小説作品一覧

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  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕
    4.2
    イギリス情報部の極秘事項がソ連に漏洩した。スキャンダルを恐れた上層部は、秘密裏に二重スパイの特定を進める。古株の部員カッスルはかろうじて嫌疑を免れた。だが、彼が仲良くしていた同僚のデイヴィスは派手な生活に目を付けられ、疑惑の中心に。上層部はデイヴィスを漏洩の事実ともども闇に葬り去ろうと暗躍するが……。自ら諜報機関の一員だったグリーンが、追う者と追われる者の心理を鋭くえぐる!
  • HUMAN LOST
    -
    1巻275円 (税込)
    坂口安吾、織田作之助、石川淳らとともに新戯作派、無頼派と称された小説家である太宰治の短編作品。昭和初期「慢性パビナール中毒症」の病名で入院していた一カ月間の病床体験が日記形式で描かれており、「人間失格」の原型になったともいわれている。
  • HUMAN LOST
    無料あり
    4.5
    1巻0円 (税込)
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  • ヒューメーンということに就て
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
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  • 比喩
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
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  • 比喩の短歌 コレクション1000
    -
    1巻1,540円 (税込)
    本書は「比喩」を活かした古今の短歌の1000首を選出。比喩の種類別を明示し難解なものは脚注で解説しました。 短歌はレトリックの宝庫です。中でも「比喩」は花形で、古今の名歌の多くは「比喩」に満ち溢れています。本書は「比喩」を活かした古今の短歌の1000首を選出。比喩の種類別を明示し難解なものは脚注で解説しました。 【目次】 はじめに 比喩の種類と定義・用例 自然 社会 文化 人 コラム さくいん 【著者】 日本短歌総研 梓志乃 石川幸雄 水門房子 武田素晴 依田仁美
  • 瓢庵先生捕物帖
    -
    町医者を営む瓢庵先生が大活躍! 人情あり、喧嘩あり、殺しありの時代小説。横溝正史が生んだ人形佐七も登場し、本格探偵小説としての読み応えも充分!
  • 憑依 ─HYOU・I─
    3.3
    「私には、手足胴体をバラバラにされた女の子の霊が憑いているの」岡本龍一は、夜の六本木で知り合ったばかりの月舘未知子から、信じ難い話を聞かされた。そして目の前で実際に起きる憑依現象! 死者が取り憑いた彼女から「私を殺したのは、あなたのお父さん」と告げられ、驚愕した龍一は父の正晴を問いつめた。すると、意外にも父は二人の女性の惨殺を泣きながら白状! 理由は語らぬまま、次の標的は未知子で、その運命はもう変えることはできない、と語った!
  • スマイル・ハンター 憑依作家 雨宮縁
    3.8
    1~5巻726~770円 (税込)
    人気推理作家・雨宮縁。執筆時、作品ごとに主人公に成りきる姿は多重人格さながらで、憑依作家と呼ばれていた。寿退社をした恩人の夫の自殺に不審を覚えた雨宮は、担当編集者らを使い、真相を調べ始める。すると、幸せの絶頂から不幸のどん底へ突き落とされた被害者が続々と浮上、雨宮は犯人を炙り出すため、周到な罠を仕掛け……。狂気を裁く新クライム・ミステリー誕生!
  • 憑依する坂道
    -
    「本当にあった不思議コワーイ話」シリーズの人気作品改稿版と新作。 恐怖・心霊体験談、浮かび上がる見知らぬ女の顔、人相の心霊スポット、いないはずの子供が争う家、祓いきれない幽体、深夜の旅館で出会った女性の正体。 すぐ傍にある何気ない心霊スポットにアナタは足を踏み入れる。
  • 氷炎
    -
    かつて愛し合い、だが今は、別々の家庭を築いていた氷見子と光介は、20年ぶりに再会する。氷の中に火を閉じ込めようとする二人。しかし、炎は激しく燃え上がる。仲良くなった娘たちの乗る車が事故に遭い、氷見子の娘は変わってしまう。そして、最後に二人も……。京都を舞台に、大人ゆえの激しく複雑な恋愛を描いた、傑作長篇恋愛小説。危険な熱く燃える愛!
  • 氷海越冬譚
    -
    ダンケルク港に帰ってきた船に若き船長の姿はなかった。父と、許嫁のマリはすぐさま捜索におもむく決意を固める。航海日誌と航海士ヴァスランの言葉によれば、若き船長はメールストロム(大渦)に呑み込まれそうになった別の船を助けようと一人の水夫と舵手とともにボートで向かい、そのまま消息を断ってしまったという。

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  • 氷海からの生還
    値引きあり
    3.5
    カモメを食い、死の恐怖と闘った16日間。極限状況の中でどう戦い抜いたのか? ――北洋漁業船「第71日東丸」は、サハリン東海域で操業中に突然沈没し、船長以下16人の乗組員全員の死亡が伝えられた。しかし、絶望的な死の漂流を続けた、3人の生還者がいた。苛酷な自然の中で闘い抜いた男たちの、強靱な精神力と驚嘆すべき生命力を感動的に描く。
  • 氷河
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
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  • 氷河期の怪人
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
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  • 氷河鼠の毛皮
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
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  • 氷河民族
    4.0
    ある雨の夜、ドライブ中の私は、突然飛び出してきた少女をはねてしまった。外傷はなかったが、意識を失った少女を車に乗せ、友人の医師須藤の下宿に運び込んだ。少女は、息を呑むほど完璧な美しさをたたえていたが、ただひたすら眠り続けた。何日も何日も……。少女の容体を調べた須藤は、彼女が異常に低い体温を持ち、普通の人間では考えられない血液組織を持っていることに気づいた。彼女は人間ではないのだろうか!
  • 氷結 上
    3.9
    首なし死体に端を発する猟奇連続殺人――雪深いピレネー山麓の町に封印された忌まわしい秘密とは!?映像化決定!世界14カ国で刊行の話題作 雪と氷に閉ざされたピレネー山脈。標高2千メートルの水力発電所で、皮を剥がれ吊るされた首なし死体が見つかった。殺されたのは発電所所有者でフランス政財界に通じる大富豪、ロンバール家の愛馬。上層部から馬殺し解決の特命を受けた警部セルヴァズは、美貌の女性憲兵隊大尉ジーグラーを相棒に捜査を始めるが、現場からある猟奇殺人鬼のDNAが採取され、事件は不気味な様相を呈すことに――
  • 評決の代償
    3.3
    数か月にわたる裁判の末、誘拐殺人事件の被告に下された判決は「無罪」だった。陪審員たちには世論から猛烈な誹謗中傷が浴びせられることに。十年後。当時の陪審員で、現在は弁護士として活躍するマヤのもとに、かつての事件の新たな証拠が見つかったとの連絡が入るが……。驚きの展開に満ちたリーガル・サスペンス。
  • 評決の行方~母親殺し事件の深層~
    4.0
    1巻660円 (税込)
    雅江と英理佳は、小学4年生の頃、まるで双子のように仲良しだった。ともに31歳となった二人が、20年の歳月を経て、殺人事件の法廷で再会する。一方は裁く側、一方は裁かれる側の人間として――。その後、二人の運命は二転三転。思いもよらないかたちに捩れ、絡み合っていく……。人の心の謎と葛藤を精緻に描いた心理ミステリーの傑作!
