講談社文庫作品一覧

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  • メニューの余白
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    酒や料理のうしろには文化がある。フランス料理、イタリア料理から懐石、すし、クジラ・マグロ問題まで、「食」を楽しむためのおもしろエッセイ。ランキングや偏った「常識」から自由になって、酒のつまみに最適の、ちょっとすすんだ大人の「食こぼれ話」。うまい酒を飲みうまい肴を食べたいから、これを読む!
  • メビウス・レター
    3.4
    男子高校生が謎の焼身自殺を遂げた。数年後、作家・阿坂龍一郎宛てに事件の真相を追跡した手紙が、次々と送りつけられる。なぜ阿坂のもとに? そして差出人の正体は? 阿坂は人妻のストーカーに付け狙われ、担当編集者は何者かに殺害された。すべてがひっくり返る驚愕の結末とは!? 傑作長編ミステリー。(講談社文庫)
  • メフィストの漫画
    完結
    4.0
    ミステリ界の友人も多く、無類の本格ミステリ好き漫画家夫婦の喜国雅彦と国樹由香が贈るコミック集。コミックならではのトリックも楽しめる喜国雅彦『ミステリに至る病』とミステリ作家たちの愛犬家、愛猫家ぶりが楽しいお宅訪問ルポ・国樹由香『あにまる探偵団』をはじめ、コアなミステリネタ満載。有栖川有栖、綾辻行人、小野不由美、京極夏彦、森博嗣らをはじめ豪華作家陣も多数、作中に登場。新本格30年を前に待望の文庫化!※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • メモリーズ・オブ・ユー 東京デート漂流
    値引きあり
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    長い髪のあのコとデート! となった高橋は、有頂天。はやる心を抑え、デートスポット研究にはしる。そしてその日……。東京の街を舞台に、どこにもありそな「ボーイ・ミーツ・ガール・ストーリー」。かつて少年だったアナタには、おかしくほろ苦く、いま青春しているキミには情報です。「講談社エッセイ賞」の著者の、心やさしい青春への応援歌でもあります。
  • 寝台特急「日本海」殺人事件
    5.0
    青森から大阪まで。日本海沿いをひた走る寝台特急で専務車掌が絞殺された。事件の鍵を握るのは5年前に車中で出産した若い女性。その足跡を辿ると、男女が続けて不審な死を遂げていることが判明。おまけに当人らしき女性は越前岬から投身自殺したという。強烈な謎とサスペンス、十津川の推理が冴えわたる! (講談社文庫)
  • メリケンざむらい
    -
    米田桂次郎は、万延元年(1860年)に16歳で、日米修好通商条約批准交換のための幕府遣米使節団に、通訳見習いとして随行した。アメリカ人にトミーと呼ばれる人気者で、当時の通詞の中では抜群に英語がうまくなった。帰国後はハリスに仕え、戊辰戦争で敗走。激動の時代を大正初期まで生きぬいた、米田桂次郎の波瀾の生涯。
  • 履歴書
    -
    女優、クラブ経営者、作詞家、作家……と才色兼備を地で行く著者が、みずからのはげしい人生をふり返ってつづった、我が青春時代を彩る作品の数々。純粋詩、作詞、小説、エッセイ、交遊録から、その代表的作品を自ら選んで、作家へ至る道のりを、読者に熱い思いをこめて伝える、珠玉の1冊。
  • メリー・ウィドウ・ワルツ
    4.0
    大金持ちの若くて美しい未亡人が「夫を殺した」証拠を掴む、というのが、失業中の元刑事・並木が引き受けた大仕事。家族を養うために近づいたはずだったのに、いつしか惹かれていく心を止められない。そして彼女も……。莫大な遺産目当ての人々が群がる中、次々と起こる怪事件! 愛と真実は見つかるのか!?
  • メルセデスの伝説
    5.0
    放送作家の鳥居貢は、元妻でTVプロデューサーの島本理江から、ある番組作りの協力を要請される。第二次世界大戦前にヒトラーが皇室に7台贈ったとされる「陛下のメルセデス」こと770・グロッサー・メルセデスを取材するドキュメンタリー番組だった。ドイツに向かった鳥居らは現存するうちの1台の撮影になんとか成功する。ところがふとした偶然から、「銀のメルセデス」と呼ばれる特別仕様車が日本に贈られていたことが判明し……。
  • メルトダウン
    3.8
    老いて死期の迫った核物理学者から、カリフォルニアの地方紙副編集長ケン宛てに一通の手紙が届いた。描かれた美しい幾何学模様は新型核爆弾の図面だった。いっぽう、次年度の防衛予算でもめているワシントンで、大統領補佐官が謎の死をとげた。二つの事件が結びつく時、大いなる陰謀がおぞましい姿を現し始めた。
  • メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故
    4.4
    【第34回 講談社ノンフィクション賞受賞】 読み始めたら止まらないノンストップ・ノンフィクションの傑作。日本を崩壊寸前に追い込んだ福島第一原発事故。首都圏壊滅、3000万人避難の未曾有の危機に際して、官邸、東京電力、経産省、金融界では、いったい何が起きていたのか? 『ヒルズ黙示録』で鮮烈デビューした著者が、菅直人、勝俣東京電力会長、経産省官僚らキーパーソン約200人を取材してわかった驚愕の新事実。(講談社文庫)
  • メロドラマ
    -
    港町・神戸に流れ着き、男ゆえの傷をかくしキザに生きる、謎の男・名倉。その彼を敬愛・崇拝しながらも、やがては追い越そうと狙う、チンピラの若者たち。そして、誘蛾灯のような名倉の魅力にひかれて寄ってくる女たち……。名倉をめぐる人物の相関図が次第に暴いてゆく、彼の謎の過去とは何なのか? 美しい神戸を舞台に、人生を踊る男女を洗練された手法で描く都会のサスペンス・ロマン。
  • メロンと鳩
    値引きあり
    -
    「生と死」をドラマチックに描く短編小説集。処刑を目前にした死刑囚と面接委員との心の交流を鮮やかに描いた「メロンと鳩」、毎月数十人もの自殺者が飛びこむ断崖をひかえた村を舞台に「その瞬間」を警察官の子供の眼からとらえた「島の春」など、吉村昭の多彩な小説世界のエッセンス10編を収録する。
  • メロンパンの真実
    3.7
    読んで食べるといっそうおいしい!! ――昭和6年、実用新案登録番号=1540571。これが、メロンパンのルーツだ。しかし大正時代中期には、メロンパンは日本に出現しているという! 広島人のメキシコからのみやげ、ドイツ人捕虜の手になるドイツ菓子、日本人の奇妙な発明……。さまざまな発祥説を追って、日本中を飛び回り、果ては日本のパンの起源に迫る!
