小説・文芸 - 実業之日本社作品一覧
-
4.1奔放な実母・咲子とも、二度目の結婚でさずかった娘とも生き別れた塚本千春という女。昭和から平成へと移りゆく時代、血縁にとらわれず、北の大地をさすらう千春は、やがて現代詩の賞を受け、作家を夢見るが……。千春の数奇な生と性、彼女と関わる人々が抱えた闇と光を、研ぎ澄まされた筆致で炙り出す。桜木ワールドの魅力を凝縮した、珠玉の九編。 松田哲夫氏(編集者・書評家)激賞!『一人一人の命が星のように光っている。その輝きを「物語」に結実させたエンディングの鮮やかさは見事!』 ■ひとりワルツ つとめ先のスナックに時折現れる優男・ヤマさんに、咲子はひそかに思いを寄せている。 中学生になった娘の千春と再会を控えた咲子を、ヤマさんはデートに誘う。 ■渚のひと 医大に通う息子が帰省する。久々に家族三人で囲む食卓の準備で内職を早めに切り上げた育子。 隣家の千春は、息子が卒業した高校の後輩にあたるのだが…… ■隠れ家 ススキノの踊り子・麗香は、兄が帰ってきたら舞台を去ると決めていた。その夜、8年ぶりに兄が姿を現した。 ■月見坂 晴彦は高齢の母親と二人暮らしだ。商品の苦情を述べた母への謝罪に訪れたスーパーの配達係の女性を見て、晴彦は…… ■トリコロール 小さな港町で所帯を持って25年。桐子は夫とふたり、理髪店を営んでいる。ひとり息子は家業を継がずに街をはなれている。 ■逃げてきました 市役所勤務のかたわら、詩作をつづけてきた巴五郎。彼が主宰する詩作教室に、塚本千春という30代の女が入会してきた。 ■冬向日葵 罪を犯し、逃げ続けて何年になるだろう――。能登忠治が道北の小さな一杯飲み屋の女将、咲子と暮らして8年が過ぎた。 ■案山子 東京から北海道・十勝に移住、独りで野中の一軒家に暮らす元編集者・河野保徳の前に現れたのは…… ■やや子 図書館司書の田上やや子は、交際半年の恋人に乞われ、彼の母親と会っている。内心、彼と別れようと考えているやや子だったが……
-
4.1在宅医療専門クリニック看護師のわたし(中嶋享子)と新米医師の三沢、クリニック院長の一ノ瀬らが様々な患者本人と家族、病とその終焉、そして安楽死の問題にも向き合う。「綿をつめる」膵臓がん患者の60代女性が亡くなった。わたしは三沢に死後処置――遺体に綿をつめる作業を教えることに――。「いつか、あなたも」在宅医療は老人ばかりではない。26歳の女性患者は統合失調症に見えたが、症状は複雑だ。その女性がわたしに投げかけた言葉「いつか、あなたも」の意味は――。カルテに書かれることのない医療小説、六つの物語。著者は、2001年から14年まで、在宅医療が専門のクリニックに非常勤医師として勤め、多くの患者さんを診察してきた。本作は、そのときの経験をもとにした、ほぼ実話の小説です。
-
4.1日本男子マラソンの長期低迷傾向に歯止めをかけるため新設された「東海道マラソン」。神奈川県知事の号令のもと、県庁職員の音無太志は、日本陸上界の至宝・山城悟のペースメーカーとして、孤独なランナー・甲本剛に白羽の矢を立てる。甲本はかつてハーフマラソンの日本記録を持っていた「30キロまでの男」。所属していた実業団が解散し、母校のグラウンドを借りて練習する身だ。ペースメーカーになることを渋る甲本に、音無は破格の条件を提示するが――。果たして世界最高記録達成はなるのか。数多の人間の欲望と情熱を乗せたレースは、まさかの展開に――。箱根駅伝を走る学連選抜チームの激走を描いたベストセラー『チーム』の“その先”の物語。疾走感あふれるレース描写と、男たちの人間ドラマに一気読み必至。
-
4.0美しく可憐な少女は、 「不老不死」のアイドル? 楯石希津奈。十五年以上前にアイドルとして活動していた少女が、当時とまったく同じ外見で現れた。 患者の姿に驚いた精神科部長の墨田淳子は、統括診断部の天久鷹央に診察を依頼する。 だが、その矢先、父親によって希津奈は連れ去られてしまい……。 ミイラ化した遺体。自殺からの復活。不老不死は実在するのか? 現役医師が描く医療ミステリー! 書き下ろし掌編「天国への道」収録。 出版社名「新潮社」より過去に配信された作品に加筆修正し、新たに書き下ろし掌編を加えた『完全版』となります。重複購入にはご注意ください。
-
4.0まるで神の魔法のような2つの「密室」事件。 アルコールが一滴もないはずの閉鎖病棟で泥酔を繰り返す、かつての人気作家。 キックボクシングの王者決定戦、勝利の瞬間にリングで死亡したチャンピオン。 かたや厳重な警備の病院で、こなた千人以上の観客が見守る中で、それでも起きた奇妙な「密室」事件。 摩訶不思議な2つの謎に対し、天才医師・天久鷹央がくだした「診断」とは? 書き下ろし掌編「後輩、朝霧明日香」収録。 出版社名「新潮社」より過去に配信された作品に加筆修正し、新たに書き下ろし掌編を加えた『完全版』となります。重複購入にはご注意ください。
-
4.0見えない「魔弾」を放ったのは、誰か。 西東京市にある廃病院で、看護師が転落死した。 不治の病を苦にした自殺と見做されたが、彼女の娘・時山由梨はそれを頑なに否定。 母が一人で死ぬはずがないと訴える。天才医師・天久鷹央は由梨の依頼を受け、事件を調べ始めるが、そこに「不可視の魔弾」の謎が立ちはだかる……。 現役医師の著者のみが描ける驚天動地のトリック。その犯人とは? 書き下ろし掌編「幽霊と鴻ノ池」収録。 出版社名「新潮社」より過去に配信された作品に加筆修正し、新たに書き下ろし掌編を加えた『完全版』となります。重複購入にはご注意ください。
-
4.0話題沸騰の傑作アンソロジー待望の文庫化! 百合って、なんだろう。 彼女と私、至極の関係性。“観測者"は、あなた。 新学期初日、彼女を見つけた。窓際の一番後ろの席でうたたねしている姿から目が離せなくなった…(「椿と悠」)。 なぜ最強の姉妹は近付く“観測者”を片っ端から殺していくのか。彼女たちを追い異国の地へ…(「恋澤姉妹」)。 百合――女性同士の関係性をモチーフに豪華作家陣が描く珠玉の七編とそれを彩る七点のイラスト。究極のコラボレーションが実現! 相沢沙呼「微笑の対価」/扉イラスト 清原紘 青崎有吾「恋澤姉妹」/扉イラスト 伊藤階 乾くるみ「九百十七円は高すぎる」/扉イラスト 郷本 織守きょうや「椿と悠」/扉イラスト 原百合子 斜線堂有紀「百合である値打ちもない」/扉イラスト たいぼく 武田綾乃「馬鹿者の恋」/扉イラスト けーしん 円居挽「上手くなるまで待って」/扉イラスト toi8 カバーイラスト/100年 カバーデザイン/円と球
-
4.0希代の絵師・葛飾北斎とその娘・お栄。 数十年にわたる奇妙な親子の絆。 そして蔦重や写楽、歌麿らとの 交わりのなかで浮かび上がる、驚愕の真実とは? 25年大河ドラマ主人公・蔦屋重三郎も登場の傑作時代小説! あんたは私で私はあんた―― 絵師・葛飾北斎は後妻の連れ子であるお栄(後の葛飾応為)と初めて出会ったとき、 手本と寸分たがわぬ線で蛇の絵を見事に描く姿に驚く。 お栄が酒癖の悪い実の父親から虐待を受けていたことを告白すると、 北斎は一生をかけてお栄を守ると誓うが… 合わせ鏡のような北斎とお栄の奇妙な親子関係と版元の蔦屋重三郎、東洲斎写楽、喜多川歌麿、渓斎英泉ら絵師との交わりのなかで、 ある驚愕の真実が浮かび上がる――綿密な時代考証と斬新な着想で描く傑作長編小説! 「「狂」を生きる北斎の知られざる豊かなエピソードを活写した傑作」 菊池仁(文芸評論家)
-
4.0紫式部、あなたが書くのよ。 あの史上最高の物語を――!! 大学院生の藤原弥生は『源氏物語』が大好き。 日本最古にして最高の女性作家・紫式部は、弥生にとって最愛の「推し」だ。 ある日、発熱して平安時代の幻を見た弥生は、目覚めると本当にその時代にタイムスリップ!! なんと紫式部の親友として、彼女の執筆活動を支えるという夢のような大役を担うことに!? 千年を超えて「推し」と邂逅する奇跡の物語!! 令和と平安、時代を超えた友情を描いた傑作ファンタジー! もうひとつの「紫式部物語」が今ここに!
