応援教師として勤務した二年を経て、小野寺徹平は神戸へ戻る。自らも妻子を亡くした阪神・淡路大震災を語り継ぐNPO活動に奮闘する小野寺だが、復興の名の下に生じた歪み、けして癒えない傷と向き合う日々は続く。一方、遠間では復興五輪、産業誘致など新たな葛藤が生まれていた――。ふたつの“震災”をつなぐ感動の物語。解説・渋谷敦志
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-ベローネ学院女子中等部2年の美墨なぎさと雪城ほのかは、キュアブラックとキュアホワイトとなってプリズムストーンを狙うジャアクキングの手先たちの攻撃に立ち向かっていく。ほのかの祖母さなえとミップルとの間におきた、今から60年前の出来事の秘密が明かされる……。 ごく普通の女の子だった、ベローネ学院女子中等部2年の美墨なぎさと雪城ほのかは、キュアブラックとキュアホワイトとなってプリズムストーンを狙うジァクキングの手先たちの攻撃に立ち向かっていく。ほのかの祖母さなえとミップルとの間におきた、今から60年前の出来事の秘密が明かされる……。人気アニメ「プリキュア」シリーズの描き下ろしオリジナル小説、プリキュア20周年に合わせて新装版で発売! ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
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3.0第73回ベルリン国際映画祭ベルリナーレ・スペシャル部門招待作品! 主演:中島裕翔(「ピンクとグレー」)×監督:熊切和嘉(「私の男」)×原案・脚本:岡田道尚(「マスカレード・ホテル」シリーズ)のタッグで放つ、 ワンシチュエーション・スリラー『#マンホール』(2023年2月10日公開)を、『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作家の著者がノベライズ! 予測不能、驚愕の結末を本でも楽しめます。 (あらすじ) 自身の結婚式前夜に開かれたサプライズパーティーで、新たな人生の幕開けを同僚たちに祝われる「川村俊介」。 パーフェクトな自分の人生に満足していたが、その帰り道、深酔いした彼が暗闇のなか目を覚ますと、そこはマンホールの底だった。 手元にあるのはスマホだけ。 しかしGPSは誤作動を起こし、知人や警察も当てにならない。 タイムリミットの夜明けが迫るなか、唯一通話できた「元カノ」と、SNSでアカウントを立ち上げてつながったフォロワーたちに助けを呼びかけるが、事態は予想外の展開に向かうのだった――。
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3.8
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-“情念の川柳作家”時実新子の半生記。 ――どこにも落ち度のない妻と海野は別れなければならない。おなじように新子は夫と別れなければならないところへ追いつめられていた。 しかし、それが愛のすがたというものかもしれない。真実は悪の面を被って、とことん美しくあろうとするものだから。―― 医師を目指していた少女が17歳でやむなく結婚。夫の暴力と愛のない生活に疲れ果てていた新子を救ったのは川柳だった。創作活動を通じていくつかの出会いと別れを経験し、やがて妻子ある編集者・海野に巡り逢う。はたして海野は新子にとって運命の人なのか……。 与謝野晶子と並び称される“情念の川柳作家”時実新子が自らを晒した、赤裸々な半生記。
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3.8中学受験があぶりだす、母のエゴと娘の闇。 良子は夫と小学4年生の娘・菜摘と暮らす、ごく平凡な主婦。何事にも消極的な我が子の性格に少々不満はあるものの穏やかな日々を送っていた。 優秀な娘を持つセレブなママ友・麗香は娘が赤ちゃんの頃から仲良しで、憧れの存在でもある。彼女の勧めで菜摘は中学受験に挑戦することに。麗香の娘・涼香と同じ塾に通えることに喜び勉強に励むと、菜摘は意外な才能を開花させ、39しかなかった偏差値をみるみる上げていったのだ。 我が子の可能性に舞い上がった良子は麗香に菜摘の成績をさりげなく自慢する。すると麗香の態度は一変、良子を無視し、ママ友とのランチ会で良子を貶める発言をするほどまでに。 私と仲良くしていたのは、愚かな母娘を見て優越感に浸りたかっただけ……。これまでの憧れと信頼の深さゆえに、そう悟った良子の反動は大きかった。麗香を見返す。成績を伸ばし涼香に勝つことこそ、菜摘の将来のため。決意した良子は娘に勉強を強い、その教育熱は次第にエスカレートしていく。やがてそれは思いもよらぬ悲劇を招くのだった。 「どこかの家庭で今まさに起きているのでは」と思わせる、リアルな恐怖が読者の心に爪痕を残す衝撃作!
