幻冬舎文庫作品一覧

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  • 女の数だけ武器がある。 たたかえ!ブス魂
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    ブス、地味、存在感がない、女が怖いetc.……。コンプレックスだらけの自分を救ってくれたのは、アダルトビデオの世界だった。働き始めたエロの現場には、地味な女が好きな男もいれば、貧乳に興奮する男もいて、好みはみなバラバラ。弱点は武器にもなるのだ。生きづらい女の道をポジティブに乗り切れ! 全女性必読のコンプレックス克服記。
  • 骨を彩る
    4.2
    十年前に妻を失うも、最近心揺れる女性に出会った津村。しかし罪悪感で喪失からの一歩を踏み出せずにいた。そんな中、遺された手帳に「だれもわかってくれない」という妻の言葉を見つけ……。彼女はどんな気持ちで死んでいったのか――。わからない、取り戻せない、どうしようもない。心に「ない」を抱える人々を痛いほど繊細に描いた代表作。
  • 女の子は、明日も。
    3.7
    略奪婚をした専業主婦の満里子、女性誌編集者の悠希、不妊治療を始めた仁美、人気翻訳家の理央。元同級生達は再会を機にそれぞれの悩みに向き合うことになる。前妻への罪悪感、要領のいい後輩への嫉妬、妊娠できない焦り、好奇の目に晒される戸惑い――。華やかな外見に隠された女性同士の痛すぎる友情と葛藤、そしてその先をリアルに描く衝撃作。
  • 白蝶花
    4.0
    福岡のお屋敷に奉公に出た千恵子。そこで出会った美しい令嬢の和江は、愛に飢えた寂しい日々を送っていた。孤独の中、友情とも恋とも違う感情で惹かれ合うが、第二次大戦下、戦況は刻々と悪化。女たちの運命はたやすく戦火に揺り動かされ……。人生を選ぶことも叶わず、時代と男に翻弄されてもなお咲き続ける昭和の女性たちの、誇り高き愛の物語。
  • 離婚して、インド
    -
    「そろそろ離婚しよっか」。七年一緒に暮らした旦那から切り出された突然の別れ。青天の霹靂、心の中ぐっちゃんぐっちゃんのまま、バックパックを担いで旅に出た。向かった先は混沌の国インド。アーユルベーダの真髄に触れ、イタリア男と夜の海を泳ぎ、本場のヨガに悪戦苦闘。辿り着いたガンジス川の源流で何を悟る? 共感必至の女一人旅エッセイ。
  • いろは匂へど
    3.6
    京都・二条で小さな和食器店を営む紫(ゆかり)。好きなものに囲まれ静かに暮らす紫の毎日が、20歳近く年上の草木染め職人・光山(こうざん)の出現でがらりと変わる。無邪気で大胆なくせに、強引なことを“してくれない”彼に、紫は心を持て余し、らしくない自分に困り果てる。それでも想いは募る一方。ところが、光山には驚くべき過去が――。ほろ苦く、時々甘い、恋の物語。
  • 熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録 増補完全版
    3.9
    大王製紙社長の長男として、幼少時代は1200坪の屋敷で過ごし、東大法学部に現役合格。27歳で赤字子会社を立て直し、42歳で本社社長就任。順調な経営、華麗なる交遊……すべてを手にしていたはずの男はなぜ“カネの沼”にハマり込んだのか? 創業家三代目転落の記。そして、刑期を終えたいま、何を思うのか――。出所後の独白を加え文庫化!
  • もしもパワハラ上司がドラゴンにさらわれたら
    3.5
    「このままでいいのか、おれの人生?」そう思いながらブラック企業で働く浩一。このパワハラ上司さえいなくなれば! そんな願望を抱いた時、突然ドラゴンが現われ、上司が さらわれてしまい――。人間のストレスが生み出す魔物で新宿駅はダンジョン化!?謎の毒舌イケメン剣士ニコライとヘタレ男子浩一コンビは、上司を無事に連れ戻せるのか?
  • 砂の塔 ~知りすぎた隣人[上]
    5.0
    憧れのタワーマンションに引っ越した平凡な主婦・亜紀。セレブ妻たちの奇妙なルールに疲弊するが、フラワーアレンジメントを教える優しい隣人・弓子に支えられる。そんな中、世間を騒がす連続失踪事件の現場には常に弓子が作った花束と同じ一輪の花が。その不気味な符合の真相とは!? 一方、亜紀と再会した幼なじみの航平は秘密の過去を語り出す!