  • 表現
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
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  • 氷原のハデス(上)
    3.3
    ノルウェーの新星が放つ 極寒のスリラー! ・高まる恐怖を植え付ける……タイトルどおりの極寒でひりつく物語 ……〈フィナンシャル・タイムズ〉 ・吹雪の中で繰り広げられる『ダイ・ハード』と『アガサ・クリスティ』の猛烈なブレンド ……〈ノルウェージャン・アート〉 北極基地に残された凍死体。 殺人犯はまだそばにいる── 特殊部隊出身の元狙撃手であるアナ・アウネは負傷を原因に軍を辞したのち、父の友人で科学者のダニエル・ザカリアッセンと北極遠征に参加している。ある夜、ふと窓の外を見たアナは、空に打ちあげられた照明弾を目撃する。方角から、中国の極地研究基地〈アイス・ドラゴン〉が発した救難信号だと判断したアナとザカリアッセンは、暴風雪のなか、ホバークラフトでその基地へと向かうが、人の気配はなく、キャビンに足を踏み入れた二人を迎えたのは、何者かに殺されたと思しき十数体の凍結死体だった……
  • 氷原・非情のブリザード
    -
    明治45年、木造帆船で南緯80度を越えた白瀬隊長の英雄物語「氷原」、昭和35年、昭和基地で遭難した福島隊員の悲劇「非情のブリザード」等の極地小説。地震の前日に現われる発光現象と地震の関係を調査する学者と、虹と地震の関連性を研究する在野の篤学者との相克「虹の人」、イタイイタイ病をはじめカドミウムによる公害病を告発した「神通川」他、「火山群」「三つの石の物語」「風の墓場」「春紫苑物語」「高原の憂鬱」の、自然に挑む人間を捉えた全9編。

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  • 表現力を磨く よくわかる「写真俳句」 上達のポイント
    完結
    -
    全1巻1,705円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ★ 俳句と写真の相乗効果で、 より強く感性をゆさぶる写真俳句。 心に訴えかける俳句と写真の 「化学変化」の起こし方を、 作句や撮影のヒントとともに 丁寧に解説します。 ◆◇◆ 写真俳句による人生の記録 ◆◇◆ 記録手段には、まず絵や彫刻があり、 言葉が生まれ、言葉から文字を派生して、 カメラやテープの発明により映像と音のコピーが可能になった。 文字や絵は記録者の主観によってデフォルメされるが、 映像や音はオリジナルを、おおむね忠実にコピーする。 人間はさまざまな表現手段によって過去を記録し、 未来の設計図を描く。 俳句は表現手段の一つであるが、 ディテールを尽くした過去の記録や未来の設計とは言い難い。 俳句は凝縮の芸術であり、 歴史の年表や、各種白書や、 リポートや、予定表や、設計図には向かない。 知識や情報の集積ではなく、 情緒の凝集といってもよい。 俳人にとって俳句に勝る人生の記録はない。 俳句に限らず、作者にとっては 作品がその人生の軌跡であり、記録である。 写真俳句によって撮影月日を写し込めるようになり、 俳句の成立月日が近似値的に記録できるようになった。 作句したときの作者の句境や環境がビジユアルに表現され、 読者によりビビットに迫ってくる。 俳句が一句ということはない。 一句つくれば数句が出てくる。 自分の人生の記録のためであれば、 凡句であっても一向にかまわない。 本来、俳句とは日常から発した芸術である。 むしろ日常の芸術的凝集こそ、 俳句の生命であろう。 自分の人生を情緒的に凝縮しようとするところから、 俳句による人生の集約が始まる。 十七文字による人生の情緒的集大成、 生涯の一句、これが俳句の世界であり、 一茶風に言うならば、 「これがまあ終の一句か花の夢」である。 花はそれぞれの人生に照らし合わせて、 虹や雲や旅や蟻や、 その他季語に置き換えてもよい。 無季語でもよい。 人生の軌跡そのものが季語になっている。 写真俳句は日常から始まる。 森村 誠一 ◆◇◆ 主な目次 ◆◇◆ ☆第一章 写真俳句の魅力 * 新しい表現の発見 「ようこそ写真俳句の世界へ * 写真俳句の制作過程 〝俳写一体〟となって創造する ・・・など ☆第二章 写真俳句のつくり方 * 写真俳句と俳句の違い 五七五に写真の要素を加える * 写真俳句のつくり方 写真を先に撮って句をつける ・・・など ☆第三章 写真俳句の作句 * 俳句の成り立ち 子規が名付けた「俳句」の成り立ち * 俳句のルール 五字と七字のリズムで句をつくる ・・・など ☆第四章 写真俳句の撮り方 * 写真の撮り方 まずは写真を撮ってみよう * 写真俳句の素材探し 素材は身近なところにある ・・・など ☆第五章 写真俳句のたのしみ方 * 作句の発表 作品を発表する機会を知る * SNSの活用 SNSを利用して作品を発表する ・・・など
  • 表現論随筆
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
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  • 氷湖いま
    -
    1巻1,100円 (税込)
    ◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ ◆第一句集 どぶろくの瓶の吹雪を飲み干しぬ   『氷湖いま』は異彩を放つだろう。すなわち、地方に立脚するのみの風土詠ではなく、かといってのっぺりとした都市風景でもなく――誤解をおそれずにいえば、「洗練された風土詠」ということになる。 序より・櫂未知子 跋・佐藤郁良 栞・橋本喜夫 ◆自選十句 立子忌の咲いて名前も知らぬ花 生きるにはふるさとを欲り夏蜜柑 血の記憶ありさうな孑孑ばかり メロン食ふたちまち湖を作りつつ わたつみの光なら欲し葡萄棚 林檎狩脚立にすこし海の香 虫籠を湖の暗さの物置より さざなみは船に届かずカーディガン 灯を点けて塔の全貌夜鳴蕎麦 ためらはず踏め樏の一歩目は
  • 標高二八〇〇米
    3.3
    「目がおかしくなったみたい。景色がぶれて見える」―標高3193メートルの南アルプス北岳山頂に立ったとき、息子・涼に高山病の兆候がみえ始めた。早めの下山を決意した父の滝川だが、途中で立ち寄った山小屋には誰ひとりとしていなかった。いったいこの山で何が起こったのか―?想像を絶するカタストロフィを描いた表題作など8篇の怪異譚にくわえ、新作『闇の底より』を特別収録!