  • 面一本
    4.0
    庶民の街、早稲田の小さな古本屋に剣道の達人・若苗(わかなえ)が嫁いできた。三世代同居も苦にせず、人情溢れる家族に支えられて、若女将として古書の世界の奥深さにハマっていく。街を喰い荒らすバブル亡者たちに敢然と立ち向かい、平凡ながら時代の波に押し流されず強く生きる下町の一家を活き活きと描く長編小説。(講談社文庫)
  • もう一度、お父さんと呼んでくれ。
    3.8
    男手ひとつで、心を込めて娘を育ててきたはずだった。そこに突然届いた「お父さん検定」。合格しなければ親権を奪われる。差出人は亡き妻の母だ。健康か。家事はできるか。娘の気持ちをわかっているか。数々の審査項目に細野一郎は七転八倒。「そうだ、夏休みに旅行に行かないか?」「私、留学したいんだ」「今なんて言った?」期間は二ヵ月、娘に相応しい父への道のりは遠い。『ボク妻』著者が描く、一風変わった家族の物語。
  • もう生まれたくない
    3.4
    マンモス大学の診療室に勤める春菜、シングルマザーの美里、二人の謎めいた友人の神子。震災の年の夏、「偶然の訃報」でつながった彼女たちの運命が動き始める――。 新聞に載る死。テレビで騒がれる死。どこかでひっそり終わった死。有名人の死。身近な人の死。名も知らぬ遠い国の誰かの死。 そのどれもが身近で、私たちの人生と隣り合わせにある。死を描くことで今を生きることの意味を見出す、著者新境地。
  • 蒙古襲来(上)
    -
    周辺国家を圧倒的な軍事力で蹂躙する元の襲来を予感した日蓮は、実情探索のため、宋の武芸と言葉に秀でた対馬幻次郎を、大陸に送り出す。しかし、嵐で難破した幻次郎は記憶を失ない、漂着した高麗で暮らし始める。同じころ、執権・北条時頼も、配下の密偵・相良通永と忍びの十六郎を、蒙古に向かわせていた! 幻次郎らの大陸探査は成功するのか? <上下巻>
  • 蒙古襲来 海から見た歴史
    -
    13世紀の日本に迫る世界帝国の嵐――元の大軍勢はなぜ敗れ去ったのか?  海洋歴史小説の第一人者にして、戦いの舞台・福岡在住の著者が、クビライの海洋帝国構想、玄界灘の北西季節風の影響、軍船の構造と建造日程など、海からの視点と大胆な推論で、「蒙古襲来」の真相を解明する。13世紀の「日本」と「世界」の激突を、臨場感豊かに描く、歴史読物。
  • 妄想名探偵
    3.0
    酒場の客で、もと奇術師、もと商杜マン、もと数学教師、もと刑事、もと俳優、そしてもとポン引きでもあったと自称するこの探偵役は、アルジェの忠太郎、すなわちアル忠氏だ。飲んだくれの名探偵アル忠氏が、見かけによらぬ鋭い洞察力で怪事件、難事件を鮮やかに解決してゆく、奇想天外の連作ミステリー。
  • もう投げられへんって、ベェーや がん宣告と闘った野球少年の250日
    -
    突然、右腕に痛みが走った少年ピッチャー。忍びよる「骨の腫瘍」に、不安は次第に色濃く拡がる。治療・闘病に揺れる少年の心には、何が去来したのか? 治療法を求めて各地の病院を訪ねる両親、子どもに病名を告げた母の葛藤、はげます級友の熱き想いなど、迫真の取材で、13歳の生命を閉じた250日を描く感動的記録。
  • もう頬づえはつかない
    -
    さよなら、偽りの愛、やさしさだけの男たち。若い世代に圧倒的共感を呼ぶ、話題の青春文学――橋本くんと体をあわせている時も、ふらりと出ていってしまった恒雄を激しく求める私。奇妙な三角関係に陥った女子大生・まり子が、体の変調を自覚した時、残酷な「卒業」の季節が訪れて……。大胆な行動と湿った生理の間に揺れる、現代の愛のかたちを爽やかに描いて、騒然とした話題に包まれた、早大文芸科生の「卒業小説」。
  • 萌がさね 藤原道長室明子相聞
    4.0
    「己が時を汚すことなく生きていきたい」……左大臣家に生まれながら、心ならずも政敵・藤原道長へ嫁いだ、美貌の女・明子(めいし)。優しく儚(はかな)げながら、凛乎(りんこ)たる心を持つ彼女こそ、権勢を恣(ほしいまま)にした道長が、愛を得ることに苦悩した唯一の女だった。正妻・倫子(りんし)とともに「二人妻」として記憶される、明子の生涯を綴る、絢爛たる歴史絵巻。道長を懊悩(おうのう)させた美貌の女!
  • 燃えながら
    値引きあり
    -
    香苗が嫁いだ景山家では、舅が若い妾を同居させ、それが死期を早めるとも知らず、爛れた日々を送る。一方、夫の良介は、初めこそ愛妻家だったが、悪女の手管によって、浮気の泥沼へ。妻の座の脆さ、嫁の座の重さに焦心する香苗を、妹の桃子は激励する。だが、桃子は桃子で、不毛の恋に陥ち、苦悩していた……。愛の虚実を華麗に描く傑作。
  • 燃えよ! 経営魂
    -
    「儲かりまっか?」を合言葉に、敗戦後の混乱の中から業を興し、石油ショックや円高など、40年間の経済変動をのりこえ、未知の分野に挑戦して、商売を成功させた秘密は何か? 持ちまえの鋭いカンとド根性と夢を経営に注ぎ、多くの友人の知恵を活用し、明るく爽やかに社業を営む〈男の魂〉を描く経済小説。陽気で憎めない関西商法、ここにあり!
