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相続人はいっしょに暮らしてください
遺産を受け取る“ささいな”条件とは? 突然ふってわいた祖母の遺産相続に戸惑う佳恵。 バラバラだった家族に遺されたのは、簡単には受け取れないものだった―― 『殺した夫が帰ってきました』の著者が描く、期限付き家族の物語。 高三の夏、一人暮らしの佳恵に、突然、祖母・雅子の相続話が舞い込んだ。 既に他界した母に代わって相続することになったのは、現金と猫。しかも受け取るには、他の相続人と暮らすことが条件だという。 そこには借金まみれの義理の伯母・利沙子、女装姿の叔父・幸太郎、そして遺言執行人で雅子のハトコ・環がいた。 訳アリの四人と猫一匹が厄介な相続に奮闘する疑似家族ドラマ。 -
P+D BOOKS 兎の結末・独身者の憂鬱
幻のデビュー作を含む留学時代までの半生記。 「兎の結末」は、中学二年生の〈僕〉と高校受験を控えた兄が、兎の飼育をめぐって社会の現実に直面したり、自分の才能を生かす道は何かと煩悶したりする青春小説。著者が高校一年生のときに書いた短篇小説がベースになっており、いわば芥川賞作家・柏原兵三の“幻のデビュー作”でもある。 これに、著者の自伝的作品としては最も幼い時代を描いた「幼年時代」、西ドイツに留学した経験から書かれた「バラトン湖」「カールスパートにて」を加えて刊行された『兎の結末』と、大学院時代の奇妙な留守番生活を綴った『独身者の憂鬱』を一冊にまとめた、ファン必読の作品集。 -
小説作法の殺人
「わたしは、さらわれた子ども」―― 小説家志望の美女の不審死。遺作『失踪』に隠された忌まわしき記憶。 偽りの素性に即製探偵コンビが挑む! 元「小説新潮」編集長が満を持して放つ、完璧なミステリー! 突然死した藤堂理沙の死因の調査をしてほしい――。 依頼を受けた高円寺の私立探偵・常念勝は、理沙の親友である麻川マリから、小説教室で理沙が提出した課題作品『失踪』を渡される。 誘拐された子どもが生みの親を訪ねるという内容は、かつて自分を「さらわれた子ども」と語っていた理沙そのもの。常念とマリは、理沙の執筆の足跡をたどり、神戸、京都、大阪へと飛ぶ。 いないはずの弟、消えたパソコン、二人を襲う暴力……。複雑に絡まり合う謎と、輪郭をなくしていく理沙の正体。 常念は理沙の遺したフィクションの迷宮にはまっていく……。 -
ろんぐらいだぁす! ~ぱぁしゅうたぁず ろんぐらいだぁす! ・じゅにあ~
『ろんぐらいだぁす!』公式ノベライズ第2弾が登場! '一之瀬弥生の妹、一之瀬葉月が主人公となる物語。 姉との距離が遠くなってしまった原因である自転車に あまり興味を持てなかった葉月だが、 クラスメイト・四方田八重とのサイクリングをきっかけに、 徐々に自転車の楽しさに目覚めて行くことになる。 クラスメイトの倉田恵美とも、サイクリングに行くようになり、 ますます充実していく、サイクルライフ♪ 今度の週末はどこに走りに行こう? イラストは三宅大志先生が担当! 『ろんぐらいだぁす!』公式ノベライズ、第2巻が登場です!! -
〈ワニの町へ来たスパイ〉シリーズ
保安官助手カーターとの初デート成功に浮かれるフォーチュンのもとに、朝から凶報が届く。いまだ空席のシンフル町長の座に、アイダ・ベルやガーティの宿敵シーリアが立候補したのだ。彼女が当選したら、CIAのスパイという自分の正体が明るみに出かねない。三人が当選阻止に動こうとした矢先、カーターからSOSが飛びこんできたと知らされる。緊急捜索の果て、銃撃されて沈みゆくボートから間一髪救出するが、カーターはそのまま病院行きに。ブレーキ役不在の三人組が、犯人さがしのため町を史上最大の混乱に陥れる〈ワニ町〉シリーズ第5弾!/解説=穂井田直美 -
893(ヤクザ) - 米国人オタク、日本「YAKUZA」の世界でのし上がる -
ハリウッド映画化計画進行中! 今や日本の「YAKUZA」は、「忍者」や「アニメ」に並ぶ世界的人気コンテンツに。 手に汗握るハードボイルド・アクションと、大爆笑コメディが完全融合した「理屈抜きに面白い」エンタメ小説の極北! 米国の田舎ネブラスカ州出身のオタク青年、トミー・ケントはヤクザに憧れて来日する。 だが、わらじを脱いだ新宿・歌舞伎町の組には任侠道のかけらも残っていなかった。 シノギといえば、「アワビの密漁」「スイカ泥棒」「AV出演」など、しょぼいビジネスばかり……。 落胆したトミーは小指を詰め、昔ながらのヤクザが現存するという“修羅の国”北九州へと向かう。 青い目のIT世代ヤクザが世界最強の武闘派集団、「富拳一家」を築き上げた立志伝の始まりである。 