17世紀作品一覧

  • イサック(1)
    無料あり
    4.6
    1~17巻0~759円 (税込)
    2つの勢力に別れ、後に30年戦争と呼ばれる激しい戦いの最中にあった17世紀の神聖ローマ帝国。そこに傭兵として現れたのは「イサック」と名乗る日本人の男! 遠く日本を離れ、ヨーロッパ大陸までやってきたイサックの目的とは!? 彼の壮絶な戦いが始まる!! 『勇午』の真刈信二氏と『死がふたりを分かつまで』のDOUBLE-S氏の新タッグがおくる、骨太エンターテイメント!
  • ダンピアのおいしい冒険 1
    完結
    4.6
    全6巻976円 (税込)
    僕は知りたい、世界の全てを。 17世紀。英国公認の海賊船に、博識かつ好奇心旺盛な探検家・ダンピアも乗船した──。 未知の世界を食べて調べる、実在の人物と史実をもとにした海洋冒険飯漫画! 作品世界をより深く楽しめるコラムやスピンオフ4コマ他、 単行本用の特別描き下ろしを多数収録! 【目次】 CHAP.1 道なき未知へ CHAP.2 無人島大学 CHAP.3 満ち足りた置き去り CHAP.4 イグアナ・コレクション CHAP.5 カウリーの素敵な島 CHAP.6 ジャングルの歩き方 CHAP.7 人生は船の上 CHAP.8 ブランコ岬の虜 (1)
  • メディアの未来――歴史を学ぶことで、新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、SNSの未来は導き出せる
    4.0
    【内容紹介】 二〇五〇年、新聞、ラジオ、テレビ、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)、ジャーナリストは、まだ存在しているのだろうか。二一〇〇年ならどうだろうか。 SNSは、今後登場するさらに強力なテクノロジーの波に呑み込まれるのだろうか。 将来、誰がメディアを所有するのだろうか。 正しい情報を得る、知識を共有する、嘘と闘う手段が、これまで以上に存在するようになるのだろうか。 ジャーナリストの役割はロボットが担うようになるのか。それとも、ジャーナリストは民主主義、つまり、真実の保証にとってかけがえのない存在であり続けるのだろうか。 そうした未来の基軸を把握するには、「歴史」を振り返る必要がある。 メディアに関するさまざまな歴史を遡ってこそ、その未来を詳細に描き出すことができると考えるからだ。 私にとって、この物語は細部にわたってきわめて魅力的だった。筆をおいた現在、この物語が綴る壮大な数々の冒険に対する私の驚きを、読者に伝えることができると信じている。 (本書のまえがきより要点を抜粋) 【著者紹介】 [著]ジャック・アタリ(Jacques Attali) 1943年アルジェリア生まれ。フランス国立行政学院(ENA)卒業、81年フランソワ・ミッテラン大統領顧問、91年欧州復興開発銀行の初代総裁などの、要職を歴任。 政治・経済・文化に精通することから、ソ連の崩壊、金融危機の勃発やテロの脅威などを予測し、2016年の米大統領選挙におけるトランプの勝利など的中させた。林昌宏氏の翻訳で、『2030年 ジャック・アタリの未来予測』『海の歴史』『食の歴史』『命の経済』(小社刊)、『新世界秩序』『21世紀の歴史』、『金融危機後の世界』、『国家債務危機一ソブリン・クライシスに、いかに対処すべきか?』『危機とサバイバルー21世紀を生き抜くための(7つの原則〉』(いずれも作品社)、『アタリ文明論講義:未来は予測できるか」(筑摩書房)など、著書は多数ある。 [訳]林 昌宏(はやし・まさひろ) 1965年名古屋市生まれ。翻訳家。立命館大学経済学部卒業。 訳書にジャック・アタリ『2030年ジャック・アタリの未来予測』『海の歴史』『食の歴史』『命の経済』(小社刊)、『21世紀の歴史』、ダニエル・コーエン『経済と人類の1万年史から、21世紀世界を考える』(いずれも作品社)、ボリス・シリュルニク『憎むのでもなく、許すのでもなく』(吉田書店)他、多数。 【目次抜粋】 はじめに 第1章 君主のニュース、大衆のニュース~3万年前から近代の夜明けまで 第2章 使者の時代~1世紀から14世紀まで 第3章 印刷革命~1400年から1599年まで 第4章 近代における活字ニュースの始まり~17世紀 第5章 表現の自由、ジャーナリズムと民主主義~18世紀初頭から産業革命前まで 第6章 出版、「大衆の自由の大きな盾」~1788年から1830年まで 第7章 他人よりも先にすべてを把握する~1830年から1871年まで 第8章 進歩を活かす~1871年から1918年まで 第9章 読む、聞く、そして見る~1919年から1945年 第10章 三大メディアの黄金時代~1845年から2000年まで 第11章 徹底的に、読む、観る、聴く、触る~2000年から2020年まで 第12章 情報を得て自由に行動する~2021年から2100年 第13章 何をなすべきか
  • 新訳 バブルの歴史 ──最後に来た者は悪魔の餌食
    4.0
    「太古の昔から現在に至るまでの投機の狂気について見事に調べ上げよく書かれた本である。今、株式市場に関与している人はもちろんのこと、これから乗り出そうと考えている人にとっても絶対に読むべきものだ」――ジョン・ケネス・ガルブレイス 狂気の投機史 人はなぜお金が絡むと愚行に走るのか? 「バブル」という人間の強欲と愚行と狂気を描いた古典! 本書は17世紀から現在に至るまでの株式市場における投機の歴史を生き生きと描き出したほかに類を見ない魅力的な書である。投機の精神の起源を古代ローマにまでさかのぼり、それが近代世界によみがえった様子を年代順に、分かりやすくまとめている。近代でのバブルの始まりとは、1630年代にオランダで起こったチューリップバブルだった。 その後、ロンドンのチェンジアリーの株式売買(ワインが1インチのロウソクの火が消える直前に値を付けた者が落札者になるという方式のオークションで売られた)、1720年の悪名高きサウスシーバブル(南海泡沫)と続く。サウスシーバブルではアイザック・ニュートンは「天体の動きなら計算できるが、人々の狂気までは計算できなかった」という有名な名言を残している。当時、法外な金額をふっかけたり、女性の貞操を守る保険と題してリスクを引き受けるブローカーがいた。また、お金として流通するクレジットノートや宝くじがあった。アレクサンダー・ポープやベンジャミン・ディズレーリ、アイバン・ボウスキー、ヒラリー・ローダム・クリントンなど、バブルで一獲千金を狙った賢明な投資家や愚かな投資家がいた。 金メッキ時代から狂騒の1920年代、19世紀の鉄道狂時代から1929年のウォール街大暴落、ジャンクボンド王のマイケル・ミルケンに代表されるカウボーイキャピタリズムや、日本のバブルであるカミカゼ資本主義、現代の情報時代に生まれたデイトレーダーまで、いつの時代にも存在した、またこれからも存在するであろう人間の飽くなき強欲と愚行と狂気の結末を描いた興味深い1冊! *本書は2000年4月、日経BP社から『バブルの歴史』として刊行されたものを新たに翻訳したものです。
  • 台湾の歴史
    5.0
    経済発展と民主化を達成し、ますます存在感を高めている「台湾」は、どんな歴史を歩み、どこへ向かうのか。2024年1月の総統選挙を控えて、その歴史と現在を知る文庫版。 その歴史は「海のアジア」と「陸のアジア」がせめぎ合う「気圧の谷間」が、台湾という場所を行ったり来たりした歴史だった。その動きから生じる政治・経済の国際的な激動の中で、多様な人々が織りなしてきた「複雑で濃密な歴史」を見つめることなしに、現在の台湾を理解することはできない。 はるか以前から、さまざまな原住民族(先住民族)が生きていた台湾島が、決定的な転機を迎えたのは17世紀のことだった。オランダ東インド会社が初めて「国家」といえる統治機構をこの島に持ち込んだのである。短いオランダ統治の後、明朝の遺臣・鄭成功ら漢族軍人の時代を経て、清朝による統治は200年に及ぶが、1895年、日清戦争に勝利した日本の植民地支配が始まる。そして1945年に始まった中華民国による統治は、当時の民衆に「犬が去って、豚が来た」と言われるものだった。その中で、本省人・外省人の区別を超えて「台湾人」のアイデンティが育まれ、1990年、直接選挙による第1回総統選で「初の台湾人総統」李登輝が登場する。 『台湾――変容し躊躇するアイデンティティ』(2001年、ちくま新書)を、大幅増補して改題し、文庫化。 目次 はじめに――芝山巖の光景 第一章 「海のアジア」と「陸のアジア」を往還する島――東アジア史の「気圧の谷」と台湾 第二章 「海のアジア」への再編入――清末開港と日本の植民地統治 第三章 「中華民国」がやって来た――二・二八事件と中国内戦 第四章 「中華民国」の台湾定着――東西冷戦下の安定と発展 第五章 「変に処して驚かず」――「中華民国」の対外危機と台湾社会の自己主張 第六章 李登輝の登場と「憲政改革」 第七章 台湾ナショナリズムとエスノポリティクス 第八章 中華人民共和国と台湾――結びつく経済、離れる心? 第九章 「中華民国第二共和制」の出発 結び 補説1 総統選挙が刻む台湾の四半世紀――なおも変容し躊躇するアイデンティティ 補説2 「台湾は何処にあるか」と「台湾は何であるか」 学術文庫版あとがき 参考文献  台湾史略年表 索引
  • 日本経済の心臓 証券市場誕生!
    4.8
    江戸時代の堂島米会所から明治期の取引所設立、戦後の証券市場復興とバブル期の隆盛まで、「証券市場の歴史」決定版! 世界初の先物市場は17世紀に大阪米市場から生まれた。将軍さえも思いどおりにはできなかった米市場の実態とは? 明治維新後の動乱期に、証券所設立のために政府と民間の立場を超えて協力した渋沢栄一や今村清之介、田中糸平。彼らの生涯とは? 戦後のGHQとの証券市場復活交渉における意外な秘話や、バブル期のエネルギーあふれる市場の活況まで、人と人のつながりが育ててきた証券市場の物語。 【目次】はじめに/第1章 江戸期―証券取引の夜明け―/1 米は大坂を目指す/2 蔵屋敷と米切手/3 大坂米市場の概要/4 大坂米市場と米切手の仕組み/5 米市場と各藩のファイナンス(財政・資金調達)/6 世界最初の証券先物市場・堂島米市場/7 久留米藩の領主米引渡し拒否事件(前)/8 久留米藩の領主米引渡し拒否事件(後)/9 米飛脚・旗振り通信と遠隔地取引/10 日本における投資家と投機家の原型―本間光丘と本間宗久―/第2章 明治・大正期―兜町と北浜―/1 明治初期の堂島米会所/2 取引所設立の背景―武家の退職手当(秩禄公債・金禄公債)の売買―/3 取引所設立の背景―生糸と洋銀取引と明治期の新しい経済人―/4 「天下の糸平」と呼ばれた男/5 明治の若き経済人、島清こと今村清之助/6 証券市場の設計者、渋沢栄一/7 株式取引所の設置までの道のり/8 東京株式取引所の創立と、株主リストから見えるパワーバランス/9 東京株式取引所の開業/10 3人のその後/11 五代友厚―ボッケモン人生をまっとうした男―/12 大阪の経済発展を担う五代の活躍/13 金禄公債から鉄道、資本金分割払込制度/14 東京株式取引所株が人気株に。株式ブーム到来!/15 米取引の手法で株式売買/16 明治期の取引と「シマ」の風俗/17 証券の街、兜町の誕生/18 取引所倒産の危機/19 感謝を忘れず、120年/コラム「成金 鈴木久五郎」/コラム「兜町の食事事情―立ち食い鮨と弁松」/第3章 昭和期 戦後の証券市場復興と隆盛/1 戦争下の兜町(昭和20年)/2 終戦―新円交換と集団売買(昭和20~24年)―/3 「国民一人一人が株主に」―その1 財閥解体・財産税の物納・特別機関解体―/4 「国民一人一人が株主に」―その2 史上最大の作戦(昭和22年~)―/5 証券取引所再開に向けたGHQとの折衝/6 平和不動産は戦前の取引所の承継者/7 証券取引の再開―東京証券取引所の誕生―/8 商法改正とコーポレート・ガバナンスの萌芽/9 山崎種二/10 取引所ビルの変遷/11 バブル期のある日の株券売買立会場―立会場の華「笛吹き中断」―/コラム「株券の紙はどうつくられるのか」/コラム「兜神社」/コラム「立会場で売買された銘柄と手サイン」/終わりに/脚注/年表/参考文献
  • 日本のヴァイオリン史 楽器の誕生から明治維新まで
    -
    1巻2,200円 (税込)
    ヴァイオリンは、16世紀に北イタリアでその原型となる楽器が生み出されて以来、ヨーロッパの芸術音楽で中心的な役割を担ったのはもちろん、世界各地でジェンダーや階層を超えて多くの人々に演奏されてきた。では、ヴァイオリンは日本でどのように受容されたのだろうか。 16世紀から17世紀にかけてのヴァイオリンの原型やそれに類似する楽器の足跡をたどり、近世日本にキリスト教の宣教師によって日本に持ち込まれたことを確認する。そして、鎖国期日本の長崎・出島で「黒坊」と呼ばれたインドネシアからの「奴隷」によってヴァイオリンが演奏されたことを掘り起こし、インドネシアでのヴァイオリンの演奏実践にも光を当てて、非ヨーロッパ文化圏での受容を明らかにする。加えて、黒船来航以降の事例として、来日したヴァイオリニストによる長崎での初コンサートや横浜の外国人居留地での音楽活動にも目を向けて、明治維新前後の受容にも迫る。 ヴァイオリンは日本では明治維新前後に普及し始めたが、これまでは「クラシック音楽を演奏する楽器」「西洋文化への憧れ」などの視点で語られてきた。本書では、西洋音楽受容史としてではなく、人々が従来からの価値観や音楽習慣、箏・三味線などの芸能実践を踏まえて「楽器としてのヴァイオリン」にどのように携わり、どのような営みをおこなっていたのかを掘り起こす。カラーも含め、貴重な図版も多数所収。
  • 私たちはなぜ税金を納めるのか―租税の経済思想史―
    4.3
    市民にとって納税は義務なのか、権利なのか? また、国家にとって租税は財源調達手段なのか、それとも政策遂行手段なのか? 17世紀の市民革命から21世紀のEU金融取引税まで、ジョン・ロックからケインズそしてジェームズ・トービンまで――世界の税制とその経済思想の流れを辿り、「税」の本質を多角的に解き明かす。
  • 日本鍼灸の極意 管鍼法 <日英対訳版> Kanshin Method The Essence of Japanese Acupuncture Japanese & English bilingual Book
