あらすじ
利一が小学生だった頃、仲間といれば毎日が冒険だった。真っ赤に染まった川の謎と、湖の人魚伝説。偽化石づくりの大作戦と、洞窟に潜む殺意との対決。心に芽生えた小さな恋は、誰にも言えなかった。懐かしいあの頃の記憶は、心からあふれ出し、大切な人に受け渡される――。子どもがもつ特別な時間と空間を描き出し、記憶と夢を揺さぶる、切なく眩い傑作長編小説。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
よかった。とてもよかった。
こんな子供時代を過ごしてみたかったと思わせる一作です(ただし危ない目に遭ったのを除く)。
仲間たちもすごくいいですよね。間違った行動をしてしまう時もあるけれど、それが仲間のためっていうのがすごく素敵。
夢を語り合って、それが叶ったり叶わなかったりするのも結構リアル。
あと余計なことかもしれませんが、最初の赤い水の物語で、この作者の別の作品が頭をよぎって、また狂った少年が出てきたと思いましたが、全然勘違いでした。すみません清孝くん(汗)。
Posted by ブクログ
存在しないはずの記憶が思い起こされる物語。子供時代の好奇心や、仲間といる時のワクワク感が目の前に浮かんでくるようだった。ラストの目が離せない展開もハラハラしておもしろかった。もう戻れないんだな、と切なくもなり、余韻がしばらく続くような小説だった。
Posted by ブクログ
田舎町で暮らす少年少女の物語。毎日が冒険で友達と過ごす日々は本当に光り輝いていた。成長物語の要素はもちろんのこと、ちゃんとミステリの要素もある。道尾秀介さんはホラーなんかもあるため身構えることも多いけれど、本作は爽やかな読み心地なので安心して読んでほしい。自分の子供の頃を思い出すからか心に残った作品になった。
Posted by ブクログ
デパートのとこ、油断してたからギャップにめちゃくちゃ泣けた。自慢しぃだけど、熱いハート持ってるじゃんか。
キヨもばあちゃんもカッコイイし、キャラクターがみんな魅力的で楽しかった。
冒頭の一文は、解説を読むまで「私は知らんけど有名な本の引用なのかな」と思ってました。
意味もなく「…なのねす」って言いたくなる。
私の学生時代も「模試」が「もち」になる先生いたなぁ
Posted by ブクログ
スタンドバイミーのような作品
ミステリーかなと思って読んでたから毛色が違くておどろいたけど、これはこれで大好き
少年の頃の思い出が蘇ってくる、、
最初のページから騙されてるだなんて思ってなかった笑
Posted by ブクログ
再読。小学生の少年少女が主人公だけど虐待や育児放棄のような悲しい境遇が出てくるわけではなく、道尾作品の中では後味が悪くなく読める作品。
子供達のキャラクターが立っていて、小学生くらいの時ってこういう子いたなぁと解像度の高さにグッときました。中でも特に祖母と二人暮らしで貧しい生活をする清孝、議員の息子で大人びた言動の劉生は作品のキーパーソンであり印象的なキャラクターです。
人類初のあの月面着陸の話も効果的に使われていて、より一層子供達が愛しくなりました。
364ページ以降の物語のスピード感、好きです。
Posted by ブクログ
あらすじすら見ずに読み始めたけど、面白くてすぐに読み終えた。冒頭からの身近な小さな事柄のお話からの意外と大きな事件の展開は、引き込まれました。
Posted by ブクログ
子どもの頃というのは、自分たちで遊びを思いつき、ちょっとしたことも冒険となる。自分たちでひらめいたことに感動しては、成功すると信じて疑わない。想像力豊かで、希望に満ちている。いま振り返って懐かしいと感じるということは、いつの間にか子どもの頃の当たり前が無くなっていたということ。無くしてしまったことにも気付かなかった、ということだ。子どのも時間は特別で、二度と味わえないのは寂しいけれど、その頃を思い出すきっかけとなる素敵な話だった。
