Posted by ブクログ
2022年02月04日
村上さんは短編を書くときはタイトルを先に思いついて、いろいろとストックをためておき、それからそのタイトルから想起した物語を書いてゆくとどこかで読んだ覚えがある。そういう見方でこの短編集を読むと、短編集として初期の作品にも関わらず、どうやってこんな物語を考え付いたんだと言いたくなるような素晴らしい小説...続きを読むばかりだった。まずタイトルからして考え付かないような秀逸なものばかりだ。パン屋再襲撃とか象の消滅などセンスの塊だ。そしてやはりタイトルだけじゃない。話も面白い。調べたら本当にパン屋襲撃という短編を以前に書いていたようだった。だからパン屋再襲撃はほんとに再襲撃だった。