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※英語版は巻末から始まります ※The English version starts at the end of the book. 今や世界のスタンダード! 管を駆使した鍼 江戸期に記された秘伝テクニックも紹介 17世紀に管鍼法を創案し、德川綱吉の侍医も務めた盲目の鍼医・杉山和一。 和一が到達した鍼術の境地を学ぶ。 管頭を叩く、鍼管で針を摩擦する、振動させる…etc. 伝書に記された14技法も詳解! 管鍼法の技術&杉山和一、縁の地のガイド本。 世界中の鍼灸師、必読! A must-read for all acupuncturists around the world! If you are an acupuncturist or student, you may have heard that Japanese acupuncture is slightly different from TCM. Do you know what the differences are? `The Essence of Japanese Acupuncture" is a book about the Kanshin method - an important and unique part of Japanese acupuncture. Simply put, this is the acupuncture practice that uses guide tubes. Nowadays, many acupuncturists around the world use guide tubes daily. But did you know the guide tubes (called Shinkan in Japanese,) were invented more than 300 years ago in Japan by Waichi Sugiyama, the father of Japanese acupuncture. Waichi is known as a master acupuncture physician, who became the court physician for the Tokugawa Shogunate. He was also the first educator in world history to build a school for the visually impaired. However, his life was not always successful, in fact more than half of his life was a chain of difficulties and challenges. But he kept his passion for helping people and making acupuncture safer and more comfortable, expanding the number of people who could benefit from it. Using guide tubes was an innovative acupuncture practice that made it possible to use thinner needles, giving easy, more comfortable insertions, without compromising the efficacy. These attributes represent how Japanese acupuncture can be gentle, yet powerful. This book is written by renowned acupuncturists and sensei who are passionate about letting the world know about the greatness of Japanese acupuncture. The book gives you insights and knowledge about basic Japanese acupuncture principles. Moreover, this book introduces the clinical techniques which use guide tubes. You can incorporate these into your practice to enhance the clinical efficacy. This is a must-read for all acupuncturists worldwide.
  • レジェンド歴史時代小説 琉球の風 上下合本版
    -
    中国・明からの使節を迎え沸き立つ17世紀初頭の沖縄・琉球王国。だが、この国の平和は幕府を後ろ盾にした薩摩によって侵されつつあった。侵攻に膝を屈するか? 独立をかけて抵抗するか? そして宗主国・明は助けてくれるのか? 生き残りを賭けて琉球の闘いが始まる。 『レジェンド歴史時代小説 琉球の風(上)』『レジェンド歴史時代小説 琉球の風(下)』上下巻合本版
  • [新版] バブルの物語
    4.4
    なぜ、金融バブルは繰り返されるのか。17世紀オランダで起きたチューリップバブルから、1929年の世界大恐慌、さらには1980年代末の日本のバブルに至るまで、古今東西で起きた「熱狂」とその崩壊過程を描く。バブルを希求する人間の本質と、資本主義経済の根幹に迫った名著がついに復活!
  • 緋文字
    4.0
    17世紀ニューイングランド、幼子をかき抱いて刑台に立った女の胸に付けられた「A」の文字。子供の父親の名を明かさないヘスター・プリンを、若き教区牧師と謎の医師が見守っていた。不倫の罪を背負いながらも毅然と生きる女、罪悪感に苛まれ衰弱していく牧師、復讐心に燃えて二人に執着する医師――各々の罪を抱えた三つの魂が交わるとき、緋文時の秘密が明らかに! アメリカ文学屈指の名作登場。(『THE SCARLET LETTER』改題)
  • 賢く生きる智恵
    4.0
    世界中の言語に翻訳、日本でも数度にわたり紹介され、数多くの学者や思想化に生きる指針を与え続けている、17世紀スペインの名著 『バルタザール・グラシアンの英知の結晶』 世界中で読み継がれているグラシアンの叡智が、ハンディーな新書版で登場。 F・ニーチェ 「ヨーロッパはいまだかつて、これほど精妙にして複雑な人生の道徳律を生んだことはなかった」 A・ショーペンハウアー 「彼の著作はすべての人に力を与える内容を持っている。とくに一流の人びとのための素晴らしい人生の手引書となるだろう。とりわけ、これから社会に出て一流をめざそうとしている若者にこそ役立つはずだ。普通の人ならば長い人生経験を経てようやく得るであろう教訓を、グラシアンは先回りして教えてくれる」 ほか、日本文学の森鴎外、文学者ヴォルテールやラ・ロシュフコーなどをはじめ、古今東西、多くの学者や思想化に多大な影響を与えている本。 人間関係をよくしたいとき、心を強くしたいとき、自分を高めたいとき、力を与えてくれる人生の手引き。
  • 興亡の世界史 東インド会社とアジアの海
    4.5
    17世紀のイギリス、オランダ、フランスに相次いで誕生した東インド会社。この「史上初の株式会社」の興亡を通して、世界が大きく変貌した200年を描きだす異色作。喜望峰からインド、中国、長崎にいたる海域は、この時代に「商品」で結ばれ、世界の中心となり、人々の交流の舞台となっていた。そして、綿織物や茶、胡椒などがヨーロッパの市場を刺激して近代の扉を開き、現代に続くグローバル社会の先駆けとなったのだった。
  • 英単語 語源ネットワーク
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 英語上級者に「どうやって単語を覚えたのですか?」と聞くと、異口同音に出てくるのが語源。「英語圏の学生も使う王道」が語源です。英語の歴史に潜む興味津々のドラマを知り、それをうまく活用すれば、丸暗記とはまったく違う方法で語彙を増やすことができます。 ●単語の成り立ちと英語の歴史  ギリシャ語、ラテン語、ゲルマン語にさかのぼる英語の歴史。ゲルマン民族大移動、ヴァイキング襲来、ノルマン・コンクエスト、百年戦争、ルネッサンスによる古典回帰などの歴史上の大きな出来事を振り返りながら、英語の歴史を概観します。 ●語源はドラマだ!  computerは実は17世紀から存在していた、telephoneは「遠い」「音」の2つのギリシャ語の組み合わせなど、43の単語をピックアップして、その歴史やエピソードを紹介します。そこからさらに関連語のネットワーク図を作成し、43語から10倍以上の単語を覚えられるように構成しています。 ●重要語根50と接頭辞20がつくる英語の世界  単語の意味を決定づけるのが語根と接頭辞。ふたつを組み合わせてどんどん語彙を増やしていく方法を、マトリックス図とネットワーク図でわかりやすく示します。これさえ押さえれば、未知語に出合っても意味を類推する力がつきます。 著者より  語源としてたびたび用いられているものは、英語という言語全体の規模を考えると、驚くほどわずかしかありません。本書をお読みになる皆さんが、どうか英語の複雑さではなく、そのシンプルさと論理性に目を見開かれますように-クリストファー・ベルトン  本書は英語の語源を丸暗記するのではなく、英語の歴史に触れながら、語形成の感覚を得ることを目的としています。英語のルーツを探る中で、言葉の中に潜む息遣いを感じてもらえたらと思います-長沼君主
  • 物語 チベットの歴史 天空の仏教国の1400年
    4.3
    古代に軍事国家だったチベットはインド仏教を受容、12世紀には仏教界が世俗に君臨する社会となった。17世紀に成立したダライ・ラマ政権はモンゴル人や満洲人の帰依を受け、チベットは聖地として繁栄する。だが1950年、人民解放軍のラサ侵攻により独立を失い、ダライ・ラマ14世はインドに亡命した。チベットはこれからどうなるのか? 1400年の歴史を辿り、世界で尊敬の念を集めるチベット仏教と文化の未来を考える。
  • ウィトゲンシュタインと言語の限界
    値引きあり
    3.7
    本書の著者ピエール・アド(1922-2010年)は、古代ギリシア思想や新プラトン主義の研究者として、コレージュ・ド・フランス教授を務めました。その著作は、古代哲学のみならず、フランシス・ベーコンやデカルトなどの17世紀思想、ゲーテ、ヘーゲルからニーチェ、ベルクソン、ハイデガーに至る19~20世紀の思想まで、幅広い知識に裏打ちされた類を見ない豊饒さをそなえています。その著作はヨーロッパの知識人に大きな影響を与えるとともに、アメリカでも多くの読者を獲得してきました。 ところが、日本では2020年に『イシスのヴェール』(法政大学出版局)が出版されるまで、訳書は1冊も存在せず、それゆえ注目を浴びることもなかったというのは、豊かな翻訳文化を育ててきた国では奇妙な欠落だったと言わざるをえません。2021年には『生き方としての哲学』(法政大学出版局)の邦訳が出版され、ようやく日本でもこの碩学の思想に触れる準備が整いつつあります。今こそ、アドがフランスで初めて本格的にウィトゲンシュタインを紹介した人物でもあること、そして唯一無二の解釈を残していたことを伝える本書を読むべき時だと言うことができるでしょう。 研究者にさえ顧みられずにきた本書に収められた論考は、『論理哲学論考』と『哲学探究』しか出版されていなかった時期に書かれたものにもかかわらず、後続の者が見出すことのできなかった側面を明確に浮かび上がらせるものにほかなりません。アドは深い教養に導かれて、ウィトゲンシュタインの思想の中に古代のストア派や懐疑主義、新プラトン主義とのつながりを、あるいはショーペンハウアーとのつながりを見て取ります。その結果、ウィトゲンシュタインの著作は独自の「哲学」を記述しただけのものでなく、第一級の「哲学史」でもあることを明らかにするのです。 本訳書では、アドの解釈の画期性をよりよく理解できるよう、気鋭のウィトゲンシュタイン研究者である古田徹也氏の重厚な「解説」を収録しました。さらに「訳者後記」では、合田正人氏がアドという人物を中心にした知的ネットワークの広大さを深い思い入れとともに綴っています。本書の中で、これまで知らなかったウィトゲンシュタインの顔を見ることができるでしょう。 今後のウィトゲンシュタイン研究にも大きな一石を投じることになる重要著作の邦訳を選書メチエの1冊としてお届けいたします。 [本書の内容] 序 ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』における言語の限界についての考察 ウィトゲンシュタイン 言語の哲学者 I ウィトゲンシュタイン 言語の哲学者 II 言語ゲームと哲学 解説 ウィトゲンシュタイン哲学の「新しい」相貌(古田徹也) 訳者後記
  • The Vagabond 流浪者たちの肖像#1 カムイの剣
    3.8
    【人気声優、小林親弘さん絶賛】 自分にとって馴染みのある言葉が沢山出てきて、ワクワクしながら読み進めました! たまらないスピード感!! 是非お手に取って読んでみてください! 17世紀末、海賊王キャプテン・キッドが遺した莫大な財宝── 在り処を探る鍵はアイヌと和人の間に生まれた孤児・次郎が握っていた。 義母殺しの汚名を着せられ、怪僧・天海の許、忍者修行を積んだ次郎は、父の遺品カムイの剣を手に、世界を股にかけた放浪の旅へ。 刊行以来半世紀、多くのエンタメ作品に影響を与えた伝説の幕末冒険ロマンが令和に蘇る! トクマの特選! イラスト たけもとあかる 解説 マライ・メントライン
  • シナ海域 蜃気楼王国の興亡
    4.0
    1巻1,870円 (税込)
    14世紀のモンゴル帝国解体後から、東アジアに近世の国家体制が誕生する17世紀までのシナ海域に、生まれては消えた「海上王国」の歴史。日本でも中国でもない、この「蜃気楼王国」に生きた人々――「日本国王」足利義満、鄭和の南海遠征、王直と倭寇、キリシタン小西行長と朝鮮出兵などをめぐる史料を分析し、海上政権との抗争のなかから、近代につながる近世の「陸の国家」が生まれてくる過程を追う。海からみた新しい世界史。
  • フェルマーの最終定理
    4.4
    17世紀、ひとりの数学者が謎に満ちた言葉を残した。「私はこの命題の真に驚くべき証明をもっているが、余白が狭すぎるのでここに記すことはできない」以後、あまりにも有名になったこの数学界最大の超難問「フェルマーの最終定理」への挑戦が始まったが――。天才数学者ワイルズの完全証明に至る波乱のドラマを軸に、3世紀に及ぶ数学者たちの苦闘を描く、感動の数学ノンフィクション!
  • ケンブリッジ数学史探偵
    4.0
    斬新な日本史講義がハーバードで熱狂を呼んだ歴史学者が、ケンブリッジに移って選んだテーマは「17世紀の数学史」。近代国家が成立する以前、知識人たちは 国家の枠にとらわれず、自由に知識を交換しあっていた。著者は京都で花開いた和算を起点に、西洋、さらには中国の数学文化まで縦横無尽にたどっていく。「知の生成」の瞬間を追い求め、真にグローバルな時代に相応しい歴史の語り方を探った知的興奮の書。
  • 美しき義賊【分冊】 1巻
    無料あり
    -
    17世紀半ばイギリスの街道に辻強盗が出没し、王の頭を悩ませていた。片田舎で暮らすセーラは、王の無茶な徴税のせいで貧困にあえぐ村に心を砕き助けていた。私が罪を犯すのにも限界があるわ。そう、辻強盗はセーラだったのだ!! ある日、崖で落ちそうなところを端麗な男性に助けられる。叔父の知りあいの彼は、なんと国王の側近ラトリッジ卿だった。彼は、辻強盗を探しに来たのかもしれないと疑った彼女は距離を置くも「宮廷の礼儀を教えよう」と突然キスをされて!?

