作品一覧

  • 宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学
    値引きあり
    3.3
    1巻550円 (税込)
    謎の「ナノヘルツ重力波」は、宇宙誕生の痕跡なのか!? 2023年、世界に衝撃を与えた国際研究チーム「ナノグラフ」の報告。 それはある重力波の存在を捉えたというものでした。 発見された重力波は、ナノヘルツ(ナノ=10のマイナス9乗)、つまり数年もの非常に長い周期の、超長波長の重力波でした。 この観測プロジェクトで使われた手法は「パルサー・タイミング法」というものです。 電波星ともいわれる「パルサー」から送られてくる電波を観測することで、宇宙の空間の歪みを検出するという手法が、この「パルサー・タイミング法」です。 では、このナノヘルツ(超長波長の)重力波はどこで生まれたのか? ・宇宙のはじまり、ビッグバンより前に起きたとされる「インフレーション」によって空間が引き延ばされたさいの痕跡「原始背景重力波」。 ・銀河の中心「活動銀河核」に存在する太陽質量の数万倍といわれる「超巨大なブラックホール」が合体した。 といった候補が考えられています。 これまで謎とされていた「宇宙のはじまりの姿」。 その痕跡を見ることが人類にとって現実のものとなりはじめました。 本書では、その背景にある宇宙論を、重力とは何か? アインシュタイン方程式とは? そして宇宙のはじまりはどのように考えられてるのか?  ひとつずつ段階を踏みながら解説し、「ナノグラフ」によって行われた「パルサー」を用いた宇宙空間の精密観測「パルサータイミング法」と今後の観測計画。そして15年以上にもわたる「パルサー・タイミング・アレイ」による観測の結果から、この謎の超長波長の重力波「ナノヘルツ重力波」の正体に迫っていきます。 宇宙の誕生に迫る宇宙論と観測の最前線をていねいに解説します! 序章 ナノヘルツ重力波の衝撃  謎の重力波とパルサー・タイミング・アレイ 1章 重力とはなにか……空間そして時間の歪み   コラムメジャーリーグ投手の放つ重力波  2章 重力波望遠鏡……宇宙を見る新しい目  3章 連星パルサーの謎……電波天文学と中性子星  コラム 重力波に縦波成分は存在するのか?  4章 宇宙誕生の痕跡とは……インフレーション理論と原始背景重力波 5章 巨大ブラックホールの謎……宇宙の歴史を探る  コラム 「特異点定理」の数理 6章 超波長重力波を捉えるには……パルサータイミング法と宇宙の謎 7章 もう一つの重力波観測……位置天文学で見える宇宙 8章 宇宙のはじまりを見る……超長波重力波の正体と未来の宇宙観測
  • 三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題
    値引きあり
    3.3
    1巻550円 (税込)
    宇宙に浮かぶ3つの天体――「3体」 ニュートンの万有引力の法則によって「2体」の運動が明らかにされた17世紀初頭。科学者達は「3体」の運動を解明しようとさまざま試みでアプローチした。 オイラー、ラグランジュ、ポアンカレ……科学史にその名を残す天才数学者・天文学者たちをもってしても、この「3体の運動」をの「一般解」を見つけることはできなかった!? なぜ解けないのか? 「解ける」とはなにか?  「三体問題」をめぐる400年にわたる解明へのアプローチを通して、人類が辿り着いたものとは? 「オイラーの8の字解」、「ラグランジュの正三角形解」など、不思議な軌道を取る「特殊解」の存在。 万有引力の法則からアインシュタインの一般相対性理論、アインシュタイン方程式、そして重力波へ。 さらに一般解への研究は「カオス理論」へと発展し、コンピュータによる数値解析手法も進化させた。 天文学では、星の位置を知るための「位置天文学」や軌道計算などさまざまな分野へとつながり、実際、20世紀の初頭には、ラグランジュの見つけた特殊解を太陽系にあてはめたときに、その解の位置にから「トロヤ群」という小惑星群も発見されている! 「三体問題」をめぐる400年の歴史の背景にある奥深い科学世界を、数学史・科学史ととも語り尽くす、2021年、最高にスリリング科学書!

ユーザーレビュー

  • 宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学

    Posted by ブクログ

    最後はパルサータイミング法など重力波測定方法が書かれている。この辺りはイメージしづらく難しく思えた。それまでは、わかりやすく、文言の説明も補足があり読みやすかった。宇宙背景放射の言葉の意味を知ることが出来たのは良かった。

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    2024年09月29日
  • 三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題

    Posted by ブクログ

    多体問題というややこしい問題を外観するのに良い本です.個人的にはもう少し専門的な内容を知りたいところですが,大勢の読者を想定するとやむを得ないでしょう.古典力学は全て解決済みだと思う人に,是非読んでいただきたい一冊です.(書かれている内容は相対論も含んでいます)

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    2022年06月11日
  • 三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題

    Posted by ブクログ

    『三体』を読む前の予習をしておこうと思って読んだ。読み物としてはとても楽しい本だと思う。しかし、読みやすくしようとしてか、方程式の計算を数式を使わず日本語で延々と説明しているところなどは逆に分かりづらかった。式が多いと本が売れないから、式を使わないように出版社から言われてるのだろうか。
    ちなみに、ガンダムのコロニーや基地は地球と月のラグランジュ点に置かれてるし、宇宙望遠鏡なども太陽と地球のラグランジュ点に置かれているものが多い。
    SF小説だけではなく、このように生活に密着したところにも三体問題は関係しているので、みんなも教養として読んでおいてはどうだろう。

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    2021年11月21日
  • 三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題

    Posted by ブクログ

    ・三体問題における、5つのラグランジュ点が分かった。その科学技術的な応用が興味深い(太陽観測衛星、宇宙望遠鏡)
    ・三体問題が求積法や級数展開で求められないことが証明されたのは興味深い。
    ・三体問題のフィールドはニュートン力学から一般相対性理論へと広がっている。

    数式を使わず文章のみで数学を説明する努力は買いたいが、やはり数式で展開する方が理解が早い。

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    2021年05月13日
  • 三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題

    Posted by ブクログ

    小さな娘さんに励まされながら書いたという本。凄く分かりやすくしようと努力してくれているのは分かるが、いかんせん題材が難し過ぎるので、中々着いていけない。

    三体問題とは、「重力で引き合う3つの天体(例えば太陽・地球・月)が、初期の位置と速度からどのように運動し続けるか」を予測する課題のこと。ニュートン力学に基づけば、二体(例えば太陽と地球)なら楕円軌道としてきれいに解けるのだが、三体以上になると極めて複雑になり、すべての場合に通用する数式による解答が存在しないことが19世紀に証明された。以後、この問題は数学者・物理学者・天文学者たちを悩ませ続けてきた。

    これがスタート。本書の魅力は、「ニュー

    0
    2025年08月24日

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