  • 氷湖の公魚
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
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  • 漂砂の塔 上
    4.2
    1~2巻880~946円 (税込)
    雪と氷に閉ざされた北方領土の離島・春勇留(はるゆり)島、ロシア名はオロボ島。日中露合弁のレアアース生産会社の日本人技術者が、両目を抉り取られた死体となって発見された。国際問題に発展しかねない重要事件として、捜査権が及ばないこの島に送られたのは、ロシア系クォーターで語学が堪能な警視庁の石上だった。極限状態で信じられるのは誰なのか。三ヵ国の思惑が交錯し、果てしなき欲望が渦巻く!
  • 氷山の南
    4.4
    1巻1,001円 (税込)
    新しい海洋冒険小説の誕生! アイヌの血を引くジンは、南極海での氷山曳航計画を担う船シンディバード号に密航し、露見するもなんとか滞在を認められた。ジンは厨房で働く一方、船内新聞の記者として乗船者たちを取材して親交を深めていくが、やがてプロジェクトを妨害する「敵」の存在が浮かび上がる――。21世紀の新しい海洋冒険小説。 解説・沼野充義 ※この電子書籍は2014年9月に文藝春秋より刊行された文春文庫版を底本としています。
  • 氷萩文庫Vol.1 -BOX-
    -
    西河理貴、二之腕佐和郎。東北が産んだ二人の気鋭作家によるオリジナルレーベル、ついに始動! Vol.1『BOX』は、ゲスト作家に腐ってもみかん・籠芸を加えた切れ味鋭い短編集。“箱”をテーマに4人が展開する、それぞれの「文芸という名のエンターテインメント」をご堪能あれ。
  • 表象詩人~松本清張プレミアム・ミステリー~
    4.0
    1巻660円 (税込)
    昭和初期の小倉。私鉄職員の“わたし”三輪は、陶器会社に勤める仲間、秋島、久間とともに詩を愛好していた。陶器会社の高級職員・深田の家に集まっては詩論を戦わせるが、3人とも都会的な雰囲気をまとう深田の妻・明子に憧れていた。だがある夏祭りの夜、明子は死体で発見される。事件は迷宮入りとなるが……(表題作)。山中で発見された白骨の謎を追う「山の骨」も併載。
  • 憑神
    -
    1巻693円 (税込)
    ネズミの異常繁殖によって、北海道大岳町の住人は恐怖の中で生活していた。そんな事態を解決するために、金融業の青江が鼬(イタチ)が町に放った。思惑どおりにネズミの被害は減ったが、錦鯉が喰われたり、鶏舎が襲われたり、乳児が噛まれるという、新たな緊急事態が起こった。鼬の増えすぎたせいだろうと思われたが、警視庁から警察庁に配転された徳田左近は、別の見方を持って、北海道に向かった(「憑神」)。ほかに「幻獣」「禁呪」。 人間の深淵を描く著者の力作全3篇!
  • 氷上旅日記[新装版]:ミュンヘン―パリを歩いて
    NEW
    4.0
    「あのひとを死なせるわけにはいかない。ぼくが自分の足で歩いていけば助かるんだ」――重病の親友の快復を願かけて、ミュンヘンからパリへ向かい、雪と氷のなかを彷徨し、魂に呼応するような風景と忘れられたような人びとに出会う……。ニュー・ジャーマン・シネマの鬼才が綴る孤高の幻視行。 最新作『歩いて見た世界』の監督による孤高の幻視行 鬼才ヴェルナー・ヘルツォーク監督は、人間と自然の壮大なドラマをテーマにした映画で広く知られる。『アギーレ・神の怒り』『フィツカラルド』など初期の代表作から最新作『歩いて見た世界』まで、野心的な作品は高い評価を受け、数々の映画賞を受賞している。 一九七四年十一月、ヘルツォークはパリにいる友人の映画評論家ロッテ・アイスナーが重篤と知らされる。自分の足でパリまで歩いていけば、アイスナーの病は治る……と願をかけ、真冬のミュンヘンを発つところからこの日記は始まる。 痛む足をひきずりながら、死んだような小さな村をいくつも通り過ぎ、空き家に泊まり、田舎道を彷徨する。あるときは、自分がまだ人間の姿をしているのを確かめようとガソリンスタンドのトイレに駆け込む。やがて寒さに凍えるカラスを兄弟のような感情を抱くようになり、リンゴの実がすべて落ちるまで木を揺さぶった直後の静寂に、孤独と疲労が頂点に達する…… 研ぎ澄まされた感覚で、魂を震わすような自然に身を投じるヘルツォークならではの眼差し。極寒のなかをひたすら歩く真摯な姿と、狂おしいまでの思いが読者の心を打つだろう。
  • 氷上のフェニックス
    3.3
    2018年、高橋大輔選手の復活ルポ取材をしました。 これまでも「復活」をかけて挑む競技者の物語を多く描いてきましたが、 高橋選手の戦いは火花が出るようで眩しく――。 「この熱を凝縮させ、もう一つの物語を創りたい」。その着想が、今回の小説作品につながりました。 氷上での戦いを巡り、懸命になる選手たちの姿に声援を送ってもらえたら、書き手冥利に尽きます。                                                   ――小宮良之
  • 氷上の蠟燭
    -
    1巻1,408円 (税込)
    『富山大空襲』1945年8月2日未明 富山市街 全滅 富山の市街地が焼夷弾により焼け野原となったのは、たった80年ほど前のこと。 この悲惨な出来事を風化させてはならぬと、語り部として人々へ訴え続けた一ノ瀬文子。 病に冒された文子が、孫の華音やその教え子たちに、最後に伝えたかった本当の思いとは。 【富山大空襲を語り継ぐ会事務局長 柴田恵美子氏推薦】 軍靴の音が聞こえてくる。 いつも犠牲になるのは、お互いの国民なのに。愚かな為政者達。 戦争は最大・最悪の環境破壊。 78年前、富山大空襲で無念の死を遂げたあの世の犠牲者と戦後も心を痛めてきた体験者達の叫び「二度と繰り返さないで!」 その声を平和しか知らない私達は今こそ他人事ではなく聞く時だ。 蠟燭の灯が消えないうちに……。

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  • 氷彗星のカルテット
    -
    1巻1,408円 (税込)
    フィギュアスケートの頂点を目指して切磋琢磨する4人が、隕石の欠片に導かれるように未来へと進んでいく。 彗星によって不慮の事故にあったが、前向きに突き進むことを決意した一ノ瀬純。 エネルギーに満ち溢れ、フィギュアスケートに熱い情熱を注ぐ伊藤健太。 可愛らしい容姿と感動的な演技で、多くの観客を魅了する本城麗子。 どんな逆境も跳ね返し、努力を積み重ねてきた一条翼。 フィギュアスケートの頂点を目指して切磋琢磨する4人が、隕石の欠片に導かれるように未来へと進んでいく。 多くの困難を乗り越え、オリンピックに挑む彼らの運命とは――。

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  • ひょうすべの国 植民人喰い条約
