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エム氏の官能遊園地
愛情と愛欲にあふれる、53編の官能ショートショート!! かっての教え子、はじめての女【ひと】、同級生、部下、上司…… 人生最高の幸せ気分の断片を切り出す、エム氏(牧村僚)の艶語り! 左側へ移動した節子が肩のあたりに手をやり、またおもむろに揉み始める。躊躇することなく、大吉は左手を伸ばした。節子も心得たもので、膝を開いていた。大吉はまた節子のふとももを撫でまわす。最初の一年ほどは、これで終わりだった。だが、大吉は自分の勝手さに気づいた。節子のふとももの肌ざわりはすばらしく、大吉はさわるだけで満足なのだが、これでは節子がまったく面白くないはずだった。(「奥様に叱られます」より) 人物の個性、展開の妙、現実と妄想の境界、極まるシーン原稿用紙6枚の大宇宙!! -
Mの暗号
推定総額、じつに30兆円。戦後、軍から消えた莫大な資産<M資金>の謎── <獅子>が守りし金塊を探せ! 亜細亜産業、GHQ、そしてフリーメイソン…… 奇妙な暗号文から、戦後史に暗躍した機関の名が次々と浮かび上がる! 歴史作家・浅野迦羅守(あさのがらむ)のもとに、美人弁護士・小笠原伊万里が奇妙な相談を持ちかけてきた。 継父が祖父から預かっていた地図と暗号文が、継父殺害に関係している疑いがあるので、その謎を解読してほしいというのだ。 迦羅守が仲間と共に解読に挑むと、やがて戦後史の闇に葬り去られた30兆円の金塊<M資金>の存在が浮かび上がる。 戦後史の謎に挑む、傑作冒険ミステリー! -
エモ怖
「言い知れない切なさ」 「甘さのにじむ寂しさ」 「後悔の残るしあわせ」 「幸福なあきらめ」 一筋縄ではゆかない感情があふれ出す、忘れがたい「記憶」という名の実話怪談。 生と死の交わる繊細な世界観の装画は、YOASOBI「夜に駆ける」のMVを手掛ける藍にいな。 心に残る1話がきっと見つかる、ぜんぶ実話のエモ怖い話。 確かに幽霊の話、怪奇現象の話なのだけれども、彼・彼女の中では怖いとは別の感情で記憶されている体験。 言葉にならない何かが静かにあふれ出すメロウな実話怪談集。 ・人身事故でできた待ち時間、偶然昔好きだったバンドマンに再会した彼女は想い出話に花を咲かせるが、なぜか彼の言葉の一部が聞き取れなくて…「憧れの延長線上」 ・家出した時に籠る公園の土管。内壁に書かれた〈しょうぼうしになりたい〉という落書きが見るたびに変化して…「土管」 ・密かに想いを寄せる文芸部の同級生。彼女には彼氏がいたが心霊スポットに行ってから異変が…「さよなら近藤」 他、心揺さぶる41の実話。 -
選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子
その女性は、出生前診断をうけて、「異常なし」と 医師から伝えられたが、生まれてきた子はダウン症だった。 函館で医者と医院を提訴した彼女に会わなければならない。 裁判の過程で見えてきたのは、そもそも 現在の母体保護法では、障害を理由にした中絶は 認められていないことだった。 ダウン症の子と共に生きる家族、 ダウン症でありながら大学に行った女性、 家族に委ねられた選別に苦しむ助産師。 多くの当事者の声に耳を傾けながら 選ぶことの是非を考える。 プロローグ 誰を殺すべきか? その女性は出生前診断を受けて、「異常なし」と医師から伝えられたが、生まれてきた子は ダウン症だったという。函館で医師を提訴した彼女に私は会わなければならない。 ※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
エリザベス女王の事件簿
