虞美人草

虞美人草

小説・文芸
492円 (税込)

2pt

4.0

美しく聡明だが、我が強く、徳義心に欠ける藤尾には、亡き父が決めた許嫁・宗近がいた。しかし藤尾は宗近ではなく、天皇陛下から銀時計を下賜されるほどの俊才で詩人の小野に心を寄せていた。京都の恩師の娘で清楚な小夜子という許嫁がありながら、藤尾に惹かれる小野。藤尾の異母兄・甲野を思う宗近の妹・糸子。複雑に絡む6人の思いが錯綜するなか、小野が出した答えとは……。漱石文学の転換点となる初の悲劇作品。

【目 次】

虞美人草

注釈
解説 佐古純一郎
新版解説 小森陽一
文献抄
年譜

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内文学
  • 出版社
    :
    KADOKAWA
  • 掲載誌・レーベル
    :
    角川文庫
  • タイトル
    :
    虞美人草
  • タイトルID
    :
    447931
  • 電子版発売日
    :
    2017年06月20日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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虞美人草 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    最後はびっくりだ。これがこの時代に生きた夏目漱石が書きたかったことなんだ。

    十一章?の最初の語りがとてもよかった。行列や人がみだりに集まるところを毛嫌いする俺にぴったりだ。今も昔も変わらないんだ。
    「いやしくも生きてあらば、生きたる証拠を求めんがためにイルミネーションを見て、あっと驚かざるべからず。文明に麻痺したる文明の民は、あっと驚くとき、はじめて生きているなと気がつく。」

    0
    2026年02月16日

    Posted by ブクログ

    表現がとにかく美しくて、I love you を「月が綺麗ですね」と訳した人だ…!!と、点と点が先になるというか、めちゃくちゃ納得してしまった。オチは衝撃すぎて絶句……

    0
    2023年12月18日

    Posted by ブクログ

    漱石の朝日新聞社員としての処女作。
    発表当時に都内で開かれていた東京勧業博覧会の様子や、直前に旅した京都の様子などを織り交ぜて当時の一般大衆にとっても面白い読み物にしつつ、エリート・漱石らしい知識や美麗字句が散りばめられた小説。とても面白かった!
    糸ちゃんは甲野さんとくっつけてよかったし、甲野さんは糸ちゃんとなら幸せになれそう。宗近が言っていた「糸公は君の知己だよ。御叔母さんや藤尾さんが君を誤解しても、僕が君を見損なっても、日本中が悉く君に迫害を加えても、糸公だけは慥かだよ糸公は学問も才気もないが、よく君の価値を解している。糸公は金が一文もなくっても堕落する気遣のない女だ。」は本当にそうだと思う。
    小野はクズだしなんで突然改心したのかよく分からないけど、良い義父と美人の小夜子ちゃんとまとまって良い人になれるといいな。宗近は外面と内面が一緒すぎて外交官なんぞ務まるのかと思うけど、意外に要領良くやるのかもしれない。
    藤尾については、容姿の美しさを鼻にかけて男たちを手のひらで転がしていると思っていたら、実は自分が大きな手のひらの上でころころされるだけだった現実に(文字通り)死ぬほど打ちのめされるのだけど、このシーンを含めて特に後半はすごく舞台的な雰囲気があったように思う。漱石が藤尾を嫌っていたことはよく知られているし、そのせいで藤尾の立ち位置がややブレているようなことも言われるけれど、個人的には舞台的と思えばそこまで感じなかった。(そしてこの舞台的さこそが正宗白鳥あたりが散々酷評する由来だと思う。尚、正宗が漱石のことを好きじゃなかったおかげで、当時文学で知られる読売ではなく朝日に漱石が入社したのもなんだか面白い。もし読売だったら、漱石門下の森田とかが文芸欄をわちゃわちゃできなかったと思うので。)

    0
    2022年08月20日

    Posted by ブクログ

    神経症的な甲野、彼の異母妹藤尾、甲野家と縁戚続きで飄々とした感のある外交官浪人生宗近、その妹糸子、甲野達の友人である小野と彼の恩師の娘である小夜子、この六人の六角関係を扱う。
    序盤は古文、漢文、口語文を融合したような地の文と、登場人物の区別に苦労するも、人生に迷える小野君と彼を慕う小夜子に感情移入できた時点から、やっと物語世界に入って行けた。
    藤尾とその母を徳義心に欠けた人物として書くが、こういった人は当時はともかく現代では結構普通にいるような気もしないではない。甲野家の財産を我の物とするために画策する藤尾と母、それに利用される小野という構図。
    終盤でそれまで何を考えているかわからず、風に吹かれるとすぐ靡く柳のように見えていた宗近が縦横無尽の活躍を見せる。この場面の宗近は格好良かった。それによって小野が覚醒し、藤尾は大悲劇の中へ。
    すべてを見抜いていた甲野も渋い。
    小野と小夜子に同情的に思われる著者の、藤尾への仕打ちは苛烈を極めた。ひょっとしたら、漱石文学で一番悲惨な運命を辿った人物かも。
    内容的にも文章的にも読み応えがある一作。

    0
    2021年01月19日

    Posted by ブクログ

    うひー、ドロッドロ。『こころ』もそうだけど、夏目漱石の愛憎劇って容赦なくていたたまれない。小野はそこまで良い男には思えなかったけども。王子様っぽい優柔不断な優しい男は何だかんだで良く見えるんだろうか…

    0
    2025年06月05日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    真面目を説くはじめさん、ほんとに良い男、こういう男を好きになれる女じゃなきゃいけないわ、と思いつつ、読者から見て一番良い男に見えるはじめさんを好きだという女性が作中登場しないところにも感情のままならなさが表されているようにも思う。

    0
    2025年12月25日

虞美人草 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内文学
  • 出版社
    :
    KADOKAWA
  • 掲載誌・レーベル
    :
    角川文庫
  • タイトル
    :
    虞美人草
  • タイトルID
    :
    447931
  • 電子版発売日
    :
    2017年06月20日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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