Posted by ブクログ
あだ名とか、子どもの感性とか、あの時期特有の自意識とか、すごく共感。しかも丁寧に描かれている上、スリルに溢れる少年冒険小説。さしずめ、現代のトムソーヤーの冒険のよう。
月と蟹よりも、こちらの方が共感度高い。
Posted by ブクログ
道尾秀介の少年が主人公になる作品の中
で、一番のお気に入りになった。
短編集のようで、月日が流れていく。
さまざまなエピソードがあり、利一や友
人達との絆が強くなる。
ラストの息詰まる展開から目が離せなく
なった。
Posted by ブクログ
道尾秀介を初めて読んだ。「光」を手に取ったが、手始めとして、そして元旦に読む本として相応しい作品だったかなと思う。題名のごとく「光」がモチーフで、光の向こうにおぼろげに見えるノスタルジックに描かれる少年時代。しかし、本文の「私」と、ゴシック体で書かれた「私」にちょっと戸惑いを覚えた。
Posted by ブクログ
「道尾秀介」の長編小説(連作短篇かな…)『光』を読みました。
今月の始めに読んだ『鬼の跫音』以来、10冊連続で「道尾秀介」作品です、、、
今月は「道尾秀介」特集月間ですね… でも、1作ごとに作風が異なり、作品が進化し続けているので飽きずに読めるんですよね。
-----story-------------
あのころ、わたしたちは包まれていた。
まぶしくて、涙が出る――。
都会から少し離れた山間の町。
小学四年生の「利一」は、仲間たちとともに、わくわくするような謎や、逃げ出したくなる恐怖、わすれがたい奇跡を体験する。
さらなる進境を示す、「道尾秀介」、充実の最新作!
「利一」が小学生だった頃、仲間といれば毎日が冒険だった。
真っ赤に染まった川の謎と、湖の人魚伝説。
偽化石づくりの大作戦と、洞窟に潜む殺意との対決。
心に芽生えた小さな恋は、誰にも言えなかった。
懐かしいあの頃の記憶は、心からあふれ出し、大切な人に受け渡される―。
子どもがもつ特別な時間と空間を描き出し、記憶と夢を揺さぶる、切なく眩い傑作長編小説。
-----------------------
小学校の頃って、ホントに毎日が冒険だったなぁ… 本書に登場する「利一」とシンクロする部分が多く(誘拐事件は除く)、少年時代を思い出しながら読み進めましたね、、、
自転車で移動できる範囲が自分にとっての世界の果てだったことや、友達と手打ち野球を楽しんだこと、山林や雑木林が遊び場だったこと、野良犬との交流があったこと、亀を飼っていたこと、昔は化石を容易に見つけることができたことを教えてもらったこと、カセットテープを使って遊んだこと、河原でホタルを追ったこと、貧しい子やそれなりに裕福な子がいたこと… 等々、懐かしい日々が蘇えってくる作品でした。
■第一章 夏の光
■第二章 女恋湖の人魚
■第三章 ウィ・ワァ・アンモナイツ
■第四章 冬の光
■第五章 アンモナイツ・アゲイン
■第六章 夢の入口と監禁
■終章 夢の途中と脱出
■解説 大林宣彦
小学四年生の「利一」と、その仲間たちの夏休みから冬の終わりにかけての体験と、その経験を経て子どもたちが成長していく姿を描いた作品… 読後の印象は「スティーヴン・キング」の『スタンド・バイ・ミー』を読んだときに近かったですね、、、
真っ赤に染まった川の水の謎と、湖から魚がいなくなった本当の理由と人魚伝説、洞窟での恐怖体験、アンモナイトの偽化石づくり大作戦、大切な人にホタルを見せるためにホタルの幼虫を厳冬の川で捕獲、去って行く友人へ渡したかった贈り物を手に入れるためのデパートでの盗掘作戦、誰にも言っていなかった将来の夢を告白したテープ、胸の中に芽生えた小さな恋心、そして、狂言誘拐が誘拐事件に発展してしまった決死の対決… 等々、わくわくしたり、恐怖を感じたり、切なくなったり と、「利一」に感情移入しながら愉しく読めました。