  • クラーク巴里探偵録
    3.5
    1~2巻679~721円 (税込)
    ヨーロッパを巡業中の曲芸一座で、敏腕の番頭として名高い孝介と料理上手の新入り・晴彦。裕福な贔屓客から頼まれ、ストーカー退治や盗難事件の解決など厄介事の始末に奔走する日々を送っていた。華やかなパリで生きる人々の心の謎を解き明かすうちに、二人は危険な計画に巻きこまれていく。人の温もりと儚さがラストを彩る連作短編ミステリ。
  • 幻年時代
    3.0
    四歳の春。巨大団地を出て、初めて幼稚園に向かった。この四〇〇メートルが、自由を獲得するための冒険の始まりだった。忘れたランドセル、家族への違和感、名づけの秘密……。錯綜する記憶の中で、母に手を引かれ、世界を解明する鍵を探す。生きることに迷ったら、幼き記憶に潜ればいい。強さと輝きはいつもそこにある。稀代の芸術家による自伝的小説。
  • 僕とモナミと、春に会う
    3.7
    人と話すことが大の苦手な高校生の翼は、なぜか毎週水曜日に熱が出る。病院の帰り道、偶然立ち寄った奇妙なペットショップで猫を飼うことに。餌代を稼ぐため、その店でアルバイトを始めるが、対人恐怖症の翼は接客ができない。そんな彼の前に、原因不明の病を抱えた客が現れて……。愛猫の手を借りながら、翼はお客様を救うことができるのか。
  • 身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論
    4.0
    まっとうな彼氏がいて、ちゃんとした仕事があり、昼の世界の私は間違いなく幸せ。でも、それだけじゃ退屈で、おカネをもらって愛され、おカネを払って愛する、夜の世界へ出ていかずにはいられない――「十分満たされているのに、全然満たされていない」引き裂かれた欲望を抱え、「キラキラ」を探して生きる現代の女子たちを、鮮やかに描く。
  • 窓際ドクター 研修医純情物語
    4.0
    勤務時間は患者と世間話をし、毎日定時に帰宅する医師の紺野佑太。ナース達からは窓際ドクターと陰口を叩かれているが、研修医の真吾は彼が気になって仕方ない。ある日、患者が難病「バッド・キアリ症候群」と診断され、紺野一人が誤診に気がつくが……。訳ありベテラン医師とさとり世代研修医の交流を描いた「研修医純情物語」シリーズ最新刊。
  • けむたい後輩
    3.9
    ただ、認めてほしいだけ。 14歳で作家デビューした過去があり、今もなお文学少女気取りの栞子は、世間知らずな真実子の憧れの先輩。二人の関係にやたらイラついてしまう美人で頑張り屋の美里は、栞子の恋人である大学教授に一目惚れされてしまう――。名門女子大を舞台に、プライドを持て余した女性たちの嫉妬心と優越感が行き着く先を描いた、胸に突き刺さる成長小説。
  • 伊藤くんA to E
    3.6
    美形でボンボンで博識だが、自意識過剰で幼稚で無神経。人生の決定的な局面から逃げ続ける喰えない男、伊藤誠二郎。彼の周りには恋の話題が尽きない。こんな男のどこがいいのか。尽くす美女は粗末にされ、フリーターはストーカーされ、落ち目の脚本家は逆襲を受け……。傷ついてもなんとか立ち上がる女性たちの姿が共感を呼んだ、連作短編集。
  • ドS刑事 桃栗三年柿八年殺人事件
    3.8
    双子ばかりを狙った猟奇殺人事件を、慰安旅行に行きたいがために“いつになく”スマートに解決した黒井マヤ。その慰安旅行先は、警察庁次長の父・篤郎がかつて難事件に遭遇した「城華町」だった。そしてマヤたちが訪れるや、若い女性の撲殺死体が発見される。城華町には何が隠されているのか。24年の時を超えて二つの事件が交差するシリーズ最新作。
  • 三途の川で落しもの
    4.3
    大きな橋から落下し、気づくと三途の川に辿り着いていた小学六年生の叶人は、事故か自殺か、それとも殺されたのか死因がわからず、そこで足留めに。やがて三途の渡し守で江戸時代の男と思しき十蔵と虎之助を手伝い、死者を無事に黄泉の国へ送り出すための破天荒な仕事をすることになる。それは叶人の行く末を左右する運命的なミッションとなった。
  • 完璧な母親
    3.3
    流産を重ね授かった最愛の息子が池で溺死。絶望の淵で母親の知可子は、息子を産み直すことを思いつく。同じ誕生日に産んだ妹に兄の名を付け、毎年ケーキに兄の歳の数の蝋燭を立て祝う妻の狂気に夫は怯えるが、知可子は歪な“完璧な母親”を目指し続ける。そんな中「あなたの子供は幸せでしょうか」と書かれた手紙が――。母の愛こそ最大のミステリ。
  • 我が闘争
    4.1
    九州の田舎から東大進学を機に上京し、23歳で起業。以来、世間の注目を浴び続けた時代の寵児は、やがて「生意気な拝金主義者」というレッテルを貼られ、挙げ句の果てに、突然の逮捕で奈落の底へ――。返り血を浴びても世間の常識に立ち向かい、“敵”が巨大権力であっても、納得できなければ迷わず闘い続けてきた著者の孤独と渇望の半生。
  • 京都の中華
    4.1
    餃子、春巻、酢豚……品書きは至って普通、しかし京都の中華はちょっと違う。にんにく控えめ、油控えめ、強い香辛料は使わない。だしのとり方が独特で、どの店も勘定がやさしい。花街で愛されてきた割烹式中華から、学生街のボリューム満点中華まで、この街の歴史や風習に合わせて変化してきた「京都でしか成り立たない味」のルーツを探索する。
  • 愛のかたまり
    3.0
    十六歳で不幸な事件に巻き込まれ、心を閉ざして生きてきた美しい女・織江。幼少の頃からその美貌に憧れ、織江の事件を書いて小説家デビューした醜い女・由羽。同作の映画化を契機に再会した二人は感情をぶつけ合いながらも、編集者・尾崎の協力を得て奇妙な共同創作活動を始める。愛されたい、満たされたい……女の執念と嫉妬を描き切った傑作。
  • 新米ベルガールの事件録 チェックインは謎のにおい
    3.5
    「あのトイレ、呪われてます!」。経営難で廃業の噂が絶えない崖っぷちホテルで、次々に起こる不可解な事件。おっちょこちょいの新入社員・落合千代子は、なぜか毎回その渦中に巻き込まれることに。イケメンの教育係・二宮のドSな指導に耐えながらも、千代子が事件の真相に迫るとき、宿泊客たちの切ない事情が明らかになる。本格お仕事ミステリ!
  • 閻魔大王の代理人
    4.0
    蓬莱一馬は、その生まれ持った緋色の瞳のために、父である藩主の紀興から疎まれていた。 父からの刺客に襲われ死を覚悟したその時、謎の金髪イケメンが突如、一馬の前に現れる。 「あなたを迎えに参りました」。辿り着いた場所は、見なれぬ豪奢な王宮。なんと一馬は八大地獄のひとつ、等活地獄の王だった!  魑魅魍魎が大暴れの地獄エンタメ、開幕!
  • 僕は沈没ホテルで殺される
    3.4
    バックパッカーの聖地・カオサン通りにある「ミカドホテル」。 日本社会をドロップアウトした「沈没組」が集うこの最底辺ホテルで、殺人事件が勃発。 宿泊者の一橋は犯人捜しを始めるが、三度の食事はすべてドラッグという斎藤、スナイパー気取りのゴルゴ、ゲテモノ食いのチワワら、他の「沈没組」が全員怪しく思えてきて――。 暗黒系群像ミステリ。
  • 悪夢の水族館
    3.6
    花嫁の晴夏は、「新郎を殺せ」と、ある人物から命じられている。 晴夏の実家に何年も棲みつき、家族全員から「先生」と慕われている、深海魚似の醜い男、“洗脳師”深作だ。 この男を追って、晴夏と同じホテルには、「洗脳外し」のプロや美人ペテン師が集結していた。 彼らは救世主か、それとも……。誰を信じる? 生死を懸けた駆け引きに“全員”が騙される!
