風の耳たぶ

風の耳たぶ

682円 (税込)

3pt

4.1

海岸沿いのバス停に降り立ったのは、老夫婦だった。日本画の大家・藤三と長年連れそう妻ハルは死に行く旅に出た。灰谷健次郎が描ききった明るくさわやかな「老いの文学」の最先端。

※本書は、2001年12月に理論社から刊行された単行本『風の耳朶』を改題し、文庫化したものが底本です。

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風の耳たぶ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    灰谷健次郎のことばは、これ以上ないというほどに噛み砕かれていながら、傷ひとつない珠のようにつるんとしていて、体の隙間という隙間に染み込んでくるようだ。そしてこの作品は、あまりに凄まじい。凄まじく鋭くあってなお、ぬくい。こんな小説があったものか、と、読み終えてまだ、思いにやり場がない。惑う。出会えてよ

    0
    2012年12月15日

    Posted by ブクログ

    最初は現代に対する批判ばかりで投げ出そうかと思いましたが、最期まで読むと何だか切ない気分に。ふしぎです。

    0
    2012年03月09日

    Posted by ブクログ

    根本にあるのは、「友情」なんだって。
    それがどれほど尊いのか、って。
    読み終えた時には、何かを得てる。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    本を読んで味わう優しさというものを学んだ。
    僕の将来を決めた一冊。  批評しきれない優しさを持っています。
    是非読んで、批評してください。

    0
    2012年08月28日

    Posted by ブクログ

    老いと死の優しい物語。

    妻を「ハルちゃん」なんて呼ぶ老齢の画家。
    80年来の友人とその孫。
    そうした人々が登場して、
    物語をつくる。

    終わりがあるから輝くものがあるのだと私は思う。
    終わりが人を追い詰めることもあれば、
    終わりが大きなエネルギーをくれることもある。
    最後数ページがとてもよかった。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    〜「むずかしいものですね」「むずかしい。人は試行錯誤してこなければわからぬという厄介さを抱えておる。だから人生派といういい方も出てくる」〜


    ほんとうに…ほんとうに…

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    夫が妹のようにかわいがっていた従妹が亡くなり、静かに静かに声を殺して泣いているのを見たとき、この人はわたしが死んだときにも、こんなふうに泣くだろうかと、とてもかわいそうに思えた。夫はわたしがカゼなんかひいたりして寝るととてもキゲンが悪い。きっと、心配で不安になるんだろうなと思う。だからわたしは、自分

    0
    2009年10月04日

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