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3.6宝島社×エブリスタ 『この文庫がすごい!』大賞 受賞作 応募総数1874作品 その探偵、食べものの声を聞く【フードヒアリング】! 漫画家を目指すフリーター宇佐見太一は事故で意識不明となってしまう。 目覚めたのは、高校時代に自分が描いていた漫画『食べもの探偵トモアキの事件簿』の世界。 “食べものの声”を聞き事件を解決する奇妙な探偵・トモアキの助手をしつつ、 現実世界への帰還を目指すが徐々に意識の境界が揺らぎはじめ……!? 一方で宇佐見の友人である沙月は、彼を目覚めさせる、とあるアイディアを思いつく! 交錯する夢と現実。謎だらけの名探偵。 新感覚クロスオーバーミステリー!
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3.8建設会社のパワハラ疑惑と内部対立、選挙の汚れた裏側……。 結婚間近の花嫁は、なぜ悲劇に見舞われたのか? 一介の窓口係が、天下り社長に物申す! ドラマ化された話題作「多加賀主水」シリーズ初のスピンオフ作品! 第七明和銀行高田通り支店の元気印、生野香織に悲報が届く。 友人の稲葉麗子が結婚を間近に控えて亡くなったのだ。警察の見解は自殺。だが不審な点があった。 麗子の婚約者であり支店の同僚でもある安井壮太とともに、香織は友の無念を晴らすべく動き始める。すると麗子の勤務先にパワハラなどの黒い噂が……。 天下り社長の威圧も何のその、香織は解決に向かって突き進む!
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3.9人生の最後に、向き合いたい思い出は何ですか。 自分に、本当に必要なものを探し出す「片付け」小説。 亜紗は、隣の部屋に住む老婆・八重を助けたことがきっかけで、彼女の部屋の片づけを手伝うことになる。片づけるうちに明らかになる八重の過去。そして阿紗も、幼少期の記憶が蘇ってくる。 自分に必要なもの、いらないもの、欲しかったもの、嫌だったもの。 思い出や物と向き合う中で、二人が選んだ道とは。
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4.5威圧するほど美しく、気高い――のは見た目だけ!? 成金令嬢の恋の顛末は果たして!? 人見知りのメルディアが恋するのは「推定三十歳、長年かけてメルディアを自分好みに調教してきた『謎の男』ユージィン」――!? 侯爵家のレイシェイラは、ベルンハルト商会の娘メルディアに一方的な敵愾心を抱いていた。夜会の注目を一身に集める美貌の令嬢――しかし実態は社交の場なんてとんでもない泣き虫で人見知り。真実を知り呆れるレイシェイラだが、恋の相談を聞くほどにその相手、ユージィンなる腹黒に長年にわたり洗脳されてしまったのだと確信を深めていく。メルディアの兄ジルヴィオをも巻き込んだ成金令嬢の恋の顛末は果たして!? 『成金商家物語~ツンデレおじさんは美人な年下女性をイヤイヤ娶る~』スピンオフ 鈴ノ助・装画
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-彼等は廊下の暗がりより現れた人物に気づいてハッとした様子だった。黒革のトレンチ・コートを羽織った長身の男、比良坂天彦だ。比良坂はイルゼの眼を睨み据えていたが、やがて懐より奇怪な十字架を取り出し、イルゼの眼前に差し出した。それは頭に球体をいただいた十字架であった。「私は、お前の名を知っているぞ! キュベレー!!」比良坂は大声でそう叫んでいた。(「大地母神(マグナ・マータ)の贄」より) 前衛心理学者にして逆宇宙ハンター・比良坂天彦が初登場した表題作の他、文芸誌・同人誌へ寄稿したホラー短篇を厳選。巻末には本作の監修を担当した松本寛大による解説文を収録。電子オリジナルの作品集。 *大地母神(マグナ・マータ)の贄 *三十一人座 *老水夫の呪い *幽霊マンション *弧の増殖 *ミッドナイト・ドクター *屍臭 *超自然におけるラヴクラフト *地下のマドンナ *魔猫 ●朝松健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、かつて誰も書かなかった〈異形の戦場〉と化した京都を描いた『血と炎の京』で高い評価を得ている。 監修:松本寛大(まつもと・かんだい) ミステリー作家。2009年、『玻璃の家』(講談社)でデビュー。映画・小説批評も手がける。『北の想像力』(寿郎社)に「朝松健『肝盗村鬼譚』論」を執筆。「クトゥルフ神話TRPG」ソースブックに寄稿。
