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「最近の若いのは」という言葉をよく耳にする。
実際に使ったことがある人も、少なくないだろう。
言葉こそ違えど同じニュアンスの文言は、明治の文豪たちの作品にも垣間見られる。
つまり、この言葉は昔からずっと、時代毎の若者が浴びてきた罵倒の言葉である。
では、現代に生きる若者は、明治に生きた若者より相当質が落ちているのであろうか。
決してそんなことはない。
そして、悪いのは子どもではない。
悪いのは、いつの時代もその状況を作り出した大人である。
どれぐらい子どものことを知っているか。
その心に直接的な関心を持って接しているか。
そこに生きるかけがえのない命を心底大事に想っているか、また、扱っているか。
本書は児童文学ですが、大人の方こそ読むべき作品です。
「美しい心」とは何なのか、「生きる」って何なのか。
そして、生きていく上で、また、人と接する上で、一番大切なことを本書は学ばせてくれます。
Posted by ブクログ 2023年08月21日
読んでいるあいだ、自分が小学生だった頃に、タイムスリップしました。
自分が小学生のときに出会ったできごとや先生の対応、学校の帰り道の風景、埃っぽさと、子どもたちの汗のにおいや笑い声と一緒に、完全に小説の世界にいました。
本当に純粋なものに触れたときの、感動だけではない苦しさも味わいました。
素晴らし...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月12日
相手の立場、事情、気持ちを汲む。
その為に自分が出来る事を考える。
至って単純なのに、日々埋もれさせてしまっている事に、小谷先生や足立先生、子ども達はそれぞれの形でぶつかり、表現し、仲間としての信頼と思いやりを育んでいく。
それは、いくら時代が変わったとしてもあてはまる大切な心の在り方ではないでしょ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月28日
先生のキャラクターは人それぞれ多々あるけど、この作品では、各先生が誰を主語にして考えているかが、はっきり分かる。自分たちの身のためなのか、子供達のためなのか。
視座が高くなると、こんなにも子供達を信頼して待つことができるようになるのか。それを小谷先生が子供達と関わりながら成長していく中で、視座が高...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年12月24日
大学を出たばかりの新任教師・小谷芙美先生が受け持ったのは、学校では一言も口をきこうとせずハエを可愛がっているのが原因でトラブルを起こしている一年生・鉄三。
決して心を開かない鉄三に打ちのめされる小谷先生だったが、鉄三の祖父・バクじいさんや同僚の「教員ヤクザ」足立先生、そして学校の子どもたちとのふれ合...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月02日
子供の頃この本を読んで読書感想文を書いたことを覚えていますが、内容の記憶は「ハエが好きな男の子と若い女の先生のお話」ということぐらい。角川文庫の企画でかわいい手ぬぐい柄のカバーがかけられていて、なんとなくもう一回読んでみたくなりました。
読み返してみると、ハエを飼っている鉄三以外にもかわいらしい子供...続きを読む
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