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  • 愛と復讐のカリブ海
    -
    17世紀、カリブ海沿岸。牢獄で絞首刑を待つばかりだった隻眼の海賊ルークは、謎の官能的な美女サマンサの手引きで脱獄に成功する。ルークは旧知の海賊ダーヴィッシュを見つける手助けを依頼され、彼女こそが名高い海賊サム・スティールの正体であることを知り大いに驚く。サマンサは両親の仇であるダーヴィッシュへの復讐を遂げるため、ずっと彼を追い続けてきたのだ。しかしルークは圧倒的な魅力を発しながら逃げ場のない船上でサマンサに誘いかけてきて……愛憎渦巻く官能の海洋冒険絵巻!

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  • 愛の徴 天国の方角
    4.7
    絵画、建築、神学、図像学、そして……ヨーロッパの叡智の結晶たちに新たな解釈と発見とを見出す「知」と「心」の旅。その橋渡しは「最新科学」――17世紀のヨーロッパと近未来の沖縄。それぞれの時代に生きる二人の女性が探し出した驚愕の真実とは――!?
  • アメリカ的理念の身体
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 人権概念を史上初めて提唱した17世紀のピューリタン、ロジャー・ウィリアムズ。アメリカ独立以前の、ジョン・ロックより半世紀も早い出来事であったことは、わが国ではまったく知られていない。本書は、「寛容と良心」「政教分離」「信教の自由」という倫理学上の鍵概念をめぐる哲学的探求であると同時に、それらが初期アメリカ社会の歴史においてどのような実験と紆余曲折を経てきたかを尋ねる政治学的な探求である。まず中世スコラ学の良心論から歴史的系譜を辿り、近代の愚行権の神学的由来に触れた上で、現代社会が享受する自由がいずれも宗教的主張を淵源とすることを示し、自由主義の中核概念である寛容を批判的に検討する。次に、現代憲法論の争点ともなる政教分離に焦点を当て、その原型であるウィリアムズの思想と歴史的評価の変遷を考察、発展期の矛盾と逆説から生まれた歴史的な知恵を尋ねる。さらに、信教の自由の具体的な表現として、初期ハーヴァード大学に見るピューリタニズムの知性主義、反知性主義としての信仰復興運動、市場原理に動かされる20世紀の教会を論じ、現代アメリカ社会の実利志向や大統領選挙にも影響を及ぼし続ける思想構造を分析する。わが国で手薄なアメリカの宗教理解を深化させ、アメリカを内面から思想史的に探求した画期的業績。ますます多元化する現代社会において、異なる思想が平和裡に共存するためのモデルを提供して、現代リベラリズムにも一石を投じる。 【目次より】 序章 第一部 寛容論と良心論 第一章 中世的寛容論から見た初期アメリカ社会の政治と宗教 第二章 「誤れる良心」と「愚行権」 第三章 「誤れる良心」と「偽れる良心」をどう扱うか 現代寛容論への問いかけ 第四章 人はなぜ平等なのか 第二部 政教分離論 発展期の錯綜と現代の憲法理解 第五章 初期アメリカ社会における政教分離論の変容と成熟 第六章 ロジャー・ウィリアムズの孤独 第七章 さまよえる闘士 ロジャー・ウィリアムズ評価の変遷と今日の政教分離論 第八章 教会職と政治職 第三部 信教の自由論 プロテスタント的な自由競争原理の帰結 第九章 プロテスタント的な大学理念の創設 第一〇章 ジョナサン・エドワーズと「大覚醒」の研究史 第一一章 反知性主義の伝統と大衆リヴァイヴァリズム Harvardism, Yalism, Princetonismをぶっとばせ 第一二章 キリスト教の女性化と二〇世紀的反動としての男性化 結章 あとがき 註 引用文献一覧 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 森本 あんり 1956年生まれ。神学者。国際基督教大学教授。 国際基督教大学人文科学科卒業、東京神学大学大学院組織神学修士課程修了。プリンストン神学大学院博士課程修了(組織神学)、Ph.D。 著書に、『使徒信条』『ジョナサン・エドワーズ研究』『現代に語りかけるキリスト教』『アジア神学講義』『キリスト教でたどるアメリカ史』『アメリカ的理念の身体』『反知性主義』『宗教国家アメリカのふしぎな論理』『異端の時代』『不寛容論』など、 訳書に、H.ミューラー『福音主義神学概説』(共訳)G.デコスタ編『キリスト教は他宗教をどう考えるか』ジェフリー・S.サイカー編『キリスト教は同性愛を受け入れられるか』(監訳)エミール・ブルンナー『出会いとしての真理』(共訳)ピーター・L.バーガー『現代人はキリスト教を信じられるか』(共訳)J.P.バード『はじめてのジョナサン・エドワーズ』など多数ある。
  • アルテミジア・ジェンティレスキ―女性画家の生きたナポリ―
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 17世紀ナポリで数少ない女性画家として活躍したアルテミジア・ジェンティレスキ。 大聖堂装飾への挑戦、詩人たちとの交流、顧客や同郷人との関係など、作品と史料の双方からその画業と人生を明らかにする、美術史の若手学究による初のモノグラフ。
  • 【電子復刻版】イギリス革命と現代
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    1巻1,320円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ピューリタン革命、王政復古、名誉革命と、激動あいついだ、17世紀イギリスの歴史の跡をたどりつつ、その過去と現代を格調高く照らし出す名紀行。 待望の電子復刻版。
  • WANTED
    完結
    4.3
    全1巻528円 (税込)
    17世紀末、地中海。元歌姫・アルメリアは、初恋の少年・ルースをさらった海賊スカルズの船に、男装して乗り込んだ。スカルズ船長は傲慢で凶暴、そのうえ女好き!ひょんな事から女だとバレてしまったアルメルアは…!? 純和風読み切り『春は桜』も併録!!
  • 美しき義賊
    完結
    5.0
    17世紀半ばイギリスの街道に辻強盗が出没し、王の頭を悩ませていた。片田舎で暮らすセーラは、王の無茶な徴税のせいで貧困にあえぐ村に心を砕き助けていた。私が罪を犯すのにも限界があるわ。そう、辻強盗はセーラだったのだ!! ある日、崖で落ちそうなところを端麗な男性に助けられる。叔父の知りあいの彼は、なんと国王の側近ラトリッジ卿だった。彼は、辻強盗を探しに来たのかもしれないと疑った彼女は距離を置くも「宮廷の礼儀を教えよう」と突然キスをされて!?
  • 裏ベルサイユ「恋愛SEX」テクニック~国王を射止めた女達のLOVEバトルに学べ~
    -
    大人気の恋愛読本、『花魁「恋愛SEX」テクニック』から半年。待望の第二弾が登場!時は17世紀、フランスは「ベルサイユ」。豪華な宮殿、着飾った貴婦人、舞踏会で踊る貴族達…。そんな今では想像もつかない「超セレブ」の世界で、なんと国王をめぐる女達の壮絶なLOVEバトルが繰り広げられていたのです!SEXはまさにそのための武器!!国王の童貞を奪ったのは、いったい誰なのか?はたしてそのテクニックは?宮廷の女達の命がけの恋から、現代でも通じる恋愛サバイバルテクが学べます!

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  • 永遠のタージ
    2.0
    2万人という膨大な職工を22年間動員し続け完成したインド史上最高の建造物タージ・マハル。17世紀ムガール帝国の五代皇帝シャー・ジャハーンは、なぜ全精力を注いでまで絢爛極める廟を建立するに至ったか。親族たりとも信用できぬ戦乱の世で、彼が唯一心を許した妻ムムターズの実像を追いその理由に迫る。またムガール帝国初期までその歴史を遡り、タージ・マハル建造に至るまでの愛憎劇を描く。インドをこよなく愛する著者が幻想のような二人の愛を謳い上げた渾身の歴史大河ロマン。角川文庫50周年特別書き下ろし作品。
  • 英帝国衰亡の一断面 1869年―1956年
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 19世紀後半~第2次大戦までの英帝国の興隆期、インド独立による帝国崩壊の開始、そして冷戦後の米国への覇権の移行までの英国史。 17世紀以降、版図を広げた大英帝国は、北アメリカ、西インド諸島、カナダ、インド、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなど、その最隆盛時には世界の4分の1を支配した。第二次大戦以後、巨大な大英帝国がその多くの植民地を失った過程と原因を探る。 【目次】 はしがき 第一部 「英帝国への道」の生成と発展 一八六九年~一九三六年 I イギリスとスエズ運河 II ディズレーリとスエズ運河会社の株式取得 III ディズレーリと『キプロス協定』 IV グラッドストーンとエジプトの民族主義 V グラッドストーンとエジプト占領 VI ソールズベリ候と『ウォルフ協定』 VIIカーゾン伯と『ミルナー・ザグルール協定』 VIII カーゾン伯とエジプトの独立 IX オースティン・チェンバレンとアレンビー卿 X オースティン・チェンバレンとロイド卿 XI 労働党内閣とエジプト XII 一九三六年の『英埃同盟条約』 第二部 英帝国の威信の低下 一九四五年~一九四七年 I 英帝国意識の低落と総選挙(一九四五年) 一 チャーチルの決断 二 保守党の有権者把握 三 労働党の有権者把握 むすび II 英資本主義の衰退と政治 一九四七年の危機 一 危機のリハーサル 一 『武器貸与法』の停止 二 『英米金融協定』 二 外交政策の危機 一 労働党左派の叛乱 二 叛乱の鎮圧 三 政治危機 一 国際収支の悪化 二 内閣の改造 むすび 第三部 「英帝国への道」の消滅 一九四六年~一九五六年 I アトリー内閣とスエズ運河、キプロス II 外相イーデンと「場」の攪乱 III イーデン内閣の「同一化」の喪失 あとがき 参考文献 人名索引・事項索引 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • エスパーニャのサムライ 天の女王
    4.0
    17世紀、無敵の王国エスパニア(スペイン)の地を踏んだ慶長遣欧使節のなかに、彼の地に止まった二人のサムライがいた-- 武士の誇りを捨てず、鮮やかに剣を遣う小寺外記と瀧野嘉兵衛は「男の中の男」と称えられ宮廷で人望を得る。だが、フランス・イギリス、バチカンらエスパニアを狙う権力闘争は激化し、二人は巨大な隠謀に巻き込まれていく。現代セビーリャと絢爛たる往時のマドリードを舞台に描く歴史冒険活劇。
  • NHK「100分de名著」ブックス パスカル パンセ
    4.2
    科学が進歩し、キリスト教的世界観が崩れ始めた17世紀、「理性賛美」の風潮が高まった。そこに懐疑の念を抱いたのがフランスの哲学者で数学者のパスカル。「人間は一本の葦にすぎない。だが、それは考える葦である」。現代文明の脆さが露わになったいま、人間の理性の限界と可能性について考える。NHKテレビ講座「100分de名著」の単行本化。
  • 黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ
    3.9
    美しい金緑色の蛇に恋した大学生アンゼルムスは非現実の世界に足を踏み入れていくが……代表的メールヘン「黄金の壺」。17世紀のパリで、天才的な職人が手がけた宝石を所有する貴族たちがつぎつぎと襲われる事件。ようやく逮捕された犯人は意外な人物だった。推理小説の嚆矢ともいえる「マドモワゼル・ド・スキュデリ」。画家で音楽家でもある鬼才ホフマンの多面的な魅力が味わえる4篇を収録。
  • 男の隠れ家 特別編集 必ず観たい注目の美術展 フェルメール展2018
    値引き
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    フェルメールの描いた全作品を徹底解説! 目次 【巻頭グラビア】原寸で楽しむ! フェルメール名画鑑賞 静謐と光の画家フェルメール─全作品とその魅力─ 【巻頭インタビュー】フェルメールとオランダ黄金時代 画家フェルメールの生涯 フェルメールが生きた 世紀オランダとは? フェルメールも使っていた!? 当時の最先端技術カメラ・オブスキュラ 高価な絵の具を使う、フェルメールの懐事情とは!? 室内画家フェルメールと17世紀オランダ建築事情 【第一章】日本にフェルメール作品が集結 絶対に見逃せない8+1作品 鑑賞のポイントはココ! 《ワイングラス》 《牛乳を注ぐ女》 《手紙を書く婦人と召使い》 《マルタとマリアの家のキリスト》 《真珠の首飾りの女》 《手紙を書く女》 《リュートを調弦する女》 《赤い帽子の娘》 《恋文》 コラム 1 フェルメール作品に出会える美術館 【第二章】この秋冬見たい! 世界のフェルメール作品を追え! [風景]創り出された美しい景色 《デルフト眺望》《小路》 [神話]静謐で瞑想的な女神の休息 《ディアナとニンフたち》 コラム 2 今なお議論が続けられている2枚の絵 《聖プラクセディス》《フルートを持つ女》 [寓意]円熟期を迎えた画家の真意とは? 《絵画芸術》《信仰の寓意》 [トローニー]微笑する少女たちの謎 《少女》《真珠の耳飾りの少女》 [学者]新たな発見への希望と野心 《天文学者》《地理学者》 [手紙]想いをつなぐラブレター 《窓辺で手紙を読む女》《青衣の女》《婦人と召使い》 コラム 3 17世紀オランダ絵画のメイドたち [家事]家事にいそしむ女性の美徳と理想 《天秤を持つ女》《水差しを持つ女》《レースを編む女》 [音楽]男女の恋愛を象徴する楽器 《音楽の稽古》《合奏》《ギターを弾く女》《稽古の中断》 コラム 4 楽器ヴァージナルとは? [男と女]曖昧模糊とした恋愛模様 《眠る女》《取り持ち女》《2人の紳士と女》《士官と笑う女》 コラム 5 もっと知りたい! 贋作・盗難事件 時空旅人SELECT SHOP 奥付 裏表紙