【目次】 イントロダクション 1章 ネブラスカの田舎オタク、ヤクザ映画にハマる 2章 四文字熟語の刺青が2人の人生を動かす 3章 歌舞伎町…金髪パンチパーマ…組の看板…テキヤとの出会い 4章 「部屋住み」からの出発 任天堂と任侠道 5章 「シノギ」はつらいよ ITスキルで起死回生 6章 修羅の国・北九州へ!古きよき極道の世界 7章 IT頭脳戦で抗争に決着を そして愛との葛藤が 8章 第二のラボ・武器倉庫 リボルバーと仮想通貨 エピローグ……そしてプロローグ 【著者プロフィール】 H.K.Desanto(原案) アメリカ人。コンテンツ関連会社で働くクリエイター。 カンヌ映画祭出品の映画プロデューサーや、オリジナルコミックのメジャーアニメ化など活躍の幅は広く、アメリカエンタメ業界でのコンテンツ原案創作は数多い。 白崎博史(文) 作家・脚本家。 主な作品として、映画『はやぶさ/HAYABUSA』(20世紀フォックスの脚本、小説『約束のとき』(ダイヤモンド社)、『HERO』(フジテレビ系)のノベライズなどがある。 発行:ワニ・プラス 発売:ワニブックス -
灼熱(ジェラシー)
宮古崎康介は大型ビルの企画開発部長。安定した家庭に満足し、人妻との浮気を楽しんでいる。いつものように人妻を見送った夜、横浜のホテルのバーで二十歳前後の可愛い女に声をかけられた。唐突に「タクシー代を貸してほしい」というのだが……。その一週間後、康介は刑事の訪問を受けた。あの夜、近くの港で死んだ男の遺留品に、康介の名刺があったという。だが、人妻との情事を、家庭や会社に知られるわけにはいかない。焦った康介は、事件の詳細を知ろうと新聞記者との接触を試みるのだが……。 ひとりの男の転落と崩壊を描いた長篇サスペンス・ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
折れた櫛
治美の海老のように丸まった背中や手足はすでに硬直がはじまっていて、納棺には手間どった。それより何より辛かったのが、治美のからだを浄めた時だ。髪にぬるい湯をかけ、櫛で梳いた時、白い物がからまった。久藤は静かに梳き寄せ、それをつまもうと目をこらした。すると、白い物はむくりと動いた。(「折れた櫛」より) 人間心理の深奥を鋭く探り、日常生活のうちに突然生ずる殺意の瞬間を鮮やかに捉える、濃密なサスペンス7編。 *折れた櫛 *待っていた女 *夏のこはぜ *鈴の音 *火傷 *呪いの木 *しびと花 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
卒都婆小町殺人事件
若き能楽師・梅津はテレビ画面を食い入るように見つめた。「佐渡の伝統芸能」なる番組の中に、一瞬、律子の姿が映ったのだ。彼女はかつて梅津の恋人であり、十九歳の時、塩屋という男の暴行をうけ妊娠し、思いあまって相手を刺殺して逃亡。全国指名手配されたものの結局、行方不明になっていたのだ。当時を知る友人・河辺からの電話でますます確信を強めた梅津は、十年前のあの忌わしい事件を終わらせるため、佐渡へと飛ぶ。一方、河辺も二人の安否を気遣いながら、フェリーへと乗り込んだ……。 人間の心の奥底に潜む愛と憎しみを描く長篇サスペンス・ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
怪談・無情坂の女
東京近郊の新興住宅地で、コンビニ帰りの主婦が心臓をひとつきという鮮やかな手口で刺し殺された。現場で目撃されたのは、五月だというのに黒いオーバーコートを翻して走り去った男だった。目撃証言を手掛かりに捜査を進める所轄の刑事たち。だが、血痕の付着したコートを発見した後、またもやコートを着た男に近所の主婦が殺害される。焦りを深める捜査陣の前に、事件を嗅ぎ回る奇妙な男が現れた。あまり仕事熱心とはいえない若手の刑事・久保崎は、ルポライターと称するこの男が気になり、接近してみると……。長篇サスペンス・ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
嗤う身代り地蔵
宮嶋美由紀は愛する夫と2人の息子をもつ平凡な主婦。友人の新居パーティーの席上、思いがけず大学時代の不倫が暴露された。いたたまれず飛び出した美由樹は、その新居がかつて愛した男の家のそばであることに気づく。だが、懐かしさで訪ねたそこは廃屋となり、一体の地蔵が残されているだけだった。バス道路に向いて立つ、謎の地蔵。その足元に落ちていた五円玉を何気なく拾ったが、その後、彼女の身に次々と災難が降りかかって……。 家庭の幸せに安穏とする主婦が陥っていく蟻地獄の恐怖を、戦慄のタッチで描く。長篇サスペンス・ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
花ほおずき、ひとつ 丹波篠山殺人事件