    -
    1巻1,980円 (税込)
    ひょうすべに支配され、暴力と抑圧が加速する世界で、詩歌は生き延びることができるのか……腐敗した現代社会に亀裂を穿つ、笙野頼子の新たなる地平! 【あらすじ】 「NPOひょうげんがすべて(ひょうすべ)」と「知と感性の野党労働者党(知感野郎)」が政権を握った国・にっほん。そこでは人殺しの〈自由〉、弱者を殴る〈平等〉、餓死と痴漢強姦の偏りなき〈博愛〉がまかり通っていた――。 千葉県S倉市に住む埴輪詩歌は、「指導教授」でもある最愛の祖母・豊子をひょうすべに殺される。母が営む花屋は世界企業に潰され、父は「少女遊郭」に入り浸り死んだ。やむなく詩歌は少女遊郭の「ヤリテ」見習いに入るがたちまち馘、そこで出会った夫も、人喰いの餌食に。時は流れ、権力者からの求愛、世界を揺るがす手紙がもたらされたのだが……詩歌の〈生〉とは何であったのか!?地に堕ちた自由と民主主義を問い直す、予言的物語。
  • 氷雪の殺人
    5.0
    官僚組織の複雑怪奇さ、エリートたちの強固さ、北朝鮮ミサイル――日本人にとっての「覚悟」とは何か。 現代社会に生きる全ての読者に壮大な感慨を呼び起こしてくれる、内田康夫堂々の代表作! 北海道・利尻島に美しくそびえる利尻富士で、不審死したひとりのエリート社員。 警視庁刑事局長の兄・陽一郎から調査を頼まれた浅見光彦は、ある女性から 託された謎のメッセージとCDから事件の真相に迫ってゆく。 次第に見えてくるのは、防衛庁という巨大組織に生きる人々の苦悩と正義、恐ろしさ。 警視庁を背負うエリートである兄・陽一郎は光彦とともに 「彼らの正義」を動かすことができるのか? 個人の正義と国家犯罪がぶつかるシーンの緊迫感、家庭と恋人を大切にしていた男の無念の死を思い、「大義」を真摯に論じる浅見光彦の必死の姿は感動を呼ぶ。 著者の代表作の新装版です。
  • 氷雪の殺人
    4.3
    北海道沖縄開発庁長官からある男の死の真相調査を依頼された浅見光彦。男は「プロメテウスの火矢は氷雪を溶かさない」という謎のメッセージを遺していた。やがて浅見は、巨大な陰謀と対峙することになり……。
  • 剽窃の文学史 : オリジナリティの近代
    -
    1巻3,168円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 いつの時代も、書く行為には剽窃の問題がつきまとう。では剽窃かどうかを判断するオリジナリティの概念は、いつ、いかにして生まれたのか。明治時代に世間を騒がせた剽窃事件を丹念に追いながら、オリジナリティ誕生の過程を跡づける。

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  • 氷雪のマンハント
    3.0
    急死した大富豪の金庫に隠されたDVDに収められていたのは、若い男の処刑場面だった。男たちの歌声が響き、黒い袋が投げ渡される。中身を見た若者が駆け出し、ライフルの銃声が――人間を獲物にしたハンティングなのか? DVDを見つけた娘はミケールに真相究明を依頼する。彼はわずかな手がかりを追うが、その調査が元軍人の奇妙な死を追う女性刑事の捜査と交差した時、事態は急速に動きはじめた! デンマークの気鋭が放つ強烈無比なスリラー。
  • ひょうたんから空―ミタカ シリーズ2―
    3.8
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人間くさくてノーテンキなミタカは、あいかわらず家族の一員のようにいつもいる。三月、南向きのぬれ縁に何か植えようか、と相談していると、家出中のパパが帰ってきた。そこで、みんなでひょうたんを作った―何かを愛する時、愛するものがある時、愛していいものがある時、人はやさしくなる。そしてそのやさしさは、ただやさしい。「ミタカくんと私」に続く、ナミコとミタカのつれづれ日常小説。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 標題のつけ方
    無料あり
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    1巻0円 (税込)
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  • 標注曽丹集
    -
    1巻1,650円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 編者蔵「標注曽丹集」(文化13年刊本)の影印本である。契沖本(元禄8年刊本)を底本とし、躬弦・由豆流・寛光が校訂し、各自の考察を頭註に記したもの。歌数は補遺を含めて592首。頭註及び本文の行間の校異の掲出が、元禄本よりはるかに多いのが特徴である。
  • 標註日本漢詩文選
    -
    1巻1,650円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本漢文学作品中『懐風藻』『凌雲集』『文華秀麗集』『經國集』より、特に詩を中心に珠玉作品を選択採録。本文は群書類従本を底本とし、厳密に校訂。詳細な頭注を付す。訓点は省くことを原則としたが、賦及び長篇の雑言詩には返り点を施した。
  • 標註枕草子讀本01
    -
    1~5巻330円 (税込)
    *この作品は古文書・古記録に属しますので、特性をご理解の上ご購入下さい。

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  • 標的
    3.9
    1巻850円 (税込)
    特捜検事・冨永VS.初の女性総理候補 。 話題の「正義と権力」シリーズ第三弾! 東京地検特捜部検事・冨永真一のもとに、初の女性総理候補・越村みやび厚労相に関する情報提供者が現れる。 超高齢社会に突入する日本。福祉行政の隙間で利権を狙う者、政界の権謀術数、ぶつかり合う検事と記者それぞれの正義。 息もつかせぬ物語の結末は!? 『コプラティオ』『売国』に続く「権力と正義」シリーズ第三弾! 解説・鎌田靖 ※この電子書籍は2017年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 標的
    完結
    -
    全1巻275円 (税込)
    小説にだけ可能なこと 常軌を逸した、と形容しても差し支えないと思われるここに描き出された光景は、なぜそれが行なわれるのかについては、一切の説明がない。 ここにあるのは、1人の女性の完璧にしなやかな肢体と一丁のライフル銃だ。 筋肉の名前を一つひとつ挙げていくことと、ライフルを構成するパーツについて述べられることはここでは完全に同じ価値を持つ。 そして、人間の知覚や映像表現ではけっしてなしえない1秒の数十分の1という微細な時間のアクションが小説においてのみ可能であることが、よく理解できるだろう。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。