容疑者は50名!90歳の英国女王、奇怪なピアニスト殺人事件に挑む! 英国で10万部突破、18カ国で翻訳 ウィンザー城で若い男の遺体がクロゼットから発見される。晩餐会に呼ばれたロシア人ピアニストで、遺体はあられもない姿だった。事件について城では箝口令が敷かれ、警察とMI5はロシアのスパイによるものと見なし捜査するが、容疑者が50名もいて難航する。でも大丈夫。城には秘密の名探偵がいるのだ。その名もエリザベス2世。御年90歳。世界最高齢の女王が華麗に事件を解決する!英国で10万部突破、18カ国で翻訳。解説・大矢博子 【絶賛の声】 今年出版された犯罪小説の中で、もっとも愛らしい作品。『ザ・クラウン』と『ミス・マープル』を掛け合わせたら、この魅力的なホワイダニットにしあがるだろう(ルース・ウェア) 優しく愉快で、控えめながら説得力があり、全くもって魅力的。英国王室の神秘性に探知性を加えている(アマンダ・クレイグ) 抜け目なく賢明で好奇心旺盛な女王陛下の姿である(ガーディアン紙) 本物のディテールが満載で、ストーリーはスマートかつねじれていて、そして全体が素晴らしく、奇妙なほど説得力がある。絶対的な完成度(イザベル・ブルーム) プロットはよく考え抜かれ、見事に観察されている。今年読んだミステリーの中で最高の一冊だ(フレッシュフィクション) この本のすべてを愛している…。女王陛下が王冠の下に他の事件も隠し持っていますように。『木曜殺人クラブ』は面白かった。『ウィンザー城の殺人』はもっと面白い(TheBookbag.co.jp) エリザベス2世を探偵役とする楽しいシリーズ。ベネットが描く、温厚で賢く、機知に富んだ女王とその王室生活は魅力的だ(パブリッシャーズ・ウィークリー誌) -
エリザヴェータ・バーム/気狂い狼 オベリウ・アンソロジー
ダニイル・ハルムスの原点、伝説のグループ「オベリウ」の全貌がついに明らかになる──。 100年前、無名の若者たちによって結成された「オベリウ」(ОБЭРИУ)は、20世紀前半のロシアにおける文学的実験の極致をきわめた。ダニイル・ハルムスの「エリザヴェータ・バーム」「出来事」新訳、これまで未邦訳だったニコライ・ザボロツキー「気狂い狼」、コンスタンチン・ヴァーギノフ「スヴィストーノフの仕事と日々」、レオニード・リパフスキー「水論」など、この伝説のグループ周辺12名の代表作を網羅した世界初のアンソロジー。 ◎本書作品収録作家……ダニイル・ハルムス/アレクサンドル・ヴヴェジェンスキー/ニコライ・ザボロツキー/コンスタンチン・ヴァーギノフ/イーゴリ・バーフチェレフ/ドイヴベル・レーヴィン/ユーリイ・ウラジーミロフ/アレクサンドル・ラズモフスキー/クリメンチー・ミンツ/ニコライ・オレイニコフ/レオニード・リパフスキー/ヤコフ・ドゥルースキン 【目次】 100年前、無名の若者たちによって結成された「オベリウ」(ОБЭРИУ)は、20世紀前半のロシアにおける文学的実験の極致をきわめた。ダニイル・ハルムスの「エリザヴェータ・バーム」「出来事」新訳、これまで未邦訳だったニコライ・ザボロツキー「気狂い狼」、コンスタンチン・ヴァーギノフ「スヴィストーノフの仕事と日々」、レオニード・リパフスキー「水論」など、この伝説のグループ周辺12名の代表作を網羅した世界初のアンソロジー。 ◎本書作品収録作家……ダニイル・ハルムス/アレクサンドル・ヴヴェジェンスキー/ニコライ・ザボロツキー/コンスタンチン・ヴァーギノフ/イーゴリ・バーフチェレフ/ドイヴベル・レーヴィン/ユーリイ・ウラジーミロフ/アレクサンドル・ラズモフスキー/クリメンチー・ミンツ/ニコライ・オレイニコフ/レオニード・リパフスキー/ヤコフ・ドゥルースキン 【著者】 ダニイル・ハルムス 詩人・作家・劇作家。ペテルブルク生まれ。27年には詩人仲間と共に前衛的な芸術家グループ「オベリウ」を結成。30年代は主に児童文学の分野で活躍。スターリン政権下で弾圧に遭い、41年に逮捕。翌42年に監獄病院で餓死した。代表作に『エリザヴェータ・バーム』『出来事』『ばあさん』など。 アレクサンドル・ヴヴェジェンスキー 詩人・劇作家。31年に逮捕、翌年釈放されるが、流刑地を転々としたのちレニングラードに帰還。36年にハリコフへ移住。41年に再び逮捕、カザンへ移送される途中に肋膜炎で死去。代表作に『イワーノフ家のクリスマス』『灰色ノート』『挽歌』など。 