  • 燃える息
    値引きあり
    4.4
    町中でバッグや財布が「連れて行って」と私を呼ぶ。置き引きがやめられない私が次に手にした物とは。 ダイエットと運動を限界まで続けてしまう婚約者。 化粧品の衝動買いが止まらない母と美容にこだわる息子、など。 何かに依存せずにはいられない人間の性を描き、強烈なインパクトを残す6編収録。新感覚短編集。 貴方は何をやめられない? 現代人の約七割が、依存症!?  盗り続けてしまう人、刺激臭が癖になる人、運動せずにはいられない人、鏡をよく見る人、 緊張すると掻いてしまう人、スマホを手放せない人ーー抜けられない、やめられない。 依存しているのか、依存させられているのか。彼、彼女らは、明日の私たちかもしれない。 ──三宅香帆(書評家)
  • 燃えるだけ燃えよ 本田宗一郎との100時間
    4.1
    戦後日本を驚異的なエネルギーで突っ走った、創造的経営者・本田宗一郎。その独特な発想力と人間的哲学の、よってきたる源泉はどこにあるのか? 歴史や経済をテーマに優れた作品を書き続ける作家が、密着100時間の取材を通して、「世界のホンダ」を創った男の魅力のすべてを、生き生きと伝えてくれる人間紀行。戦後日本復興のパワーを明らかにする傑作。
  • 最上峡殺人事件
    -
    最上峡の川岸に美女の死体。彼女は地元素封家の娘で医大を卒業し、婚約もしていた。前途明るい彼女に何が? 証言で謎の男が浮かぶ。ルポライター浦上も男を追って上高地に飛ぶが、男は殺されていた。真犯人は最上峡と上高地とをどう往復できたのか。浦上は時刻表に挑むが――。旅情プラス本格の傑作。
  • 目撃
    4.0
    1巻1,078円 (税込)
    吉川英治文学新人賞受賞『地の底のヤマ』著者の快作! 目撃者・“見立て屋”刑事・殺人犯。 絡み合った三者の思惑が弾ける衝撃の結末! 電気メーターの検針員の戸田奈津実は、夫とは離婚調停中で、幼稚園に通うひとり娘を育てている。検針担当区域で、ストーカー立てこもりや殺人事件が発生してから、彼女は何者かに見られている確信を持つ。奈津実の相談を受けた一匹オオカミ刑事の穂積は、密かに罠を仕掛けるが……。緊迫のサスペンスノベル。
  • 目撃者 死角と錯覚の谷間
    -
    幼い2人の命を奪った交通事故、目撃者の2人が謎の死を遂げた。犯人の目的は? ――2人の幼い命を奪ったひき逃げ事故。犯人の横顔と子供の飛び出しを誘った若い男の姿を目撃した香織は、白骨温泉でその証言を封じようという何者かに殺された。ところが、もっとも疑わしいひき逃げ犯と事故現場にいた男までもが、命を落としてしまったのだ。引き逃げ事故で得をした人物は誰か? 推理サスペンスの傑作。
  • 黙してゆかむ 広田弘毅の生涯
    -
    東京裁判の表徴となった広田弘毅の絞首刑。文官でありながら、なぜひとり黙して服したのか。名門にも閨閥にも無縁な彼が、祖国の激動期に首相となり、軍閥に抗した真相は何か。吉田茂、近衛文麿、東条英機ら昭和史をいろどる人間との交流、対決を通して、殉じた男の人間性を、豊富な新資料で描く歴史評伝。
  • 木馬がのった白い船
    5.0
    「ぼくは、いつでも待っています。あなたの夢のなかの公園で」と、子どもたちに別れのあいさつをして、空の彼方に去っていった公園の木馬(「木馬がのった白い船」)、秋祭りの日に集まってくる人たちの願いごとをかなえる、ふしぎなギターをもった妖精(「小さい妖精の小さいギター」)――など、鋭い感性と豊かな想像力でつづるメルヘンの世界。立原文学の魅力あふれる秀作、15編を収録。愛と優しさ、詩情あふれるメルヘン集!
  • 黙秘
    4.0
    釧館ユニバーサルホテルで起きた殺人事件。犯人の女は、自ら「人を刺しました。救急車をお願いします」とフロントに電話をかけてきた。駆けつけたホテルマンは、絶命した男性を発見する。警察に連行された女は、札幌に住む主婦であった。住所・氏名を明かしたのち、黙秘を貫く被疑者は、なにを守ろうとしているのか。彼女を殺人罪で起訴した検事・森島が、真相に迫る。法廷を舞台にした傑作ミステリ。(講談社文庫)
  • 土龍
    3.0
    口入れ屋の紹介で御台場普請に雇われた国太郎と百蔵。2人がそこで見たものは、死人続出の怪しい穴掘り作業だった。一体、誰が何の目的で穴を掘らせるのか? 不審な男たちが跋扈(ばっこ)する中、真相をつきとめようとする国太郎たちの身に数々の危機が。黒船と地震に江戸の町が揺れるとき、城内までも揺れだした! (講談社文庫)
  • もぐらの言葉
    -
    その柔軟な感性と、したたかな批評眼で、文壇随一の文明批評家と定評ある著者が、身をひそめて人の世の動向を鋭敏に察知する「もぐら」的人間への、憧憬と共感をこめて贈る、軽妙洒脱な随想集――《私の鑑賞席》《わがまち東京》ほか、ルポルタージュ・文学論・人生断想など、多彩でユニークなエッセイ、45編を収録。
  • モグラ原っぱのなかまたち
    -
    ちびのあきらと、でぶっちょのなおゆき、背の高いかずおと、くりくりっとした目のひろ子、2年生の4人は、大の仲よし。電気掃除機で虫をつかまえたり、池にいかだをうかべたり、いつも元気であばれまわるモグラ原っぱに、ある日、ダンプカーが土を運んできて……。大人社会の利害に無関係ではいられない子供たちの生活を鋭く見つめる、古田足日の意欲的童話。
  • もしもお前が振り向いたら
    -
    哀しい宿命に泣く男女の悲劇を描く、愛の長編ロマンティック・ミステリー――バーのマダム殺しの犯人は、8年前の作曲家殺しの犯人と同一人物なのか? 幾重にも仕組まれた鉄壁のアリバイを、刑事が崩したとき、容疑者は鉄道自殺! 事件はこれで解決したかに見えたが、それは新たな、より大きな謎の始まりだった……。真犯人は、まったく別の所で成功者となっていたのだ。都会派ミステリー長編傑作。
  • モスクワ特急
    -
    ウイーンからモスクワに向かう特急ショパン号のコンパートで、日本人画学生・笠原は奇怪なドイツ人と出会った。そしてポーランドからは大学教授の秋枝父娘が乗りこむ。いろんな思惑を抱き西側の人間が共産圏へ旅をするのだ。やがて秋枝の秘匿するマイクロフィルムをめぐり、事態は急変する! 世界の10都市を舞台にした会心のスパイ小説集。
  • モダンサッカーへの挑戦
    -
    最強の日本代表秘策のすべて。日本サッカー界NO.1 の知将。30年間の指導者人生の総決算。世界に挑戦する加茂ジャパン! 強国に伍して戦うには? ――ワールドカップ予選を、日本はどのように闘うのか? 秘策はあるのか? 著者は、神奈川県リーグの無名チーム・日産自動車を、わずか10年で日本一のチームに仕立てた名将。94年、代表監督に就任するや、「チームとしてのスピード」を基本にしたモダンサッカーを提唱。そして今ここに、30年間の指導者人生の全てを語る!