  • 給食のおにいさん 浪人
    3.4
    我がままなお嬢様たち相手に、ホテル給食を成功させた宗。 やっとホテル勤務に戻れると喜んだ矢先、学院ではガラスが割れたり、池の水が赤くなったりと怪事件が続発する。 そのせいか残菜率までアップする始末。犯人は一体誰なのか。怯える生徒らを救うため、宗と栄養教諭の毛利は捜査に乗り出すが……。 栄養と愛情いっぱいの大人気シリーズ第五弾。
  • 言わなかった言わなかった
    4.0
    横綱・朝青龍の起こした事件に対し、女性初の横綱審議委員として真っ向から対決!! 『横審の魔女』とまで呼ばれ、横綱へ「もう自ら引退せよ」と迫ったその言葉の真意には、日本の伝統文化への揺るがぬ愛情があった――。 決して“言わなかった”“聞かなかった”じゃ許されない。日本人の背筋を正す、怖くて優しい本音の言葉。痛快エッセイ五十編。
  • 姓名の暗号
    -
    家は三代で繁栄し、必ず三大で衰亡する/祖父母の魂が、生きる目的を指示する/ なぜ同姓同名でも違う一生になるのか/金持ちになる名前と、貧乏になる名前――。 姓名判断の権威が明らかにする、名前と運命の驚くべき符合。巨万の富を築くのも、家庭崩壊に至るのも、すべては名前に導かれた必然だった! あなたは「成功の人生」を送れるか?
  • 光芒
    4.3
    伝説の元暴力団員・奥園が設立した自動車解体工場は裏では窃盗を繰り返していた。 が、社員を想い、奥園が裏稼業から手を引こうとした矢先、ヤクザ時代の因縁の相手の縄張り荒らしに気づく。 裏切りの疑惑。背後で蠢く謎の敵対者。微かな雑音が亀裂となり血で血を洗う巨大抗争に変わる時、男たちは問う。 「所詮ヤクザは堅気になれないのか?」
  • ゼンカン 警視庁捜査一課・第一特殊班
    3.7
    江東区でストーカー事件が発生。被害者の長井由里は、無言電話、誹謗中傷のビラに見舞われ、地下鉄内で突き落とされてしまう。 第一特殊班が警護にあたるが、怪しい人物は見当たらない。 しかし係長の辰巳だけは昔担当した奇妙なストーカー事件と同じ匂いを嗅ぎ取っていた。 殺しだけが事件じゃない! 凶悪犯罪に挑む特殊班の闘いを描く傑作警察小説。
  • 嘘

    3.5
    老舗画廊勤務の中田由紀、三十二歳。穏やかで上品な彼女が、一人旅から帰ってきた途端に豹変した。 これまでの服は全部捨て、付き合う友達も変わった。一緒に住む妹の彼氏に余計な口出しをしたかと思えば、婚約者を人前で罵倒したり――。 これは演技? だったら何のために? 翻弄される妹が辿り着いた姉の狂気の理由。明野サスペンスの真骨頂。
  • 探偵少女アリサの事件簿 溝ノ口より愛をこめて
    3.7
    誤発注で勤め先のスーパーをクビになり、地元でなんでも屋を始めた橘良太。 依頼で訪れた豪邸で有名画家・篠宮の殺害事件に遭遇、殺人の濡れ衣を着せられてしまう。 そんな大ピンチの良太の前に、ロリータ服に身を包み自ら探偵を名乗る美少女・綾羅木有紗が現れて……。 探偵一家のお嬢様とヘタレ三十男が難事件に挑む、傑作ユーモアミステリー!
  • リバース
    3.9
    医師の父、美しい母、高貴なまでの美貌を振りまく双子・梨花と結花。 非の打ち所のない雨宮家で家政婦として働く幸子は、彼らを取り巻く人間に降りかかる呪われた運命に疑念を抱く。 そして、ある「真相」にたどり着いた幸子は、留守番電話に悲痛なメッセージを残すが……。 最恐のストーカー・リカ誕生までの、血塗られたグロテスクな物語。
  • 偽りのシスター
    3.5
    麻薬密売の容疑者を射殺してしまった刑事の楠見和也。しかし上長の指示で、後輩の野口に罪を被せることに。 同居する兄にも真実を言えず、和也は良心の呵責に苛まれる。そこへ腹違いの妹と名乗る女・麻美が現れた。 三人の歪な共同生活に戸惑う和也だったが、そんな中、野口が自殺、現場では何故か麻美の目撃証言が――。 “妹”の狙いは一体何なのか?