ニコライ・ザボロツキー 詩人・翻訳家。ハルムスやヴヴェジェンスキーたちと共に「オベリウ」立ち上げに参加。「オベリウ宣言」の主要部分を執筆する。代表作に『気狂い狼』『農業の勝利』など。 コンスタンチン・ヴァーギノフ 詩人・作家。21年に「島民」グループを結成。その作品集において初めて詩が活字となる。20年代末から4つの長篇小説を次々と執筆。創作意欲は旺盛だったが、34年に結核で死去。代表作に『山羊の歌』『スヴィストーノフの仕事と日々』など。 イーゴリ・バーフチェレフ 詩人・作家・劇作家。詩の夕べでハルムスに出会う。26年、仲間と共に演劇グループ「ラジクス」を結成。やがて解散するが、このグループが母体のひとつとなり、27年に「オベリウ」が誕生。代表作に、ザボロツキーを始めとするオベリウ派の回顧録『私たちの若かった頃』、戯曲『冬の散歩』など。 ドイヴベル・レーヴィン 作家・脚本家。27年、「オベリウ」立ち上げに参加。「左翼の三時間」のパフォーマンスを考え、戯曲『エリザヴェータ・バーム』の演出をハルムスおよびバーフチェレフと共に担当した。代表作に長篇小説『十車両』『リホヴォ』など。 ユーリイ・ウラジーミロフ 詩人・作家。創作は全部で10篇程しか現存せず、本書収録の『スポーツマン』は唯一の大人向け作品。 アレクサンドル・ラズモフスキー 作家・劇作家・脚本家・映画評論家。「オベリウ」時代の友人バーフチェレフと共同で多くの作品を執筆したことでも知られ、とりわけ戯曲『スヴォーロフ元帥』は大成功を収めた。 クリメンチー・ミンツ 映画監督・脚本家。国立芸術史研究所附属芸術学高等コース映画科でラズモフスキーと出会い、27年、共に「オベリウ」に加入。脚本や監督を務めたコメディ映画は大成功を収めた。代表作に、映画『虎使いの女』、ラジオ番組『有名船長クラブ』など。 ニコライ・オレイニコフ 詩人・作家・編集者。25年からレニングラードの国立出版局児童書部門にて、マルシャークやシュワルツと共に編集者・作家として働く。編集を務めた児童雑誌『ハリネズミ』と『マヒワ』には「オベリウ」のメンバーも寄稿し、親しく交遊した。しかし37年に逮捕、銃殺される。代表作に『ゴキブリ』『ハエ』。 レオニード・リパフスキー 哲学者・児童文学作家。20年代から30年代にかけ、「チナリ」のメンバーたちを自宅に集め親しく交遊。41年にレニングラードの港湾都市ペテルゴフにて戦死。代表作に『水論』『恐怖の研究』『言葉の理論』。 ヤコフ・ドゥルースキン 哲学者・数学者・音楽研究家。独ソ戦が始まりレニングラードが封鎖されると、ハルムスの妻から夫の原稿の入ったトランクを託される。20年にわたりそのトランクを大切に保管しつづけたが、ハルムスの死が明らかになると、原稿を地下出版で広めはじめる。代表作にエッセイ『チナリ』、ヴヴェジェンスキー論『無意味の星』など。 小澤裕之 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、東京大学ほか非常勤講師。専門はロシア文学。著書に『理知のむこう――ダニイル・ハルムスの手法と詩学』(未知谷)、訳書にダニイル・ハルムス『言語機械――ハルムス選集』(未知谷)、サムイル・マルシャーク『森は生きている~12の月のおとぎ話~』(小学館)、最近の論文に「ゴーゴリ「査察官」の忘れられた初邦訳:底本・文体・受容」(『ロシア語ロシア文学研究』56号)がある。 -
襟裳岬殺人事件
札幌のホテル経営者の朋恵は経営のことで悩み、ひとり気持ちを整理するために襟裳岬を訪れた。 海霧が迫る岬で、朋恵は女性の殺人死体と遭遇する。 翌日、日高山脈を挟んで反対側の然別温泉で男の自殺と思われる死体が発見された。二人はともに郵政年金福祉事業団の企画課に勤務していた。 地元の目撃者や新聞記者の話から、単純な痴情のもつれによる殺人ではないと感じた朋恵は、大学の同級生の峡子に相談する。 峡子は警察庁に入庁し警視正というキャリアだ。そして紹介されたのは警視庁広域捜査官の宮之原だった。 宮之原の捜査で、事件は北海道と東京の二点を結び思いもかけないような広がりを見せ、複雑な人間関係が浮かび上がる。 著者の代表作「宮之原警部シリーズ」注目の一冊。 -