  • 標的
    3.7
    資格を剥奪され路頭に迷っていた元プロボクサーの最上は、ある企業に拾われる。そこは、警察には頼れない、訳ありの政治家、実業家などを顧客に抱えるVIP専門の警備会社だった。なぜ、彼らは命を狙われているのか、警察に打ち明けられない秘密とは何なのか。最上はひとり、警護対象の身辺を調べ始めるが……。爽快感溢れる長編ミステリー。
  • 標的
    4.3
    〔競馬シリーズ〕作家としてスタートを切ったサヴァイヴァルの専門家ケンドルは、有名調教師の伝記を書くため厩舎に赴いた。だが到着早々、行方不明だった女性厩務員の他殺体が発見され、やがてケンドル自身にも犯人の魔手が……サヴァイヴァルのプロがその知識と技量を尽くして非情の罠に挑む。
  • 標的にされた男
    -
    ちぎり絵工芸家の谷川秋夫は、帰宅の途中に刃物を持った暴漢に襲われ、もみあううちに、逆に相手を刺し殺してしまった。一旦は自首を考えた彼だが、妻に説得され思いとどまる。何故、あの男に命を狙われたのだろうか? ミステリー好きの秋夫は、偽の記者となり、調査を始める。やがて驚くべき真相が……。 女鑑識官シリーズで新境地を開いた著者が描く長編推理傑作。
  • 標的の向こう側
    4.0
    フランス国籍を持つパリ在住の私立探偵・鈴切信吾。仕事を終えた夜、彼は暴力団に追われる日本人青年と出会った縁で、その姉・留美子サンチェスから夫の浮気調査を依頼される。だが調査初日、夫のリカルドは愛人宅で殺された。突然の死に見え隠れするサンチェス家のリゾート地を巡る土地売買の暗躍。青年をつけ狙う殺し屋の影。数々の陰謀と血塗られた惨劇の渦中で、鈴切が辿りついた意外な真相とは!? 哀愁のパリ、灼熱のスペインを舞台に織りなす本格ハードボイルドの逸品。
  • 標的はひとり 新装版
    3.3
    かつて極秘機関に属し、国家の指令で人間を“消して”いた加瀬。 ある任務が原因で組織を離脱し、監視を受けながら暮らしている。 そこに、強大な権力をもつ大富豪、出雲グループ総帥から個人的な依頼が来た。 標的は総帥の孫を殺した冷酷非情なテロリスト、成毛泰男。報酬は金と国家からの「解放」。 加瀬は過去、そして自分と向き合いながら、最後の闘いに身を投じる。 緊張感に目が離せない、ハードボイルド・サスペンス!
  • 氷点シリーズ 全4冊合本版
    -
    1巻2,420円 (税込)
    辻口病院長夫人・夏枝が青年医師と逢い引きしている間に、3歳の娘ルリ子は殺害された。「汝の敵を愛せよ」という聖書の教えと妻への復讐心から、辻口は極秘に犯人の娘・陽子を養子に迎える。何も知らない夏枝と長男・徹に愛され、すくすくと育つ陽子。やがて、辻口の行いに気づくことになった夏枝は、激しい憎しみと苦しさから陽子に気づかれないように冷たい仕打ちを続ける。徹は陽子に愛情をそそぐが、思いを自制するために友人・北原に陽子を紹介する。北原と陽子は心通わせるが、夏枝は複雑な嫉妬心から、2人に陽子の出生の秘密をぶちまけてしまう――。人間の愛と罪と赦しに真正面から向き合う不朽の名作『氷点』と、その後の「真実」を前に苦悩する人々を描いた『続 氷点』。愛と罪と赦しをテーマにした著者の代表作であるロングセラーを、1冊にまとめた合本版。
  • 評伝・河野裕子:たつぷりと真水を抱きて
    4.5
    1巻2,090円 (税込)
    平成の与謝野晶子とも譬えられ、恋や家族を高らかに歌い上げた歌人が他界したのは2010年8月。だが没後「河野裕子短歌賞」が創設されるなど、その評価はますます高まっている。 夫の永田和宏や娘の永田紅などによって、家族の肖像は多く明らかになっているが、今回その息子が初めて母の生涯を丹念に描いた。 誕生から幼少期を過ごした熊本時代、精神を病みながら作歌に目覚めた青春時代、永田和宏との出会いと結婚、多くの引っ越しを重ねながら子育てに勤しみ、短歌にも磨きがかかった時代、アメリカでの生活や晩年の闘病、そして最期……。 これまで未発表だった日記や、関係者への取材を通して明らかになる歌人の日々から、著者は新たな作家像を浮かび上がらせる。精神を病みながらも、同姓だった無二の親友と築いた文学的信頼関係。しかも彼女の自死。また最期を看取りながら病床で一首一首を口述筆記した様子は、読む者を深い感動へと導いていく。 対象への距離感と親子の親密感とがみごとに融合した、評伝文学の傑作である。
  • 評伝 永井龍男 ─芥川賞・直木賞の育ての親─
    -
    最後の鎌倉文士、名文家、名編集者、そして芥川賞・直木賞の育ての親として著名な永井龍男の日本初の本格的評伝である。その人生を詳細にたどりながら語られる昭和文壇史と作品紹介。芥川龍之介と永井家の意外な接点。菊池寛・横光利一らに文才を愛された少年時代。小林秀雄・堀辰雄・中原中也・青山二郎らとの青春の日々が、ここに甦る。講談社から刊行されている全集未収録作品も含めた永井の小説の全容を示す、最初の試みとなる。本書は、昭和文学に関して専門的な知識を持つ読者だけではなく、より一般的な文学愛好者も対象とする。学術書としての資料的価値と、読み物としての面白さ・判りやすさを兼ね備えた本格評伝である。 (※本書は2017/4/17に青山ライフ出版株式会社より発売された書籍を電子化したものです)
  • 氷島
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
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  • 漂泊
    無料あり
    -
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  • 漂泊
    無料あり
    5.0
    1巻0円 (税込)
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  • 漂泊の牙
    3.6
    【第19回新田次郎文学賞受賞作】雪深い東北の山奥で、主婦が野犬とおぼしき野獣に喰い殺されるという凄惨な事件が起きた。現場付近では、絶滅したはずのオオカミを目撃したという噂が流れる。果たして「犯人」は生きのびたニホンオオカミなのか? やがて、次々と血に飢えた謎の獣による犠牲者が…。愛妻を殺された動物学者・城島の必死の追跡が始まる。獣と人間の壮絶な闘いを描き、第19回新田次郎文学賞を受賞した傑作冒険小説。
  • 漂泊の俳人 井上井月
    4.0
    幕末の伊那に現れた出自不詳の俳人井月。その後家も持たずに約30年の半生を酒を糧に過ごした。俳句・書・高い学識を身につけながら、なぜ漂泊の生涯を送ったのか。知られざる素顔を探る唯一の入門書!