-
4.0わたしのことも、 慰めていただけませんか? 悩みを抱える人妻、 純真無垢な仲居、 憧れの若女将 ポツンと温泉旅館で、 心も体もほっかほっか!! 濡れたバスタオルが 肌にぴったり貼りつき…… 雪景色を眺めながら、 吾郎は列車に揺られていた。 突然、札幌に転勤になった彼は、 大学の卒業旅行以来、 思い出の温泉旅館を訪れることになったのだ。 10年前、温泉で慰めてくれた 年上の若女将はいるのだろうか--。 旅館では、悩みを抱える37歳の人妻、 元気いっぱいのかわいい仲居とも出会い……。 読めば元気が湧いてくる、 ハートウォーミング温泉官能! 目次 第一章 湯けむりの若女将 第二章 一夜だけの情交 第三章 仲居さんのお願い 第四章 女将の矜持 第五章 十年目の交わり
-
4.0この犬さえいれば、人生勝ち組―― 人間の欲望と犬の純真が交差したとき、嘘・罪・謎が加速する。 疾走感No.1作家が放つ、傑作サスペンス! 六本木のセレブ妻という設定で、SNSにマンガ〈保護犬さくら、港区女子になる〉を投稿している梨沙。 ある日、出版社の編集者から書籍化のオファーが来る。動画サイトで人気になれば億単位の収入も夢ではないという。 年収一億円を夢見る梨沙は大胆な行動に出るが、想定外の“事件”に巻き込まれ……。 殺人者は誰か、嘘をついているのは誰か? 一度読みだしたらページをめくる手が止められない、疾走感満点の傑作長編ミステリー!
-
4.0ひと振りの香水で 明日のわたし、もっと輝く! ベストセラー『翼の翼』『君たちは今が世界』で大躍進の著者がすべての女性に贈るエール。 食品会社同期でワーキングマザーの菜々と愛美。アロマデザイナーに転身した元同期の麻衣。 菜々たちと同い歳の派遣社員・彩子。 働くスタイルや活躍の場が異なる四人のアラサー女性は、新型肺炎が蔓延し、混沌とした時代の波に揉まれ、変化を余儀なくされる。 焦りや不安、重圧のなかで、彼女たちが拠りどころにしたものとは!? 「香水は、使われている成分の揮発性に細かい差があり、時間とともに香り方が変化してゆく。 肌につけた時、最初の数分の香りをトップノートというそうで、 次にくるのがミドルノート、その先にラストノートと呼ばれる香りがあって、 最後の香りがずっと続く(中略)とはいえ、ミドルノートも、ラストノートの手前の大事な香りです。 強く香ることも多いので、やっぱりミドルノートがその香水の中心っていうか、 わたしはミドルノートを基準に香水を選ぶことが多いかなって感じがします。」(本文より) 社会人同期として、同じスタート地点(トップノート)から歩み始めたのに、 結婚、出産、昇進、転職など、それぞれが別々の道を進んでいる―― 人生の「ミドルノート」で試行錯誤する女性たちは、この先どこへ向かうのか。
-
4.0200万部突破の大人気シリーズ、最新傑作! 二つの傷跡。抜かれた血液。 犯人は……吸血鬼? 東久留米市の公園。荒川の河川敷。 そして、東京湾の沿岸。 三つの場所で相次いで見つかった遺体。 被害者はいずれも首すじに二つの傷跡があり、 ほぼすべての血液が抜き取られていた……。 まるで「吸血鬼」が起こしたかのような連続殺人。 捜査一課の桜井公康から内々に相談を受けた 天才医師・天久鷹央は、事件解明に動き出す。 現役医師による本格医療ミステリー、書き下ろし最新作! 〈目次〉 プロローグ 第一章 吸血鬼連続殺人事件 第二章 水晶の吸血鬼 第三章 血に溶けた罪 エピローグ
-
4.0長野、松本、小布施… 偽探偵の裏の顔を暴け! 山根七海から息子で会社員の勇一郎の素行を調査してほしいとの依頼を受け、私立探偵・小仏太郎は尾行を進める。 そこで勇一郎の交際相手・門島淡路の不審な行動に着目する。 調査を進めたところ、彼女の祖母が轢き逃げされた事件の犯人を突き止めようとしているらしい。 轢き逃げしたのは東京と長野で暮らす兄弟のようだが、彼らには見過ごせない裏の顔があって…。 謎の兄弟の周りで起こる怪事件の真相は!? <目次> 第一章 霧の道 第二章 困りごと相談所 第三章 白い靴の女 第四章 夏の終り 第五章 白い粉 第六章 善光寺参詣 第七章 諏訪の事件 第八章 『雪女』と『凛』
-
4.0「あんた……誰だ」 「きみの友だ」 ひとりは過去の記憶を失い、 ひとりは女の姿で後宮に潜む。 《過去の記憶》と《濃厚な友情》は、青年ふたりに奇跡を起こすのか!? 胸熱の中華風ファンタジー!! 悠永国(ゆうえいこく)の後宮には、こんな噂があった。 曰く「皇后の剣、と呼ばれる謎めいた人物がいる」と。 それは氷のように冷徹な皇后の側近で、名は静羽(せいは)。炎のごとき美貌の女性だという。 幼い頃の記憶がない翔啓(しょうけい)は、ある日後宮に迷い込み、女の姿をした青年・嵐静(らんせい)と出会った。 彼こそが、静羽なのか……。 初めて会った相手のはずなのに、なぜか翔啓は嵐静に強く惹かれる。 それは彼自身の失われた過去にも関係しているようで……!? 失った《過去》に、大切なものを、置いてきた――。 ふたりの「再会」がきっかけで、幼い皇太子や皇后をも巻き込んだ大事件が動きだす。 過去と友情が織りなす――血湧き肉躍る中華後宮ファンタジー開幕!