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4.5
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-若き日の逍遙と懊悩を小気味いい文章で綴る。 ――私達は金輪際あきらめなかった。事は夜間学部学生の面目に関する問題だ。かりに、帝国大学を卒業しなくったって、帝国大学の池の鯉はどうしても釣り上げてみたいものである。―― 東京大学の仲間たちと、勝手気ままな共同生活をしていた〈私〉。卒業しても定職に就くのはイヤで、ツテをたどりつつ満州暮らしを続けていた。なんとか生活を安定させようと、彼の地の女性との婚姻を画策するが、うまく事は運ばず……。 著者が世に出るまでの物理的、精神的な放浪を綴った本編と、「書いて、喰って、支払をするより外にはない」と腹をくくった経緯を記す「放浪無慙」(「あとがき」に代えて)を収録。
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3.0神出鬼没の公務員探偵「腕貫さん」を“だーりん”と呼び慕う、美貌の女子大生・住吉ユリエ。同級生の小泊瀬海人から「親族が関わった殺人事件を題材にミステリ小説を書いてみたい」と相談され、大乗り気でストーリー作りに着手。ユリエは腕貫さん顔負けの名推理を披露するが、行き詰まって相談した腕貫さんから、ユリエに厳しい駄目出しが…・・・!? (「ユリエの本格ミステリ講座」) 今作ではほかに、鳥遊葵、阿藤江梨子、安達真緒、水谷川刑事etc.……シリーズ既刊でお馴染みの面々も集結。喪主による殺人、連続不審死、留学生監禁など、腕貫シリーズのホームタウン櫃洗市で続発する、禍々しくも珍妙な事件の真相は!? 解説の浜崎広江さん(今井書店)も激賞の一作、乞うご期待!
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4.0第19回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作『暗黒自治区』でデビューした著者による受賞後第一作です。1991年、ソ連海域で国境警備艇に拿捕されたスケソウダラ漁船の乗組員・咲月は、帰国後、地元ヤクザの操縦する特攻船――北海道の根室で生まれ、北方領土近海で密漁を行っていた違法漁船――に乗ることになった。そんななか、周辺の漁船が謎の船から攻撃を受け、乗組員たちは死亡、漁獲物が消失する事件が頻発する。正体も動機もわからない攻撃船は、いつしか『海魔』と呼ばれ、その魔手はやがて咲月のもとにも迫り……。羅臼から網走、そして根室へ。道東を舞台に、激しく繰り広げられるバイオレンスアクション! 【著者プロフィール】 1973年、兵庫県西宮市生まれ。1991年に渡米し、大学進学。卒業後も米国に留まり、NYにて映画助監督やCM海外撮影コーディネーター/プロデューサーとして約10年間活動。帰国後は映像制作会社、大手広告代理店勤務を経て、広告映像制作会社を仲間と共同設立、同社取締役。第19回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞し、『暗黒自治区』(宝島社)で2021年にデビュー。
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4.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 今、本当に面白いライトノベルはこれだ! ライトノベルの今を知るためのライトノベルガイドの決定版。今年の特集は、全世界シリーズ累計3000万部発行の大人気ライトノベル『ソードアート・オンライン』。著者の川原礫さんが、ついに「このラノ」に登場します。もちろん、「文庫部門」と「単行本・ノベルズ部門」の通常の年間ランキングも実施。それぞれ1位の作品は何なのか!? ほか、作品・キャラクター・イラストレーターランキング、上位作家へのインタビューやジャンル別ガイドも必見。ライトノベルの“今”を切り取ります。