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  • オルシニア国物語
    4.0
    この世界のどこかにオルシニアという名の国がある。12世紀のなかば、“オドネ”という邪神を信仰する野蛮な異教徒からこの国を守り、神の教会の忠実な守護者として敬愛されるフレイガ伯爵の城館で起こったある真冬の夜の出来事をはじめ、17世紀、オルシニアの王位継承をめぐる内乱に巻きこまれたモーゲの姫君の数奇な一生、そして1962年、田舎で一週間の休暇を過ごそうとした青年の恋の物語など、SF界の女王ル・グィンが、自らの想像の王国オルシニアを舞台に、そこに生きる様々な時代の、様々な人々の姿を通して、愛とは、自由とは何かを見事に謳い上げた傑作短篇集!
  • [音声DL付き]ブリティッシュ・イングリッシュで聴く!「7つのストーリー」で読み解くイギリス史(CNNEE ベスト・セレクション 特集60)
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    〈音声データ付き、ダウンロード方式で提供!〉 【今週のトピック】 「ダンケルク・スピリット」―イギリス人の心には、仲間の命を救い出そうと団結する精神があり、逆境に陥ったときはこの合言葉を使って立ち向かうことがあるのだという。この言葉の由来となった、第二次世界大戦中に起こった「ダンケルクの戦い」は、ドイツ軍に追い詰められた30万を超えるイギリスとフランスの連合軍兵士を救出した、史上最大の撤退作戦として誇り高く記憶されている。 イギリスという国、人々、また彼らのマインドを作り上げた背景とは ? 歴史とは ? 古代から近現代までの重要エピソードからその実像を探ってみよう。 ◆本書の内容 ・「イギリス史」の始まり   Roman Might ―ローマ人、来る ・イングランドの征服者たち  Norman Castles―1066年、ノルマン・コンクエスト ・王権強化へ    Royal Forests ―「ロビン・フッド伝説」誕生の地 ・英国教会の成立とその反動   Bonfire Night ―17世紀のテロリスト ・大英帝国時代   Victorians―太陽の沈まない帝国 ・大英帝国の終焉、そして2つの世界大戦へ   Dunkirk―史上最大の撤退作戦   The Falklands War―離島奪還 ・[雑誌再現](PDF型) ※スマホなどで読みやすいリフロー型と、雑誌掲載時のレイアウト(対訳)をそのまま再現したPDF型の2パターンで学習できます。) ・音声ファイルの入手方法  【音声ファイルの入手方法】 ・本書の購入者は、本電子書籍内に記載の方法により音声を無料でダウンロードできます。 ・音声ファイルはZip形式に圧縮されています。解凍ソフトなどを利用し、ファイルを解凍したうえでご利用ください。 *『CNN ENGLISH EXPRESS』編集部編『CNN ENGLISH EXPRESS』2020年8月号掲載の特集をもとに制作されました。
  • オンライン教育熟議 オン・コメニウス
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    1巻2,090円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 未来への希望はやはり教育にあり。 17世紀の知の巨人コメニウスの珠玉の言葉からてい談形式で〈教育の今〉を考える。 教育を哲学的に考えるための格好の入門書! 没後350年を迎えた、17世紀チェコの知の巨人、ヨハネス・コメニウス。人間の未来は教育の改善にあると訴え、近代教育の祖と称されている彼は、異なる考え方をもった人々が集って友好的に話し合う〈熟議〉に問題の解決への希望を見た。本書は、彼の方法をヒントに、チェコを愛し教育を憂える3人がオンラインてい談するというユニークな形式を採用。コメニウスの諸著作から52の名言を精選し、それをもとに教育の今を一歩踏み込んで考える。教育を哲学的に考えるための格好の入門書!
  • 会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語
    4.5
    数字のウラに隠された、驚くべき人間ドラマ。 誰にも書けなかった 「会計エンタテインメント」爆誕! 【本書の特徴】 その1 ダ・ヴィンチ、レンブラント、スティーブンソン、フォード、 ケネディ、エジソン、マッキンゼー、プレスリー、ビートルズ ……意外な「有名人」たちが続々登場! その2 冒険、成功、対立、陰謀、裏切り、愛情、喜びと悲しみ、 栄光と挫折、芸術、発明、起業と買収 ……波乱万丈、たくさんの「知られざる物語」が展開します その3 簿記、決算書、財務会計、管理会計、ファイナンス、IFRS ……物語を楽しく読み進めるだけで、これらの仕組みが驚くほどよくわかります その4 イラストと写真、ひと目でわかるイメージ図が満載。 会計の本なのに、細かい数字はいっさい出てきません! 「私はこれまで数々のビジネススクールや企業研修で 会計分野の講師を務めてきました。 会計を『大局的に・楽しく』学んでもらうのはとても難しい作業ですが、 講義で『歴史』をもちいる手法はかなり効果的でした。 会計ルールの誕生エピソードや人物秘話を少々大げさな講談調で語ると、 受講者たちが身を乗り出してきます。 本書はそんな経験をもとにしています。 皆さんにも『好奇心とともに会計を理解する』経験をしてもらえれば 嬉しいです。」 ──「旅のはじめに」より 【「9つの革命」で全体像がわかる】 第1部 簿記と会社の誕生 「3枚の絵画」 15世紀イタリアから17世紀オランダへ 銀行革命/簿記革命/会社革命 第2部 財務会計の歴史 「3つの発明」 19世紀イギリスから20世紀アメリカ、21世紀グローバルへ 利益革命/投資家革命/国際革命 第3部 管理会計とファイナンス 「3つの名曲」 19世紀から21世紀・アメリカ 標準革命/管理革命/価値革命
  • 海賊たちは黄金を目指す 日誌から見る海賊たちのリアルな生活、航海、そして戦闘
    3.8
    一攫千金を夢見て、血で血を洗う戦闘に明け暮れ、金銀財宝を略奪。その一方で、航海中は数か月も身体を洗えず、水と食料が徐々に減っていく恐怖と隣り合わせの生活を送る――。17世紀後半、カリブ海でスペインの植民地や商船を襲撃してまわった海賊たち。「短いながらも愉快な人生」をモットーとした男たちは、いかなる戦法で敵と闘い、どのような日常生活を過ごしていたのか? 『最新世界周航記』のウィリアム・ダンピアなど、7人の海賊が書き残した日誌をもとにして描く、カリブの海賊のリアルな姿とは? なんでもありの時代の空気を見事に表現。ノンフィクションを読む喜び、ここに至れりと思わせる傑作!/【目次】訳者まえがき/第1部 黄金への渇望/1 プリンセス/2 黄金の剣士/3 地峡/4 ゴールデン・キャップ/5 決死隊/6 西半球で二番目に大きい都市/7 根っからの海賊/8 気楽なカヌーの旅/9 漂流者たち/10 奇襲/11 ドラゴン/12 運任せの勝負/13 甲板を流れる奔流のような血潮/14 叛乱/第2部 南海/15 我らが銃の銃口/16 海に呑みこまれる/17 高潔であっぱれな勇者/18 ヘビの髪を持つ姉妹/19 浮かれ野郎ども/20 水、水/21 代償金/22 八十五人の屈強な仲間たち/23 ロビンソン・クルーソー/24 非常に美しく堂々とした町、セント・マーク・オブ・アリカ/25 うずき/第3部 苦境/26 射殺を覚悟する/27 積み薪/28 瀉血/29 温められた甲板/30 ホーン岬/31 陸地初認/32 銀のオール/33 続編/謝辞/参考にした資料について
  • 科学史からキリスト教をみる(長崎純心レクチャーズ)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 1543年、コペルニクスは地動説を発表したためにカトリック教会によって弾圧されたのか、それとも褒められたのか?  ガリレオ裁判をはじめ、われわれは「宗教と科学の対立」という見方で捉えがちであるが、ホーリー・デザインの解明を求めた16~17世紀の「科学」は教皇庁の推奨をうけたものであり、近現代の科学とは大きく異なるものであった。学問体系からキリスト教的枠組が取り払われる18世紀以降を近代と位置づけて、聖俗革命という概念を提唱してきた著者は、常識にとらわれず異文化として歴史に向き合うことの意義と面白さをとく。さらに、環境破壊はキリスト教が元凶かという問題に踏み込んで、環境問題が提起する人間の欲望充足の限界を論じる。平易な語り口で自然科学の歴史のみならず近代学問の歩みを辿るとともに、現代われわれが直面する近代科学技術文明の弊害の根を問い、新しい倫理を展望する講演。 【目次より】 「長崎純心レクチャーズ」について   片岡千鶴子 第一回 近代科学の成立をどう捉えるか 科学革命 科学革命論の問題点 コペルニクスの地動説の本質 プトレマイオスの天動説 太陽への崇拝 フィレンツェ・プラトニズム 進歩史観的歴史記述法 ルネサンス時代の真相 サイエンスとは 質疑応答 第二回 聖俗革命 ディドロ自身の世俗化 百科全書とは 自由思想家 なぜアルファベット順か もう神は要らない 世俗化された知 学問の再編 科学へ 科学者の誕生 学問の細分化 科学とは デカルトの二元論 こころのタブー こころのタブー・再論 質疑応答 第三回 環境問題とキリスト教 キリスト教が環境問題の元凶? 人間による「地の支配」 人間中心主義 男性中心主義 ホワイトは正しいか 文明概念の勃興 文化と文明 神ー人間ー自然 普遍化の努力 新しい倫理 欲望充足の限界 質疑応答 あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 村上 陽一郎 1936年生まれ。東京大学教養学部教養学科(科学史科学哲学分科)卒。同大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学。東京大学教授、国際基督教大学教授、東洋英和女学院大学学長などを経て、現在、東京大学名誉教授、国際基督教大学名誉教授。『近代科学と聖俗革命』『近代科学を超えて』『奇跡を考える』『日本近代科学史』『科学者とは何か』『新しい科学史の見方』『安全学』など著書多数。
  • 科学哲学への招待
    4.3
    古代・中世のアリストテレス的自然観を克服し、信仰や迷信から独立することで17世紀に近代「科学」は誕生した。しかしパラダイム転換はくり返され、20世紀には科学技術に伴うリスクも叫ばれるようになる。科学哲学の第一人者がこうした決定的な転換点に光をあてながら、知の歴史のダイナミズムへと誘う。科学神話が揺らぐ今だからこそもう一度深く掘り下げる、入門書の決定版。
  • 影を呑んだ少女
    4.3
    メイクピースはずっと母とふたりで暮らしていた。悪夢にうなされるたび、母は怒った。メイクピースは幽霊を憑依させる体質だから、抵抗しなければいけないというのだ。そんなある日、ロンドンで暴動に巻きこまれ、母が命を落としてしまう。残されたメイクピースのもとへ会ったこともない亡き父親の一族から迎えが来た。父は死者の霊を取り込む能力をもつ旧家の次男だったのだ。父の一族の屋敷で暮らし始めたメイクピースだったが、屋敷の人々の不気味さに嫌気がさし、逃げだす決心をする。『嘘の木』の著者が17世紀英国を舞台に描く歴史大作。/解説=杉江松恋
  • 風の歌よ、大地の慈しみよ
    -
    舞台は17世紀初頭のアメリカ。ポカホンタスはインディアンのポウハタン族の娘。旺盛な好奇心と豊かな知性に恵まれ、自然を愛し森の木々や妖精とも会話の出来る彼女は、豊かな大自然の中を自由に駆け回って暮らしていた。 ある日、彼女の前にイギリスから新大陸開拓の為に海を越えて来た男、ジョン・スミスが現れる。通じる筈のない言葉を心で理解し、互いの名を告げ、運命の出逢いに一瞬にして恋に落ちた。 しかし、二人の前には幾多の試練が待ち受ける……。異なる人種の壁に阻まれながらも抗い続けるポカホンタスとスミスの行く末は!? 大自然の中で紡がれる伝説の物語、ここに開幕!
  • カラヴァッジョへの旅 天才画家の光と闇
    3.9
    レンブラント、ベラスケス、フェルメールら一七世紀のほとんどすべての芸術家に大きな影響を与えた巨匠、カラヴァッジョ。殺人を犯し、逃亡の末に果てた破滅の生涯と、革新的なバロック美術の傑作を読み解く。
  • カルペパー ハーブ事典
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ハーブ、アロマ、占星術 各分野における専門家待望の歴史的書物がついに初邦訳 ハーブ療法を世に広め、民衆を救ったニコラス・カルペパー。専門家のみならず、ハーブ、アロマ、占星術に携わる人ならば、一度は耳にしたことがあるだろう。 氏が17世紀に記した『CULPEPER'S COMPLETE HERBAL』(原書)は、現代のハーブ療法・アロマテラピーの源流といえるだろう。これにより、薬草としてのハーブの知識・用法は、多くの人々に広まった。医者にかかることのできない民衆を救うこととなった。 現代において、我々がハーブを気軽に親しめるのは、彼の功績に寄るものといえるだろう。本書は、ハーブの分類・効能だけでなく、占星術の観点でみた解説がついている。ハーブについての知識をさらに深める一つの材料となり得るだろう。アロマセラピスト・ホリスティック医療・東洋医学そして占星術に関心があるすべての方の手元に置いていただきたい。 17世紀当時に考えられていたハーブの特徴・効能・支配惑星をイラストと共に紹介している。さらに付録として『English Physician』を一部抜粋し掲載。日本語版刊行にあたり、鏡リュウジ氏へ歴史背景・西洋占星術などの解説をお願いした。
  • ガリバー旅行記
    -
    架空の四つの国を訪れることになるガリバーを待っていたものは? 17世紀の英国に材料を採りながら、人間と社会にむけて痛烈な風刺の矢をはなった諷刺文学の最高傑作。ファンタジーの古典。全体は四部からなり、小人国(リリパット)、巨人国(ブロブディンナグ)、飛び島(ラピュタ)その他、馬の国(フウイヌム)を、ガリバーが次々と訪れての体験談になっている。宮崎駿の宙に浮かぶ「ラピュタの城」はむろん第三部の「飛び島」からきている。

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  • ガルシア・デ・マローネスによって救済された大地
    -
    またもや神の子が死んでいる。 異邦人来訪から約100年を経た17世紀はじめ、地球から遠く離れた不毛の植民惑星。 そそりたつ十字架の上で、キリストそっくりの死体が磔になって現れた。 地球・バチカンから派遣された奇跡調査官たちは、次々に信じがたい地異に見舞われるーー。 「レム『ソラリス』、小松左京「氷の下の暗い顔」、シモンズ『ハイペリオン』、チャン「地獄とは神の不在なり」など、さまざまな名作を想起させる本格SFだが、作中には唖然とするような情景が大胆に放り込まれている」 「2020年代の日本SFを背負って立つ才能の出発点を、しっかり見届けてほしい」 (大森望「解説」より) 『SFの書き方』(早川書房)も話題の<ゲンロン 大森望 SF創作講座>第1期で「ゲンロンSF新人賞」(選考委員:飛浩隆、大森望、東浩紀)に輝いた受賞作が電子書籍化! 新たな才能の登場を見逃すな!!!

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  • 贋作
    4.4
    画商に修復の腕を見込まれ、ある富豪の弁護士が所有する17世紀オランダ女流画家の作品の贋作をひそかに制作し、心ならずも絵画窃盗に加担してしまった女子画学生。私立探偵を雇って彼女の存在を探り出したその弁護士は、罪を暴き、大切な絵を取り戻そうと、彼女に近づくが、彼女の絵に対するひたむきさと知識の深さに敬意を抱くようになる。そして彼女は、絵を愛する、自分とは別世界に住む大人の男に惹かれ始めたが……。40年以上の時が流れ、過去を封印し罪の意識におののきながら、美術史学者として活躍する彼女の前に、自身の手になる贋作と新作がそろって出現した! いったいなぜ? 17世紀の女流画家と現代の女性学者、それぞれの愛と喪失と苦悩が時代を超えて呼応する。絵画贋造の技法も、複雑に絡み合う人間関係も、ミステリアスで美しい光のなかに見事に描きあげられた情感溢れる物語。
  • 教師のための数学 (1) 微分積分学 -月を大きなりんごに変えた数学-
    完結
    -
    全1巻495円 (税込)
    微分積分学の発展は、17世紀、宇宙観の転換に人類を導いた。それを可能にした理由を理解できる書 実在感のある事柄について『確実な前提から、確実な推論を経て、確信の持てる結論を得る』機会を提供する。この経験がもたらす驚きと満足を味わう為の書。1章『数の扱いに慣れる』(対数とは、アーサー王と対数、情報と対数)、2章『微分積分学の起こり』(変化率、微分、基本定理、ニュートンの2項定理)、3章『微分方程式』(微分方程式とは何か、2階の微分方程式、サインとコサイン)、4章『りんごと月』(慣性の法則、速さの変化と力、りんごの運動、空気の抵抗、振り子、重力加速度の測定、円運動、万有引力の法則、月の運動) 【著者】 松本修一 1950年京都府に生まれ、1980年広島大学大学院で理学博士の学位を取得、1989年から琉球大学教育学部の数学教授。その間、京都大学基礎物理学研究所研究員(90/05-91/02)、英国バ-ミンガム大学物理学教室シニアリサーチフェロー(93/09-94/02)。専門分野は数理物理学、特に量子論における時間の概念について興味を持つ。教育の最終目標は学生の自律性を引き出し自尊心を養うことだと考え、彼らが自らの知識や経験を修正し深める機会を提供するよう努めている。
  • 享保改革の研究
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 緊縮財政と新田開発等を、享保年間(1716~35)に、徳川吉宗が行った改革。目安箱の設置や公事方御定書も制定。三大改革の1つとして知られる。17世紀末より、通貨が混乱し、物価が上昇していた。また、幕府財政も大幅に悪化し、政治も立て直しが必要であった。本書は、享保改革を多方面より検討する。 【目次』 はしがき 序説 幕政研究史の回顧と享保改革の問題点 一 幕政展開過程のとらえ方について 二 享保改革の問題点 第一章 文治政治論 一 享保改革は武断復古か 二 所謂「文治主義政治」の性格 第二章 天和の治について 一 綱吉治世の問題点 二 酒井忠清の宮将軍擁立説 三 「賞罰厳明」と譜代層の圧迫 四 将軍専制と側近政治 五 直轄領支配の刷新 六 天和の治と元緑の政治 第三章 正徳の政局と新井白石 一 正徳政治の形態 二 詮房・白石の孤立と政治の停滞 第四章 吉宗の将軍継嗣と政局 一 吉宗の登場と譜代勢力 二 将軍権威の確立 三 目安箱設置をめぐる問題 第五章 将軍独裁政治の支柱 一 人材の登用について 二 勘定所機構の整備 第六章 徴租機構の改革と年貢増徴 一 代官所機構の改革 二 年貢の増徴 第七章 通貨の統一 一 正徳期の通貨問題 二 享保新金の鋳造について 三 新金銀通用令とその影響 四 元文の通貨政策 第八章 商業の統制 一 改革と商業資本との関係 二 物価政策と商業統制 結論 一 改革過程の三段階 二 享保改革の幕府政治史上の位置──幕政史の中期について 辻 達也 1926年生まれ。歴史学者、横浜市立大学名誉教授。東京大学文学部国史学科卒。文学博士(東京大学)。専門は、日本近世史、幕府政治史。 著書に、『徳川吉宗 人物叢書』『享保改革の研究』『大岡越前守 名奉行の虚像と実像』『日本の歴史 16 江戸開府』『江戸時代を考える 徳川三百年の遺産』『近世史話 人と政治』『江戸幕府政治史研究』『撰要類集(第1~第三)』(校訂)『新稿一橋徳川家記』(編)『大岡政談(全2巻))』『享保通鑑』(校訂)荻生徂徠『政談』(校注) 『日本の近世(全18巻)』(朝尾直弘共編。毎日出版文化賞)『一橋徳川家文書 摘録考註百選』(編著)などがある。
  • 清らかな花嫁
    5.0
    ハーリー家にとってオクセンデン家は不倶戴天の敵だった。内戦のどさくさに紛れ、一族の館は彼らに奪われたが、その正当な権利を主張して両家は争いを続けていた。ある日、オクセンデン家のマーカスが訪ねてきて、自分とケイトが結婚すれば万事解決と取り引きを持ちかけた。ハーリー家の娘であるケイトに選択の余地はなかった。マーカスは魅力的な紳士で、惹かれはするものの、取り引きの相手としか自分を見ない彼には反発を覚える。そこへ、大伯母からこの取り引きを覆す方法があると知らされ、ケイトはマーカスの裏をかこうと心に決めた。★期待の作家アン・オブライエンが本作で日本デビューを飾ります。17世紀のイングランドを舞台にした興味深い物語です。★
  • キリスト教における殉教研究
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 16~17世紀、世界を震撼させた日本殉教者たち。彼らを導いた殉教録や殉教者伝などの文書成立過程、そして中世から近世に及ぶ殉教者崇拝の発展過程を追跡することで、キリスト教誕生から密接不可分な殉教の思想構造の歴史的解明を試みる。日本キリシタン、古代キリスト教、そして宗教改革後の西欧近世敬虔思想のつながりをたぐりながら、殉教の本質を追究した神学思想史の労作。 【目次より】 序論 第I部 殉教とは何か 第一章 通俗概念の混乱とその使用範囲の広がり 第二章 日本キリシタンにおける殉教問題 第II部 殉教録・殉教者行伝の成立と殉教者崇拝 第一章 古代教会における殉教者崇拝文書の成立とその宗教的役割 第二章 古代教会典礼の視点から見た殉教者崇拝 第III部 古代教会に出現した迫害・殉教の研究とその史観 第一章 古代キリスト教殉教研究のあらたな検討課題 第二章 倫理行為としての殉教史観 第三章 古代キリスト教社会における女性殉教者と教会指導者たち 第四章 古代教会における殉教希求の分析 第IV部 古代教会における「棄教論」の再考察 第一章 キプリアヌスの『棄教論』に関する歴史的課題 第二章 『棄教論』の執筆背景 第三章 『棄教論』の内容分析 第V部 アンティオキアのイグナティオスにおける殉教思想 第一章 イグナティオスの殉教 第二章 イグナティオスにおける殉教思想の分析とその検証 第三章 イグナティオスの殉教思想研究における史的展開と課題分析 付録 原典訳一 キプリアヌス『棄教論(棄教者について)』 原典訳二 テルトリアヌス『殉教者たちへ』 あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 佐藤 吉昭 1927年生まれ。神学者。京都産業大学名誉教授。京都大学文学部哲学科基督教学専攻課程(旧制)終了、同大学院研究科を経て、スイス連邦共和国フリブール大学、ドイツ連邦共和国ミュンヘン大学神学部で学ぶ。 著書に、『キリスト教における殉教研究』などがある。
  • 金欠の高校生がバフェットから「お金持ちになる方法」を学んだら
    3.4
    ずっと気になっていた古風な洋館に忍び込んだ主人公は、その奥に金目のものでも隠されていないかと、不自然なほどに経年劣化したボロボロの扉を開けた。しかし眼前に広がっていたのは、なんとチューリップバブル(球根が投機の対象となることで発生したバブル)に沸き立つ17世紀のオランダだった。主人公は経済を司るという謎の美少女とともに、世界経済における重大事件を追体験していくことになる。