-
4.0キュートな文芸部長がたくらむ“大仕掛け”を見破れますか? ユーモアミステリの超快作! ベストセラー『放課後はミステリーとともに』の鯉ケ窪学園に新ヒロイン登場! 4月、新入生の僕は「第二文芸部」の部室に迷いこんでしまう。部長で学園一の美少女(自称)の水崎アンナは、自作のミステリを強引に僕に読ませるのだが――テンポの良い展開、冴え渡るユーモア、そして想像を超える大トリックに一気読み必至の傑作ユーモアミステリ! 〈大反響続々!〉 「一から十まで油断ならない。最高すぎる!」――阿津川辰海さん(作家) 「気持ちよく騙されました。部長……!」――斜線堂有紀さん(作家) 「なにか仕掛けてるぞ、と眉に唾をつけたのに、やられました」――辻 真先さん(作家) 「伏線の名人である著者の本領発揮作。アンナの自己肯定感が強く懲りないキャラクターが実にキュート」千街晶之さん(解説より)
-
4.0ミステリ界の最終兵器、爆誕! “異常”本格推理! そのへんにしてあげて! 必要以上に謎を解く探偵、暗黒院(本名・田中)が送る“野生の本格”四編―― さあ、あなたも心当たりをえぐられる準備を。 ――宮内悠介さん 共感性羞恥で赤面しながらも読むのがとめられない。 だって人の黒歴史のぞきたいですよね? ――新川帆立さん 生まれつき左眼だけ翠色、オッドアイの女子高生・小鳥遊(たかなし)唯(ゆい)は、右目に緑色のカラコン、黒いマントの二八歳独身男性、暗黒院(あんこくいん)真実(まこと)(本名・田中友治)が営む探偵事務所で助手を務めている。 ある日、探索中に日が落ちて山奥から帰れなくなった二人は、蛇怨館(じゃえんかん)と呼ばれる洋館に泊めてもらうが、翌朝一室で死体が見つかる。ところが探偵として推理しようとした田中が暴いたのは犯人ではなく、決して解いてはいけない謎で……。 異能の著者が贈る新感覚本格ミステリ開幕! 【目次】 第一話 蛇怨館の殺人 第二話 いるんだろ? 出てこいよ 第三話 どちらが主人公を殺したか? 第四話 黒歴史について語るときに我々の語ること(前編) 第五話 黒歴史について語るときに我々の語ること(後編) 装幀/坂野公一(welle design) 装画/遠田志帆
-
4.0大河超えのおもしろさ! 猫でゆる~く家康の生涯が学べちゃう! シリーズ累計150万部「ねこねこ日本史」シリーズ初の伝記小説 竹千代は、まだママのミルクを飲んでウトウトと眠くなってしまう子猫だ。 けれども、実は、この後バージョンアップを繰り返して、 徳川家康になってねこねこ日本を統一することになるすごい猫だ。 バカでかいサルの豊臣秀吉や、かなりやんちゃな猫の織田信長、 それに無敵のキバ軍団猫を率いる武田信玄とも戦国の世を争う大冒険が今、始まる。(小学中級から) 【目次】 第1章 猫の鼻は人の数万倍きく〈織田信長との出会い〉 第2章 猫はかまうと逃げる〈徳川三傑結成!!〉 第3章 猫はさむがり(戦国大名 vs. 徳川四天王) 第4章 猫は高いところが好き〈秀吉との対決の行方!?〉 第5章 興奮した猫をしずめるには?〈関ヶ原の戦い〉 第6章 猫は火が怖い〈大坂冬の陣・夏の陣〉 コラム 松平家のヒミツ/家康三大危機!/徳川四天王とは? おもな戦国大名の勢力図とおもな戦い よくわかる!徳川家康年表・登場人物相関図 コラム執筆/福田智弘
-
4.0春爛漫 桜の名所・飛鳥山で お江戸と京のお茶対決!? 人情満開! 〈眠り〉と心に効く しみじみ時代小説! 桜の宴の目玉イベントは 京とお江戸のお茶対決!? 今年も飛鳥山に花見の季節がやってきた。滝野川の高級料亭・桜屋で奉公修業を始めることになった茶問屋の娘・藍(あい)。慣れない女中仕事に四苦八苦するかたわら、店を盛り上げる桜の宴の催しを考えるよう、やり手商売人の万屋(よろずや)一心(いっしん)から命じられる。そんななか、朝寝坊する御用聞きや占い師など、眠れない悩みを抱える人々が次々と店に現れて……。 目次 第一章 宵っ張りの友 第二章 朝寝坊の御用聞き 第三章 ふくよかな占い師 第四章 花見の茶 眠りのうんちくも!――「ぐっすり覚え帖」 その壱 眠りに効く食事とは その弐 朝型と夜型、あなたはどっち? その参 夢の中で未来が視える? その肆 一味違う、宇治茶の魅力!
-
4.0「あなたの、人生の分岐点はいつですか?」 分岐駅まほろし――。 それは満月の夜だけ現れるという不思議な駅。 過去に後悔を抱えた者たちが行き着く場所だとか。 もしもあの日、あの時、過去の分岐点で違う選択肢の人生を歩んでいたら……。 これは素晴らしき人生の物語。 切なくも温かい、心に沁みる「永遠の感動ファンタジー!」 2022年秋のドラマ化も話題となった大ヒット作『さよならの向う側』の著者が贈る、書き下ろし最新作! 小説家・佐藤青南さんも激賞!!! 「別れのつらさや後悔の重さに耐えきれなくなりそうなとき、きっとこの本を読み返す。 明日に踏み出す勇気を与えてくれる感涙小説!」 重く深い後悔を抱えた人たちが、過去の分岐点へと戻り、自分が選ぶことのなかった人生を辿ることで、自身の生き方や人生と向き合う物語。 その不思議な現象が起きる分岐駅「まほろし」を訪れたのはそれぞれ訳アリな男女……。 「もしもあの時、告白をしていたら」 「もしもあの時、第一志望の大学に合格していたら」 「もしもあの時、夢を追わなければ」 「もしもあの時、病院に連れて行っていたら」 ―――さまざまな後悔を振り返る中で見えてきた、本当に大切だったこととは……!? 誰もが何かしらの後悔を抱えて生きている。 そして、誰もが何かしらの大切な人生の分岐点を持っている。 過去は変わらないが、未来は分からない。 今日この日が分岐点となって、また誰かの新たな人生が始まる――。 明日から前を向いて生きる勇気が生まれる――これは、間違いなく、素晴らしき人生の物語!