  • リケイ文芸同盟
    3.7
    数値化できないものが、大の苦手な超理系人間の桐生蒼太。 そんな彼が、なぜか文芸編集部に異動になって。企画会議、〆切り、売上目標、刊行予定……。 全てが曖昧な世界に苛立ちを隠せない蒼太は、クレーマー作家、熱意大好き上司らを相手に、ベストセラー小説を出すことができるのか。 新人編集者の汗と涙と活字まみれの日常を描いたお仕事小説。
  • ショットバー
    5.0
    六本木の路上で身元不明の女の絞殺死体が発見された。 事件直前、近くのバーで偶然被害者と居合わせた商社勤務の亜希は、唯一の目撃者として捜査1課にマークされてしまう。 外事警察も捜査に乗り出し、被害者は中国人女性・静蕾と判明。しかし彼女には腹上死事件の重要参考人という別の顔があった……。 女の人生と国家権力が交錯する傑作警察小説。
  • テンペスタ 最後の七日間
    3.0
    東京で美術の非常勤講師を務める賢一は、田舎に住む弟の依頼で一人娘を一週間預かることに。 駅で待っていたのは、小学四年生の美少女・ミドリ。毒舌全開、自由奔放なミドリに圧倒されながらも刺激を受ける賢一。 徐々に距離を縮める二人に、刻々と予想外の出来事が忍びより――。 二人の掛け合いと怒濤の展開に目が離せない一気読みミステリー。
  • もしも俺たちが天使なら
    3.9
    セレブからしか金を獲らない詐欺師・谷川涼一。“ヒモ歴”更新中だが喧嘩は負け知らずの松岡捷。 不始末で警察を追われた元刑事・染井義信。はみだし者三人の前に美しい娘が現れ、「変な男に実家が乗っ取られそう」と助けを求めてきた。 彼女は何者? 怪しい男の背後で動く組織とは? 最高にクールでタフな男たちの、友情と闘いのクライムノベル。
  • 深海の人魚
    -
    各界のVIPが蝟集する渋谷の会員制クラブ「ステンドグラス」。 その隠れた魅力は、ママの小弓が選り抜きのホステスを駆使して演出する特殊接待。 それは時に政財界の極秘交渉や国際問題の工作を後押しし、店に大きな利益をもたらした。 だが、小弓が期待を寄せる新人ホステスが巻き込まれた意想外の事件が、小弓と店の運命を大きく変え始める――。
  • あの男の正体
    -
    死にかけた輸入ブランドを瞬く間によみがえらせた男がいた。 “その男”は前社長に引き立てられ副社長、社長へと一気に駆け上がり、さらには前社長の秘書だった女を愛人にしてしまう。 しかし彼の“成功”は、大いなる陰謀に操られていた! 最後に望みを叶えたのは一体誰だったのか?  予想外の結末に突き進む、傑作ミステリー。
  • 剣に賭ける
    -
    万延元年三月三日。銃声を合図に侍たちが駕籠の中に斬り込んだ――。反政府主義者の弾圧を行った大老、井伊直弼を襲撃する水戸藩士は、眼も開けていられない降雪のなかで、猛牛さながらに突進を繰り返した。道場剣法とは違う斬り合いの苛酷さを描いた「桜田門外の血闘」など、命のやりとりに身をさらした剣士たちの潔い覚悟を描いた士道小説集。
  • わが勲の無きがごと
    -
    太平洋戦争のニューギニヤ戦線に従軍し、五人の中隊生存者の一人として帰還した義兄。その性格が出征を境に豹変してしまったのはなぜか? 義兄の死を契機にその理由を求めて戦友を訪ねた「わたし」は、衝撃的な事実を聞かされる……。極限状態に置かれた人間の理性と本能の葛藤を描き、作品発表時に話題となった戦争文学。
  • 小林賢太郎戯曲集 home FLAT news
    4.0
    朗読のしあいがゲームとして成立する世界。自分の本の面白さを競うあまり、嘘の内容を読み始めてしまう(「読書対決」)。医者である父親から透明人間の薬を投与され、少年は実験材料にされていたが……(「透明人間」)。一度観たら必ずハマる、鋭敏な言葉、独特なリズム、予測不能な世界。どこにもない「笑い」を構築する「ラーメンズ」第一戯曲集。
  • 小林賢太郎戯曲集 椿 鯨 雀
    4.2
    アメリカにある日本語学校。先生は間違えた発音を教える。生徒は間違えた発音のまま復唱(「日本語学校アメリカン」)。時間をつかさどる“お時間様”。自分の失敗を帳消しにしたい男と、お時間様の秘書のやりとり(「お時間様」)。一度ハマると抜けられない芸術的で幻惑的な「ラーメンズ」の世界。どこにもない「笑い」を追求するラーメンズ第二戯曲集。
  • 小林賢太郎戯曲集 CHERRY BLOSSOM FRONT 345 ATOM CLASSIC
    3.8
    二十一世紀の未来を夢見て、三十年前から眠り続けていた父親。目覚めると、息子は父と同じ三十歳になっていた。息子から聞いた未来に父は……(「アトム」)。ホテルには絶対存在しない13階の13号室。宿泊客があの手この手でホテルマンを引き止める(「1313」)。新たな「笑い」の世界を次々と構築し、進化し続けるコンビ「ラーメンズ」第三戯曲集。
  • 老いは生のさなかにあり
    5.0
    「老境に至ってなお、盛運のいきおいを増してゆく人物は、『考える人』である」(はじめに――「老い」とはなにか)。徳川家康、豊臣秀吉、勝海舟、親鸞……。最期まで自らを磨きつづけ、昇りつめた先人たちは何を心の糧としたのか。歴史小説の第一人者である著者が、史実に名を刻んだ十二人の生きざまを通して説き明かす晩成への人生論。
  • 暗殺の城(上)
    5.0
    家康の「首」は必ず取ってみせる! 今川氏真の戦略的拠点、遠州・高天神城。天下統一のために詰めを急ぐ戦国大名・武田勝頼、織田信長、徳川家康はこの小城に異様な執着を示した。女忍者・うのは城の警備にあたっていた父の牛之助が家康に切腹を命じられたことから、武田方に寝返ることを決めた。名も無き者の慟哭を描いた出色の戦国歴史小説。
  • 小林賢太郎戯曲集 STUDY ALICE TEXT
    4.1