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  • 近世初期の外交
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 17世紀前半に確立した近世外交の特質をオランダ文書と日本語史料を駆使して本格的に分析し鎖国論の克服を試みた問題作。和辻賞受賞。 【目次より】 序 目次 第一部 近世初期の外交担当者 一 家康・秀忠の二元政治時代 1 本多正信と正純 2 将軍の買物掛と後藤庄三郎 3 以心崇伝と林羅山 4 小括 二 秀忠単独支配から秀忠・家光の二元政治 1 土井大炊頭利勝 2 酒井雅楽頭忠世 3 酒井讃岐守忠勝 4 伊丹播磨守康勝と松平右衛門正綱 5 秀忠の上意 6 小括 三 家光政権 1 綱紀粛清 2 異国之事 3 閣老の横ならびの時代 4 酒井讃岐守忠勝 5 榊原飛騨守職直 6 松平伊豆守信綱 7 井上筑後守政重 8 ポルトガル人追放の決定 9 小括 第二部 近世の外交儀礼の確立 一 拝謁 1 ポルトガル人 2 オランダ人 二 国書の形式 三 小括 第三部 オランダの台湾貿易 一 海賊とアドヴェンチュラー 1 李旦 2 許心素 3 一官(鄭芝龍) 二 日本貿易の基地としての台湾 1 通航許可証を得た中国人のタイオワン来航 2 在日華商の台湾貿易の排除 3 台湾貿易の拡大とタイオワン商館の資金不足 4 日本向け絹織物の買付 5 ハンブアンと一官 6 小括 むすびにかえて あとがき 表 地図 註 貨幣換算表 参考文献 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 永積 洋子 永積 洋子(ながづみ ようこ) 1930年.歴史学者。東京大学名誉教授。東京大学国史学科卒、同大学大学院修士課程修了。文学博士。専門は、近世通行貿易史。 著書に、『近世初期の外交』『平戸オランダ商館日記』『朱印船』など、 訳書に、ヤン・ロメイン『アジアの世紀』(共訳) 『平戸オランダ商館の日記 第1-4輯』 『南部漂着記 南部山田浦漂着のオランダ船長コルネリス・スハープの日記』ヘンドリック・ドゥーフ『ドゥーフ日本回想録』などがある。
  • クリスチャン・アストロロジー 第1書&第2書
    -
    鏡リュウジ氏推薦! 西洋占星術の超古典 遂に日本語版完訳なる! 本書はイングランドの占星術師ウィリアム・リリーによる 「クリスチャン・アストロロジー」の第1書、 そして第2書を合本したものです。 1647年に著された、西洋占星術における重要古典の1冊です。 プロ・アマ問わず、多くの占星術家が英語版を自力で学んでいました。 研究者は必携の本です! 「クリスチャン・アストロロジー」は3書から成り、 第1書は、天文暦の使用法、天象図の作り方、獣帯の12のサイン、 惑星の性質など、占星術の基本的な概念、定義、用語の解説。 第2書は、ホラリーの伝統的技法の集大成。 最も系統立った方法によって、人に起こりうるあらゆる種類の質問、 すなわち健康、病気、富、結婚、昇進、旅行などをどのように判断し、 答えるかが教示されています。 ※ホラリーとは、質問を受け、その内容を占星術師が理解したときに チャートを作り、 そこから未来予測などを行う占い。 「ホラリーの伝統は米国のジェコブソン 、 英国のアップルビィらによって細々と命脈は保っていたものの、 確かな礎となる教本が失われていた。 そしてその礎とみなされたものこそ、ホラリーの伝統的技法を集大成した 本書の第1書と第2書であり、これが1985年にレグルス版として復刻されたのである。 そのインパクトは大きかった。失われていたホラリーの「ルール」が再浮上、 天体のシンボリズムを連想によって「拡充」させるのではなく、 惑星の働きの強度を見極め、シンボリズムを具体化した上でその動きを追跡し、 「パーフェクション」するか事の成否を見るという 現代占星術とは 全く異なるチャートの見方が姿を現したのである。 」 「ホラリーの技法を学ぶことは重要である。 が、17世紀という近代とそれ以前の世界の境界に生きた、 「最後の占星術師」リリーを読むことは、 単にルールを習得する事以上に、占星術という営みの本質を再考し、 近代以降における占星術の意味を逆照射して明らかにすることでもある。 本書の刊行がホラリー技法の復興とともに 占星術とは何かという議論を喚起することを願ってやまない。」    (鏡リュウジ「ホラリー占星術再興が占星術にもたらすもの」より) 第3書も好評発売中! 第3書では、出生図の判断と、未来予測の技法を扱っています。 出生図を時刻修正する様々な方法、 出生図の一般的な運命を、星々の本質的な影響に従って 天上の12のハウスからどのように判断するか、 ディレクションの技法によって、 個々の年間の出来事をどのように判断するか、 そしてプロフェクション、レボリューション、 トランジットによる正確な時期の測定。 上記の方法による出生図の判断を掲載しています。
  • クレーヴの奥方
    3.0
    16世紀、アンリ2世の王宮を舞台に、実在の人物が数多く登場。夫クレーヴ公に詰問された奥方は、他の男への想いを打ち明ける――。17世紀末に匿名で発表されるやベストセラーになった、フランス文学初期の小説にして最初の恋愛心理小説。
  • グランゼコールの教科書――フランスのエリートが習得する最高峰の知性
    -
    【内容紹介】 フランスのエリートが持つ知性を「歴史、宗教、哲学、文学、芸術、科学」で区分け 850ページ!! 古代ギリシアから現代までの「リベラルアーツ大全」 エコール・ポリテクニーク、国立行政学院、パリ高等師範学校などの超一流グランゼコールで求められる教養のレベルがわかる シャルル・ド・ゴール、フランソワ・ミッテラン、ジャック・シラク、エマニュエル・マクロン、ジャン=ポール・サルトル、ジャック・デリダ、ジャック・アタリ、エマニュエル・トッド、トマ・ピケティ……きら星のごとく政界、財界、官界、学会にエリートを輩出してきたが、フランスのグランゼコールと呼ばれる学校群である。ちなみに日本ではよく知られたソルボンヌ大学(パリ大学)よりも断然レベルが高く、入学するためには日本の受験以上に熾烈な競争に勝ち抜く必要がある。一言でいえば、フランスエリートの養成校なのだ。入学には、どの程度の教養レベルが求められるのか。850ページに集約したのが本書である。 世界の歴史を形作ってきたフランス知性の源を知る 【フランスのグランゼコールとは何か?】 ジャック・アタリ、エマニュエル・マクロン、フランソワ・ミッテラン、エマニュエル・トッド……フランスのエリートは大学ではなく、ほぼグランゼコールで学んでいる。日本で有名なソルボンヌ大学(旧パリ第四大学、パリ第六大学などが統合)などは、バカロレアを取得すれば無試験で入学できるが、グランゼコールは、「準備級」で2年間学んだ後に行われる競争試験での合格が必要である。ちなみにグランゼコールに進むことができる学生は、全体の10%未満と言われるほどの難関である。ちなみに200校程度存在するグランゼコールの中で特に理工系トップ校のエコール・ポリテクニーク、高級官僚養成校の国立行政学院、経営系トップ校のHEC、研究系トップ校のパリ高等師範学校などは超名門と称される。 ギリシアから2015年までの「歴史」「宗教」「哲学」「文学」「芸術」「科学」を約100に整理された見出し語で一挙に俯瞰する。本書を読むことで、フランスエリートの思考回路を知ることができ、特に欧州において国際人として評価されるに値する「教養」を身につけることができるだろう。欧州のエリートと対峙できる知性の一端にリーチすることができるいわば、グランゼコールに入学するための知識が詰め込まれた「参考書」である。知の海へようこそ。 【著者紹介】 【著者】 ジャン=フランソワ・ブラウンスタン 1953年マルセイユ生まれ。プロバンス大学卒。パリのソルボンヌ大学で博士号を取得。フランスの哲学者。高等師範学校、アミアン大学などの勤務を経て、パリ第一大学教授。現代フランスの哲学、歴史、科学哲学が専門領域。哲学関連書を初めとする著書多数。 ベルナール・ファン パリの名門校アンリ4世校に設立された「グランゼコール準備校」の名誉教授。現代史の研究者として著書多数。 【訳者】 木村 高子(きむら・たかこ) 英語・仏語翻訳者。仏ストラスブール大学歴史学部卒、早稲田大学大学院文学研究科考古学専攻修士課程修了。訳書にフェアチャイルド・ラッグルズ『イスラーム庭園』(原書房)、『地政学で読む世界的覇権2030』(東洋経済新報社)、『ユダヤ人の起源』(共訳、ちくま学芸文庫)ほか多数。本書では、序文、1章、2章、3章の翻訳を担当。 広野 和美(ひろの・かずみ) 仏語翻訳者。大阪外国語大学フランス語科卒。訳書に『フランスの天才学者が教える脳の秘密』(TAC出版)、『北欧とゲルマンの神話事典』(原書房)、リュック・ペリノ『0番目の患者』(共訳、柏書房)、ジェラール・ルタイユール『パリとカフェの歴史』(共訳、原書房)ほか多数。本書では、4章、5章、9章の翻訳を担当。 岩澤 雅利(いわさわ・まさとし) 東京外国語大学ロマンス系言語専攻修士課程修了。訳書に『「経済学」にだまされるな! 』(NHK出版)、グルバハール・ハイティワジほか『ウイグル大虐殺からの生還』(河出書房新社)、『格差と再分配』、『いま、目の前で起きていることの意味について』(以上共訳、早川書房)ほか多数。本書では、6章、7章、8章の翻訳を担当。 【目次抜粋】 序言 第1部 ギリシア 第2部 ローマと一神教 第3部 中世 第4部 ルネサンスおよび近世 第5部 17世紀 古典主義時代 第6部 18世紀 啓蒙の時代 第7部 19世紀 第8部 20世紀 第9部 21世紀 参考文献
  • 決闘裁判(1)
    完結
    -
    「東京カラス」「リュウマのガゴウ」の宮下裕樹が放つ中世ファンタジー巨編!17世紀初頭、神聖ローマ帝国。この地では、原告と被告の決闘で有罪無罪が決まる「決闘裁判」が広く行われていた。神は正しい方の人間を勝利に導く、という教えのもとに‥‥。少年ニコが姉と暮らす南西の町ブライザッハでも決闘裁判が日々行われていた。決闘裁判を嫌う姉をよそに、ニコは特に何も考えていなかった。姉が死んだその日までは‥‥。
  • ケンブリッジ・プラトン主義 神学と政治の連関
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 政治的・宗教的内乱期にあった17世紀イングランド、ローマとジュネーヴの狭間で、霊権と俗権、信仰と社会性、宗教と科学との間の中庸を探り、君主制と国教会を近代社会に適応させていく、大陸とは異なる独自の近代の姿を示した思想家たちがいた。本書はそうしたケンブリッジ・プラトン主義者――ベンジャミン・ウィチカット、ヘンリー・モア、ラルフ・カドワース、ジョン・スミス――の思想世界とその政治的含意を、神学と政治の連関という視座から、内在的に理解し再構成する政治思想史研究。ケンブリッジ・プラトニストを非活動的な観想主義者とする古典的イメージを排して、各思想家の思想的・政治的プロフィールを概観、中心的テーゼと議論の枠組を示した上で、彼らの枢要概念である「神的理性」と「参与」、「自由意志」、「神愛」、「自然法」という神学的・哲学的主題を順次分析する。次いで、それら理論的考察において示唆された社会的・政治的実践性を踏まえ、彼らの「教会理念」、「黙示録解釈」、「政治世界像」について検討。全体を通じ、理論から実践にいたる架橋が図られていく思惟を再構成し、ケンブリッジ・プラトン主義において神学がいかに来世を導く道徳的準備としての現世統治を要求するのかを解明する。従来の政治思想史研究におけるケンブリッジ・プラトニズムの決定的不在を突き、今ここにある近代の再考を促す。わが国のイギリス政治思想史研究に着実な一歩をもたらす画期作。 【目次より】 凡例 序論 本研究の背景 第一部 神学から道徳ヘ 第一章 思想的来歴 理論と実践におけるヴィア・メディア(中道) 第二章 神的理性と「神への参与」 哲学的神学の基礎 第三章 自由意志と倫理 神への自由と完成 第四章 神愛の概念 善・参与・愛の法 第二部 道徳から国家・教会へ 第五章 神学的主知主義の自然法道徳 第六章 包容教会理念 第七章 黙示録解釈と千年王国論 アングリカン国制の擁護と革新 第八章 政治世界像 善・参与・主知的システム 結論 あとがき 注 参考文献 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 原田 健二朗 南山大学准教授。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(法学)。専門は、イギリス研究、政治思想史。著書に、『ケンブリッジ・プラトン主義』など、訳書にジョナサン・ウルフ『「正しい選択」がないならどうすべきか』(共訳)などがある。
  • 幻想のカルナバーレ
    完結
    4.0
    全1巻418円 (税込)
    新婚旅行で訪れたベネチアに魅了された美奈。だが、ふとしたはずみに美奈は、17世紀のベネチアの世界に迷い込んでしまう。これは夢? それとも…。迫真のファンタジック・サスペンス! 【収録作品】幻想のカルナバーレ/イミテーション・ラバー/見分けがつかない
  • 絞首台の謎
    -
    濃霧のロンドンを疾走する一台の車。だがハンドルを握っていたのは喉を切られた黒人運転手の死体であった……17世紀イギリスの首切り役人の名刺を持つ男が出没し、今はなき幻の「破滅の街」が忽然と現われる。そこには不気味な絞首台が立っていた。怪奇と魔術と残虐恐怖をガラス絵のような色彩で描く、カーの初期作品を代表する雄編。
  • 好色一代男/雨月物語/通言総籬/春色梅児誉美
    4.0
    江戸、そして大坂――百花繚乱に咲き誇った、17世紀から19世紀の江戸期の文学。井原西鶴・上田秋成・山東京伝・為永春水の、粋で美しく鮮やかな四作をすべて全訳・新訳で収録。 解説=池澤夏樹 解題=佐藤至子 月報=田中優子・宮部みゆき
  • 古琉球 海洋アジアの輝ける王国
    4.0
    世界に開かれていたのは日本ではなく「琉球」だった! 13~17世紀の古琉球の時代、ボーダーレス海域でどのような歴史と文化が展開されたのか。琉球に残されたかな文字の碑文や『歴代宝案』などの外交文書、中国・朝鮮ほか、近隣諸国に残る史料などから総合的に検証。冊封体制論からはみだした古琉球の独自の事象を浮き彫りにする。同時代の日本を含むアジア世界の歴史のありかたに境界史から光をあて、その全体像に新たな視角を拓く。
  • コーヒー・ハウス 18世紀ロンドン、都市の生活史
    3.4
    17世紀半ばから1世紀余にわたり繁栄を見せた欧州カフェ文化の先駆、コーヒー・ハウス。そこは政治議論や経済活動の拠点であると同時に、文学者たちが集い、ジャーナリズムを育んだ場として英国に多大な影響を与えた、社会の情報基地でもあった。近代都市・ロンドンを舞台にした、胡乱(うろん)で活力にみちた人間模様と、市民の日常生活を活写する。(講談社学術文庫)
  • ゴーストリイ・フォークロア 17世紀~20世紀初頭の英国怪異譚
    3.8
    英国怪談の第一人者であり、古典に精通する著者が、英国・アイルランドの奇妙な物語を厳選して紹介。 人の死を予言する屍蝋燭や音声妖怪、黒い犬の話、海の妖精。 衒学的な怖さとユーモアに満ちた奇想天外な随筆集。
  • サルトル・ボーヴォワール論
    -
    この本は以下の5本の論文で出来ている。 1 ステファンヌ・マラルメの実存的精神分析――《マラルメ 1842-1898》註解―― 2 サルトル思春期考 3 もうひとつの「負けるが勝ち」 ジャン・ロトルーの『聖ジュネ正伝』――その構造と意味―― 4 メロドラマからサイコドラマへ――デュマの『キーン』とサルトルの『キーン』―― 5 ボーヴォワールとその時代  1「ステファンヌ・マラルメの実存的精神分析――《マラルメ 1842-1898》註解――」(初出 1976年9月)は実存的精神分析の構造を非常にコンパクトに提示している。この論文の出発点は、サルトルのシチュアシオン九に収められた9パラグラフ、10頁たらずのテクストが、マラルメの全生涯を示す1842-1898という副題をもっていることに驚いたことが発端となっている。文章の構成に立入ると、サルトルがこの9パラグラフを実に周到に計算して構成していること、毎パラグラフがそれぞれマラルメの内的発展の各段階を跡づけ、ほとんど正確な年代記を心がけていることがわかった。サルトルは過去のトラウマや挫折から現在の人格を分析するフロイトの決定論的精神分析に反対して、ある人間がなりたかった目標とその人物を照合することで、目標とした未来から人格分析をする精神分析を提案した。それを実存的精神分析と名付けたのである。ボードレール、ジュネ、フローベールと並んで、マラルメもその実例に加えようとしたことはよく知られている。実存的精神分析の作家論、しかも大部分が大部の作家論の雛形として、この9パラグラフは有効であろう。  第2論文は「サルトル思春期考」(初出 1977年9月)と題してる。サルトルの自伝的年代期のなかで、1917-1929というちょうど狭間にあたる12年間がすっかり欠落している。だから、1917-1929年のサルトルの思考や文章を対象とした論文としては珍しいものと言えるだろう。1970年、サルトル研究家のミシェル・コンタとミシェル・リバルカが『サルトルの著作』Les Ecrits de Sartre という詳細な年代記的書誌を刊行し、この時期のサルトルの習作を発掘した。その作品のなかに、この12年間の伝記的空白をいくらかでも埋めるような材料をみつけだすこと、それがこの小論の目的である。  第3論文は「もうひとつの『負けるが勝ち』 ジャン・ロトルーの『聖ジュネ正伝』――その構造と意味――」(初出 1978年9月)である。サルトルの実存的精神分析の大著『聖ジュネ』の副題「殉教者にして反抗者」はたんにジャン・ジュネのことを比喩的に示しているのではなくて、林達夫が『思想のドラマトゥルギー』で示したように、17世紀のバロック劇作者ジャン・ロトルーの『聖ジュネ正伝』の主人公ジュネを指しているのである。  第4論文は「メロドラマからサイコドラマへ――デュマの『キーン』とサルトルの『キーン』――」(初出1979年9月)である。この論文は、劇作家サルトルに焦点を当てている。「サルトルの戯曲のもつイデオロギー的意味と、それが提起した広範な美学上の問題とを同時に論じる」ために、「演劇としてのサルトル演劇」に照明を当てて、サルトルの劇作術の一端を解明することをめざした。アレクサンドル・デュマを原作者とするサルトルの翻案『キーン』を取り上げたのは、大デュマとの比較を通して、劇作家サルトルをフランス演劇史のなかに位置づけるために他ならない。サルトルの翻案の妙を原作と翻案を対比して解明した。  最後の第5論文は「ボーヴォワールとその時代」(1980年及び1981年)である。前の4つの論文と比べて2分冊分のこの論文はボリュームが大きい。名古屋の朝日文化センターに頼まれてボーヴォワール講座を担当したことをきっかけに、それまでまともに研究していなかったボーヴォワールに本格的に取り組んだ成果である。この論文は結果的にボーヴォワールの生涯を論じたものになった。このなかでは『第二の性』の成立事情と構造分析に関して、特にレヴィ=ストロースとの関係を明らかにしている「間奏曲(インテルメッツォ)『第二の性』」は『第二の性』を読む時の参考になるのではないかと思う。また、メルロー=ポンティの『ヒューマニズムと恐怖政治』を論じた「政治のなかの実存主義」は哲学者ではなく、政治学者としてのメルロー=ポンティに照明を当てている点を強調しておきたい。サルトルが実存主義と共産主義との間でどのように苦闘したかをボーヴォワールの目を通して見ている。
  • 三銃士 上
    3.8
    時は17世紀のパリ。ルイ13世の治世。花の都で一旗あげようと、意気揚々と希望に燃えて上京してきた青年剣士ダルタニャン。3人の銃士、アトス、ポルトス、アラミスにひょんな行き違いから決闘を申し込まれるが……。固い友情で結ばれた4人の男が、悪玉リシュリユー枢機卿らの企みに挑む! 手に汗握る冒険活劇の名作を、躍動感溢れる名訳で贈る。
  • 三銃士 上中下合本版
    -
    時は17世紀のパリ。ルイ13世の治世。花の都で一旗あげようと希望に燃え、意気揚々と上京してきた青年剣士ダルタニャン。3人の銃士、アトス、ポルトス、アラミスにひょんな行き違いから決闘を申し込まれるが……。固い友情で結ばれた4人の男が、悪玉リシュリユー枢機卿らの企みに挑む! あわや身の破滅かと思われた王妃の危機、謎の妖女ミラディーの陰謀――。フランスとイギリスをまたにかけ、ダルタニャンと三銃士が縦横無尽に駆け巡る! 恋と冒険に彩られた、生き生きと躍動する義侠心に満ちた男たちの物語! 読み継がれるのには訳がある。本当に面白い冒険物語が合本版で登場!
  • 三銃士ラヴァーズ ~君への誓い~ アトス編 vol.1
    完結
    -
    全13巻165円 (税込)
    三銃士たちのアジトで父親の情報を探る生活をしていたシャルレ・ダルタニアン。 目を覚ますと三銃士の一人、アトスになぜかベッドの中で抱きしめられていた! 「ん……お前、いつもより……固い」 しかも別の女性と勘違いされ……!? 「ああ、なんだお前か……」 「しんっじられない……!」 女性関係はだらしないし、何か言う度にひねくれたような言い方をされたりと、 シャルレはアトスに振り回されてばかり。 ところが最悪な印象のアトスと、ある日一緒に街へ見廻りに行くことになり…… 17世紀のフランスを舞台にした本格中世ラブ・ロマンス開幕!
  • 三銃士ラヴァーズ〜君への誓い〜 アドベンチャーゲームブック アトス編 vol.0 プロローグ
    無料あり
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    三銃士たちのアジトで父親の情報を探る生活をしていたシャルレ・ダルタニアン。 目を覚ますと三銃士の一人、アトスになぜかベッドの中で抱きしめられていた! 「ん……お前、いつもより……固い」 しかも別の女性と勘違いされ……!? 「ああ、なんだお前か……」 「しんっじられない……!」 女性関係はだらしないし、何か言う度にひねくれたような言い方をされたりと、 シャルレはアトスに振り回されてばかり。 ところが最悪な印象のアトスと、ある日一緒に街へ見廻りに行くことになり…… 17世紀のフランスを舞台にした本格中世ラブ・ロマンス開幕! タイプの違う可愛らしい女子達との疑似恋人体験は、 どんどん過激にヒートアップ!! 果たして主人公は、無事に更生プログラムを終えることができるのか――!?

