浅田秀樹のレビュー一覧

  • 宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学

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    最後はパルサータイミング法など重力波測定方法が書かれている。この辺りはイメージしづらく難しく思えた。それまでは、わかりやすく、文言の説明も補足があり読みやすかった。宇宙背景放射の言葉の意味を知ることが出来たのは良かった。

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    2024年09月29日
  • 三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題

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    多体問題というややこしい問題を外観するのに良い本です.個人的にはもう少し専門的な内容を知りたいところですが,大勢の読者を想定するとやむを得ないでしょう.古典力学は全て解決済みだと思う人に,是非読んでいただきたい一冊です.(書かれている内容は相対論も含んでいます)

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    2022年06月11日
  • 三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題

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    『三体』を読む前の予習をしておこうと思って読んだ。読み物としてはとても楽しい本だと思う。しかし、読みやすくしようとしてか、方程式の計算を数式を使わず日本語で延々と説明しているところなどは逆に分かりづらかった。式が多いと本が売れないから、式を使わないように出版社から言われてるのだろうか。
    ちなみに、ガンダムのコロニーや基地は地球と月のラグランジュ点に置かれてるし、宇宙望遠鏡なども太陽と地球のラグランジュ点に置かれているものが多い。
    SF小説だけではなく、このように生活に密着したところにも三体問題は関係しているので、みんなも教養として読んでおいてはどうだろう。

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    2021年11月21日
  • 三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題

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    ・三体問題における、5つのラグランジュ点が分かった。その科学技術的な応用が興味深い(太陽観測衛星、宇宙望遠鏡)
    ・三体問題が求積法や級数展開で求められないことが証明されたのは興味深い。
    ・三体問題のフィールドはニュートン力学から一般相対性理論へと広がっている。

    数式を使わず文章のみで数学を説明する努力は買いたいが、やはり数式で展開する方が理解が早い。

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    2021年05月13日
  • 宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学

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    宇宙の創成期に関して、インフレーションがあり、その後ビッグバンがあったという説が有力視されている。ビッグバンに対してはマイクロ波背景放射が観測され、その現象への理論的裏付けがされてきた。インフレーションに対する理論的現象として、ナノヘルツ重力波の存在が浮上している。ナノヘルツという極小振動数は、1周期振動するのに約30年もかかるという途方もない現象で、これは約30光年という超長波長になるらしい。マイクロ派背景放射は、除去できないノイズから発見されたように、その時の観測で明らかにできたが、ナノヘルツ重力派は最低でも1周期分の数十年の観測データがないと発見できない。この気が遠くなるような世界への挑みの歴史が紐解かれている。宇宙にハマると人生が決まってしまう恐ろしさみたいなものを感じた。

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    2024年12月07日
  • 宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学

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    『三体』三部作を読み終えて、宇宙に関する諸々の言葉、特に「重力波」の意味を知りたくなって、購入したブルーバックス。発刊されたばかりとあって最新の宇宙論が披露されている。が、この良くない頭ではやっぱり理解しがたい。
    天体や元素や量子なんかの物理現象が数学的にこのように説明できるから、宇宙の姿はこうなっているはずだ、で、その証拠を実証する観測技術を開発して発見しました、の積み重ねが宇宙論なんだなと初めて理解した。でもそれって、観測結果をモデルに沿ってなぞったシミュレーション結果が現実そのものなんです、って言われてるみたいで、しっくりこない。モデルという一面から見れば間違ってはいないが、モデルはしょせんある方向から現実を単純化したものに過ぎないはずだから。でも、物理ってそういう学問なんだよな・・・

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    2024年08月04日
  • 三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題

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    中国SFで'三体'というタイトルの小説があり、天体物理学での三体問題の困難さを知った。三体問題を解析する難しさは、物理学の初学者レベルでは理解の入口から一歩も進めない。著者は平易な解説から始めており、理解が進められるかと期待しながら読んでいくが、三体にテーマが突入すると、急に理解を阻む壁の厚さを知る。三体でさえ正確に予測できないことがわかっている現在から見れば、昔の'ラプラスの悪魔'は戯言に過ぎないことがわかる。
    本書の中で特に印象に残った部分がある。
    1つは重力波望遠機の壮大なスケール感に驚く。
    1辺の長さが250万kmの正三角形になるよう観測衛星3機を編隊飛行させるという三体技術。
    もう1つは執筆を引き受けるに至った動機の微笑ましさ。文章書きが苦手らしい著者に決心させたのは、小2の娘からの一言「売れる本を書いて任天堂のゲーム機を買って」。伏兵は思わぬ所にいる。

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    2022年04月04日
  • 三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題

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    数学には門外漢の者であるため、本書を最後まで理解出来ていないが、無茶苦茶頭のいい人たちが必死に考えても解けない問題であることは理解できた。

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    2021年10月03日
  • 三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題

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     SF小説の『三体』で有名になった「三体問題」についての解説書。