    透明人間を見たことがあると言い張る男と、透明なんだから見えないはずだと反論する男の、出口のない口論(「不透明な会話」)。金村は同じ列車に居合わせた友人の常磐と何気なく会話をする。しかしそこには大きな錯覚が……(「銀河鉄道の夜のような夜」)。未知なる「笑い」の世界に誘うコンビ「ラーメンズ」第四戯曲集。
  • 楠の立つ岡
    -
    旧家の末子に生まれた長坂進吉は、家族の深い愛情を受けて育つが、多感な少年期を太平洋戦争下に送る。出征という近い将来の現実が突きつける「死」への予感。それでも生きんとする進吉は、やがて勤労奉仕隊に動員され、生涯忘れえぬ昭和二十年一月十九日の空襲に遭遇する……。少年の成長を通して描かれる人間の運命が心を揺さぶる自伝的長編。
  • 則天武后(上)
    3.0
    世界最大にして最強国家「唐」。その基礎を築き上げた太宗の後宮には三千人の女官がいた。その一人、則天武后の類い稀な容姿は三代皇帝高宗の寵愛を得て、やがて太后の地位に。だが、その野心はとどまるところを知らなかった。不敗の軍や狡猾な官僚を抑え、武后は名実ともに権力の頂点に登りつめる。その苛烈な生涯を描いた中国歴史小説の名品。
  • 不況もまた良し
    3.0
    徒手空拳、九歳で和歌山の農村から出た松下幸之助は大阪・船場の自転車店で働き、商売を体に叩き込んだ。やがて自ら考案した改良ソケットの工場を創業、親族会社から、世界の頂点に君臨する企業グループを作り上げた。戦前から戦後まで、想像を絶する不況をバネに、独創的な発想で日本経済を牽引したカリスマの生涯を描く画期的歴史小説。
  • 覇王の夢
    3.0
    天下統一を目前に、朝廷の権威を決定的に貶める大改革を推し進める信長。だが、運命の日、逆臣・明智光秀に急襲された彼は、非業の最期を遂げる――。光秀が謀反を企てた理由とは。信長の驚くべき改革とは。天下統一の先に思い描いた究極の夢とは。稀代の権力者をめぐる最大の謎に、歴史小説の第一人者が迫る傑作史伝。津本版信長公記、完結編。
  • 開国
    -
    弾丸に晒しを巻かなければ使えぬ大砲――。異国船の襲来に備え、江戸湾防備を命じられた武州忍藩主・松平忠国は衝撃の事実に戦いた。永らくの泰平が招いた失態とはいえ、これでは夷狄を追い払えない。日本に未来はあるのか。幕政の再建に奔走する忠国をはじめ、未曾有の国難に立ち向かう吉田松陰、佐久間象山らの奮闘を描く感動の幕末群像記。
  • 生を踏んで恐れず 高橋是清の生涯
    4.4
    転職二十回。十四歳で留学したアメリカでは奴隷に売られ、日本では相場師から首相までを経験した高橋是清。昭和初期の金融恐慌を鎮めるなど蔵相七回をつとめた不世出の政治家は、後に二・二六事件に倒れる。労苦と挫折を糧に卓越した人間観と金融政策で日本の危機を何度も乗りきった男は何を優先し、どう決断したか。渾身の力作評伝。
  • 小説 渋沢栄一(上)
    3.3
    1~2巻784円 (税込)
    武蔵国の豪農の長男に生まれ、幼少期から類い稀な商才を発揮する栄一。幕末動乱期に尊王攘夷に目覚めた彼は、倒幕運動に関わるも一橋慶喜に見出され幕臣となり、維新後は大蔵官僚として度量衡や国立銀行条例の制定など、日本経済の礎となる数多の政策に携わった。“近代日本資本主義の父”と呼ばれる傑物の、激動の人生を活写する史伝大作。
  • 熱狂宣言
    3.7
    「私は、若年性パーキンソン病です」 「外食業界のファンタジスタ」の異名をとる、ダイヤモンドダイニング社長・松村厚久。熱い情熱と才気迸る男を襲った過酷な運命は、彼をさらなる熱狂へ駆り立てる。小松成美、渾身の書き下ろしノンフィクション。 日本の外食業界に常に新風を巻き起こし続ける「ダイヤモンドダイニング」の創業社長・松村厚久。彼の外食業界における評判は、凄まじい。「フード界のファンタジスタ」「食とエンターテインメントを融合させた天才」「レストラン業界のタブーに挑んだ男」と絶賛される一方、特異な経営方針や出店計画の度重なる見直し、他にはない個性的なコンセプト主義を表して「異端児」「無計画経営者」「目立ちたがり屋」「ビックマウス」と揶揄されることも少なくない。 高知から上京、サイゼリヤでのバイト、ディスコの黒服、日焼けサロン経営を経て外食業界に参入した松村は、奇跡の100店舗100業態を達成。2015年7月には、東証一部上場を成し遂げる。しかし、彼は熱狂的に働きながら、「若年性パーキンソン病」という過酷な病と闘っていたのだった。苛烈な人生を、全身全霊で生きる一人の男を描く、渾身のノンフィクション。
  • 紛争解決人 伊勢崎賢治・世界の果てでテロリストと闘う
    5.0
    インドの世界最大スラムで市民運動に目覚めた伊勢崎賢治は国際NGO職員として西アフリカ・シエラレオネに赴き、インフラ整備に尽力。その後十年にわたってアフリカの開発援助に携わる。二〇〇〇年代には東チモールやアフガニスタンなどで武装解除を指揮。矛盾と危険が渦巻く現場に命を賭す男の目に映るものとは。迫真の人物ノンフィクション。
  • 愛があるなら叱りなさい
    4.3
    叱るとは、あなたはすばらしい人間だと教えること――。「本物を、本気で」をポリシーに、三一年の歳月をシンクロナイズドスイミングのコーチ生活に費やしてきた著者。シドニー五輪での銀メダル獲得を達成した指導法とは? 「叱るときは、全員の前で筋を通す」「時には理屈抜きにやらせてみる」など、潜在能力を引き出す指導の極意を伝授する。
  • ラストレシピ 麒麟の舌の記憶
    4.4
    第二次大戦中に天才料理人・直太朗が完成させた究極の料理を蘇らせてほしいと依頼された、絶対味覚=麒麟の舌を持つ佐々木充。彼はそれを“再現”する過程で、そのレシピが恐ろしい陰謀を孕んでいたことに気づく。直太朗が料理に人生を懸ける裏で、歴史をも揺るがすある計画が動いていたのだ。美食に導かれ70年越しの謎に迫る、感動の傑作ミステリー!
