作品一覧 2023/04/25更新 サンドリーヌ裁判 試し読み フォロー ジュリアン・ウェルズの葬られた秘密 試し読み フォロー 緋色の記憶〔新版〕 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> トマス H クックの作品をすべて見る
ユーザーレビュー 緋色の記憶〔新版〕 トマス H クック / 鴻巣友季子 静かな文章だからこそ、ぞっとする内容だった。 文学小説慣れしてない人には、ちょっと読むのが苦痛かもしれないと思った。 Posted by ブクログ 緋色の記憶〔新版〕 トマス H クック / 鴻巣友季子 以前にクックの「夜の記憶」を読んだことがあり、この作品はまあかなり、いわゆる「イヤミス」で読んだ後になんとも言えない気持ちになって、登場人物の名前を全く別のシチュエーションで聞いてもその気持ちが蘇るトラウマミステリーでした。 なので、なんとなくしばらく遠ざかっていたクックなのでした。 こちらの作...続きを読む品も形は違えど、遠い日に起こった出来事を深い悔恨をもって回想する、そして出来事の真相が明らかになる、という点では同様の展開。 他にも「記憶シリーズ」があるらしくて多くがこのようなパターンで展開されるお話との事、普通ならばワンパターンと感じてしまうところなのですが、これがクックの筆力にかかると仮にワンパと思っていたとしても深く引き込まれてしまうのです。 ミステリーといってもかなり文学フレーバー強し。 エンタメを求める方にはフィットしないでしょう。 巻末の翻訳家の解説によると本国アメリカの書評家の間ではクックは「雪崩を精緻なスローモーションで再現するような」と表現されているらしいのですが、ほんと、これ、上手い事言うな〜と感心しました。 まさにその通りで、事件の起きた背景や小さな誤解や保身の嘘や優しい嘘などをとても繊細に描いて秀逸。 人物描写、その感情の描き方もとてもセンシティブです。 この作品は「アメリカ作家クラブ賞最優秀長編賞」を受賞していたり、邦訳された1996年の「文春ミステリーベスト10」の海外部門1位、「このミス」海外編2位など、クックの実力を日本国内にも知らしめた1冊なんですよね。 クックを初めて読む方はこの作品をぜひお勧めしたいです。 Posted by ブクログ 緋色の記憶〔新版〕 トマス H クック / 鴻巣友季子 ミステリーと一言で表現出来ない。細やかな情景、語り部の心情、結末は最初から分かっているようで、しかし深層は分からない・・・とても残酷な美しい、人間を描いた物語だった。初クック作品だったが、善き作家との出逢いに感謝。 Posted by ブクログ 緋色の記憶〔新版〕 トマス H クック / 鴻巣友季子 まさかのトマスHクック、緋色の記憶、版元を変えての新版。20年ぶりくらいに再読。 村に降り立った美術教師が同僚を愛した。その結果、悲劇が起こる。過去を悔やむ老弁護士が語る、チャタム校事件の真相とは。 過去を振り返る系の小説としては、完璧。最高の小説だと思う。 あの日あの時、誰が何をして、誰に何が...続きを読む起こったのか。徐々に明らかにする読ませ方が良すぎる。 全編を通して漂う悲劇の匂い。合間合間に幸せだった頃の思い出がカットバックする。そこがまた、最後の悲劇をより強いものとし、胸が締め付けられる。 ミステリというより、文学か。 緋色の記憶で海外ミステリの良さを知り、どっぷりとはまってしまうことに。感慨深い小説。 しかしまさか新版で出るとは思いもよらず。このまま夏草の記憶、死の記憶、沼地の記憶も続けて出て欲しい。 Posted by ブクログ 緋色の記憶〔新版〕 トマス H クック / 鴻巣友季子 トマス・H・クックは初めて読んだ。 すごく好みで驚き。クラシックな雰囲気、静かな筆致で、過去の事件が少しずつ浮かび上がる。 その少しずつの書き方が、すごく上手い。最初は地味かなと思って読んでいたけれど、ぐんぐん引き込まれました。登場人物も多くないけれど、一人一人の置かれた立場からの思惑が練り込まれて...続きを読むいる。 堪能しました! Posted by ブクログ トマス H クックのレビューをもっと見る