  • モッキンポット師の後始末
    値引きあり
    4.0
    1~2巻462~550円 (税込)
    食うために突飛なアイディアをひねり出しては珍バイトを始めるが、必ず一騒動起すカトリック学生寮の"不良"学生3人組。いつもその尻ぬぐいをさせられ、苦りきる指導神父モッキンポット師──ドジで間抜けな人間に愛着する著者が、お人好し神父と悪ヂエ学生の行状を軽快に描く笑いとユーモア溢れる快作。
  • もっと煮え煮えアジアパー伝
    3.7
    奔放なタイ娘と、列車で向かった国境の町。高校時代からの友人と見上げた、ソウルの雪空。父親の生まれ故郷をたどる旅でも、酒と女に彩られた夜は変わらない……。鴨ちゃんの流れゆく旅の記録と、サイバラ画伯のミもフタもないオモシロ漫画が、同居するアジア紀行。生きる事の意味を考えながら、ますます佳境に! まさに酔いどれ行脚。グダグダになって初めてわかることもある!
  • モテる女たち
    値引きあり
    -
    モテるは女のキーワードだが、真にモテる女とは人間的な魅力にあふれた人のこと。本当にモテたければ、人間関係のルールをマスターすることだ。素敵な恋も納得いく仕事も、手に入れるやり方は同じ。モテるコツがわかれば、仕事や友人関係にも応用できる――恋にも仕事にも生きるための「超恋愛」欲ばりエッセイ。素敵な恋も仕事も手にするための実践的方法論!
  • モテるモテないは紙一重
    値引きあり
    3.0
    野性味を失いつつある男たちを叱咤する。男は手ぶらが一番、後生大事に鞄をかかえて歩くなど女の生まれ変りか、男が美形をきどったらおしまいよ、といった女からみた現代の男への注文と理想像――女性から「いい人ね」といわれたら、それは色恋の対象外よ、との決定的宣告である。では男は、惚れた女性に対して、どうふるまえば「いい人」にならなくてすむか。どう動けば「いい男」にみえるか。その答えが、あまたの具体例を添え、本書で展開される! 痛快筆致で定評ある、女の本音の恋愛術、好エッセイ。
  • もと夫婦
    値引きあり
    3.0
    何気ない日常生活にひそむ、おかしさ、愚かしさ、そして愛の喜びと悲しみを、関西弁の味を心憎いまでに駆使して描く田辺聖子独自のユーモア世界……別れた夫婦が喧嘩をくり返しながら、いつのまにか元のさやにもどった「もと夫婦」、他に「求婚」「あじさい娘」「あめりか・じゃがたら文」「金蒔絵の雲」等9編を収録。
  • 蛻
    値引きあり

    3.5
    尾張藩の江戸下屋敷内に実在した、「御町屋(おまちや)」と呼ばれる宿場町。この町では、赤の他人が見せかけの夫婦(めおと)として割り振られた家に住まわされ、仮の商いを営み、藩主が遊覧する時だけ立ち退かねばならなかった。ところが、御町屋で連続殺人が発生し、偽の住人たちは疑心暗鬼に陥る。人心の謎と闇を射貫く、時代小説の決定版。江戸に実在した「偽の宿場町(テーマパーク)」で連続殺人発生。すべてが偽で、すべてが嘘? 気鋭の作家が虚実を重ねて仕掛けた渾身の時代小説!
  • 物語 愛と幻想
    -
    文芸作品はさまざまの様式に従って書かれているが、この本に集めた文章は、様式にとらわれず、自由に書いたものである。創造の少女・ナルダを添景とした愛の物語「遠い街」と、エッセイ風の「憂愁のノート」、それに幻想的作品を加え、四季の色彩がきらめき、詩情ただよう物語集となっている。
  • ものぐさ数学のすすめ
    -
    1巻660円 (税込)
    数学の極意は、サボリの精神。文化はゆとりから生まれる。ゆとりをつくりだすのは「怠惰な勤勉」ではなく、「創造的なサボリ」の精神だ。――数学アレルギーや受験ノイローゼを吹き飛ばす、逆説にみちた、痛快無比な数学文化論。数学者の夢を語り、入試改革案を打ち出すなど、発想の飛翔力がすばらしい名著。
  • 「物」の思想「人間」の思想 小田実評論集1
    -
    たくましい精神と行動力で、「蒼ざめた」現代文学に衝撃を与え、「ベ平連」のリーダーとして、戦後の反体制運動に新しい方向を打ち出した、〈行動する思想家〉小田実が、激動する歴史と現実の渦中から、あらゆる非人間的なものを拒否し、状況の変革をめざす人びとにおくる、新編評論集の1巻目。65年から70年にかけての代表的評論とルポルタージュ13編を精選。
  • ものは言いよう
    値引きあり
    -
    言葉は心を映す鏡。不倫と不貞の違いはどこにあるのか。時代を経て移りゆく、あるいは変わらぬ男と女の関係を読み、衣食足りて礼節を知らぬ世の中のことごとを憂える。世界各地への旅に出て想うこと、幅広い交遊の中に感じること、なにげない日常の会話や所作、すべてに心ある言葉を紡ぐ。ベストセラー作家の6年間の身辺記。
  • 紅葉坂殺人事件
    -
    雨の横浜・紅葉坂で、貿易会社の社長が殺された。しかも十日ほど前にはこの社長の出張先名古屋で、車から二千五百万円が強奪されていた。容疑者は身近の部下にかけられた。しかしルポライター浦上は、別に真犯人がいると信じる。調べるうち、謎が次々と!横浜、名古屋、福岡、秋田等を結ぶ秀作。
  • 桃尻娘
    値引きあり
    4.0
    1~5巻298~705円 (税込)
    エットオ、あたし、榊原玲奈でェす。学校は都立で、団地暮し、モチ非処女。マ、平均的女子高校生なワケ。モロ受験生を真面目にやるか、つっぱって売春やるか、ンな凡庸な青春はたえらンない!! ――現代高校生の風俗をイキのいい毒舌体で捉え、猥雑のきわみに不逞な抵抗精神をのぞかせる異才のデビュー作。
  • 雨の温州蜜柑姫
    3.8
    榊原さんと磯村くんと木川田くんと一緒にやってきた青春大河小説「桃尻娘」シリーズもとうとう完結します。でも青春が終わったってことじゃなくて、いつだってそこにあるかもしれないってことなの。最後の主役は醒井さんねっていう橋本さんのとっても長いあとがきもあるので、ぜったい読んでくださいね。
  • 桃太郎の母 ―ある文化史的研究―
    -