  • 異形の将軍 田中角栄の生涯(上)
    3.8
    田中角栄は、大正七年に新潟県刈羽郡二田村(現・西山町)に生まれた。吃音に苦しむ少年時代、軍隊で苛められる青年時代をおくるが、二十八歳で国政の舞台に登場するとたちまち頭角を現し、やがて小学校卒の革命的政治家として永田町に君臨する。三十年以上にわたり日本を支配する道路特定財源などの戦後システムはいかにつくり上げられたのか。
  • 坊主失格
    3.5
    物心ついたときから、いつも淋しく満たされず、多くの人を傷つけてきました。でも仏道の坐禅瞑想に出会ったことで、違う自分へと生まれ変わることができたのです――自らの過去を赤裸々に告白し、「心の苦しみ」の仕組みを仏道の見地から説き明かす。生きづらさを抱えたすべての人に贈る、救いと励ましの書。
  • のうだま1 やる気の秘密
    3.6
    何をやっても三日坊主。あきっぽいのは私だけ? いいえ、それは脳があきっぽくできているから。脳の中の「淡蒼球」を動かせばやる気は引き出されるのです。自分の意志では動かせない「淡蒼球」を起動させる4つのスイッチは、カラダを動かす、いつもと違うことをする、ごほうびを与える、なりきる。続ける技術とやる気の秘密を解くベストセラー。
  • レーン ランナー3
    3.8
    五千メートルのレースで貢に敗れた碧李。その時、碧李の胸には勝ちたいという新たな衝動が込み上げる。一方、天才ランナー・貢の知られざる過去が明らかに。以前、名門高校に籍を置いていたが、ある事件がきっかけで、一度走ることを諦めていたのだった――。走ることで己と向き合う少年たちの、心の疼きと渇きを描いた人気シリーズ第三弾。
  • 弱いつながり 検索ワードを探す旅
    4.0
    「かけがえのない個人」など存在しない。私たちは考え方も欲望も今いる環境に規定され、ネットの検索ワードさえグーグルに予測されている。それでも、たった一度の人生をかけがえのないものにしたいならば、新しい検索ワードを探すしかない。それを可能にするのが身体の移動であり、旅であり、弱いつながりだ――。SNS時代の挑発的人生論。※解説は電子書籍版には収録されていません
  • 平成紀
    3.9
    昭和天皇崩御の「Xデイ」はいつ訪れるのか。その報道の最前線にいる記者・楠陽に関係者が衝撃のひと言を洩らした。「陛下は吐血。洗面器一杯くらい」。その時、現場で何が起こっていたのか。そして新元号を「平成」に決めた、政府の知られざる思惑とは。著者自身の記者時代の経験を源に、圧倒的なリアリティーと臨場感で紡ぎ出す傑作小説。
  • なくし物をお探しの方は二番線へ 鉄道員・夏目壮太の奮闘
    3.7
    蛍川鉄道の藤乃沢駅で働く若手駅員・夏目壮太は“駅の名探偵”。ある晩、終電を見送った壮太のもとに、ホームレスのヒゲヨシが駆け込んできた。深夜密かに駅で交流していた電車運転士の自殺を止めてくれというのだが、その運転士を知る駅員は一人もいない――。小さな駅を舞台に、知らぬ者同士が出会い、心がつながる。あったか鉄道員ミステリ。
  • 五条路地裏ジャスミン荘の伝言板
    3.2
    京都路地裏にある「ジャスミン荘」は、居酒屋や喫茶店が軒を連ねる昔ながらの長屋。摩利が大家さんになってから、住人は路地入口の伝言板に毎日メッセージを書く約束なのだが、ある朝、ひとつ空欄が。部屋を訪ねると、中に死体!?この長屋は私が守る! 居酒屋店主の絶品料理と、イケメン刑事の笑顔をエネルギーに、摩利は果敢に謎解きに挑む。
  • ビビリ
    4.5
    形あるものは死すべき運命にある。ならば、常に変化し形を無くせばいい――。EXILEが輝き続けるための大胆なプロジェクトの数数は、心配性でビビリな性格だからこそ成功した。パフォーマーとしての引退を機に、人生のどん底から今に至るまでを赤裸々に綴る。「チャンスを呼ぶ言霊」「嘘と礼儀は紙一重」など、経営者としてのリーダー論も満載。
  • 土漠の花
    3.9
    ソマリアの国境付近で活動する陸上自衛隊第一空挺団の精鋭達。そこに命を狙われている女性が駆け込んだ時、自衛官達の命を賭けた戦闘が始まった。一人の女性を守ることは自分達の誇りを取り戻すことでもあった。極限状況での男達の確執と友情。次々と試練が降りかかる中、生きて帰ることはできるか? 一気読み必至の日本推理作家協会賞受賞作!
  • 仮面同窓会
    3.3
    青春の思い出を語り合うだけのはずだった。同窓会で再会した洋輔ら四人は、旧交を温め合ううちに、かつての体罰教師への仕返しを思いつく。計画通り暴行し置き去りにするも、教師はなぜか別の場所で溺死体で発見された。犯人は俺達の中にいる!?互いへの不信感が募る中、仲間の一人が殺されて……。衝撃のラストに二度騙される長編ミステリー。
  • 地図を破って行ってやれ! 自転車で、食って笑って、涙する旅
    4.0
    自転車で世界一周した著者が、日本国内を駆けめぐる! 東京一周では怪しい宿の“夜の騒音”に悶絶し、甲賀の里では忍者になりきって写真撮影。北海道の名物宿で歌い踊り、屋久島の深い森で恍惚となる。そして震災前後の三陸では、忘れられない再会が──。全国各地で食、酒、自然、温かい人々に触れ、縦横無尽に走った旅をつづる紀行エッセイ。
  • 廉恥 警視庁強行犯係・樋口顕
    3.7
    警視庁強行犯係・樋口顕のもとに殺人事件の一報が入る。被害者は、キャバクラ嬢の南田麻里。彼女は、警察にストーカー被害の相談をしていた。ストーカーによる犯行だとしたら、警察の責任は免れない。被疑者の身柄確保に奔走する中、樋口の娘・照美にある事件の疑惑が……。警察組織と家庭の間で揺れ動く刑事の奮闘をリアルに描く、傑作警察小説。
  • 孤高のメス 死の淵よりの声
    4.0