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  • 三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題
    値引きあり
    3.4
    宇宙に浮かぶ3つの天体――「3体」 ニュートンの万有引力の法則によって「2体」の運動が明らかにされた17世紀初頭。科学者達は「3体」の運動を解明しようとさまざま試みでアプローチした。 オイラー、ラグランジュ、ポアンカレ……科学史にその名を残す天才数学者・天文学者たちをもってしても、この「3体の運動」をの「一般解」を見つけることはできなかった!? なぜ解けないのか? 「解ける」とはなにか?  「三体問題」をめぐる400年にわたる解明へのアプローチを通して、人類が辿り着いたものとは? 「オイラーの8の字解」、「ラグランジュの正三角形解」など、不思議な軌道を取る「特殊解」の存在。 万有引力の法則からアインシュタインの一般相対性理論、アインシュタイン方程式、そして重力波へ。 さらに一般解への研究は「カオス理論」へと発展し、コンピュータによる数値解析手法も進化させた。 天文学では、星の位置を知るための「位置天文学」や軌道計算などさまざまな分野へとつながり、実際、20世紀の初頭には、ラグランジュの見つけた特殊解を太陽系にあてはめたときに、その解の位置にから「トロヤ群」という小惑星群も発見されている! 「三体問題」をめぐる400年の歴史の背景にある奥深い科学世界を、数学史・科学史ととも語り尽くす、2021年、最高にスリリング科学書!
  • 至高の哲人 バルタザール・グラシアン 300の金言
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    本書は17世紀スペインの哲人バルタザール・グラシアンが、人間社会を生き抜く知恵を300の箴言にまとめた『賢人の知恵』の全訳である。グラシアンはイエズス会の修道士、著述家、哲学者であり、国王の顧問を務めた。その明快にして深淵なる箴言集は、徳哲学の集大成として本国スペインのみならず、ヨーロッパ各国で高く評価された。とくにドイツの哲学者ショーペンハウアーは強い感銘を受け、この箴言集をドイツ語に忠実に翻訳した(本書はこのショーペンハウアーの訳書を日本語に翻訳したものである)。――けっして激昂しないというのが賢者の眼目である。それが可能な人物はそれこそ広い心をもった大人物であると見なされる。なぜなら全て巨大なものは容易には動かしがたいからである――(本文より)。400年もの間読み継がれ、多くの知識人に影響を与えたグラシアンの人生訓は、現代人の心にも強く響いてくる。

