国内小説 - 角川文庫作品一覧
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-毎年恒例!角川文庫の夏のフェアが今年もスタート!今年は「カドイカさんとひらけば夏休みフェア2024」と題し、2024年6月13日(木)より全国書店にて開催。直木賞受賞作『黒牢城』『テスカトリポカ』をはじめ、湊かなえ『ブロードキャスト』、辻村深月『闇祓』などの話題の作品、定番ロングセラーなど……多彩なラインナップを、期間限定で配信されるこちらの小冊子で、ぜひチェックしてください!夏のフェアをより楽しめること間違いなし! ※小冊子掲載作品の電子書籍版配信状況は作品・ストアにより異なります。 ※本電子書籍に掲載しているプレゼントキャンペーンは、紙書籍の帯についている応募券を貼付してはがきでご応募いただくか、対象商品を購入したレシートをKADOKAWAアプリへ投稿してご応募いただく方式となります。
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3.5母校に赴任した教師、菅野京平31歳は生徒に慕われ保護者対策もぬかりない有能教師。しかし、内心は人生への虚しさを感じる毎日だった。新学期の1日目、菅野はイシイカナコの幽霊に遭遇する。彼女は高3の冬、受験に失敗して自殺した。驚きの余りベランダから落ちた菅野、しかしなぜか意識だけ高3の時間軸へ飛ばされてしまう。同じクラスには生きている石井加奈子、そして自分がいた。「イシイカナコの人生やり直し事業に参加させてあげる」そう話す幽霊の申し出を止む得ない事情で受けた菅野だったが、ノーコントロールの幽霊は京平の意識を誤送球をしまくり、友人たちの身体を転々とさせられる。菅野は人生を、そしてイシイカナコの人生を変えられるのか? 「人生は失敗が許されないわけじゃない」少しビターな青春物語。
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4.0大学2年生の奥津湊斗(おきつ・みなと)は霊が視えるのに加え、「死人の夢」を見る力を持っている。 それは、霊に取り憑かれた人の近くで眠ると、夢でその霊の“死の瞬間”を生々しく追体験させられてしまうというもの。 幼い頃よりこの特異な霊感体質に苦しめられてきた湊斗は、なるべく他者と接触を持たないようにして生きていた。 だが、同じ学年に復学してきた高原玲奈(たかはら・れいな)と出会い、事態は一変する。 彼女は、10年間行方不明だったが突然「神隠し」から帰ってきたと噂されている女子で、とびきり美しい容姿ながら周囲から奇異と偏見の目で見られ、距離を置かれていた。 それというのも玲奈は講義中に、度々前触れもなくバケツの水を被ったかのようにずぶ濡れになり、本人は「怪異の仕業だ」と頑なに言い張るのだ。 実は玲奈は、「神隠し」という異境から帰ってきたせいで、特異な霊感が生じてしまっていた。 死体が発見されていない霊、つまり神隠しとも解釈できる霊に寄り憑かれやすくなっており、さらに霊障が具現化しやすくなってしまっているらしい。 湊斗は色々な意味で目立つ存在の玲奈を避けようとするが、あるきっかけから思わず手を差し伸べてしまう。 それ以来、「死人の夢」を使って彼女に憑いた霊の行方不明の死体の在りかを捜していくことになり……。 「死人の夢」を見る湊斗と「本物の神隠し」から帰ってきた玲奈。 誰にも理解されない孤独な大学生2人が、唯一無二の関係を築いていくまでの、苦くて甘い青春ホラーミステリ。
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3.8モリアーティの刑務所での生活は、囚人たちに可愛がられる毎日。だがアルバートや一色たちとの出会いから、彼のゲームは始まっていた――少年から青年へ変貌を遂げた空白の10カ月を描くファン垂涎の1冊。