フリーカメラマン・郷原八斗は、婦人雑誌の取材のため、編集者・辻井と連れだち、丹波篠山を訪れる。新緑まぶしい6月の半ばであった。郷原は藪の中で、木洩れ日に妖しく煌く朱色の光を見た。それは、雨曝しのまま佇む石仏の掌上に燃えたつ、ひとつの鬼灯(ほおづき)の精巧なやきもの。郷原は息を呑み、心を奪われた。そして辻井が消息を絶ったのは、その直後だった。辻井失踪の鍵を握るのは、12年前に起きた不可解な殺人事件で嫌疑を問われた陶芸家・市田、それに郷原の心の中に揺らめきたつ、あの紅く燃える鬼灯であった……。 人間の業の轍のうえに錯踪する男と女の愛憎と哀しみを詩情豊かに謳う、珠玉の本格長編ミステリ。 ●斎藤澪(さいとう・みお) 1944年、東京生まれ。国学院大学文学部国文科卒業。雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。 -
極道刑事 地獄のロシアンルーレット
著者史上最高傑作!! 美人スパイに 騙されるな!!! 極道と刑事、 ふたつの顔をもつ 男たちが闘いに挑む! 恐るべしロシア諜報員!! 極道刑事の逆襲が始まる! キャバクラ嬢の亜由美は、 店の太客である大手商社の男から、 動画メモリーを運ぶよう依頼される。 津軽海峡から新宿まで運搬するも、 彼女は拉致される。 動画メモリーには、ロシアが隠蔽する 特殊核爆破資材が映っていた……。 日本を破滅に導くロシア工作員と、 それを食い止める極道刑事。 彼らは日本を護れるのか? 注目の超警察小説、待望の第5弾! <目次> プロローグ 第一章 消えたキャバ嬢 第二章 魔の手 第三章 赤いヒグマ 第四章 露歌バラード 第五章 特別軍事作戦 第六章 ロシアンルーレット -
罪と祈り
貫井徳郎史上 最も切なく 悲しい誘拐事件 スリルと感動のどんでん返しミステリ! 警視庁を震撼させた 世紀の誘拐事件の真実とは? 元警察官の辰司が、隅田川で死んだ。 当初は事故と思われたが、殴られた痕がみつかった。 真面目で正義感溢れる男が、なぜ殺されたのか。 息子の亮輔と幼馴染みの賢剛は、死の謎を追い、 賢剛の父・智士の自殺とのつながりを疑うが……。 隅田川で死んだふたり。 そして、史上空前の未解決誘拐事件の真相とは? 男たちの絆と葛藤を描く、慟哭の長編ミステリ! 解説/西上心太 【目次】 第一部 亮輔と賢剛 第二部 辰司と智士 第三部 亮輔と賢剛 第四部 辰司と智士 第五部 亮輔と賢剛 第六部 辰司と智士 第七部 亮輔と賢剛 解説 西上心太 -
ブラック・ワスプ出動指令
博物館としてけい留されていた空母(イントレピッド)で、化学兵器を用いた大規模テロが発生した。 危機を察知することに失敗したオプ・センターは、ミドキフ大統領によって即時解隊を命じられる。 長官の座を追われたチェイス・ウィリアムズは自責の念に駆られるが、 マット・ベリー大統領次席補佐官からかけられた言葉は意外なものだった。 「わたしはきみにつぎの任務を携えてきた」。 事件を引き起こしたテロリスト、アフマド・サーレヒー元大佐の追撃。 それがチェイスに課された新たな使命だった! -
ラスト・ラブレター 最後の恋文
〈人はどこまで純粋な愛を貫けるのか?〉 天涯孤独の江戸指物職人・村野清雄。その卓越した才能とストイックな人柄に惹かれた美しき家具店主・佐竹阿見子。 あえて男女の仲を避けて過ごした二十年間──見守ること捧げた人生の末、届けられた「最後の恋文」とは? 〝世界一の熱愛〟『ジェームス山の李蘭』から十年。 究極の「無償の愛」を描いた名作。初文庫化。 (『最後の恋文 ミオ・パトローノ』改題) 〈目次〉 第一章 小夜子という女 第二章 ひとり立ち 第三章 パートナー誕生 第四章 一番町の工房 第五章 幼い愛 第六章 ヴーヴ・クリコ 第七章 青い挑戦 第八章 アルチザン志願 第九章 月見の宴 第十章 秘密の写真 第十一章 隠居との取引 第十二章 茜の後悔 第十三章 ガラスへの道 第十四章 ヴェネツィアからの手紙 第十五章 ブレルのように 第十六章 カナル・グランデ 第十七章 最後の恋文 あとがき -
NHK「100分de名著」ブックス アンネの日記 言葉はどのようにして人を救うのか
苦難の日々を支えたのは、自らが紡いだ「言葉」だった。 ドイツからオランダに一家で移り住んだアンネ・フランクは、第二次世界大戦下の一九四二年、十三歳の誕生日に父親から贈られた日記帳に、思春期の揺れる心情と「隠れ家」での困窮生活の実情を彩り豊かに綴った。そこに記された「文学」と呼ぶにふさわしい表現と言葉は、コロナ禍に見舞われ、戦争を目の当たりにした私たちに静かな勇気と確かな希望を与えてくれる。 【以下「はじめに」より】 本書では、『アンネの日記』が本来持っている文学的な豊かさについて、真正面から考えてみたいと思います。思春期の少女が、なにを考え、なにを感じ、それをどのように表現したのか。ここにはみずみずしい青春の息吹がみなぎっています。(略)これほどリアルな少女の声が胸に響いてくる文学を、わたしは他に知りません。 -