LAフード・ダイアリー
LA(ロサンゼルス)に渡った映画研究者が、「食」を通して考えたアメリカ。 料理本批評エッセイ『食べたくなる本』で話題を呼んだ著者による、 ユニークな食生活エッセイ&体験的都市論。 文庫版の推薦コメントに三宅香帆!! 文庫版限定でタコスのレシピも特別収録。 「スロー対ファスト」とか「オーセンティック対リミックス」というような、 私自身これまで少なからず囚われてきた対立構図がある。 LAの食には、それを軽々と超える自由闊達な生命力があるようにも思えた。 「多様性」とは何か、それをいま、どう擁護しうるか。 こんにち最も切迫したこの問いに対する貴重なヒントを、 私はここでいくつも得ることになる。(本書「まえがき」より) 【目次】 なぜアメリカへ? LAフリーウェイとIN-N-OUTバーガー 季節のない寿司 ゲリラ・タコス カナダの自然食 ヴェニスのエキゾティシズム ジョナサン・ゴールド USC 「映画と牛の関係について」 LAの友人 記憶の襞 多様性と画一性 -
エルサレムから来た悪魔
1171年のイングランド。トマス・ベケット大司教殺害の衝撃もさめやらぬ王国を、ケンブリッジの町で起きた、子どもの連続失踪・殺害事件が揺るがしていた。事件はユダヤ人の犯行だとする声が強く、私刑や排斥運動が起きる。富裕なユダヤ人を国外に追放してしまえば国の財政は破綻し、かばえば教会からの破門は避けられない。進退窮まった国王ヘンリー二世は、シチリア王国から優秀な調査官と医師を招聘し、事件を解決させようとする。若き女医アデリアは、血に飢えた殺人者の正体をあばくことができるのか。CWA最優秀歴史ミステリ賞受賞の傑作。 -
L特急踊り子3号殺人旅行
同一列車内で起こった連続殺人事件に挑む、鉄道警察隊・江戸川警部の活躍! 通勤客で満席の〈湘南ライナー2号〉から、女の殺し屋が失踪した。仲間の男たちは、女が車内に残した秘密書類を回収すべく、折り返しL特急〈踊り子3号〉となった列車内をくまなく捜しまわるが発見できず、列車は伊豆急下田駅に着いてしまった。だが、そこで発見されたのは、失踪した女の得意技・毒針で殺された仲間の死体。しかもそれは、連続して起きる殺人事件の幕開けにすぎなかった……。長篇トラベル・ミステリ「江戸川警部」シリーズ。 ●斎藤 栄(さいとう・さかえ) 1933年、東京都生まれ。東京大学法学部卒業。公務員生活を経て、1966年『殺人の棋譜』で江戸川乱歩賞受賞。以後、巧みなストーリーテラーとして推理小説界の第一線で活躍する。 -
LPの森/道化師からの伝言 石田柊馬作品集
瀬戸夏子さん推薦! 「どうしようもなくかっこいいのに、そんなことを言ったら嫌われてしまいそうだ。含羞のダンディズムに導かれてわたしたちは現代川柳の真髄を知ることになる」 川柳性を徹底的に突き詰め、「妖精は酢豚に似ている絶対似ている」などの作品でも知られる現代川柳の先駆者・石田柊馬(1941~2023)。没後2年目に出版となる、晩年の作品と「道化師からの伝言」「世紀末の水餃子」ほか代表的な評論を収載した作品集。 【収録句より】 高齢者と呼ばれナスカの地上絵よ 少年もコンビニも美しい突起 キャラクターだから支流も本流も その森にLP廻っておりますか こうなればじゅごんじゅごんと呼ばせてやる 【目次】 【目次】 第一部 川柳句集 Ⅰ ナスカの地上絵 Ⅱ LPの森 Ⅲ 井上上等兵の150年 第二部 川柳評論 道化師からの伝言 松本芳味ノート 川柳味の変転 世紀末の水餃子 詩性川柳の実質 冨二考 あとがき 【著者】 石田柊馬 本名・石田宏。京都市生まれ。十代の後半で川柳と遭遇。「平安川柳社」入会。「川柳ジャーナル」終刊時の編集者。「川柳サーカス」「コン・ティキ」を経て「バックストローク」「川柳カード」「川柳スパイラル」の同人として現代川柳の第一線で活動をつづけた。句集にセレクション柳人2『石田柊馬集』、『ポテトサラダ』。共著『現代川柳の精鋭たち』『セレクション柳論』『はじめまして現代川柳』。 小池正博 1954年生まれ。「川柳スパイラル」編集発行人。日本連句協会副会長。句集『水牛の余波』(邑書林)『転校生は蟻まみれ』(編集工房ノア)『海亀のテント』(書肆侃侃房)。評論集『蕩尽の文芸 川柳と連句』(まろうど社)。編著『はじめまして現代川柳』(書肆侃侃房)。 -
