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女子高生のきよ子が公園で出会ったのは地面に首まですっぽり埋まったおじさんでした――「私、死んじゃったんですよ」“シチサン”と名乗る悩みを抱える気弱な幽霊と今どき女子高生の奇妙な日々が始まった。
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Posted by ブクログ
私の好きな小説家として小嶋陽太郎を挙げておきながら、デビュー作を読んでいないというのはさすがにまずいかと手に取った本作。 やはり小説家として書いている最近の作品と、「とにかく書いてみた」という感じの本作とでは大分方向性や作品のレベルが違う。 まず、序盤の純文学かと勘違いするような言葉の羅列に戸惑っ...続きを読むた。 中盤以降はエンタメ寄りの文章に落ち着いていくが、これは序盤だけ印象付けるための策だったのか、それとも力尽きたのか。 味があって構わないのだが、他の作品にはほとんど見かけないところからすると、自分の作品には合わないと判断したのだろうか。 そして、主軸となるテーマ・主張が最近の作品に比べるとぼんやりしているかと思った。 あと、きよ子の入院中と退院後で別の話のようになってしまっているのも、今ならもっとうまく構成できそうだ。 でも、世間と少しずれているけど自分なりの芯を持ったキャラクターの片鱗がキエちゃんに見えた。 文庫版には本編「気障でけっこうです」のあとにキエちゃん視点の「ハムスターと私」が収録されていて、より彼女の内面に迫れるようになっている。
2016年最後の一冊。背表紙で興味買い。ミステリにしても青春ものにしても、ちょっと中途半端に感じた。 あらすじ(背表紙より) 女子高生のきよ子が公園で出くわしたのは、地面に首まですっぽり埋まったおじさんだった。「人生の小路に潜む、落とし穴にはまり…」と間抜けな格好で嘆く男。きよ子は助け出そうとするも...続きを読む、途中で車にはねられ病院へ。その後、目を覚ましたきよ子の前に、なんとあの男が現れた。「私、死んじゃったんですよ」そう、幽霊となって―七三分けの気弱な幽霊と今どき女子高生の奇妙な交流を描く、切なく不思議な新感覚の青春小説。
キエちゃんがとてもいい味を出しています。正直最初の公園から入院のあたりまではちょっと退屈でしたが、最後のあたりでキエちゃんが大活躍するところはよかったかな。ハムスターとのやり取りも面白かったです。
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気障でけっこうです(角川文庫)
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