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  • 死者殺しのメメント・モリア
    4.5
     死は平等である。富める者にも貧しき者にも。だが時に異形となる哀れな魂があり、それを葬る少女がいた。  モリア=メメント。かつて術師の血を継ぐ王族の姫だった娘。特別な力をもち、今は刻渡りの死神シヤンとともに、あるものを捜して旅をしていた。  シヤンのもつテンプス・フギトの時計に導かれ、あらゆる時と場に彼らは出向く。現代ニューヨーク、17世紀パリ、時代と場所が変わっても、そこには必ず、死してなお悪夢を見続ける悲しい亡霊たちがいた――。  死は等しく安らかに――祈りをこめてモリアは死者を葬る。永遠を生きる時の旅人がつむぐ、祈りと葬送の幻想譚。 【登場人物】 ◆モリア=メメント  青い喪服を着た美少女。術師の血をひく王家の娘だったが、過酷な運命にもまれ、死神と契約をして永遠の命を得る。あるものを探すため、死者を弔いながら旅をする。 ◆シヤン=ラウエレウム  美形の死神。「時」をつかさどり、テンプス・フギトの懐中時計を操って時空を移動する。強大な力を持つ存在だが、モリアの従者に。人間を哀れみ、時に面白がっている。
  • 史上最大の発明アルゴリズム 現代社会を造りあげた根本原理
    3.5
    コンピューター・プログラミングにかかせないアルゴリズムは、微積分とならび、数学史上最重要の発明である。17世紀に原型が見いだされて以来、現在のアルゴリズムの精緻な形式の完成までには、じつに300年を要した。ライプニッツ、ゲーデル、テューリングら、あまたの天才数学者・思想家が繰り広げたそのドラマを、小説形式の断章をはさみつつ紹介。読者をアルゴリズムの世界の魅力へといざなう傑作ポピュラーサイエンス。
  • 自然の哲学史
    4.0
    「自然(nature)」というと、どんなイメージが浮かぶでしょう。海や森、動物や植物たちのおだやかな光景? 台風や地震など、災禍を及ぼすものを思う人もいるかもしれません。いずれにせよ、そこにある「自然」は人間に、そして「人為」に対立するものと捉えられています。人為による自然の破壊といった表現は、その対立を前提にしていると言えるでしょう。では、人間は自然に含まれていないのか。自然とは人間と無関係の対象として捉えることのできないものなのでしょうか。 本書は、こうした素朴な問いが哲学の端緒から現代までを貫いていることを示し、各時代に捉えられてきた「自然」がいかに変化してきたのかを描き出す壮大な試みです。プラトン、アリストテレスの古代ギリシアに始まり、古代ローマ、中世、ルネサンスを経て、17世紀のベーコン、デカルト、ライプニッツ、スピノザに至る流れを追ったあと、そこに共通する〈一なる全体〉という自然のイメージが取り出されます。このイメージの問い直しは、18世紀のディドロやルソーによって本格的に開始されたあと、カントを経て、19世紀のニーチェで頂点に達するものです。続く20世紀以後の現代に至って、自然のイメージは決定的な変容を遂げます。それが〈自然かつ人為〉という矛盾した表現をするほかない「自然」です。本書は、それをシモンドンやドゥルーズといった思想家の検討を通して明らかにし、歴史が哲学の思考に追いついていくさまを明らかにしていきます。 多くの研究者から信頼される著者がついに解き放つ待望の単著。渾身の思想劇! [本書の内容] 第I部 1 古代ギリシア哲学の自然と人為(1) 2 古代ギリシア哲学の自然と人為(2) 3 古代ローマ期から中世までの自然/技術 4 自然の逆説 5 非自然的なものの自然性 6 デカルト、ライプニッツ、そしてスピノザ 7 自然/人為という区分の手前で 第II部 1 ディドロの技術論 2 ルソーにおける自然と技術 3 アリストテレス再考 4 〈一なる全体〉としての自然(1) 5 〈一なる全体〉としての自然(2) 第III部 1 「神すなわち自然」 2 〈一なる全体〉としての自然を語らないこと 3 一八世紀に哲学史的断絶は存在したのか 4 〈一なる全体〉としての自然の復興? 5 「カオスすなわち自然」 第IV部 1 生命と技術 2 〈自然かつ人為〉としての自然 3 哲学に追いついた歴史 4 非人間的な〈自然〉 第V部 1 現代における自然哲学の条件 2 前-個体的存在と個体化 3 シモンドンと自然の概念 4 〈一〉以上のものとしての自然 第VI部 1 自然概念の第一の局面 2 自然概念の第二の局面 3 〈自然〉のカテゴリーの提示としての自然哲学
  • [小説]フェルマーの最終定理
    3.4
    1巻1,100円 (税込)
    17世紀に提唱されてから、ワイルズによって証明されるまで、360年にわたって数学者をとりこにし、その人生までも狂わせてきた「フェルマーの最終定理」。その証明に挑んだ人々の記録は、そのまま数学史の記録でもあり、これまでもその奇跡を追ったルポルタージュなどで紹介されてきた。本書は、その数学史を、史実に基づいた小説形式で紹介する読み物。東京に暮らすごく普通の若者である主人公が、古代ギリシアのアルキメデスから、中世ロシアのオイラー、19世紀フランスのソフィー、日本の志村・谷山など、時空を超えて数々の数学者と出会い、対話形式で物語は進む。そしてヒロインの女性と、数学を通じて心を通わせ、その結末は……。数式はほとんど使わず、数学の知識がなくても読むことができ、なおかつ近世数学史の一部が読者にわかりやすく伝わる渾身の一冊。

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  • 処刑の火山島
    4.0
    元処刑捜査官――北条貴。米国を代表する財閥も関与する秘密結社「ECCO」は、地球外知的生命体とも接触を図り、人類を今の10パーセントに減少させることを謀議していた。5億人という、17世紀半ばの人類の数にして、地球環境を正常に戻すという。だが、45億人もの人間が死ぬことになる……。全地球的な規模の敵との決着は? 人気シリーズ、堂々の完結編!
  • 処世の智恵 : 賢く生きるための300の箴言
    4.0
    堕落した17世紀スペイン社会を生きた著述家による、世間をぬかりなく生き抜くための実践哲学書。人々の愚かさ、悪意、欺瞞に向きあい、人生の勝利者となる方法を説く。待望の完訳!

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  • 箴言集
    3.0
    われわれの美徳とは、偽装された悪徳にほかならない――17世紀フランスの激動を生き抜いた公爵にしてモラリストが、人間の本性を見事に言い表した「箴言」。鋭敏な洞察と強靱な思考、そして豊かなユーモアによって紡ぎ出された一行が、神からの自立を果たした近代人の抱える「自己愛」という宿命を撃ち抜き、さらには現代のわたしたちの心に深く刺さる。原文が醸す空気までをも伝える新訳。【訳者まえがきより】彼の人間を見る目、そして自分自身を見る目は鋭く、個人的体験のいかんにかかわらず、神からの自立をとげ、人間中心主義を標榜する近代人の本質、本性を早くから見抜いていたと思われる。彼は、自分自身、そして自分の個人的運命さえも客観視できるだけの強靱な精神、心の余裕、ユーモアさえ備えており、だからこそ、彼の人間観察は現代にも通用する普遍性を獲得しているのである。【主な内容】書肆から読者へ 道徳的考察 削除された箴言 没後収録の箴言 さまざまな考察 ラ・ロシュフコー自画像
  • 新フェルメール論「宇宙に開かれた光の劇場」 (2)
    -
    本書は2004年と2008年にそれぞれ出版された同著者による 「縄文人の能舞台」、「宇宙に開かれた光の劇場」(本の森社刊)に続く3作目である。 過去の2冊については、1冊目が「鈴木春信の見立て考古学論」であり、 2冊目は「鈴木春信とフェルメールの見立て比較研究」で、 そして本書が純粋の「フェルメール論」となる。 しかし、本書だけ切り離してもフェルメールの絵画論として成り立つ。 フェルメールの見立て世界は、天文学や物理学の立場から見た宇宙を、 クリスチャン・ホイヘンスの目をかりて実現したものに他ならないと著者は主張する。 フェルメールはこのホイヘンスの父であり、17世紀のオランダを代表する 外交官かつ当時有数の芸術家であったコンスタンティン・ホイヘンスと親密な関係にあった。 音楽と絵画と詩が隠喩として織り込まれたフェルメール作品は、 自然科学と芸術が結実したバロック宇宙に他ならない。 細密画や遠近法は、時空の消滅に変換され、 男女の視線の交換は、銀河を隔てた織女・牽牛となる。
  • 時空旅人別冊 大人が観たい美術展2022
    値引き
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    アメリカ、イギリス、オランダから名画が来日! 目次 大人が観たい美術展2022 メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年 誌上展覧会 美術展カレンダー2022 【特別寄稿】大人のための美術鑑賞 2022年西洋美術への誘い 第一特集 ルネサンスから20世紀初頭の傑作が集結 西洋美術  1「メトロポリタン美術館展」より 世界有数のコレクションを誇る THE METの至宝  〈コラム〉メトロポリタン美術館展出品作品でおさらい西洋美術Q&A  2「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」より フェルメール初期の傑作 《窓辺で手紙を読む女》の真の姿を公開  3「THE GREATS 美の巨匠たち」より 西洋美術史を彩る 巨匠たちの競演  〈コラム〉「特別展 ポンペイ」より 2000年前の人々がリアルに出現 第二特集 20世紀を代表する巨匠の名作が揃う 近・現代美術  1「ルートヴィヒ美術館展20世紀美術の軌跡」より ケルン市民が目指した ドイツ美術の復興  2「ボテロ展 ふくよかな魔法」より 人も花もふくよかになると 愛らしくなる  3「アンディ・ウォーホル・キョウト」より NYポップアート界の旗手 アンディ・ウォーホルの全貌  4「ミロ展―日本を夢みて」より バルセロナの異才ミロが描いた 具象と抽象の間の世界  5「ゲルハルト・リヒター展」より 多彩なスタイルで本質に迫る ドイツ最高峰の画家  〈コラム〉「上野リチ展」より ウィーン工房スターデザイナーの色彩と描線の美しさ 第三特集 絵画から仏像まで珠玉の名品が登場する 日本美術  1「特別展 空也上人と六波羅蜜寺展」より 半世紀ぶりに東京へ 空也上人像の写実と祈り  2「特別展 最澄と天台宗のすべて」より 国宝・重文から貴重な秘仏まで 天台美術の至宝が集結  3「特別展 国宝 東京国立博物館のすべて」より 多彩な展示で振り返る創立150年 東博の壮大な歴史  4「THE HEROES 刀剣×浮世絵展」より 江戸の市民を熱狂させた 英雄たちの名場面  5「ボストン美術館展 芸術×力」より 世界有数のコレクションで振り返る 権力者が愛した芸術  6「没後50年 鏑木清方展」より 近代美人画の名手が描く 繊細で優美な女性たち  〈インフォメーション〉京都国立近代美術館に新コレクション誕生! 独自の写実表現を切り開いた画家 岸田劉生 第四特集 2022年 注目の美術展 美術展無料観覧券 読者プレゼント 厳選グッズ通販 時空旅人SELECT SHOP バックナンバーのご案内 奥付 裏表紙