エルメスの手
連続臓器摘出殺人――凄すぎるミステリ!! 東京都内で連続殺人事件が発生。発見された五遺体は、すべて内臓を摘出されていた。 捜査を進める警視庁捜査一課の代峰サチは、やがて被害者の全員がアイネクライスタという香水の愛用者であったこと、HIV陽性であったことを突き止める。 事件発生と同時に、警視庁内では謎の連続殺人を表す符丁〈ルーシー・デズモンド〉がささやかれ始めるが、端緒は戦時下の日本で極秘に組織された情報機関・八坂社会学研究所、別称ヘルメス会のある研究にまでさかのぼるものだった。 ベストセラー『偏差値70の野球部』の著者による、凄すぎるミステリー! 犯人は単独か? 複数か? 動機は? 目的は? はたして読者はこの小説の意図に気がつくか? -
エレガンス
東京大空襲×洋装女性連続不審死 実在した警視庁の写真室所属巡査と〝吉川線〟を考案した鑑識第一人者による傑作ミステリー! 戦争で、空襲でどうせ死ぬ。 それなのに、どうして殺人事件を追うのか? 空襲が激化する1945年1月、警視庁でただ一人、ライカのカメラを扱える石川光陽。写真室勤務である彼の任務は、戦禍の街並みや管内の事件現場をフィルムに収めること。 折しも世間では、女性四名の連続首吊り自殺が報じられていた。四人は全員、珍しい洋装姿で亡くなっており、花のように広がったスカートが印象的なため“釣鐘草の衝動”と呼ばれ話題となっていた。 ある日突然、警視庁上層部から連続する首吊り事件の再捜査命令が光陽にくだる。彼と組むのは内務省防犯課の吉川澄一。光陽が撮った現場写真を見た吉川は、頸部索溝や捜査記録の重要性を説く。自殺説に傾く光陽に対し、吉川は他殺を疑っていた。 捜査が進む中で、四人の女性にはある共通点が判明。激しさを増す空襲の中でも、光陽と吉川による必死の捜査が続き、吉川は決然と捜査の意義を語る――。 「犯罪を見逃すのは、罪を許容することと同義です。空から爆弾を落として罪なき人々を殺している行為を容認することと同じなんです。我々は、許されざる行為を糾弾する役目を担わなければならないんです」 さらに光陽と吉川の前に、戦時中でも洋装を貫く女性の協力者が現れる――。 本作は、統制下という世界によって自分が変えられないようにするため、美しくありたいと願う、気高い女性たちの物語。 戦後80年、次世代へつなげたい著者渾身の記念碑的小説! -
エレンディラ 新版
『百年の孤独』の世界と交差する傑作。ガルシア=マルケス、最高の短篇集! 大きな翼を持つひどく年取った男、この世でいちばん美しい水死人、無垢な少女エレンディラの数奇な物語……"大人のための残酷な童話"ともいえる6つの短篇と中篇「無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語」を収録。『百年の孤独』ともつながる、コロンビアのノーベル賞作家ガルシア=マルケスの代表的短篇集。改訳し、詳細な解説を付した新版。(解説 木村榮一・松本健二) 『百年の孤独』と『族長の秋』というふたつの大作にはさまれて生まれたのが、ここに紹介した『エレンディラ』である。とめどなくエピソードがくり出される壮大なスケールの二編の小説の余滴とも言えるのがこの短編集だが、一方ではこの二作品をつなぎ合わせる性格をも備えている。――木村榮一 ガルシア=マルケス初心者にうってつけの入門書ともいえるのが、本書『エレンディラ』であろう。――松本健二 【目次】 大きな翼のある、ひどく年取った男 失われた時の海 この世でいちばん美しい水死人 愛の彼方の変わることなき死 幽霊船の最後の航海 奇跡の行商人、善人のブラカマン 無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語 訳者あとがき 木村榮一 余談ながら――新版あとがき 木村榮一 解説 松本健二 -