    練達の外科医・当麻鉄彦のもとに末期癌の患者が訪れる。苦慮の末、選択した抗癌剤が劇的に効き、患者はめざましい回復を見せるが、折しもその頃、日本癌治療学会では、癌と戦うなと唱えて一躍時の人となった菅元樹の発言をめぐり、シンポジウムが紛糾するのだった――。患者の為の真の医療とは何かを問う、シリーズ最新刊。
  • 妖しい関係
    4.3
    「死んだら会いに来るよ」。そう言い残して、若くして死んでしまった、年上の女性。合図は話しながら耳をかくことだという(「猫のしっぽ」)。かつて気まずい別れ方をした女性から送られていた、鞄。苦労してナンバー式の錠を開けると、中には褐色のかたまりが……(「鞄の中」)。男と女の関係は、妖しく不思議で、時に切ない。十三の傑作短篇集。
  • ギフテッド
    3.8
    ある少年の体内で見つかった未知の臓器。以後、世界中で発見され、彼らはギフテッドと呼ばれる。当初、何の特徴も表れなかったが、彼らを恐れた人間ばかりが肉片と化す事件が起き、人々の心に恐怖が宿り始める。差別か、共存か。自分と異なる者に直面した時、人はどんな残酷な決断を下すのか? 人間の限界と本性が暴かれる、エンターテインメント大作。
  • 犬も歩けば
    -
    「犬も歩けば棒に当たる」の正しい解釈は? 辞書を調べてみて驚いたその理由とは……。ことわざ一つをとっても考えをめぐらせれば世界は無限にひろがっていく。日々の暮らしや創作活動の中でふと立ち止まった瞬間に、作家は何を考え思うのか。「想像力の寄り道」を、エスプリに満ちた筆致で綴ったエッセイ集。疲れた頭をいやしたい方、必読。
  • おどろき箱1
    3.0
    1~2巻477~517円 (税込)
    おどろき箱を開けると、「誕生日が何曜日かわかるカレンダー」「前に投げてはいけない首」「くっついたら絶対に離れない接着剤」「七色の炎が出るマッチ」……が入っていた。役に立たない、だけどあったらちょっと嬉しい。少年が手に入れた箱から出てくる奇妙な物が巻き起こす、おかしな出来事。短編小説の名手が贈るファンタジック・ストーリー。
  • 朱い旅
    3.0
    はじまりは色褪せた一枚の写真だった――。記憶の奥底に揺らめく見知らぬ男の影。春になると蠢く不気味な衝動。過去から突然届く父の論文……。自分の出自をめぐる疑念から、高見は己に流れる忌まわしい血が導く深い闇へと誘われる。ギリシア、萩、そして鎌倉へ。「私は一体何者なのか?」自らを導く〈運命〉の根源を問う、会心の長編小説。
  • 怪談
    -
    「怪談」「耳なし芳一」などの名作で名高い作家・小泉八雲(=ラフカディオ・ハーン)。その墓前で謎めいた女性に出会い恋した恒一は、彼女とともに八雲の足跡を辿る旅に出る。八雲の作品を読み返し、焼津、松江、そしてマルチニーク島へ……。過去と現在を往還する旅の果てには、何が待っているのか。「現実」と「物語」が交錯する傑作長編小説。
  • サッカー監督はつらいよ
    4.0
    Jリーグ監督に就任したJ氏にふりかかる受難の数々。主力選手選び、日本代表チームとの関係、落選選手のフォロー……。架空の監督J氏になぞらえ、監督就任から1シーズンを終えるまでの姿をリアルに描く。「勝つ」ことだけが仕事じゃない。知られざる監督の日常を追った痛快サッカーエッセイ!歴代の日本代表監督を解説する「代表監督もつらいよ」に、電子版特典として「続・代表監督もつらいよ」も収録!
  • ときめかない日記
    3.4
    何となく誰ともつきあわないまま、26歳になってしまっためい子は、親友・後藤ちゃんの同棲話を知り、突然焦りを覚える。その上、母親からは、てんで冴えない男のお見合い写真が送られてきて……。「あんな人と初めてのセックスするってこと?」。追いつめられためい子は、出会いを求めてとんでもない迷走をはじめるが――。26歳(処女)、するべきことってセックスなの?  ヒリヒリ感に共鳴女子、続出! 能町みね子が描く、痛くて沁みる異色マンガ。
  • 氣の呼吸法 全身に酸素を送り治癒力を高める
    3.7
    細胞から酸素が不足すると、病氣にかかりやすくなる。現代人はストレスで毛細血管を縮ませ、姿勢の悪さで血流を阻害している。このひずみを取り除き、身体のすみずみまで酸素を行き渡らせ、生命力を充満させる技術が「氣の呼吸法」である。心身統一合氣道会を創設し、「氣の原理」を提唱する第一人者が、美容と長寿に欠かせない呼吸術を伝授する。
  • 猫の森の猫たち
    3.5
    「大切な家族を失った猫たちに、私はなにができるだろう?」そんなキャットシッターの著者の思いから生まれた飼い主亡き後の猫を引き受ける施設、“猫の森”。さまざまな過去を背負ってやってきた猫たちとの、出会いと別れをたっぷりの愛情で描いた感動の猫エッセイ。
  • 猫パンチをうけとめて
    4.0
    出会った猫はなんと4万匹。留守宅の猫をお世話する“キャットシッター”が明かす猫のホンネと、猫と快適に暮らすためのヒント。ビニール袋を舐めるそのココロ、胃潰瘍の意外な原因は「首の鈴」、牛乳はNGのワケ、良い動物病院を見分ける5つのポイント、ペットロスとの向き合い方など、「猫のプロ」によるお役立ち情報がたっぷりのエッセイ。
  • 猫、ただいま留守番中
    3.7
    「留守中、うちの猫はどうしているかしら?」留守を世話する“キャットシッター”がその疑問にお答えします。姿を見せない隠れ猫、会うなりお腹を見せるおねだり猫、襲いかかる凶暴猫、飲まず食わずのハンスト猫……。知れば知るほど猫との暮らしが楽しくなる。これで我が家の猫も留守番上手に!? 読めば納得のお役立ち猫エッセイ。
  • 天音。
    4.0
    僕は誰とも違わない。どこにでもいる、ただの男だ。いつか幸せに巡り合えることを祈りながら、バカみたいな失敗や挫折を繰り返しながら手探りで人生を歩いてきた。叶わなかった初恋、ヴォーカリストを志し味わった絶望、相棒との別れと喉のポリープ、EXILEの絆、そして美しい未来へ――秘めてきた思いのすべてを愛おしく綴った、感動の半生記!