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-もはや戦後ではない、そんな言葉がささやかれるようになった昭和三十五年。だが鳥澤渡の戦後はまだ終わっていなかった。彼は無念の死を遂げた父の仇を討つため、薔薇が咲き誇る壮大な館へやって来た。ここの主人は戦時中は海軍大佐で、かぎりなく妄想に近い人体兵器を発案し、渡の父をはじめ多くの兵士を死に至らしめたのだ。いよいよ、始まる。美しいピアノの調べに乗って、復讐劇の幕はいま開いた。渡は胸の高鳴りを覚えた……。 幻想的な筆致で描く長篇ミステリ小説。電子オリジナル作品。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
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-ひとつの金のリンゴをめぐって、ヘラ、アテナ、アプロディテの三女神が自分が欲しいと言い張る。ゼウスは一番美しい者に与えるといい、その審判をトロイアの王子パリスに任せた。パリスはアプロディテを選び、その手助けを得て、スパルタの王妃ヘレネの誘拐に成功する……これが10年にわたるギリシア・トロイア間の戦争の発端だった。アキレウス、アガメムノン、オデュッセウス、パトロクロス、ヘクトルなど数多くの英雄が戦い、倒れるなか、知将オデュッセウスの「木馬の計」でトロイアは陥落する。作者エヴスリンはホメロスの叙事詩『イリアス』の中味を好個の読み物として提供する。
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-古代ギリシアの詩人ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』は、トロイア戦争後の英雄冒険譚だ。ギリシアの勇将オデュッセウスは一路故郷をめざすが、海神ポセイドンの怒りをこうむったため、簡単にはいかない。オデュッセウスは、10年にもわたって海上を放浪し、行く先々で嵐、難破に遭い、キュクロプス、魔女キルケ、鳥女セイレン、怪物スキュラとカリプディスなどに遭遇し、数々の危難にみまわれる。オデュッセウスはようやく妻ペネロペの待つ故郷イタケに生還するが、なお最後の困難が待ち受けていた。作者エヴスリンは古代ギリシアの一大ページェントともいえる物語を楽しく語ってきかせる。
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-サリンジャー自身が自分の書いた作品から選び出した9編の短編作品集。いわゆるグラス家物語の端緒をなすと考えられる「バナナフィッシュに最良の日」を含む9編が収められている。現代人の分裂する心情を清新な文体と歯切れのいい会話を通して、極めてシンボリックに描くこの作品集には、短編作家としてのサリンジャーの特質が遺憾なく発揮されている。読書そのものが「挑戦」ともなる作品集。
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-心中にひとかけらの誠意も愛情ももちあわせない青年デュロワが、つぎつぎと女性を誘惑し、女たちを踏み台にしてまたたく間に立身出世をとげる物語だ。デュロワは、教養も知性もあるわけではないが、新聞社の社長の娘を誘惑することによって編集長の地位を得る。社長のワルテルは新聞を利用して政界と結びつき、投機によって莫大な資産を築く。そこに描かれるのは、弱肉強食の熾烈な社会、虚偽が誠実を打ち負かす社会だ。パリの並木道を着飾った名士たちが得意げに散歩しているのを見ながら、「たいしたもんだよ、女たらしに悪党ども!」とデュロワは叫ぶ。
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-武蔵野を題材にさまざまな明と暗を描く。 「おい、日清戦争の前の年まで、今の東京都下は神奈川県だったのを知っているか。……都下という言い方、いかにも東京白人の発想だ。植民地扱いじゃないか」 関東大震災後に郊外に移ってきたサラリーマンの子・太田久雄は、武蔵野にルーツを持つ中学時代の友人たちからそう指摘される。彼らは自らを「武蔵野インディアン」と称し、地に足がついておらず「紙とインクの世界しか知らない」都会の“白人”とは一線を画する存在だというのだ――。 武蔵野を題材に、都会と地方、戦前と戦後、保守と革新といった、さまざまなコントラストを見事に描出した珠玉作。