    日本民俗学の成果を、比較民俗学的研究と結合することにより、歴史家の捨ててかえりみなかった昔話の中から、人類太古の大地母神の信仰を掘り出し、母性の姿を消しゆく過去の記憶から引き出して、人類文化史の重要な一側面に解明の光を投じた「桃太郎の母」ほか、「月と不死」「隠された太陽」「桑原考」「天馬の道」「穀母と穀神」の5編を収録。汎人類的な視野と精緻な方法論、豊富な文献の駆使によって、人類文化史の一側面に画期的考察を加えた名著。
  • 萌野
    -
    ニューヨークで、はじめて親となろうとしている息子夫婦に対する微妙な心情と、18年ぶりにアメリカを再訪したその父親の文明批評的視点を交錯させて、知的関心の全領域を、「人間的な親和の文章」でつづる。自在な形式と、鋭い洞察力により、不滅の作家精神を実証した、強靱な文学境域。
  • 森家の討ち入り
    4.0
    赤穂四十七士――その中に、津山森家に縁が深いものたちがいた。神崎与五郎、横川勘平、茅野和助。彼らはそれぞれの理由から、赤穂藩主・浅野長矩に仕え、刃傷事件からの吉良邸討ち入り、そして最後は帰らぬ人となった。忠義のために生きた彼らと、そこには彼らを支える、「女」たちの戦いもあった。それぞれの忠義のために、己の生き様を貫いた男と女の姿が、そこにはあった――。新たな忠臣蔵の傑作が、ついに登場。『与五郎の妻』ゆいは5年前まで江戸詰めの夫と目黒の下屋敷で暮らしていた。ところが騒乱のせいで津山森家が改易、夫とは離縁を余儀なくされる。一度は実家へ戻ったゆいだったが、再び嫁ぎ、今は江戸作事奉行の妻となっていた。前の夫―神崎与五郎の消息は分からぬまま、日々淡々と過ごしていた。そんなゆいのもとに、謎の人物から、森家の家紋が入った扇が届けられた。一体誰が、何のために。そして前の夫は――。『和助の恋』国家老の密命を帯びた茅野和助は先代の死去に伴い、津山森家の家督を継ぐことになった式部衆利のもとへ急いでいた。その道中、何ものかに襲われる。そこに通りがかった、赤穂浅野家の陣屋に住まう郡奉行・吉田忠左衛門一行により助けられる。そこで和助は手厚い看護を、伊登から受ける。『里和と勘平』里和は津山森家存亡の危機を阻止するため、御犬小屋に忍び込んだ。そこで出会ったのは、かつて思い合っていた横川勘平、その人だった。遂げられれなかった思いが再燃する二人。だが、今は立場があまりにも違う二人がとった道は――。他2編収録。
  • 森に訊け
    -
    地球規模で進む、恐るべき森林破壊の実態を明かす、迫真のルポ。日本各地の原生林、アマゾンのジャングル、ドイツの黒い森、マレーシアの熱帯雨林が、見る間に失われていく。自らの足と目で調査するにつれ、背筋が寒くなるような焦燥感に襲われる。ほんとに人類は何をしているのか? まず森に訊け! 野放図な伐採、酸性雨など、現場に立って、世界の環境問題を根底から問いなおす。
  • 森には森の風が吹く
    3.0
    世界は森博嗣で構成されている!  森ミステリィの魅力に迫る自作あとがき「森語り」、 書評や本に関する「森読書」、 作品解説「森人脈」、 趣味についての「森好み」、 森博嗣の考え方を垣間見られる「森思考」から成る森博嗣100%エッセィ集。
  • 森の家
    3.8
    自由のない家族関係を嫌う美里は、一回り年上の恋人と彼の息子が住む家に転がりこむ。お互いに深く干渉しない気ままな生活を楽しむ美里だったが、突然の恋人の失踪でそれは破られた。崩壊寸前の疑似家族は恢復するのか? 血の繋がりを憎むのに、それを諦めきれない三人。「家族という概念は放浪の旅に似ている。人はまるで終わりのない旅のように、いつまでも本当に安らげる自分の居場所を探していく」――千早茜
  • 森の奥の怪しい家
    値引きあり
    -
    嫁をもらえと口うるさい母親との生活に、ストレスが溜り気味の慎太郎。代々、オーナーが夜逃げする、森の奥のペンションの新しい経営者と知り合ったところから、なにやら周辺が騒がしく、色っぽい話もチラホラと……。素朴な青年が遭遇する不思議なふれあい、ひなびた山村で繰り広げられるユーモアとペーソスに溢れる豊かな人間模様、心やさしい人々が織りなす心温まる珍騒動の数々。
  • 杜ノ国の神隠し
    2.7
    1~4巻825~847円 (税込)
    壮大な物語が、はじまる。 文庫オリジナル書下ろし 古代和風ファンタジー 真っ赤な炎が目に入る。 ここは、どこ――。 大学生の真織は、どこか神社のような暗がりのなかで、“その少年”に出逢う。 生き神としてまつられる神王・玉響に。 「これぞファンタジー。とにかく面白かった」(書店員) 「情景描写が優れていて、非現実的な世界が想像しやすい」(図書館員) 父母を亡くした二十歳の大学生・真織は、ふしぎな光に誘われ、春夏秋冬の豊かな森にのびた真っ白な道を通りぬける。 真っ赤な炎と袴姿の少年。 神社の境内のような場所で“何か”が行われている。 「誰かいるのか?」と呼ぶ声が――。 いま、壮大な物語の幕が上がる。 古代和風ファンタジー、登場! 〈文庫書下ろし〉
  • 森博嗣短編選集2冊合本
    -
    森博嗣自選短編集『僕が秋子に借りがある』、森博嗣シリーズ短編集『どちらかが魔女』を合本でおとどけします! ◆収録作品1:『僕が秋子に借りがある』 初めて秋子に会ったのは、大学生協の食堂だった。ちょっと壊れている彼女と授業をサボって出かけ、死んだ兄貴の話を聞かされた。彼女が僕にどうしても伝えたかった思いとは?  胸が詰まるラストの表題作ほか、「小鳥の恩返し」「卒業文集」など、文学的な香りが立ちのぼる、緻密で美しい13の傑作短編集。 ◆収録作品2:『どちらかが魔女』 西之園家のキッチンでは、ディナの準備が着々と進んでいる。ゲストは犀川、喜多、大御坊、木原。晩餐の席で木原に続き、大御坊の不思議な体験が語られた。その謎を解いたのは――(表題作)。ほかに「ぶるぶる人形にうってつけの夜」「誰もいなくなった」など、長編シリーズのキャラクタが活躍する8編を収録。
  • 森博嗣の半熟セミナ 博士、質問があります!
