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Posted by ブクログ
子供時代特有の輝き、いつまでも続く感じ
大人になった今、振り返った時のあの眩しさ、切なさが丁寧に表現されていて、結構好きな作品です!
子供時代を振り返る教頭先生が印象的で好きでした
誰しもが、子供時代の記憶は楽しい部分も苦い部分もそれぞれ持ち合わせており、ふとしたきっかけでそれに光が当てられた時、まるで化石が(本作になぞらえるとアンモナイトが)蘇るような感覚に包まれるんじゃないかと心底思いました。
大人になると悔しいことに懐疑的になるもので、素直に物事を信じることができなくなってしまいますよね、、子供が計画する未知の洞窟探検や「アジト」での話し合いから滲み出るワクワク感、この世の秘密を独占していることへの優越感には共感できると思いますよ!
読後に、最近強く願ったことって何かあったっけ?と考えてみたところ、1つあったなーって
「サッカーW杯、vsスペイン戦、日本の勝利」奇跡がマジで起こったって興奮してたっけ笑
Posted by ブクログ
子供たち(利一、慎司、悦子、清孝、宏樹、劉生)がみな生き生きとしていて、「こんな子いたなあ」と不思議な懐かしさに浸ってしまった。
特に、貧しい環境の清孝君の健気さと強さを読んで、「小学校の同級生だったあの子は今頃どうしているだろうか」と気になった。
「ポックリ」先生のマネをする慎司の場面では、顔がニヤけた。他にも利一による描写が、いちいちツボに嵌り、数ページ置きに吹き出した。
子供の頃の大冒険を、その中のひとりが後に「作家」として書き記す、という構成は、スティーブン・キングの「スタンド・バイ・ミー」を思い出させる。
大林宣彦さんの解説を読むまで、冒頭の扉の1頁に隠されたメッセージを理解出来ていなかった。さすが道尾秀介。隅々まで無駄のない構成。
大人の中では、清孝のばあちゃんの「キュウリー夫人」が最高だ。犬にも子どもにも、本気で向き合う真剣さが素晴らしい。変なあだ名が付いているくらいなので、子供から見て「素晴らしい大人」ではないのだろうが、犬のワンダに四つん這いで張り合うくらいだから、インパクトが絶大なのは間違いない。
全7章のうち、6章と最終章が繋がっている以外は、連作短編風ではあるが、登場人物の配置は一貫しているので、全体でひとつの長編小説として読むのが正しいのだろう。が、敢えて一篇を選ぶとすれば、第二章の「女恋湖の人魚」がお勧め。(小粒ながら)最も謎解きの要素が多く、かつ、伏線回収も見事だし、教頭先生の哀愁もよい。
Posted by ブクログ
道尾秀介『光』
記憶の淵で、少年たちが放つ一筋の輝き
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こんにちは。
本日は、道尾秀介さんの『光』を紹介します。
この作品は、同じ小学校に通う少年たちが、嘘や秘密、そして消えない罪悪感を抱えながら過ごす日々を瑞々しく、時に残酷に描いた物語です。
読み終えた後、心に静かに残った感情を短歌とともに振り返ります。
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第一章:女恋湖の人魚
「嘘の中に眩しい思い出あり」
枯れ果てた
湖底に浮かぶ 洞窟は
あの日僕らが
始めた体験
夏休み、雨が降らずに干上がった湖。現れた洞窟は、少年たちにとって最高の冒険の舞台でした。
教頭先生が語る「人魚伝説」が切ない真実へと繋がっていく構成に、冒頭から心を掴まれます。
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第二章:ウィ・ワァ・アンモナイツ
「奇跡は思うことから始まる」
⚪︎本歌
手が器用 作る化石は
アンモナイツ
騙す相手は
友の自尊心
⚪︎返歌
出来悪い 友の化石を
壊したよ
嫉妬と罪に
悩まされて
「アンモナイト」を「アンモナイツ」と呼ぶ少年たちの無垢さと、その裏にある自尊心。
友への嫉妬から生まれた小さな悪意が、胸を締め付けます。
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第三章:冬の光
「想いを受けホタル輝く」
残された 時は少なく
友頼る
病室で起きた
奇跡の光よ
病に伏した友の祖母のために、冬にホタルを見せようと奔走する少年たち。
死という抗えない現実を前にして、彼らが懸命に手繰り寄せた「光」の美しさに、涙が止まりませんでした。
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第四章:夢の入口と監禁
「狂言から狂気へ」
□利一
森の中 探索してたら
見つけたよ
行方不明の 友達ひとり
□劉生
父親の 議員辞職
企てる
狂言つもりが
マジな誘拐
遊びのつもりの狂言誘拐が、本物の事件へと変貌していく緊迫感。
道尾さんらしいミステリの技巧が光る一編です。
日常がふとした瞬間に反転する恐怖が描かれています。
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第五章:夢の途中と脱出
時が流れて省みる
□利一
目をとじて 思い起こすよ
その昔
光も闇も 宝なりけり
□悦子
あの日みた 巨大な影は
何者ぞ
嘘か真か
私のみ知る
少年少女たちは、大人になりました。
当時の記憶の断片を物語としたとき、そこに新しい「光」が見つかりました。
当時の記憶は、幻か?それとも真実か?
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読み終えて:
いつか大人になる子供たち。
幼きころの記憶を楽しみ、ときに悲しむ大人たち。
この『光』という作品は、ノスタルジーのなかに潜む刹那さを呼び起こしてくれる物語でした。
Posted by ブクログ
語り手の「私」である利一が、小学4年生の夏休みから春休みまで、自分と友達に起こった出来事を書き起こしています。
なんたって小学生。スキあらば何か(ちょっと悪いこと)を思いつき、何かを発見し冒険し。友達にイラッとしたと思えば何かしてあげたいと思ったり。ケッタイな作戦を練ってはうまくいったり、と思ったら大失敗して叱られたり。
この子らはとにかく事件を起こします。最初はちょっとした冒険やイタズラだったのが、どんどんシャレにならなくなって…読んでるこっちは気が気じゃない。早く落ち着きたい一心でダッシュで読むハメに。
(カメの「ダッシュ君」もいい味出してます)
道尾作品で小学生がメインのものだと、問題を抱えた大人がたくさん出てきてズーンとなりがちなのですが…今回は大人も魅力的だったなぁ。
ちょっとした小道具たちが後からいちいち効いてくるところにもシビれました!全部回収されてました。
あと、解説読んでクーッ!となったところがあって…自分で気づきたかったっ。
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