「利一」の友人「清孝」の祖母「キュウリー夫人」は、最初、気難しい人だなぁ… と思っていましたが、「利一」等との交流の中で徐々に心を開いてくれて、終盤では大好きな登場人物となりました、、、
こんな大人との交流もあったなぁ… と思い出しましたね。
大人になってから、いつの間にか失ってしまった冒険心、見えなくなってしまった光… 少年の頃って、こんな生活が永遠に続くような、そんな錯覚があったような気がしますね、、、
「道尾秀介」って、少年の心情を描くのが巧いなぁ… と改めて感じた一冊でした。
冒頭(目次より前)に紹介される『時間(とき)の光』という「市里修太」という作家の文書の一部や、アポロ11号の月面着陸の際の、「ニール・アームストロング船長」等と管制センターの通信記録、各章の間に挿入される「わたし」の回想等、読んだ際には意味がわからない、ちょっとした謎が、読んでいるうちに徐々に解けていくのも愉しみのひとつですね、、、
「利一」→逆にすると→「一利」→「市里」
亀の「ダッシュ」→逆にすると→「シュダッ」→「修太」
なんて気付かないよなぁ… そんな遊び心もある作品でしたね。
先入観を持たずに、自然体で読み始めたのも良かったかな。
Posted by ブクログ
小学四年の利一とその友達の半年を描いた物語。
写真家の父を持ち、金持ちをちょっと鼻にかけた宏樹。
離婚した母を小学二年で失い、祖母に育てられている清孝。
お調子者で不器用だが憎めない慎司。
そして慎司の二つ上の姉で、利一の憧れの人悦子。
この五人が女恋湖の伝説をめぐる冒険をしたり、アンモナイトの化石のレプリカを作ろうとしたり。
人魚伝説、冬の花火大会、アンモナイトの化石など、子ども時代ならではのエピソードの数々が楽しい。
五人のグループは…実際の子ども集団にはそれくらいの人数のことだってあるけれど、物語での子どもグループとしては多すぎはしないか?と最初思った。
ドラえもんだって、のび太、ジャイアン、しずかちゃん、スネ夫の四人だ。
多いとキャラがかぶるし、読者の方でも覚えきれない…とも思えたが、さすがそこはうまく描き分けられている。
気になったのが、視点人物で、本筋の物語の語り手でもある利一がやけに大人だなあ、というところくらい。
しかし、この利一少年が小4として不自然なくらい繊細で大人びたキャラクターなのは、この物語内物語がどういうものなのかが明かされていく最終章を読んで納得する。
そこも含めて、周到に考えられたということだったのか、と感服する。
清孝が、とてもいい。
小学校二年で母親を失って、強くなるしかなかった少年だ。
この子が、おばあちゃんである「キュウリー夫人」を思っていうセリフが泣かせる。
「(ばあちゃんは)俺たちよりずっとたくさん生きているから、足だって腰だって、俺たちと同じことしても、俺たちより、何倍も何倍も、疲れるから、俺が(買い物に)行くんだ!」
自分もおばあちゃんっ子だったが、この年齢でこのやさしさはなかった。
強いこととやさしいことが両立する、これまたすごい小学四年生であった。
Posted by ブクログ
たぶん再読。それに、子どもたちの国語の問題で読んだこともある気がする。
だから、ちょっとした伏線は気がついた。でも、ワクワクしたし、ドキドキしたし、子どもの頃の読書体験がこんなだったら良かったなって思った。実際は、今読むからこそ、こんな風に思うんだろうな。
以前、読んだかもしれないが、今、家にないということは、そのときはそんなに良いなと思わなかったのだと思う。
Posted by ブクログ