伊藤ふきげん製作所 思春期をサバイバルする
思春期の「あのふきげん」とどう向き合うか。 家庭に1冊、備えて安心、悩める母の奮戦記。 子どもがつまずき、傷ついたとき、ベッド手ただただ、話を聞くこと。 体の変化を受け止めること。子どもを、そして自分自身を肯定すること。 いつかはきっと、笑顔になれる。 過激でまっとうな比呂美さんの子育て! 新収録を加えエッセイ増量。長女カノコからの一文も。 パワーアップして名著復刊。 〈読者の声続々!〉 「こんな母であってほしいと願ったし、こんな母でありたいと今は思います」 「いきなり海外で学校生活。姉妹と母親のしんどさがひしひしと伝わる」 「産む前に読んで、育てたあとに読んだら、別の本みたいで二度美味しい!」 -
マーティン・イーデン
絶望の青春──ジャック・ロンドン自伝的物語 20世紀初めのアメリカ西海岸オークランド。若い船乗りマーティン・イーデンは、裕福な中産階級の女性ルースに出会い、その美しさと知性に惹かれるとともに文学への関心に目覚める。生活をあらため、図書館の本を読み漁り、独学で文法と教養を身につけたマーティンは作家を志し、海上での体験談、小説や詩、評論を次々に書いて新聞や雑誌に送るが一向に売れず、人生の真実をとらえたと思った作品はルースにも理解されない。生活は困窮し、絶望にかられ文学を諦めかけたとき、彼の運命は一転する。 理想と現実の狭間で闘い続ける若者の孤独な栄光と悲劇を、自らの体験をもとに圧倒的な熱量で描くこの小説は、多くの作家や芸術家に影響を与え、読者の心を揺さぶり続けてきた。一世紀前の主人公の苦闘は、苛酷な格差社会の入口に立つ現代の若い読者にも切実に受け止められるだろう。 -
左川ちか全集
詩の極北に屹立する詩人・左川ちかの全貌がついに明らかになる──。 詩の極北に屹立する詩人・左川ちかの全貌がついに明らかになる──。 萩原朔太郎や西脇順三郎らに激賞された現代詩の先駆者、初の全集。 すべての詩・散文・書簡、翻訳を収録。編者による充実の年譜・解題・解説を付す。 【目次】 詩篇 翻訳詩 散文・日記・書簡 翻訳文 年譜 解題 島田 龍 解説 詩人左川ちかの肖像 島田 龍 ブックガイド 【著者】 左川ちか 詩人・翻訳家。本名川崎愛。1911年生まれ。北海道余市町出身、十勝地方の本別町で幼少期を過ごす。庁立小樽高等女学校卒業後に上京。10代で翻訳家としてデビュー。J・ジョイス、V・ウルフ、ミナ・ロイなど、詩・小説・評論の翻訳を残す。1930年に筆名を「左川ちか」と改め詩壇に登場する。同郷の伊藤整を始め、北園克衛・春山行夫・西脇順三郎・萩原朔太郎らに高く評価、詩誌『詩と詩論』『椎の木』『マダム・ブランシュ』などで活躍した。将来を嘱望されたが1936年に死去。享年24。 島田龍 東京都中野区出身。立命館大学文学研究科日本史専修博士後期課程単位取得退学。現・立命館大学人文科学研究所研究員。専門は中世~近現代における日本文化史・文学史。関連論考に「左川ちか研究史論―附左川ちか関連文献目録増補版」(『立命館大学人文科学研究所紀要』115号)、「左川ちか翻訳考:1930年代における詩人の翻訳と創作のあいだ―伊藤整、H・クロスビー、J・ジョイス、V・ウルフ、H・リード、ミナ・ロイを中心に」(『立命館文学』677号)など。 -
ライオンのおやつ
【本書は2019年10月に刊行した単行本に、加筆修正して文庫化したものです】人生の最後に食べたいおやつは何ですか――若くして余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、本当にしたかったことを考える。ホスピスでは、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫はなかなか選べずにいた。食べて、生きて、この世から旅立つ。すべての人にいつか訪れることをあたたかく描き出す、今が愛おしくなる物語。2020年本屋大賞第2位。 -
雪と心臓
クリスマスの夜。猛スピードで暴走する車を二台のパトカーが猛追していた。時は二時間ほど前に遡る。その男は、偶然、火事の現場に遭遇する。家の外で助けを求める母親。二階の窓からは泣き叫ぶ娘の姿が。すると男は燃え盛る家の中へと飛び込んだ。それから五分足らず。男は胸に十歳の少女をしっかりと抱きかかえて出てきた。だが、その男は少女を母親に手渡さず、車に乗せてそのまま逃走した。なぜ男は英雄から一転、誘拐犯になったのか。そこにはある男女の双子を巡る二十余年の物語があった。事件の真相に秘められた温もりと寂しさに、あなたはきっと焦がれ、涙する。心に触れる傑作青春ミステリ。 -