    3.6
    「自転車が倒れないのはどうしてなの?」「ナイフの刃とガラスではどっちが硬い?」「日本語って超煮詰まってない?」など、わかりそうでわからない、よく考えると深い森に迷い込むような身の回りの謎の数々を、博士が縦横無尽かつ明快に解き明かす。工学、科学、数学、建築学、航空学、雑学などの科学問答60題。
  • 森博嗣のミステリィ工作室
    3.9
    ミステリィを書く上で、影響を受けた100冊をセレクトした「ルーツ・ミステリィ100」、犀川&萌絵(SM)シリーズの自作解説「いまさら自作を語る」の他、同人誌時代の漫画、専門誌に寄稿したエッセィ、山田章博・萩野真・ささきすばる3氏が語る森博嗣像も収録。森ミステリィの魅力と秘密に迫る、充実の個人読本!
  • モロッコ水晶の謎
    3.5
    とある社長邸のパーティに招かれた推理作家・有栖川の目前で毒殺事件が発生! 邸内にいた十人の中でグラスに毒物を混入できたのは誰か、そして動機は……。犯罪学者・火村が超絶論理で謎に挑む表題作ほか「助教授の身代金」「ABCキラー」「推理合戦」を収録。本格推理の醍醐味に満ちた〈国名シリーズ〉第8弾。
  • モンキーアイランド・ホテル
    4.0
    骨董商の海都譲治が、その奇妙な名前のホテルを訪れたのは、10年ぶりのことだった。スコットランドの静かなホテルで、偶然出会った若く美しい日本人女性との、めくるめく日々――それが、彼をおびやかすことになろうとは……。という表題作のほかに、『奇跡』。名翻訳家が初めて挑戦する、ミステリー仕立ての珠玉の作品集。
  • モンゴルの残光
    5.0
    あの強大をほこったモンゴル帝国。もし、日本や西欧への進出が成功裡に終わっていたなら……。物語は、元が世界を支配する、ジンギスカン紀元811年に始まる。虐げられた白人の怒りは、激しい抵抗運動となり、主人公・シグルトは、白人支配の世界を創るべく、タイムマシンで時を駆ける。彼の眼前を滔々と流れる巨大な歴史の姿を、若々しい筆致で描く、著者の処女長篇。
  • モンスターズ
    3.0
    この世で一番恐ろしいものは――もう一人の自分。ドッペルゲンガーに出会った男は、身の毛もよだつあることに手を染める(「もう一人の私がもう一人」)。ヒトラーが人体実験を繰り返していた、ナチス・ドイツのオカルト研究施設。ある日、謎の包帯男が潜入するが……(表題作)。ゴージャスな6つの中・短編集。(講談社文庫)
  • 門前金融(『歩兵の本領』講談社文庫所収)
    -
    自衛隊員専用の高利貸「青年援護会」から法外な利息で三万円の借金をした。信じがたい安月給、きつい訓練、日課となっている「いわれなき体罰」。好きで入ったわけじゃない自衛隊だけど、一等陸士赤間三郎は思うのだ、娑婆ではみんなそれぞれによんどころない事情を抱えているんだと。浅田次郎が自らの自衛隊体験を活写した、涙と笑いの青春グラフィティ! 『歩兵の本領』所収。
  • 主水血笑録
    値引きあり
    -
    処女の白い脛を見た。その刹那、主水の心身は一変した。ダラリと萎えた右腕は、意志に反し、獣性を帯び、阿修羅のごとくに、無敵な神技をみせた――。田沼意次の治世、麗しい旗本小普請・鈴木主水の右腕にかけられた先祖の怨讐、この「宿命」に果して克つことができるか。エロティシズム横溢する伝奇時代ロマン。
  • MORNING GIRL
    3.0
    「このところ眠れなくて」スペースアイランド“飛翔”で暮らすスティーヴ・レイン〈23歳。男性〉は、人体コンディショナーの許に相談に行った。しかし、睡眠時間の減少は、地球に住む人類全体にも広がっていた。人はなぜ眠るのか? どうして、睡眠時間が減っているのか? 壮大な謎が、いま、解き明かされる!
  • 夜間飛行 ミステリについての独断と偏見
    -
    ミステリを通して人生を語る異色のエッセイ。ミステリの楽しみが数行の謎ときだけなんてモッタイない。名作の行間から垣間みえる芳醇な人生の味を洒脱に描く! ――名探偵が登場して、「事件」は解決する。だが、「人生」という厄介なナゾは、そうスッキリ割り切れるものじゃない。ミステリの行間から垣間見えるほろ苦い人生の味、そんなプラス・アルファの魅力を、名コラムニストが軽妙に、ときにセンチメンタルに語る、大人のためのミステリ論。好評「課外授業」の姉妹編。
  • やがて海へと届く
    値引きあり
    3.8
    すみれが消息を絶ったあの日から三年。真奈の働くホテルのダイニングバーに現れた、親友のかつての恋人、遠野敦。彼はすみれと住んでいた部屋を引き払い、彼女の荷物を処分しようと思う、と言い出す。親友を亡き人として扱う遠野を許せず反発する真奈は、どれだけ時が経っても自分だけは暗い死の淵を彷徨う彼女と繋がっていたいと、悼み悲しみ続けるが――。
  • 野球戯評
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 小さなボールに集まる数万の視線、球場の熱気、テレビ席の興奮。いま野球ほどたくさんの人が熱中しているものはない。異彩を放つ文化人3人が、この野球にウンチクをかたむけ、野球を種に楽しくも痛快に風俗を斬る。野球豆知識、現代野球年表と、情報も満載。読むべし! 野球ファン、野球狂、野球通、野球評論家。見る野球、する野球は沢山あるが、読む野球ならこの本!