それが当たり前であるかのように高校生の甘酸っぱい青春を描いた物語を読んでも自分にはあまり共感できないことが多いが、本作が描いている小学生時代の好奇心や思い出には懐かしい気持ちを味わうことができた。登場人物の小学生らしい天真爛漫な言動は大人になった自分にはとてもまぶしい。とはいえ、ただそれだけでは終わらないのはさすがの道尾秀介。最後の解説を読むまでは市里修太という作家は実在するのだと思っていた。
道尾秀介作品は文体というか全体的な雰囲気として独特の寂寥感を感じるものが多いと思っているが、『光』は物語のテーマも相まって特にその色が強く感じた。またさらに年を取ってから改めて読みたい作品だ。
Posted by ブクログ
田舎の少年時代に、日常的に起こるドラマを描いた作品。
子供の頃は何とも思わなかっ当たり前の出来事が、大人になると全てキラキラ輝いており、1つ1つが眩しい光の様に感じた。不自由で無力で上手くいかない事が多い少年時代が、不思議と羨ましく感じた。道尾秀介さんはミステリー作品が多いが、個人的にはミステリーではないヒューマ二ティ作品が好き。出会えて良かった本の1つになった。
Posted by ブクログ
ー もし子供を持っていたなら、あるいは将来的に持つことがあるなら、どうしても教えてあげたいことが一つある。
息子でも娘でもいい。わたしたちは二人並んでゆっくりと歩いている。足下にあるのは、ぬかるんだ土かもしれないし、乾いたコンクリートかもしれない。周囲の風景に、色は多いかもしれないし、少ないかもしれない。どこだって関係ない。いつの季節だって同じことだ。
わたしは子供の顔を振り向かず、景色にも目を向けず、ただ顔を少し上向けて、あの頃を見る。そして教える。
もし本当に綺麗な、眩しい光に出会いたいと思うなら。
いつでも目を開けていなさいと。何があっても、両目に映る景色がどんなものであっても、決して顔をそむけずに、それをよく見ておきなさいと。 ー
子どもの頃の思い出とそれを振り返る「わたし」の短編集。もちろん、道尾さん特有の全てが繋がっている素敵な物語。
どの作品を読んでも面白いのだが、真備庄介シリーズを書いてくれ!
Posted by ブクログ
利一、慎司、宏樹、清孝、悦子、そして劉生。彼らの小学生時代が生き生きと描かれている。ハラハラあり、涙あり、笑いありの輝く日々。自分の子供の頃を思い出します。子供の頃の記憶はいつもキラキラしている。夏休みなんて毎日が冒険だった。スタンドバイミーや、夏の庭を思い出した。こういった本はいつだって琴線に触れる。とても良かった。
Posted by ブクログ
2018年、29冊目は道尾秀介。
小学四年生の利一、親友の慎司、その姉で六年生の悦子、写真家の父を持つ同級生の宏樹、キュウリー夫人とあだ名される祖母と二人暮らしの清孝。田舎町での五人の冒険譚。
赤く染まった川、湖の人魚伝説、アンモナイトの化石、冬の蛍……etc。少年の物語としては、直木賞作品『月と蟹』より、コチラをススメる。
各章にちりばめられた、道尾らしさ。そして、物語全編に大きく仕掛けられた道尾流フック。ミステリーの流儀を踏まえ、どちらも上手く機能している。特に、物語全編に大きく仕掛けられた方は、一つは何となく気付いたが、もう一つは、解説で気付かされるといった具合(その解説が、ちょっと……)。
全体的に悪くない。ただ、クライマックスのエピソードは少し好みとは違った。それでも、やや甘めだが、★★★★☆あげれる読後感あり。
Posted by ブクログ
少年少女の青春の物語。何処と無く私自身の思い出ともかぶり、懐かしさを覚えました。題名の「光」は、最終章で主に出てきますが、キラキラした青春時代=「光」でもあると思います。最後までサラッと終わらずしっかりした作品で、とっても満足して読み終えました。私が知っている道尾さんの作品にはない、とっても爽やかな夢のある物語です。一番好きな章は「アンモナイツ・アゲイン」、一番好きな登場人物はキュウリー夫人。最後は私とわたしに少し騙されちゃいました。最終章の緊迫感と躍動感はハンパなかったです!