【電子特別版】みちづれの猫
帰省するのはいつぶりだろう。大学進学を機に上京して十四年、忙しさにかまけて実家から足が遠のいていた私は、新幹線で金沢に向かっていた。まもなく旅立つであろうミャアを見送るために(「ミャアの通り道」)。離婚以来、自暴自棄の生活を送っていた女性の家のベランダに現れた茶トラが、生活を思わぬ方向へ変えてゆき……(「運河沿いの使わしめ」)――肉親を亡くした時、家庭のある男を愛した時、離婚して傷ついた時…… ふり返れば、いつもかたわらに猫がいた。人生の様々な場面で猫に救われてきた女性たちの心洗われる七つの物語。「犬を亡くした私を救ってくれたのは猫でした」――著者インタビューも収録! -
海が見える家
のこされたのは、丘の上の海が見える家。 苦戦した就活でどうにか潜り込んだ先はブラック企業。働き始めて一ヶ月で辞職した。しかし、再就職のアテもなければ蓄えもない。そんな矢先、疎遠にしていた父親の訃報が飛び込んできた。孤独死したのか。どんな生活を送っていたのか。仕事はしていたのか。友人はいたのか。父について何も知らないことに愕然としながらも、文哉は南房総にある父の終の棲家で、遺品整理を進めていく。はじめての海辺の町での暮らし、東京とは違った時間の流れを生きるうちに、文哉の価値観に変化が訪れる。そして文哉は、積極的に父の足跡をたどりはじめた。「あなたにとって、幸せとは何ですか?」と穏やかに問いかけてくる、著者新境地の感動作! -
百華後宮鬼譚
生まれつき鬼霊を視る才を持つ本好きな甜花は、元博物官でたくさんの蔵書を持つ祖父の死を看取った際、この書物を後宮の図書宮に入れたいと熱望する。そして自分はそこで働く書仕になりたい、と。そのため後宮に下働きとして潜り込むが、なぜか陽湖妃の付き人に任命され、トラブルに巻き込まれて――。やがて皇帝もまた鬼霊を視ていると気づいた矢先、後宮を巻き込む大事件が! 謎解き×あやかし、中華風後宮ファンタジー開幕。 -
倒産続きの彼女
シリーズ累計100万部突破! 『このミステリーがすごい』大賞受賞作&連ドラ化『元彼の遺言状』続編 彼女が転職するたび、企業は必ず倒産する!? 「まさに新しい書き手の登場と言えるだろう」――篠田節子(作家) ※本書は、2021年刊行の単行本を文庫化したものです。 (あらすじ) 倒産の危機に瀕する老舗のアパレル会社・ゴーラム商会を救うため、 弁護士の美馬玉子は先輩の剣持麗子とともに「会社を倒産に導く女」と噂される経理課の女性の身辺調査を行うことになった。 ブランド品に身を包み、身の丈に合わない生活をしている彼女は、会社の金を横領しているのではないか。 ところが調査を進 めるさなか、ゴーラム商会の「首切り部屋」と呼ばれる小部屋で本物の死体が発見され……。 【著者について】 新川帆立 1991年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。 東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2021年に『元彼の遺言状』でデビュー。 他の著書に『剣持麗子のワ ンナイト推理』(以上宝島社)、『競争の番人』(講談社)、『先祖探偵』(角川春樹事務所)などがある。 -
17歳のポケット
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 山田かまち。17歳でエレキギターの練習中に感電死。衝撃的なニュースとともに悲劇的に語られることも多かった。しかし彼の才気溢れる絵画や詩、日々の思いを奔放に綴ったノートを見て欲しい。そこにはあらゆる分野に興味を持ち、家族愛に溢れ、恋に悩む一人の少年がいる。見る人に元気を与えるアーティスト。没後45年を経てなおファンに愛される彼の魅力が詰まったアルバム、待望の新装版。 -
終の盟約
ある晩、内科医の輝彦は、妻・慶子の絶叫で跳ね起きた。元医者の父・久が慶子の入浴を覗いていたというのだ。久の部屋へ行くと、妻に似た裸婦と男女の性交が描かれたカンバスで埋め尽くされていた。認知症を確信した輝彦は、久が残した事前指示書「認知症になったら専門の病院に入院させる。延命治療の類も一切拒否する」に従い、父の旧友が経営する病院に入院させ、弁護士の弟・真也にも、事前指示書の存在を伝えた。長い介護生活を覚悟した輝彦だったが、ほどなくして久は突然死する。そこには医師同士によるある密約が隠されていた。――医師の兄と、弁護士の弟は、真相にたどり着けるのか? 命の尊厳と向き合う傑作長編。 -
誰もこの涙に気づかない