  • 野球部ひとり
    4.4
    不良高校野球部にエリート進学校の「ひとり」が加わった。とてつもないことがおきる新次元青春小説登場!部員数が足りないヤンキー高校の野球部が、進学校と合同チームを組むことになる。相手は、たった一人の部員、通称「ひとりが丘」さん。偏差値70超えの頭脳と、ありあまる体力がガチンコでぶつかりあい、前代未聞の異次元チームが近くて遠い一勝を目指す。"弱くても勝てる"秘策とは? 落涙必至の青春小説
  • 柳生大作戦(上)
    4.0
    石田三成の正体は、朝鮮の古代国家・百済(ペクチェ)の流れを汲む、近江百済党の首領であった。百済再興を謀(はか)り、魔人と化した三成。これを阻まんと、剣客・柳生石舟斎ら大和柳生一族が立ち上がる。唐王朝、古代朝鮮、大和朝廷の動乱から関ヶ原の戦いまで、千年の死闘を大胆な歴史解釈と奇抜な着想で描いた伝奇大作! (講談社文庫)
  • 柳生大戦争
    3.5
    高麗の高僧・晦然(かいねん)が得意の絶頂にあったその日、彼を待ち受けていたのは2度の元寇(げんこう)で散った高麗の兵士たちの霊であった。供養のため倭国に渡った晦然は「一然書翰(いちねんしょかん)」を書き記す。この奇書が、345年の時を経て、徳川幕府と李朝を揺るがし、柳生一族をも混乱に陥れたのだった。衝撃の時代小説、文庫化。(講談社文庫)
  • 薬師寺への誘い
    -
    大和路の静謐な空気は、美とロマンのかぐわしい香気を立ちのぼらせ、時代を超えて人びとを誘う。物で栄えて心で滅びる今日、なかでも、奈良・西ノ京薬師寺は、安息を渇望する現代人の心のふるさとともなっている。本書は、名僧・好胤師が精神のルネサンスを叫んで世に問う、名刹の歳月のあとさき、そして生きがいを語る著。
  • 役者の青春
    3.0
    歌舞伎界のス-パ-スタ-の熱き青春――親父がよく言ってました。お前、俺の真似しろよ、って。勘九郎さん、新解釈は僕が死んでからにして下さい、とも。役者は親子でも結局ライバルなんです。……3才で勘九郎を襲名、勘三郎亡き後、中村屋を率い、祖父・六世菊五郎の芸に迫ろうという歌舞伎界のスーパースターが語る、恋、旅、酒、芸……。目の離せぬ一冊です。人気役者が語る熱きこころ!
  • 約束の土地
    -
    5年前に在日朝鮮人の組織を離れ、文筆活動に入った作家・重吉。南北に分断された祖国をもち、二重言語生活者として創作に従事する重吉の苦悩。日本という異国での生活を余儀なくされている困難な状況――。「約束された土地」を求め、祖国統一の日に向かって生きる在日朝鮮人のたぎる想いを描く、入魂の力作長編。
  • 役に立つ日本史物語 歴史巷談
    3.0
    歴史は人間の生き方を教えてくれる。人間が生き返る歴史巷談――歴史を知ることは、人間の生き方をよく知ることなり。どんなに時代が変転しようとも、そこにいるのは「人間」である。背景となる時代や社会が違うだけで、一人の人間の暮らし方は、昔も今もたいして変わりがないというのが、気配斎(けはいさい)けんじの歴史観なのである。わかりやすく、面白く、読みやすい鈴木日本史。
  • 夜光貝岬
    -
    ずっと考えて来ていたことは……誇らかに花咲かせたい……咲く君のそばにいたい……。芭蕉布を勉強するために沖縄に来ていた緋紗代の前に現れた、事業家・武富とホテルの支配人・伊集院。珊瑚礁の美しい徳之島を舞台に、愛人と夫の二人の間を揺れ動く女ごころを肌理細かに描く「夜光貝岬」、ほかに「沖ノ蔵千畳敷」「薩摩ずべい釣り」を収録。海に生きる男と女の愛の形を描く、珠玉の短編恋愛小説集。
  • 優しい人々
    値引きあり
    -
    兄夫婦の交通事故という天災のような事態が、一族の人間関係の中にひき起した大きな波紋。父が母が妻が妹が、ベッドの上の兄と死んだ義姉をめぐって、時にはかくされていた心理をあらわにしながら、ぶつかり合う。不意に緊張状態に置かれてしまった家庭を見つめて、現代における真の愛の可能性を探る、問題の長編小説。
  • 野心と美貌 中年心得帳
    3.3
    ちょっと前まで、女は四十を過ぎれば“おばさん”になることができた。それがどうだろう。「美魔女」「アンチエイジング」などの言葉に躍らされ、いつの間にか“女の現役”から降りられなくなった私たち。必要なのは、顔じゃなくて“心のリフトアップ”。加齢が困難な時代を生きる女性に贈る美の極意満載のエッセイ集。
  • 弥次喜多化かし道中
    値引きあり
    3.0
    武蔵国、多摩に住む弥次郎兵衛は容姿に優れた美ぎつね。喜多八はぼっこりお腹のたぬき。人間に献上する供物にはなりたくない、本物の人間にしてくれと願をかけるため、きつねとたぬきのお伊勢参りのはじまり。人間の姿に化け東海道を行く二人。きつねとたぬきの弥次喜多コンビで東海道を行く「化かし道中」スタート!
  • 靖国への帰還
    4.1
    「靖国で会おう」――。本土攻撃が激化する中、夜間戦闘機「月光」に乗り込んだ若き海軍中尉・武者滋(むしゃしげる)は、決死の覚悟でB29の大編隊に突入する。被弾して薄れていく意識の下「月光」が舞い降りたのは、なんと現代の厚木基地だった。時空を超えて飛来した“英霊”が、私たちの心に問いかける靖国神社の存在とは。(講談社文庫)
  • 奴の小万と呼ばれた女
    4.0
    身の丈六尺近い、雪のように肌の白い〈奴の小万〉は、愛しい男を守るためなら、角材を手にしてでも大立ち回りに走る。大阪屈指の豪商の娘でありながら、「せっかくこの世に生まれたからには、くわっと熱くなる思いがしてみたい」と、型破りの生き方を貫く。歌舞伎にも登場する痛快な女侠客の実像を初めて描く!