  • 漂泊の人(クヌルプ)
    -
    生まれながらの漂泊者クヌルプを主人公にした3つの物語(「早春」「クヌルプへの私の思い出」「終焉」)からなる散文詩的な作品。美と歓喜とをもとめて放浪するクヌルプは、世間的には変人であり、敗残者かもしれない。しかし、だれの心にもそうした念願は埋もれていて、ときにクヌルプはよき道づれにもなる存在でもある。

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  • 飆風
    3.0
    1巻1,562円 (税込)
    作家になることは悪人になることだ。生きることで他人を傷つけ、小説を書くことで自らをも痛めつけてゆく。すさまじい作家が、己の精神を追い込み、崩壊していく様を曝した、最後の私小説――「靴と下駄とスリッパが空中を飛んでいるんだ。ほら、そこに。」「くうちゃん、何言ってるの。何も飛んでいないじゃない。」「いや。飛んでいるんだ。階段も廊下も流れているし。」「変ねェ。何も流れていないじゃない。いつもの通りじゃない。」「ああ、俺は気が狂った。アロエの毒を呑まされた。」「誰に。」「誰だか分からない。俺の頭の中を風が吹いていくんだ。」「風?」(本文より)
  • 氷平線
    4.0
    『ホテルローヤル』で第149回直木賞を受賞した桜木紫乃のデビュー作品集! 真っ白に海が凍るオホーツク沿岸の町で静かに再会した男と女を描く『氷平線』。酪農の地を継ぐ者たちの悲しみと希望を、牧草匂う交歓の裏に映し出した『雪虫』(オール讀物新人賞受賞作)――。北海道の農村を覆う閉塞感と、そこに生きる男女の虚無的で乾いたセックスを鮮烈に描いた、読む者の魂を熱く震わせる全6篇を収録。桜木紫乃の原点はここにある。
  • 氷壁
    3.8
    1巻1,100円 (税込)
    穂高岳の難所に挑んだ小坂は、ナイロンザイルが切れて墜死する。彼と同行した魚津は、自殺説や醜聞にもめげず、友の死の真相究明に全力を注ぐ。そして小坂の恋人だった美貌の人妻美那子への思慕を胸に、困難な単独行を敢行する……。雄大な自然と都会とを対応させ、完璧な構成のもと、恋愛と男の友情を劇的に描く。NHK土曜ドラマ『氷壁』原案。

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  • 豹変<新装版>
    -
    1巻550円 (税込)
    にじむ汗、開放的ポーズ、妄想するなとは、そりゃ殺生な・・・。瞑想&妄想で、男と女は大暴走 「蕾のときに蓄えておいたエネルギーが、ヨガを学んだことによって花開いた気分なの!」。魅力に乏しいカサついた女だった澪が、全裸で様々なポーズを繰り広げる。股間は熱く蕩け、滾り、絶頂に次ぐ絶頂…。何たる不思議、神秘なるかなヨガ!
  • 豹変
    3.0
    世田谷の中学校で、三年生の佐田が同級性の石村を刺す事件が起きた。だが、取り調べで佐田は何かに取り憑かれたような言動と行動で警察署から忽然と消えてしまった──。※本作品は 2018年9月21日まで販売しておりました単行本電子版『豹変』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。
  • 漂民帰国記
    -
    1巻330円 (税込)
    *この作品は古文書・古記録に属しますので、特性をご理解の上ご購入下さい。

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  • 氷紋
    -
    S大学医学部助教授・諸岡敬之の妻、有己子には夫の同期・久坂利輔との間に秘密があった。なぜか彼に惹かれ、入籍直前に関係を持ったのである。あれから七年。久坂と邂逅したがために、有己子の秘めた愛に再び火がついた――。許されざる愛に落ちる妻の姿を研ぎ澄まされた筆致で描く、渡辺淳一文学初期の傑作長編ロマン。
  • 憑流(hyoryu)
    3.5
    名家・朝比奈家が迎えた長男の嫁・苑香(そのか)。結婚後、長男は輝くようなオーラが強まりツキと運に恵まれる一方で、苑香にとって邪魔な者が、なぜか次々と姿を消していく。結婚を懸念していた祖母が急逝、母は特定できない疾病に罹り、家族同然の使用人も突然去った。一家に起こる悲劇の連鎖。妹の真希だけがいいしれぬ違和感を覚え、じっとり絡みつく恐怖に怯える。体に金色の帯模様をもつあの女は、一体何者なのか? 誰が味方かわからない、傑作心理ホラー長篇!
  • 漂流家族
    3.5
    1巻539円 (税込)
    『珈琲屋の人々』シリーズが大好評の著者が、様々な家族の情景を切り取った短編集。娘を嫁に出す父親、自身の再婚と息子の問題で揺れる女性、不倫を清算したい会社員、食堂を切り盛りする女将と従業員の微妙な関係など8編を収録。もう一度、家族というものをゆっくりと考えたくなる。
  • 漂流家族
    -
    1巻495円 (税込)
    乱交・クスリ漬けの男の妄想は拡がり、女への想像を絶する虐待が展開する  麻薬不法所持で全国に指名手配され、逃亡生活を続ける黒田健と三人の女たち。健のヤク中に特有な被害妄想が昂ぶるにつれ、女たちへの執拗な性的虐待はエスカレートするばかり。京都、名古屋そして東京へと逃げる間、暴力による責めはもとより、吐瀉物や排泄物まで登場して状況は混沌の一途をたどるのだった。  かつてSM雑誌上において別名義で連載していた幻のバイオレンス小説を発掘! グロテスクかつ猟奇的な作風はそのままに、不気味な世界観が構築されている。「電子版あとがき」を収録。 ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
  • 漂流街
    3.5
    反対する祖父を殴り倒して日本に出稼ぎに来た、日系ブラジル人マーリオ。しかし希望は裏切られた。低賃金で過酷な労働を強いる工場から抜け出し、今は風俗嬢の送迎運転手をやっている。ある日マーリオは、中国マフィアと関西やくざの取引の隙に、大金と覚醒剤をかすめ取ることに成功。怒りと絶望を道連れに、たった一人の闘い──逃避行がはじまった! 第1回大藪春彦賞受賞作品。[解説/村上貴史]
  • 漂流巌流島
    3.4
    1巻770円 (税込)
    宮本武蔵は決闘に遅れなかった!? 赤穂浪士は浅野内匠頭が殿中刃傷に及んだ理由を知らなかった!? 近藤勇は池田屋事件を無理矢理起こしていた!? 鍵屋ノ辻の仇討ちは上手くことが運びすぎた!? 人使いの荒い監督に引きずり込まれて、チャンバラ映画のプロットだてを手伝う破目になった主人公。居酒屋で額を寄せ合い、あーでもない、こーでもないと集めた史料を検討すると、巌流島の決闘や池田屋事件など、よく知られる歴史的事件の目から鱗の真相が明らかに……! 第二回ミステリーズ!新人賞受賞作を含む四編収録の、歴史ミステリ短編集。

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  • 漂流裁判
    -
    1巻468円 (税込)
    「強姦致傷および強姦罪──被告人を懲役三年六月に処する。」喫茶店ウェイトレスの知子からレイプで訴えられ、一審で有罪判決をうけた紺野喜一。真っ向から対立する二人の主張を、紺野の担当弁護士・深水耕介が丹念に確かめていくと、知子には他に男が、紺野には婦女暴行の前科が。転々とくつがえる知子の証言、事件の背後にチラつく喫茶店のマスター、店の常連客、厳格な知子の母親……男女の密室の“真実”に迫りきれるか!? 手に汗にぎる傑作法廷小説!