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3.5警官が署内で首吊り!不祥事の裏にある闇。 T県警大貫警察署内のトイレで、地域課の巡査、静谷永人が首を吊っているのが発見された。拝命して三年の若手警官の自殺に、衝撃が走る。事態の調査にあたるのは県警本部に新設されたばかりの警務部事件課のメンバーだ。キャリア部長が実績を残そうと作ったお飾り部署に寄せ集められた六人。その責任者となった明堂薫警部補は奉職三十四年のベテランで、個性豊かな捜査員たちの取りまとめに苦労をしつつ、調べを進めていく。 その頃、九久見警察署管轄内で起きた連続窃盗事件で、犯人の女二人組が逮捕された。だが、そのうちの一件について、犯行時刻に別の場所で二人が目撃されていたという情報が入る。誤認逮捕となれば、県警を巻き込む大問題となる。薫たちは、九久見署敏腕刑事課長として名をはせる藤堂一雄と対峙することになるのだが。 若手警官を自死に追いやったものはなんだったのか。さらに、所轄に渦巻く闇は底知れずはびこっており……。『女副署長』などで警察小説界の新星として注目される松嶋智左の書き下ろし最新作。女性警察官たちの家庭の悩み、人生への懊悩もリアルな筆致で描き出す、警察群像小説の新境地! (底本 2022年11月発売作品)
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3.7「ねこを好きなの、バレてるぜ」 NNN(ねこねこネットワーク)がこの猫、あなたに託します。 笑いも涙もまたたびとともに呑み込んで――猫生は案外ハードボイルド! CIGAR BAR「またたび」に集まる、ワケありの野良猫たち。話題は「どこの家の人間が猫好きか」。そう、ここはNNN――ねこねこネットワークの情報交換の場だ。野良猫の幸せを目的に、人間に猫を斡旋する、猫による猫のための組織。中心メンバーのちぎれ耳と片目は、困っている猫をなんとかして救ってやりたいが!? 涙がとまらない、せつなくも優しい猫の世界。NNNが今宵も肉球を派遣します! KORIRI・装画
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-オカルト書籍専門の編集者・平井は、ある日、奇妙な外国人の訪問を受けた。“異象が体験できる本”……形而上学者を自称する男は、そう言って本を平井の許に置いて行った。『空の書』と名づけられたその本を手にした日から、平井へ向けられる視線や声が、悪意に満ちたものに一変していく。それらは、妄想や幻聴なのか? 徐々に、だが確実に一人の編集者を追い込んでいくものとは……。 著者の実体験に基づく衝撃のホラー中篇「魔障」の他、短篇2本を収録した作品集。 *魔障 *忌の血族 *追ってくる ●朝松健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、かつて誰も書かなかった〈異形の戦場〉と化した京都を描いた『血と炎の京』で高い評価を得ている。
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-扉の隙間から、炎に包まれた触手が、何本となく突き出される。それは元龍に力を貸すかのように、扉に貼り付き、引いていった。扉が半分開かれる。向こうのものの姿が、ぼくの瞳を貫き、眼底に灼きついた。「ふんぐるい、むぐるわなー・くとぅぐあ・ふぉまるはうと……」耳を覆いたくなるような、粘液性の声をあげて、それは扉をさらに開こうとしている。それの姿は……強いて表現するならば、生きている溶岩……光球の群れで作られた人間のようなもの……炎の触手をのたくらせている蛸……。(「十死街」より) ラヴクラフトへの想いに満ちた初期作品から、ウィリアム・バロウズに捧げた書き下ろし作品まで。クトゥルー神話を先導しつづける、朝松健の粋を集めた傑作短篇集。 *星の乱れる夜 *闇に輝くもの *ゾスの足音 *十死街 *空のメデューサ *球面三角 *Acid Void New Fungi City ●朝松健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、かつて誰も書かなかった〈異形の戦場〉と化した京都を描いた『血と炎の京』で高い評価を得ている。
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4.0ライブハウスは謎だらけ!? 隠された真実を聴き分けろ! 作家デビュー10周年! シリーズ累計250万部突破! 「珈琲店タレーランの事件簿」 著者最新文庫! 音楽雑誌『ロック・クエスチョン』 で、インディーズバンドを発掘する コラム連載を任された新人編集者・ 音無多摩子。優れた耳を持つという 下北沢のライブハウスのマスター・ 五味淵龍仁の紹介でバンドマンたち を取材する多摩子だが、思いがけな い事件に巻き込まれ……。まぶしく て、切なくて、最高に愛おしい、バ ンド×青春ミステリー! カバーイラスト/ナナカワ 【Contents】 track 1 ブチギレデジタルディレイ track 2 ライブ・フライ・ライブ track 3 ザ・グレート・ベース・エスケープ track 4 ヒステリック・ドラマー track 5 ミュージック・ウィル・ゴー・オン