  • 全員、片想い
    3.0
    幼馴染に想いを寄せる男勝りの女子高生、厳しい女上司に心奪われる新入社員、「彼氏がいる」という自分のついた嘘に苦しむ大学生、月に一度会う美容師に憧れる内気な少女、従兄と一夏を過ごすことになった一人ぼっちの高校生……。伝えられない想いを秘めて、ただいま全員、片想い中。実らない恋だって悪くない。君をずっと好きでいられるから。
  • インド旅行記1 北インド編
    3.6
    1~4巻575~742円 (税込)
    チューブわさびで体内消毒に励み、持参したウエットティッシュは数知れず。そんな努力の甲斐もむなしく、腹痛に見舞われ、暑いホテルで一人淋しく回復を待つ。町に出れば、パスポートを盗まれ、警察署長に懇願書を書くはめに……。単身インドに乗り込んだ、女優・中谷美紀に襲い掛かる困難の数々。泣いて、笑った38日間の一人旅の記録。累計30万部のベストセラー「インド旅行記」シリーズ第1弾。
  • ハノイ発夜行バス、南下してホーチミン ――ベトナム1800キロ縦断旅
    3.0
    地図で見たときから決めてました! 旅人の血が滾るんです、縦断させてください! 北から南まで堪能するために鉄道と夜行バスを乗り継ぐ旅。予定は立てない。好きな町に留まり、ビールを飲む。チップをふっかけられて喧嘩もする。市場で爆買い、バイクに乗っけてくれたおっちゃんと飲んで、数百のランタンに囲まれ感激。ドタバタのベトナム移動旅!
  • 玉磨き
    4.1
    ルポライターの私は、取材のために全国を訪ね歩いていた。どこへも辿り着かない通勤用の観覧車、ただひたすらに玉を磨く伝統産業、すでに海底に沈んだ町の商店街組合……。そこで私が出会ったのは、忘れ去られる運命にあるものを、次に受け継ぐために生きる人々だった。今、この瞬間にも、日常から消えつつある風景を描いた、6つの記憶の物語。
  • 三匹の浪人
    3.5
    お人好しの“御隠居”こと立花右近。酒と女好きの“大将”こと夏目平九郎。金好きの“万屋”こと霞源内。江戸で暮らす三人の浪人は、七化けのおりんに騙され、お尋ね者となる。濡れ衣を晴らす為おりんを追うが、彼らを待ち受けていたのは甲府への流浪の旅だった。時に助け合い時に騙し合う、因縁深き三匹が、道中蔓延る悪を斬る!! 痛快時代小説。
  • 妻恋坂情死行
    -
    近家の娘・巻枝ふさと恋仲になった小暮京四郎。ところが、巻枝家が没落し、ふさは吉原へ売られる身に。京四郎もふさとの関係を長兄から疎まれ、小暮家を出奔。やがて吉原へ通う金欲しさに残忍な辻斬りを重ねるようになる。生き地獄に身を沈めた二人が最後に辿りついた安息の地とは? 斬新な作風が評判を呼んだ意欲作、待望の文庫化!
  • だからこそ、自分にフェアでなければならない。 プロ登山家・竹内洋岳のルール
    4.3
    竹内洋岳は標高8000メートル以上の14座すべての登頂に成功した、日本人初の14サミッター。彼だけがなぜ登り切れたのか、その深層に迫る。「経験は積むものではなく、並べるもの」「人は死なないようにできている」「実際には、日常生活の方が死に近い」「想像力と恐怖心を利用して危険を回避する」――命を賭して登り続けるプロ登山家の「人生哲学」。
  • 日本全国津々うりゃうりゃ
    4.2
    諸君! 明日のことは旅行してから考えよう。日光東照宮では《眠り猫》よりも幻の《クラゲ》探しに精を出し、しまなみ海道では大潮の日に山のように盛りあがる海を求め船に乗る。名古屋で歴史ある珍妙スポットを続々と発見したかと思えば、なんと自宅の庭一周の旅まで!どこに行っても寄り道と余談ばかり。これぞ旅の醍醐味! 爆笑の日本めぐり。
  • あの日、僕は旅に出た
    4.4
    「インドにでも行ってみたら」。親しくもない同僚の一言で、僕はインドへと旅立った。騙され、裏切られ、日記までも盗まれて。それなりに真面目に生きてきた僕の常識は、一瞬にして崩壊する。だが、この最低最悪の経験こそが、30年に及ぶ旅の始まりだった……。いい加減な決断の連続で、世界中を放浪し、旅の出版社まで立ち上げた著者の怒濤の人生。
  • その青の、その先の、
    3.8
    17歳のまひるは、親友4人で騒ぐ放課後や落語家を目指す彼氏・亮司とのデートが何よりも楽しい高校生活を送っていた。将来の夢はぼんやりしていて、大人になるのはもっと先だと思っていたが、亮司に起こった事故をきっかけにまひるの周囲は一変する。大好きな人のため、憧れに近づくため、道を切り拓いていく若者たちの成長を爽やかに綴った物語。
  • 片見里、二代目坊主と草食男子の不器用リベンジ
    4.0
    徳弥は父の急逝で若くして住職となった合コン好きの不良坊主。彼の元に、小六のとき一瞬だけ同級生だったフリーターの一時が訪ねてきた。父の遺骨を引き取るためだ。再会した二人は、かつてのマドンナ・美和の自殺にある男が絡んでいたことを知り、仕返しを企てるが……。爽快でちょっと泣ける男の純情物語。(『片見里なまぐさグッジョブ』を改題)
  • ハイエナ 警視庁捜査二課 本城仁一
    3.3
    家庭を顧みずに仕事に没頭してきた叩き上げの刑事・本城が、警察官僚として出世争いの渦中にいる息子から懇願される。出向中に詐欺組織に盗まれた警察手帳を内密に奪還してほしいというのだ。親の務めを果たしてこなかった慙愧(ざんき)の念から、息子の隠匿(いんとく)に手を貸すことを決める本城。手帳に迫る過程で掴んだのは、殺人も厭(いと)わない詐欺組織の実態だった。
  • 日輪の賦
    3.8
    七世紀終わり。国は強大化する唐と新羅の脅威にさらされていた。危機に立ち向かうべく、女王・讃良(さらら)は強力な中央集権国家づくりに邁進する。しかし権益に固執する王族・豪族たちは、それに反発。やがて恐ろしい謀略が動き始める――壮大なスケールで「日本誕生」を描き歴史エンターテインメントの新たな扉を開けた傑作。

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