-
4.0
-
4.0
-
4.0死ぬことと 見つけたり― 「葉隠」武士道は この漢(おとこ)から始まった! 戦国乱世の九州を泰平に導いた 佐賀藩藩祖、激闘の生涯! 秀吉、家康ら天下人に認められ 「葉隠」武士道を生んだ猛将! 九州肥前で、大友氏、島津氏ら近国の猛将と覇権を争う戦国大名・龍造寺隆信。その重臣・鍋島信生(後の直茂)は、戦場では忠孝にして勇猛、抜群の知略で版図の拡大に貢献する。隆信は国外に手を伸ばし、五州二島の太守と呼ばれるが――。戦国から徳川の世にかけ幾多の苦難を切り抜け、「葉隠」武士道で知られる佐賀藩祖となった激闘の生涯! 目次 第一章 蓮池合戦 第二章 権謀術数 第三章 今山合戦 第四章 肥前統一 第五章 五州二島の太守 第六章 敗戦から前進 第七章 朝鮮の役 第八章 東西分裂 最終章 関ヶ原と武士道 文庫版あとがき
-
4.01冊の本と、10年前の謎――この世界が愛おしくなる、瑞々しい青春小説! 10年前に貸し出されたままだったケストナーの『飛ぶ教室』は、なぜいま野亜高校の図書室に戻ってきたのか。体育祭を控え校内が沸き立つなか、1冊の本に秘められたドラマが動き出す。未来はまだ見えなくても歩みを進める高校生たちと、それぞれの人生を歩んできた卒業生たち――海の見わたせる「はこぶね」のような図書室がつなぐ〈本と人〉の物語。 ~~県立野亜高校図書室名物~~ 1 オリジナル検索機「本ソムリエ」 2 司書の伊吹さん 3 海が見わたせる窓 ~~~~~~~~~~~~~~ 装画:カシワイ
-
4.0「なんて美しくて ロマンチックな小説なんだろう」 ――小説家・中村航さんも感動!絶賛! 人気作家・いぬじゅんが贈る、不朽の名作! 愛を見つけに深夜特急は北へ。 終着駅で待っていたのは……!? 「嘘、でしょう?」 神戸に住む琴葉がある朝出社すると会社は倒産。 札幌にいる遠距離恋愛中の恋人・海斗に電話し不安をぶつけるが、彼の反応はなぜか歯切れが悪い。 見え隠れする元カノの影。 悩んだ琴葉は、衝動的に深夜特急に乗り、彼に会いに行くが……。 車中、訳アリな面々との出会いが、彼女の心を変えていく。 心揺さぶる結末が待つハートウォーミングストーリー! この物語は、2014年11月に公募された「otoCoto presents OtoBon ソングノベルズ大賞 ~音楽を感じる小説~ DREAMS COME TRUE編」の入選受賞作。 大のドリカム好き著者が、『LAT.43°N ~forty-three degrees north latitude~』(北緯43度)という楽曲を元に書きあげた小説。 そして今、7年の時を経て、新たなエピソードや登場人物を含めて書き直され、感涙必至の物語に生まれ変わった! それはまさに愛と優しさに満ちた、最高にヒューマンなエンターテインメント! 人生に勇気をくれる1冊!
-
4.0危険すぎる彼女。その秘密とは? 恐怖とエロスの饗宴!! 官能界のトップランナーが描く、堕ちる女の物語 売れなくなったモデル 「愚かな女」が見た夢―― 著者渾身の最高傑作!! 化粧品会社イメージガール、雑誌専属モデル、テレビCM出演。モデルの清奈にとって、それがキャリアのピークだった。ある日、清奈を抱いた男が死んだ。大手芸能プロダクション常務取締役。その後も、地元の後輩、キャバクラの送迎ドライバーと、負の連鎖が止まらない。なぜ彼女を抱くと死んでいくのか? 恐怖とエロスが交錯する、超官能サスペンス! 【目次】 第一章 殺意 第二章 報復 第三章 流浪 第四章 炎上
-
4.0
-
4.0最後の戦い、してみせん―― 源義朝、常盤御前、義仲、義経、静御前… 奔る源氏たちの敗れざる魂を描く 慟哭の源平合戦小説! 『奔る義朝 源 義朝』―平治の乱で平清盛に敗れ、東国からの再起を誓うが―― 『雪の坂 常盤御前』―義朝との間に生まれた三人の子を連れ雪の坂を……。 『歌う老将 源 頼政』―歌詠みの老将が以仁王とともに挙兵した意外な理由とは―― 『落日の木曾殿 源 義仲』―落日の“旭将軍”の前に逃がしたはずの女戦士・巴が――。 『しずのおだまき 静御前』―義経の子を宿した身で頼朝に舞うことを強いられ……。 「敗北は終わりではない! 敗れても信念を貫いた人たちの物語は、 勇気と希望を与えてくれる。本書のテーマは暗い時代の光明になるだろう」 ――末國善己(文芸評論家)
-
4.0きっと見つかる、大切なもの。 実業之日本社文庫GROW誕生!第1弾 愛と涙の青春の果てに―― 誰も知らない衝撃の奇跡。 第1回令和小説大賞選考委員特別賞受賞!! 目的は甲子園で負けること!? その裏に潜む驚愕の真実とは…… 甲子園の決勝戦。野球部のエースでピッチャーの筧啓人(かけいひろと)は失投からホームランを打たれ負けてしまう。だが、その見返りに彼は1000万円を手に入れていた! 不可解な失投を問いただしたキャッチャーの矢久原純平(やくはらじゅんぺい)は、啓人に怪しげな店へ連れて行かれる。啓人の目的は、とある「人間」を買いに来ることだった……!? 第1回令和小説大賞で選考委員特別賞受賞の超感動作! 【実業之日本社文庫GROWとは?】 GROW=成長。 自分らしく生きることを探し続けるあなたへのエール。 それが「実業之日本社文庫GROW」です。 この1冊が、あなたの心を育て、希望を与えてくれますように。
-
4.0
-
4.0茶屋の主人は元奉行所与力。 貧乏長屋をく悪党どもの正体は? 名物料理と人情裁きが心に沁みる新捕物帳シリーズ開幕! 江戸北町奉行所の前で腰掛茶屋を開く老主人は、かつて奉行所で御仕置の記録をする与力を務めていた。 訴えや裁きの待合いのため訪れる客の話を耳にし、事件や揉め事の種を見つけ出しては、自ら解決に乗り出す。 看板娘の加代や息子の紀一郎の心配をよそに、仕込み杖を手に今日も探索へ繰り出す弥兵衛だが… 人情と捕物の傑作新シリーズ開店! 目次 第一章 おい、と答えて 第二章 思い半ばに過ぐ 第三章 爪に火をともす 第四章 単糸線を成さず 第五章 欲には目見えず 第六章 頼み難がたきは人心 第七章 暮れぬ先の提灯 第八章 金銀は回り持ち
-
4.0藤田宜永 最後の作品 驚愕の犯罪×心理サスペンス 屈折した愛のカタチ―― 闇を持つ者たちが交錯する 心理サスペンスの極北! 奨学金を利用し、六本木のクラブで働く大学4年生、圭子。台風が襲った夜、マンションから知り合いの男が飛び出してきた。 ニュースを見ると、そのマンションで殺人事件が起きたという。 男が犯人? 圭子は脅迫状を送る――。秘密をもつふたりは、次第に接近する。 思いが錯綜し、絡み合う珠玉のエンターテインメント。藤田宜永、ダンディズムの結晶。 解説/西上心太 カバーデザイン/町口覚 カバー写真/奥山由之 目次 プロローグ 第一章 岡野圭子の思い切り 第二章 国枝悟郎の秘密 第三章 下岡文恵の疑い エピローグ 解説 西上心太
-
4.0大スランプ中の小説家・吉岡真紀(ペンネーム水沢玲)は、実家近所のマンションに引っ越し早々、隣家の女・若田が発する騒音に襲われた。 若田は早朝にもかかわらず、ベランダに干した布団を激しく叩きつけ、轟音を撒き散らすのだった。真紀の苦情を物ともせず“音”はエスカレート。 執筆はいっこうにはかどらず、夫や幼稚園に通う5歳の娘との関係も悪化する一方。 心の平穏を失った真紀は隣人とのいざこざを小説に書いて反撃に出ることに。 その作品「ミセス・ノイズィ」は評判を呼ぶが、やがてSNSで炎上、二人の女の運命を狂わせる大事件へと発展して……。 2019年秋、東京国際映画祭・スプラッシュ部門のワールドプレミアで大反響、劇場公開が熱望されながら、 コロナ禍で公開が延期となっていた話題の映画作品を監督自らが小説として書き下ろした、衝撃の一作です!