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-東京近郊の新興住宅地で、コンビニ帰りの主婦が心臓をひとつきという鮮やかな手口で刺し殺された。現場で目撃されたのは、五月だというのに黒いオーバーコートを翻して走り去った男だった。目撃証言を手掛かりに捜査を進める所轄の刑事たち。だが、血痕の付着したコートを発見した後、またもやコートを着た男に近所の主婦が殺害される。焦りを深める捜査陣の前に、事件を嗅ぎ回る奇妙な男が現れた。あまり仕事熱心とはいえない若手の刑事・久保崎は、ルポライターと称するこの男が気になり、接近してみると……。長篇サスペンス・ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
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-宮嶋美由紀は愛する夫と2人の息子をもつ平凡な主婦。友人の新居パーティーの席上、思いがけず大学時代の不倫が暴露された。いたたまれず飛び出した美由樹は、その新居がかつて愛した男の家のそばであることに気づく。だが、懐かしさで訪ねたそこは廃屋となり、一体の地蔵が残されているだけだった。バス道路に向いて立つ、謎の地蔵。その足元に落ちていた五円玉を何気なく拾ったが、その後、彼女の身に次々と災難が降りかかって……。 家庭の幸せに安穏とする主婦が陥っていく蟻地獄の恐怖を、戦慄のタッチで描く。長篇サスペンス・ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
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-フリーカメラマン・郷原八斗は、婦人雑誌の取材のため、編集者・辻井と連れだち、丹波篠山を訪れる。新緑まぶしい6月の半ばであった。郷原は藪の中で、木洩れ日に妖しく煌く朱色の光を見た。それは、雨曝しのまま佇む石仏の掌上に燃えたつ、ひとつの鬼灯(ほおづき)の精巧なやきもの。郷原は息を呑み、心を奪われた。そして辻井が消息を絶ったのは、その直後だった。辻井失踪の鍵を握るのは、12年前に起きた不可解な殺人事件で嫌疑を問われた陶芸家・市田、それに郷原の心の中に揺らめきたつ、あの紅く燃える鬼灯であった……。 人間の業の轍のうえに錯踪する男と女の愛憎と哀しみを詩情豊かに謳う、珠玉の本格長編ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
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4.2「オレは必ず小説家になり、空回りと空騒ぎに終始した恥ずべき高校時代を全て書き換えてやる」と誓った高校時代。「英語とロシア語両方できれば、世界の美女の半分に自分の思いを伝えられる」とロシア語漬けの大学時代。ソビエト留学中に知り合った男性に、小説を持ち込むことを勧められ、『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビュー後、芥川賞候補になるも、その後5回も落選するとは想像もしなかった。そして、昭和の文豪たちに振り回される日々が始まり……。孤独な幼年期や若き日の煩悶、文豪たちとの愛憎劇や禁断の女性関係までを赤裸々に描く、自伝的青春私小説。第71回読売文学賞小説賞受賞作。
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3.0隣人を疑うなかれ。 一人の女性をきっかけに日常が狂いだす。 暴動、行方不明事件、謎の女――誰が味方で誰が敵か。 孤立無援のサスペンススリラー! あの女は魔女だ。みんなおかしくなってしまった――。後ろ暗い仕事から足を洗い平凡な人生を夢見る木屋川は、小さな喫茶店を営む三国母娘の生活に温もりを感じていた。だが五月女と名乗る美しい女の来訪をきっかけに住民が変わっていき、三国の娘が行方不明に。木屋川は五月女を疑うのだが、町は五月女の信奉者で溢れ、暴動が起きていた……。狂乱に陥った町で娘を探しだすことができるのか。 斎賀時人・装画
