夢魔去りぬ

夢魔去りぬ

660円 (税込)

3pt

3.8

三十余年ぶりに生育の町を訪れた"私"が、その地で見たものは、一瞬の夢幻だったのか――。昏い過去との再会と訣別を、格調高い筆致で描く鮮烈なる表題作ほか、北町貫多の同居女性に対する改悛の情とその後を語る「畜生の反省」など、無頼の私小説作家の名調子が冴える、六篇の短編集。(『痴者の食卓を改題』)私小説作家の新境地。苛烈なる"生"の小説集。

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夢魔去りぬ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2018年06月14日

    作者の作品を読んでいる時、北町貫多の怒りの頂点を少なからず期待しながら読んでいる。その怒りの後の感情の移り変わりにも興味がある。私自身も癇癪持ちで怒りの後のむなしさをよく理解できる。北町貫多が怒り殴った後は読んでいてもむなしくなる。少し落ち込むがこの作者の作品をまた読みたいと思い読んでいる。興味深い...続きを読む

    1

    Posted by ブクログ 2019年12月11日

    相変わらず面白い。
    本作では主人公の理不尽な怒りがエスカレートして、頻繁にツバを吐いたりするのがすごい。
    狂ってるー。
    期待を裏切らないいつも通り感。
    鍋を買って喧嘩とかせせこましくて面白いし、魚の一件は秋江が逃げてしまうことの暗示のようでおもわせぶりでよきよき。
    主人公の他人を評する際の嫌な感じも...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2018年06月24日

    同居女性にDVを繰り返す小心な男の日常。日本の近代文学のお家芸である私小説にあたるらしいのけど、じめっと陰湿な感じ。著者の日常が反映されているんだろうけど、ここまで心象を描いていながら、それでもDVやめられませんか、って思った。
    同居女性の言動にムカついて暴力や怒号に走るんだけど、その発火点になる言...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2018年01月29日

    単行本「痴者の食卓」を改題。
    おおいにいつもの調子。
    まさかの「タクシードライバー」的場面!

    ■人工降雨 @秋恵との頃。
    ■下水に流した感情 @秋恵との頃。
    ■夢魔去りぬ @執筆現在。
    ■痴者の食卓 @秋恵との頃。
    ■畜生の反省 @秋恵との頃。
    ■微笑崩壊 @秋恵との頃。

    0

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