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5.0歌舞伎大好きな高校生、来栖黒悟(クロ)の夢は、部活で歌舞伎をすること。 けれどそんな部は存在しない。そのため、先生に頼んで歌舞伎部をつくることに! まず外せないのはメンバー集め。 親友の眼鏡男子、トンボとともにリストアップしたのは、 演劇部のスターで誰よりも二枚目な女子(!)、浅葱芳(あさぎ かおる)、 歌舞伎経験があるらしいが、なんとも残念な性格の自称ロッカー(音痴)、阿久津新(あくつ しん)、 日本舞踊の師範の息子だが今ではやめたという丹羽花満(にわ はなみち)。 まずは彼らにトライするものの、けんもほろろな状況。 メンバーだけでもままならないのに、 歌舞伎をするには他にも様々な試練がてんこもりで……? クロの夢の舞台は実現するのか!? ひたむきに走り続ける子犬系高校生と仲間達の、青春歌舞伎物語!! ※本電子書籍は「カブキブ! 1」「カブキブ! 2」「カブキブ! 3」を1冊にまとめた合本版です。
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-名犬の流れを汲む土佐闘犬・羽黒、関東地区の横綱犬であった。飼い主は東京の鉄工所社長。闘犬の一生は短い。社長は羽黒が全盛の峠を越したと判断、興行会社社長に売り飛ばす。ここから羽黒の流転が始まった。次々に変わる飼い主。あげくは「咬ませ犬」にさせられた。若い闘犬に自信を持たせるための咬まれ役。羽黒の意地がそれを許さない。若犬には負けない。飼い主たちの暴力と劣悪な環境。元闘犬のたどる過酷な道、心温まるハッピーエンドが待っている。「高安犬物語」で第32回直木賞を受賞、動物文学という新領域を開拓した著者の傑作。ほかに「忠犬像紳士録」「仔犬」「山犬塚」「猪犬物語」。
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3.9わたしは「恋愛小説家」と肩書きにあるのを見て、今のような小説をかくのをやめようと思った。 恋愛というものにそんなに興味がなかったことに気づいたのだ。これからなにを書こうか。 環境を変えるため、三年住んだ東京を離れ、中学時代に住んでいた区の隣り、かわうそ堀に引っ越した。 そして、考えた末に怪談を書くことにした。そう決めたものの、 わたしは幽霊は見えないし、怪奇現象に遭遇したこともない。 取材が必要だ、と思い立ち、たまみに連絡をとった。 中学時代の同級生・たまみは、人魂を見たことがあるらしいし、怖い体験をよく話していた。 たまみに再会してから、わたしの日常が少しずつ、歪みはじめる。 行方不明になった読みかけの本、暗闇から見つめる蜘蛛、 こっちに向かってきているはずなのにいっこうに近くならない真っ黒な人影、留守番電話に残された声……。 そして、たまみの紹介で幽霊が出るとの噂がある、戦前から続く茶舗を訪れる。 年季の入った店内で、熊に似た四代目店主に話を聞くと、 絶対に開けてはいけないという茶筒、手形や顔が浮かぶ古い地図があるという。 そして、わたしはある記憶を徐々に思い出し……。 わたしの日常は、いつからこんなふうになっていたのだろう。 別の世界の隙間に入り込んでしまったような。 柴崎友香が、「誰かが不在の場所」を見つめつつ、怖いものを詰め込んだ怪談作品。
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3.8父の亡き後、常連客に支えられながら残された食堂『ののや』を守リ続ける継母の奈央と高校生の娘真子。客の笑い声があふれる店にある晩、新顔の青年が現れる。東山と名乗るその男は、ネットで評判の小説を読み、その舞台になっている『ののや』と登場人物のモデルを見にやって来たという。「小説? ののやが?」「いったい誰が?」みなの驚きをよそに、すっかり気に入って町に滞在する東山。しかし間もなく、胡散臭い探偵が町にやってきて……。「人は帰る場所があるから、旅立つことができる」小さな食堂を舞台に、毎日をせいいっぱい生きる人々の絆とそこから巣立っていく少女の成長を描いた傑作長編!