-
4.020××年、相馬凛子(そうま・りんこ)は42歳の若さで第111代総理大臣に選出された。 鳥類学者の夫・日和(ひより)は、「ファースト・ジェントルマン」として妻を支えることを決意。 妻の奮闘の日々を、後世に遺すべく日記に綴る。税制、原発、社会福祉。混迷の状況下、相馬内閣は高く支持されるが、 陰謀を企てる者が現れ……。凛子の理想は実現するのか!? 痛快&感動の政界エンターテインメント! 「なぜ日本の総理は当たり前のように男性なのか?それをフィクションで覆してみたかった。 凜子は私の理想そのもので、彼女を支える夫・日和は何があっても妻を信じ、陰ながら守り抜く。 本作は政界を舞台にした、信じ合い支え合う夫婦愛の物語である。 日和役の田中圭さんはお茶目でまっすぐな役柄にぴったり。凛子役の中谷美紀さんは書きながらイメージしていたので とても嬉しい。このカップルが日本を変える、封切りの日が待ち遠しい。」 ――原田マハ(映画化決定にあたって) ※本書は、2016年刊行の『総理の夫 First Gentleman』(実業之日本社文庫)と同じ内容です。 新版刊行にあたり装幀を新たにし、国谷裕子氏による解説を収録しました。
-
4.03カ月300万円。 それは人生最悪のアルバイトだった。 戦争に巻き込まれた 実体験を基に描く衝撃のサスペンス! 著者のコラム(「日雇いアルバイトでイラクへ行った。そこで見た地獄」)が 「すごい!」「壮絶すぎる!」「自分と決して無関係ではない!」とSNS世代に大反響! 俺の命を狙うのは誰だ!? 謎を解く鍵は灼熱の地に―― 放送作家の立花遼一が電車を降りた直後、車両が爆発した。 さらに数日後、都内で起きた爆発事件の被害者は、遼一が三十四年前に中東イラクで出会った人物と同姓同名だった。 もしや、電車で命を狙われたのは俺では? 一九八〇年、摂氏五十度の国での凄絶な地獄体験が脳裡に蘇り――著者の実体験を基に描く、衝撃と慟哭のリアルサスペンス。
-
4.0
-
4.0人類史の最前線から秘宝館まで……人間って、面白い! 愛と好奇心が渦を巻く、興奮のルポエッセイ! 博物館が大好きな著者が、まじめに、ときに妄想を膨らませつつお宝や珍品に迫る。 「なぜ、こんなにたくさん集めなすった!?」という著者の素朴な疑問に答えてくれるのは、慎み深くも超キャラ立ちした学芸員さんたち。 人類史、鉱物、漫画、SM、服飾、地場産業、伝統工芸…… さまざまな世界と人間への情熱と愛と好奇心に満ちたルポエッセイ。 ◎登場する博物館◎ 長野・茅野市尖石縄文考古館 東京・国立科学博物館/風俗資料館 京都・龍谷ミュージアム 静岡・奇石博物館/熱海秘宝館 熊本・大牟田市石炭産業科学館 長崎・雲仙岳災害記念館 宮城・石ノ森萬画館/日本製紙石巻工場 福井・めがねミュージアム/越前和紙・岩野市兵衛氏 大阪・ボタンの博物館 解説/梯 久美子 装画/化猫マサミ
-
4.0讃岐綾歌藩の若君・桃太郎の正体は、跡継ぎに恵まれなかったため、男として育てられた姫君である。時折「町娘の桃香」として、江戸の待ち歩きを楽しんでいる。 桃香の立場で交流のある、深川の薬種問屋若主人・善右衛門の婚礼に参列中、善右衛門が突然、火付盗賊改方に捕縛された。幕府禁制の朝鮮人参を不正に売買した咎という。彼は無実を訴えるが、厳しい拷問を受けているらしい。 桃太郎君と親しい岡っ引き・猿吉と家臣・城之内らの調べによると、将軍暗殺を企てる不穏な動きとかかわりがあるらしい。陰謀を未然に防ぐべく、桃太郎君は「部屋子」の姿で単身大奥に潜入するが……。 「夢一輪」「大奥繚乱」「路上の露」「こんぴら奉行」の四編を収録。「若君」がお転婆な町娘に変身して、江戸に巣食う巨悪に挑むシリーズ新章、待望のスタート!
-
4.0
-
4.0『クリーピー』の現役大学教授作家が贈る傑作ミステリー! “文豪”教授が挑む凶悪犯罪の真相は!? 無双大学文学部の教授で、ミステリー作家でもある芥川竜介。名前が文豪とそっくりなため、学生たちには裏で「文豪」とあだ名されているが、なぜか大学キャンパス内外で起きる事件の相談が次々と持ち込まれる。ゼミの学生らと文豪の名作について議論を交わす間も、話題は自然と事件の推理に――大学教授作家が贈る異色文学講座&犯罪ミステリー! 【目次】 第1講座 天才と変態の芸術概論 課題図書 谷崎潤一郎『少将滋幹の母』 第2講座 心中の現象学―純愛か殺人か― 課題図書 田宮虎彦『足摺岬』ほか 第3講座 美醜と犯罪の比較関係論 課題図書 芥川龍之介『地獄変』 第4講座 身の上相談対処法演習 課題図書 三島由紀夫『獣の戯れ』 第5講座 愛と殺人の公開ディスカッション 課題図書 樋口一葉『たけくらべ』
-
4.0「真実を見極めるためには主語を小さくする必要がある」 ファクトなき固定観念が人々を分断する。 香港、朝鮮半島、シリア、パレスチナ、スーダン、福島、沖縄。 いま、分断の現場では、何か起こっているのか? 分断の細部を文字として描いた、ジャーナリスト堀潤の渾身のルポルタージュ。 民主主義を、自由を、考える。 <序章より> そんなに難しいことを言いたいわけではなかった。金よりも大切なものがあるはずだ、ということを伝えたかっただけだ。一度失ってしまったら取り返しがつかない悲しみを背負うことになる人々を、冷笑さえする空気があることが辛かっただけだ。ささやかな幸せを手にするために懸命に生きてきた人々の努力をなかったことのようにして、大義を振りかざし、沈黙を強いる権力者がいることに憤っただけだ。そして、そうした強者に媚びて、忖度し、現実を見るべきだと開き直るメディアで働く人間がいることが虚しかったからだ。マスメディアだからこそ、かき消されそうになる小さな声を伝え続けるべきであるのに。 (中略) この10年でメディア環境も大きく変化し、SNSを中心に誤った情報や一方的な強い表現が跋扈するようにもなっていた。ヘイトスピーチやフェイクニュース現象が国際的な社会問題にもなった。こうあるべきだ、こうに違いないという偏った情報により分断が深まり、分断はやがて排除、排斥を加速させていった。政治はそれを利用し、自らに利する都合の良い情報発信に邁進するようにもなった。暮らしが豊かになるのであれば、誰かの人権が制限を受けても構わないという、誤った認識も広まったように思う。 そうした状況を鑑みると、福島で起きている問題の解は、世界各地で孤立する分断の当事者たちへの処方箋に繋がるかもしれない、そう思うようになった。その逆もある。各現場では分断を手当てするための様々な取り組みが試行錯誤を繰り返しながら続けられている。世界を見ることで、国内の分断を乗り越えるヒントが見つかるのかもしれない。わたしはその答えを知りたくて、世界を旅することにした。今、この原稿もアフリカ、スーダンで書いている。昨年、市民のデモによって30年続いた独裁政権が倒れた現場だ。今、ここでも新たな分断が生まれようとしている。
