上野瞭の作品一覧
「上野瞭」の「ひげよ、さらば」「目こぼし歌こぼし」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「上野瞭」の「ひげよ、さらば」「目こぼし歌こぼし」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
下巻(むすびの巻)です。いやいや堪能しました。やはり"児童文学の極北"、傑作でした。最終巻はもはやレビューは不可です(放棄?)。あぁしばらく引きずりそうです。ぜひとも再脚光を浴びてほしい作品でした。
本当の闘いとは? 猫は共同体を作り得るのか? 猫の丘の結末は? ヨゴロウザの記憶は蘇るか? ひげが象徴するものは何? 全てが回収され、驚愕の終焉を迎えます。そしてエピローグの余韻と無情感…。
ぜひ本作を読んでいただき、本作の"凄み"をご自身で確かめていただきたいと思います。きっと深く考えざるを得ない部分が多々あると思います。3冊計36章、1,100
Posted by ブクログ
中巻(つなぎの巻)です。な、なんということでしょう! 上巻以上にハードボイルド色が強まり、え、これ児童書だよね? と心配になるほど、物語は思わぬ展開を見せ、さらに深まっていきます。
ヨゴロウザは、偵察目的で犬の縄張りに「片目」と潜入しますが、驚きの展開となります。ヨゴロウザが自らの力で何度も死闘をかいくぐり、血が沸き立つ経験を通して変わっていくのです。「片目」との相棒関係にも亀裂が入ります。
明らかに中巻の肝はヨゴロウザの変容で、本当に凶暴化したのか、無理に自我と戦っているのか…。ヨゴロウザの中のもう1匹の心の声が葛藤として聴こえます。内省的なヨゴロウザゆえに、その変貌ぶりに読み手も
Posted by ブクログ
本作品は、上野瞭さんの名作長編小説(1982年発行)で、宮部みゆきさんが「児童文学の極北」と紹介しています。1984年に人形劇としてNHKで放送、最近舞台化にもなっているようです。
本書は2023年に発行された三分冊の新装版。3冊並べると1枚の絵が完成する町田尚子さんの装丁画が魅力的です。
さて上巻(はじまりの巻)です。記憶喪失のヨゴロウザが、猫の集落「ナナツカマツカ」に辿り着くところから始まります。理想を掲げる片目に拾われて相棒となり、勝手気ままに暮らす猫集団のリーダーに祭り上げられていきます。
ヨゴロウザは思慮深く、リーダーは必然だったのか? 仕向けた片目は何者なのか? 記憶喪
Posted by ブクログ
589ページ
10月5日〜10月20日
ヨゴロウザは、気づいたときには池の縁にいた。そこで片目と出会い、犬たちとの縄張り争いに巻き込まれる。時には片目の相棒として、時には猫たちのリーダーとして、そして一匹の猫として自分の弱さと向き合うヨゴロウザ。犬たちとの闘いを制したあとに訪れたのものは…
読み応えがあった。絵本だと思って予約したのに、分厚い文学書が予約本の棚にあるのを見つけた時には、何かの間違いかと思った。猫の描写がかわいらしくて、それでいてケンカやケガの様子が生々しく描かれてもいた。少しずつ物語に引き込まれていった。なぜヨゴロウザが記憶をなくしていたのかがラストでわかり、エピローグでは