えろぐろ軟扇子
子供のころ、女体のグロテスクなことにびっくりしたあたいは、女よりも男が好きになっちゃった。学徒出陣をしているとき、ホモっ気のある中隊長につかまったのが、ゲイ道に入るきっかけよ。中隊長は権力であたいの処女性を奪ったの。戦後はGI相手に稼いだりした。外国人の囲われ者になったこともあるわ。そのうち、日本人の素敵なパトロンにめぐり合った。彼のおかげでいまあたいはゲイバーのマダムだけど……。と、その奇妙な人生を味のある独白調で語る標題作の他に、「やったぜベイビー」「あとの二人が損をする」「密造酒」など、全5編を収録する短編小説集。 -
エロスの記憶 文藝春秋「オール讀物」官能的コレクション2014
小説誌の雄『オール讀物』編集部がお贈りする、文藝とエロスの豪華絢爛コラボレーション! 近年オール讀物が掲載した、性とエロスの香り漂う創作や特集記事を再編集し、一冊にまとめたのがこの『エロスの記憶』です。まずは創作。小池真理子、桐野夏生、村山由佳、桜木紫乃、林真理子さんの女性作家陣が妍を競う一方で、野坂昭如、勝目梓、石田衣良、山田風太郎という重量級の男性作家陣も、練達の筆でときに熱く、ときにねちっこく性を描きます。 特集記事は、女優の岸惠子さん、サッカー元日本代表監督フィリップ・トルシエ氏、池田満寿夫・佐藤陽子夫妻といったバラエティ豊かな人選。渡辺淳一×弘兼憲史、東海林さだお×鹿島茂など対談も充実。「飛田新地の『写真屋』」(井上理津子)、「『フランス書院』の秘密」(北尾トロ)など、性の深淵に肉薄するルポものも満載です。 かつて小説雑誌が全盛だった昭和40年代、その一翼を担ったのが他ならぬ官能特集でした。それから半世紀近く経ちましたが、いかなる世であっても男女の仲に秘められた情理を描くのが小説の真髄。本書には、歴代オール讀物編集部がエロスの深淵を追求してきた、その熱気が横溢しています。『エロスの記憶』、どうぞお楽しみください! -
エロティック憂鬱
創作を通じて、憂鬱を外に出すこと 二人の女性がいる。一人は大きな体をしているがそれは本来、男性であったことと関係がある。二人は二人でいることによって、互いのエロスを充実させることができる。それがいささか通常と異なる形態を取ろうとも、そんなことは瑣末なことでしかない。互いに撮影をし、セルフ・ヌードを撮り、やがてその撮影行為の中に模造男根を挿入し……一人が言う。「自分の基本は憂鬱」なのだと。その「憂鬱」とバランスを取るのがエロティックな世界でありその「憂鬱」を自分の中で創作を通じて作り替え、外に出していくのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
円環
北欧ミステリ界トップランナーの新境地! スウェーデン・ウプサラ市郊外の高速道路を走行中のBMWが、突然暴走し菜の花畑で炎上した。死亡したのは、運転中の大手製鉄会社幹部。一週間後、石油業界のキャンペーンを手がけていた広告会社幹部が第2の爆破事件で命を落とす。被害者はどちらも気温変動や環境破壊に関係していた。 容疑者に挙げられたのは、15年前に先端技術の活用を拒否したがためにある誘拐事件の解決に失敗して辞職し、森で隠遁生活を送る元警部ルーカス・フリセル。当時の彼の部下で今は国家作戦局(NOD)の主任警部エヴァ・ニーマン宛てに、彼からと思われる犯行予告の手紙が届いていたのだ。 エヴァは、立ち上げられた特捜班Novaの曲者たちを率いて事件の捜査にあたり、第3の事件を警戒しながらフリセルを追うが――。 『時計仕掛けの歪んだ罠』で翻訳ミステリファンの度肝を抜いた、北欧ミステリ界のトップランナーが贈る驚愕の新シリーズ、ここに誕生!
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