  • 漂流者
    3.8
    折原一の傑作群「――者」シリーズ、今回の舞台は“洋上の密室”だ。妻と担当編集者の3人でダイビングに出かけた人気推理作家、風間春樹。潜水中の事故で助けを求めたが、不倫関係にあった2人に見捨てられる。風間は流れ着いた島から自力で無人ヨットに辿り着いたが――。航海日誌、口述テープ、新聞記事等に仕組まれた恐るべき騙しのプロット。衝撃のエピローグまで一気読み必至!
  • 漂流都市
    3.3
    1巻1,672円 (税込)
    家電量販店売上高ナンバー1を目指すR電器は、未開の地であったK市へ出店をすることとなった。 しかしK市は、轟家電という量販店が一強となり、R電器の参入を許さない状況だった。 轟家電はK市の人口の多くを占める老人に対して細やかな接客対応をするとともに、どうやら街全体で老人の生活サポートを行うことで客を逃がさないようにしているようだ。 轟電器、そしてK市に潜む壮絶な事実とは一体ーー!?
  • 漂流物・武蔵丸
    4.5
    「あのな、ええことおせちゃる。」――鬼気迫る母親の一人語り「抜髪」、平林たい子賞、川端康成賞受賞の表題作二篇ほか、私小説の真髄を示す佳篇を精選。さらに講演「私の小説論」と随筆一篇を併録した直木賞作家の文庫オリジナル選集。 〈巻末エッセイ〉高橋順子 〈解説〉井口時男 ■目次 木枯し/抜髪/漂流物/変/武蔵丸/狂/「鹽壺の匙」補遺/直木賞受賞修羅日乗(随筆)/私の小説論(講演) 〈巻末エッセイ〉けったいな連れ合い(高橋順子) 〈解説〉井口時男
  • 漂流恋愛
    -
    旅行代理店勤務の悠太と女子大生の雪美は、結婚直前のカップル。だが、ツアーの下見に向かった南の海で悠太は遭難し、記憶を失ってしまう。漂流して辿り着いた孤島では、野性的な少女ひまわりが暮らしていた。悠太は純粋でひたむきなひまわりと恋に落ちる。一方、行方不明となった悠太を懸命に捜す雪美は、ある島に狙いを定め、ついに上陸を果たすが……。思い出が失われたら愛まで消えてしまうのか? 真実の愛を問う、トゥルー・ラブストーリー。 ※本作品は2019年7月に小社より刊行された『極限の婚約者たち』を文庫化に際し改題し、加筆修正をしたものです。
  • 氷輪の記憶 Memory of the Moon
    -
    1巻733円 (税込)
    ■内容紹介 戦前、若者たちが実業家を夢見てフィリピンに渡っていた。平和で豊かな美しい島が一変したのは、1941年12月8日のことである。遂に日本がハワイ・真珠湾を攻撃してアメリカと開戦し戦況が悪化すると、ルソン島は祖国を守るための日本軍の最後の砦になった。平和だった島は焼けただれた。多くの現地住民を巻き込み、50万人に上る日本人犠牲者を出したといわれるフィリピンの戦場からふたりの女性が生還した。やり場のない怒りと哀しみに打ちひしがれながらも、困難をくぐり抜けた女性たち。戦争の記憶が薄れつつある今だからこそ、戦争の哀しみを深く問いかける長編小説。 ■著者紹介 本 千加子(もと ちかこ) 1945年愛媛県大洲市生まれ。奈良県(河合町)在住。大阪学芸大学(現教育大学)卒。大阪市立小学校勤務後専業主婦に。奈良県西部地域情報紙・ほっとタイムズを編集発行(1993年3月~2007年12月)。同人誌「花鬼」(1988年~92年)主宰。同人誌「カンテラ」(1989年~現在)同人。著書『星の如く』(私家本)。

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  • 憑霊
    -
    美貌の財閥夫人が惨殺された!だが容疑者はすぐに特定された。歴史学者の高野、現場から指紋も検出され、単純な事件と思われたが…。なんと高野にはアリバイがあった。犯行時、伊勢波警部と会っていたのだ!奇しくも証人となった警部は完全犯罪を突き崩せるか!?

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  • 評論家ごっこ
    -
    さあ皆さん! マラソン評論家、禁煙評論家、寿命評論家に変身してみましょう。処世のコツは評論家になることです――人間、すべて「ごっこ」で生きると、気分は爽快! 世間全般に、本気で怒ることも結構、愚痴ることも結構。しかし、いまや処世のコツは、自らいっぱしの「評論家」になっちゃうことです。たとえば、マラソン評論家、禁煙評論家、平均寿命評論家……に変身してみることです。意外や意外、よく世相が見えますよ。
  • ひょっとこ
    無料あり
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    1巻0円 (税込)
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  • 漂流記1972 上
    5.0
    1~2巻660円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 連合赤軍事件(1972)―かつて全国の学園を席券した全共闘時代の末期、ある驚くべき事件が起こった。あれから十数年、青春の熱はさめ世紀末と呼ばれる時代に、新たな銃声が響く…。セスジも凍る、オモシロ恐怖のワンダーランド。
  • 比翼
    4.0
    ●恋人が身を引いた理由が、片方だけ不自然にずれた着物の紋の位置から判明する(「風神雷神」)●マジックをテーマに、複雑な殺人の謎を解く(「赤いロープ」)●カメラマンが盆栽造りの男によって、妖しい官能の世界に引き込まれていく(「思いのまま」)●ペアルックに拘(こだわ)る女心の奥に潜む危険な香り(「比翼」)人情、奇術、怪異、愛憎……。名人の筆捌(さば)きが冴える傑作集!
  • ひよこ太陽
    3.8
    1巻1,705円 (税込)
    今日も死ななかった。あの帽子を見たために、今日も死なずにすんだ――。一緒に住んでいた女に出ていかれ、切り詰めた生活でひたすら小説を書く40代の男。書けない日々が続き、いつしか死への誘惑に取り憑かれた男に、ある日人探しの依頼が届くが……。虚実のあわいで佇む作家の日常を描く連作小説集。芥川賞作家の新境地作。
  • 日和下駄
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
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  • 日和山 佐伯一麦自選短篇集
    4.0
    新聞配達の早朝の町で、暗天に閉ざされた北欧の地で、染織家の妻と新たな暮らしを始めた仙台の高台の家で、そして、津波に耐えて残った小高い山の上で――「私」の実感をないがしろにしない作家のまなざしは常に、「人間が生きて行くこと」を見つめ続けた。高校時代の実質的な処女作から、東日本大震災後に書き下ろされた短篇まで、著者自ら選んだ9篇を収録。
  • 探偵作家は沈黙する 平井骸惚此中ニ有リ
    3.0
    時は大正十二年。気鋭の探偵作家・平井骸惚のもとに、弟子入りを志願する青年・河上太一が現れる。骸惚は、不可解な自殺を遂げた作家の謎を解いた暁には、弟子入りを認めようと河上に持ちかけるのだが……?