第18回民主文学新人賞受賞作「誰もこの涙に気づかない」と続編「忘れものは重かった」を収録。 「現代社会に於ける夫婦間のDVを題材に、夫の暴力から逃れ、愛息との離別の悲哀にも耐えながら、人間として、女性として自立しようとする主人公の姿が、緊迫感溢れる筆で描出されている」(能島龍三氏「第18回 民主文学新人賞選評」)。菱山南帆子氏(市民運動家)推薦! 【目次】 誰もこの涙に気づかない 忘れものは重かった 【著者】 杉山成子 1958年東京都生まれ。千葉大学教育学部卒業。1983年から20年間、雑誌・新聞記者。いくつかの非正規職を経て、2013年~2018年、医療介護福祉法人グループ機関誌編集長。2021年、民主文学新人賞受賞を機に執筆活動に専念。 -
山田風太郎時代小説コレクション 天の巻 元禄おさめの方
戦後日本を代表する小説家・山田風太郎の生誕100周年を記念した、時代小説ベストコレクションです。 山田風太郎の作品は、現代もののミステリ、忍法帖、明治もの、室町もの、エッセイ・ノンフィクションなどに大別されますが、代表作のひとつ『妖説太閤記』のように、忍法帖や明治ものに属さない時代小説も少なくないです。 没後20年に当たる2021年から生誕100年に当たる2022年にかけて、各社から風太郎作品が次々と復刊されていますが、ミステリーと忍法帖がほとんどであり、時代物の短篇は二十年以上も新刊で手に入らないものばかりです。 今回はそれらのうち、8作品を収録しました。 -
1793
北欧発大型歴史ミステリー、待望の文庫化! 1793年。フランスでは革命の混乱が続き、その年、王妃マリー・アントワネットが処刑された。スウェーデンにも余波は広がり、前年1792年には国王グスタフ3世が暗殺されている。無意味な戦争と貧困にあえぐ庶民の不満と王制への不信がマグマのように煮えたぎる、混沌のストックホルム。秋のある日、湖で男性の遺体が発見された。遺体の四肢は切り落とされ、眼球と舌と歯が奪われ、美しい金髪だけが残されていた。結核に冒されたインテリ法律家と、戦場帰りの荒くれ風紀取締官が殺人事件の謎を追う――。 2018年スウェーデンベストセラー第2位(PB部門)、「このミステリーがすごい!」2020年海外編第8位。貧しく、汚く、腐敗した18世紀の北の都とその中で正義を貫こうとする者たちを、スウェーデン最古の貴族の末裔が大胆かつ繊細に描く、重厚でスリリングで濃密な、大型北欧歴史ミステリー、待望の文庫化。三部作『1794』『1795』も2022年秋、連続刊行。 ※この作品は単行本版『1793』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
万波を翔る
「この国の岐路を、異国に委ねちゃあならねぇ」――黒船来航によって鎖国から開国へと急展開した幕末。江戸に呼び戻された若者・田辺太一は、幕府が新設した外国局での書物方出役を命ぜられるが、前例のないお役目に四苦八苦。攘夷を叫ぶ世間からは非難され、上役の水野忠徳は気難しい。朝廷が反対する日米修好通商条約を勅許を待たず締結したため、おさまりを知らぬ攘夷熱と老獪な欧米列強の開港圧力という、かつてない内憂外患を前に、国を開く交渉では幕閣の腰が定まらない。そんな中、鼻っ柱の強い太一は、強腰の異人たちと渡り合ってゆく――。史実を背景に日本外交の幕開けを描く長編。 -
本当の心を抱きしめて
伯爵家の長女として何不自由なく育てられたカミール。しかし亡くなった父の重婚が判明し、彼女は非嫡出子の肩書きもない身分という扱いになってしまった。貴族社会から距離を置いたすえ、自分の力で生きようと決意したカミールは、バースの孤児院で教職に就くことにする。 孤児院で絵の指導をしている画家のジョエルは、当初カミールを高慢な女性だと思ったが、彼女が子供たちに向ける献身的な愛情や、境遇に負けることなく人生を切り拓こうとしている姿に触れて見方を改め、反目しあっていた二人の心は徐々に近づいていく。カミールは感情を抑え家名を守ることを使命と思って生きてきたが、彼と出会い、心を解放して幸せを求める生き方があるのだと知り…… 大人気《ウェスコット家》シリーズ第2弾! -
月刊「潮」2022年11月号
