ジュリアン・ウェルズの葬られた秘密

ジュリアン・ウェルズの葬られた秘密

1,870円 (税込)

9pt

3.3

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〈記憶〉シリーズの著者の異色作 犯罪・虐殺を題材に執筆を続けてきたノンフィクション作家のジュリアンが自殺した。最愛の友の死の謎を突き止めるため、文芸評論家のフィリップは取材地を駆け巡り、やがて辿り着いたのは…… /掲出の書影は底本のものです

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ジュリアン・ウェルズの葬られた秘密 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2014年10月27日

     トマス・H・クックは、人間の内面に旅する物語が多いせいか、空間よりも時間を縦に穿孔してゆく作品が多い。それも鋭い鋼のメスでではなく、浸透する雨垂れの一滴一滴で、静かにしっとりと穿ってゆく文体で。

     なので本書の内容には驚かされた。クックという、心を描くことでファンを掴んできた作家が、このように歴...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年03月31日

    「子供は戯れに蛙を殺すが、蛙は真剣に死ぬ」
    随所にさりげなく織り込まれた言葉が、真相がわかったときに突然意味を成してくるのがクックの作品。

    これまでの作品同様、主人公がどうしても腑に落ちない事件を掘り起し、少しずつ過去が明らかになってくる。そしてまた、主軸に父と息子があるのも同様。

    ただ、以前と...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年01月29日

    ザックリあらすじ。
    主人公フィリップのかけがいのない友で作家ジュリアン・ウェルズが突然自殺した。
    友が何故自殺したのか、どうすれば友を救えたのか、フィリップはジュリアンの自殺の謎を解明するべく彼の足跡ををたどる旅に出る。
    やがてジュリアンの若き日の罪が探り出されていく。キーワードとなるのは、「子供は...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年03月16日

    共有した時間を元に、作家の人物像を懐かしく語っているが、旅が進めば進むほど作家の意外性がクローズアップされ、友情に対する価値観が徐々に揺らいでくる。この辺りの微妙な心理の変化は、ミステリというよりは、純文学のヴェールをまとった雰囲気がある。

    ささいなきっかけから人生が流されていく皮肉さを描く手腕は...続きを読む

    0

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