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3.5映画原作『犯罪小説集』とあわせてシリーズ累計20万部突破! 著者のライフワーク第2弾 「もう、逮捕でもなんでもしてくれんね」 高校卒業後、地元の北九州を出て職を転々としてきた福地秀明。特に悪いことをした覚えもないのに不幸続きで、年老いた母親と出口のない日々を送る秀明は、一方通行違反で警察に捕まった時、ついに何かがあふれてしまった。そのまま逃走を始めた秀明は……(「逃げろ九州男児」)。 職を失った男、教師と元教え子、転落した芸能人、失踪した郵便配達員――日常からの逸脱を描く4つの物語。 「小説の最前線に位置する短編集」(解説より) 酒井信(文芸批評家)
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4.2
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-悲惨な状況を笑いに変える木山捷平の真骨頂。 満州で現地招集されたものの、数日で終戦となり、日本に帰国する術がないまま現地で過ごしていた〈私〉。ある日、シベリア送りにする日本人を徴発していた巡査につかまってしまい、目を盗んでなんとか逃げだしたものの、その先ではロシヤ兵が待ち構えていた。付け焼き刃で覚えていたロシヤ語を駆使して事態を打開しようとするが――。 危機的かつ悲惨な状況をユーモラスな筆致で描いた直木賞候補作「耳学問」のほか、太宰治らとの交流を綴った「玉川上水」、小説デビュー作にして芥川賞候補となった「抑制の日」など13篇を収録した、“短篇の名手”木山捷平の面目躍如の一冊。
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3.0「がん」による暗殺は実現可能か――!? 静かに進行する連続殺人事件と、がん団信を利用した保険金詐欺疑惑。 夏目医師は、代替医療の闇も目の当たりにし―― シリーズ累計47万部突破! 『このミステリーがすごい』大賞受賞作『がん消滅の罠 完全寛解の謎』に続く、先端科学×医療ミステリー! 「技術的には充分に可能になっており、人知れず実行されているかもしれない。 そんな危惧から、本作を執筆しました」――著者 ※本書は、2021年刊行の単行本を加筆・改題のうえ、文庫化したものです。 (あらすじ) 日本がんセンターの夏目医師は、大手保険会社に勤める森川からまたも奇妙な事例を聞く。それは、住宅ローンのがん団信を利用した保険金詐欺を疑うものだった。一方、埼玉県内では医師殺人事件が連続しており、夏目のもとにも刑事が訪ねてくる。さらには脅迫を受けているという政治家から人間を人工的にがんにさせることができるのか」と相談され……。果たして、前代未聞の犯罪計画の全貌とは!? (著者プロフィール) 岩木一麻 1976年、埼玉県生まれ。神戸大学大学院自然科学研究科修了。国立がん研究センター、放射線医学総合研究所で研究に従事。現在、医療系出版社に勤務。第15回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2017年に『がん消滅の罠 完全寛解の謎』でデビュー。他の著書に『時限感染』(以上、宝島社)、『テウトの創薬』(KADOKAWA)がある。
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4.0
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-キャサリン・アン・ポーター(1890?~1980)は米国南部の旧家に生まれたが、幼いとき母と死別、祖母に引き取られ修道院の学校で教育を受けた。以後きちんとした学歴はなく、週刊誌記者、教師などを続けながら、アメリカ、ヨーロッパ、メキシコなどを広く旅行し、その間、作品を書き溜めた。1930年短編集「花咲くユダの木」を発表。寡作ながら簡潔な文体と人間心理への鋭い洞察を認められ、第一級の女流作家となった。ピューリッツァー賞など多くの賞を受け、多くの大学から文学博士号を授与された。唯一の長編「愚者の船」(1962)は、スタンリー・クレイマー監督、ヴィヴィアン・リー主演により『愚か者の船』として映画化された。