月刊「潮」2022年11月号 主な内容 【特別企画】いま、日本にある危機 子どもの声をどう政治に反映させるか――宗教二世問題と子どもの権利。 末冨 芳 「政治と宗教」をめぐる一問一答。 佐藤 優 ≪対談≫「対面」で紡いだ言葉が社会の閉塞感を打ち破る。 與那覇 潤 VS 開沼 博 ≪対談≫日本型モデルの脱却へ――経済再生のチャンスは転がっている。 冨山和彦 VS 田原総一朗 【特別寄稿】今こそ求められるゴルバチョフの「二十世紀の精神の教訓」。 中澤孝之 【特集】文化と自然の宝庫 茨城県 ≪誌上対談≫多彩な魅力あふれる茨城へいらっしゃい! 大井川和彦 VS 磯山さやか ≪対談≫“あけぼのの国”を照らせば日本史が見えてくる。 磯田道史 VS 澤田瞳子 ≪対談≫農作物も豊か、人の心も豊かだから幸福度が高いんです。 宮島達男 VS 林家まる子 茨城の“真心”が僕を育ててくれた。 渡辺 徹 【連載ドキュメンタリー企画】 「民衆こそ王者」〈識者の声〉篇 民衆という「大地」を愛した周総理と池田先生。 西園寺一晃 沖縄と広島――池田会長の平和への深い思い。 岡本貞雄 【シリーズ】シニアのための「生き生き」講座 ≪連載≫74歳でもピンピン! カマタ流健康法。(下) 鎌田 實 【連載対談】高島礼子の歴史と美を訪ねて。 赤神 諒 VS 高島礼子 【人間探訪】六角精児 【特集】「現代」を活写する 「心」までケアする終末期医療を求めて。 奥野修司 ≪ルポ≫「がんここ」コミュニティが育む「がん患者力」。(下) 荒川 龍 ≪ルポ≫自殺者を一人でも減らしたい――「秋田モデル」二〇年の軌跡。(下) 石井光太 ≪ルポ≫不自由な脳――高次脳機能障害を抱えて生きる。 黒島暁生 その他 -
右から二番目の夏
「あなたがどんなに過去を変えても――私、あなたの帰りを、未来でずっと待ってるから」 幼いころ「ネバーランド」と名付けた秘密基地で仲のいい幼なじみたちと過ごしていた神田桐(かんだきり)。そのさなか、幼馴染の一人だった初恋の相手を事故で失ってしまう。それから8年、心を閉ざし人との関わりを避けていた桐の前に、亡くなった初恋の人の“妹”を名乗る少女、雪音(ゆきね)が現れる。 「姉は、殺されたんです。……あの日、ネバーランドにいた誰かに」 彼女から告げられたのは、姉は事故ではなく誰かに殺されたという衝撃の事実と、さらに「タイムリープ」――時空を超えて過去に戻ることができる方法だった。 桐は初恋の人を失った過去を変えるため、あの日に戻ることを決意する。 8年前から時が止まっていた桐の夏は、雪音と出会い、いま再び動き始める――。 -
神域
アルツハイマー病を治す「奇跡の細胞」が誕生!? バイオ・ビジネスの光と闇を描く迫真の医療サスペンス。 篠塚と秋吉は二人三脚で脳細胞を再生する人工万能幹(IUS)細胞「フェニックス7」を開発、アルツハイマー病の克服を目指していた。だが、人体への移植には莫大な資金と研究環境が必要で、篠塚は世界的なIT企業を一代で築き上げた氷川の助力を得ることに成功した。 再生医療を国家戦略の柱としたい日本政府は、一刻も早い実用化を迫っていたが、一方で古い体質を維持しようとする勢力や慎重派らは陰に陽に足を引っ張り、フェニックス7の治験実現は一向に進まない。 そんな中、フェニックス7の研究施設周辺で、認知症を患ったお年寄りの謎の失踪事件が頻発していた。真相を追う刑事が追及の果てに見たものとは……。 -
永遠年軽
十七歳の私たちは、「はるか遠くにある未来」を夢みていた―― 私=林由起子には、林美怜と林圭一という同じ「林」の苗字を持つ友人がいた。やがて圭一は美怜と付き合うようになり、三人の関係に変化が訪れる……。国籍や性別を超えた三人の友情、その積み重ねた時間を描いた表題作をはじめ、「日本語文学」を拡張する傑作作品集。 完全に普通のひとなんか、この世に一人もいないよ。誰もが皆、それぞれ、ちょっとずつ、普通じゃないんだ。(「永遠年軽」) おじいちゃんはね、二十歳までは、日本人だったんだよ。(「誇り」) 父が、おりこうさん、と言ってくれるから、ガイジン、とか、タイワン、とはやしたてられても耐えられた。(「おりこうさん」) -
足跡 「イケメン」から「方舟のカリスマ」、「イタミ・ヒデオ」、「史上最悪の乱入者」まで。善から悪を乗りこなす男の真実。
デビュー20年を経て、新日本プロレスマットで新境地を開拓したKENTA選手の半生を振り返る自伝本。 全日本、NOAH、WWE、新日本と国内外の主要団体で山あり谷ありの激動のプロレス人生を歩み、不退転の決意でプロレス道をまい進するKENTA選手が、その覚悟を初めて語った。 【目次】 第一章 面倒臭いタイプの少年期(0~15歳) 第二章 白球に夢を懸けた高校時代(15~18歳) 第三章 古き良き厳しさがまだ残っていた練習生時代(18~19歳) 第四章 葛藤と模索の新人時代(19~21歳) 第五章 密かに引退を考えていた飛躍時代(22~24歳) 第六章 方舟の中心へ 駆け上がった充実期(24~28歳) 第七章 2度の長期欠場とヘビー転向の時代(29~32歳) 第八章 左肩負傷と苦悩のWWE時代(33~38歳) 第九章 新しい自分を確立した新日本時代(38歳~) -
歳時記夢幻舞台 24の旅