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  • ジャッカ・ドフニ 海の記憶の物語 上
    4.0
    1~2巻715~759円 (税込)
    2011年、網走。亡き息子との思い出の地を訪れた「わたし」の胸に甦るアイヌの歌。その調べに導かれ、ある少女の波瀾に満ちた物語が繙かれる。キリスト教迫害が進む17世紀、アイヌと和人の子チカップは、聖職者を志す少年ジュリアンと共に、故郷のマツマエから遠く離れたナガサキ、そしてマカウを目指す航海に出る。時を越え海を越え、多層的な物語が壮大に繰り広げられる、遺作にして津島文学の集大成。
  • 17世紀イングランドの家族と政治思想
    -
    1巻2,970円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 歴史観の再検討を踏まえ、最新の研究成果を取り入れながら、家族の実態をその諸側面において描き、17世紀末J.ロックが描いた新しい市民社会・家族像の歴史的意義を問題とする。
  • 十七世紀の思想的風土(名著翻訳叢書)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 多彩で独創的な偉業が奇蹟のように噴出した天才の世紀17世紀の思想的風土を文学や哲学を中心に浮彫りにした名著。 【目次より】 まえがき 目次 第一章 スコラ学の廃棄 一 十七世紀における「真理」と「説明」 二 二三の抗議 三 聖トマス・アクィナスとガリレオ 第二章 ベイコンと自然復興 一 二重の真理 二 「禁断」の知識 第三章 サー・トマス・ブラウン 一 『形而上派』 二 ベイコン学派 第四章 聖書の解釈について 一 ブラウン 二 寓意主義者 三 ブラウン(結び) 第五章 真理の哲学的探究 一 デカルトの「方法」と『省察』 二 詩とデカルト精神 第六章 真理の哲学的探究(承前) トマス・ホッブズ 一 「物体」 二 「霊魂」論 三 意志 第七章 合理主義神学 チャーベリのハーバート卿 第八章 合理主義神学(承前) ケムブリッジ・プラトン主義者たち 一 主のともし火 二 ジョン・スミスの「説教集」 三 プラトン主義者の形而上学 (一) レイフ・カドワース (二) ヘンリー・モア 第九章 ジョウゼフ・グランヴィル 一 『独断の空しさ』 二 『サドカイ主義打倒論』 第十章 科学的時代における英雄詩 一 思想の風土 (一) トマス・スプラットの『英国学士院の歴史』 (二) ホッブズとドライデンの想像力および判断力についての説 二 ミルトン (一) 英雄詩 (二) ミルトンの主題選択 (三) ミルトンと「人間の堕罪」 (四) 『失楽園』における知恵の木 第十一章 ジョン・ロック 一 総論 二 ロックの認識論 A われわれ自身の存在 B 神の存在 (i) 論拠 (ii) 啓示と理佳  C 他のものの存在 ロックと詩 第十二章 追記 ワーズワースとロックの伝統について 訳者あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 ウイレー,B 1897~1978年。英文学者。ケンブリッジ大学卒業。ケンブリッジ大学教授。
  • 14歳から考えたい アメリカの奴隷制度
    4.0
    まだ終わっていない。«自由»を奪われた人々の歴史は現在の«人種差別»にもつながっている。 17世紀から19世紀半ばまで、アメリカの発展は奴隷の労働力を搾取することでもたらされた。その傷は癒えることなく、奴隷廃止から160年がたつ今も、社会の分断を引き起こす――。 ヨーロッパによる奴隷貿易の始まりから、北アメリカ大陸に奴隷制度が定着するプロセス、そしてアメリカ合衆国の成立と南北戦争を経て奴隷制度が廃止されるまでを、多くのエピソードとともに具体的に描く。
  • 殉死の構造
    -
    江戸時代に社会現象となった殉死は、主君が自然死した場合に家臣や家族など関りがあった者が後を追って自害することを指すが、殉死した多くは主君と近い距離にあった上級武士ではなく、下級武士だったことがわかっている。いったいなぜ下級武士は距離の遠い主のために殉死したのか。殉死は主君の死を悲しみ、死後もお供をするという「忠誠心」によるものと思われがちであるが、そうではない。殉死の本質は、戦争が非日常となった17世紀、戦いに命を懸けることもなくなり、武士、特に体制から疎外された「かぶき者」たちの自己主張のひとつの形であったのだ。さまざまな殉死の実例から、殉死の新解釈に迫った名著復刊。 ※本書は、1994年に弘文堂より刊行され、2008年に講談社学術文庫で刊行された『殉死の構造』を復刊したものです。底本には講談社学術文庫版第一刷を使用しました。復刊にあたり、著作権継承者の御了解を得て、改題の他、難読漢字に読み仮名を付すなどの表記上の整理を行いました。
  • 〈情報〉帝国の興亡 ソフトパワーの五〇〇年史
    4.0
    情報を制する国家が覇権を獲得する!17世紀オランダの活版印刷、19世紀イギリスの電信、20世紀アメリカの電話――、世界史上のヘゲモニー国家は、情報革命の果実を獲得することで、世界の中核となった。しかし、インターネットがもたらしたのは、中核なき世界だった!ソフトパワーの500年の歴史を辿りながら、「近代世界システム」の誕生から終焉までを描きだす一冊。
  • 人新世と芸術
    NEW
    -
    人新世(アントロポセン)。人類が地球の地質や生態系に与えた影響に注目し、近年提唱されている地質区分である。人新世は、気候変動や環境破壊をもたらし地球を危機に陥れた。では芸術はこれとどうかかわってきただろう。美術作品は環境変化にきわめて敏感であり、芸術とサイエンスをつなぐものとしてエコロジーの思想は培われてきたのではないか。そういった見通しの下、17世紀から20世紀に描かれた美術作品に焦点を当て検討する。優れた観察者で、記録者だった画家たちはその変化をどう描いただろう。新たな西洋美術の見取り図を提案する。 【目次】第1章 かつて地球は寒かった――小氷期とコロニアリズム/第2章 エコロジーとエコノミー/第3章 火山の噴火/第4章 アルプスの氷河/第5章 産業革命の表象/第6章 霧のロンドン/第7章 印象派と大気汚染
  • 人生が楽しくなる 西洋音楽史入門
    4.5
    1巻1,500円 (税込)
    歴史を知ると、クラシック音楽が何倍も楽しめる! クラシック音楽を知るのに、最適な手段は「歴史と一緒に学ぶ」こと。教育YouTuberムンディ先生が〈ヨーロッパを中心とした歴史〉と〈音楽の歴史〉の両方を同時に紹介するありそうでなかった入門書。 「これ、聴いたことある!」「この曲のことか……」「この時、ここで生まれた音楽なのか」 知っている曲が、本書でさらに分かります。 ■本書の特徴■ 1.歴史のストーリーと、その時代の事件や人物を題材にした曲を紹介、そしてその時代に生きた作曲家と、その作曲家の代表曲を解説。 2.紹介した曲についての参考となるYouTube動画のリンクのQRコードを載せています。こちらを読み込むと、YouTubeの外部サイトが立ち上がり、紹介した曲の聴きどころから再生されます。 ■本書の構成■ 第1章 太古の音楽と古代の音楽 第2章 中世の音楽(5~14世紀) 第3章 ルネサンス音楽の時代(14~16世紀) 第4章 バロック音楽の時代(17世紀~18世紀前半) 第5章 古典派音楽の時代1(18世紀中期~後期) 第6章 古典派音楽の時代2(18世紀末~19世紀初頭) 第7章 ロマン派音楽の時代1(19世紀前半) 第8章 ロマン派音楽の時代2(19世紀後半) 第9章 20世紀前半の音楽 第10章 戦後の世界
  • 数学ガール/フェルマーの最終定理
    4.3
    ※この電子書籍は固定レイアウト型で配信されております。固定レイアウト型は文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「僕」たちが追い求めた、整数の《ほんとうの姿》とは? 長い黒髪の天才少女ミルカさん、元気少女テトラちゃん、「僕」が今回も大活躍。新たに女子中学生ユーリが登場し、数学と青春の物語が膨らみます。彼らの淡い恋の行方は? オイラー生誕300年記念として2007年6月に刊行された、数学読み物『数学ガール』の続編です。今回のメインテーマは、「フェルマーの最終定理」。《この証明を書くには、この余白は狭すぎる》という思わせぶりなフェルマーのメモが、数学者たちに最大の謎を投げかけたのは17世紀のこと。誰にでも理解できるのに、350年以上ものあいだ、誰にも解けなかった、この数学史上最大の問題が「フェルマーの最終定理」です。20世紀の最後にワイルズが成し遂げたその証明では、現代までのすべての数学の成果が投入されなければなりませんでした。 本書『数学ガール/フェルマーの最終定理』では、ワイルズが行った証明の意義を理解するため、初等整数論から楕円曲線までの広範囲な題材を軽やかなステップで駆け抜けます。 本書で取り扱う題材は、「ピタゴラスの定理」「素因数分解」「最大公約数」「最小公倍数」「互いに素」といった基本的なものから、「背理法」「公理と定理」「複素平面」「剰余」「群・環・体」「楕円曲線」まで、多岐にわたります。 重層的に入り組んだ物語構造は、どんな理解度の読者でも退屈することはありません。
  • 数学の大統一に挑む
    4.1
    xのn乗 + yのn乗 = zのn乗 上の方程式でnが3以上の自然数の場合、これを満たす解はない。 私はこれについての真に驚くべき証明を知っているが、ここには余白が少なすぎて記せない。 17世紀の学者フェルマーが書き残したこの一見簡単そうな「フェルマーの予想」を証明するために360年にわたって様々な数学者が苦悩した。 360年後にイギリスのワイルズがこれを証明するが、その証明の方法は、谷村・志村予想というまったく別の数学の予想を証明すれば、フェルマーの最終定理を証明することになるというものだった。 私たちのなじみの深いいわゆる方程式や幾何学とはまったく別の数学が数学の世界にはあり、それは、「ブレード群」「調和解析」「ガロア群」「リーマン面」「量子物理学」などそれぞれ別の体系を樹立している。しかし、「モジュラー」という奇妙な数学の一予想を証明することが、「フェルマーの予想」を証明することになるように、異なる数学の間の架け橋を見つけようとする一群の数学者がいた。 それがフランスの数学者によって始められたラングランス・プログラムである。 この本は、80年代から今日まで、このラングランス・プログラムをひっぱってきたロシア生まれの数学者が、その美しい数学の架け橋を、とびきり魅力的な語り口で自分の人生の物語と重ね合わせながら、書いたノンフィクションである。
  • スピノザ哲学論攷 自然の生命的統一について
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 精緻なモザイク模様にも似た「自然論 神論 倫理学」観の根柢の「自然の生命的統一」からス17世紀最大の哲学者を繙く。 【目次より】 まえがき 1 自然とその認識 第一章 神即ち自然 第一節 能産的自然と所産的自然 第二節 カバラとの関連性の解釈 第三節 「比の保存」思想と無限数属性の問題 第四節 現実性の構造の源泉、自然の生命的統一 第二章 形而上学的原理としての無限概念 第一節 《無限なるもの》の様態化 第二節 無限様態の果たす役割 第三節 無限性と完全性の概念にみるデカルトとの相違 第三章 延長的自然の構成原理 第一節 自然学的原理 第二節 延長的自然における神の構成的本性の顕現 第三節 物体の本性 第四節 運動量保存の法則とその存在論的意義 第四章 認識の問題 第一節 知覚の構成原理 第二節 能動と受動 第三節 真の認識の構成原理 第五章 操作と認識 第一節 操作的思考に関するホッブズの観点との相違 第二節 操作の主観主義的解釈とその批判 第三節 比例計算と認識種別の問題 第四節 認識種別における『知性改善論』から『エチカ』への移行の意義 2 自然と人間 第六章 人間の現実的本質、コナトゥスの概念 第一節 問題の所在 第二節 個物の形相的本質と現実的本質 第三節 心身合一と生命観、アリストテレスとの関連性 第四節 機能と存在、ホッブズ並びにデカルトとの観点の相違 第七章 人間の現実性の徴表と指標、完全性の概念 序節 第一節 範型と徴表 第二節 実在性の異なる程度 第八章 善の概念 第一節 消極的概念としての善 第二節 人間的努力の積層的構造 第三節 感情に基づく善 第四節 精神の能動へ導く善 第九章 相互行為の徴表としての感情 第一節 感情の模倣の構造 第二節 感情の模倣からの脱却、能動感情の意義 第三節 道義心と宗教心 第十章 信仰の模倣とその批判 第一節 啓示宗教の基礎 第二節 信仰の模倣と道徳的確実性 第三節 信仰と理性 第四節 神観の相違と実践内容の合致 第十一章 模倣からの脱却、神への知的愛 第一節 自由と隷従 第二節 知性と愛 3 自然と社会 第十二章 スピノザによるホッブズの社会哲学批判 第一節 両者の観点の相違 第二節 ホッブズに対する批判の眼目 第十三章 法と政治の原理 序節 第一節 自然の仕組み 第二節 法則と法規 第三節 神の法の釈義としての統治概念 第四節 支配構造の原理 第十四章 支配と自由 第一節 法と道徳 第二節 支配構造の両面価値性 第三節 民主政治のデグラデーションとしての支配諸形態 終節 自由の現実化 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 河井 徳治 1935年生まれ。哲学者。大阪産業大学名誉教授。大阪大学理学部入学、同文学部哲学科卒業。同大学院博士課程満期退学。文学博士。 著書に、『ビジネスマンのための哲学がわかる本』『スピノザ哲学論攷 自然の生命的統一について』『スピノザ『エチカ』』など、 訳書に、C.F.v.ヴァイツゼカー『自然の統一』(共訳)ゲオルク・ピヒト『ユートピアへの勇気』ゲオルク・ピヒト『ヒューマン・エコロジーは可能か 人間環境論の哲学的基礎づけ』などがある。
  • 西洋音楽史を聴く バロック・クラシック・ロマン派の本質
    5.0
    音楽史における時代区分は独特である。17世紀以降のバロック、クラシック(古典派)、ロマン派、後期ロマン派さらに国民楽派、二十世紀音楽へと流れていくそれぞれの特徴はどこにあるのか。それらの音楽の目指したものは何なのか。美術史を専門とする一方、生涯をかけて「聴く」ことに精力を傾けた巧者の、西洋音楽に対する熟成の極みに達した愛と深い造詣が綴られる。解説・下村耕史。
  • 西洋音楽の歴史 第1巻 第一部 第1章 古代ギリシャの音楽文明
    無料あり
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ~「なぜ?」に重きを置き、思索しながら読む西洋音楽の歴史 ~ 西洋音楽史において展開されている音楽史的に重要な点と点を繋ぎ、 ある場面における変化の流れを詳しく、そして多面的に解き明かす。 各章とも、前半は政治的な出来事、文学や他の芸術にも触れながら、 それぞれの時代の音楽の歴史の概略を分かりやすい文章で説明し、 後半は前半で述べた内容を、具体的な音楽の現象の中に固定する構成。 具体的な音楽の例や簡潔な表などを用いながら、 音楽家でなくとも理解できるような言葉による、 分かりやすい分析と語り口のシリーズ第一弾。 第1巻は、起源(古代ギリシャ時代)から 16世紀(ルネサンス人文主義)までを収録し、 第一部は、「語り継ぐ伝承から書き記す伝承へ」、 第1章は、「古代ギリシャの音楽文明」
  • 西洋甲冑&武具 作画資料
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【4世紀― 17世紀】ヨーロッパ騎士装束の構造や着用法などを徹底図解! ホーバーク/グレートヘルム/バシネット/ミラノ・ゴシック・マクシミリアン式甲冑 ほか 騎士の乗る馬の種類・馬具・馬鎧や、剣・槍・盾などの武具まで細かく解説しております。 史実に忠実な図解資料の他、ファンタジー風アレンジ甲冑のコツも分かりやすく紹介! ストーリーの参考資料やオリジナル作品の衣装デザインにも是非お役立てください。 【CONTENTS】 第1章 騎士の甲冑  Chapter1 【4~10世紀】 戦乱の時代  Chapter2 【11~13世紀】十字軍と騎士の隆盛  Chapter3 【14世紀】百年戦争  Chapter4 【15世紀】騎士の衰退・傭兵の隆盛  Chapter5 【16世紀】騎士の最後  Chapter6 【17世紀以降】甲冑の終焉  甲冑をモチーフにしたファンタジーイラスト・描き方のコツ 第2章 馬  馬の種類/馬具/馬鎧  写真で見る甲冑1 第3章 武器  剣/鞘・ソードベルト/剣の分類/盾/ランス(馬上槍)/パイク(長槍)/  槌・斧・棍棒/長柄武器/弓/クロスボウ(十字弓)/銃  写真で見る甲冑2  甲冑体験記 第4章 アレンジ甲冑  甲冑の構造・設定を考える  カバーイラストのメイキング Column

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  • セイロン島誌
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    ※本シリーズに使用している原版データは時間が経過している作品が多いため、一部不鮮明な箇所がある可能性がございます。ご了承下さい。 17世紀半ば,キャンディ王国で20年におよぶ虜囚生活をおくったイギリス船員による記録。現地生活で見聞した動植物,先住民シンハラ人の生活・習慣・政治など,当時のセイロン島の自然と王国の実情を克明に語る。

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  • 世界史から読み解く「コロナ後」の現代
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    1巻1,100円 (税込)
    グローバリゼーションが強制終了した 「中世から近世の移行期」を振り返り 激動の「新・鎖国時代」の乗り越え方を学ぶ 2020年初頭から始まった「新型コロナウイルス感染症」(COVID-19)が、依然として猛威を振るいつづけている。 中国の武漢発のパンデミックは、まさに不意打ちのような形で全世界を襲っただけではない。 安全か経済かという、究極的で根源的な問いを突きつけている。 パンデミックによる外出制限は、「ロックダウン」や「ステイホーム」という形で、私たちの生活を直撃した。 生命を守るための外出制限は、感染拡大を防ぐために必要だったが、 経済活動が停滞してしまうと、仕事によって得られる報酬や、生きがいもまた失われてしまう。代償はきわめて大きいのだ。また、環境の激変によって、「リモートワーク」という、あらたな就業形態が常態化しつつある。 「新型コロナウイルス感染症」によるパンデミックが、これほど急拡大したのは、「グローバリゼーション」が進行していたからだ。すでに世界中のヒト・モノ・カネ・情報が密接につながりあっているのである。だからこそ、感染症もまた一気に全世界に拡大してしまうのだ。グローバリゼーションの経済的メリットは、きわめて大きなものがあったが、同時に負の側面もあったことを、私たちはどうやら失念していたようだ。 もしかすると、今回の新型コロナウイルスのパンデミックで、「グローバリゼーション」が終わったのではないだろうか。そんな問いをしてみる必要があるだろう。「不確実性」の霧のなかにいる私たちは、手探りでも前に進んでいくしかないのだが、これから世の中がどうなっていくか考えるためには、いったん過去に遡って歴史を振り返ってみるべきだろう。 2020年現在のいま終わりつつある「グローバリゼーション」は、歴史的には16世紀以来3度目のものだ。グローバリゼーションによって引き起こされたカオス状態は、その都度、地球レベルで大激動をもたらしてきた。だが、自然環境の激変による「異常気象」もその原因の1つとなって、カオス状態はあらたな安定状態に向けて動き出すことになる。安定するまでには長い時間がかかるだけでなく、その間にはまだまだ激動が続くだろう。とはいえ、最終的には状態は安定化していくはずだ。カオス状態は、あらたな秩序が形成されるための前段階でもある。 もちろん、「新型コロナウイルス感染症」の渦中にいる私たちには、はっきりと先が見えているわけではない。だからこそ、自分自身の経験ではなく、歴史に学ぶことが必要なのだ。環境が変わる以上、歴史がそのまま繰り返すことはないが、似たようなパターンが繰り返されてきたことは否定できないのである。 そこで本書では、16世紀後半に始まり、17世紀半ばに終息した「第1次グローバリゼーション」とその後について考えてみたいと思う。「コロナ後」に生きるための、ヒントなり教訓を見つけることができるはずだ。
  • 世界史への扉
    3.0
    疫病が世界を一体化した。鎖国は一七世紀の世界的流行だった。歴史上には各地にいくつもの<ルネサンス>があった――。モノとヒトの組み合わせから世界史の同時性を探り、歴史学の内外で唱えられる新視角を紹介・検証する小論集。西欧の歴史を普遍のモデルとせず、多様性と日常性に着目しながら、現代の激動を解読する「歴史への感受性」を磨く。(講談社学術文庫)

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