-
4.01972年9月8日。札幌の同じ病院で生まれた「ぼく」蒲生栄人と「おれ」仁村拓郎。ふたりは毎日〈スイッチ〉を押し、ちいさな選択を繰り返して、進学、恋愛、就職、結婚と、人生の地図を描いてきたが……。 40歳の男ふたりが辿った交わりそうで交わらない(!?)道筋を、昭和から平成へ移りゆく世相と絡め、巧みな筆致で紡ぎ出す。山本周五郎賞作家の珠玉作。(『地図とスイッチ』改題) 解説/大森 望 「ぼくがイメージするスイッチは鉄道でいうと分岐器だ。ターンアウトスイッチ。線路を分岐させ、電車の進む道を選ぶシステム。つまりスイッチを押すとは、ぼくがどの道筋を進むか決めること。それを繰り返して、自分だけの地図ができる。」(本文より)
-
4.0人を愛し、国を愛した実業家。 息子の視点から描かれる、渋沢栄一の素顔とは? 栄一の生涯を俯瞰する、随一の伝記!! 2024年、経済人として初めて紙幣の顔となる、渋沢栄一。 彼は、江戸から昭和へと、四つの時代を駆け抜けた。明治維新の志士、大蔵省の官僚、数多くの企業の創立や発展に携わる企業人として生きていく中で、多くの意思決定を迫られていた。 その際判断基準となったのが、〈その行動で社会をも利することができるか〉、つまり公益の追求である。道徳に照らし合わせた活動でなければ経済活動の継続も難しいというのである。 令和に生きるビジネスマン必見、持続可能な経済実現のヒントがここに。 巻頭には栄一の歩みを写真で振り返る、豪華12頁のグラビアページも収録!
-
4.0
-
4.0
-
4.0桃太郎が女岡っ引に!? 快刀乱麻を断つ捕物帳界の新ヒロイン誕生!大好評!もんなか紋三捕物帳シリーズ! 〈若君〉が町娘に姿を変えて江戸に巣食う鬼を成敗! 讃岐(さぬき)綾歌(あやうた)藩の若君・桃太郎、実は女である。役目の合間を縫って深川の呉服問屋のご隠居の姪っ子・桃(もも)香(か)に早変わり、十手持ちの紋三親分のもとで、事件に足を突っ込んでいる。仇討、島抜け、連続殺人……次々起こる事件の背後に隠れた鬼を成敗せんと、南町奉行・大岡越前や謎の老女〈花咲か婆さん〉も巻き込んでの大立ち回り!? 大好評痛快捕物帳。
-
4.0
-
4.0
-
4.0
-
4.0笑って、泣けて、驚愕する!? 衝撃の歯医者ミステリー! 現役歯科医が描く「歯科医療ミステリー」の頂点!! スタッフ全員が女性の錦織デンタルオフィス。月城この葉はもの静かな美人歯科医。医師としての腕はもちろん、長い黒髪とFカップの胸から人気だ。同時に彼女は人々の隠された真実をつかむ術に長けていて、歯科衛生士の高橋彩女とともに、周囲で起こる日常の謎や連続殺人事件に挑む。読めば歯医者に行きたくなる、歯科医療ミステリーの新傑作! (2015年7月、小社より単行本として刊行された『表参道・リドルデンタルクリニック』を文庫化に際し、改題、改稿しました)
-
4.0
-
4.0切なくて温かい人と鉄道の「絆」の物語。国鉄が健在だった1981年、北海道から東京までひとりで旅をする不思議な男の子がいた。室蘭本線、中央線、東海道線、相模線……男の子の存在は出会った人々の記憶に深く刻まれる。彼はなぜひとりで旅しているのだろう。成長した「わたし」は、思いがけない形で自らの過去を知ることになるが――家族・青春小説の名手が贈る、謎と希望に満ちた感動の物語(「鉄童の旅」改題)! 梯久美子氏の解説より一部抜粋「本書には佐川さんの小説にはめずらしくミステリーの要素があり、またファンタジックな側面もあるが、一方でいつもの佐川さんらしく、地に足の着いたリアリティと生活感があり、成長小説、職業小説としても読むことができる。そこに鉄道が大きくかかわってくるのが私のような鉄道ファンにはたまらないのだが、とくに鉄道好きというわけではない人にとっても、主人公とともに電車に乗って旅をしながら謎を解いていく過程は、ワクワクしたり、しんみりしたり、涙したりしながら、やがては自分自身の過去と未来に思いをはせる、特別な読書体験となるに違いない」
-
4.0昼は刑事、夜は漫才師。 事件はお笑いの現場で起きている!かつてない警察小説、誕生! さえない刑事(デカ)は漫才師!爆笑必至の警察エンタメ 腰元(こしもと)興行所属の若手漫才コンビ「くるぶよ」のボケ担当・“くるくるのケン“。彼が大阪府警難波署の刑事・高山一郎であることは相方の“ぶよぶよのブン“にも言えない秘密だ。お笑い劇場で起こる数々の事件にも、刑事であることは伏せ事件解決に協力する。しかしある日、同僚の交通課巡査・城崎ゆう子に正体がばれ…爆笑間違いなしの警察&芸人小説! 第一話 ふたつの顔を持つ男 「こしもとお笑い劇場」の楽屋でベテラン芸人びっくり太郎が襲われた。昼の刑事としての仕事を終え、「くるぶよ」として偶然居合わせたくるくるのケン(高山一郎)はてきぱきとした現場の保存に協力し、小さな手がかりから真犯人も…? 第二話 着ぐるみを着た死体 人気漫才師スリムドッカンブラザーズの芸歴四十周年ライブの宣伝に駆り出された「くるぶよ」。スリム健四郎とドッカン大作の二人が本人の着ぐるみを着て登場し、場を盛り上げるつもりが、思いもよらぬ事態に…。 第三話 おでんと老人ホーム 老人ホームに営業に来た「くるぶよ」。一緒に営業にやってきた父娘の漫才コンビ「喜寿・喜美子」の喜寿が舞台の上で突然倒れて死んだ。「舞台のうえで死にたい」と常々話してはいたが…しかし、その死には意外な真相が…。 第四話 人形に殺された男 新人漫才師たちの登竜門「N-マングランプリ」に出場することをしきりにすすめられる「くるぶよ」だが、かたくなに断るケン。しかし、その対応には相方のブンは不満があるらしい。そんななか、腹話術師の縦縞ボストンが楽屋で死んでいた。生前、人形のきゅん太に殺されるかもと語っていたというが…。 第五話 漫才師大量消失事件 「N-マングランプリ」に出ることになった「くるぶよ」。しかし、出場予定の漫才師八組が、開始時刻になっても会場に現われない。いったい何があったのか――。 第六話 漫才刑事最後の事件 腰元興行最大の劇場なんばキング座で一握りの芸人しか出演が許されない公演に出られることとなった「くるぶよ」。しかし、そのためには刑事の仕事を一週間休まなければならない。その口実に、警察の同僚に結婚宣言をしたケンこと高山一郎だが、またも劇場で大事件が!