Posted by ブクログ
感想を書くため再読。
とにかくアクティブな子供たち。出来ることを全力で楽しんでる姿に羨ましくなる。自分がここまで子供時代を楽しめたかというと、全く自信がない。
子供達も元気でいいけど、身近に潜む幻想的な風景や奇跡の描写に、現実の世界の出来事のはずだけど、どこか非現実感がある不思議な感じに、緩めてもらえる気持ちになった。リラックス〜。
と思いきや、最後はピンチになってハラハラ。子供が知らず知らずのうちに巻き込まれる大人の事情に、大人はしっかりしなきゃなとも思う。
そして、回想者にしてやられた。
うん、読後感、なんかアンニュイ。紅茶を飲みたい。
Posted by ブクログ
小学一年生の息子がいるので、これから友達と一緒にこんな風に冒険したり好奇心旺盛に遊びに行くのかなぁと想像しながら読みました。
男の子にしかわからないような感性とかワクワク感が読み手にも伝わってきました。
息子には沢山遊んで、仲良しの友達を作って、沢山思い出を作って、大きい夢を見て育っていって欲しいなと思いました。
ただ危険な目には合わないように本当に気をつけて欲しいですね。
Posted by ブクログ
子供は冒険が好きだよね。かくいう私も好きだったし、危険な遊びもしてたと思う。
でも親になってからは、危ないことはしないでって思って、子供に色々制限してしまってたかもしれないのは反省。でもやっぱり心配。さすがに終盤のような事件はなかなかないだろうとは思いつつも、何が起きるか分からない昨今。複雑な思いである。
とはいえ、友達とかけがえのない時を過ごしてほしいね。
一人どうしても好きになれない子がいたな笑
あと、レビューで軽く書き方についてのネタバレを受けてしまっていたので、ここかーと気づいて驚きはなかった。残念すぎ。
Posted by ブクログ
田舎で暮らす小学生たちの冒険小説。冒険といっても日常の中での範囲であって、友達同士でふざけ合ったり探検したり叱られたり。
ノスタルジックで光輝くような少年時代の思い出たち。
仲のいい野良犬の行方不明事件や偽化石作成、湖の人魚伝説や誘拐事件など様々な騒動が主人公の利一の視点で描かれる。
小学生にありがちなおふざけとか、こんな子いたなーって感じたり、昔懐かしい気持ちにさせてくれるお話。
Posted by ブクログ
おもしろかった。
少年少女の小学生の頃の話
田舎の何もない小学生が、湖の洞窟やアンモナイトと出会い、心が踊る。ザ少年が好きな事をまとめたような話。
少年時代特有のタイプが違ってもなんか仲良くなっていく過程がリアルでワクワクした。
一気に読めて、めっちゃおもしろいかったけど、
星4を付けるにはなんかなあって思ってしまった。
3.5ぐらいの3かな。
Posted by ブクログ
★3.6 2022.04.23
みんなが小学生だった、あの頃の話。
ちょっとしたことが冒険で、友だちのためという大義があったあの頃。
さすがに小学生としては冒険の度が過ぎているのはフィクションなので良しとして、あの頃の、甘くて苦い思い出に浸れる物語だった。
↓↓↓内容↓↓↓
利一が小学生だった頃、仲間といれば毎日が冒険だった。真っ赤に染まった川の謎と、湖の人魚伝説。偽化石づくりの大作戦と、洞窟に潜む殺意との対決。心に芽生えた小さな恋は、誰にも言えなかった。懐かしいあの頃の記憶は、心からあふれ出し、大切な人に受け渡される―。子どもがもつ特別な時間と空間を描き出し、記憶と夢を揺さぶる、切なく眩い傑作長編小説。
Posted by ブクログ
序盤は少年文学というか、子供の時図書室にあったズッコケ三人組シリーズなのか?と思いながら読みました。伏線の回収も、少しわざとらしいところもあって、ちょっと舐めてました。いやーしかし、終盤は加速度的に面白くなりました。そして、最後は見事にやられました。
そうですか。私とわたし、そうですか。
本のド頭の引用箇所とか。そうでしたか。
大林宣彦の解説も面白いです。本編とセットでお楽しみ下さい。
余談ですが、劉生が慎司からポックリさんのモノマネを習うところが大好きです。
「もうお正月ではごないまねん。」