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-アンソロジストとして著名なレイモンド・T・ボンドの手になる精選毒薬ミステリ10編。巻頭にはボンドの力作評論「毒と毒殺について」を収め、以下、セイヤーズ、アンソニー・ウィン、ベントリー、バークレー、キップリング、アガサ・クリスティ、ホーソーン、チェスタートンらによる毒殺テーマの短編ミステリの名編を収録。即効性、遅効性の毒薬など、読者はいつのまにか、さまざまな毒薬を知ることにもなる。
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-『ナルニア国物語』で名高いC・S・ルイスの神学的SF『別世界物語』3部作の第1巻。原題はOut of the Silent Planetで、「沈黙の惑星」とは地球(サルカンドラ)をさす。地球は科学による進歩思想に毒され悪となった沈黙の世界であり、それに対して神によってすべてのものが祝福されて輝いている火星(マラカンドラ)は愛の世界、理想郷だった。言語学者ランサムは、二人の男に拉致されてマラカンドラに連れ去られる。そこは地球よりはるかに古く美しく「垂直」が支配する別世界で、3種の知的生物がオヤルサという光に似た存在によって統治されていた。次々にひき起こされる不思議な出来事のあと、ランサムは地球への帰還を許される。詩人のイマジネーションあふれる異世界物語。
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3.5500年を超える悠久の時を生きてきた不死身の床無くん。 平成の終わり頃、髪結いを生業とする彼と出会い、一瞬で恋に落ちた真昼は、奇妙な「十の掟」を交わす。それは二人がうまく付き合っていくための大事な約束だという。第一の掟「掟ヲ守ル事」、第二の掟「姓デ呼バヌ事」……。 煌めくような日々の経過と共に明かされる掟に秘められた真意と、床無くんが古から見送ってきた幾つもの人生。しかし、第九の掟がもたらしたのは残酷な運命だった――。 これは、永遠に残る愛の形。
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-時は徳川が統べる江戸時代。安倍晴明の血を引く雲雀は、町で噂の陰陽小町。物の記憶を覗ける妖狐の式神、葛忌ととともに、父の仕事を手伝い暮らしていた。そんな平穏な日々が、ある日急転する。 雲雀はその腕を買われ、将軍吉宗お抱えの陰陽師として大奥の隠密の命を賜ることに。 憧れの将軍に仕えることを喜ぶ雲雀。だが、大奥は伏魔殿とも揶揄される女の園。女達の愛憎渦巻く陣中、雲雀と葛忌は「大奥の陰陽師」として、伏魔殿に潜む怪異の正体を暴くため奮闘する。
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3.7
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4.0頭のなかに雨が降る。 小説という名の異世界。 町田康の九つの世界に溺れる一冊。 犯人当てミステリー 背筋も凍るホラーサスペンス 異世界ファンタジー お伽話の現代語訳 果ては美少年BLまで―― 名手が演じる小説一人九役! 【内容紹介】 狭い部屋で暮らす男のもとへやって来た、白い謎の生き物。 機嫌がよいときはころころ転がって過ごしているが、 機嫌が悪くなると、糞尿を垂れ流し、嘔吐し、ひどい声で喚き立てる。 だが、ある日を境に、生き物はどんどん可愛くなり、 男の人生もみるみる好転し――(「エゲバムヤジ」)。 短篇の快楽に満ちた作品集。 【収録作品】 エゲバムヤジ 山羊経 文久二年閏八月の怪異 百万円もらった男 付喪神 ずぶ濡れの邦彦 記憶の盆おどり 狭虫と芳信 少年の改良
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-世間を震撼させた猟奇事件に中上健次が迫る。 海と山に囲まれた熊野の寒村。そこでひときわ広い土地を所有する池田家の長男・達男は、小さいころから悪行が絶えず、猿の肉を食べたり、神事に使う魚を獲るなどやりたい放題。それでも面と向かって文句を言う者は誰もいなかった。 そんななか、何者かがハマチの養殖場に重油を流して地元に大損害を与える事件が発生。次いでぼや騒ぎまで起きた。だれもが達男の仕業だと考えたが――。 実際に起きた「熊野一族7人殺害事件」をもとに、中上健次が映画シナリオを書き下ろした話題作と、のちに雑誌連載されたノベライズ版を収録。
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4.5
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