-
4.0テニス史上最高のプレーヤーは誰だ? コート脇やバーなどで語り合う人々も多いだろう。 ボルグ? マッケンロー? エドバーグ? サンプラス? この手の話は時間が経つのを忘れて盛り上がる。 いわゆる“ビッグ4”、ジョコビッチ、マレー、ナダル、フェデラーが世界のテニス界の頂点に君臨して久しい。彼らは史上最強と言われるだけでなく、コートの外でも素晴らしい人間として高く評価されている。 特にフェデラーは伝統と格式を重んじるウィンブルドンに最もふさわしいテニスプレーヤーとして、世界中の多くのファンの心を掴んで離さない。 テニスマニアならご存知だろうが、フェデラーも若い頃は試合中にラケットを投げたり、暴言を吐いたりと、やんちゃな少年だった。 そこからいくつかのきっかけを経て、テニス界を良くしたいと考えるようになり、意識を変え、態度を変え、人格者に進化していった様子が本書には書かれている。 そして伝説となった数々の試合、そしてその舞台裏の描写も、ファンにはたまらない。 そう遠くない将来、フェデラーにも引退を迎える時が来るだろう。テニス界以外でも大きな影響力を与え続け、また新たな顔を見せてくれるであろうこのスーパースターから、今後も目が離せない。
-
4.0人間いつかは…のために、遺言の書き方教えます! 小さなプランニング会社・弥生プランニングに務める新米社員の川内美月は「遺言ツアー」なる旅行企画を思いつきで提案する。ダメ元と思いきやすんなり実現の運びとなるが、神奈川・湯河原温泉の旅館「荻野屋」で始まった二泊三日のセミナーは個性派ぞろいの参加者たちに振り回されどおし。やがて、それぞれの人生へふれていくことで、美月は遺言を書くことの本当の意味に気づかされていくが、思いもかけぬトラブルが待ち構えて……笑いと涙のハートウォーミングな「終活」ストーリー。「遺言」と聞いて、「いずれ…」「関係ない…」「先のこと…」と考えてるあなた、必読です! 大ヒット『限界集落株式会社』著者が贈るハートフルストーリー! 「2泊3日遺言ツアー」改題。(解説/青木千恵)
-
4.0優れた忍びを探していた霧隠才蔵は、天賦の才を持つ猿飛佐助を見いだした。才蔵が仕える真田幸村は、忍びとしての佐助を評価し、自らの配下に加える。関ヶ原の後、紀州九度山に配流されていた幸村は、密かに徳川家康への爪を研いでおり、忍びの者を九度山に集めていたのだ。佐助の他、筧十蔵、根津甚八、三好清海、望月六郎ら腕利きの忍びも集結した。服部半蔵党は、蘇りの術を駆使して真田の忍びを翻弄。佐助は、天地に張りめぐらされた鋼の糸を自在に渡って、敵斬殺をもくろみ、九度山は凄絶な闘争の場と化す。一方、徳川家康の目的は、真田家の有する奇怪な技術であった。真田は密かに、闇の一族より、連射する鉄砲などの技術を授けられていたのだ。真田と徳川の暗闘、真田十勇士と服部党の死闘の行く末はいかに――。関ヶ原後から大坂冬の陣へ、史実と伝奇が交錯する戦国活劇。
-
4.0二つの事件に死体はひとつ。牛尾刑事の推理が冴える! 人間の坩堝・新宿を通過はできても根は下ろせない――多様な人間が去来する新宿で、歌舞伎町スナック「止まり木」のママと、松本の骨董商が同時に消えた。失職と冷えた家庭による空虚を補う唯一のオアシスとして、スナックに通っていた蒔田俊男は、常連客仲間たちとママの行方を捜し始める。同様に骨董商の娘・有美子も父親を捜すべく松本から上京。蒔田、牛尾刑事らと合流し、二人の失踪を追求するが……。但馬・出石を経て舞台が再び新宿へ戻った時、二つの事件は交わり、やがて驚くべき真相が明らかに! 一度限りの人生を殺した邪悪に立ち向かう運命のミステリー。 解説/細谷正充
-
4.0そのテロ組織の名は「V(ブイ)」。目的は、流血によらず現政府への不信感を国民に抱かせ、その転覆をめざすこと。メンバーは平日、一般人を装い、週末だけミッションを実行。各人はコードネームを用い、お互いに本名も素性も知らない。僕――片桐も組織の一員で、平日は30代前半の会社員、週末はコードネーム「春日」として活動している。この週末、兵器製造のため軽井沢の施設に招集されたのは僕を含め八人。見た目は60代から20代まで、やはり週末テロリストの男女が召集された。施設は表向き企業の研修所となっており、外部からの侵入は不可能。出入りの際は、八人のメンバーの掌紋認証が記録される仕組みになっている。今回のミッションは、<子供>という切り口から、政府を揺さぶり、言わずもがな流血や殺戮をしない<兵器>を製造することだった。僕たちメンバーによる侃侃諤諤の作戦会議が終了し、兵器製造に取りかかっている最中、メンバーの一人が扼殺される事件が発生した。施設は部外者の侵入は不可能、テロリストが警察を呼ぶわけにはいかない。犯人はメンバー七人のうちの誰かだが、お互いに素性を知らないメンバー間でなぜ殺人が起こるのか、誰も動機を説明できない。肝心の探偵役は不在、つまり全員で推理をするしかない。そして組織の<兵器>製造命令は絶対。週明けには一般人に戻らなければならない刻限下、閉鎖状況で犯人推理の頭脳戦が始まった――。
-
4.0笑って泣いて元気になれる、お仕事小説アンソロジー第1弾!! 漫画家、通信講座講師、プラネタリウム解説員、ディスプレイデザイナー、スポーツ・ライター、ツアー・コンダクター。6人の「働く」女性たちが、ときに悩み、へこみながらも、自分らしい生き方を見つけていく姿をいきいきと描く。漫画家の収入の仕組みや、ディスプレイデザイナーの働く時間、ツアー・コンダクターのスケジュールなども盛り込み、気になる職業の豆知識や裏側も楽しめる。仕事帰りの電車の中で、一日の終わりのベッドの中で、お疲れのアナタを癒やす全6話を収録。人気作家が競作!! 責任編集/書評家・大矢博子。
-
4.0
-
4.0無人島という密室で起きた怪奇事件! 美人作家が、数々の謎を華麗にあばく! 百合からSFまで幅広いジャンルの小説を手がける美人作家・森奈津子。彼女の周りでは、なぜか事件が多発する……。豊満な美女に拉致され無人島に監禁された奈津子。意外にも快適な島での生活を楽しんでいたが、ときに覗き見ていた向かいの島で、一人の男性が死亡したという。奈津子はなぜ監禁されたのか? 男性は死なねばならなかった理由とは――?(「なつこ、孤島に囚われ。」より) そのほか、宇宙人にすけべな依頼をした男の行く末、亡くなった少女との再会を願う女性の本心を探っていく“不思議”に満ちた事件を全5編収録。どんな奇怪な謎に直面しても動じない奈津子が、驚くべき推理を披露! 読めば誰もが過激でエレガントな彼女に夢中になる、笑撃の傑作ミステリー。
-
4.01989年に東京の女子大に入学し、バブル崩壊後の1993年に出版社に就職した石川ひとみの半生は、変転の連続だった。不本意な配属、失恋、プロポーズ、予期せぬ妊娠、そして離婚……。時に家族や友人を裏切ってまで仕事に貪欲であり続けたひとみの20年間、彼女の欲望と葛藤の行方を、ポケベルの時代から、インターネットやSNSの登場に至るまでの“人と人をつなぐツール”の変遷や、移りゆく世相を巧みに織り込んで描き出す。就活小説『あの子が欲しい』で話題の著者が放つ、「女の狡さ」と「黒い本音」全開のこの物語は、あなたの魂を捉えて離さない!(解説:柳瀬博一)
-
4.0NHK朝の連続テレビ小説でドラマ化され、日本中に感動の輪が広がった水木しげる夫人の自伝的エッセイ。赤貧の時代、人気マンガ家の時代、妖怪研究者の時代、「幸福とは何か」を語る現在……結婚以来半世紀、常に水木の傍らに寄り添い、見守ってきた。著者はなぜ極貧の無名マンガ家と結婚したのか? 伝えられる貧乏生活とはどんなものだったのか? 超有名人の妻となって人生はどう変わったのか? 水木のユニークな言動をどう受け止めてきたのか? 自らを「平凡な人間」と語る著者の目に映った異能の天才の真実と、夫と歩んだ自身の激動の人生への思いを率直に綴った、感動の初エッセイ!