     一体問題、二体問題は比較的簡単に解けるのに三体問題は「なぜか解けない」という事実は知っていたが、この「解けない」というのが具体的に何を意味しているのか正直あやふやだった。一般解が求められないのかなぁとか、ぼんやり思っていた程度。本書によると、状況はもっと複雑なようである。
     まず、よく「三体問題が解けない」と言われるのは、厳密に表現すると「求積法を用いて三体問題を解くことは出来ない=三体系の時間発展を求めるのに必要なだけの運動の積分が存在しない」ということである。ただしこの命題は、求積法以外の手法を用いて一般解を求められる可能性を否定しない。実際、当時の科学者は他の手法によるアプローチを試みたが、その過程で、次の結果が得られた;
    平面上に制限した三体問題に対する解を級数表示すると、その級数が真の解に一様収束するとは限らない。(ポアンカレ, 1889)
    従って、わずかに異なる初期条件から出発した解は、長時間経った後も近い位置にあるとは言えない。 これはつまり、三体問題が「カオス」を示すということ。近年では、計算機を用いた数値シミュレーションが主である。

     ここまでが前半で、後半は三体問題のユニークな特解と、一般相対論における三体問題について筆者の研究紹介。一般相対論的効果を考慮するとニュートン的な項に補正項が加わり複雑な方程式になるが、ニュートンの重力理論において絶妙なバランスの上に成り立っていると思われる特解が、微小な補正はあるものの概ね成り立つのが面白い。
     数式をなるべく使わずに説明するというのは良い試みと思うのだが、数式を使った方が寧ろ分かり易いんじゃないかという箇所があるし、やっぱり物足りなさを感じてしまう。

    1 解ける方程式
    2 解けない方程式
    3 ケプラーの法則とニュートンの万有引力
    4 三つの天体に対する解を探して
    5 一般解とはなにか
    6 つわものどもが夢のあと
    7 三つの天体に対する新しい解が見つかる
    8 一般相対性理論の登場
    9 一般相対性理論の効果を入れた三つの天体のユニークな軌道
    10 天体の軌道を精密に測る

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    2021年08月28日
  • 三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題

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    困難な問題の代名詞になっている「三体問題」にフォーカスを当てた本。その名前、や3つの物体が引き合っている時の軌道を正確に求めることが困難、というぼんやりとしたイメージしか持っていなかったので、ブルーバックスで読めるのはありがたかった。
    この問題の”概要”を知るためには、ケプラーの法則から、方程式を解くとはどういうことか、から始まり、距離の二乗に反比例するという万有引力の特徴が3体以上になると途端に困難になり、さらにカオスや相対性理論が問題を複雑にするも、計算量を武器に数値解析解を得るところまで至る道のりがコンパクトにまとまっている。数式を使わずに解説するため、文章を読んでるだけで問題がスッキリわかる、というものではないが、この問題の解決がいかに困難で、一方で21世紀になってもこの問題に取り組むことで新たな発見がある、肥沃な大地であることに触れることはできる。

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    2021年06月05日
  • 三体問題 天才たちを悩ませた400年の未解決問題

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     ニュートン力学において、互いに万有引力を及ぼしあう3体の天体の動きを記述する際、運動方程式F=M*aは求めたい変数(天体1の位置)に独立せず存する他の変数(天体2及び3の位置)を含む微分方程式であるため、そのままでは解くことができない。オイラーやラグランジュがそうしたようにある特定の状況を想定した特殊解であれば求められるが、厳密な一般解は2体間においてすら「可積分性」という壁があるために導出困難なのだという。この「可積分性」をクリアするために極座標系で未知の定数を減じ、さらに変数と独立に定まる「運動の定数」を用いて積分回数を減らすことで、時間に関して微分された運動方程式を1回の積分で位置に関する式に変換する「求積法」というプロセスが概説される。

     仮に、各天体の位置と運動量をハミルトン力学理論における位相空間内に点として表現した上で、独立の「運動の定数」を必要数導入すれば三体問題もこの「求積法」で解決可能なのだが、そもそもこの「運動の定数」を必要数準備することが原理的に不可能なのだという。さらにカオス理論の端緒となったポアンカレの証明によれば、級数展開なる手法をもってしても一般解を近似することすらできない。巷間言われる「三体問題は解けない」というのはこのことを指すらしいが、著者が繰り返し強調するように、「ある手法で一般解が求められない」ということと「解が存在しない」ことは全く異なる概念なので、将来、AIの発達や科学者の「閃き」により三体問題が解決される日が来るのかもしれない。

     ここまではニュートン力学内での話だが、さらにアインシュタイン一般相対性理論を導入すると、ニュートン力学が依拠したケプラーの惑星運動法則ですら単なる近似値であることがわかり、天体の運動は万有引力に対する補正項を含む複雑な「EIH運動方程式」なる偏微分方程式に従うという。しかしそれも「ポスト・ニュートン近似」が成り立つ太陽系などの狭い範囲内に限られ、重力波を考慮する必要があるスケールでは、解析的に天体軌道を求めることは困難なのだという。ただ、特殊解については著者の関わったものを中心に幾つかが紹介されており、特にニュートン力学における三体問題の特殊解である「8の字解」が、適切な初期条件を選びさえすればEIH方程式と矛盾なく表現できることの意外性が面白い。

     後半に進むに連れて理論が複雑になりついていくのが困難だったが、なんとかエッセンスだけは理解できたように思う。高校以来ほとんど触れることのない微分積分を思い出しつつ読むのも面白かった。しかし、いくら一般向けの書籍とはいえ、ここまで数式を使わずに表現しなくてはならないのだろうか。数式を使ったほうがよっぽど直感的に理解できたのではないか。本書の第5章など、数式を無理矢理文章で表現しているが、余計わかりにくくなってしまっていると思う。あともう一つ、いくらなんでも素人の娘さんの絵をイラストに用いるのは…いや気持ちはわかりますけど。 

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    2021年05月05日