  • 八ヶ岳高原殺人事件
    値引きあり
    3.5
    清里高原で人気女優が殺された。首に残された黒い絹紐は東京で起きた2件の女性絞殺事件に使われたものと全く同一だった。3つの事件の被害者に接点を見つけられず、苦悩する十津川警部。美女連続殺人犯の動機は何か。犯人像が結べず苦闘する捜査陣をあざ笑うかのように第4の犠牲者が……。傑作長編推理。(講談社文庫)
  • やつらを高く吊せ
    3.7
    24時間、命懸け! 秘密を知るためなら、おれは地獄にでも行く。後ろ暗いスキャンダルの匂いに激しく欲情する情報屋の「おれ」は、今日も強烈な快感を求めて愛車ポルシェをぶっ飛ばす。非情な金貸しに手綱を握られ、淫らな女子高生に翻弄されながらも、アンダーグラウンドを彷徨う「おれ」の覗き屋魂は、政財界の大物たちを虎視眈々と狙い続けるのだった。疾走する連作全6編。
  • 宿屋めぐり
    4.1
    1巻1,152円 (税込)
    「主よ。主よ。教えてください。俺は正しい航路を進んでいるのですか」主の命で大刀奉納の旅道中の鋤名彦名は、謎のくにゅくにゅの皮に飲み込まれ贋の世界にはまりこむ。真実を求めながらも嘘にまみれ、あらぬ濡れ衣の数々を着せられ凶状持ちとなった彦名。その壮絶な道中の果ては。(講談社文庫)
  • アウト&アウト
    4.1
    探偵見習いで元ヤクザ。矢能(やの)が呼び出された先で出くわしたのは、死体となった依頼主と妙な覆面を被った若い男。図らずも目撃者となり、窮地に追い込まれた矢能。しかし覆面男は意外な方法で彼を解放した。これが周到に用意した殺人計画の唯一の誤算になることも知らずに。最も危険な探偵の反撃が始まる。 (講談社文庫)
  • バードドッグ
    値引きあり
    4.2
    「謎解きはどうでもいい、犯人は俺が決める」容疑者は全員、アリバイなし、動機ありのヤクザたち。日本最大の暴力団、菱口組系の組長が姿を消した。殺されているのは確実だが警察には届けられない。調査を依頼された元ヤクザの探偵・矢能。容疑者は動機充分のヤクザ達。内部犯行か抗争か。だが同じ頃、失踪に関わる一人の主婦も行方不明になっていることが発覚する。最も危険な探偵の、物騒な推理が始まる。
  • ヤバ市ヤバ町雀鬼伝1
    -
    1~2巻550~555円 (税込)
    バクチ打ちの血が騒ぐ。レートは一晩数億円、勝負のアヤで命も賭ける。不動産屋やソープランド経営者たち今風成り金の集まる街に吸い寄せられた雀プロ、警官、ヤクザの群れ。ギャンブル・サバイバルの種目もどんどん広がって、いったい生き残るのは誰か!? トボケた雀鬼の奇策、秘技が満載の長編小説。
  • 藪医 ふらここ堂
    値引きあり
    3.8
    江戸は神田三河町の小児医・天野三哲は、「面倒臭ぇ」が口癖。朝寝坊はする、患者は待たせる、面倒になると逃げ出す、ついたあだ名が「藪のふらここ堂」だ。ところがこの先生、見えないところで凄腕を発揮するらしい。三哲に振り回されながらも診療を手伝う娘のおゆん、弟子たち、ふらここ堂の面々の日常と騒動を描く!
  • 藪の奥―眠る義経秘宝
    3.0
    後にトロイア発掘によって世界的な名声を得ることになるシュリーマンは、「黄金郷ヒライズミ」の地図を預かる。一攫千金と名声獲得の野望を胸に、シュリーマンは奥州藤原氏の財宝探しに幕末の日本に渡る。稀少な手がかりを元に財宝の在処を平泉北西の北上山地と割り出し、山道険しい藪の奥を分け進む。財宝目当ての争いに、シュリーマンも短銃を手に持ち構える。はたして財宝は見つかるのか、そして義経北行伝説の真相とは?(講談社文庫)
  • 敗れざる教師
    -
    校内暴力を内側から描く衝撃の人間ドラマ! アフロヘアーの頭に深く剃りを入れた、暴力中学生の群れ。何が彼らを暴力に駆りたてるのか。それは愛なき教師への反逆なのか。綿密な取材をもとに描く長編力作。
  • 山形新幹線「つばさ」殺人事件
    4.0
    山形新幹線「つばさ」で東北ヘ向かった若い女性が次々と蒸発した。囮として、単身「つばさ」に乗り込んだ北条早苗刑事に近づく謎の男・平沼。しかし、平沼は仙山線の踏切で列車と衝突して死亡。運転していた車からは若い女性の右足が見つかった。県警が平沼犯人説に傾くなか、十津川警部は独自の推理を展開する! (講談社文庫)
  • 邪馬台国を見つけよう
    値引きあり
    4.0
    邪馬台国はどこにあったのか? これは史学界、考古学界、そしてアカデミズムの世界から在野に到るまで、諸説紛紛、まさに論者の数だけ意見も錯綜するといわれる謎中の謎である。本書は、この難問に、SF界の奇才が長年の構想と収集資料をもとに、すべての「邪馬台国」に独自の実地踏査を試みて成った、ユニークな邪馬台国紀行・入門書である。ロマンと知的冒険心を湧きたたせるトラベル・エッセイ。卑弥呼の国を旅しよう!
  • 山田長政の密書
    値引きあり
    -
    逃亡者として朱印船に乗り込み、日本からシャム(タイ)に渡った山田長政は、ソンタム王の信頼を得て、ついには貴族待遇の親衛隊長にまで昇りつめる。だが、シャムを交易基地にと狙う西欧列強国の謀略戦により、長政の運命も狂い始めた。そして、謎に包まれて死んでしまう! 快男児の生涯と謎に迫る、歴史推理長編。
  • 甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1)
    4.4
    家康の秘命をうけ、徳川三代将軍の座をかけて争う、甲賀・伊賀の精鋭忍者各十名。官能の極致で男を殺す忍者あり、美肉で男をからめとる吸血くの一あり。四百年の禁制を解き放たれた甲賀・伊賀の忍者が死を賭し、秘術の限りを尽くし、戦慄の死闘をくり展げる艶なる地獄相。恐るべし風太郎忍法、空前絶後の面白さ!
  • 大和路のこころ
    -
    近代化の波を憎み、美しい自然に憧れ、いにしえびとの深い思いに焦点を当て続けた、著者30余年の労に、第24回菊池寛賞が贈られた。幸静かに降り、霞たなびき、春を謳う花の群れ、その瞬間瞬間が、古代の幻を見るようにあでやかで哀しい。奈良に生まれ奈良を愛した市井写真家だけが持つ心意気が輝やく、珠玉の作品集。

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