-
4.0甲州の隠し金で大逆転を狙え! 甲府、江戸、横浜、富岡製糸場……。信玄ゆかりの金貨争奪戦の行方は!? 最後の甲州金、お前らには絶対に渡さぬ! 幕末、甲府勤番士の幕臣・高木東助は、城に眠る数千両の甲州金を、攻め寄せる官軍から守りぬくため、秘密裏に江戸の両替屋へと運び込む。しかし、次々と金を狙う刺客が現れ東助たちに襲いかかる。幕府再興を期して忍従の日々を送るが……時代に翻弄された男が戦いの果てに見出した人生の活路とは!? 「莫大な甲州金を手にした主人公がどのように幕末・維新を乗り超えたのか、彼とともに時空を超えて歩み続けて戴けたなら、著者として望外の喜びである。」――著者「あとがき」より
-
4.0
-
4.0瀬戸内海に面した広島の三原市に暮らす作家・世良の家から、妻の加奈子が姿を消した。世良の友人・内畠は、加奈子の妹から頼まれ、実情を探ろうと世良の家を訪ねる。しかし、世良は話を逸らすばかりで、それよりも執筆中の原稿を読んでほしいと内畠に頼んだ。寡作で、世間からも忘れ去られている世良だが、いま書いている作品は「話題になって大ヒット間違いなしだ」と豪語する。それは、日本各地に伝わる怪談に起因する、不可思議なエピソードを綴る物語。内畠は、「座敷わらし」とタイトルのつけられた最初の作品のページをめくった……。「座敷わらし」「言うな地蔵」「河童の雨乞い」「吉作落とし」「チロリン橋」「ぞろりん がったん」、6つの怪談と現実世界が交錯する幻想ミステリー短編集。読後に残るのは恐怖か、感動か!? 横溝正史ミステリ大賞出身で社会派ミステリーの新鋭による、初の短編集!!
-
4.0
-
4.0
-
4.0
-
4.0
-
4.0
-
3.9小説を書くことに翻弄される二人の女。 どうしようもなく背負ってしまう因果。 無傷ではいられないのに、 それでも私は書き続けるのだ、 という覚悟。 そのすべてを封じ込めた物語を チレンさんは書いてしまった。 ――――窪美澄(作家) 彼女は己の何もかもを削ぎ落しながら、 美しく繊細な物語を紡ぐ。 そうして生まれた作品は眩いばかりの光を放ち、 同時に深い闇を孕む。 この作品は、まさしく木爾チレンそのものだ。 ――――町田そのこ(作家) 窪美澄さん、町田そのこさんも激賞!! 一気読み必至!! 2023年の大本命!! 最旬にして俊豪・木爾チレンの真骨頂、 深き心の闇に愛憎蠢くヒューマンミステリー!! 女にだけわかる、狂気。 過剰な嫉妬は、やがて強大な殺意へ…。 若くして小説家デビューを果たし、その美貌と才能で一躍人気作家となった東山冴理。 しかし冴理は人気絶頂のさなか、突然、筆を断った――。 やがて三十年の時が経ち、冴理のもとに、ひとりの女性編集者が執筆依頼に訪れる。 「私には書く権利がないの」そう断る冴理に、 「それは三十年前―白川天音先生が亡くなったことに関係があるのでしょうか」編集者は問う。 「あなたは、誰かを殺したいと思うほどの絶望を味わったことってあるかしら」 ――そして、この時を待っていたというように、冴理は語り始める。 高校文芸部の後輩、白川天音が「天才小説家」として目の前に現れてから、 全ての運命の歯車が狂ってしまった過去と、その真実を……。 希望と絶望、 羨望と嫉妬…… これは、ふたりの女性作家が、才能を強く信じて生きた物語。 すべてを読み終えたあと、 あなたはタイトルに託された"切ない意味"を知り、 ぎゅっと、胸を締め付けられる。 ヒット作『みんな蛍を殺したかった』の俊英女性作家による、 1年ぶりの書き下ろし長編小説。 満を持して、待望の最高傑作、降臨!!
-
3.9消えた向日葵、連続する不穏な事件―― 多感な少女の感情を繊細に描く、慟哭必至の傑作青春ミステリ 父親が亡くなり、山形の集落に引っ越した小6の高橋みのり。 初めての夏、「向日葵流し」のために育てられていた向日葵の花が、何者かによってすべて切り落とされる事件が起きる。 みのりの周囲ではさらに不穏な事件が続き――。彼女の4年間の成長と事件の行方を瑞々しい筆致で描く、感動の長編青春ミステリ。 第74回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門ノミネート作品。 「これほど自然の中に多感な思いがこめられた小説も珍しいのではないか。 自然描写をしなくなった(いや出来なくなったといったほうがいい)作家が多いなかで、 彩坂美月は、丁寧に一人の少女の内面と、過ぎていく季節の流れを追っていき、嫋々たる余韻を残す」 ――池上冬樹氏の解説より抜粋
-
3.9貫井徳郎史上 最も切なく 悲しい誘拐事件 スリルと感動のどんでん返しミステリ! 警視庁を震撼させた 世紀の誘拐事件の真実とは? 元警察官の辰司が、隅田川で死んだ。 当初は事故と思われたが、殴られた痕がみつかった。 真面目で正義感溢れる男が、なぜ殺されたのか。 息子の亮輔と幼馴染みの賢剛は、死の謎を追い、 賢剛の父・智士の自殺とのつながりを疑うが……。 隅田川で死んだふたり。 そして、史上空前の未解決誘拐事件の真相とは? 男たちの絆と葛藤を描く、慟哭の長編ミステリ! 解説/西上心太 【目次】 第一部 亮輔と賢剛 第二部 辰司と智士 第三部 亮輔と賢剛 第四部 辰司と智士 第五部 亮輔と賢剛 第六部 辰司と智士 第七部 亮輔と賢剛 解説 西上心太