シークワーサーの台木に、甘い蜜柑の穂木を接ぐ接ぎ木の映像を見た主人公は、幼い頃の生々しい匂いが満ちた混乱の記憶を呼び起こしてしまう「接ぎ木」。 聡子の友だちは14歳になってすぐに病気で亡くなってしまうが、数日後の夕方、誰もいない音楽室から知っているピアノの曲が聞こえて、亡くなった友だちに思いを馳せる「迷鳥(まよいどり)」。 死者に触れてしまったことでしばらくの期間、物忌みの日々を過ごさなければならなかった平安時代の貴公子・在原業平は、その日々を手の先からするりと消える蛍になぞらえた。現代にもまた、儚い思い出から抜け出そうと生きる男がいる「蛍」 などをはじめ、場所も時代も立場も様々な人間模様を、まるで空想と現実が混ざり合ったような不思議な物語として描く珠玉の短編24編を収録。 -
魔女が全てを壊していった
隣人を疑うなかれ。 一人の女性をきっかけに日常が狂いだす。 暴動、行方不明事件、謎の女――誰が味方で誰が敵か。 孤立無援のサスペンススリラー! あの女は魔女だ。みんなおかしくなってしまった――。後ろ暗い仕事から足を洗い平凡な人生を夢見る木屋川は、小さな喫茶店を営む三国母娘の生活に温もりを感じていた。だが五月女と名乗る美しい女の来訪をきっかけに住民が変わっていき、三国の娘が行方不明に。木屋川は五月女を疑うのだが、町は五月女の信奉者で溢れ、暴動が起きていた……。狂乱に陥った町で娘を探しだすことができるのか。 斎賀時人・装画 -
致死量の友だち
一緒にあいつらに復讐しましょう。 凄惨な虐め、離散同様の家族――「死」を覚悟したとき、傍らでささやく美しいクラスメイト。 彼女は毒を隠し持つ麗しい女王蜂だった。 「別に、生きていて欲しい人なんていない……」 学校で苛烈な虐めをうける宇打ひじり。死をも考え始めてしまうような状態の中、美しいクラスメイトの夕実から一緒に復讐しようと誘われる。夕実も校内で悍ましい仕打ちをうけていたのだ。夕実に誘われるまま、毒を使って仕返しを考えるようになったひじりは、彼女から毒の知識を得ていくが、美しい彼女へ憧れや恋に似た依存を強めていく。そんな中、ひじりが絶望に打ちひしがれる事態が起こり、思わぬ事件に発展してしまう。その悲劇の裏にひそむ悪意にひじりは動揺しながらも、クライメイトとともに事件を探るようになるが、ついには学園中を巻き込んだ大きな惨劇が発生してしまう。 ――その裏には驚きの事実が待ち受けていた。 「そう、なら皆殺しでいいのね」 -
陰陽師学園 ~式神と因縁の交錯~
「俺と式神レースで勝負しろ!」 灯里は退学がかかった適性試験に合格し、穏やかな学園生活が送れると思った矢先――ライバル登場!? そして、体育祭の準備のさなか学園に不穏な影が忍び寄る……陰陽師を育成する学校を舞台にした学園ファンタジー第2弾! 素質がないはずなのに陰陽師を育成する学校に入学することになった灯里。 最強の陰陽師である雪影の特訓のおかげで無事に退学がかかった適性試験に合格する。 季節は秋に移り変わり、学校は体育祭の話題でもちきりだった。 体育祭の花形競技の『式神レース』に出場することを決めた灯里は、競技の練習中に奇妙な視線を感じるように……。 待望の学園ファンタジー第二弾! 序章 適性試験後の学園 第一章 式神と気配 第二章 上級生との出会い 第三章 接触 第四章 木の一門 第五章 寮別対抗体育祭 終章 陰陽師の因縁 ◆著者 三萩せんや(みはぎ・せんや) 1985年宮城県生まれ、東京農業大学卒業。大学図書館司書をしながら執筆活動を行い、2014年「神さまのいる書店 まほろばの夏」で第二回ダ・ヴィンチ「本の物語」大賞〈大賞〉を受賞しデビュー。 著書は『後宮妖幻想奇譚 鳳凰の巫女は時を舞う』(双葉社)、『リモート授業になったらクラス1の美少女と同居することになった』(SBクリエイティブ)、『食いしんぼう魔女の優しい時間』(光文社)など多数。 ◆イラスト 京一 -
純愛ディソナンス
愛は、純粋すぎると毒になる。 中島裕翔が初の教師役! 吉川愛さん演じる女子生徒との 決して一線を越えてはいけない禁断の恋をドラマティックに描く 令和の新・純愛×ドロドロエンターテインメント、完全ノベライズ! ピアノ講師の新田正樹は、勤め先の倒産で職を失った折、音楽大学時代の先輩・小坂由希乃から一本の連絡を受け取る。近く私立高校の音楽教師を辞めるつもりだと話す彼女は、正樹をその後任に誘う。実家から逃れるため仕方なくその申し出を受ける正樹だったが、赴任前日に教頭から告げられたのは、小坂の失踪だった……。その夜、正樹はとある目的で校舎に侵入した女子生徒、和泉冴と遭遇し──。 2022年7月クール フジテレビ木曜劇場『純愛ディソナンス』 出演・中島裕翔、吉川愛、比嘉愛未、髙橋優斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.)、光石研、佐藤隆太 ほか
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