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4.3『警視庁文書捜査官』『緋色のシグナル 警視庁文書捜査官エピソード・ゼロ』『永久囚人 警視庁文書捜査官』の3冊合本版。 右手首のない遺体が発見された。現場に残されたのは、レシート裏のメモと不可解なアルファベットカード。 「捜査一課文書解読班」班長で極度の文字マニア、鳴海理沙警部補に、出動要請が下る。 遺留品のメモから身許を特定した理沙は、被害者宅にあった文章から第二の殺人現場を発見。 そこには、またもアルファベットカードが残されていた。共に見つかった手描きの地図が示す所を探すと―。 理沙の推理と閃きが、事件を解決に導く! ※本電子書籍は『警視庁文書捜査官』『緋色のシグナル 警視庁文書捜査官エピソード・ゼロ』『永久囚人 警視庁文書捜査官』(角川文庫)の合本版です。
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3.5美しい蔓薔薇と高麗芝の敷かれた洋館で、治子は五歳になる一人息子の信之と建材メーカーの社長である夫と明るい家庭を築いていた。だが、この家庭にも不安があった。それは、結婚後、数年たっても妊娠のきざしがないことから人工授精を受けて生まれた信之の本当の父親は、夫なのかドナー(精子提供者)なのか不明なことだった。そして、ある日――ドナーと名乗る男の出現によって平穏な家庭に大きな亀裂が生じていった……。治子の心を支えたのは脆い一本の試験管につながれた母と子の強い絆だった。表題作ほか日常生活のなかで遭遇する事件をテーマに、女性の微妙な心理を描いた作品集。
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3.3あなたの目を見て だいじょうぶだよと 言ってあげたい そんな物語です 萩尾望都(漫画家) 物語の主人公「あおの」はタウン誌の編集者になったばかりの新人社会人で、高千穂を思わせる神話の国のような山中にある鍼灸治療の「キシダ治療院」を取材で訪れる。幼少期に両親を亡くし、親戚の家で育ったあおのは、血の繋がった家族というものを知らずに育ち、ストレス性の病を患っていた。難病患者のどんな病も治してしまうという、どこか妖しげな治療院には、不思議な力を持つと言われている節子先生が暮らしていた。そこには、あおのと年齢の近い「つきの」という女の子が、手伝いとして住み込みながら治療を続けていた。ひょんなことからあおのも住み込んで治療に専念することになり、二人は規則正しい暮らしの中で、少しずつ距離を縮め、いつしか二人の病気は回復に向かっていくはずだったのだが……。ある日、庭に河童が顕れていることを発見したときから、二人の運命は大きな展開を迎えることに。二人を呼び寄せたものは何だったのか。物語のラストで驚きと共に感動に包まれることでしょう。文庫化にあたり、節子さんが“視える”ようになった幼少期の出来事を描いた「春の記憶」を収録。 ※幽ブックス「消えてなくなっても」を文庫化した作品です。
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4.3時は5代将軍・徳川綱吉公亡きあとの江戸時代。 男勝りで正義感あふれる武家の女・菊乃(きくの) は、病によって享年28で世を去るも何も未練はなかった。 ――はずだったのだがその15年後、7歳の姿で江戸の町に黄泉(よみ)がえってしまった! 年相応にすぐ腹が減り眠くなり、ふとしたことですぐゆるんでしまう涙腺とは裏腹に、体はなぜか身に覚えのない怪力と験力を宿していた。 菊乃はひょんなことから、天下の降魔師(ごうまし)を名乗る、整った顔だがどこか「騙り」めいたところのある破戒僧・鶴松(つるまつ)に出会いその力を見込まれ、 自身の成仏の方法を探してもらう代わりに、日本橋の薬種問屋に出るという獣の化け物退治を手伝うことに。 同時に、生前幼くして死に別れた息子・善太郎と再会するが、旗本の嫡男のはずの息子はなぜか浪人に身をやつしていて……? こんなバディを待っていた! ユニークな組合せと軽妙な会話が最高な2人組による、とことん痛快でほろりと泣かされるお江戸人情×怪異退治! 第8回 角川文庫キャラクター小説大賞〈大賞〉&〈読者賞〉ダブル受賞作。
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3.8あるホラー作家のもとに送られてきた手紙には、存在しない架空の歌手とラジオ番組のことが延々と綴られていたという。編集者たちの集まりによると、チェーンメールのように、何人かの作家にも届いているという。かくいう私にもその手紙は届いていた。その手紙のことを調べるうちに、文面の後ろのほう、文字が乱れて読み取れなくなっていた部分が、徐々に鮮明になってきている……。ある日、友人作家が手紙のことで相談があると言ってきた。なんと、その手紙、サイン会で手渡しされたという。誰がその人物だったかはわからない。けれど、確実に近づいてきているーー。(「手紙の主」)。その交差点はよく交通事故が起こる。かつてそこで亡くなった娘の霊が、巻き添えにしていると、事故死した娘の母親は言っているという。その娘が好きだったという「M」の字の入ったカップがいつもお供えされていた。ある雨の日、そのおばさんがふらふらと横断歩道にさしかかり……。死が母娘を分かつとも、つながろうとする見えない深い縁を繊細な筆致で描く「七つのカップ」。闇の世界の扉を一度開けてしまったらもう、戻れない。辻村深月が描く、あなたの隣にもそっとそこにある、後戻りできない恐くて、優しい世界。 【解説:朝霧カフカ】
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