  • 避雷針の夏
    3.8
    1巻715円 (税込)
    家庭も仕事も行きづまっていた梅宮正樹は、妻子と要介護の母を連れ、田舎町・睦間に移り住む。そこは、元殺人犯が我が物顔にのさばる一方、よそものは徹底的に虐げられる最悪の町だった。小料理屋の女将・倉本郁枝と二人の子供たちも、それ故、凄惨な仕打ちを受けていた。猛暑で死者が相次ぐ夏、積もり積もった人々の鬱憤がついに爆発する――。衝撃の暗黒小説!
  • 平泉紀行 ──専攻科第一類歴史部──
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
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  • 平泉・早池峰殺人蛍
    -
    安曇野のコンビニで無銭飲食をし捕まった男・左東。供述した名前も住所も、すべて嘘だった。安曇野署はあえて左東を泳がせたが、彼が入り込んだ空き家が放火される。しかも放火犯として捕まった女・及川もまた身元が分からない。二人に共通する東北訛りに気づいた刑事・道原伝吉は、岩手県の平泉から早池峰山へと向かう。二人の間に隠された秘密に迫ることが出来るのか!?
  • 平泉・義経伝説殺人事件
    -
    1巻495円 (税込)
    義経と静御前の伝説が招いた密室殺人の謎とアリバイ崩し  東京渋谷のマンションで、妊娠6ヵ月の若い女性が殺された。岩手県観光振興会東京事務所に勤めていた彼女が交際していた相手は、岩手県平泉に住む男だった。警視庁の瀬戸際警部が捜査を開始すると、被害者の女性は義経を名乗る人物から脅迫を受けており、殺される直前に不可解な行動をしていたことがわかった。  そして、義経の側室だった静御前に関する資料が発見され、平泉町で史跡の世界遺産登録を推進する動きが高まるなか、第二の殺人が…。みちのくの古都・平泉を舞台にした傑作旅情ミステリ。 ●矢島誠(やじま・まこと) 1954年、東京生まれ。中央大学卒業。雑誌編集者を経て、1988年『霊南坂殺人事件』でデビュー。『星狩人』で、第29回江戸川乱歩賞候補。第8回横溝正史賞候補となった『双曲線上の殺人』は火曜サスペンス劇場でドラマ化されている。長編ミステリーだけでなく、ホラー短編集や、最近では、時代小説も手がける。
  • ひらいて
    4.4
    “たとえ”という名の男子に恋をした女子高生・愛。彼の恋人が同級生の美雪だということを知り、次第に接近する。火のように激しい気性を持った愛は、二人の穏やかな交際がどうしても理解できず、苛立ち、ついにはなぜか美雪の唇を奪う――。身勝手にあたりをなぎ倒し、傷つけ、そして傷ついて。芥川賞受賞作『蹴りたい背中』以来、著者が久しぶりに高校生の青春と恋愛を詩的に描いた傑作小説。
  • 飛来美兎短編集
    -
    1巻594円 (税込)
    街をさまよう青年が、橋の上で女性と出会い、彼女のおせっかいに閉口する『橋の上』、砂漠を越える旅人が廃墟で出会った老人に、その土地で起きた事件の話を聞く『城跡』、若者が訪れた旧家で、奇妙な一夜を体験する『昼と夜のはざまで』。古い屋敷の崩壊、自由を求める旅人、仄かに匂う悪徳と死……リフレインされるモチーフが心に響く、琢磨の作品集。
  • 平岩弓枝「御宿かわせみ」の世界(文春ムック)
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    2023年6月9日に逝去された平岩弓枝さん。 1932年に代々木八幡宮の宮司の娘として生まれた平岩さんは、劇作家の長谷川伸に師事。1959年、「鏨師」で直木賞を受賞しました。73年に始まった「御宿かわせみ」シリーズは、続編の「新・御宿かわせみ」シリーズにいたるまで、全34冊、30年以上にわたる長大シリーズとなりました。 また、平岩さんには脚本家としての顔もありました。主な作品には「肝っ玉かあさん」「ありがとう」、そしてNHK大河ドラマ「新・平家物語」などなど。 すばらしい物語を紡ぎ続け、さまざまな形で私たちに届けてくださった91年の生涯。ここに、平岩さんと「御宿かわせみ」の世界を振り返る、永久保存版のムックをお届けします。 【目次より】 秘蔵写真で振り返る平岩弓枝の軌跡 感動講演「日本のこころ」――小説家としての原点が語られる 直木賞受賞作「鏨師」全文掲載 「御宿かわせみ」傑作選 初春の客/白萩屋敷の月/祝言 「御宿かわせみ」座談会――るいや東吾を演じる歓び 新珠三千代×田村亮×小野田正 名取裕子×沢口靖子 高島礼子×中村橋之助 真野響子×黛りんたろう 対談 華麗なる交遊録 山田五十鈴/八千草薫/若尾文子/曽野綾子/阿川佐和子 特別インタビュー 作家人生五十年を語る 傑作エッセイ「わが来し方の記」 天皇の松/卒寿の春 蓬田やすひろの挿絵で見る「御宿かわせみ」登場人物 「御宿かわせみ」全作品リスト
  • 開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU―
    4.2
    18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室から、あるはずのない屍体が発見された。四肢を切断された少年と顔を潰された男性。増える屍体に戸惑うダニエルと弟子たちに、治安判事は捜査協力を要請する。だが背後には、詩人志望の少年の辿った稀覯本をめぐる恐るべき運命が……解剖学が先端科学であると同時に偏見にも晒された時代。そんな時代の落とし子たちがときに可笑しくときに哀しい不可能犯罪に挑む。
  • 開かない花
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    学生運動に熱中し、中小企業に就職後も労働運動をしてクビになり、会員制クラブのマネージャーになった津村の前に現われた悠子は、悲しい運命の女であった。男から男を転々としながら彼女が求めていたものは、いったい何であっただろう。美女の奇妙な行動に秘められた悲劇。両親から受けついだ自分の血を呪いながら……。という表題作など、傑作6編を収録。現代社会をたくましく生きる庶民の男と女のバイタリティを描いた、興味尽きない1冊。
  • 開かれ
    4.5
    「これぞアガンベン最良の一冊」というべき主著ならざる名著。人間と動物が交錯する未決定な例外状態の閾を縦横無尽に描き出す、生政治の超克と人類学機械の停止へ向けた壮大な系譜学。

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